JP3243604B2 - 海中ロープの貝殻等の除去具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ヨットなど長く海中に
係留していると、海中のロープに貝殻、藻などが付着
し、異常な太さになるものを、簡単に自分で除去する道
具である。

【０００２】

【従来の技術】従来は、異常な太さとなったロープに付
着した貝殻、海草などは、潜水夫を頼んで除去してもら
っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
に潜水夫に高い料金を支払ってロープについた貝殻、海
草などを除去する必要がないように、自分で簡単に操作
して除去することを可能とした、簡単な貝殻等の除去具
である。海中ロープの上端を除去具の貫通孔に貫通さ
せ、除去具の自重で下方に落ちてゆきながら、海中ロー
プの貝殻等を除去するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、簡単な操作で
確実に海中ロープの貝殻等を除去する目的を果たすた
め、上下端を偏平とした重さのある（４〜５ｋｇ）金属
製（ステンレス等）の立方体を、中央で上下一対に二分
し、その切断面の中心部には、切断面に直角な角を有す
る浅い円穴をそれぞれに設け、更に、球体の前後を貫通
する、海中ロープよりやや直径の大きい貫通孔を形成す
るために、上記切断面の円穴を経て前後にわたる半円孔
一対をそれぞれに形成するものとし、貫通孔の外面端
は、上下それぞれに外方に斜めに傾斜面を有するような
構造とする。

【０００５】また、上下一対に形成された上下端を偏平
に形成した立方体は、その表面の左右に、上下の貫通孔
を設けて上下を貫通させ、この貫通孔上に上下の支持板
を介してボルト止めして、上下に二分した球体を一体に
固定する。つまり、除去具本体は、ボルトにより分解さ
れ、回動されて、海中ロープを本体切断面の前後の貫通
孔に挿入し、その後左右のボルトで球体を一体に固定す
るものである。

【０００６】本発明では、左の上下貫通孔は、上下二枚
の支持板を介してボルト止めを行い、右の上下の貫通孔
は、Ｕ字型の金具を使用し、Ｕ字の曲折部を右端となる
ようにして、上下の金具を介してボルト止めを行うと共
に、Ｕ字の曲折部に、除去具のロープを回動自在に連結
してある。

【０００７】

【発明の作用】本発明は、異常の如き手段によるもので
あり、除去具本体の上下によって形成される前後の貫通
孔に海中ロープの船端部を挿入し、手を放てば、除去具
は自重により、下方に落ちながら、まず前後貫通孔の開
口端の傾斜面であらましの貝殻、海草等の除去を行い、
開口部に突入するときに更なる除去作業が行われ、引続
き貫通孔内を通過し、直角の角を有する中心部の円穴の
角で更に除去作業を行い、円穴に残滓を残して海底に到
達し、完全な除去作業が行われるものである。

【０００８】

【実施例】図について実施例を説明する。図１、２、３
に示されるように、１、１は球体の上下端を偏平に形成
し、中心部で横断された一対の除去具本体であり、接合
する切断面２、２からなる。また傷つかぬようにステン
レス製とした。３、３は、上下一対の本体を前後に貫通
して形成される前後の貫通孔であり、その開口端は、上
下に斜めに削られた傾斜面３ａ、３ａである。図３に示
されるように、本体１、１の切断面の中心部には、浅い
円穴４、４がそれぞれに設けられるが円穴４、４と切断
面の角４ａは直角に形成するものである。また本体の左
右端近くには、一対のボルト孔５、５が本体の上下を貫
通して設けられる。

【０００９】６、６は本体１、１の左側の上下に当てら
れた支持板であり、この支持板６、６を介して本体１、
１がボルトＡ、ナットＢ止めされ、更に右側のＵ字型金
具７も、Ｕ字の曲折部７ｂを外方にし、Ｕ字型金具７を
介して本体１、１がボルトＡ、ナョトＢ止めされる。本
発明では、このＵ字型の曲折部７ｂに環８を嵌め、これ
に金具９を介して除去具のロープ１０を回動自在に取り
付けている。然しこれは、回動自在に除去具のロープが
固着されればよいのであって、固着方法はこれに限られ
るものではない。

【００１０】

【発明の効果】以上のごとき構造であるので、ヨット等
の船端に、除去具のロープ先端を固着し、除去具の左方
のボルト、ナットを外して、支持板を取り去り、本体を
右方のボルトを軸として回動させ、切断面の前後を貫通
する貫通孔に海中ロープを挿入して後、本体を回動して
支持板を介してボルト、ナット止めし、本体を一体に固
定して後、これを海中に落下させれば、除去具本体（４
〜５ｋｇ）の自重により、本体は海中のロープに沿っ
て、斜め方向に海中に突入するので、先ず貫通孔の傾斜
面でざっとロープに付着した貝殻、海草などを除去し、
更にそれより狭い開口部によって除去し、除去具中心部
の円穴の角でも更に扱かれるものである。このように大
変に簡単な操作で、海中ロープに付着した貝殻、海草等
は完全な形で除去されるものであり、最近のアウトドア
指向の社会に貢献すること大である。

【００１１】

【図面の簡単な説明】

図１ 本発明の側面図 図２ 平面図 図３ 本体を回動させ切断面を示した図 図４ 本発明の全体図

【符号の説明】

１． 除去具本体 ２． 切断面 ３． 前後貫通孔 ３ａ． 貫通孔の開口傾斜部 ４． 切断面の円穴 ５． 本体のボルト孔 ６． 支持板 ７． Ｕ自型金具 ８． 環 ９． 金具 １０． 除去具のロープ Ａ ボルト Ｂ ナット イ 海面 ロ 海底

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】船側に取付けて固定する海中ロープの一端
   に、回動自在の取付け具を介して取付ける金属の貝殻除
   去具本体は、上下を偏平とした略立方体に形成され、且
   つ中央部で横断された上下一対に形成し、上記中央部の
   横断面中心部に直角の角を有する円形でやや浅い穴を上
   下一対に形成し、更に上記切断面中心部を前後に貫通す
   る半円形の溝を上下一対に設け、上記上下一対の切断面
   が海中ロープよりやや太い円を形成するようにし、前記
   一対の溝の開口部、即ち円形開口部は、貫通孔端より上
   下同じに上下方向に傾斜面を形成するものとし、本体の
   表面の左右には一対の上下ボルト孔を貫通させ、一方端
   は上下二枚の支持板をあててボルト締めとし、他端はＵ
   字型金具の曲折部を外方とした金具の上下板をボルト締
   めして、そのＵ字形の曲折部に除去具のロープを回動自
   在に固定したことを特徴とした、海中ロープの貝殻等除
   去具。