JP3241620B2 - 加熱庫の扉脱着装置 - Google Patents

加熱庫の扉脱着装置

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JP3241620B2
JP3241620B2 JP35347096A JP35347096A JP3241620B2 JP 3241620 B2 JP3241620 B2 JP 3241620B2 JP 35347096 A JP35347096 A JP 35347096A JP 35347096 A JP35347096 A JP 35347096A JP 3241620 B2 JP3241620 B2 JP 3241620B2
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久雄 小島
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パロマ工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガステーブルに組込
まれたグリル、ガスオーブン等の加熱庫の扉脱着装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ガステーブルに組込まれたグリル、ガス
オーブン等において、特に、受皿の出し入れにともない
扉が上下方向へ片開き状に自動開閉するものにあって
は、扉の枢支部が軸止めされていたり、また、連杆との
枢支部もボルト、ナット止め等されているのが一般的で
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術は、扉
の脱着の困難性が扉又は加熱庫内の掃除、保守、点検、
修理等に際しての隘路となっていた。そこで、この発明
は、前記問題点を解消するために、ワンタッチで扉の脱
着ができる加熱庫の扉脱着装置の提供を目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の加熱庫の扉脱着装置は、たとえば、実施
例に対応する図面に示されているように、加熱庫Aの扉
1と受皿2が連杆3と発条4を介して受皿2の一定の進
退ストロークaだけ連動して受皿2の出し入れにともな
い扉1が上下方向へ片開き状に自動開閉するものにおい
て、該扉1の鉤状引掛け支点孔5に係脱する支軸6を板
バネ等の弾性部材7で押圧保持して扉1の直線的な進退
で支軸6が傾倒、逃避するように設けたことを特徴とす
る。
【0005】また、扉1と連杆3の枢支部8を、扉1を
直線的に進退させるだけでその係脱ができる構成とした
ことをも特徴とする。
【0006】前記扉1と連杆3の枢支部8を、扉1の両
側支持板9に、扉1の直線的な進退で連杆3に固定した
枢支ピン10が係脱する凹状の枢支溝11を設けた構成
となすほか、連杆3の枢支ピン10を板バネ等の弾性部
材12に固定して扉1の直線的な進退で枢支ピン10が
逃避するように設けた構成となしたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記のように構成したこの発明の加熱庫の扉脱
着装置は、扉1を取り外すときは、扉1を全開にした
後、たとえば、扉1と連杆3の枢支部8を手動で外し、
扉1を前方へ直線的に引張ると、扉1の前進動作につれ
て支軸6はその内側が前方へ引張られるため、板バネ等
の弾性部材7による押圧力に抗して外方へ逃げながら後
方へ傾倒し、遂には扉1の支点孔5から支軸6が外れ、
扉1は取り外される(図3参照)。扉1が取り外される
と、支軸6は弾性部材7の押圧力で移動して元の位置に
自動復帰する。
【0008】次に、扉1を取りつけるときは、扉1を略
水平状の全開位置にしてその鉤状引掛け支点孔5の部分
を支軸6の上方前部にまで挿入した後、持手を離すと、
扉1はその重量で図示反時計方向に回動しながら落下し
てその引掛け支点孔5が支軸6に自動係合され、扉1は
支軸6に取りつけられる(図4参照)。もっとも、前記
取り外し時とは逆の動作で扉1を後方へ直線的に押し込
むだけでもその取りつけができること勿論である。
【0009】一方、扉1と連杆3の枢支部8は、手動で
係脱するほか、扉1を直線的に進退させるだけでも係脱
できる。すなわち、扉1の両側支持板9に、扉1の直線
的な進退で連杆3に固定した枢支ピン10が係脱する凹
状の枢支溝11を設けた構造とすると、扉1が全開位置
に達すると、枢支溝11が連杆3の長手方向と略平行状
に揃うため、扉1を前方へ引張るだけでその脱出が確実
にでき、その位置で扉1を後方へ押動すれば、その嵌め
つけ係合も容易にできる(図5参照)。
【0010】また、連杆3の枢支ピン10を板バネ等の
弾性部材12に固定して扉1の直線的な進退で枢支ピン
10が逃避するように設けた構造とすると、扉1を前方
へ直線的に引張ると、扉1の前進動作につれて枢支ピン
10は弾性部材12に抗して外方へ逃げその脱出が確実
にでき、扉1を後方へ直線的に押し込むと、前記脱出時
とは逆の動作でその係合が容易にできる(図7及び図2
参照)。
【0011】扉1と連杆3の枢支部8を前記自動係脱の
構成とすると、扉1を直線的に進退させるだけで、該枢
支部8の係脱と、前記扉1と支軸6の係脱とが同時に行
い得る。
【0012】
【実施例】以下この発明の加熱庫の扉脱着装置の実施例
について図面を参照して説明する。
【0013】実施例は、ガステーブルに組込まれたグリ
ルのグリル扉に適用したものであって、Aはグリル庫、
1はグリル扉で、該グリル庫Aの前面開口を開閉するも
ので、支軸6により回動が自由に行えるよう枢設され、
該支軸6を支点としてグリル扉1が上下方向へ片開き状
に開閉できるように設けられ、グリル庫Aの前面開口を
後述するグリル皿2の把手13とで確実に開閉するよう
になっている。
【0014】2はグリル皿で、グリル庫Aの底壁に設け
たガイドレール14上に載って直線的にスライドし、グ
リル庫A内への収納、グリル庫Aからの引き出しが軽
快、かつ、容易に行えるようになっている。
【0015】3は連杆で、グリル扉1の両側に備えて前
記グリル皿2とグリル扉1とを後述する発条4とで連動
させるためのもので、その先端側はグリル扉1の両側に
備えた支持板9の下端部に枢支ピン10を介して枢支さ
れ、基端側は連結杆3aで連結し、該連結杆3aをグリ
ル庫Aの側壁に穿ったスライド孔15に挿通してグリル
皿2の背面部2aに当接している。
【0016】前記スライド孔15は前記連杆3の基端連
結杆3aの進退ガイドと、連杆3の前後への動き、すな
わち、グリル皿2の進退ストロークaを一定に規制する
ためのもので、スライド孔15により規制される進退ス
トロークaにおけるグリル皿2の進退運動を連杆3と発
条4を介してグリル扉1の所定角度範囲の回転運動に変
えて伝達するものである。
【0017】4はグリル扉1を全閉から全開とすると
き、グリル扉1の上方への押上げ回動と、グリル扉1の
全開位置での保持とを行うための発条で、引張り発条を
用い、連杆3の基端連結杆3aとグリル庫Aの側壁に備
えた引掛杆16とにその両端を引掛け、その引張力でグ
リル扉1は開放方向に、グリル皿2は引き出し方向に常
時付勢している。
【0018】したがって、グリル扉1とグリル皿2とが
連杆3と発条4を介してグリル皿2の一定の進退ストロ
ークaだけ連動してグリル皿2の出し入れにともないグ
リル扉1が上下方向へ片開き状に自動開閉するものであ
る。
【0019】前記構成において、支軸6は頭付きの軸と
なし、その頭部6bを基端部が本体(たとえば、グリル
庫Aの側壁)17にカシメ等19により固定された板バ
ネ7の先端部に当接してカシメ等により支軸6を板バネ
7に固定し、軸部6aを本体17に穿った支軸6が前後
方向へ傾倒できる長孔18に外側から内側に向けて挿通
し、本体17に支軸6を板バネ7で押圧保持してグリル
扉1の直線的な進退で支軸6が傾倒、逃避するように取
付けられている。
【0020】グリル扉1の両側に内方へ突出して設けた
支持板9の上端部には、前記支軸6が係脱する鉤状の引
掛け支点孔5が設けられ、該鉤状引掛け支点孔5を本体
17に取付けられた前記支軸6に引掛け係合すれば、グ
リル扉1は支軸6を支点として所定の角度範囲だけ上下
方向へ片開き状に回動してグリル庫Aを開閉するもので
ある。なお、支持板9の鉤状引掛け支点孔15の部分の
寸法を支持板9と前板24の間隔より小さくして、グリ
ル扉取りつけ時の目やすとするとよい。
【0021】グリル扉1と連杆3の枢支部8として、図
1〜図4に示した実施例は、グリル扉1の両側支持板9
の下端部に設けたダルマ形状の係留穴20に連杆3の先
端部に備えた枢支ピン10を係脱可能とした構造として
いる。
【0022】また、図5に示した実施例は、グリル扉1
の両側支持板9の下端部に、グリル扉1の直線的な進退
で連杆3の先端部に備えた枢支ピン10が係脱できる凹
状の枢支溝11を設けて、グリル扉1が全開位置に達し
たとき、前記枢支溝11と連杆3とが略平行状に揃って
枢支溝11から枢支ピン10の脱出ができ、グリル扉1
の全開位置以外では枢支溝11に枢支ピン10が係合さ
れてみだりに脱出しない構造として、グリル扉1を全開
位置において直線的に進退させるだけでその係脱ができ
るようになしている。
【0023】さらに、図6〜図8に示した実施例は、連
杆3の枢支ピン10を、基端部を連杆3にカシメ等21
により固定した板バネ12の先端部に備え、該枢支ピン
10を連杆3に穿った長孔22に挿通して外方に突出さ
せ、該枢支ピン10をグリル扉1の両側支持板9の下端
部に穿った支持孔23に挿通した構造として、グリル扉
1を直線的に進退させることにより、枢支ピン10が板
バネ12に抗して逃避してその係脱ができるようになし
ている。
【0024】前記構成のグリル扉脱着装置において、掃
除、保持、点検等に際し、グリル扉1を取り外すとき
は、グリル皿2を所定のストロークaだけ引き出してグ
リル扉1を全開の位置とした後(図1の鎖線の位置参
照)、図1〜図4に示した実施例では、先ず、グリル扉
1と連杆3との枢支部8をダルマ形状の係留穴20から
連杆3の枢支ピン10を手動で脱出させて外し、その
後、グリル扉1を前方へ直線的に引張ると、グリル扉1
の前進動作につれて支軸6はその内側が引掛け支点孔5
により前方へ引張られるため、支軸6は板バネ7による
内方への押圧力に抗して外方へ逃げながら後方へ傾倒
し、遂には支持板9の引掛け支点孔5から外れ(図3参
照)、グリル扉1は取り外される。グリル扉1が取り外
されると、支軸6は板バネ7による押圧力で内方へ移動
して元の位置に自動復帰し、その軸部6aが本体17の
内部へ突出する。
【0025】グリル扉1を取りつけるときは、グリル扉
1を略水平状の全開位置にして、その鉤状引掛け支点孔
5の部分を支軸6の上方前部にまで挿入した後、その持
手を離すと、グリル扉1はその重量で図示反時計方向へ
回動しながら落下し、その引掛け支点孔5が支軸6に引
掛って自動係合され、グリル扉1は支軸6に確実に取り
つけられる(図4参照)。このとき、鉤状引掛け支点孔
5の部分の寸法をグリル扉1が閉じたときの支持板9と
前板24との間隔よりも小さくすると、前記取りつけ時
の挿入時に鉤状引掛け支点孔5の部分の基端面5aが支
軸6に当って目やすとなるため、その操作が容易とな
る。なお、前記取り外し時とは逆の動作でグリル扉1を
後方へ直線的に押し込むだけでもその取りつけができる
こと勿論である。その後、グリル扉1と連杆3の枢支部
8を手動で嵌めつけ係合する。
【0026】図5に示した実施例では、グリル扉1を全
開位置とした後、グリル扉1の全体を前方へ直線的に引
張ると、支軸6と引掛け支点孔5は前述の理により外さ
れ、グリル扉1と連杆3の枢支部8は、凹状の枢支溝1
1と連杆3が略平行状に位置しているため、枢支溝11
から連杆3の枢支ピン10が確実に脱出し、支軸6と枢
支ピン10による上下の枢支が同時に外され、グリル扉
1は簡単に取り外される。
【0027】グリル扉1を取りつけるときは、グリル扉
1を略水平状の全開位置にして、前述した理によりその
鉤状引掛け支点孔5を支軸6に引掛け係合するととも
に、連杆3の枢支ピン10を凹状の枢支溝11にグリル
扉1を後退させて係合すれば、その取りつけが行える。
なお、枢支ピン10と枢支溝11はグリル扉1の全開位
置以外では係合されていてみだりに脱出しないから、グ
リル扉1の開閉動作は的確に行われる。
【0028】図6〜図8に示した実施例では、グリル扉
1を略水平状の全開位置とした後、グリル扉1の全体を
前方へ直線的に引張ると、支軸6と引掛け支点孔5との
枢支は前述の理により外され、グリル扉1と連杆3の枢
支部8は、グリル扉1の前進動作につれて枢支ピンは板
バネ12に抗して外方へ逃げ、支持板9の支持孔23か
ら脱出して外されるため、支軸6と枢支ピン10による
上下の枢支が同時に外され、グリル扉1は簡単に取り外
される。
【0029】グリル扉1を取りつけるときは、グリル扉
1を略水平状の全開位置にして、前述した理によりその
鉤状引掛け支点孔5を支軸6に引掛け係合するととも
に、グリル扉1の下方部を後方へ直線的に押し込むこと
により、枢支ピン10と支持孔23は前記脱出時とは逆
の動作で係合され、その取りつけが行える。
【0030】以上この発明の実施例について説明した
が、この発明はこうした実施例に何等限定されるもので
はなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な態様
で実施し得ることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】この発明の加熱庫の扉脱着装置によれ
ば、受皿の出し入れにともない扉が上下方向へ片開き状
に自動開閉するグリル、ガスオーブン等において、扉を
直線的に進退させるだけで、扉の脱着が容易、確実に行
えるようにしたので、扉又は加熱庫内の掃除、保守、点
検、修理等に際しワンタッチで扉の脱着ができる。した
がって、扉又は加熱庫内の掃除等がやりやすく、メンテ
ナンスが楽である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の加熱庫の扉脱着装置の一実施例を示
した一部切断側面図である。
【図2】要部だけの一部切欠平面図である。
【図3】その取り外し時の状態を示した要部の一部切欠
平面図である。
【図4】その取りつけ時の状態を示した要部の一部切断
側面図である。
【図5】扉と連杆の枢支部を異にする実施例の一部切断
側面図である。
【図6】扉と連杆の枢支部を異にする実施例の要部の一
部切断側面図である。
【図7】その取りつけ状態の要部だけの一部切欠平面図
である。
【図8】その取り外し時の状態を示した要部の一部切欠
平面図である。
【符号の説明】
A 加熱庫(グリル庫) 1 扉(グリル扉) 2 受皿(グリル皿) 3 連杆 4 発条 5 引掛け支点孔 6 支軸 7 弾性部材(板バネ) 8 枢支部 9 支持板 10 枢支ピン 11 枢支溝 12 弾性部材(板バネ)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱庫の扉と受皿が連杆と発条を介して
    受皿の一定の進退ストロークだけ連動して受皿の出し入
    れにともない扉が上下方向へ片開き状に自動開閉するも
    のにおいて、該扉の鉤状引掛け支点孔に係脱する支軸を
    板バネ等の弾性部材で押圧保持して扉の直線的な進退で
    支軸が傾倒、逃避するように設けたことを特徴とする加
    熱庫の扉脱着装置。
  2. 【請求項2】 扉と連杆の枢支部を、扉を直線的に進退
    させるだけでその脱着ができる構成としたことを特徴と
    する加熱庫の扉脱着装置。
  3. 【請求項3】 扉の両側支持板に、扉の直線的な進退で
    連杆に固定した枢支ピンが係脱する凹状の枢支溝を設け
    た請求項2記載の加熱庫の扉脱着装置。
  4. 【請求項4】 連杆の枢支ピンを板バネ等の弾性部材に
    固定して扉の直線的な進退で枢支ピンが逃避するように
    設けた請求項2記載の加熱庫の扉脱着装置。
JP35347096A 1996-12-17 1996-12-17 加熱庫の扉脱着装置 Expired - Fee Related JP3241620B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8531257B2 (en) 2011-01-19 2013-09-10 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Contactor and switch

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US8531257B2 (en) 2011-01-19 2013-09-10 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Contactor and switch

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