JP3242929B2 - 紙表面サイズ剤、使用方法及び表面サイズ処理された紙 - Google Patents

紙表面サイズ剤、使用方法及び表面サイズ処理された紙

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、2−オキセタノンサイズ剤、それらの製造
及び紙をサイズ処理することにおける使用に関する。
発明の背景 費用の節約、沈降炭酸カルシウム(PCC)を用いる能
力、改良された紙の性能及び白色度に対する要求の増大
並びに抄紙機のウェットエンドをクローズド化する傾向
の増大により、アルカリ性条件下で製造される細目紙
(fine paper)の量が急速に増加している。
計算機用紙及びインクジェットプリンター用紙、高速
写真コピー用紙、封筒用紙並びに、コンピュータープリ
ンター用紙を含む用紙ボンドのような細目紙の最近の用
途では、加工又は最終用途の前のサイズ処理に対する特
別な注意が求められる。インクジェットプリンターの増
大する普及により、この最終用途を目的とした紙のため
のサイズ処理の要件に注目が集められている。
アルカリ条件下で製造される細目紙用の最も通常のサ
イズ剤はアルケニル無水コハク酸(ASA)及びアルキル
ケテン二量体(AKD)である。両方のタイプのサイズ剤
は、セルロース繊維に共有結合する反応性の官能基と繊
維から離れて配向された疎水性尾部を有する。それらの
疎水性尾部の性質及び配向により繊維は水をはじく。
市販のASA系サイズ剤は、無水マレイン酸とオレフィ
ン(C14−C18)との反応により製造され得る。
β−ラクトン環を有する市販のAKD類は、2つの飽和
された直鎖脂肪酸塩化物から製造されたアルキルケテン
の二量化により製造される。最も広範に用いられている
AKD類は、パルミチン酸及び/又はステアリン酸から製
造される。アルケニル系ケテン二量体[アクアペル(Aq
uapel)(登録商標)421、ハーキュリーズ・インコーポ
レーテッド(Hercules Incorporated)、米国、デラウ
エア州、ウィルミントン]のような他のケテン二量体も
工業的に用いられている。
紙用の内部サイズ剤として、1つより多いβ−ラント
ン環を有するケテン多量体が特開平1−168991号及び特
開平1−168992号に開示されており、その両方を本明細
書に援用する。それのケテン多量体は、製紙用パルプス
ラリー中に混合された内部サイズ剤として用いられたと
きに、以前に用いられていたケテン二量体と比べ改良さ
れたサイズ処理を示すと記載されている。ケテン多量体
は、モノ−及びジ−カルボン酸の混合物から製造され
る。
欧州特許出願公開第0629741号には、高速加工機及び
複写機において用いられる紙におけるサイズ剤としてア
ルキルケテン二量体及びアルキルケテン多量体の混合物
が開示されている。アルキルケテン多量体は、モル過剰
のモノカルボン酸、典型的には脂肪酸とジカルボン酸と
の反応により製造される。それらの多量体化合物は、25
℃において固体である。
欧州特許出願公開第0666368号には、アルキル又はア
ルケニルケテン二量体及び/又は多量体サイズ剤で内部
的にサイズ処理した、高速操作用又は複写操作用の紙が
開示されている。好ましい2−オキセタノン多量体は、
1:1乃至3.5:1の範囲の脂肪酸対二酸の割合を用いて製造
される。
欧州特許出願公開(EP−A1)第0629741号及び欧州特
許出願公開(EP−A2)第0666368号に記載されたサイズ
処理紙は、高速精密加工装置及び複写装置において優れ
た性能を備えているが、インクジェットプリンターにお
いて優れた印刷の質も与えるアルカリ性紙に対する要求
がなおある。印刷の質が卓越したインクジェットプリン
ター用紙に対する性能基準は、機械送り問題が主な関心
事である高速精密加工用途及び複写用途用の紙に対する
性能基準とは全く異なる。ブラックインク用のインクジ
ェット印刷の質は、下記の基準を用いて評価することが
できる:鋭い輪郭を有する細い線(望ましい特徴)を表
わす低い数値及び、通常は紙がインクを吸上げて生ずる
広いぼやけた線を表わす高い数値での1乃至10のスケー
ルで典型的には測定されるブラックライン広がり;ブラ
ックインクでべた塗りに印刷されている紙の印刷された
前側における試験箇所の密度(黒さ)の測定;裏側光学
濃度、印刷されていない紙の裏側まで紙にしみこむイン
クの量、の測定。
ブラックインク印刷に対する基準は又、インクジェッ
トプリンターにおける色インクにも適用される。その他
に色インクジェット印刷は、隣接して印刷された異なっ
た色の間のにじみについて、典型的には、低い数値がほ
とんど又は全く色対色のにじみ又は混合がない(望まし
い)ことを示し、高い数値が隣接して印刷された色のに
じみを示す1乃至5のスケールを用いて評価され得る。
色インクジェット印刷についての色対色の最小のにじみ
の目的を達成するためには、紙の品質特徴、すなわち、
ブラックインク印刷に求められるバランスとは異なるイ
ンク吸収性及び抵抗(hold−out)を必要とする。
インクジェット印刷の質の改良は、理論的には、イン
クジェットプリンターそれ自体又はインクの配合成分に
おける改良、紙の組成又は製紙における改良及び/又は
製紙用添加剤によりなされ得る。製紙工業では、市場に
おけるインクジェットプリンターの増大した普及の結果
としてインクジェット印刷に用いられる紙を改良する手
段を求めている。インクジェットプリンターの増大した
普及は、印刷の質を、市場で最も通常用いられている高
文字品質プリンターであるレーザープリンター用の高性
能標準に匹敵する評価が与えられるべきであるというユ
ーザーの期待と組み合わされている。
その結果として、高速精密加工装置及び複写装置にお
いて優れた性能を備えるのみでなく、インクジェットプ
リンター、特にブラックインク印刷に用いられるインク
ジェットプリンターにおいて優れた印刷の質を与えるア
ルカリ性の細目紙、アルカリ性のサイズ剤及びサイズ処
理方法に対する要求がある。本発明は、この要求を満た
すものである。
発明の概要 本発明は第一に、35℃の温度において固体でなく、脂
肪酸とジカルボン酸の、ジカルボン酸がモル過剰の反応
混合物から製造される2−オキセタノン多量体であるサ
イズ剤である。それらの2−オキセタノン多量体は、特
に紙用サイズ剤として、さらに特定すると紙用表面サイ
ズ剤(時には外部サイズ剤とも呼ばれる)として特に有
用である。
本発明は第二に、35℃の温度において固体でない2−
オキセタノン多量体であるサイズ剤を用いて紙を表面サ
イズ処理することによる紙のサイズ処理する方法であ
る。
本発明は第三に、それらの2−オキセタノン多量体サ
イズ剤を用いて表面サイズ処理された紙である。
アルカリ性条件下で製造された紙を表面サイズ処理す
る本発明の方法により、インクジェット印刷最終用途に
おいて優れた印刷の質を与えるのみでなく、高速精密加
工及び複写装置においてすぐれた性能も与える、表面サ
イズ処理されたアルカリ性の細目紙におけるサイズ処理
が与えられる。
本明細書において用いられるように、「パーセント」
又は「%」は、別段の表示がなければ、化合物、組成物
もしくは混合物の、その成分を含有する化合物、組成物
又は混合物の重量に基づく成分の重量を意味する。
好ましい態様の詳細な記載 本発明は、35℃において固体ではない(実質的に結晶
質、半結晶質又は蝋質固体でなく、加熱時に融解熱なし
に流動する)、2−オキセタノン系多量体サイズ剤(本
明細書では、2−オキセタノン多量体サイズ剤又はケテ
ン多量体サイズ剤ともいう)を含むサイズ剤、そのよう
なサイズ剤を含む表面サイズ処理で処理された紙並びに
そのようなサイズ剤を用いてサイズ処理紙を製造する方
法を包含する。
より好ましくは、本発明による2−オキセタノン多量
体化合物は、35℃において液体であり、より好ましくは
25℃において液体であり、最も好ましくは20℃において
液体である(「液体」の表示は、当然、サイズ剤それ自
体についてのものであり、エマルジョン又はそのサイズ
剤を含有する他の配合物に適用されない)。
本発明は、好ましくは、その側鎖疎水性構成部分の化
学構造において、1つ以上の炭化水素鎖に炭素−炭素二
重結合又は分枝のような不規則性を有する2−オキセタ
ノン系多量体サイズ剤を含む。(従来のアルキルケテン
二量体は、飽和された直鎖の炭化水素鎖であることにお
いて規則性である。) 本発明の表面サイズ剤は、好ましくは、式(I): [式中、nは少なくとも1の整数、好ましくは1乃至約
20の整数、より好ましくは約1乃至約8の整数である
(式(I)中、nが0のとき、そのような化合物は2−
オキセタノン二量体又はケテン二量体という)]を有す
る2−オキセタノン多量体である。本発明の表面サイズ
剤は又、式(I)の2−オキセタノン多量体の混合物で
もあり得る。本発明のケテン多量体混合物は、約1:1乃
至約1:5のモル比での脂肪酸対ジカルボン酸の脂肪酸及
びジカルボン酸の混合物から製造される。
2−オキセタノン多量体の混合物は、好ましくは、そ
のような多量体化合物のレジオ(regio)異性体を含
み、約1乃至約8、なおより好ましくは約2乃至約6、
現在において最も好ましくは約2乃至約4の平均のnを
有する。2−オキセタノン多量体のそのような混合物
は、その多量体を製造するのに用いられる製造方法(後
に記載する)の結果として、いくらかの2−オキセタノ
ン二量体、すなわち、式(I)中、n=0を含有し得
る。
R及びR″は、実質的に疎水性の性質を有し、非環式
であり、好ましくは長さが少なくとも約4の炭素原子で
あり、そして同じでも異なっていてもよい。R及びR″
は、より好ましくは約C10−C20であり、最も好ましくは
約C14−C16である。
R及びR″は同じか又は異なり、好ましくは、直鎖状
(線状)のもしくは分枝鎖状のアルキル又は直鎖状(線
状)のもしくは分枝鎖状のアルケニルである基の群から
個々に選ばれ、R及びR″の少なくとも1つは直鎖状
(線状)のアルキルではない。R及びR″は、より好ま
しくは線状のアルケニルである。好ましくは、少なくと
も25重量%のサイズ剤は、少なくとも1つのR及びR″
は直鎖(線状)のアルキルではない2−オキセタノン構
造を含む。下記のように、ケテン多量体が一酸成分と二
酸成分の反応から製造されるとき、R及びR″は、通
常、モノカルボン酸反応体、例えば、脂肪酸、そして好
ましくは不飽和脂肪酸から誘導される。
R′は、分枝鎖状、直鎖状、すなわち線状又は脂環
式、すなわち環を有する飽和の又は不飽和の炭化水素で
あり得て、好ましくは約1乃至約40の炭素を有する炭化
水素である。R′は、より好ましくは約C2−C12、そし
て最も好ましくはC4−C8から選ばれ、そしてそのような
場合は、R′は直鎖のアルキルである。又、R′は、よ
り好ましくは約C20−C40、そして最も好ましくは約C28
−C32から選ばれ、より好ましい約C20−C40、最も好ま
しい約C28−C32では、R′は好ましくは分枝鎖又は脂環
式である。
R′は、通常、ケテン多量体が、後に記載されるよう
に、一酸成分と二酸成分との反応から得られるときに、
ジカルボン酸反応体から誘導される。
2−オキセタノン多量体は、好ましくは、2−オキセ
タノン多量体の混合物であり、特に、その混合物の少な
くとも約25重量%、より好ましくは少なくとも約50重量
%、そして最も好ましくは少なくとも約75重量%が、分
枝鎖状アルキル、線状アルケニル又は分枝鎖状アルケニ
ルであり得る不規則性を有する炭化水素置換基を有する
多量体である2−オキセタノン多量体の混合物である。
典型的なインクジェット印刷最終用途において改良さ
れた印刷の質の性能を与える本発明のアルカリ性サイズ
剤は、反応性の2−オキセタノン基と側鎖の疎水性の炭
化水素の尾部を有する。その点について、それらは、従
来のAKD系サイズ剤と似ているが、従来の固体アルキル
ケテン二量体系又は多量体系のサイズ剤を製造するのに
用いられる脂肪酸における飽和直鎖とは異なり、この種
類のサイズ剤を製造するのに用いられる脂肪酸塩化物の
1つ又は両方において炭化水素鎖は、炭素−炭素二重結
合及び鎖が分枝状であるような、側鎖の炭化水素鎖の化
学的構造における不規則性を有する。
本発明の2−オキセタノン多量体表面サイズ剤は、脂
肪酸とジカルボン酸の混合物から製造され得る。好まし
い脂肪酸の例には、オレイン酸(オクタデセン酸)、リ
ノール酸(オクタデカジエン酸)、パルミトレイン酸
(ヘキサデセン酸)、リノレイン酸(オクタデカトリエ
ン酸)、イソステアリン酸並びにそれらの脂肪酸及び/
又は他の脂肪酸の混合物である。好ましい市販の脂肪酸
は、パマク(Pamak)(登録商標)−1、パマック−131
又はパモリン(Pamolyn)(登録商標)380液体脂肪酸
[ハーキュリーズ・インコーポレーテッド(Hercules I
ncorporated)(米国、デラウエア州、ウィルミント
ン)から入手できる脂肪酸混合物]であり、主として、
オレイン酸とリノール酸を含む。用いられ得る脂肪酸の
他の例は、下記の不飽和脂肪酸である:ドデセン酸、テ
トラデセン酸(ミリストール酸)、オクタデカジエン酸
(リノールエライジン酸)、エイコセン酸(ガドール
酸)、エイコサテトラエン酸(アラキドン酸)、シス−
13−ドコセン酸(エルカ酸)、トランス−13−ドコセン
酸(ブラシディン酸)及びドコサペンタエン酸(クルパ
ノドン酸)及びそのような脂肪酸の混合物である。
より好ましくは、前記の種類の脂肪酸から製造され
る、すなわち、不飽和又は分枝のような不規則性を有す
る2−オキセタノン多量体サイズ剤は、少なくとも25
%、より好ましくは少なくとも約50%そして最も好まし
くは少なくとも約70%の2−オキセタノン多量体サイズ
剤である。
本発明の2−オキセタノン多量体を製造するために用
いられ得るジカルボン酸には、アゼライン酸、セバシン
酸及びドデカンジオン酸が含まれ、それらのすべてが好
ましく、又、ジカルボン酸の混合物も用いられ得る。不
飽和(モノカルボキシル)脂肪酸の二量化によって製造
されるジカルボン酸も、得られるジカルボン酸が好まし
くはC24−C44のジカルボン酸、より好ましくはC32−C36
のジカルボン酸である場合、用いられ得る。ジカルボン
酸が脂肪酸二量体である場合、そのような脂肪酸二量体
の分枝及び/又は環の構造は、得られる2−オキセタノ
ン多量体サイズ剤に存在する不規則性に寄与する。
本発明のケテン多量体は、ケテン多量体を製造するの
に用いられる脂肪酸成分対ジカルボン酸成分のモル比に
より定義され得る。ケテン多量体オリゴマーの長さ、す
なわち、上記式におけるnの値は、ケテン多量体を製造
するのに用いられる脂肪酸成分対ジカルボン酸成分のモ
ル比の関数である。
そのようなケテン多量体は、通常、異なる長さを有す
るケテン多量体の混合物である。先に記載したように、
いくらかのケテン二量体がその混合物に存在する。しか
し、そのようなケテン二量体は、本発明において必要で
はない。本発明の2−オキセタノン多量体は、好ましく
は、約1より大きく8まで、より好ましくは約2乃至約
6、現在において最も好ましくは約2乃至約4のnの平
均を有する。2−オキセタノン多量体の混合物でのnの
平均値は、ゲル透過クロマトグラフィーとも称されてい
る。当業者によく知られている技術であるゲル濾過クロ
マトグラフィーにより測定される分子量により計算され
る。特定のn値、例えばn=3、を有するオキセタノン
多量体は従来の分離技術によりケテン多量体混合物から
回収され、すなわち単離され得る。
ケテン多量体を製造するのに用いられる脂肪酸成分及
びジカルボン酸成分の反応混合物における脂肪酸成分対
ジカルボン酸成分のモル比は、好ましくは約1:1乃至約
1:5、より好ましくは約1:1乃至約1:4、そして最も好ま
しくは約1:1乃至約1:3である。より好ましくは、脂肪酸
成分対ジカルボン酸成分のモル比は、一酸(脂肪酸)に
対して過剰の二酸(ジカルボン酸化合物)を与えるモル
比である。好ましい例は、パマク(登録商標)−131
と、アゼライン酸、セバシン酸、ドテカンジオン酸又は
それらの混合物から選ばれる二酸の約1:1乃至約1:4の一
酸対二酸のモル比を有する混合物から製造される2−オ
キセタノン多量体である。
より好ましいアルカリ性の細目紙の表面サイズ剤とし
ての使用のためには、脂肪酸成分(一酸)対ジカルボン
酸成分(二酸)のモル比は、好ましくは約1:1乃至約1:5
であり、より好ましくはそのモル比は、約1:5までの一
酸対二酸で、モル過剰のジカルボン酸成分を与えるモル
比である。より好ましくは、そのモル比は、約1:1.5乃
至約1:4、最も好ましくは約1:2の一酸対二酸である。
それらの表面サイズ剤は、公知の操作により製造され
得る。例えば、欧州出願公開(EP−A2)第666,363号、
特開平1−168991及び特開平1−168992を参照。それら
の開示を引用により本明細書に援用する。その第一の工
程において、脂肪酸及びジカルボン酸の混合物からの酸
塩化物は、三塩化燐又は他の従来の塩素化剤を用いて製
造される。他の操作では、酸塩化物は、脂肪酸成分及び
ジカルボン酸成分から別個に又は逐次的に製造され得
る。反応混合物における酸塩化物は、次にトリエチルア
ミン又は他の適する塩基の存在下で脱塩酸化され、2−
オキセタノン多量体混合物を生成する。それらの表面サ
イズ剤の安定なエマルジョンは、標準AKDエマルジョン
と同じ方法で製造され得る。
本発明の表面サイズ剤は、すべて保護コロイドとして
役立つ、カチオン澱粉又は通常澱粉(ordinary starc
h)、カルボキシメチルセルロース、天然ガム類、ゼラ
チン、カチオン性ポリマー又はポリビニルアルコールの
ような乳化剤の補助を用いて一般的に製造されるそれら
の水性エマルジョンとして用いられる。好ましい乳化剤
は、カチオン澱粉又はカチオン澱粉誘導体である。乳化
剤は表面活性剤とともに任意に用いられ得て、好ましい
表面活性剤はリグノスルホン酸ナトリウムである。乳化
剤とともに任意に用いられる他の表面活性剤の限定的で
ない例は、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビトールラウレート及びポ
リオキシエチレンソルビトールオレエート−ラウレート
のようなポリオキシエチレン系表面活性剤が含まれる。
良好なサイズ処理結果を得るためにはサイズ剤が水性
媒体中に均等に分散されるのが望ましいので、表面サイ
ズ剤の水性エマルジョンが用いられる。表面サイズ剤の
水性エマルジョンは、一般的には表面サイズ剤の微粒子
の形態で存在しており、各微粒子は乳化剤、例えばカチ
オン澱粉のような安定化被覆又は層により囲まれてい
る。表面サイズ剤を含有する水性エマルジョンは、下記
の操作により製造され得る。その乳化剤は、典型的に
は、任意の表面活性剤が用いられる場合は、その表面活
性剤とともに最初に水中に分散され、次に表面サイズ剤
が激しい攪拌下で導入される。乳化剤が存在すれば、一
般的に、安定な水性エマルジョンの生成のための高速攪
拌又は機械的ホモジェナイザーは不必要である。
水性エマルジョンに用いられる表面サイズ剤の量は、
広範囲にわたり、例えば、約0.1重量%から約50重量%
まで変わり得て、約5重量%以上が好ましい。水性エマ
ルジョン中の乳化剤は、一般的に約1:40乃至約4:1、好
ましくは約1:8乃至約1:1のサイズ剤に対する重量比で用
いられる。
本発明はまた、酸性製紙条件下又はアルカリ性製紙条
件下で、好ましくはアルカリ性製紙条件下で製造され、
そして2−オキセタノン系多量体サイズ剤、すなわち、
2−オキセタノン官能基を有するケテン多量体サイズ剤
でサイズ処理された紙を含む。
好ましくは、本発明は、本発明による2−オキセタノ
ン系サイズ剤で表面処理されており、アルカリ金属の水
溶性無機塩、好ましくは、アラム及び沈降炭酸カルシウ
ムと同様にNaClを含有する。しかし、本発明の紙は、し
ばしば、NaClなしで作られる。
本発明の表面サイズ処理された紙は、通常サイズ処理
を必要とするすべての細目紙のグレードであり得る。そ
のような紙には、封筒及び計算機用紙のような精密加工
された製品と同様に連続用紙ボンド紙、コピー紙、封筒
作成用紙、オフセット印刷用紙、インクジェット印刷用
紙が含まれる。
本発明の表面サイズ剤及び方法は、他の種類の紙、例
えば、酸性又はアルカリ性製紙条件下で製造された紙
や、新聞用紙、例えば液体包装用板紙、再生された段ボ
ール原紙のような板紙及びサイズ処理を必要とする成形
された紙の最終用途製品、並びに他の紙製品とともに用
いられ得る。そのような用途には、水系接着剤を用いる
のりづけ、インクジェット印刷及びオフセット印刷が含
まれる。
本発明は又、本発明の2−オキセタノン多量体サイズ
剤で紙を表面サイズ処理することによる紙をサイズ処理
する方法に関する。
本発明の表面サイズ剤は、予備成形された紙に外部的
に適用される公知の表面サイズ処理(外部サイズ処理と
もいう)操作により適用される。表面サイズ処理では、
通常、抄紙機のサイズプレスでのサイズ剤を添加し、そ
の添加に当たっては、サイズ剤が紙の表面に適用される
か又は計量しながら供給される。又、表面サイズ処理
は、カレンダーにおけるサイズ剤の添加により又は噴霧
により又は他の被覆技術により行われ得る。表面サイズ
処理された紙は、典型的には、公知の乾燥技術を用いて
高温で乾燥される。
本発明の表面サイズ剤は、表面サイズ処理される紙の
表面に、乾燥したサイズ処理された紙の重量に基づい
て、好ましくは少なくとも約0.0025重量%の量で用いら
れる。本発明の2−オキセタノン多量体サイズ剤で表面
サイズ処理された紙は、乾燥したサイズ処理された紙の
重量に基づいて、好ましくは約0.0025重量%乃至約0.5
重量%、より好ましくは約0.005重量%乃至約0.2重量
%、そして最も好ましくは約0.01重量%乃至約0.1重量
%の、乾燥したサイズされた処理紙に存在するサイズ処
理剤を含有する。
サイズプレス添加剤の水溶液又はいずれかの水性溶液
がサイズプレスにおいて添加されるときに本発明のサイ
ズ剤と組み合わせて用いられ得る。サイズプレスにおけ
る澱粉の添加量は、0乃至約100kg/乾燥したサイズ処理
された紙のミリメートルトン(mtonne)の範囲であるこ
とができる。本発明のサイズ剤とともに用いるのに適す
るサイズプレス澱粉には、エチル化澱粉、酸化澱粉、過
硫酸アンモニウム加工澱粉、酵素加工澱粉、カチオン澱
粉等が含まれる。
サイズプレスにおける又は紙のサイズ処理のための他
の手段による、本発明の2−オキセタノン多量体サイズ
剤の添加により、内部サイズ剤の必要なしに満足できる
サイズ性能が与えられる。しかし、望ましい場合は内部
サイズ剤が用いられ得る。内部サイズ剤が用いられる場
合、本発明の紙に対する内部サイズ剤の添加量は好まし
くは少なくとも約0.05kg/ミリメートルトン(0.005重量
%)、より好ましくは少なくとも約0.25kg/ミリメート
ルトン(0.025重量%)、最も好ましくは少なくとも約
0.5kg/ミリメートルトン(0.05重量%)であり、すべ
て、乾燥したサイズ処理された紙の重量に基づいてい
る。内部サイズ剤は、いずれかの従来の紙用サイズ剤で
あり得て、好ましい内部サイズ剤には、アルキルケテン
二量体、アルキルケテン多量体、アルケニルケテン二量
体、アルケニルケテン多量体、アルキルコハク酸無水
物、アルケニルコハク酸無水物、ロジン及びそれらの混
合物が含まれる。又、内部サイズ剤は、中性のpH条件下
又は酸性条件下で作られた紙とともに用いられ得て、酸
−ロジンサイズ処理された紙が含まれ得る。
本発明の2−オキセタノン多量体は好ましくは表面サ
イズ剤として用いられるが、紙用の内部サイズ剤として
も用いられ得る。
本発明を下記の特定の実施例について記載するが、本
発明はこれに限られるものではない。
実験操作 市販のアルキルケテン二量体(AKD)類を製造するの
に従来から用いられている方法によって2−オキセタノ
ン多量体も含む2−オキセタノンサイズ剤を製造した。
すなわち、脂肪酸及びジカルボン酸の混合物から従来の
塩素化剤を用いて酸クロライドを生成し、その酸クロラ
イドを適する塩基の存在下で脱塩酸化した。
モノカルボキシル脂肪酸と、アゼライン酸又は脂肪酸
二量体酸のようなジカルボン酸から実験室スケールで2
−オキセタノン生成物を製造するための一般的な操作は
下記の通りである。ケテン二量体の優位が望ましいか又
はケテン多量体の優位が望ましいかによって、モノカル
ボキシル脂肪酸成分対ジカルボン酸成分のモル比が選ば
れる。約1乃至6の平均nを有するケテン多量体用に
は、モノカルボキシル脂肪酸対ジカルボン酸の好ましい
モル比は、約1:1乃至1:4である。
脂肪酸成分を、窒素で覆われた攪拌された反応器に導
入し、約70℃に加熱する。ジカルボン酸成分が液体の場
合は、脂肪酸とともに直接反応器に入れ、ジカルボン酸
が固体の場合は、攪拌しながら徐々に入れ、2つの成分
の混合物を生成する。次に、2つの成分の混合物を約65
乃至70℃の温度で、15乃至30分間又はそれより長くかけ
るPCl3塩素化剤の漸次的導入により三塩化燐での塩素化
をする。PCl3の添加後、塩素化された反応生成物をさら
に15分間攪拌し、次に沈降させる。塩素化反応の副生物
として生成する亜燐酸を、反応器の底部から排出し、次
に過剰のPCl3反応体を真空下で蒸発により反応生成物か
ら除去する。
この操作により製造された反応生成物中に酸クロライ
ドが生成したことの確認は、1800cm-1での特徴的な酸ク
ロライド吸収の存在の赤外吸収(IR)測定により容易に
行われる。IR測定技術および装置は、よく知られてお
り、そしていくつかの供給先から市販されている。
望ましい2−オキセタノン生成物を生成するための酸
クロライドの脱塩酸化は窒素で覆われた反応器中で行わ
れる。典型的には、5%モル過剰のトリエチルアミンを
意味する約1部(重量による)のトリエチルアミン塩基
を反応器中の約2乃至7部(重量による)の1,2−ジク
ロロプロパン溶媒に攪拌しながら添加し、それらを約30
乃至40℃の温度に加熱する。約40乃至45℃の温度を維持
しながら、約1乃至3部の酸クロライド反応生成物の、
その量の1/2の1,2−ジクロロプロパン中の溶液を攪拌し
ながら、約40分間かけて反応器に次第に添加する。酸ク
ロライド反応生成物の添加の開始から約2時間後、IRで
脱塩酸化反応の完了を確認し、1800cm-1における特徴的
な酸クロライドの吸収が認められる場合、付加的なトリ
エチルアミンを必要なだけ添加して脱塩酸化反応を完了
させる。
脱塩酸化の完了時に、その反応混合物を濾過し、脱塩
酸化反応中に生成された副生物のトリエチルアミン塩化
水素塩を除去する。続いて、1,2−ジクロロプロパン溶
媒を真空下で蒸発させて、そして沈殿する付加的なトリ
エチルアミン塩化水素塩を濾過により除去する。回収さ
れた生成物は、最初の反応体として用いられた脂肪酸と
ジカルボン酸の特定のモル比によって、2−オキセタノ
ン多量体又は2−オキセタノン二量体を多量に含有する
混合物である。サイズ剤としての使用のために、2−オ
キセタノン生成物のエマルジョンが製造される。
2−オキセタノン多量体エマルジョンも含む2−オキ
セタノンサイズ剤エマルジョンを、引用によって本明細
書に援用する米国特許第4.317,756号の開示、特に実施
例5の開示のように製造した。
880部の水、60部のカチオンコーンスターチ及び10部
のリグニンスルホン酸ナトリウムを混合することによっ
てケテン多量体(又はケテン二量体)のサイズ剤エマル
ジョンが製造される。その混合物を硫酸を用いて約3.5
のpHに調整する。得られた混合物を90乃至95℃に約1時
間加熱する。次にその混合物に、1750部(総重量)の混
合物を与えるのに十分な量で水を添加する。約240部の
ケテン多量体(又はケテン二量体)を攪拌して、2.4部
のチアジアジン保存剤とともにその混合物に入れる。得
られたプレミックス(65℃での)を3,000p.s.i.におけ
るホモジナイザーを一回通過させることにより均質化す
る。均質化された生成物を水で希釈し、約6%乃至約30
%の範囲内のケテン多量体(又はケテン二量体)固体含
量にし、サイズ剤エマルジョンを生成する。サイズ剤エ
マルジョンの正確な固体含量は臨界的ではないことを理
解すべきである。
表面サイズ処理、トーナー接着及びインクジェットの
質の評価のための紙を製造するのに用いられる製紙操作
は下記の通りであった。紙をウエスタン・ミシガン・ユ
ニバーシティー(Western Michigan University)にお
けるパイロット抄紙機で製造した。その紙は、20ポンド
/1300平方フィート(9.1kg/121m2)の坪量を有してい
た。
典型的な用紙ボンド紙用紙料を製造するために、パル
プ組成物(pulp furnish)(3部の堅木クラフトパルプ
と1部の軟木クラフトパルプ)を二重ディスク精製機
(double disk refiner)を用いて425mlのカナダ標準形
ろ水度(C.S.F.)に精製した。パルプ組成物への充填剤
(12%の中程度粒度の沈降炭酸カルシウム)の添加前
に、製紙用紙料のpH(7.8−8.0)、アルカリ度(150−2
00p.p.m.)及び硬度(100p.p.m.)を、適する量のH2S
O4、NaHCO3、NaOH及びCaCl2を用いて調整した。
ウェットエンド条件は下記の通りである:トレーpH、
7.6−8.0;温度、49℃;総アルカリ度、180ppm。
ウェットエンド添加は下記の通りである:最初の混合
ボックスにおいて沈降炭酸カルシウム充填剤(12%)、
最初の混合ボックス出口において第四級アミン置換カチ
オン澱粉、二番目の混合ボックス出口弁においてアラム
(0.25%)そして2番目の混合ボックス弁において内部
サイズ剤。
ウェットエンドにおいて添加される内部サイズ剤は、
主にオレイン酸及びリノール酸から成る脂肪酸供給原料
から製造される市販のアルケニルケテン二量体紙サイズ
剤であり、0.1%、0.125%及び0.15%の3つの異なる使
用量で用いられる。ここで、すべての割合は、紙組成物
(paper furnish)の乾燥重量に基づく重量による。白
水トレイ及びヘッドボックスにおける紙料温度は、49℃
(120゜F)に調節された。
湿式プレスを40p.s.i.ゲージ(207cmHg)に設定し
た。サイズプレスにおいて1−2%の水分そしてリール
において4−6%の水分を与える乾燥プロファイルを用
いた[77フィート/分(23m/分)]。サイズプレスの前
に、ハーキュリーズサイズテスト[Hercules Size Test
(HST)]を用いて、そのシートの端から裂いた紙の試
料についてサイズ剤量を測定した。ハーキュリーズサイ
ズテスト(HST)は、サイズ処理の程度を測定するため
の工業界における標準試験である。この方法は、シート
を通過しているときに前側の液体の光学的検知を可能に
するための浸透剤として水性の染料溶液を用いる。その
装置により、浸透剤と接触していないシート表面の反射
率がその最初の反射率の予め測定された割合に降下する
のに要する時間が測定される。報告されたすべてのHST
試験データーは、別段の記載がない限り、ナフトールグ
リーンB染料(ハーキュリーズ・テストインク#2)を
混合した1%のギ酸インクを用いて80%反射率になるま
での秒数を測定する。このギ酸インクの使用は、中性の
インクよりも厳格な試験であり、より迅速な試験時間が
与えられる。高いHST値は、低い値よりも良好である。
望ましいサイズ処理の量は、製造する紙の種類及びその
紙を作るのに用いられる系による。紙がサイズ処理され
た7日後に自然老化HST値が得られる。
約50kg/酸化コーンスターチのメートルトン及び2.5kg
/NaClのメートルトンをサイズプレスにおいて添加する
(66℃/150゜F、pH8)。表面サイズ剤もサイズプレスに
おいて、下記の実施例に示された量、添加される。カレ
ンダー圧力及びリール水分を調整して、リールにおいて
150流動単位(flow unit)のシェフィールド平滑性を得
る(カラム#2、フェルト面アップ)。
実施例1 本実施例は1:2の脂肪酸対ジカルボン酸のモル比にお
ける脂肪酸とジカルボン酸の混合物から2−オキセタノ
ン多量体化合物の混合物の製造を記載する。実施例1Aで
は、ジカルボン酸はC36ジカルボン酸であり、実施例1B
ではジカルボン酸はアゼライン酸であった。
脂肪酸とジカルボン酸の混合物の塩素化を、コンデン
サ−、添加漏斗及び、窒素ガスを散布する窒素アダプタ
ーを取り付けた500ml容のガラス製ジャケット付き容器
(ガラス製品の各部分を組み立てる前に105℃において
オーブンで乾燥した)内で行った。窒素ガス流れをNaOH
スクラバーによりベントした。反応器を最初、ヒートガ
ンを用いて105℃に加熱し、一様の窒素流れ下で冷却し
た。
コンデンサ−、添加漏斗及び、窒素ガスを散布する窒
素アダプターを取り付けた1容のガラスジャケット付
き反応器(ガラス製品の各部分を組み立てる前に105℃
においてオーブンで乾燥した)内で酸クロライド反応生
成物の脱塩酸化を行った。反応器を最初、ヒートガンを
用いて105℃に加熱し、一様の窒素流れ下で冷却した。
実施例1A 脂肪酸とC36ジカルボン酸の塩素化を下記のように行
った。500ml容の反応器を室温まで冷却した後、87.8g
(0.31モル)のパマク(登録商標)−131脂肪酸混合物
[ハーキュリーズ・インコーポレーテッド(米国、デラ
ウエア州、ウィルミントン)]と353.1g(0.62モル)の
ユニダイム(Unidyme)(登録商標)−14C36ジカルボン
酸[ユニオン・キャンプ・コーポレーション(Union Ca
mp Corp.)(米国、ニュージャージー州、ウェイン)]
をその反応器に入れた。この時点で、窒素ガス吹き流し
の代わりに、すなわち窒素ガス流れを停止し、静的な窒
素覆い下に反応器を置いた。次に、2つの液体成分を含
有する反応器を、70℃に設定した再循環する鉱油浴を用
いて加熱した。反応体の温度が65℃に達した後に、67.8
mlのPCl3[1.574ml、沸点76℃、アルドリッチ・ケミカ
ル社(Aldrich Chemical Co.,Inc.)(米国、ウィスコ
ンシン州、ミルウォーキー)]を添加漏斗に入れ、30分
間かけてその混合物に添加した。HClの激しい発生が認
められ、特に、PCl3の添加開始時に認められたが、発熱
量はほとんど又は全く測定されなかった。PCl3の添加の
完了から15分後に、攪拌を停止した。10分間の沈降後
に、塩素化反応の副生物である亜燐酸29.9gを反応器の
底部から排出した。次の4時間にわたる各時間毎に、少
量の亜燐酸を除去し、合計で35.4gの亜燐酸が除去され
た。最後に、過剰の未反応のPCl3を回転蒸発器(真空ポ
ンプ圧、60℃)で2時間かけて除去した。453.7gの酸ク
ロライド反応生成物を単離した。収率は97.9%であっ
た。単離した反応生成物のIRスペクトルは、1,800cm-1
における特徴的な酸クロライド吸収を示した。
脱塩酸化反応を下記のように行った。1容の反応器
を室温まで冷却した後、440mlの1,2−ジクロロプロパン
溶媒[1.156g/ml、沸点95−96℃、フルカ・ケミカル・
コーポレーション(Fluka Chemical Corp.){米国、ニ
ューヨーク州、ロンコンコマ(Ronkonkoma)}]と115.
2ml(0.83モル)のトリエチルアミン(0.726g/ml、沸点
88.8℃、アルドリッチ・ケミカル社(米国、ウィスコン
シン州、ミルウォーキー)]をその反応器に入れ、攪拌
を開始(150r.p.m.)し、反応器の内容物を再循環水浴
を用いて30℃に加熱した。この時点で、反応器内におけ
る窒素ガス流れを、窒素覆いに変えた。次に、酸クロラ
イド反応生成物の235.4gの試料を110mlの1,2−ジクロロ
プロパンとともに添加漏斗に入れた。添加漏斗の内容物
を40分間かけて少しずつ反応器に添加した。攪拌速度、
再循環水浴の温度及び酸クロライド反応生成物の添加速
度を調整して、発熱量を制御し、そして反応混合物の温
度を40℃乃至45℃に維持した。添加の工程の間に攪拌速
度を150r.p.m.から400r.p.m.まで次第に増した。添加の
開始から2時間後、反応を酸クロライドについて、I.R.
でチェックした。1800cm-1における酸クロライドの吸収
が見出だされなくなったとき、脱塩酸化反応の完了を示
す。付加的なトリエチルアミンを必要なだけ添加して反
応を完了させてもよい。
脱塩酸化反応が完了したら、反応混合物を室温(約25
℃)に冷却し、ブフナー漏斗を用いて濾過し、反応によ
り生成した副生物のトリエチルアミン塩化水素塩を除去
した。次に、回転蒸発器(真空ポンプ、60℃)を用い
て、ろ液中の1,2−ジクロロプロパンのおよそ半分を除
去した。その反応生成物を2回濾過し、1,2−ジクロロ
プロパンの蒸発中に沈殿した付加的なトリエチルアミン
塩化水素塩を除去した。次に、回転蒸発器で、1,2−ジ
クロロプロパンの残りを除去した(真空ポンプ、60℃、
3時間)。次にその反応生成物を3回濾過して残りのト
リエチルアミン塩化水素塩を除去した。生成物の総収量
は、137gの2−オキセタノン多量体生成物であり、65%
の収率であった。その生成物は、25℃において液体であ
り、ゲル濾過クロマトグラフィーによる分析では、ケテ
ン多量体の混合物は約4の平均nを有することが示され
た。
実施例1B 脂肪酸とアゼライン酸ジカルボン酸の塩素化を下記の
ように行った。500ml容の反応器を室温まで冷却した
後、140.0g(0.50モル)のパマク(登録商標)−131脂
肪酸混合物[ハーキュリーズ・インコーポレーテッド
(米国、デラウエア州、ウィルミントン)]を反応器に
入れ、70℃の温度に加熱した。この時点で、反応器内の
窒素ガス流れを窒素覆いに変えた。次に、異なる炭素鎖
の15%の他のジカルボン酸を含有する181g(1.0モル)
の85%のアゼライン酸混合物[ヘンケル・コーポレーシ
ョン(Henkel Corporation)のエメリー・グループ(Em
ery Group){米国、ペンシルバニア州、ガルフ・ミル
ズ(Gulph Mills)}から入手のE−1110]を激しい攪
拌下(250r.p.m.)で3分間かけて少しずつ反応器に導
入した。反応器内に液体の脂肪酸成分とともに、固体の
ジカルボン酸成分が粗大分散液を生成し、添加中に温度
が約10℃低下した。反応体の温度が70℃に達した後に、
108mlのPCl3[1.574g/ml、沸点76℃、アルドリッチ・ケ
ミカル社(米国、ウィスコンシン州、ミルウォーキ
ー)]を添加漏斗に入れ、30分間かけてその混合物に添
加した。HClの激しい発生が認められ、特に、PCl3の添
加開始時に認められたが、発熱量はほとんど又は全く測
定されなかった。PCl3の添加中に、分散したジカルボン
酸成分が溶解した。PCl3の添加の完了から15分後に、攪
拌を停止した。10分間の沈降後に、塩素化反応の副生物
である亜燐酸70.8gを反応器の底部から排出した。次の
3時間にわたる各時間毎に、少量の亜燐酸を除去し、合
計で71.9gの亜燐酸(理論値の104%)が除去された。最
後に、過剰の未反応のPCl3を回転蒸発器(真空ポンプ
圧、60℃)で2時間かけて除去した。349.6gの酸クロラ
イド反応生成物を単離した。収率は93%であった。単離
した反応生成物のIRスペクトルは、1,800cm-1における
特徴的な酸クロライド吸収を示した。1,710cm-1に小さ
いサイドバンドが見られた。
脱塩酸化反応を下記のように行った。1容の反応器
を室温まで冷却した後、500mlの1,2−ジクロロプロパン
溶媒[1.156g/ml、沸点95−96℃、フルカ・ケミカル・
コーポレーション(米国、ニューヨーク州、ロンコンコ
マ)]と286ml(2.05モル)のトリエチルアミン(0.726
g/ml、沸点88.8℃、アルドリッチ・ケミカル社(米国、
ウィスコンシン州、ミルウォーキー)]をその反応機に
入れ、攪拌を開始(150r.p.m.)し、反応器の内容物を
再循環水浴を用いて40℃に加熱した。この時点で、反応
器内における窒素ガス流れを、窒素覆いに変えた。次
に、酸クロライド反応生成物の280.8gの試料を133mlの
1,2−ジクロロプロパンとともに添加漏斗に入れた。添
加漏斗の内容物を40分間かけて少しずつ反応器に添加し
た。攪拌速度、再循環水浴の温度及び酸クロライド反応
生成物の添加速度を調整して、発熱量を制御し、そして
反応混合物の温度を40℃乃至45℃に維持した。添加の工
程の間に攪拌速度を150r.p.m.から400r.p.m.まで次第に
増した。添加の開始から2時間後、反応を酸クロライド
について、I.R.でチェックした。1,815cm-1における酸
無水物の吸収がこの測定を複雑にするが、1,800cm-1
おける酸クロライドの吸収が見出だされなくなったと
き、脱塩酸化反応の完了を示す。付加的なトリエチルア
ミンを必要なだけ添加して反応を完了させてもよい。
脱塩酸化反応が完了したら、反応混合物を室温(約25
℃)に冷却し、ブフナー漏斗を用いて濾過し、反応によ
り生成した副生物のトリエチルアミン塩化水素塩を除去
した。分離したトリエチルアミン塩を、約25℃において
150mlの1,2−ジクロロプロパン中で再スラリー化し、そ
の塩中に捕捉された脱塩酸化反応生成物を抽出し、そし
て2回濾過した。ろ液を合わせ、次に、回転蒸発器(真
空ポンプ、60℃)を用いて、ろ液中の1,2−ジクロロプ
ロパンのおよそ半分を除去した。その反応生成物を再び
濾過し、1,2−ジクロロプロパンの蒸発中に沈殿した付
加的なトリエチルアミン塩化水素塩を除去した。次に、
回転蒸発器で、1,2−ジクロロプロパンの残りを除去し
た(真空ポンプ、60℃、3時間)。反応生成物の総収量
は、175gの2−オキセタノン多量体生成物であり、82%
の収率であった。その生成物は、25℃において液体であ
り、ゲル濾過クロマトグラフィーによる分析では、ケテ
ン多量体の混合物は約4の平均nを有することが示され
た。
実施例2 本実施例は、本発明の3つのケテン多量体の表面サイ
ズ剤としての使用を記載する。パマク(登録商標)−13
1脂肪酸成分対ジカルボン酸成分の下記のモル比を有す
る、パマク(登録商標)−131脂肪酸とアゼライン酸混
合物から、ケテン多量体を製造した:2.5:1、1:1、1:2及
び1:4。一酸(脂肪酸成分)と比べてモル過剰の二酸
(ジカルボン酸成分)を用いて後者の2つのケテン多量
体を製造した。ケテン多量体混合物を製造するのに用い
られる操作は、実施例1に記載の操作と同様であった。
ケテン多量体混合物を、実験操作で記載したように製造
した水性エマルジョンとしてサイズ処理のために用い
た。
比較のために、表1に示したように、3種の使用量に
おける2つの表面サイズ剤を対照として含ませた:リノ
ール酸とオレイン酸の混合物から製造されたアルケニル
ケテン二量体(一般的には、実験操作で記載されたよう
に)及びスチレン−無水マレイン酸コポリマー。
サイズプレスにおける4つのケテン多量体の添加量
は、乾燥したサイズ処理された紙の重量に基づいて0.00
5重量%、0.015重量%及び0.025重量%であった。
サイズプレスにおいて用いられた表面サイズ剤の他
に、内部サイズ剤も用いた:抄紙機のウエットエンドに
おいてアルケニルケテン二量体(上記のように)を、乾
燥したサイズ処理した紙の重量に基づいて0.1乃至0.15
重量%の使用量で添加した。
それらの表面サイズ剤の評価の結果を表1にまとめ
る。その表に示されている処理された紙に対するサイズ
処理効率は、3つの時点:サイズプレスの前、サイズプ
レスの後のリールにおいて及び約7日間の自然老化後、
において測定されたハーキュリーズ・サイジング・テス
ト結果として測定される。
試験された4つのケテン多量体すべてが、サイズ剤の
評価されたすべての使用量にわたりサイズプレス表面サ
イズ剤処理の後のリールにおいて大きな増加をもたらし
た。
3つのケテン多量体(2.5:1、1:1、1:2の脂肪酸:二
酸の比)は、0.005重量%の添加量において、アルケニ
ルケテン二量体表面サイズ剤対照(0.005重量%におけ
る)及びスチレン/無水マレイン酸コポリマー表面サイ
ズ剤対照(0.05重量%における)に匹敵するサイズ処理
差を与えた。同じ3つのケテン多量体は、0.025重量%
の使用量において、アルケニルケテン二量体表面サイズ
剤対照(0.025重量%における)及びスチレン/無水マ
レイン酸コポリマー表面サイズ剤対照(0.15重量%にお
ける)に匹敵するサイズ処理効率を与えた。1:4の脂肪
酸対二酸の比を有するケテン多量体は、リールにおける
サイズ処理効率において、より小さいがなお有意である
増加をもたらした。
最初の3つのケテン多量体[2.5:1、1:1、1:2の脂肪
酸(FA)対二酸の比]についての結果は、所定の使用量
において、それらのケテン多量体表面サイズ剤は、従来
の表面サイズ剤、対照として用いられたスチレン/無水
マレイン酸コポリマーより6乃至10倍効果的であること
を示した。
実施例3 本実施例において、実施例2における4つのケテン多
量体を用いて製造された表面サイズ処理された紙をイン
クジェット印刷の質についてヒュウレット・パッカード
・モデル(Hewlett Packard Model)560Cデスクジェッ
ト(Deskjet)(登録商標)インクジェットプリンター
を用いて評価した。2つのインクジェットの印刷の質の
特徴、印刷したブラックインクのブラックインクライン
広がり及び光学的濃度を測定した。結果を表1における
「インクジェットの質」の下の2つの欄にまとめる。
滲み又はウィッキングによるラインの広がり、すなわ
ち、印刷されたラインの端を越えるインクの広がり、の
視覚による評価によりブラックインクライン広がりを測
定した。印刷試料を、1が最も良く、10が最も悪い質で
ある1−10とランク付けした10の試料と比較した。結果
を表1における「ブラックインクライン広がり」の項目
の下にまとめる。
ケテン多量体表面サイズ剤の最も少ない使用量におい
て、4つのすべてのケテン多量体が、スチレン/無水マ
レイン酸コポリマー表面サイズ剤を実質的により多い使
用量で用いて従来の表面サイズ剤で表面サイズ処理され
た紙に少なくとも匹敵するブラックインクライン広がり
を与えた。
最も多い量では、ケテン多量体表面サイズ剤は、従来
の表面サイズ剤と比べておよそ等しいブラックインクラ
イン広がりを与えたが、従来の表面サイズ剤は、ケテン
多量体サイズ剤よりも実質的により多量で用いられた。
ブラックインク前側光学的濃度値は、サイズ処理され
た紙に印刷されたブラックインクの光学的濃度測定によ
り得られた。その測定は、前側において、すなわち、紙
の印刷された側において行われる。高い光学的濃度値
は、良好な質の密なブラックインク印刷を示すので望ま
しい。表1の最後から2番目の欄に示された結果は、ケ
テン多量体表面サイズ剤は、非常に多い使用量で、特
に、ケテン多量体表面サイズ剤とともに用いられる、よ
り多い内部サイズ剤量で用いられるスチレン/無水マレ
イン酸コポリマー表面サイズ剤に匹敵する、一般的に満
足できるブラックインク光学的濃度値を与えることを示
している。
表1において示されている結果は、評価された4つの
ケテン多量体表面サイズ剤は、良好なインクジェット印
刷の質が要求されるグレードの紙用のスチレン/無水マ
レイン酸コポリマーのような従来のポリマーの表面サイ
ズ剤の代わりに用い得る原価効率が良い置換物である。
実施例4 本実施例では、サイズプレスにおいて添加されたケテ
ン多量体サイズ剤で表面サイズ処理されたコピー用紙表
面における写真複写機のトーナーの付着力を評価した。
ケテン多量体を、1:2のモル比でパマク(登録商標)
−131脂肪酸とアゼライン酸を含有する反応混合物から
製造した。そのケテン多量体を製造するのに用いられた
操作は、実施例1に記載された操作と同様であった。
比較のために、2つの従来の表面サイズ剤もこの評価
に含ませた。最初は、2種の使用量、乾燥したサイズ処
理された紙の重量に基づいて0.05重量%及び0.15重量%
でサイズプレスにおいて添加されたスチレン/無水マレ
イン酸コポリマーサイズ剤でサイズ処理された紙であっ
た。そのような従来のポリマーのサイズ剤は、良好なト
ーナー付着力を与え、本実施例において性能指標として
含ませた。
比較の目的のために含ませた2番目の表面サイズ剤
は、2種の使用量、乾燥したサイズ処理された紙の重量
に基づいて0.005重量%及び0.025重量%でサイズプレス
において添加された、リノール酸とオレイン酸の混合物
から製造されたアルケニルケテン二量体で表面サイズ処
理された紙であった。表面サイズ剤を含有しない紙もこ
の評価に含ませた。
2つの使用量、乾燥したサイズ処理された紙の重量に
基づいて0.1重量%及び0.15重量%における、表面サイ
ズ剤として用いられた内部サイズ剤、アルケニルケテン
二量体も、製紙工程におけるウエットエンド添加剤とし
て含ませた。
(折り目がついていない)紙の前側に写真複写された
ブラックトーナーと、折り目をつけることにより(折り
曲げそして広げることによる)形成されたひび割れを有
する同じブラック写真複写されたトーナとの間の光学的
濃度の差を測定する光学的濃度法を用いて、サイズ処理
された紙におけるトーナー付着力を評価した。乏しいト
ーナー付着力は典型的には、折り目においてより大きな
幅のひび割れの形成をもたらし、従って、2つの光学的
濃度測定における差は大きい。光学的濃度差についての
低い値は、良好なトーナー付着力を意味する。
結果を表1にまとめる。写真複写機のトーナー付着力
値は、最後の欄に報告されている。
予測したように、ポリマー(スチレン/無水マレイン
酸コポリマー)で表面サイズ処理された紙は、良好なト
ーナー付着力を与え、アルケニルケテン二量体で表面サ
イズ処理された紙は、より乏しいトーナー付着力を示し
た。表面サイズ剤と組み合わせて用いられた内部サイズ
剤の量の増加によりトーナー付着力が低減する傾向がも
たらされた。
表面サイズ剤としてケテン多量体を使用したときは、
はっきりしないが、しかし一般的に満足できるトーナー
付着力がもたらされた。未処理の対照を用いて得られた
トーナー付着力とはトーナー付着力における差は非常に
小さかった。
これらの結果に基づいて、ケテン多量体は、伝統的な
ケテン二量体サイズ剤に関連するトーナー付着力の問題
がなく、伝統的なポリマーの表面サイズ剤より効率的な
サイズ剤であることが期待される。
実施例5 本実施例は、本発明の2つの2−オキセタノン多量体
の表面サイズ剤としての使用について記載する。両方の
アルケニルケテン多量体は、1:2の脂肪酸成分対ジカル
ボン酸成分のモル比を有する、不飽和脂肪酸(モノカル
ボン酸)とジカルボン酸との混合物から製造された。最
初のケテン多量体は、パマク(登録商標)−131脂肪酸
とアゼライン酸の1:2モル比での混合物から製造され、
2番目のケテン多量体は、1:2のモル比におけるパマク
(登録商標)−131脂肪酸とC36脂肪酸二量体(ジカルボ
ン酸)との混合物から製造された。ケテン多量体混合物
を製造するのに用いられる操作は、実施例1に記載した
操作と同様である。それらのケテン多量体混合物を、実
験操作において記載されたように製造された水性エマル
ジョンとしてサイズ処理のために用いた。
乾燥したサイズ処理された紙の重量に基づいて0.0125
重量%、0.025重量%、0.05重量%及び0.10重量%の4
つの異なる添加量の2つのケテン多量体サイズ剤がサイ
ズプレスにおいて評価された。
表2に示されているように、比較用対照として、リノ
ール酸とオレイン酸の混合物から製造された(一般的に
は、実験操作において記載されているように)アルケニ
ルケテン二量体及びスチレン/無水マレイン酸コポリマ
ーの2つの表面サイズ剤を用いた。
表面サイズ剤が全く含有されていない他の対照(後に
記載するように内部サイズ剤のみ)も、3回テストし
た。
表面サイズ剤を4つの異なる添加量において評価し
た。すなわち、アルキルケテン二量体サイズ剤を、乾燥
したサイズ処理された紙の重量に基づいて0.0125重量
%、0.025重量%、0.05重量%及び0.10重量%(それら
は、2つのケテン多量体サイズ剤で用いられたのと同じ
添加量であった)において、スチレン/無水マレイン酸
コポリマーを、乾燥したサイズ処理された紙の重量に基
づいて0.05重量%、0.10重量%、0.15重量%及び0.20重
量%において、用いてテストした。後者のサイズ剤量
は、他のサイズ剤について用いられた量よりも多かった
が、しかし、それらはこの良く知られた表面サイズ剤に
ついての工業的な表面サイズ剤添加速度の代表的なもの
である。
本実施例において用いられたすべての紙において、サ
イズプレスにおいて用いられた表面サイズ剤の他に、内
部サイズ剤も用いられた。抄紙機のウエットエンドにお
いてアルケニルケテン二量体(上記のように)を内部サ
イズ剤として、乾燥したサイズ処理された紙の重量に基
づいて0.1重量%乃至0.15重量%の使用量で添加した。
それらの表面サイズ処理評価の結果を表2にまとめ
る。表2に示されている処理された紙についてのサイズ
処理効率は、3つの時点、サイズプレスの前、サイズプ
レスの後のリールにおいて及び約7日間の自然老化の後
で測定されたハーキュリーズ・サイジング・テスト結果
として測定された。
試験された2つのアルケニルケテン多量体表面サイズ
剤は、リールにおいて、及び7日間の老化後において評
価されたすべての使用量にわたり、表面サイズ処理され
ていない紙(内部においてサイズ処理された)と比べて
サイズ処理のレベルにおいて大きく増大した。HSTサイ
ズ処理のレベルは、アルケニルケテン二量体表面サイズ
剤及びスチレン/無水マレイン酸(SMA)コポリマー表
面サイズ剤で得られたレベルに匹敵した。
SMAコポリマーサイズ剤は、ケテン多量体表面サイズ
剤及びケテン二量体表面サイズ剤よりずっと高い添加量
で用いられたので、それらの結果は、アルケニルケテン
多量体表面サイズ剤は、従来のSMAコポリマー表面サイ
ズ剤よりもずっと大きな効率の表面サイズ剤であること
を示している。後の実施例が示すように、本発明のアル
ケニルケテン多量体は、SMAコポリマーサイズ剤及びア
ルケニルケテン二量体サイズ剤に匹敵するブラックイン
クジェット印刷の質を与え、アルケニルケテン二量体表
面サイズ剤で得られたトーナー付着力と比べてずっと良
好なトーナー付着力の結果を与える。
実施例6 本実施例では、実施例5における2つのケテン多量体
を用いて製造された表面サイズ処理された紙をブラック
インクジェット印刷の質についてヒュウレット・パッカ
ード・モデル(Hewlett Packard Model)560Cデスクジ
ェット(Deskjet)(登録商標)インクジェットプリン
ターを用いて評価した。2つのインクジェットの質の特
徴、印刷したブラックインクライン広がり及び印刷され
たブラックインクの光学的濃度を測定した。アルケニル
ケテン二量体及びSMAコポリマーを用いて実施例5にお
いて表面サイズ処理された紙並びに表面サイズ処理され
ていない紙で同じ評価を行った。結果を表2における
「インクジェットの質」の下の2つの欄にまとめる。
実施例3に記載したように、滲み又はウィッキングに
よるラインの広がり、すなわち、印刷されたラインの端
を越えるインクの広がりの視覚による評価によりブラッ
クインクライン広がりを測定した。結果を表2における
「ブラックインクライン広がり」の項目の下にまとめ
る。
すべての評価された表面サイズ処理された紙のうちで
ブラックインクライン広がりにおける有意は差はないこ
とを表2に示された結果が意味している。結果として、
その2つの本発明のケテン多量体は実験された添加量に
おいて、従来の表面サイズ剤と同等の、ブラックインク
ライン広がりにより測定される印刷の質を与えるが、SM
Aコポリマーサイズ剤と比較して、より少ない量の2−
オキセタノン多量体サイズ剤しか必要でなかった。
ブラックインク前側光学的濃度値は、実施例3に記載
したように得られ、高い光学的濃度値は、良好な質の密
なブラックインク印刷を示すので望ましい。表2の最後
から2番目の欄に示された結果は、ケテン多量体表面サ
イズ剤は一般的に、すべての試験された量において、SM
Aコポリマー表面サイズ剤に少なくとも匹敵するブラッ
クインク光学的濃度値を与えることを示している。
計画された添加量の範囲にわたり、ジカルボン酸とし
てアゼライン酸を用いて製造されたアルケニルケテン多
量体で表面サイズ処理された紙は、SMAコポリマーで表
面サイズ処理された紙に匹敵するブラックインク光学的
濃度値を与え、アルケニルケテン二量体で表面サイズ処
理された紙に匹敵するブラックインク光学的濃度値を与
えた。前のように、本発明のサイズ剤により達成された
光学的濃度と同じ値を得るためには、より多量のSMAコ
ポリマーサイズ剤が必要であった。
表2において示されている結果は、評価されたケテン
多量体表面サイズ剤は、良好なインクジェット印刷の質
が要求されるグレードの紙用のスチレン/無水マレイン
酸コポリマーのような従来のポリマーの表面サイズ剤の
代わりに用い得る原価効率が良い置換物であることを意
味する。
実施例7 本実施例では、実施例5における2つのケテン多量体
を用いて製造された表面サイズ処理された紙を写真複写
機のトーナーの付着力について評価した。アルケニルケ
テン二量体で表面サイズ処理された紙、SMAコポリマー
で表面サイズ処理された紙及び表面サイズ処理されてい
ない紙について実施例5において表面サイズ処理された
紙と同じ評価を行った。紙におけるトーナー付着力を評
価するのに用いられた操作は、実施例4に記載された操
作と同じであった。結果を表2にまとめる。写真複写機
のトーナー付着力値は、最後の欄に報告されている。実
施例4で説明されているように、低い値は良好なトーナ
ー付着力を意味する。
実験された全体の添加範囲にわたり、アルケニルケテ
ン二量体で表面サイズ処理された紙は、SMAコポリマー
で表面サイズ処理された紙又は本発明の2つのアルケニ
ルケテン多量体で表面サイズ処理された紙に比べ非常に
悪いトーナー付着力を示した。SMAコポリマーで表面サ
イズ処理された紙又は2つのアルケニルケテン多量体で
表面サイズ処理された紙は一般的に、表面サイズ剤を含
有しない(しかし、すべての表面サイズ剤で処理された
紙と同様に内部サイズ剤を含む)紙で得られたトーナー
付着力に匹敵するトーナー付着力を有した。
表面サイズ剤としての2つのアルケニルケテン多量体
の使用により、一般的に満足できる、SMAコポリマーで
表面サイズ処理された紙又は未処理の対照紙の有するト
ーナー付着力と本質的に同様の付着力がもたらされた。
これらの結果に基づいて、本発明のアルケニルケテン多
量体は、ケテン二量体サイズ剤に関連するトーナー付着
力の問題がなく、伝統的なポリマーの表面サイズ剤より
効率的なサイズ剤であると考えられる。
本明細書における実施例は、本発明を限定することを
解釈すべきではなく、本発明の特定の態様のいくつかを
例示するために記載されている。請求の範囲の範囲から
逸脱することなく、本発明の種々の改変及び変更をする
ことができる。
フロントページの続き (72)発明者 リーレ、リチャード・ジェイ アメリカ合衆国、デラウェア州 19808 ―1599、ウィルミングトン、ハーキュリ ーズ・ロード 500、リサーチ・センタ ー、シー/オー・ハーキュリーズ・イン コーポレーテッド(番地なし) (72)発明者 ツァング、ジアン・ジアン ウィルミングトン、ハーキュリーズ・ロ ード 500、リサーチ センター、シー /オー・ハーキュリーズ・インコーポレ ーテッド(番地なし) (56)参考文献 特開 平7−238489(JP,A) 特開 平7−97791(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 17/00 - 27/42

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】35℃の温度において液体であり、モル過剰
    のジカルボン酸を含有する、脂肪酸とジカルボン酸の反
    応混合物から製造される2−オキセタノン多量体又は2
    −オキセタノン多量体の混合物であるサイズ剤で紙を表
    面サイズ処理することを含む、紙をサイズ処理する方
    法。
  2. 【請求項2】少なくとも25重量%の、2−オキセタノン
    多量体の前記混合物が、分枝鎖状アルキル基、線状アル
    ケニル基及び分枝鎖状アルケニル基から成る群から選ば
    れる不規則性を有する炭化水素置換基を有する2−オキ
    セタノン多量体を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】2−オキセタノン多量体が、式(I)、 (式中、nは少なくとも1の整数であり、R及びR″は
    個々に、少なくとも4の炭素原子を有する非環式炭化水
    素であり、R′は1乃至40の炭素原子を有する、分枝鎖
    状炭化水素、線状炭化水素又は脂環式炭化水素であ
    る。) を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】式(I)中、nは1乃至20の整数である、
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】式(I)中、nは1乃至8の整数である、
    請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】2−オキセタノン多量体のサイズ剤混合物
    が、RもしくはR″に又はR及びR″の両方に、分枝鎖
    状アルキル基、線状アルケニル基及び分枝鎖状アルケニ
    ル基から成る群から選ばれる不規則性が存在する、およ
    そ少なくとも25重量%の2−オキセタノン多量体を含有
    する、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】式(I)中、R及びR″は個々に、分枝鎖
    状アルキル基又は線状アルキル基、又は分枝鎖状アルケ
    ニル基又は線状アルケニル基である、請求項3に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】35℃の温度において液体である2−オキセ
    タノン多量体又は2−オキセタノン多量体の混合物であ
    り、モル過剰のジカルボン酸を含有する、脂肪酸とジカ
    ルボン酸の反応混合物から製造されるサイズ剤で表面サ
    イズ処理された紙。
  9. 【請求項9】少なくとも25重量%の、2−オキセタノン
    多量体の前記混合物が、分枝鎖状アルキル基、線状アル
    ケニル基及び分枝鎖状アルケニル基から成る群から選ば
    れる不規則性を有する炭化水素置換基を有する2−オキ
    セタノン多量体を含む、請求項8に記載の表面サイズ処
    理された紙。
  10. 【請求項10】2−オキセタノン多量体が、式(I)、 (式中、nは少なくとも1の整数であり、R及びR″は
    個々に、少なくとも4の炭素原子を有する非環式炭化水
    素であり、R′は1乃至40の炭素原子を有する、分枝鎖
    状炭化水素、線状炭化水素又は脂環式炭化水素であ
    る。) を有する、請求項8に記載の表面サイズ処理された紙。
  11. 【請求項11】式(I)中、nは1乃至20の整数であ
    る、請求項10に記載の表面サイズ処理された紙。
  12. 【請求項12】式(I)中、nは1乃至8の整数であ
    る、請求項10に記載の表面サイズ処理された紙。
  13. 【請求項13】2−オキセタノン多量体のサイズ剤混合
    物が、RもしくはR″に又はR及びR″の両方に、分枝
    鎖状アルキル基、線状アルケニル基及び分枝鎖状アルケ
    ニル基から成る群から選ばれる不規則性が存在する、少
    なくとも25重量%の2−オキセタノン多量体を含有す
    る、請求項10に記載の表面サイズ処理された紙。
  14. 【請求項14】式(I)中、R及びR″は個々に、分枝
    鎖状アルキル基又は線状アルキル基、又は分枝鎖状アル
    ケニル基又は線状アルケニル基である、請求項10に記載
    の表面サイズ処理された紙。
  15. 【請求項15】35℃の温度において液体であり、モル過
    剰のジカルボン酸を有する脂肪酸とジカルボン酸の反応
    混合物から製造される2−オキセタノン多量体又は2−
    オキセタノン多量体の混合物を含む、表面サイズ剤。
  16. 【請求項16】少なくとも25重量%の、2−オキセタノ
    ン多量体の前記混合物が、分枝鎖状アルキル基、線状ア
    ルケニル基及び分枝鎖状アルケニル基から成る群から選
    ばれる不規則性を有する炭化水素置換基を有する多量体
    を含む、請求項15に記載の表面サイズ剤。
  17. 【請求項17】2−オキセタノン多量体が、式(I)、 (式中、nは少なくとも1の整数であり、R及びR″は
    個々に、少なくとも4の炭素原子を有する非環式炭化水
    素であり、R′は1乃至40の炭素原子を有する、分枝鎖
    状炭化水素、線状炭化水素又は脂環式炭化水素であ
    る。) を有する、請求項15に記載の表面サイズ剤。
  18. 【請求項18】式(I)中、nは1乃至20の整数であ
    る、請求項17に記載の表面サイズ剤。
  19. 【請求項19】式(I)中、nは1乃至8の整数であ
    る、請求項17に記載の表面サイズ剤。
  20. 【請求項20】2−オキセタノン多量体のサイズ剤混合
    物が、RもしくはR″に又はR及びR″の両方に、分枝
    鎖状アルキル基、線状アルケニル基及び分枝鎖状アルケ
    ニル基から成る群から選ばれる不規則性が存在する、少
    なくとも25重量%の2−オキセタノン多量体を含有す
    る、請求項17に記載の表面サイズ剤。
  21. 【請求項21】式(I)中、R及びR″は個々に、分枝
    鎖状アルキル基又は線状アルキル基、又は分枝鎖状アル
    ケニル基又は線状アルケニル基である、請求項17に記載
    の表面サイズ剤。
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