JP3242736B2 - 電気化学デバイス - Google Patents

電気化学デバイス

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JP3242736B2
JP3242736B2 JP07511593A JP7511593A JP3242736B2 JP 3242736 B2 JP3242736 B2 JP 3242736B2 JP 07511593 A JP07511593 A JP 07511593A JP 7511593 A JP7511593 A JP 7511593A JP 3242736 B2 JP3242736 B2 JP 3242736B2
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は機械的強度及び化学的
安定性に優れた電気化学デバイスに係り、特に、電気化
学的な反応を利用して発電する燃料電池、ガスを精製す
る精製装置、ガスを検知するガスセンサ等に用いて好適
な電気化学デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気化学デバイスは、電気化学的な反応
を利用して発電したり、ガスを精製したりするための基
本的な反応が行われるデバイスであり、燃料電池、ガス
精製装置、ガスセンサ等に広く適用されている。例えば
燃料電池は、電解質体の両面に接触した電極の一方に燃
料を他方には酸化剤を供給し、燃料の酸化を電池内で電
気化学的に反応させることにより化学エネルギーを直接
電気エネルギーに変換するものであるが、固体高分子型
燃料電池で例をあげると、電解質体としての固体高分子
膜とガス拡散電極、あるいはその一体化物を指すことに
なる。
【0003】図16は典型的な、プロトン導電性の固体
高分子電解質型燃料電池を構成する電気化学デバイス1
の断面図である。図において2は固体高分子電解質膜
(以下、電解質膜と略称する)、3はアノード電極、4
はカソード電極を示す。電解質膜2はパーフルオロスル
フォン酸膜、また、アノード電極3及びカソード電極4
は炭素繊維に白金触媒を担持しているものが使われてい
る。次に動作について説明する。アノード電極3に水素
ガス、カソード電極4に酸素を供給して外部回路を通し
てアノード電極3およびカソード電極4より電流を取り
出すと下記のような反応が起こる。 アノード反応 H2 →2H+ +2e- ・・・・・(1) カソード反応 2H+ +2e- +1/2O2 →H2 O ・・・・・(2) このときアノード電極3上で水素はプロトンとなり、水
を伴って電解質膜2中をカソード電極4まで移動しカソ
ード電極4上で酸素と反応して水を生ずる。従って、こ
の反応を生じている時、電極の細孔内ではガスと液体の
水が出入りし、かつ電極の基材内は電子が流れている。
従って、このような反応を円滑に行なうためには、反応
によって生成あるいは消費する反応活物質の移動を阻害
しないようにすることと、電子の移動を阻害しないよう
にすることが必要である。前記活物質の移動に関しては
水が液体で存在する場合には液滴によって反応ガスの流
通が阻止されることがあり、水の移動は特に重要であ
る。
【0004】そのために、水を圧力や流路構造等の機械
的な力で移動を促進させる方法としては、すでに、特開
平1−309263号公報、特開平2−86071号公
報、特開平2−260371号公報、特開平3−102
774号公報等が提案されている。また乾燥剤や親水性
材料を用いて水との親和性の違いで移動を促進する手段
としては特開平1−140562号公報、特開平3−1
49762号公報、特開平3−182052号公報等が
提案されている。電子の移動としては電極に導電性の材
料を使用することになり、従って電極を製造する場合
は、例えば特開平3−25856号公報に示されるよう
に、導電性のカーボン粉末と撥水性材料や補強剤を混練
して結着するような方法があり、また金属を結着する方
法としては特開平2−152166号公報等が提案され
ている。また、弱い電極材料を剛性構造物で支持する方
法もあり、例えば特開平3−149762号公報が提案
されている。また、電気化学デバイスには様々な用途が
あり、上記の各特許に記されているものの他にも、特公
昭62−59184号公報のガス精製装置や、特開昭6
1−216714号公報の除湿素子等が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の燃料電池等に使
われている電気化学デバイスは以上のように構成されて
いるので、上記のように電極は構造体としては機械的に
もろく、変形させるとひび割れを起こしたり欠落を起こ
したりする恐れがあるなどの問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電気的特性に優れ、機械的強度
および化学的安定性を保ちながら、大量生産が可能な電
気化学デバイスを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る電
気化学デバイスは、固体高分子電解質の両面部にガス拡
散電極を設け、該ガス拡散電極を金属繊維と有機繊維の
混毛織布または混毛不織布のいずれかとし、前記金属繊
維と前記有機繊維の親水性が異なるものである。
【0008】請求項2の発明に係る電気化学デバイス
は、前記金属繊維を下記イ〜ホのいずれか1種または2
種以上としたものである。 イ.オーステナイト系ステンレススチール ロ.周期表5A族元素 ハ.周期表6A族元素 ニ.周期表8族元素 ホ.周期表1B族元素
【0009】請求項3の発明に係る電気化学デバイス
は、前記金属繊維をフッ素化したものである。
【0010】
【0011】請求項の発明に係る電気化学デバイス
は、前記有機繊維を撥水性繊維としたものである。
【0012】請求項の発明に係る電気化学デバイス
は、前記有機繊維を親水性繊維としたものである。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】請求項1の発明における電気化学デバイスは
親水性が異なる金属繊維と有機繊維の混毛織布または混
毛不織布のいずれかとしたガス拡散電極により、固体高
分子電解質が温度や含水量の変化により変更しようとし
ても前記ガス拡散電極が機械的に該固体高分子電解質の
変形を防止するとともに、親水性の異なる複数種の繊維
により、電極上で生じた水が、一方の繊維に集中して集
まり、他方の繊維には気体の通る空間が生じ、反応に必
要な気体が反応部分に容易に流入し、気体の拡散を阻害
する余分な水を容易に反応部から排出する。
【0019】請求項2の発明における電気化学デバイス
は、金属繊維を下記イ〜ホのいずれか1種または2種以
上としたことにより、ガス拡散電極の電気抵抗を小さく
させ、電圧ロスを低減する。 イ.オーステナイト系ステンレススチール ロ.周期表5A族元素、すなわち V、Nb、Taの3
種 ハ.周期表6A族元素、すなわち Cr、Mo、Wの3
種 ニ.周期表8族元素、すなわち Fe、Co、Ni、R
u、Rh、Pd、Os、Ir、Ptの9種 ホ.周期表1B族元素、すなわち Cu、Ag、Auの
3種
【0020】請求項3の発明における電気化学デバイス
は、金属繊維をフッ素化したことにより、ガス拡散電極
が機械的に固体高分子電解質の変形を防止し、且つ電気
抵抗を小さくさせるとともに、フッ素化により撥水性を
付与するので、電気化学反応で電極上に生じた水が、電
極基材の空間内を球状になって移動し、反応に必要な気
体が反応部分に流入することが容易となる。
【0021】請求項の発明における電気化学デバイス
は、有機繊維を撥水性繊維としたことにより、電気化学
反応で電極上に生じた水が、電極基材の空間内を球状に
なって移動し、反応に必要な気体が反応部分に流入する
ことが容易となる。
【0022】請求項の発明における電気化学デバイス
は、有機繊維を親水性繊維としたことにより、ガス拡散
電極が機械的に固体高分子電解質の変形を防止し、且つ
電気抵抗を小さくさせるとともに、親水性繊維があるの
で、電極上に生じた水が、親水性の繊維に集中して集ま
り、金属繊維には気体の通る空間が生じ、反応に必要な
気体が反応部分に容易に流入し、気体の拡散を阻害する
余分な水を容易に反応部から排出する。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。 参考例1. 1は本発明の参考例1の電気化学デバイス11の概念
的な断面図であり、図において12、13は金属繊維電
極基材(ガス拡散電極)、14は固体高分子電解質膜で
ある。金属繊維としてはSUS316Lの、直径12μ
m、長さ50〜100mmの単繊維を開繊維にかけた後
に焼結した、目付け400g/cm2 の布を用いた。固
体高分子電解質膜14にパーフルオロスルホン酸膜の市
販品であるデュポン社のナフィオン117を用いた場合
に、電極基材12、13と高分子膜14を190℃で5
0kg/cm2 の面圧でホットプレスを行って一体化した
場合には、電極基材12、13の繊維が高分子膜14に
50μmも食い込んでいた。
【0029】次に動作について説明する。この電気化学
デバイス11は、10cm角の大きさの一体化物として
製造した場合、電極基材の鋼性により一端のみを手で持
って取り扱っても、離れたり再生不可能な歪をおこすこ
とはなかった。さらに、この電気化学デバイス11を水
中浸漬後、100℃で空中乾燥する操作を3回繰り返し
たが、電極基材12、13と高分子膜14は全く分離せ
ず、また、形状も変化しなかった。この試験を従来の電
極基材を用いたものでおこなうと、電極基材にヒビがは
いり、基材が剥がれ落ちてしまった。また、本参考例の
電極基材12、13間の電気抵抗を調べたところ、低い
抵抗がこの浸漬・乾燥の間でも保持できた。高分子電解
質膜14自体は、含水率によって膨張・収縮するので、
この試験により高分子膜14と基材12、13間の密着
は、非常に強く、金属繊維の強度により、高分子膜14
の変形を防止できたと考えられる。また、SUS316
L自体の電気電導度はカーボンの電気電導度の10倍程
度もあるので、基材中の電子の移動がスムーズに行わ
れ、電圧ロスを低く保つことができる。尚、金属繊維は
今回のものより小さい径のものを用いると単位体積辺り
の表面積が増加して、反応面積が増加するが、気体の透
過抵抗が増大するので、その際は今回よりも小さな目付
けの布を用いることが望ましい。逆に繊維径が大きいも
のは、大きな目付けのものも使用できる。また、フレー
ム等で締め付けることにより、電極基材自体の鋼性がそ
れほど必要でないときには、焼結を行わないフェルトを
使うことも可能である。
【0030】参考例2. 以下、この発明の参考例2について説明する。この電気
化学デバイスは、参考例1の電気化学デバイス11の電
極基材12、13を構成する金属繊維をフッ素化したも
のであり、形状、機械的な動作については参考例1の電
気化学デバイス11と同様である。金属繊維布のフッ素
化は、繊維をフッ素あるいはフッ化水素ガス中に置くこ
とにより行った。金属繊維は板と違って反応面積が大き
いので、フッ素あるいはフッ化水素ガスの濃度は数%以
下に抑えるか、真空に引いた状態て、金属繊維表面の単
原子層のモル数と同モル数以下の反応ガスを徐々に導入
して行なうことが望ましい。
【0031】次に動作について説明する。この参考例
電気化学デバイス11に水を吹き付けた場合、水は電極
基材12、13上を球状になって転がる。従って、この
電気化学デバイス11を使用した装置に水が付着して
も、電極基材12、13内には水が入り込まないので、
ガスの通る空間が確保されており、反応ガスや被検知ガ
スが、反応部に絶えず供給される。また、反応によって
水が生ずる場合、電極基材12、13は、フッ素化によ
り水を弾く性質を有しているために、反応によって生じ
た水は、球状になって電極基材12、13上を移動し、
電極基材12、13内には空間が多数保持されることに
なり、その中を反応ガスが容易に流通できるので、反応
に必要なガスが反応部である電解質膜14と電極基材1
2、13との界面に供給され続けるので、反応が順調に
行われる。
【0032】実施例. 以下この発明の実施例について説明する。図2はこの
実施例の電気化学デバイス15の断面模式図であり、図
において、16、17は電極基材(ガス拡散電極)、2
1、31は電極基材16、17中の金属繊維、22、3
2は電極基材16、17中の有機繊維を示す。有機繊維
22、32としては撥水性のフッ素系繊維を用い、重量
比で10%以下で混毛した。
【0033】次に動作について説明する。この実施例に
おける電気化学デバイス15に水を吹き付けた場合、水
は撥水性のフッ素系繊維があるために、電極基材16、
17上を球状になって転がる。従って、この電気化学デ
バイス15を使用した装置に水が付着しても、電極基材
16、17内には水が入り込まないので、ガスの通る空
間が確保されており、反応ガスや被検知ガスが、反応部
に絶えず供給される。また、反応によって水が生ずる場
合、フッ素系繊維は、水を弾く性質を有しているため
に、反応によって生じた水は、一部はフッ素系繊維上を
球状になって電極基材16、17上を移動し、また一部
は金属繊維上に引き寄せられるので、電極基材16、1
7全体では空間が保持されることになり、その中を反応
ガスが容易に流通できるので、反応に必要なガスが反応
部である電解質膜14と電極界面に供給され続ける。
【0034】なお、電子は有機繊維中は移動しないの
で、有機繊維の量をこれ以上多くすることは望ましくな
い。例えば重量比で10%の場合であっても、フッ素系
繊維の比重が約2.1であり、一方金属繊維の比重が
8.0であるから、体積比では30%にもなり、繊維の
絡み方次第では絶縁層を形成することもある。その場合
には電極基材中の電子の移動が妨げられて特性が低下す
る。
【0035】次に、上記電気化学デバイス15の変形実
施例について説明する。ここでは、有機繊維22、32
として親水性のアラミド繊維を用い、重量比で3%以下
で混毛した。
【0036】次に動作について説明する。この実施例
おける電気化学デバイス15に水を吹き付けた場合、水
は親水性のアラミド繊維に吸収されて、電極基材16、
17中を電解質膜14に向かって移動する。従って、こ
の電気化学デバイスに液体の水を供給すると、ガスの通
る空間を確保しつつ、水を反応部に供給することができ
る。また、反応によって水が生ずる場合、有機繊維の方
に水が引き寄せられるので、電子の受渡しと電気化学反
応が生じる金属繊維と電解質界面近傍からガスの流通を
妨げる水が取り除かれ、反応に必要なガスが反応部であ
る電解質膜14と電極界面に供給され続ける。
【0037】また、ここでも電子は有機繊維中は移動し
ないので、有機繊維の量をこれ以上多くすることは望ま
しくない。例えばアラミド繊維は比重が1.5と小さ
く、また、水分で覆われて実質体積が大きくなるので、
含有量を極力小さくする必要がある。また、親水性の有
機繊維としては、この他にもポリエステルやアクリル等
の合成繊維の他に綿や麻等の天然繊維を用いることも可
能であるが、電解質膜14の官能基によって分解を生ず
るようなものは不適当である。
【0038】実施例. 以下、この発明の実施例について説明する。この電気
化学デバイスは、実施例の電気化学デバイス15の金
属繊維21、31をフッ素化したものであり、形状、機
械的な動作については実施例の親水性繊維を用いた電
気化学デバイス15と同様である。また、金属繊維のフ
ッ素化は、参考例2の布のフッ素化と同様である。
【0039】次に動作について説明する。この実施例に
おける電気化学デバイス15に水を吹き付けた場合、水
は撥水性の金属繊維があるために、電極基材16、17
上を転がるので、この電気化学デバイス15を使用した
装置に水が付着しても、電極基材16、17内には水が
入り込まずに、ガスの通る空間が確保され、反応ガスや
被検知ガスは、反応部に絶えず供給される。一方、反応
によって水が生ずる場合、有機繊維の方に水が引き寄せ
られるので、電子の受渡しと電気化学反応が生じる金属
繊維と電解質界面近傍からガスの流通を妨げる水が取り
除かれ、反応に必要なガスが反応部である電解質膜14
と電極基材16、17界面に供給され続ける。また、こ
こでも電子は有機繊維中は移動しないので、有機繊維の
量を必要以上に多くすることは望ましくない。
【0040】参考例3. 以下、この発明の参考例3について説明する。図3はこ
参考例の電気化学デバイス41の断面模式図であり、
図において、42、43は参考例1の電極基材12、1
3各々に触媒粒子を担持した電極基材(ガス拡散電極)
である。触媒粒子としては白金黒(白金微粒子)を使用
した。担持の方法には色々有るが、高分子電解質を5%
含む低級アルコール溶液に対して重量比で白金黒を30
%懸濁させた液を、白金が電極基材に1cm2 あたり4
mgになるように塗布し、乾燥させた。そして参考例1
記載のホットプレスにより、電極基材42、43と、電
解質膜14とを一体化させた。
【0041】次に動作について説明する。この参考例
電気化学デバイス41の一方の電極基材42に水素を流
し、もう一方の電極基材43に電極基材42に対して負
の電位をかけた場合、参考例1の電気化学デバイス11
では、両極間の電位を100mV以上かけた時に初めて電
流が流れ、電極基材13側から水素が検出されたが、こ
参考例では、10mV以上で電流が流れ、電極基材4
3側から水素が発生することが確認できた。これによ
り、電極基材42、43に担持されている白金が触媒と
なって、電気化学反応が促進されることが、確認でき
た。なお、触媒に関しては同じ白金を触媒とした場合で
もカーボン微粒子に白金を担持させたいわゆる白金担持
カーボン触媒は比重が小さいのでこの方法で塗布する
と、塗布する液中の触媒量は白金黒の時の3割程度にな
り、20%担持の触媒を使った場合の白金量は白金黒の
時と比べて5%程度に減少する。従って白金量は大幅に
節約できるが、触媒効果が多少減少する。触媒としては
白金に限らず、白金属元素や、それらを含む合金、また
は一般的に市販されている触媒効果を有するものであれ
ば、他の種類の触媒粒子をつかっても差し仕えはない
が、塗布による基材への担持法を採る場合には、液の調
整を行なう必要がある。
【0042】参考例4. この電気化学デバイスは、参考例1の電極基材12、1
3各々に触媒効果のある白金をメッキしたものである。
白金メッキを行なうには、まず電極基材12、13の表
面の不純物を取り去るために脱脂洗浄をする。この状態
では電極基材12、13がメッキ液をはじくことがある
ので、電極基材12、13を精製水中で数分間煮沸する
か1N塩酸中に数秒間浸漬する。続いてメッキ工程に移
る。メッキ液は一般的に市販されている燐酸系の酸性タ
イプのものをその標準条件で使用したが、その他公知の
液組成でも特に問題はない。ただし、布にメッキするた
めに板状のものと違って次のような現象があった。それ
は、メッキの際に発生する水素気泡が繊維中に留まって
繊維表面とメッキ液の接触を妨げ、メッキの進行を阻害
するので、メッキ液中の繊維に振動を与えてやる必要が
ある。また、電極基材12、13は柔軟であるので、気
泡のついた部分に浮力が働いて浮き上がってくるおそれ
があり、基材の4辺あるいは両端を固定して電流を流す
ことができるような治具を必要とした(図示せず)。メ
ッキ量は電極基材を平板と見なした場合に1μmのメッ
キ厚みになる量に調整した。もちろんこれより多くても
よいが、触媒効果を考えるならこの量で充分であった。
また用途により0.1A/cm2 以下の低い電流密度で
運転するような装置では、メッキ量を極端に減少させて
も構わない。また、触媒としてその他の元素あるいは合
金を用いる場合でも、その組成に応じた公知のメッキ技
術を用いればよい。
【0043】次に動作について説明する。触媒効果に関
しては参考例3の電気化学デバイス41と同様であるの
で省略する。この参考例の電極基材を沸騰水に5時間浸
漬し、乾燥するという工程を繰り返しても、メッキの剥
がれは生じなかった。これは、燃料電池や電解槽のよう
に反応物質の流動が激しい条件で使用しても触媒の脱落
がなく、安定した特性を維持できることを示している。
【0044】参考例. 以下、この発明の参考例について説明する。図4は平
面内に電子的に独立した複数の電極部を有する電気化学
デバイス45の平面図である。図において、12A、1
2B、12C、12Dは電子的に独立した同一平面内の
電極である。電極材料には厚み300μmのカーボンペ
ーパーを用いた。10cm角の電極13の上に、12c
m角の電解質膜14をのせる。さらに、その上に4つの
直径4cmの独立電極12A〜12Dと、内側に4つの
独立電極12A〜12Dが入る穴を開けた厚さ250μ
mのテフロンシート46を同一平面上に並べる。そして
参考例1と同様の条件でホットプレスを行った。尚、面
圧は独立電極4枚の面積を基準にした。また、電極基材
13にガスを流すことができるガス流路と、4つの電極
に異なったガスを流せる流路および、それぞれの電極の
電圧を読むための端子を設置した(図示せず)。
【0045】次に動作について説明する。電極13に
は、純粋な水素を流し、独立した電極12A〜12Dの
各々には燃料電池スタックの4つのセルの燃料排ガスを
流した。それぞれの電極2A、2B、2C、2Dと電極
13間に生ずる電圧は、それぞれの流路に流れる燃料排
ガスの水素分圧に応じて下記の(3)式で示される電圧
になる。よって1枚の電気化学デバイスにおいて、4つ
のガスの濃度を同時に測定することができた。
【0046】ここで、水素濃度を知る方法について説明
する。片側の極に純水素を流し、もう一方の極に水素を
含んだ被検査ガスを導入すると、ネルンストの式(3)
に対応した電位Eが両極間に発生するので、その電圧を
測定することにより被検査ガス中の水素濃度を知ること
ができる。
【0047】 E=RT/2F×1n(PH2/PR ) ・・・・・(3)
【0048】ただし、Rは気体定数、Fはファラデー定
数、Tは絶対温度、PH2は被検査ガス中の水素ガス分
圧、PR は純水素の圧力を示す。
【0049】尚、本参考例においては、同一平面内に4
つの電極12A〜12Dを配しているが、複数の電子的
に独立な電極で有れば、それ以上であってもまた、それ
以下であってもよい。また、本参考例では、対極3は1
枚で構成したが、電極2A、2B、2C、2D各々に対
応させて4つに分割し、4つの電子的に独立した電池を
構成させることも可能である。その場合には、4つの電
池を直列につなぐことにより、平均で4倍の電圧を発生
することができる。
【0050】参考例. 以下この発明の参考例について説明する。図5はこの
参考例の電気化学デバイス51の概念を示す図であり、
同図(a)はその平面図、同図(b)はその断面図であ
る。図において、12R、12Wは電子的に独立した同
一平面内の電極であり、52は電極12Rを外気から遮
断する隔壁(封止部)である。電極12R、12Wには
電極基材に白金をメッキした参考例4の電極を用いた。
組立は10cm角の電極13の上に、12cm角の電解
質膜14をのせ、さらに、その上に直径1cmの電極1
2Rと、直径1.5cmの穴の開いた10cm角の電極
12Wを同一平面上に並べる。そして参考例1と同様の
条件でホットプレスを行った。尚、面圧は対極13の面
積を基準にした。そして電極12Rに外気が流入するの
を防ぐために、電圧端子用の穴のあいた厚さ0.2m
m、半径1.2cmのシリコンゴム製の半球形のキャッ
プ(隔壁52)をかぶせた。そして、2mmの穴の開い
た厚さ1mmのSUS304製パンチングメタルで電極
を挟みつけて、両パンチングメタルおよび、電極12R
の電圧を読むための端子を設置した(図示せず)。この
時、一方のパンチングメタルは電極12Wと電子的につ
ながっており、もう一方のパンチングメタルは電極13
と電子的につながることになり、電極12Rは電圧端子
以外は電子的に絶縁された状態になっている。
【0051】次に動作について説明する。この電気化学
デバイス51を空気中に置いて、電極12W−対極13
間に4Vの電位をパンチングメタルを介して印加する。
電極13に側接する空気中の水分は後述する式4に従
い、水素イオンとなって電解質膜14中を電極12W、
12R側に移動する。電極12Wでは、水素イオンは後
述する式5に従って水素に還元されてすぐに空気中の酸
素と反応して水となる。一方、電極12Rでは、水素イ
オンは後述する式7に示すように電子を得て水素にはな
るが、ゴムキャップ52により、密閉されているので、
水素ガスで充満され、過剰な水素のみ、ゴムキャップ5
2と膜14の間から流出する。
【0052】ここで水素イオンの移動について説明す
る。水分のある空気中で両極に直流電圧を印加すると、
電気化学反応により、アノード側では空気中の水分が電
子を失って水素イオンとなり電解質膜中をカソード側に
移動する。 2H2 O→4H+ +O2 +4e- ・・・・・(4) 水素イオンはカソード上で電子を得て水素に還元される
が、空気中の酸素と反応して水になる。 4H+ +O2 +4e- →2H2 O ・・・・・(5) 結局、アノード側の水はカソード側に移動することにな
り、アノード側に空間の湿度を下げることになる。ま
た、例えば水中で両極に直流電圧を印加すると電気化学
反応により、アノードでは水は電子を失って水素イオン
と酸素ガスになり、酸素ガスは気体として発生し、水素
イオンは電解質膜中をカソード側へ移動する。一方、カ
ソードでは水素イオンは電子を得て水素ガスとして発生
する。 2H2 O→4H+ +O2 +4e- ・・・・・(6) 4H+ +4e- →2H2 ・・・・・(7)
【0053】以上により、電極12Rは水素参照電極と
なり、電極12Rと対極13の電圧および電極12Rと
電極12Wの電圧を測定することにより、この電気化学
反応において、各々の極の分極を分離して測定すること
ができる。そこでこの電圧を基準に12W−13間にか
ける電圧を調整すれば、電極の腐食を引き起こすような
異常な電圧を電極にかける危険を避けることができると
ともに、必要最大限の電圧により運転が可能になるの
で、装置のコンパクト化が可能になる。
【0054】参考例. 以下、参考例について図に基づき説明する。図6は本
参考例の電気化学デバイス53の概念的な断面図であ
り、図において54、55は貫通孔56を有する電極基
材、14は高分子電解質膜である。電極基材としては参
考例1で示したSUS316Lの、直径12μm、長さ
50〜100mmの単繊維を開繊機にかけた後に焼結し
た、目付け400g/cm2 の布を用いた。高分子膜1
4にパーフルオロスルホン酸膜の市販品としてデュポン
社のナフィオン117を用いた場合、電極基材54、5
5と高分子膜14を190℃で50kg/cm2 の面圧で
ホットプレスを行って一体化した場合、電極基材の繊維
が高分子膜14に50μmも食い込み、さらに、電解質
膜14が貫通孔56を埋めるように食い込んでいた。
【0055】次に動作について説明する。10cm角の
大きさの一体化物の電気化学デバイス53を製造した場
合でも、電極基材の鋼性により一端のみを手で持って取
り扱っても、この一体化物は離れたり再生不可能な歪を
おこすことはなかった。さらに、今度はこの一体化物を
水中浸漬後、100℃で空中乾燥する操作を10回繰り
返したが、電極基材54、55と高分子膜14は全く分
離せず、この一体化物の形状も変化しなかった。この試
験を従来の電極基材を用いたものでおこなうと、電極基
材に開けた穴を起点にヒビがはいり、基材が割れて剥が
れ落ちてしまった。また、本参考例の電極基材54、5
5間の電気抵抗を調べたところ、低い抵抗がこの浸漬・
乾燥の間でも保持できた。高分子電解質膜14自体は、
含水率によって、膨張・収縮するので、この試験により
電極基材高分子膜14と基材54、55間の密着は、非
常に強かったことと、金属繊維の強度により、膜の動き
を制限できたと考えられる。
【0056】また、SUS316L自体の電気電導度は
カーボンの電気電導度の10倍程度もあるので、基材中
の電子の移動がスムーズに行われ、電圧ロスを低く保つ
ことができる。また、電解質膜が貫通孔に浸入してきて
いるので、液状で入ってきた水が直接電解質膜に触れる
ことに依って、膜への水の供給が容易になった。尚、金
属繊維は今回のものより小さい径のものを用いると単位
体積辺りの表面積が増加して、反応面積が増加するが、
気体の透過抵抗が増大するので、その際は今回よりも小
さな目付けの布を用いることが望ましい。逆に繊維径が
大きいものは、大きな目付けのものも使用できる。フレ
ーム等で締め付けることにより、電極基材自身での鋼性
がそれほど必要でないときには、焼結を行わないフェル
トを使うことも可能である。
【0057】参考例8. 以下参考例8について説明する。図7はこの参考例の電
気化学デバイス58の断面模式図を示す。59は親水性
の繊維でできた層である。ここでは、ポリエステルの繊
維径1μmの厚さ2mmの不織布を用いた。
【0058】次に動作について説明する。この電気化学
デバイス58に水を吹き付けた場合、水は親水層59に
広がり面内にほぼ均一に分布した後、電極12を介して
電解質膜14に到達する。一方、反応によって水が電解
質膜14と電極12の界面で生ずる場合、過剰な水は親
水性層59に吸い取られて、面全体にひろがり、除去さ
れる。基材全体では空間が保持されることになり、その
中を反応ガスが容易に流通できるので、反応に必要なガ
スが反応部である電解質膜14と電極界面に供給され続
ける。ただし、電子は有機繊維中は移動しないので、電
極基材12と外部との電子のやりとりは、親水層59と
電解質膜14の間から端子を取り出すか、あるいは親水
層59の一部に穴をあけて端子のみ通すようにする必要
があり、大電流を流す運転には不向きである。親水性の
繊維としてはその他ポリアミドやポリエティレン等の合
成繊維の他、綿や麻等の天然繊維も考えられるが、層中
の孔径を自在に制御できる合成繊維が好ましい。なお、
上記参考例では厚さ2mmのものを用いたが、除湿素子
の水を排出する側に適用する場合はさらに厚くしても問
題なく、また直接電解質膜14に触れず、室温で運転さ
れるので材料選択の制限は親水性の他にはそれほど考慮
する必要は無い。また、親水層の中から、さらに外側に
公知の給水高分子を担持させることも可能である。
【0059】参考例. 以下参考例について説明する。図8はこの参考例の屈
曲した電極と電解質膜を一体化した電気化学デバイス6
1を示したものであり、62、63が屈曲したガス拡散
電極、64が屈曲した電解質膜(固体高分子電解質)で
ある。また、65は電極62によって形成されたガス流
路、66は電極63によって形成されたガス流路であ
る。また、68、69は、このガス流路のもう一端を形
成する導電性セパレーター板である。また70は絶縁ス
ペーサーフィルムであり、厚さ250μmのテフロンシ
ートを用いた。ガス拡散電極の屈曲に際して特別な技術
は特に必要なく、公知の板金プレスの要領で実施するこ
とができる。また、電極62、63と電解質膜64との
一体化に際しては、例えば特開平3−84866号公
報、特開平3−208261号公報、特開平3−208
262号公報等に開示されている方法をとれば、屈曲さ
せた電極基材の形状に膜を沿わせることが容易になる。
ここでは、SUS316L繊維の焼結電極基材で、幅2
mmのガス流路を形成した。
【0060】次に動作について説明する。この電気化学
デバイス61では、電気化学反応の一つである水素ガス
精製反応を行なう。不純物に二酸化炭素を含む水素ガス
をガス流路65に導入し、セパレーター板68にセパレ
ーター板69に対して0.5Vの電圧をかけると電極6
2上で後述する式8の反応が生じ、水素ガスのみがプロ
トンとなって電解質64中を電極63に向かって移動
し、後述する式9の反応に依って水素ガスに戻り流路2
3中に導入される。
【0061】ここでは、アノード側に不純物を含む水素
ガスを流し、電圧を印加すると水素ガスだけが反応して
水素イオンとなり、電解質膜中をカソード側へ移動す
る。 H2 →2H+ +2e- ・・・・・(8) 2H+ +2e- →H2 ・・・・・(9) カソード側では水素イオンが電子を得て水素ガスに還元
される。電解質膜中は水素イオンしか移動できないの
で、カソード側では純粋な水素を得ることができる。
【0062】したがって、電子は電極62からセパレー
ター板68を通り外部回路を経てセパレーター板69、
電極63へと流れる。電極基材の厚みは0.3mm程度
の厚みであるが、金属繊維は導電性が高いので、もっと
も経路の長い流路のてっぺん65Tからセパレーター6
8までの電子の移動でも電圧のロスがほとんどなく、反
応が進行する。また、この時単純平面積あたりの電解質
と電極の界面面積が倍になり広いので、反応面積が大き
く確保され、大量のガスの精製が可能となった。さら
に、電極の厚みを薄く保ったまま、電気化学デバイス自
身で流路を構成しているので、単位電池の厚みが非常に
薄くなり、電池を積層した積層体が非常にコンパクトに
構成できる。セパレーターと電極間の接触抵抗に関して
も、金属繊維の弾性を利用して、接触面圧を維持できる
ので、電圧ロスを低く保つことができる。
【0063】参考例10. 以下参考例10について説明する。図9はこの参考例の
弾性のある集電体で挟持させた電気化学デバイス71で
あり、72が弾性集電体、73が対極の集電体、70が
絶縁スペーサーである。弾性集電体72の材質として
は、オーステナイト系ステンレスや、マルテンサイト系
ステンレスの他、公知のバネ性を有する金属や合金を使
用することができるとともに、導電層を塗布したプラス
チックフィルムを使用可能であるが、運転条件による耐
食性を考慮して選定する必要がある。ここでは室温・空
気中で運転させる除湿器に使用するために、SUS31
6Lの厚み0.05mmの板にガス透過用の穴を設けた
ものを使用した。穴は公知の例えばパンチングや、エッ
チングまたは機械加工で作成できる。弾性集電体72の
大きさは、10cm角のものであり、半径10cmの円
弧に加工している。ガス拡散電極は、SUS繊維フェル
トに白金メッキを行った参考例4の電極を使用してい
る。組立は、集電体73の上に、電極12、電解質膜1
4、電極13を重ねてその上から円弧の中心が外側を向
くように弾性集電体72をのせ、フレーム74で挟む。
フレーム74は厚さ3mmの硬質ポリエチレン製で集電
体73にネジ等を用いて固定した。また弾性集電体72
には電流を流すための端子を取り付けている(図示せ
ず)。
【0064】次に動作について説明する。大気中で集電
体72に集電体73に対して4Vの電圧をかけると、電
極12上で上述した式4の反応が生じ、集電体73側の
空気中の水分が分解して、プロトンが電解質14中を電
極13に向かって移動し、式5の反応に依って空気中の
酸素と結合し、水となって出て来る。この時電子は電極
12から集電体73を通り外部回路を経て集電体72、
電極13へと流れる。集電体72と電極13間の接触抵
抗は、集電体72の弾性を利用して、接触面圧を維持で
きるので、電圧ロスを低く保つことができた。また、一
体化していない電極と電解質膜もこの方法では使用でき
るので、一体化の工程を省略することができた。なお、
参考例では、電極基材自身に触媒機能をもたしたもの
を使用したが、解媒は電極と一体になっている必要は特
に無く、例えば特開平3−46764号公報に示される
ような触媒シートを電極基材と電解質膜の間に挿入して
もよい。また、総厚みは0.7mmと非常に薄くできて
おり、各種機器に取り付けた場合にもコンパクトに構成
することができる。
【0065】参考例11. 以下参考例11について説明する。図10はこの発明の
参考例の電気化学デバイス53(図6)を用いた燃料
電池81の概念的な断面図であり、54は貫通孔56の
あるカソード、55は同じく貫通孔56のあるアノード
であり、68、69はカーボン製のガス流路を有するセ
パレーター板である。電気化学デバイス81の各電極5
4、55の有効面積は100cm2 のものを用いた。ま
た、電解質膜14にはデュポン社のナフィオン115を
用いた。
【0066】次に動作について説明する。燃料電池81
を外部ヒーター(図示せず)により、80℃に加温し、
アノード流路66に95℃で加湿した水素ガスを、カソ
ード流路65に50℃に加湿した空気を導入した。セパ
レーター板69−68間を外部回路につなぐと、アノー
ド55上では式10の反応により、水素が電子を放出し
て水を伴い膜14中をカソード54に向かって移動す
る。 2H2 →4H+ +4e- ・・・・・(10) カソード54では水素イオンと酸素が結び付き、電子を
得て水が生成する。 4H+ +O2 +4e- →2H2 O ・・・・・(11) この時、セルの温度はアノードガスの露点(95℃)よ
り低いので、流路66内で、過剰な水分が液滴となって
凝縮する。液滴は流路66内をガスの動圧で運ばれなが
ら、電極内の貫通孔56を埋めている電解質膜14に触
れ、一部は吸収され、また一部は貫通孔56内の電解質
膜14に沿って電解質膜14内部へ流入する。一方カソ
ード54では、余分な水分があるが、貫通孔56を埋め
ている電解質膜14は電極54より親水性が高いために
水は貫通孔56に沿って流路65内に移動し、流通する
空気に触れて蒸発する。これにより、電気化学反応に必
要な水の供給が可能になるとともに、カソード電極54
内の水を速やかに排出できるので反応に必要な酸素の供
給が保たれ、電流密度を上げても高い特性を維持するこ
とができる。
【0067】参考例12. 以下参考例12について説明する。図11は参考例10
の電気化学デバイス71を使用した除湿装置91であ
り、72が弾性種電体、92は直流電源、93は被除湿
匡体、94は匡体93の側壁に開けられた除湿用の窓で
あり、穴は公知の例えばパンチングや、エッチングまた
は機械加工で作成した金属性の板を接合したものでよ
い。ここでは厚さ0.5mmのSUS304のパンチン
グメタルを使用した。尚、この窓94は集電板の働きを
もたすため、絶縁層が生じないように無塗装としたが、
匡体93とは絶縁して固定した。また、匡体93の外側
には除湿素子固定用の枠74を設けている。枠74は匡
体と同質の鋼板を溶接で匡体に取り付けられている。外
側は匡体と同じ塗装を施したが、内側は集電体72と導
通するために無塗装とした。また、集電体72の大きさ
は、10cm角のものであり、半径10cmの円弧に曲
げ加工している。電気化学デバイス71はガス拡散電極
に、SUS繊維フェルトに白金メッキを行った参考例4
の電極と、ナフィオン117膜を150℃で面圧50kg
/cm2 で一体化したものを使用した。加熱温度を低く
したのは、電極の膜への食い込みを少なくして、電解質
膜14の実質厚みを厚く保つことにより、水の逆流を防
止するためである。その分、一体性が多少劣るが、集電
体72により押し付けられるので問題はない。また、電
極12は厚み400μmの400g/cm2 の目付けの
フェルト、電極13は厚み200μmの200g/cm
2 の目付けのフェルトを用いている。組立は、枠74に
沿って電極13が匡体側を向くように電気化学デバイス
を挿入し、その上から円弧の中心が匡体の外側を向くよ
うに集電体72を挿入した。そして、窓94には直流電
源の+の端子が接続されており、−の端子は匡体93に
アース接続した。
【0068】次に動作について説明する。直流電源を起
動すると窓94には匡体93に対して4Vの電圧がかか
る。窓94は電極13と導通しており、匡体93は枠7
4集電体72を介して電極12と導通しているので、電
極13には電極12に対して4Vの電圧がかかる。する
と、電極13上で式3の反応が生じ、匡体93内の空気
中の水分が分解して、プロトンが電解質14中を電極1
2に向かって移動し、式4の反応に依って外気中の酸素
と結合し、水となって出て来る。この時電子は電極13
から窓94を通り直流電源92を経て匡体93、枠7
4、集電体72、電極12へと流れる。集電体72と電
極12間の接触抵抗は、集電体72の弾性を利用して、
接触面圧を維持できるので、電圧ロスを低く保つことが
できる。また、この方式では電気化学デバイスは集電板
の弾性で固定されているだけなので、修理の際には電気
化学デバイス71部分を抜くだけで簡単に交換できる。
匡体93の体積が10リットル程度の時、匡体93内の
相対湿度は大気より40〜50%程度低く抑えることが
できた。また参考例の電気化学デバイスを用いた場合
には、大量のガスの除湿ができるので、エアコンの冷却
フィンの風上につければ、フィン内での結露が防止で
き、また、酸素富化が可能になる。
【0069】参考例13. 以下、参考例13について説明する。図12は平面内に
電子的に独立した複数の電極部を有する参考例の電気
化学デバイス45を用いたガス濃度センサー101の概
念的な断面図である。図において、12A、12B、1
2C、12Dは電子的に独立した同一平面内の電極であ
る。電極材料には厚み300μmのカーボンペーパーを
用いた。10cm角の電極13の上に、周囲1cmづつ
はみ出すように12cm角の電解質膜14をのせる。さ
らに、その上に16個の2cm角の独立電極を電極13
が下にある範囲で図13に示すように各電極間が6mm
の間隔で並べる。そして参考例1と同様の条件でホット
プレスを行った。尚、面圧は独立電極16枚の面積64
cm2 を基準にした。また、対極13にガスを流すこと
ができるガス流路102と、16の電極に異なったガス
を流せる流路103A〜103P(図では103A〜1
03Dまで)を設けた。電極13には電圧端子104を
集電板(図示せず)を介して接続した。電極12A〜1
2Pにも電圧端子105A〜105Pを接続した。尚、
端板106、107にはポリカーボネートを用いた。端
板106は導電性の金属材料を用いることも可能ではあ
るが、端板107では電極12A〜12Pを電子的に絶
縁する必要があるので、もし、金属やカーボンのような
導電性材料を使うときは、電極に導電部が触れないよう
にする必要がある。
【0070】次に動作について説明する。流路102に
は、純粋な水素を流し、独立した電極の各々には燃料電
池スタックの16のセルの燃料排ガスを流した。それぞ
れの電極12A〜12Pと電極13間に生ずる電圧は、
それぞれの流路に流れる燃料排ガスの水素分圧に応じて
3式で示される電圧になる。それぞれの電圧104−1
05A間〜104−105P間の電圧をモニターするこ
とによって燃料電池スタックの16枚のセルの排ガスの
水素濃度を同時に測定することができた。この試験では
燃料電池に燃料としてメタン改質模擬ガス(水素80
%、残二酸化炭素)を流した。スタック内の各セル電圧
は測定によりバラツキがあったが、このバラツキが何に
基づくものか分からなかった。しかし、この濃度センサ
ーを設置したところ、セル電圧が低いセルの排ガスを通
した電極の端子間電圧が他のセルよりも高く、水素濃度
が極端に低くなっていることがわかった。燃料電池スタ
ックでは各セルに流れる電流は同じであるので、消費す
る水素ガスの量も同じである。にもかかわらず水素濃度
が低いのはそのセルに流入する燃料が少ないことを示し
ており、スタック内でのガスの分配に問題があることが
わかり、流路構造とガス流量の最適化をこの電圧をモニ
ターすることにより行うことが可能になり、燃料電池ス
タックの特性が大幅に向上した。
【0071】尚、本参考例では純水素を流した電極13
との電圧を測定して、ガス濃度を測定したが、この場合
のように濃度のバラツキのみを測定する場合で有れば、
基準電極13の電位を無視して、12A〜12Pの電位
のバラツキのみをモニターすることによって濃度分布を
知ることも可能である。例えば分割電極数を2セルに限
定し,もっともガスの配分が偏りやすい両端のセルの排
ガスを流路103A、103Bに導入して中央のセルの
排ガスを流路102に導入した場合、流路103A−1
03B間の電圧が一定値を越える場合には全ガス流量を
増加させてスタックの運転を正常に保つといった運転方
法を採ることも可能である。
【0072】参考例14. 以下参考例14について説明する。図14は参考例
電気化学デバイス51を使用した電解槽111であり、
112は電解槽容器、13はアノード、12Wはカソー
ド、12Rは独立カソード、113アノード集電体、1
14はカソード集電体、52はシリコン性ゴムキャッ
プ、115は水供給口、116は酸素排出口、117は
水素排出口、118は電極12Rへの電流(電圧)端子
である。尚、電極には厚さ0.1mm目付け100g/
cm2 のステンレス繊維焼結布を用い、電極12W、1
2Rには白金メッキしたものを、電極13にはイリジウ
ムメッキしたものを用いた。電解質膜14にはパーフル
オロスルホン酸膜としてナフィオン膜を使用した。
【0073】次に動作について説明する。電極12W−
13間に直流電圧を印加すると、アノード13上では6
式の反応により水が分解して酸素が発生し、一方カソー
ド12Wでは、7式に従い水素ガスが発生する。また、
端子118をカソードと短絡すると12Rからも水素が
発生し、ゴムキャップ52内は水素で充満し、一部はゴ
ムキャップ52と膜14の隙間から溢れ出ていた。電流
密度を500mA/cm2 程度流すと、電極間電圧は2
V程度であったが、この電流密度でしばらく運転を続け
ると、電圧が上昇して電流が流れなくなった。端子11
8とカソード極を切り離した時の端子とアノードあるい
は端子とカソード間の電圧を測定していたところ、電圧
が上昇する時に端子118とアノード13との電圧が変
化していたが、カソードと端子118間の電圧は殆ど変
化しなかった。従って、電解槽111の特性が悪くなっ
たのはアノード電極側に問題があることが推測できたの
でアノードに注意して試験をすると、アノード上で発生
した酸素の泡で、水の供給がたたれていたことがわかっ
た。そのため、アノードの電極基材を半分の厚みのもの
に変えたところ、電圧の上昇は起こらなかった。このよ
うに、運転中にある一定時間毎に端子118の回路を切
り離して電極13との電圧を測定すると、電解槽111
に問題があった場合や、特性が悪化し始めた時に、原因
を突き止めることができたり、あるいは故障する直前に
問題のある箇所を補修できるようになった。
【0074】参考例15. 以下参考例15について説明する。図15は参考例
電気化学デバイス61を用いたガス精製装置121であ
る。電気化学デバイス(一本の曲線で表示)の下側部分
がアノード62、上側部分がカソード63である。電極
基材は、目付け300g/cm2 、厚み250μmのS
US316L繊維の焼結電極基材で、幅2mm、高さ2
mmのガス流路を形成した。65は電極62によって形
成されたガス流路、66は電極63によって形成された
ガス流路である。68、69は、このガス流路のもう一
端を形成する導電性端板、122は導電性セパレーター
板であり、これにより電気的には直列に4つの精製装置
を接続したことになる。4つのデバイスにはそれぞれA
〜Dの記号を付けた。それぞれのセパレーター板122
はSUS304の板で構成しており、電解質膜とのガス
シールや屈曲した電極によるガス流路へのマニホールド
は、テフロン樹脂を使用した(図示せず)。また、最終
的には積層体は、0.2kg/cm2 の面圧で端板8−9
間を押さえつけている。
【0075】次に動作について説明する。不純物に二酸
化炭素を含む水素ガスをガス流路65A〜65Dに導入
し、端板68に端板69に対して2Vの電圧をかけると
電極62A〜62D上で式8の反応が生じ、水素ガスの
みがプロトンとなって電解質14A〜14D中を電極6
3A〜63Dに向かって移動し、式9の反応に依って水
素ガスに戻り流路66A〜66D中に導入される。ま
た、この時単純平面積あたりの電解質と電極の界面面積
が倍になったので、平板型の電極を用いた場合のほぼ倍
の電流を流すことができた。これは同じ底面積のガス精
製装置に対し、倍のガス量を処理できたことになる。さ
らに、電極の厚みを薄く保ったまま、電気化学デバイス
61自体で流路を構成したので、セパレーター板に流路
を掘った場合に比べ1枚あたり、厚みが3割小さくなっ
たので、高さが約2/3になった。このため、平板型の
同じ大きさのガス精製装置に対する大きさは約1/3に
なり、著しい小型化が可能になった。また、セパレータ
ーに溝を掘る必要がないので、本参考例のように、市販
の薄板を使用することができ、コストが大幅に低減でき
た。
【0076】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、ガス拡散電極を親水性の異なる金属繊維と有機繊維
の混毛織布または混毛不織布のいずれかのように構成し
たので、固体高分子電解質の変形を機械的に防止するこ
とができるとともに、反応に必要な気体を反応部分に容
易に流入させ、気体の拡散を阻害する余分な水を容易に
反応部から排出できる効果がある。
【0077】請求項2の発明によれば、金属繊維を、下
イ〜ホのいずれか1種または2種以上のように構成し
たので、ガス拡散電極の電気抵抗を小さくさせることが
でき、電圧ロスを低減させる効果がある。 イ.オーステナイト系ステンレススチール ロ.周期表5A族元素 ハ.周期表6A族元素 ニ.周期表8族元素 ホ.周期表1B族元素
【0078】請求項3の発明によれば、金属繊維をフッ
素化するように構成したので、ガス拡散電極が機械的に
固体高分子電解質の変形を防止し、かつ電気抵抗を小さ
くさせることができ、また、撥水性を付与することによ
り、反応に必要な気体を反応部分に容易に流入できる効
果がある。
【0079】請求項の発明によれば、有機繊維を撥水
性繊維のように構成したので、反応に必要な気体を反応
部分に容易に流入できる効果がある。
【0080】請求項の発明によれば、有機繊維を親水
性繊維のように構成したので、反応に必要な気体を反応
部分に容易に流入させることができ、気体の拡散を阻害
する余分な水を容易に反応部から排出できる効果があ
る。
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の参考例1の電気化学デバイスの構成
を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例の電気化学デバイスの構成
を示す断面図である。
【図3】この発明の参考例3の電気化学デバイスの構成
を示す断面図である。
【図4】この発明の参考例の電気化学デバイスの構成
を示す平面図である。
【図5】この発明の参考例の電気化学デバイスの構成
を示す平面図及び断面図である。
【図6】この発明の参考例の電気化学デバイスの構成
を示す断面図である。
【図7】この発明の参考例8の電気化学デバイスの構成
を示す断面図である。
【図8】この発明の参考例の電気化学デバイスの構成
を示す断面図である。
【図9】この発明の参考例10の電気化学デバイスの構
成を示す断面図である。
【図10】この発明の参考例の電気化学デバイスを用
いた燃料電池を示す断面図である。
【図11】この発明の参考例10の電気化学デバイスを
用いた除湿装置を示す断面図である。
【図12】この発明の参考例の電気化学デバイスを用
いたガス濃度センサーを示す断面図である。
【図13】この発明の参考例の電気化学デバイスを用
いたガス濃度センサーの電極の構成を示す平面図であ
る。
【図14】この発明の参考例の電気化学デバイスを用
いた電解槽を示す断面図である。
【図15】この発明の参考例の電気化学デバイスを用
いたガス精製装置を示す断面図である。
【図16】 従来の電気化学デバイスを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
11 電気化学デバイス 12、13 金属繊維電極基材(ガス拡散電極) 14 固体高分子電解質膜 15 電気化学デバイス 16、17 電極基材(ガス拡散電極) 21、31 金属繊維 22、32 有機繊維 41 電気化学デバイス 42、43 電極基材(ガス拡散電極) 45 電気化学デバイス 51 電気化学デバイス 52 隔壁(封止部) 53 電気化学デバイス 54、55 電極基材 56 貫通孔 58 電気化学デバイス 59 親水性の繊維でできた層 61 電気化学デバイス 62、63 ガス拡散電極 64 電解質膜(固体高分子電解質) 71 電気化学デバイス 72 弾性集電体 73 集電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 8/10 G01N 27/58 Z (56)参考文献 特開 平4−311587(JP,A) 特開 平5−41230(JP,A) 特開 平5−283094(JP,A) 特開 昭56−42967(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/02 H01M 8/10 H01M 4/86 - 4/98 H01M 10/40 H01M 6/18 C25B 11/00 - 11/20 G01N 27/58

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質の両面部にガス拡散電
    極を設けた電気化学デバイスにおいて、前記ガス拡散電
    極を金属繊維と有機繊維の混毛織布または混毛不織布の
    いずれかとし、前記金属繊維と前記有機繊維の親水性が
    異なることを特徴とする電気化学デバイス。
  2. 【請求項2】 前記金属繊維は下記イ〜ホのいずれか1
    種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載
    の電気化学デバイス。 イ.オーステナイト系ステンレススチール ロ.周期表5A族元素 ハ.周期表6A族元素 ニ.周期表8族元素 ホ.周期表1B族元素
  3. 【請求項3】 前記金属繊維をフッ素化したことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の電気化学デバイ
    ス。
  4. 【請求項4】 前記有機繊維は撥水性繊維であることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の電気化学デバ
    イス。
  5. 【請求項5】 前記有機繊維は親水性繊維であることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の電気化学デバ
    イス。
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