JP3242802B2 - 光学薄膜つき基板の製造装置 - Google Patents

光学薄膜つき基板の製造装置

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JP3242802B2 JP30314094A JP30314094A JP3242802B2 JP 3242802 B2 JP3242802 B2 JP 3242802B2 JP 30314094 A JP30314094 A JP 30314094A JP 30314094 A JP30314094 A JP 30314094A JP 3242802 B2 JP3242802 B2 JP 3242802B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射防止フィルター、
干渉フィルター、ハーフミラー、各種バンドパスフィル
ター、サングラスなどの多色コート、各種装飾品などの
色付けコートなどの光学薄膜を形成させる光学薄膜つき
基板の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空蒸着、スパッタリングなどにより光
学薄膜つき基板を製造する装置として、形成された光学
薄膜の膜厚を測定し、この膜厚の測定結果に基づいて成
膜プロセスを制御する装置と、かかる制御を行なわない
装置とがともに広く使用されている。
【0003】このうち、光学薄膜の膜厚測定を行なわな
い装置は、たとえば成膜中の雰囲気の条件を一定に保
ち、成膜速度を一定化し、成膜時間を制御することによ
り、所要の膜厚の光学薄膜を形成する。また、成膜対象
の成膜対象基板を移動させながら成膜する場合は、成膜
対象基板の移動速度を制御することにより所要の膜厚の
光学薄膜を形成することもある。
【0004】このような光学薄膜つき基板の製造装置に
おいては、形成されている光学薄膜の膜厚を測定しない
ため、光学薄膜の製造が完了するまで実際に形成された
光学薄膜が所要の仕様を満たしているかどうか確認でき
なかった。通常、光学薄膜形成装置は真空装置であり、
頻繁に光学薄膜を形成した基板を取り出して膜厚を測定
することは好ましくない。したがって、複数の光学薄膜
を形成する場合でも、すべての光学薄膜を形成してから
でなければ膜厚の測定は行なわれない。
【0005】ところが、一般に光学薄膜形成装置の成膜
速度などの条件は変動しやすく、かかる変動により光学
薄膜の膜厚が変動し、仕様を満たさない光学薄膜を形成
してしまうことが少なくなかった。したがって、上記の
ような成膜工程での膜厚測定を伴わない薄膜の製造方法
では、歩留まりを一定以上に保つことは困難であった。
【0006】そこで、成膜工程で光学薄膜の膜厚を測定
しながら成膜プロセスを制御することが行なわれるよう
になった。以下、ガラス板などの平面基板に反射防止膜
などの光学薄膜を真空蒸着により形成する場合を例にと
り、光学薄膜の膜厚を測定しながらその測定値に基づい
て成膜プロセスを制御して光学薄膜つき基板を製造する
従来の方法について図を用いて説明する。
【0007】図9はこのような光学薄膜つき基板の製造
の様子を基板面に平行で、かつ、基板の進行方向に垂直
な方向からみた模式図である。真空室16の内部に光学
薄膜材料3が成膜粒子束発生部位2を図の上方に向けて
置かれている。電子銃6から電子線が発せられ、図示し
ない磁界の効果により成膜粒子束発生部位2に達してこ
れを加熱し、これにより成膜粒子束5が発生するように
なっている。こうして発生された成膜粒子束5の成膜粒
子束軸9(成膜粒子の最も強く発生する向き)またはそ
の近傍に成膜モニタ板8が固定して設けられ、この成膜
モニタ板8に形成された光学薄膜の膜厚を光学的に測定
する光干渉式膜厚測定装置7がさらに上方に設けられて
いる。成膜粒子束発生部位2と成膜モニタ板8との間に
おける成膜粒子束軸9付近を、成膜対象基板群1(1
a、1b、1c、1d、・・・)が成膜粒子束軸9に垂
直な方向(図の右方向)に移動しながら成膜粒子束5に
さらされて、光学薄膜が成膜対象基板群1の各基板の下
面に形成されるようになっている。また、成膜粒子束5
に成膜対象基板群1がさらされる範囲の成膜対象基板群
1の進行方向における大きさを制限するために、補正板
4a、4bが成膜粒子束発生部位2と成膜対象基板群1
との中間に設けられている。また、成膜粒子束5を必要
に応じて遮るシャッター11も同様に設けられている。
【0008】図10は、この様子を成膜モニタ板8の位
置から成膜粒子束軸9の反対の向きに向かって見た図で
ある。成膜対象基板10a、10b、10c、10d、
10a′、10b′、10c′、10d′は、たとえば
図に示すように2列に配列され、各成膜対象基板群1に
おいては、成膜粒子束軸9の軸線上もしくはその近傍で
基板等が成膜粒子束5を遮らないよう隙間が形成されて
いる。この隙間から成膜粒子が成膜モニタ板8に到達す
るように成膜モニタ板8が固定されている。
【0009】成膜対象基板群1の各基板10a、10
b、10c、10d、10a′、10b′、10c′、
10d′に光学薄膜を形成するときは、電子銃6から発
した電子線により光学薄膜材料3の成膜粒子束発生部位
2を継続的に加熱し、ここから成膜粒子を発生させる。
このとき、はじめはシャッター11が閉じられており、
成膜粒子は成膜対象基板に到達することができない。成
膜粒子束発生部位2の温度が定常状態に達すると成膜粒
子の発生強度も定常状態に達する。これを確認してシャ
ッター11を開くと同時に成膜対象基板群1を図9の左
方より一定速度で右方に移動させる。成膜粒子束発生部
位2から発生した成膜粒子は、成膜粒子束軸9の方向を
中心とする方向に放射状に飛翔し、成膜対象基板群1の
各基板に至る。このとき、十分な量の成膜粒子が飛翔す
る範囲を、成膜粒子束5とする。また、成膜粒子束軸9
の軸線上またはその近傍の隙間を通って、一部の成膜粒
子は成膜モニタ板8に到達する。
【0010】成膜対象基板群1の各基板における光学薄
膜の膜厚は、成膜モニタ板8に形成されたモニタ薄膜の
膜厚を光干渉式膜厚測定装置7で測定することにより、
間接的に測定される。成膜モニタ板8上には成膜対象基
板群1の各基板と近似した条件でモニタ薄膜が形成され
る。そのため、モニタ薄膜の膜厚は成膜対象基板群1の
各基板に形成された光学薄膜の膜厚と一定の相関関係を
持つ膜厚となる。
【0011】理想的には、10群の各成膜対象基板10
a、10b、10c、10d、10a′、10b′、1
0c′、10d′の成膜対象基板群1に光学薄膜を形成
したときには、成膜モニタ板8上のモニタ薄膜の膜厚は
成膜対象基板群1に形成された光学薄膜の約10倍の膜
厚となる。実際にはこのような対応関係は実験により厳
密に求められる。また、この結果により、成膜モニタ板
8のモニタ薄膜の膜厚の単位時間当たりの変化と、成膜
対象基板群1に形成された光学薄膜の膜厚の単位時間当
たりの変化の対応関係が求められる。
【0012】この光学薄膜の膜厚測定の結果に基づき、
成膜中の成膜速度や形成される光学薄膜の屈折率などの
特性を調節したり、所要の膜厚が得られた時にシャッタ
ー11を閉じて成膜を終了するといった成膜プロセスの
制御を行なう。
【0013】光学薄膜の膜厚測定を上記のように成膜粒
子束軸の軸線上またはその近傍に固定された成膜モニタ
板を用いて行ないながら成膜のプロセスを制御する装置
については、たとえば特開平1−306560号公報な
どに開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者ら
はこのような従来の光学薄膜つき基板の製造装置には、
以下のような問題点があることを見出した。すなわち、
光学薄膜の膜厚測定を成膜粒子束軸の軸線上またはその
近傍に成膜モニタ板を固定し、成膜モニタ板にモニタ薄
膜を形成するため、成膜粒子束の中央部に隙間を設け、
この隙間を成膜対象基板が遮ることがないように成膜対
象基板を配置および移動させなければならなかった。こ
れは、成膜対象基板が光学レンズのように小型の基板で
あるときには、いずれにしても多数の成膜対象基板を数
列に配列するため問題とはなりにくかった。
【0015】ところが、本発明者らは、対角線長さが1
4インチ(35cm)以上の表示装置の表面反射防止フ
ィルターなどの大型の成膜対象基板に光学薄膜を形成す
る場合には、光学薄膜の膜厚測定を成膜粒子束軸の軸線
上またはその近傍に成膜モニタ板を置くことが生産設備
の好ましくない大型化あるいは生産性の著しい低下を招
くという問題が発生することを見出した。すなわち、成
膜対象基板が成膜粒子束の中央部の隙間を遮らないため
には、図10に示したように成膜対象基板群1は少なく
とも2列の列をなし、成膜対象基板列同士の中間に隙間
が常に形成されるように配置しなければならない。した
がって、成膜対象基板群1が成膜粒子束5にさらされる
範囲(図10で二点鎖線で示した成膜領域20)は、成
膜対象基板の幅の少なくとも2倍以上の幅を有する必要
があった。
【0016】さらに、製造する成膜対象基板の品種の変
更に伴う成膜対象基板の寸法の変更を行なうとき、成膜
モニタが成膜粒子束軸近傍に固定されていると、成膜対
象基板やその支持部材などが成膜モニタと成膜粒子束発
生部位との間を遮るため、成膜モニタによる成膜プロセ
スの制御が行なえない場合があった。言い換えると、固
定された成膜モニタによって成膜プロセスを制御するた
めには、成膜対象基板の寸法や形状に厳しい制約を課さ
なければならなかった。
【0017】また、本発明者らの知見によれば、基板列
と基板列との中間の隙間をかなり大きくしなければ、成
膜モニタ板上に形成されるモニタ薄膜が成膜対象基板上
に形成される光学薄膜よりもはるかに薄くなる場合があ
る。本発明者らは、この原因が、主に真空室内に残った
気体分子と衝突した成膜粒子が成膜対象基板やこれを保
持する基板ホルダなどに遮られるためであることを突き
止めた。図11にこの様子を示す。もし、真空室内に気
体分子が存在しなければ、成膜粒子は成膜粒子束の発生
源から何物にも遮られずに基板列と基板列の間の隙間を
通って成膜モニタ板に至る。したがって、この場合は成
膜モニタ板に形成されるモニタ薄膜の膜厚は成膜対象基
板上に形成される光学薄膜とほとんど同一になる。とこ
ろが、実際には真空ポンプの性能の制約や成膜プロセス
上の必要性のため、いくらかの気体分子14が真空室内
に残っている。そのため、成膜粒子13はこれらの気体
分子14と衝突しながら成膜対象基板や成膜モニタ板に
達する。成膜対象基板と成膜粒子束の発生源との間には
遮るものがないため、このようにして気体分子14と衝
突した成膜粒子13は、飛翔コースを曲げられながらも
成膜対象基板に至ることができる。ところが、成膜モニ
タ板の場合には成膜対象基板が成膜粒子束の発生源との
間に介在するため、基板列間の隙間が十分大きくなけれ
ば、気体分子14と衝突した成膜粒子13が成膜対象基
板1b、1cなどに遮られる。また、通常成膜モニタ板
を成膜粒子束軸近傍に設ける場合には、成膜対象基板よ
りも成膜粒子束発生源からの距離が長い。そのため、飛
翔方向としては成膜モニタ板に向かっていても、気体粒
子14と衝突して成膜モニタ板に達しない成膜粒子13
の割合が高くなる。このため、成膜モニタ板に形成され
るモニタ薄膜は、たとえば、成膜対象基板上の光学薄膜
の半分以下となる。したがって、成膜領域の幅は成膜対
象基板の幅の2倍よりも、かなり大きくとる必要があっ
た。このように、成膜対象基板が大型化するほどこの問
題は深刻化する。
【0018】したがって、生産設備としては成膜領域を
広くとることができるのに、成膜モニタ板の位置の制約
から、これをすべて有効に使用することができず、結果
的に生産性を著しくそこなう場合が多かった。たとえ
ば、成膜領域の幅が1mの生産設備を用いて対角線長さ
14インチ(35cm)の表示装置用の表面反射防止フ
ィルター(短辺26cm)に光学薄膜を形成する場合
に、かかる成膜対象基板を3列に並べることは物理的に
は可能である。にもかかわらず、成膜粒子束軸近傍(す
なわち成膜領域中央部)に成膜モニタを置きこれを遮ら
ないように成膜対象基板を配置する必要があるため、成
膜対象基板は2列に配列しなければならなかった。すな
わち、潜在的な生産性の2/3の生産性でしか上記のよ
うな成膜対象基板を製造することができなかったのであ
る。
【0019】また、上記の例では、成膜モニタを成膜対
象基板の列の間(たとえば、第1列と第2列の間)、す
なわち、成膜領域の幅の1/6だけ成膜粒子束軸より外
側の位置に成膜モニタを配置すれば、成膜対象基板を3
列に配列して成膜できる可能性がある。
【0020】しかしながら、たとえば対角線長さ21イ
ンチ(53cm)の表示装置用の表面反射防止フィルタ
ー(短辺38cm)に成膜対象基板の品種を変更する
と、物理的にはかかる成膜対象基板を2列に配列するこ
とは可能であるが、そうすると、この成膜対象基板が成
膜モニタ板を遮ることになるために、結局、成膜対象基
板を1列に配列しなければならなかった。この場合に
は、生産性は半減せざるを得なかった。
【0021】そこで本発明の目的は、光学薄膜が成膜さ
れる基板の大型化に伴う生産設備の好ましくない大型化
や生産性の低下を起こすことがなく、多品種(多サイ
ズ)生産を同一の生産設備で可能とする光学薄膜つき基
板の製造装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光学薄膜つき基板の製造装置は、成膜粒子
束発生源と、該成膜粒子束発生源により発生させられた
成膜粒子束にさらされる領域を通過するように成膜対象
基板を移動させる成膜対象基板移動手段と、該成膜対象
基板が前記成膜粒子束にさらされる範囲の外側を含む範
囲を移動可能な成膜モニタ板と、光干渉式膜厚測定装置
と、該光干渉式膜厚測定装置および前記成膜モニタ板の
間を光学的に結合させる光ファイバー束と、前記光干渉
式膜厚測定装置により測定された、前記成膜モニタ板に
形成されたモニタ薄膜の膜厚に基づいて成膜プロセスを
制御する成膜プロセス制御手段と、を備えてなることを
特徴とするものからなる。
【0023】以下、本発明の光学薄膜つき基板の製造装
置を、図面を参照しながら説明する。本発明において、
成膜対象基板としては、ガラス平板やプラスチック平
板、あるいはプラスチックシートやプラスチックシート
をテープ状に加工したものなどが好ましく用いられる。
また、成膜対象基板は透明または半透明のものが好まし
く用いられる。また、成膜対象基板としてプラスチック
シートをテープ状に加工したものを用いる場合は、たと
えば、ロール状に巻き取ったテープ状基板を別のロール
に巻き返す途中で成膜粒子束にさらすことにより光学薄
膜を形成する。
【0024】また、成膜対象基板が大型である場合ほ
ど、また多品種(多サイズ)生産をする場合ほど本発明
の効果は大きい。さらに本発明に係る装置は、成膜対象
基板の短辺(成膜対象基板としてテープ状基板を用いる
場合は、テープ状基板の幅)が20cm以上の場合に好
適であり、26cm以上の場合にさらに好適である。
【0025】また、図10に示したように、成膜対象基
板を移動方向に列をなすように配置し、この成膜対象基
板の列を複数並べて同時に成膜粒子束にさらしながら光
学薄膜を形成してもよい。また、成膜対象基板の列は成
膜対象基板が直線状に並んでいるものばかりでなく、円
のような曲線に沿って成膜対象基板が並んだものでもよ
い。たとえば、成膜対象基板を円に沿って並べ、成膜中
にこれらの基板を前記円に沿って回転させ、同一の基板
が成膜領域をくり返し通過または内部を移動するように
してもよい。
【0026】なお、成膜対象基板の移動は、基板ホルダ
あるいは基板ドームに成膜対象基板を載置し、これを成
膜粒子束にさらされる範囲の内部を移動または通過する
ように搬送することが好ましく行われる。また、成膜対
象基板としてプラスチックシートをテープ状に加工した
ものを用いる場合には、ロール状に巻き取ったテープ状
基板を別のロールに巻き返すのが好ましい。
【0027】また、成膜対象基板が成膜粒子束にさらさ
れる範囲の外側とは、成膜粒子束の内側(モニタ薄膜を
形成するのに十分な量の成膜粒子が飛翔する範囲)であ
って、成膜対象基板が移動中に通過して成膜粒子束にさ
らされる部位を含む範囲(成膜領域)を成膜粒子束発生
源側からみたときに、成膜領域の外側の見える位置を指
す。ただし、成膜対象基板が複数の列をなすように配置
する場合には、成膜対象基板列同士の間の隙間は上記成
膜領域に含まれるものとする(たとえば図10の成膜領
域20)。
【0028】また、本発明において用いる成膜モニタ板
は、成膜粒子束の内側であり、かつ成膜対象基板の大き
さや形状に応じてこれら成膜対象基板に遮られない位置
に置けるように、成膜対象の成膜対象基板が成膜粒子束
にさらされる範囲の外側を含む範囲まで移動可能なもの
である必要がある。ここで成膜モニタ板の位置とは、成
膜モニタ板のうちモニタ薄膜を形成する部位の位置を指
す。この条件をみたせば、成膜粒子束の発生源と成膜モ
ニタの間に介在するものをなくすることができるため、
成膜対象基板に形成される光学薄膜と同等のモニタ薄膜
を形成することができ、精度よく成膜プロセスを制御す
ることができる。また、成膜モニタの移動可能範囲は、
成膜対象基板が成膜粒子束にさらされる範囲の外縁から
成膜粒子束の外縁までを含むのが好ましい。成膜対象基
板が成膜粒子束にさらされる範囲の内側のみに成膜モニ
タ板が移動するようにすると、前述したように成膜対象
基板等が成膜モニタ板よりも成膜粒子束の発生源に近い
位置を移動するために、成膜対象基板等により一部の成
膜粒子が遮られる場合がある(特に成膜対象基板の列の
間隔が狭いとき)。また、これを避けるためには、成膜
対象基板列の間に大きな隙間を設けないとモニタ薄膜の
膜厚が薄くなる。結局、成膜対象基板への成膜領域のす
ぐ外側が最も好適な成膜モニタ板の位置である場合が少
なくない。
【0029】図1は、本発明の光学薄膜つき基板の製造
装置の一実施態様の模式図である。この態様では、成膜
モニタ板移動機構230を設け、成膜モニタ板208を
紙面に垂直な方向に移動可能としている。ここで、光干
渉式膜厚測定装置7は成膜領域の中央付近の図の上方に
固定している。この固定された光干渉式膜厚測定装置7
と移動可能な成膜モニタ板208との間は、柔軟な光フ
ァイバーを数10本以上束ねた光ファイバー束240を
用いて光学的に結合されている。ここで光学的に結合さ
れているとは、光干渉式膜厚測定装置7の光源よりの光
が干渉可能な状態を保ったまま成膜モニタ板208に照
射され、ここで反射または透過された光(干渉光)が光
干渉式膜厚測定装置7の受光部により受光できるように
接続されていることを指す。上記の各点以外は、図10
に示した構成と同様である。つまり、真空室16の内部
に光学薄膜材料3が成膜粒子束発生部位2を図の上方に
向けて置かれ、電子銃6から発せられた電子線によって
加熱されて、成膜粒子束5を発生する。成膜粒子束軸9
を有する成膜粒子束5は、必要に応じてシャッタ11で
遮られ、成膜対象基板群201a、201b、201
c、201d、・・・の進行方向(矢印方向)における
大きさは、補正板4a、4bで制限される。これら成膜
対象基板群は、図の矢印方向に適当な成膜対象基板移動
手段250によって移動される。そして、光干渉式膜厚
測定装置7からの信号、つまり該装置により測定され
た、成膜モニタ板208に形成されたモニタ薄膜の膜厚
に基づいて、成膜プロセス制御手段260により、各種
成膜プロセスが制御されるようになっている。図2は、
図1の光学薄膜つき基板の製造装置を成膜対象基板21
0、210′の移動方向から見た図である。成膜対象基
板210、210′の寸法に応じて成膜モニタ板208
を、たとえば208a、208b、208c、208d
に示す位置X、Y、Z、Wに移動させることができる。
220は、成膜領域を示している。
【0030】図3〜6は、様々な寸法の成膜対象基板に
光学薄膜を形成する場合に好適な成膜モニタ板の位置の
例を示す図であり、図1、図2に示した装置を成膜対象
基板面に垂直な方向から見た図である。図3は成膜対象
基板210a、210b、210c、210a′、21
0b′、210c′、・・・を2列に並べて成膜対象基
板群201a、201b、201c、・・・を移動させ
ながら成膜する場合に好適な成膜モニタ板208の位置
を示すもので、この場合成膜モニタ板208は成膜領域
220の外側でかつ近傍であり、また成膜対象基板の成
膜面と同じ水平面に近い位置Yに置くのが好ましい。図
4は、幅の異なる成膜対象基板列を並べて成膜する場合
に好適な成膜モニタ板208の位置を示すもので、この
場合も成膜モニタ板208は成膜領域220の外側でか
つ近傍であり、また成膜対象基板の成膜面と同じ水平面
に近い位置Xに置くのが好ましい。図5は、成膜対象基
板210a、210b、210c、210a′、210
b′、210c′、210a″、210b″、210
c″、・・・を3列に並べて成膜する場合に好適な成膜
モニタ板208の位置を示すもので、この場合も成膜モ
ニタ板208は成膜領域220の外側でかつ近傍であ
り、また成膜対象基板の成膜面と同じ水平面に近い位置
Zに置くのが好ましい。また、図6は大型の成膜対象基
板210a、210b、210c、・・・を1列に並べ
て成膜する場合に好適な成膜モニタ板208の位置を示
すもので、この場合も成膜モニタ板208は成膜領域2
20の外側かつ近傍であり、また成膜対象基板の成膜面
と同じ水平面に近い位置Wに置くのが好ましい。
【0031】これらの実施態様では、成膜モニタ板20
8の移動可能範囲は成膜領域220の周辺部分から成膜
領域の外側に及ぶ範囲としたが、これは、基板サイズに
より成膜領域が変化するためで、この変化する成膜領域
に対してできるだけその近傍に成膜モニタ板208を置
けるようにするためである。
【0032】また、成膜モニタ板208に形成されるモ
ニタ薄膜の成膜条件が成膜対象基板に形成される光学薄
膜の成膜条件に近似しているのが好ましい。目的とする
光学薄膜の特性にもよるが、たとえば屈折率、密度、電
気的特性などの物理特性および膜厚が成膜領域220内
と近似するモニタ薄膜を得るのが好ましい。
【0033】上述のようにモニタ薄膜の成膜条件が成膜
対象基板に形成される光学薄膜に近似するためには、以
下の条件を満たしているのが好ましい。第1に、成膜モ
ニタ板208の位置と成膜粒子束5の発生部位2(発生
源)とを結ぶ直線および成膜粒子束軸9がなす角度θの
変化する範囲の少なくとも一部は、成膜領域のうち成膜
粒子束の発生部位までの距離が最も長い点と発生部位と
を結ぶ直線および成膜粒子束軸9のなす角度θ0 の2倍
以内の範囲に含まれるのが好ましい。図7にこの様子を
示す。図でθ0 は、成膜領域20から成膜粒子束の発生
源30までの最長距離を与える成膜領域の外縁の点34
と前記発生源30とを結ぶ直線35と成膜粒子束軸9の
なす角を表す。円錐面33は、成膜粒子束の発生源30
に頂点を有し、成膜粒子束軸9に対し2×θ0 の角度を
有する直線の集合である。したがって、成膜モニタ板2
08の位置の好ましい範囲は、この円錐面33の内側で
あり、かつ、成膜粒子束の発生源30からみて成膜領域
20の外側である範囲であると言える。なお、成膜粒子
束の発生源が点とみなせない広がりを持つ場合や発生源
を複数用いる場合は、発生源のあらゆる点を頂点とする
上記条件を満たす円錐面のいずれかの内側が成膜モニタ
板の位置として好ましい。また、成膜モニタ板の移動可
能範囲の少なくとも一部はこの範囲内に含まれるのが好
ましい。この範囲に成膜モニタ板を移動させて成膜すれ
ば、形成されるモニタ薄膜の膜厚や物理特性(屈折率、
均一性、密度、電気特性等)を成膜対象基板に形成され
る光学薄膜と近似させることができる。
【0034】第2に、成膜モニタ板208から成膜粒子
束の発生源30までの距離範囲の少なくとも一部は、成
膜領域20と前記発生源30での距離の最短距離の0.
9倍以上であり、かつ、最長距離の1.1倍以下の範囲
に含まれるのが好ましい。図8にこの状況を示す。図8
でh1 は、成膜粒子束の発生源30と成膜領域20との
間の最短距離を表し、h2 は最長距離を表す。成膜粒子
束の発生源30から前記最短距離の0.9倍の距離にあ
る位置とは前記発生源30を中心とする球面31の面上
の各点を、前記最長距離の1.1倍の距離にある位置と
は前記発生源30を中心とする球面32の面上の各点
を、それぞれ意味する。したがって、成膜モニタ板20
8の位置の好ましい範囲は、これら球面31と球面32
の間の空間であり、かつ、前記発生源30から成膜領域
20を見て外側の範囲であると言える。なお、成膜粒子
束の発生源が点とみなせない広がりを持つ場合や発生源
を複数用いる場合は、発生源のいずれかの点から上記距
離の条件を満たす位置が、成膜モニタ板208の位置と
して好ましい。この範囲内に成膜モニタ板208が配置
されるように移動すると、これに形成されるモニタ薄膜
の膜厚や物理特性(屈折率、均一性、密度、電気特性
等)を成膜対象基板に形成される光学薄膜と近似させる
ことができる。上述の第1の条件を同時に満たすのが、
さらに好ましい。
【0035】第3に、成膜モニタ板208の位置と成膜
粒子束の発生源30とを結ぶ直線および成膜モニタ板2
08のモニタ薄膜形成面の法線がなす角度φの変化する
範囲の少なくとも一部は、40°以下の範囲に含まれる
のが好ましく、30°以下の範囲に含まれるのがさらに
好ましい。モニタ薄膜を形成するときに光学薄膜の成膜
方向(モニタ薄膜形成面の法線方向と一致する。)と成
膜粒子の飛翔方向とのなす角度が大きく異なると、いわ
ゆる斜入射析出となり、物理特性などの特性値が成膜領
域の成膜粒子束軸近傍の成膜対象基板に形成される光学
薄膜と異なることが多い。ただし、成膜領域の外縁近く
の成膜条件と特に一致させたいときは、前記角度をその
部位における成膜粒子の飛翔方向と光学薄膜の成膜方向
のなす角度に近くするのが好ましい。また、上述の第1
または第2もしくは両方の条件を同時に満たすのが、さ
らに好ましい。
【0036】本発明において光学薄膜は、光の透過また
は反射特性を制御する光学薄膜つき基板に用いられるも
のならばどのようなものでもよい。特に、各種表示装置
の反射防止膜は、成膜対象基板が大型のものが多く、好
適である。
【0037】また、光干渉式膜厚測定装置7としては、
たとえば特定の波長あるいは白色光をモニタ板に照射
し、ここでの光の反射強度や透過強度を測定するものな
どが用いられる。これは、光学薄膜の屈折率と膜厚によ
って光の干渉の様子が異なり、光の反射率や透過率が成
膜中に周期的に変化することを利用するもので、たとえ
ば、反射光強度の極大や極小をとらえて膜厚を測定す
る。この場合、膜厚だけでなく屈折率の影響も同時に測
定結果に反映されるが、光学薄膜の場合は光学薄膜の膜
厚そのものではなく、薄膜内部の光学的光路長を特定の
値にすることを目的とする場合が多く、むしろ好まし
い。
【0038】光干渉式膜厚測定装置では、干渉光の強度
が膜厚に対して周期的に変化することを利用して成膜プ
ロセスを制御することが好ましく行なわれる。すなわ
ち、光学薄膜内の光学的光路長(膜厚と屈折率の積に比
例する)が測定光の波長λの1/4倍の整数倍のときに
干渉光の強度が極値を持つため、この条件が満たされる
ときに成膜を中止すれば、光学薄膜内の光学的光路長は
測定光の1/4倍の整数倍となることが保証される。し
たがって、干渉光の強度の絶対値により制御するよりも
再現性よく膜厚を測定することができる。
【0039】本発明においては、成膜モニタ板208と
光干渉式膜厚測定装置7との間の接続には光ファイバー
を束ねて製造した光ファイバー束240を用いる必要が
ある。これは、以下のような理由による。
【0040】すなわち、光ファイバー束240を用いる
と、光干渉式膜厚測定装置7を固定しておくことができ
るためである。光干渉式膜厚測定装置7を固定しない場
合には次のような問題が発生する可能性がある。即ち、
光干渉式膜厚測定装置7は一般に大型であり、しかも精
密機器である。したがって、成膜モニタ板208ととも
に移動させると、振動などにより光軸が狂うなどのトラ
ブルが発生する場合がある。また、光干渉式膜厚測定装
置7を成膜モニタ板208とともに移動させる場合は、
光干渉式膜厚測定装置7を成膜室(たとえば、真空チャ
ンバー)内で移動させなければならない場合が多い。ま
た、成膜室内は雰囲気を特定条件(たとえば、高度の真
空に特定の物質粒子を特定の量だけ含んだ状態など)に
保持されるのが普通である。ところが、光干渉式膜厚測
定装置7は複数の干渉フィルターをレボルバなどの干渉
フィルターの交換機構により交換しながら測定に使用す
る光の波長を選ぶことができるようになっている場合が
多い。このような干渉フィルターの交換機構は多くの場
合機械的に干渉フィルターを交換するものであり、ダス
トや油分などを発散する場合がある。したがって、かか
る光干渉式膜厚測定装置を成膜室に置くことは、成膜プ
ロセスに好ましくない影響を与える場合がある。
【0041】もしも、光ファイバー束240を用いずに
光干渉式膜厚測定装置7を成膜室の外側に置き、かつ成
膜モニタ板208と連動させて移動させるようにする
と、成膜室に光を干渉可能な状態のまま透過する成膜モ
ニタ板208の移動場所に応じた大きな窓を設け、しか
も移動するごとに光軸合わせあるいは光束調整を厳密に
行わなければならない。このような場合特に測定に用い
る光の光路長が長くなり、光軸合わせあるいは光束調整
はさらに困難になる。そのため、成膜モニタ板208の
移動に際しての調整に長い時間を要する。
【0042】光ファイバー束240を用いて光干渉式膜
厚測定装置7と成膜モニタ板208とを光学的に結合す
ると、光ファイバーが機械的に柔軟であるため、光干渉
式膜厚測定装置7を適当な位置に固定したまま成膜モニ
タ板208を移動することができる。しかも、光ファイ
バーを用いると真空などのシールが容易であるため光干
渉式膜厚測定装置7を必ずしも成膜室の中に置く必要が
ない。
【0043】光の伝送通路としての光ファイバー束24
0は光ファイバーを数10〜数万本束ねて使用する。光
ファイバーの材料としては大きく分類して石英系ガラ
ス、多成分系ガラス、プラスチックの3種類が挙げられ
るが、本発明においては、石英系ガラス、多成分系ガラ
スが好ましく、さらに石英系ガラスがより好ましく用い
られる。これは、薄膜の光学的測定が目的であるため、
紫外域から近赤外(200〜2000nm)の光を最も
少ない損失で伝送することが好ましいからである。また
NA(Numerical Aperture)が小さ
いため後述する成膜モニタ板との関係からくる損失も最
も少ないためでもある。
【0044】本発明においては、光ファイバー束240
の両端部は、その端面図である図12(a)あるいは図
12(b)に示すように加工した上で端面を研磨し光源
や光センサの形状に合わせて選択するが、加工がしやす
いことから図12(b)のものが好ましい。図におい
て、37は光ファイバー、38はシール材を示してい
る。
【0045】本発明で真空中に導入する光ファイバー束
は、例えば図13に示すように真空フランジ40とシー
ムレスパイプ42とを位置41で真空シールを行ない
(ろー付け)、さらに束ねてあるそれぞれの光ファイバ
ーの端面にシール材を挿入して真空シールを行なう(4
3は真空シール部分を示している)。この時端面図12
(a)あるいは、端面図12(b)に示した光ファイバ
ーガイド筒36としては、真空中での放出ガス量の少な
いステンレス材が好ましく用いられる。このような構造
体にすると、光ファイバー束の先端部51および成膜モ
ニタ板部分52は、図14に示すように真空中において
自由にモニタする角度および位置を変更することができ
る。なお図14において、53は光ファイバー束先端部
51と成膜モニタ板52との固定部材を示している。
【0046】図15に示すように、光ファイバー束51
の端面から出射された光束は、光ファイバーの特性から
ある広がりをもって放出するため、成膜モニタ板52に
光束を当て反射光を光ファイバー束51に導く方法とし
ては、例えば図15(a)、(b)に示す方法がある。
図15(b)で示す方法は、光ファイバー束51を成膜
モニタ板52に近接する方法である。この場合小型化で
き光路長が短いために細かな光軸合せや光束合せなどの
調整を必要としないため好適である。
【0047】本発明では成膜モニタ板から光ファイバー
先端までの距離は30mm以下にするのがより好まし
い。30mm以下にすると受光部のシリコンフォトダイ
オードなど電流−電圧変換時の増幅率を大きくしなくて
も済むため精度が良くなるためである。
【0048】図15(a)に示す方法は、光ファイバー
束より出射された光束をレンズ54、55を通して効率
良く成膜モニタ板52に導き成膜モニタ板52からの光
も効率良く光ファイバー束51に入射できる構造であ
る。真空装置内で使用する場合は、位置関係に厳密性の
要らない図15(b)の方法がより好ましく用いられ
る。この場合、光ファイバー束にNAの小さい光ファイ
バーを使用することが好ましい。本発明ではNA≦0.
5とするのがさらに好ましい。こうすると光束の広がり
による損失を少なくでき、成膜モニタ板と光ファイバー
の先端との位置関係に高い精度が要求されなくなる。よ
って現在の技術では石英系ガラスを使用することが好ま
しい。
【0049】本発明に用いられる光ファイバー束の一例
を図16に示す。光ファイバー束は、単純配列、ランダ
ムミックス、単純2分割配列、ランダムミックス2分割
配列および同軸配列など様々な光学系で使用可能であ
る。そのなかでも図16に示すランダムミックス2分割
配列の光ファイバー束240aが好ましく用いられる。
これは光干渉式膜厚計のように1方向に光源を配置しも
う1方向に光センサーを配置する時2分岐の光量の均一
性が非常に高いためである。
【0050】また本発明において、成膜粒子束を発生さ
せる成膜プロセスとしては、真空蒸着、イオンプレーテ
ィング、スパッタリングあるいはアブレーションなどが
好ましく使用される。
【0051】真空蒸着とは、たとえば、真空中で光学薄
膜材料を加熱して蒸着あるいは昇華させることにより光
学薄膜を形成する方法である。光学薄膜材料の加熱はた
とえば電子線などの荷電粒子線を光学薄膜材料の表面に
照射して行なう。イオンプレーティングとは、たとえ
ば、グロー放電などのプラズマ中で、電位が自然バイア
スあるいは、強制バイアスされた成膜対象基板に対して
行なわれる真空蒸着であり、成膜対象基板に対して成膜
粒子束発生源の反対側に電極を置いてプラズマ中で電離
したイオン粒子を引き寄せるものである。スパッタリン
グとは真空雰囲気中でイオン、分子や原子などの高エネ
ルギー粒子線を光学薄膜材料の表面に照射し、そのエネ
ルギーを光学薄膜材料の成膜粒子(原子、分子、あるい
はそのクラスタ)に直接与え、加熱によらずに真空雰囲
気中に放出させるものである。また、アブレーションは
同様のエネルギーの供給を光を用いて行なうものであ
る。
【0052】これらはいずれも真空中に光学薄膜の材料
粒子を飛翔させる手段であり、成膜粒子源から特定の方
向(たとえば成膜粒子束発生源面の法線方向など)を中
心とする方向に放射状に広がる成膜粒子束を発生させる
ものである。この成膜粒子の飛翔の中心となる方向軸を
成膜粒子束軸とよぶ。一般に成膜粒子束軸に沿った方向
に最も多数の成膜粒子が飛翔し、この軸より離れるほど
成膜粒子の数が少なくなり、同時に成膜粒子の持つ運動
エネルギーが小さくなる傾向がある。
【0053】成膜粒子の持つ運動エネルギーは、成膜対
象基板に形成される光学薄膜の屈折率などの特性に影響
を及ぼす場合が多い。一般に成膜粒子の運動エネルギー
が高いほど、屈折率が高く均質な光学薄膜が形成され
る。また、成膜粒子の飛翔方向が成膜対象基板上の光学
薄膜の形成方向、すなわち基板面の法線方向に近いほど
形成される薄膜の屈折率が高くなる。したがって、成膜
領域の中央部(成膜粒子束軸近傍)において形成される
光学薄膜は屈折率が高く、成膜領域の外縁に近づくほど
屈折率が低くなる。同時に上述のように成膜粒子の数も
少なくなるので膜厚も薄くなる。
【0054】本発明において、成膜プロセスの制御手段
としては、(1)成膜対象基板または成膜対象基板群が
成膜粒子束にさらされる範囲の成膜対象基板の進行方向
の長さを制御する制御手段、(2)成膜対象基板または
成膜対象基板群が成膜粒子束にさらされる範囲を通過す
る時間により制御する制御手段、(3)成膜対象基板ま
たは成膜対象基板群が成膜粒子束にさらされる範囲に単
位時間当たりに到達する成膜粒子量により制御する制御
手段、(4)成膜対象基板または成膜対象基板群の表面
温度により制御する制御手段、などがある。いずれも、
コンピュータや電子回路等を用いて実現される。
【0055】まず(1)の手段を用いた成膜プロセスの
制御について説明する。成膜対象基板に形成される光学
薄膜の膜厚は、基本的に基板の表面に達する成膜粒子束
の単位時間当たりの成膜粒子数と、その表面が成膜領域
にある時間の積に比例する。したがって、成膜領域の基
板の進行方向の大きさを調整することによって、成膜対
象基板に形成される光学薄膜の膜厚を制御することがで
きる。
【0056】ただ、成膜対象基板を成膜領域を移動させ
ながら成膜するため、成膜対象基板の同一の表面の部位
が成膜粒子束を横切りながら成膜される。上述のように
成膜粒子束内部でも、成膜粒子束軸近傍と周辺では成膜
粒子の数などの条件が異なる。したがって、成膜対象基
板の中でも成膜中に成膜粒子束軸の近傍を通過する部位
と周辺部のみを通過する部位とでは、同じ時間だけ成膜
領域にさらされていても膜厚あるいは物理特性が異なる
ものとなる。そのため、図3に示した成膜領域20のよ
うに、成膜領域の形状は一般に糸巻き型にするのが好ま
しい。そのために、半月状の形状をした補正板を成膜粒
子の飛翔経路に置くことによって、成膜領域の形状を基
板の進行方向に弧をなす糸巻き状の形状に補正すること
が好ましく行なわれる。なお、この補正板は、たとえ
ば、まずいわゆる余弦則(成膜膜厚が、成膜粒子の飛翔
方向と成膜粒子束軸のなす角度の余弦の3乗または4乗
に比例するという法則)に基づいて製作し、これを用い
て満足な膜厚および屈折率の分布を得るまで成膜の実験
をくり返し、最終的な形状を決定するなどして製作す
る。また、この補正板を上下または基板の進行方向に移
動させることにより、光学薄膜の膜厚を制御することも
好ましく行なわれる。
【0057】次に(2)の手段を用いた成膜プロセスの
制御について説明する。これは具体的には、成膜対象基
板の移動速度を成膜モニタ板に成膜される膜厚に応じて
変化させることである。これは、(1)の手段と同様
に、成膜対象基板の表面が成膜粒子束にさらされる時間
の長さを制御するものである。一般に成膜源から飛翔す
る成膜粒子量あるいはその運動エネルギーは、真空容器
の状態すなわち真空度、容器の汚れ状態、投入する基板
からの脱ガス効果により変化する。そのため、それらに
よる成膜の変動を移動速度により光学薄膜が均一に付け
られるように、モニタ板膜厚の変化(すなわち成膜速
度)を監視しながら変化させる。たとえば成膜速度が速
ければ、移動速度を速くし、逆に成膜速度が遅ければ、
移動速度も遅くするといった制御が好ましく行なわれ
る。
【0058】次に(3)の手段を用いた成膜プロセスの
制御について説明する。これは膜厚モニタ板における監
視膜厚に応じて、発生源に投入するエネルギーを調節す
る方法である。これにより、成膜領域に達する単位時間
当たりの成膜粒子数や成膜粒子のエネルギーを制御する
ことができる。たとえば、光学薄膜材料の成膜粒子発生
部位に電子銃によってエネルギーを与える場合、成膜速
度が速ければ、電子銃のフィラメント電流を小さくし、
成膜速度が遅ければ、電子銃のフィラメント電流を大き
くするといった方法により、成膜プロセスを制御するこ
とができる。この方法の場合、モニタ板薄膜の膜厚を測
定することによってプロセスのフィードバック制御を行
なうことができる。
【0059】次に(4)の手段を用いた成膜プロセスの
制御について説明する。成膜領域に達する成膜粒子の数
が同じでも、成膜対象基板の表面温度が高いと成膜速度
が高く、かつ形成される光学薄膜の屈折率が高くなる。
この性質を利用して、成膜対象基板の表面温度により成
膜速度や屈折率などの成膜プロセスの制御を行なうこと
ができる。また、成膜プロセスの制御は成膜モニタ板に
形成されたモニタ薄膜の膜厚そのもの、また成膜速度な
どに基づいて行なうのが好ましい。
【0060】
【実施例】以下実施例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 実施例1 成膜モニタ板を図1および図2に示すように成膜粒子束
内部を移動可能として様々な寸法の成膜対象基板に光学
薄膜を形成し、成膜モニタ板に形成されたモニタ光学薄
膜の膜厚を測定しながら成膜対象基板群に光学薄膜を形
成し、光学薄膜つき基板を製造した。この光学薄膜つき
基板は表示装置の反射防止フィルターとして用いるもの
で、薄膜は光学薄膜であり、厳しい薄膜管理が必要なも
のである。成膜プロセスは真空蒸着で、成膜対象基板の
素材には透明なプラスチックを用いた。成膜領域の幅は
1mとした。成膜モニタ板と成膜粒子束の発生源との距
離範囲は、成膜領域と前記発生源の最短距離と最長距離
の間の距離とし、成膜モニタ板の法線方向と、成膜モニ
タ板の位置での成膜粒子の飛翔方向を一致させた。
【0061】以下の4種類の場合についてそれぞれ成膜
対象基板に光学薄膜を形成した。 (1)図3に示したように310×380mmの成膜対
象基板を2列に並べた構成で光学薄膜つき基板を製造し
た。このとき、図3に示すYの位置に成膜モニタ板を移
動させて膜厚測定を行なった。成膜モニタ板がYの位置
にあるとき、成膜対象基板に形成される光学薄膜の膜厚
1 と成膜完了時のモニタ薄膜の膜厚tm との相関関係
は、成膜対象基板群が成膜領域を通過する数をnとする
と、tm =0.9×t1 ×nとなった。この関係を利用
して成膜を行なった。この位置に成膜モニタ板を移動さ
せることにより、モニタ膜厚の測定結果に基づく成膜プ
ロセスの制御を行なうことができた。
【0062】(2)図4に示したように260×330
mmと310×380mmの成膜対象基板を各1列づつ
並べた構成で光学薄膜つき基板を製造した。この時、図
4に示す成膜モニタ板をXの位置に移動させて膜厚測定
を行なった。成膜モニタ板がXの位置にあるとき、成膜
対象基板に形成される光学薄膜の膜厚t1 と成膜完了時
のモニタ薄膜の膜厚tm との相関関係は、成膜対象基板
群が成膜領域を通過する数をnとすると、tm =1.0
×t1 ×nとなった。この関係を利用して成膜を行なっ
た。この位置に成膜モニタ板を移動させることにより、
モニタ膜厚の測定結果に基づく成膜プロセスの制御を行
なうことができた。
【0063】(3)図5に示したように200×330
mmの成膜対象基板を3列に並べた構成で光学薄膜つき
基板を製造した。この時、図5に示す成膜モニタ板をZ
の位置に移動させて膜厚測定を行なった。成膜モニタ板
がZの位置にあるとき、成膜対象基板に形成される光学
薄膜の膜厚t1 と成膜完了時のモニタ薄膜の膜厚tm
の相関関係は、成膜対象基板群が成膜領域を通過する数
をnとすると、tm =0.85×t1 ×nとなった。こ
の関係を利用して成膜を行なった。この位置に成膜モニ
タ板を設けることにより、モニタ膜厚の測定結果に基づ
く成膜プロセスの制御を行なうことができた。
【0064】(4)図6に示したように400×900
mmの成膜対象基板を1列に並べた構成で光学薄膜つき
基板を製造した。この時、図5に示す成膜モニタ板をW
の位置に移動させて膜厚測定を行なった。成膜モニタ板
がWの位置にあるとき、成膜対象基板に形成される光学
薄膜の膜厚t1 と成膜完了時のモニタ薄膜の膜厚tm
の相関関係は、成膜対象基板群が成膜領域を通過する数
をnとすると、tm =0.80×t1 ×nとなった。こ
の関係を利用して成膜を行なった。この位置に成膜モニ
タ板を設けることにより、成膜対象基板に形成される光
学薄膜と近似した好適な条件でモニタ薄膜を形成するこ
とができた。成膜モニタ板への光導入を光ファイバーを
用いて行なったため成膜モニタ板の位置換えに際しても
手間がほとんどかからなかった。
【0065】比較例1 成膜モニタ板の位置を図9および図10に示した位置に
固定配置したこと以外は実施例1と同様の生産設備で、
モニタ薄膜の膜厚を測定しながら成膜対象基板群に光学
薄膜を形成し、光学薄膜つき基板を製造した。成膜対象
基板に形成される光学薄膜の膜厚t1 と成膜完了時のモ
ニタ板光学薄膜の膜厚tm との相関関係は、成膜対象基
板群が成膜領域を通過する数をnとすると、tm =0.
4×t1 ×nとなる。この関係を利用して成膜を行なっ
た。310mm×380mmの成膜対象基板を2列並べ
て光学薄膜を形成することができたが、200×330
mmの成膜対象基板を3列に並べた構成や400×90
0mmの成膜対象基板を1列に並べた構成では成膜対象
基板が成膜モニタ板の位置を遮ってしまうため生産でき
なかった。実際、物理的には、450mm×380mm
の成膜対象基板を2枚並べることは可能であるが、成膜
モニタ板に十分に成膜されるようにするには2枚の成膜
対象基板の間の隙間を約150mmから200mmとら
なければいけなかったので、310mm×380mmを
2枚並べるのが限界であった。
【0066】比較例2 成膜モニタ板移動部分の真空室上部に大きなガラス窓を
設けて、光ファイバーを用いなかったこと以外は実施例
1と同様な生産設備で、モニタ薄膜の膜厚を測定しなが
ら成膜対象基板群に光学薄膜を形成し、光学薄膜つき基
板を製造した。成膜対象基板に形成される光学薄膜の膜
厚t1 と成膜完了時のモニタ薄膜の膜厚tm との相関関
係は、成膜対象基板群が成膜領域を通過する数をnとす
ると、ほぼ同様の関係式で成膜が可能であった。これら
の関係を利用して成膜を行なった。モニタ膜厚の測定結
果に基づく成膜プロセスの制御を行なうことができた。
しかしながら、サイズが変わるごとに光干渉式膜厚測定
装置と成膜モニタ板の光軸合せを精密に行なわなければ
ならず、また移動した光干渉式膜厚測定装置の固定にも
時間を要し、品種切替え時に実施例よりも多くの時間を
要した。
【0067】
【発明の効果】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置に
よれば、成膜モニタ板と光干渉式膜厚測定装置を光ファ
イバーで光学的に結合させ、このモニタ板を移動可能と
したことにより、大型の成膜対象基板に光学薄膜を形成
する場合でも、より小さな製造設備を用いて光学薄膜お
よび光学薄膜つき基板を製造することができる。
【0068】また、本発明の光学薄膜つき基板の製造装
置によれば、大型の成膜対象基板に光学薄膜を形成する
場合でも、成膜対象基板の配置の自由度を高くすること
ができ、光学薄膜つき基板の製造工程の生産性を高める
ことができる。
【0069】さらに、本発明の光学薄膜つき基板の製造
装置によれば、光ファイバーを用いているため、成膜モ
ニタ板の位置を自由に移動できる。また、移動に際して
光軸合わせなどを要しないため、光ファイバーを用いな
い場合に比べて、品種変更を迅速に行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る光学薄膜つき基板の
製造装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置の成膜対象基板の移動方向から見た
概略構成図である。
【図3】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置における
成膜モニタ板の好ましい位置の例を示す概略平面図であ
る。
【図4】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置における
成膜モニタ板の好ましい位置の別の例を示す概略平面図
である。
【図5】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置における
成膜モニタ板の好ましい位置のさらに別の例を示す概略
平面図である。
【図6】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置における
成膜モニタ板の好ましい位置のさらに別の例を示す概略
平面図である。
【図7】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置における
成膜モニタ板の好ましい位置範囲を示す概略平面図であ
る。
【図8】本発明の光学薄膜つき基板の製造装置における
成膜モニタ板の別の方向から見た好ましい位置範囲を示
す概略構成図である。
【図9】従来の光学薄膜つき基板の製造装置の概略構成
図である。
【図10】図9の装置を成膜粒子束軸の方向から見た概
略部分底面図である。
【図11】成膜モニタ板へのモニタ薄膜の形成の様子を
示す説明図である。
【図12】(a)、(b)はそれぞれ光ファイバー束端
面の正面図である。
【図13】光ファイバー束を真空室へ導く方法の一例を
示す概略側面図である。
【図14】光ファイバー束の先端部の自由度を示す概略
構成図である。
【図15】(a)、(b)はそれぞれ光ファイバー束の
先端部分と成膜モニタ板との位置関係を示す概略構成図
である。
【図16】光ファイバー束の構造の一例を示す部分側面
図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d 成膜対象基板群 2 成膜粒子束発生部位(成膜粒子発生源) 3 光学薄膜材料 4a、4b 補正板 5 成膜粒子束 6 電子銃 7 光干渉式膜厚測定装置 8 成膜モニタ板 9 成膜粒子束軸 10a、10a′、10b、10b′、10c、10
c′、10d、10d′成膜対象基板 11 シャッター 13 成膜粒子 14 気体分子 16 真空室 20 成膜領域 30 成膜粒子束発生源 31、32 球面 33 円錐面 34 成膜領域の外縁の点 35 直線 36 光ファイバーガイド筒 37 光ファイバー 38 シール材 40 真空フランジ 41 真空ろー付け部分 42 真空用シームレスパイプ 43 真空シール部分 51 光ファイバー束先端部 52 成膜モニタ板 53 光ファイバー先端部と成膜モニタ板との固定部材 54、55 レンズ 201a、201b、201c、201d 成膜対象基
板群 207 膜厚測定装置 208 成膜モニタ板 210、210′210a、210a′、210a″、
210b、210b′、210b″、210c、210
c′、210c″ 成膜対象基板 220 成膜領域 230 成膜モニタ板移動機構 240、240a 光ファイバー束 250 成膜対象基板移動手段 260 成膜プロセス制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/66 G02B 1/10 A (72)発明者 菊池 和夫 東京都品川区南大井3丁目2番6号 株 式会社シンクロン内 (72)発明者 松本 繁治 東京都品川区南大井3丁目2番6号 株 式会社シンクロン内 (72)発明者 税所 慎一郎 東京都品川区南大井3丁目2番6号 株 式会社シンクロン内 (56)参考文献 特開 平4−180561(JP,A) 特開 昭62−89866(JP,A) 特開 平5−53012(JP,A) 特開 平5−127008(JP,A) 特開 平3−89201(JP,A) 特開 平6−240440(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 C23C 14/54 G02B 1/11 H01L 21/203 H01L 21/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜粒子束発生源と、該成膜粒子束発生
    源により発生させられた成膜粒子束にさらされる領域を
    通過するように成膜対象基板を移動させる成膜対象基板
    移動手段と、該成膜対象基板が前記成膜粒子束にさらさ
    れる範囲の外側を含む範囲を移動可能な成膜モニタ板
    と、光干渉式膜厚測定装置と、該光干渉式膜厚測定装置
    および前記成膜モニタ板の間を光学的に結合させる光フ
    ァイバー束と、前記光干渉式膜厚測定装置により測定さ
    れた、前記成膜モニタ板に形成されたモニタ薄膜の膜厚
    に基づいて成膜プロセスを制御する成膜プロセス制御手
    段と、を備えてなることを特徴とする光学薄膜つき基板
    の製造装置。
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