JP3244817B2 - 感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録紙

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JP3244817B2 JP33013092A JP33013092A JP3244817B2 JP 3244817 B2 JP3244817 B2 JP 3244817B2 JP 33013092 A JP33013092 A JP 33013092A JP 33013092 A JP33013092 A JP 33013092A JP 3244817 B2 JP3244817 B2 JP 3244817B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗液の塗工適性に
優れ、且つ印字障害の改良された感熱記録紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、用途の多様化や高機能化に伴い、
感熱記録紙に対する要求が厳しくなってきた。特に、医
療、計測用のプリンターやファクシミリなどの印字機器
では、優れた走行性を維持する必要がある。また、これ
らの印字機器では、高速化に対応するため、発色感度の
向上が強く望まれており、スティッキング等の印字障害
とのバランスをとりながら、種々の技術改良が行われて
いる。
【0003】感熱記録紙では水性塗液の塗工による液の
裏抜けを防止する目的で、原紙にサイズ性を付与してい
る。原紙に添加されるサイズ剤としては、アルキルケテ
ンダイマーの他にもロジン系サイズ剤、アルケニル無水
コハク酸等がある。ところで、特開昭55−41277
号公報などに開示されているように、定着剤として硫酸
バンドを使用するロジン系サイズ剤では、原紙が酸性と
なり、感熱記録紙の地肌の保存特性上好ましくない。ま
た、硫酸バンドを使用しない中性または弱アルカリ性の
抄造では、取扱いの簡便さ、系内の汚れの少なさ、或は
サイズ効果の点から、アルキルケテンダイマーが広く使
用されている。ところが、原紙に内添するサイズ剤とし
てアルキルケテンダイマーを使用する場合、その添加量
が多いと、一部が表面で結晶化する為に、印字の際に感
熱記録紙の裏面と紙送りロールとの間で滑りを生じ、紙
送りが円滑に行われない為に、サーマルヘッドへの貼付
き(所謂スティッキング現象)を引き起こし、印字障害
となる。スティッキングを防止する手段としては、例え
ば、感熱記録層の組成を改良する方法、原紙の組成を変
更して原紙裏面の表面性を改良する方法、感熱記録層上
にオーバーコート層を設ける方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような印字障害
防止の為に、原紙中のアルキルケテンダイマーの添加量
を制限しながら、水性塗工が出来るようにサイズ性を確
保する必要がある。しかしながら、アルキルケテンダイ
マーの減量は、サイズ性の低下を招いてしまい、水性塗
液での塗工が困難となっていた。
【0005】即ち、本発明の目的は、水性塗液の塗工適
性に優れ、且つ印字障害の改良された感熱記録紙を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究し
た結果本発明の感熱記録紙を発明するに至った。即ち、
本発明の感熱記録紙は、環状2級アミンを官能基として
含有するポリアクリルアミドを対パルプ0.05〜0.
15重量%と、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー
を対パルプ0.05〜0.30重量%とをパルプスラリ
ー中に添加して抄紙した原紙で、且つJIS−P−81
40に準拠するコブサイズ度(接触時間10秒)が12
g/m2 以下である原紙の片面に、中間層及び感熱記録
層を順次積層してなることを特徴とするものである。
【0007】また、感熱記録紙を用いて画像を印字した
際、原稿画像及び印字画像の縦横比をそれぞれ数3で表
されるRx、数4で表されるRyとして、Ry/Rxが0.
995以上であることを特徴とするものである。
【0008】
【数3】 Rx=(Kx+Lx)/(Mx+Nx) (数式1) ここで、Kx、Lx、Mx、Nxは、原稿の画像内にその位
置関係が長方形の角となる4点を定め、印字方向に平行
な2辺の長さをKx、Lxとし、印字方向に垂直な2辺の
長さをMx、Nxとする。
【0009】
【数4】 Ry=(Ky+Ly)/(My+Ny) (数式2) ここで、Ky、Ly、My、Nyは、原稿の画像内にその位
置関係が長方形の角となる4点を定め、その4点に対応
する印字画像内の4点を角とする四辺形において、印字
方向に平行な2辺の長さをKy、Lyとし、印字方向に垂
直な2辺の長さをMy、Nyとする。
【0010】以下、本発明の感熱記録紙について、詳細
に説明する。本発明の感熱記録紙を発明するに当たっ
て、アルキルケテンダイマーを減量しても、サイズ性が
低下しないように、サイズ定着剤の種類や、サイズ促進
剤の使用を検討した結果、環状2級アミンを官能基とし
て含有するポリアクリルアミドを特定量添加することに
より、印字障害の発生しない範囲までアルキルケテンダ
イマーを減量しても、水性塗工に悪影響を及ぼさず充分
なサイズ性が得られることを見い出した。
【0011】本発明においては、環状2級アミンを官能
基として含有するポリアクリルアミドの添加量は、パル
プに対して0.05〜0.15重量パーセントである。
ここで、添加量が0.05重量パーセント未満では、充
分なサイズ性向上の効果が得られず、0.15重量パー
セントを超える場合には、それ以上のサイズ性向上の効
果が得られないのみならず、損紙を回収する際の離解性
が著しく悪化する。
【0012】本発明においては、サイズ剤として使用す
るアルキルケテンダイマーの添加量は、パルプに対して
0.05〜0.30重量パーセントである必要があり、
更に好ましくは、0.05〜0.20重量パーセントで
ある。添加量が0.05重量パーセント未満では、充分
なサイズ性の効果が得られず、水性液の塗工が著しく困
難となり、0.30重量パーセントを超える場合には、
それ以上のサイズ効果が得られず、また、損紙を回収す
る際の離解性が悪化するのみならず、印字障害が著しく
悪化する。
【0013】水性塗液の塗工適性については、原紙への
塗工工程で、水性塗液が原紙の非塗工面(裏面)まで浸
透してしまう、所謂裏抜け現象の問題として捕らえられ
る。水性塗液の塗工時に水性塗液の裏抜けが生じる場合
には、塗工機のコーターヘッド部のバッキングロールの
汚れが特に問題となる。ところで、上述の添加量の範囲
で、環状2級アミンを官能基として含有するポリアクリ
ルアミドとアルキルケテンダイマーを添加した場合で
も、バッキングロールの汚れが生じることがある。そこ
で、本発明者らはバッキングロールの汚れの状況と、原
紙のコブサイズ度(JIS−P−8140)を接触時間
10秒で測定した値の関係を検討した。コブサイズ度の
接触時間は、60秒から120秒程度に設定されるのが
一般であるが、バッキングロールの汚れが生じる時に
は、液の接触時間が1秒以下であることから、接触時間
は10秒を採用した。その結果、コブサイズ度を接触時
間10秒で測定した値とバッキングロールの汚れには相
関が見られ、12g/m2 を超えるとバッキングロール
の汚れが生じることを見い出した。即ち、本発明におい
ては、JIS−P−8140に準拠したコブサイズ度を
接触時間10秒で測定した値が、12g/m2 以下であ
ることが必要である。
【0014】本発明においては、原稿を用いて本発明の
感熱記録紙に画像を印字した際、原稿画像と印字画像と
の縦横比にほとんど差がなく、忠実に原稿画像を再現で
きるものである。特に、上記で定義した原稿画像の縦横
比である数式1のRxと印字画像の縦横比である数式2
のRyとの間で、Ry/Rxが0.995以上の値を有す
る感熱記録紙であることが好ましい。ここで、Ry/Rx
が0.995未満では、印字障害が出現する方向にな
る。印字画像にはスティッキング現象を観察することが
でき、読み取りにくい印字画像となる。
【0015】本発明に用いられる環状2級アミンを官能
基として含有するポリアクリルアミドとは、2級ジアリ
ルアミンの無機または有機酸塩およびアクリルアミド化
合物を、該2級ジアリルアミン塩および該アクリルアミ
ド化合物と共重合可能な重合性ビニルモノマーの非存在
下または存在下に共重合してなる高分子化合物である。
【0016】本発明に用いられるアルキルケテンダイマ
ーとは、一般構造式が化1で表される化合物で、一般に
市販されている物は、例えば陽性澱粉またはポリアクリ
ルアミドのような分散剤を含む水溶液に分散された水溶
性分散液である。
【0017】
【化1】 ここで、R1、R2は、同一または異なる炭素数8〜30
のアルキル基を表す。
【0018】本発明の原紙に使用するパルプとしては、
NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、CGP、T
MP、GP、DIP、各種非木材パルプなどが挙げられ
る。また、通常抄紙で用いられる、染料、填料、定着
剤、乾燥紙力増強剤等、また他のサイズ剤を必要に応じ
て含有するものである。
【0019】本発明の中間層は、複数の層から構成され
ていても良い。また、本発明の中間層には、平滑性、圧
縮性、或は熱保持能力等を向上させる為、無機または有
機顔料、特に焼成カオリン、酸化アルミニウム、無定型
シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム等の吸油性が50m
l/g以上の無機顔料を含有させる事が好ましい。中間
層の塗工には、ブレード塗工法、エアナイフ塗工法、バ
ー塗工法、カーテン塗工法などが使用される。
【0020】本発明の感熱記録層としては、特開昭57
−87995号公報に開示されているようなロイコ染料
系感熱記録層、特開昭57−125091号公報に開示
されているような光定着型ジアゾ感熱記録層、特開昭6
2−284782号公報に開示されているような金属塩
タイプ感熱記録層、特開昭63−193881号公報に
開示されているようなアンチフェードタイプの感熱記録
層等、各種の感熱記録層に使用されている素材を使用す
ることができる。また、感熱記録層は、複数の層を構成
するものでも良い。
【0021】本発明の感熱記録紙における、感熱記録層
の形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ塗工
法、グラビア塗工法、ロール塗工法、カーテン塗工法等
の公知の塗工方法が利用可能である。感熱記録層を保護
する等の目的で、感熱記録層の上にさらにオーバーコー
ト層を設けることも可能である。また、支持体の感熱記
録層塗工面と反対側の面にバックコート層を設けること
も可能である。これらのオーバーコート層またはバック
コート層は複数の層から構成されていても良い。また、
支持体の感熱記録層塗工面と反対側の面に各種の層を設
け、例えば剥離型感熱記録紙(感熱ラベル)や感熱磁気
記録紙としても良い。
【0022】本発明の感熱記録紙とは、熱によって発色
し得る感熱記録層と中間層を、支持体上に設けたもので
あり、計測器の熱ペンプリンター、コンピューター端末
のサーマルプリンター、CRTの画像コピー用プリンタ
ー、感熱ファクシミリ等の記録材料として使用されるも
のである。
【0023】
【作用】本発明の感熱記録紙は、環状2級アミンを官能
基として含有するポリアクリルアミドと、サイズ剤とし
てのアルキルケテンダイマーとをパルプスラリー中に特
定量添加して抄紙した原紙で、且つJIS−P−814
0に準拠するコブサイズ度(接触時間10秒)が12g
/m2 以下である原紙を用いるものであり、この原紙を
用いた場合、中間層を形成するための水性塗液の塗工に
際して、水性塗液が原紙裏面に裏抜けするのを防止する
ことができる。このことは、環状2級アミンを官能基と
して含有するポリアクリルアミドをパルプスラリー中に
特定量添加することで、アルキルケテンダイマーのサイ
ズ性発現が促進され、サイズ度を確保しながらアルキル
ケテンダイマーの添加量を制限することができ、水性塗
液を用いた中間層の塗工で裏抜けを起こさず、また、通
常よりもアルキルケテンダイマーを減量できるために、
アルキルケテンダイマーによる結晶化を防止でき、感熱
記録紙の非記録層側の原紙面と印字機の紙送りロールと
の間での滑りを引き起こすことなく、良好な印字走行性
を得ることができるのである。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下における部、%はすべて重量によるものである。ま
た、塗工量を示す値は断わりのないかぎり乾燥後の重量
である。なお、中間層塗液、感熱記録層塗液の各配合
は、次のとおりである。
【0025】調製例1 次の配合からなる混合物を中間層塗液とした。 焼成カオリン(アンシレックス、エンゲルハード社製) 100部 スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(50%水分散品) 24部 リン酸エステル化澱粉(MS-4600、日本食品化工社製、10%濃度糊化液)60部 水 52部
【0026】調製例2 次の配合からなる混合物を、それぞれサンドミルで平均
粒径が約1μmになるまで粉砕分散して〔A液〕と〔B
液〕を調製した。 〔A液〕 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 70部 10%ポリビニルアルコール水溶液 20部 水 40部 〔B液〕 ビスフェノールA 50部 ベンジルオキシナフタレン 50部 10%ポリビニルアルコール水溶液 50部 水 100部
【0027】次いで、調製した〔A液〕と〔B液〕を用
いて、以下の配合で感熱塗液を調製した。 〔A液〕 50部 〔B液〕 250部 ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 25部 10%ポリビニルアルコール水溶液 216部 炭酸カルシウム 50部 水 417部
【0028】実施例1〜3 ろ水度300mlまで叩解した、LBKPとNBKPが
重量比で85:15の混合パルプ100部に対し、軽質
炭酸カルシウム(PCX850、白石工業社製)を11
部、環状2級アミンを官能基として含有するポリアクリ
ルアミドを0.05部、陽性でんぷん(エクセルNO
4、日澱化学社製)を0.7部、アルキルケテンダイマ
ーサイズ剤(ハーコン11−2、日本PMC社製)を、
量を3水準に変化させて0.1部、0.2部、および
0.3部添加したパルプスラリーを用いて、抄速450
m/分の長網抄紙機により坪量42g/m2 の原紙を製
造した。この抄紙機にはプレス3段がドライヤー前に設
置されている。多筒式ドライヤーで乾燥後、密度が0.
70g/cm3 になるようにマシンカレンダーで厚さを
調節した。
【0029】その後、これらの原紙の片面に調製例1の
中間層塗液を、ブレード塗工機で8g/m2塗工し、次
いでその上に調製例2の感熱塗液を、エアナイフ塗工機
で3g/m2塗工した。このようにして作製した感熱記
録層塗工紙をスーパーカレンダーで、感熱記録面のベッ
ク平滑度が300〜400秒になるように処理して、感
熱記録紙を得た。これらの試料を、アルキルケテンダイ
マーサイズ剤の添加量の少ないものから順に、実施例
1、実施例2、および実施例3の感熱記録紙とした。
【0030】実施例4〜7 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量0.05部に代えて
0.1部とし、アルキルケテンダイマーサイズ剤の添加
量を4水準に変化させて0.05部、0.1部、0.2
部、および0.3部とする以外は、すべて実施例1と同
一の方法で感熱記録紙を製造した。これらの試料を、ア
ルキルケテンダイマーサイズ剤の添加量の少ないものか
ら順に、実施例4、実施例5、実施例6、および実施例
7の感熱記録紙とした。
【0031】実施例8〜11 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量0.1部に代えて0.
15部とし、アルキルケテンダイマーサイズ剤の添加量
を4水準に変化させて0.05部、0.1部、0.2
部、および0.3部とする以外は、すべて実施例1と同
一の方法で感熱記録紙を製造した。これらの試料を、ア
ルキルケテンダイマーサイズ剤の添加量の少ないものか
ら順に、実施例8、実施例9、実施例10、および実施
例11の感熱記録紙とした。
【0032】比較例1 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドを添加しない以外は、すべて実
施例1と同一の方法で感熱記録紙を製造した。この試料
を、比較例1の感熱記録紙とした。
【0033】比較例2〜4 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量0.05部に代えて
0.03部とし、アルキルケテンダイマーサイズ剤の添
加量を3水準に変化させて0.05部、0.1部、およ
び0.3部とする以外は、すべて実施例1と同一の方法
で感熱記録紙を製造した。これらの試料を、アルキルケ
テンダイマーサイズ剤の添加量の少ないものから順に、
比較例2、比較例3、および比較例4の感熱記録紙とし
た。
【0034】比較例5〜7 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量0.05部に代えて
0.20部とし、アルキルケテンダイマーサイズ剤の添
加量を3水準に変化させて0.05部、0.1部、およ
び0.3部とする以外は、すべて実施例1と同一の方法
で感熱記録紙を製造した。これらの試料を、アルキルケ
テンダイマーサイズ剤の添加量の少ないものから順に、
比較例5、比較例6、および比較例7の感熱記録紙とし
た。
【0035】比較例8及び9 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量を2水準に変化させ
て、0.05部及び0.15部とし、アルキルケテンダ
イマーサイズ剤の添加量を0.03部とする以外は、す
べて実施例1と同一の方法で感熱記録紙を製造した。こ
れらの試料を、環状2級アミンを官能基として含有する
ポリアクリルアミドの添加量の少ないものから順に、比
較例8及び比較例9の感熱記録紙とした。
【0036】比較例10及び11 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量を2水準に変化させ
て、0.05部及び0.15部とし、アルキルケテンダ
イマーサイズ剤の添加量を0.4部とする以外は、すべ
て実施例1と同一の方法で感熱記録紙を製造した。これ
らの試料を、環状2級アミンを官能基として含有するポ
リアクリルアミドの添加量の少ないものから順に、比較
例10及び比較例11の感熱記録紙とした。
【0037】比較例12 実施例1において、環状2級アミンを官能基として含有
するポリアクリルアミドの添加量を0.05部とし、ア
ルキルケテンダイマーサイズ剤の添加量を0.05部と
する以外は、すべて実施例1と同一の方法で感熱記録紙
を製造した。この試料を、比較例12の感熱記録紙とし
た。以上の結果をまとめて表1に示す。なお、評価方法
は、次のとおりである。
【0038】[ロール汚れ]ロールの汚れは、中間層塗
工時のバッキングロールの汚れを評価したものであり、
汚れの少ないものから順には、○、△、×である。少な
くとも△以上が必要である。 ○:なし。 △:軽度(薄くくもる程度)。 ×:重度(悪い)。
【0039】[コブサイズ度]コブサイズ度は、JIS
−P−8140記載の紙及び板紙の吸水度試験方法にお
いて、水の接触時間を10秒として、測定した値であ
る。前述のロール汚れ防止の為には、コブサイズ度が1
2g/m2 以上である事が好ましい。
【0040】[スティッキングの印字音・画質]スティ
ッキングの印字音・画質による評価は、G3ファクシミ
リ試験機(TH−PMD、大倉電機社製)で通電時間
1.0msecの条件で印字した時の音の聴覚評価およ
び印字した部分の視覚評価の結果であり、良好なものか
ら順に◎、○、△、×である。少なくとも△以上、好ま
しくは○以上が必要である。 ◎:音がほとんどしない。 ○:音はするが、小さい。 △:音が大きい。 ×:画像にスティッキングのあとが見られる。
【0041】[スティッキングの画像縦横比]スティッ
キングの画像縦横比の比率は、黒率50%の画像原稿
を、PANAFAX UF−22−KH高速ファクシミ
リ(松下電送製)で印字し、前述の方法により計算した
ものであり、0.995以上である事が好ましい。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上の結果から、本発明において、パル
プスラリー中に特定のポリアクリルアミドとアルキルケ
テンダイマーを併用して抄造した、特定のコブサイズ度
を有する原紙を用いることで、塗工適性が良好で原紙の
水性塗液による裏抜けがなく、作製した感熱記録紙は、
印字障害を引き起こすことのない優れた特性を有するも
のである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状2級アミンを官能基として含有する
    ポリアクリルアミドを対パルプ0.05〜0.15重量
    %と、サイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パル
    プ0.05〜0.30重量%とをパルプスラリー中に添
    加して抄紙した原紙で、且つJIS−P−8140に準
    拠するコブサイズ度(接触時間10秒)が12g/m2
    以下である原紙の片面に、中間層及び感熱記録層を順次
    積層してなることを特徴とする感熱記録紙。
  2. 【請求項2】 感熱記録紙を用いて画像を印字した際、
    原稿画像及び印字画像の縦横比をそれぞれ数1で表され
    るRx、数2で表されるRyとして、Ry/Rxが0.99
    5以上であることを特徴とする請求項1記載の感熱記録
    紙。 【数1】 Rx=(Kx+Lx)/(Mx+Nx) (数式1) ここで、Kx、Lx、Mx、Nxは、原稿の画像内にその位
    置関係が長方形の角となる4点を定め、印字方向に平行
    な2辺の長さをKx、Lxとし、印字方向に垂直な2辺の
    長さをMx、Nxとする。 【数2】 Ry=(Ky+Ly)/(My+Ny) (数式2) ここで、Ky、Ly、My、Nyは、原稿の画像内にその位
    置関係が長方形の角となる4点を定め、その4点に対応
    する印字画像内の4点を角とする四辺形において、印字
    方向に平行な2辺の長さをKy、Lyとし、印字方向に垂
    直な2辺の長さをMy、Nyとする。
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