JP3244803B2 - 電子装置の作製方法 - Google Patents

電子装置の作製方法

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JP3244803B2
JP3244803B2 JP26969692A JP26969692A JP3244803B2 JP 3244803 B2 JP3244803 B2 JP 3244803B2 JP 26969692 A JP26969692 A JP 26969692A JP 26969692 A JP26969692 A JP 26969692A JP 3244803 B2 JP3244803 B2 JP 3244803B2
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節男 中嶋
康行 荒井
久人 篠原
雅芳 阿部
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
TDK Corp
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
TDK Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は可撓性を持つ基板材料上に
被膜形成等の処理に関する。特に固体基板に代わって可
撓性を持つ有機フィルムを使用して太陽電池等を形成す
る際に有効な電子装置の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子・電気部品等の小型化、薄型化さら
には軽量化への市場の要求が高まり、これら部品を構成
する材料も多種多様なものが使用され始めている。太陽
電池等の光電変換装置もこの例外ではなく、様々な仕様
の装置が提案されている。この中で、基板材料として可
撓性(フレキシブル)を持つ有機フィルムや金属薄板を
使った薄型で軽量のものが、他の電気製品、産業機械製
品等への応用を前提として、注目されはじめている。
【0003】従来では、このような可撓性を持つ材料を
基板材料として光電変換装置を作製する場合は基板のハ
ンドリングが問題となっていた。特に、化学的気相法等
によってこの基板上に半導体被膜等を形成する場合に基
板の可撓性が問題となる。そのため、このような基板を
使用する際には、その生産設備を他の固体基板を使用す
る際とは異なり、特別に基板を保持する手段が必要とさ
れていた。
【0004】この保持する方法としては、ロール・ツー
・ロールと呼ばれる方式が一般に広く利用されていた。
このロール・ツー・ロール方式とは、可撓性基板をロー
ルに巻いた状態から引き出して、プラズマ処理装置ある
いはプラズマ処理室に可撓性基板を供給し、処理を行な
った後に再びロールに巻き取る方式の基板の保持および
供給手段のことである。
【0005】従来のロール・ツー・ロール方式を採用し
たプラズマ処理装置、例えばプラズマ処理装置の場合、
プラズマ処理を行なう領域である放電電極に対して、基
板をほぼ平行に設置し、基板を供給用のロールからゆっ
くりと連続的に供給し、処理領域内に基板を通過させ
て、プラズマ処理を行なっていた。
【0006】このような装置の例として、特開昭59−
34668号に開示されたロール・ツー・ロール方式の
膜作成方法の例がある。このような、方法の装置の反応
室付近の概略構成図を図2に記載し、この従来のロール
・ツー・ロール方式の装置を説明する。
【0007】図2において、20は可撓性基板1が巻か
れたロールであり、このロール20より可撓性基板は反
応室21に連続的に供給される。反応室21内には一対
の平行平板電極22、23、反応ガス供給系25および
排気系26がもうけられており、連続した可撓性基板1
は平行平板電極の陰極上あるいはその近傍を電極と概略
平行に流れていく。この例では、基板上に膜を作成する
例としたが、この例以外にも、基板を陽極側に設けて、
プラズマ処理することも可能である。このように供給さ
れた基板1は電極近くのプラズマ処理領域を通過する間
にプラズマ処理をされる。即ち、この領域に滞留してい
る時間がプラズマ処理時間あるいは膜作成時間となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような、従来のプ
ラズマ処理装置の場合、一組の放電電極に対して、一つ
の基板ロールしかプラズマ処理できず、プラズマ処理の
スループットが悪い、また、光電変換装置に利用する非
単結晶珪素を例にとると、必要とされる半導体特性のた
め、膜質低下を抑える為に、0.01〜1nm/秒とい
う範囲の成膜速度で成膜処理される。通常の光電変換装
置の半導体膜の膜の厚みは0.3〜2μm程度必要なた
めプラズマ処理領域での滞留時間を長くする必要が生じ
る。よって、プラズマ処理領域の長さ(つまり電極の長
さ)を長くするか、そこを移動する基板の搬送速度を非
常に遅くする必要が生じる。
【0009】電極の長さを長くすると、反応室の寸法す
なわちプラズマ処理装置の装置面積が増大し、量産の際
に大きな負担となる。また、基板搬送速度を遅くすると
プラズマ処理のスループットが遅くなり、量産化のネッ
クとなった。すなわち、前述の非単結晶半導体の場合、
約1mの長さの反応室で成膜速度0.1nm/秒で厚み
1μmの膜を成膜しようとした場合、基板の搬送速度は
0.1mm/秒であり、100mの長さのロールを処理
する際には、約278時間もの時間を必要としていた。
【0010】そのため、ロール・ツー・ロール方式に
て、プラズマ処理の速度あるいはスループットの時間を
短縮した装置が求められていた、またこの点が、可撓性
基板を応用した電子装置の量産性の重要な部分を占めて
いた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであり、可撓性基板を使用した電子装置の作製
方法において、生産性の高い電子装置の作製方法を提供
するものである。可撓性基板を連続的に、反応室内に供
給し、プラズマ処理をする際に、プラズマ処理領域を構
成する電極の長さより、プラズマ処理領域に存在する可
撓性基板の延べの長さが長い状態となるように基板を供
給するものであ
【0012】プラズマ処理領域に存在する可撓性基板の
延べの長さがプラズマ処理領域を構成する電極の長さよ
り、長い状態となるように供給する例としては、図1に
示すように、一対の電極2、3間のプラズマ処理領域4
中で、可撓性基板1をローラー5等を利用して蛇行させ
て供給することにより達成できる。この場合、プラズマ
処理領域に存在する可撓性基板1の延べの長さはターン
の回数を増やすほど長くなる。
【0013】すなわち、代表的に図2に示されるような
従来のロール・ツー・ロール方式のプラズマ処理方法
が、プラズマ処理の際に陰極あるいは陽極付近の暗部を
利用してプラズマ処理を行なっていたのに対し、本発明
ではプラズマ放電の陽光柱領域を積極的に利用し、それ
より、プラズマ処理の生産性を向上させるものである。
図1では、可撓性基板1が放電電極2、3に対して対向
しないように、即ちほぼ電極面に対して垂直方向に供給
されており、可撓性基板1のプラズマ処理領域に滞留し
ている延べの長さは、従来よりも長いものとなってい
る。
【0014】ただし、プラズマ処理により被膜を形成す
る場合には、基板面は重力方向と平行であることが好ま
しかった。すなわち、被膜形成の場合は、ゴミやフレー
クの発生があるため、基板面が重力方向と平行であれ
ば、これらが基板上に堆積することがないため、清浄な
基板表面を得ることができる。この場合でも、基板面と
電極面との関係は任意な関係を取ることができる。
【0015】また、本発明の可撓性基板のプラズマ処理
において、陽光柱領域を積極的に利用することをさらに
進めて行くと、プラズマ処理を行なう反応室中にプラズ
マ放電を閉じ込めるような枠構造を持つプラズマ放電領
域を設定し、この枠構造内を可撓性基板を蛇行するよう
に、基板を連続的に供給することで、同様の高い生産性
を実現することができる。特にこの構成の場合、プラズ
マ放電領域を均一にすることができ、均一なプラズマ処
理を実現することができる。
【0016】さらにまた、本発明は陽光柱領域の放電を
積極的に利用するので、可撓性基板をプラズマ処理領域
に供給する際に、2つのロールを背中合わせにして供給
することもできる。このようにした場合、単純に処理能
力を2倍に向上させることができた。背中あわせにした
場合、基板を処理領域内で蛇行させるには基板面をロー
ラ等で支持する必要が生じてくるが、基板面全体をロー
ラで触れるのではなく基板の一部のみを支持することで
このような問題に対処することもできる。また、基板の
供給は蛇行をすることなく、電極と平行に複数の基板を
供給することでプラズマ処理領域に存在する基板の延べ
の長さを電極より長くすることも可能である。この場
合、可撓性基板の供給のための設備が多数必要になる
が、基板面とロールとが直接接しない利点を有してい
る。
【0017】
【実施例】図3に本実施例の基板処理方法に使用した装
置の反応室周辺の概略図を示す。厚さ200μmでロー
ル幅200mmの寸法のPETフィルムを可撓性の基板
1として、これを2枚背中合わせに重合わせて、反応室
30に連続的に供給する。ロール31に巻かれた基板1
は背中合わせにされ、一対の電極33、34間の放電領
域35中に基板が5回分通過するように、ローラーに支
持されて可撓性基板が蛇行している。なお、本実施例で
は電極と基板の関係が図1のようになるように配置した
ので、電極33、34は図面と平行であり、記載出来な
いので、点線でその概略位置を示している。これによ
り、一つの基板に対して、プラズマ処理領域35での基
板の滞留時間は従来の5倍にすることができた。加え
て、基板を背中合わせに重ねて供給したので、装置全体
としては10倍の処理能力をもたせることができた。
【0018】このような装置を可撓性基板上に非単結晶
半導体の太陽電池を形成する場合に応用する場合、図3
に示すような反応室を複数連結した構成の装置が必要と
なる。すなわち、P型半導体形成用、I型半導体形成用
およびN型半導体形成の反応室を連続的に連結し、これ
ら反応室間に対して基板を連続的に供給して、半導体膜
を形成する。
【0019】各々の反応室には必要となる反応ガス供給
系とガス排気系および基板加熱手段が設けられている。
P型半導体、I型半導体およびN型半導体の必要な膜の
厚みは各々異なるが、基板は連続的に供給されるため、
基板の搬送速度を各反応室毎に変更することは出来な
い。そのため、本発明のように各反応室でのプラズマ処
理領域での滞留時間が異なるように、プラズマ処理領域
に存在する基板の長さを異ならせることで、一定の基板
搬送速度でも、反応室の長さを変更せずに、異なる膜の
厚さを実現することができた。
【0020】
【発明の効果】本発明により、装置の寸法を大きくする
ことがなく、基板の搬送速度を遅くする必要もない、生
産性の高いロール・ツー・ロール方式の電子装置の作製
方法を実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理方法の一例を示す。
【図2】従来のプラズマ処理方法の一例を示す。
【図3】本発明のプラズマ処理方法の他の一例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 久人 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 阿部 雅芳 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−169720(JP,A) 特開 昭56−81923(JP,A) 特開 昭57−43413(JP,A) 特開 昭60−111415(JP,A) 特開 昭60−30124(JP,A) 実開 昭59−21660(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 16/44 H01L 31/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の反応室のそれぞれに設けられた一対
    の電極の間に可撓性基板を供給し、前記一対の電極の間
    にプラズマを放電させて前記可撓性基板上に異なる膜
    の複数の被膜を形成する電子装置の作製方法において、 前記一対の電極の間において、前記可撓性基板は、被処
    理面が前記一対電極の電極面と対向しないように、か
    つ、前記被処理面の移動方向が少なくとも1回変わるよ
    うに搬送され、 前記複数の反応室のそれぞれにおいて、前記可撓性基板
    のプラズマ処理領域における滞留時間が異なることを特
    徴とする電子装置の作製方法。
  2. 【請求項2】複数の反応室のそれぞれに設けられた一対
    の電極の間に2枚の可撓性基板を供給し、前記一対の電
    極の間にプラズマを放電させて前記2枚の可撓性基板上
    に異なる膜厚の複数の被膜を形成する電子装置の作製方
    法において、 前記一対の電極の間において、前記可撓性基板は、被処
    理面が前記一対の電極の電極面と対向しないように、か
    つ、前記被処理面の移動方向を少なくとも1回変わるよ
    うに搬送され、 前記複数の反応室のそれぞれにおいて、前記可撓性基板
    のプラズマ処理領域における滞留時間が異なることを特
    徴とする電子装置の作製方法。
  3. 【請求項3】前記可撓性基板の被処理面は、重力方向に
    平行であることを特徴とする請求項1または請求項2の
    電子装置の作製方法。
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