JP3241601B2 - クレーンの制御方法および制御装置 - Google Patents

クレーンの制御方法および制御装置

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JP3241601B2
JP3241601B2 JP18195096A JP18195096A JP3241601B2 JP 3241601 B2 JP3241601 B2 JP 3241601B2 JP 18195096 A JP18195096 A JP 18195096A JP 18195096 A JP18195096 A JP 18195096A JP 3241601 B2 JP3241601 B2 JP 3241601B2
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雅裕 栗本
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敏之 石井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吊荷をワイヤで
吊り下げて目標位置に運搬するクレーンの制御方法およ
び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダム工事のコンクリート打設設備
では、図9に示すように、バッチャープラント1からト
ランスファーカー2により運ばれた生コンクリートをバ
ケット3に移した後、運搬開始位置からバケット3を吊
り上げ、クレーン10のブーム5を旋回させて、バケッ
ト3をダム堤体20の目標位置まで搬送する。そして、
上記バケット3のゲートを開いて、バケット3内の生コ
ンクリートをダム堤体20の目標位置に打設する。この
ような生コンクリートの打設には、ブーム5の旋回,起
伏およびワイヤ4の巻上げ/巻下げの操作に熟練を要
し、熟練度の程度によって定まるクレーン10のサイク
ルタイムの長短がダム工事の工期,コストに大きく影響
する。
【0003】そこで、本出願人は、オペレータなしにク
レーンの旋回/起伏,ワイヤの巻上げ/巻下げおよびバ
ケットのゲートの開閉の制御を自動的に行うことによっ
て、バケットを目標位置に運搬して、バケット内の生コ
ンクリートを打設するクレーンを製作した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の自動
運行を行うクレーンをダム工事のコンクリート打設設備
に用いる場合、オペレータなしでバケットを運搬開始位
置から目標位置まで運搬する間に、クレーンの駆動系や
制御系に故障が発生して、クレーンにより運搬されるバ
ケットの軌道が狂う場合がある。このような場合、クレ
ーンの動作異常を的確に把握することが困難で、クレー
ンの動作異常時に速やかにクレーンの動作を停止するこ
とができず、バケットの運搬中の安全を十分に確保でき
ないという問題がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、オペレータな
しに自動運行を行いながら、クレーンの動作異常時に速
やかにクレーンの動作を停止して、吊荷を安全に運搬で
きるクレーンの制御方法および制御装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のクレーンの制御方法は、吊荷をワイヤで
吊り下げて目標位置まで自動で運搬するクレーンの制御
方法において、上記吊荷を運搬開始位置から上記目標位
置まで運搬するための上記クレーンの動作スケジュール
を予め計算するステップと、上記クレーンの上記動作ス
ケジュールに基づいて、上記吊荷が運搬されるときの上
記吊荷の予定軌道を予め計算するステップと、上記クレ
ーンの上記動作スケジュールに基づいて、上記クレーン
により上記吊荷を上記運搬開始位置から上記目標位置ま
で運搬するステップと、上記吊荷を運搬開始位置から上
記目標位置まで運搬する間、クレーン外部に設けられた
トータルステーションにより上記吊荷を自動的に追尾し
ながら所定時間毎に上記吊荷の位置座標を計測するステ
ップと、上記所定時間毎に、上記吊荷の上記予定軌道上
の位置座標と計測された上記吊荷の位置座標との誤差が
許容誤差範囲内であるか否かを判別するステップと、上
記吊荷の上記予定軌道上の位置座標と計測された上記吊
荷の位置座標との誤差が許容誤差範囲内でないと判別す
ると、上記クレーンの動作を停止するステップとを有す
ることを特徴としている。
【0007】上記請求項1のクレーンの制御方法によれ
ば、上記吊荷の運搬を開始する運搬開始位置から目標位
置まで運搬するためのクレーンの動作スケジュールを予
め計算する。例えば、ブーム式クレーンでは、吊荷を運
搬開始から目標位置まで運搬するために、ブームの旋
回,起伏用の駆動モータおよびワイヤの巻上げ/巻下げ
用の駆動モータ等の制御手順(駆動時間や駆動量等)を予
め計算により求めるのである。次に、上記クレーンの動
作スケジュールに基づいて、上記吊荷が運搬されるとき
の吊荷の予定軌道を予め計算する。そして、上記吊荷の
動作スケジュールに基づいて、クレーンにより吊荷を運
搬開始位置から目標位置まで運搬する。この運搬開始位
置から目標位置までの間の吊荷の運搬中、所定時間毎
に、クレーン外部に設けられたトータルステーションに
より上記吊荷の位置座標を計測すると共に、計算された
吊荷の予定軌道上の位置座標と計測された吊荷の位置座
標との誤差が許容誤差範囲内であるか否かを判別する。
そして、計算された吊荷の予定軌道上の位置座標と計測
された吊荷の位置座標との誤差が許容誤差範囲内でない
と判別すると、クレーンの動作を停止する。なお、上記
吊荷の予定軌道上の位置座標と所定時間毎に計測される
吊荷の位置座標は、例えば水平平面上の1次元座標また
は2次元座標でもよいが、より好ましくは3次元座標で
表し、各座標軸に関する誤差がそれぞれに設定された許
容誤差範囲内であるか否かを判別して、各座標軸に関す
る誤差のうちの少なくとも1つが許容誤差範囲内でない
と判別すると、クレーンの動作を停止する。
【0008】したがって、オペレータなしにクレーンの
自動運行を行いながら、クレーンにより運搬される吊荷
の軌道をチェックすることによって、運搬中の吊荷が予
定軌道から外れると、速やかにクレーンの動作を停止す
るので、吊荷を安全に運搬できる。
【0009】また、請求項2のクレーンの制御方法は、
請求項1のクレーンの制御方法において、上記吊荷を上
記運搬開始位置から上記目標位置まで運搬する間、上記
クレーンの動作量を検出するクレーン動作検出手段の出
力に基づいて、所定時間毎に上記吊荷の軌道上の位置座
標を計算するステップと、上記所定時間毎に、計算され
た上記吊荷の上記軌道上の位置座標と計測された上記吊
荷の位置座標との誤差が許容誤差範囲内であるか否かを
判別するステップと、計算された上記吊荷の上記軌道上
の位置座標と計測された上記吊荷の位置座標との誤差が
許容誤差範囲内でないと判別すると、上記クレーンの動
作を停止するステップとを有することを特徴としてい
る。
【0010】上記請求項2のクレーンの制御方法によれ
ば、上記吊荷を運搬開始位置から目標位置まで運搬する
間、クレーンの動作量を検出するクレーン動作検出手段
(例えばブーム式クレーンでは、ブームの旋回角度,起伏
角度およびワイヤの吊り長さ等を検出する)の出力に基
づいて、所定時間毎に吊荷の軌道上の位置座標を計算す
ると共に、上記トータルステーションにより運搬中の吊
荷の位置座標を計測する。上記所定時間毎に、計算され
た吊荷の軌道上の位置座標と計測された吊荷の位置座標
との誤差が許容誤差範囲内であるか否かを判別して、計
算された吊荷の軌道上の位置座標と計測された吊荷の位
置座標との誤差が許容誤差範囲内でないと判別すると、
クレーンの動作を停止する。なお、上記所定時間毎に計
算される吊荷の軌道上の位置座標と所定時間毎に計測さ
れる吊荷の位置座標は、例えば水平平面上の1次元座標
または2次元座標でもよいが、好ましくは3次元座標で
表し、各座標軸に関する誤差がそれぞれに設定された許
容誤差範囲内であるか否かを判別して、各座標軸に関す
る誤差のうちの少なくとも1つが許容誤差範囲内でない
と判別すると、クレーンの動作を停止する。
【0011】したがって、オペレータなしにクレーンの
自動運行を行いながら、クレーンにより運搬される吊荷
の軌道をチェックすることによって、運搬中の吊荷が予
定軌道から外れると、速やかにクレーンの動作を停止す
るので、吊荷を安全に運搬でき、さらに、クレーンの動
作量を検出するクレーン動作検出手段または運搬中の吊
荷の位置座標を計測する計測手段の少なくとも一方が故
障であることを容易に検出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明のクレーンの制御
方法および制御装置を図示の実施の形態により詳細に説
明する。
【0013】図1はこの発明の実施の一形態のクレーン
の制御装置のブロック図を示している。また、上記クレ
ーンは、制御装置を除き図9に示すコンクリート打設設
備に用いたクレーン10と同一の構成をしており、後述
する図2では同一構成部は同一参照番号を付して説明を
省略する。
【0014】上記クレーンの制御装置は、運搬開始位置
の3次元座標のデータを入力する運搬開始位置入力部1
1と、目標位置の3次元座標のデータを入力する目標位
置入力部12と、上記運搬開始位置入力部11の出力と
目標位置入力部12の出力に基づいて、図9に示すブー
ム5の旋回,起伏およびワイヤ4の巻上げ/巻下げの動
作スケジュール等を計算する動作スケジュール計算手段
としての動作スケジュール計算部13と、上記動作スケ
ジュール計算部13の出力に基づいて、ブーム5の旋
回,起伏およびワイヤ4の巻上げ/巻下げ等を制御する
クレーン制御手段としての制御部14と、上記制御部1
4の制御信号に基づいて、ブーム5を旋回させるブーム
旋回モータ25と、上記制御部14の制御信号に基づい
て、ブーム5を起伏させるブーム起伏モータ26と、上
記制御部14の制御信号に基づいて、ワイヤ4の巻上げ
/巻下げを行うワイヤ巻取モータ27と、上記ブーム旋
回モータ25,ブーム起伏モータ26およびワイヤ巻取
モータ27からのクレーンの動作量を検出するクレーン
動作検出部28とを有している。また、上記制御装置
は、上記バケット3の現在位置の3次元座標を表す信号
を入力するバケット位置入力部15と、バケット位置入
力部15からのバケット3の現在位置の3次元座標を表
す信号と後述するバケット3の予定位置の3次元座標を
表す信号とを受けて、上記バケット3の現在位置の3次
元座標と予定位置の3次元座標との誤差が許容誤差範囲
内か否かを判別する吊荷位置判別手段としてのバケット
位置判別部16と、打設指揮者からの打設指令を表す打
設指令信号を入力する打設指令入力部17と、上記動作
スケジュール計算部13からの動作スケジュールに基づ
いてバケット3の予定軌道を計算して、バケット3の予
定位置の3次元座標を表す信号をバケット位置判定部1
6に出力する予定軌道計算手段としての予定軌道計算部
18と、上記クレーン動作検出部28からのクレーン動
作量を表す信号を受けて、バケット3の位置の3次元座
標を計算するバケット位置計算部19と、上記制御部1
4からの表示信号に基づいて、所定のランプが点灯する
表示部30とを有している。
【0015】また、図2は上記クレーン10の制御装置
を用いたコンクリート打設設備の概略平面図を示してい
る。このクレーン10には、ダム堤体20上の打設指揮
者Cから見える位置に表示部30を設けている。また、
上記ダム堤体20上に目標位置Bを計測するための反射
鏡21を設置し、トータルステーション22よりレーザ
ー光線を反射鏡21に照射して、その反射鏡21からの
反射光に基づいてトータルステーション22により目標
位置Bの3次元座標を計測する。そして、トランスファ
ーカー2が走行するバンカー線9上のバケット3の運搬
開始位置Aの3次元座標とダム堤体20上の反射鏡21
が示す目標位置Bの3次元座標に基づいて、クレーン1
0はオペレータなしに自動的に制御され、ブーム5を点
Oを中心に旋回させながら起伏させると共に、ワイヤ4
(図9に示す)の巻上げ/巻下げを行う。このとき、上記
ダム堤体20上の打設指揮者Cは、クレーン10の表示
部30の表示内容に応じて、反射鏡21とハンディコン
トローラ40を用いて、クレーン10の制御装置に目標
位置Aの3次元座標を指示すると共にバケット3内の生
コンクリートの打設の指令を行う。
【0016】また、上記バケット3の上側に反射鏡(図
示せず)を設けて、バケット3の運搬中にトータルステ
ーション23によりバケット3を自動的に追尾し、トー
タルステーション23よりレーザー光線を反射鏡に照射
して、その反射鏡からの反射光に基づいてトータルステ
ーション23により運搬中のバケット3の3次元座標を
計測する。上記バケット3に設けられた反射鏡とトータ
ルステーション23により吊荷位置計測手段を構成して
いる。
【0017】また、図3は図2に示す表示部30の側面
図である。この表示部30は、クレーン10に固定され
た取付台35上に、目標位置の指示を要求することを表
す青ランプ31と、バケット3が打設待機位置で打設可
能な状態になったことを表す緑ランプ32と、非常停止
中を表示するための赤ランプ33と、自動運行中を表示
するための黄ランプ34とを取り付けている。
【0018】また、図4は上記打設指揮者Cが操作する
ハンディコントローラ40の正面図を示している。この
ハンディコントローラ40は、上部に表示部41を有
し、その表示部41の下側に、クレーン10を非常停止
させる停止ボタン42と、クレーン10を自動運行モー
ドにする制御ボタン43と、目標位置の3次元座標を入
力するように指令する設置ボタン44と、次の目標位置
が前回と同一の位置であることを指令するスルーボタン
45と、打設指令を行う打設ボタン46とを有してい
る。上記ハンディコントローラ40は、押されたボタン
に対応する信号を上記クレーン10の制御装置に無線で
送信する。
【0019】図5,図6,図7は上記クレーン10の制御
装置の動作を説明するフローチャートを示している。
【0020】以下、図5,図6,図7のフローチャートに
従って制御装置の自動運行の動作を説明する。なお、自
動運行のスタート時は、表示部30は全て消灯し、バケ
ット3はバンカー線9上にある。
【0021】まず、打設指揮者Cがハンディコントロー
ラ40の制御ボタン43を押すと、自動運行を制御する
処理がスタートし、図5に示すステップS1でクレーン
10が自動運行中であることを表す黄ランプ34を点灯
する。
【0022】次に、ステップS2に進み、青ランプ31
を点灯して、目標位置Bの指示待ちであることを打設指
揮者Cに知らせる。次に、ステップS3で打設指揮者C
により目標位置Bを指示する。つまり、上記目標位置B
に反射鏡21を設置して、打設指揮者Cがハンディコン
トローラ40の設置ボタン44を押すと、トータルステ
ーション22により計測された反射鏡21の位置すなわ
ち目標位置Bの3次元座標を目標位置入力部17に入力
するのである。そして、ステップS4で青ランプ31を
消灯して、目標位置Bの3次元座標を入力したことを打
設指揮者Cに知らせる。したがって、上記打設指揮者C
がハンディコントローラ40の設置ボタン44を操作し
ても、何らかの原因で目標位置入力部17に目標位置B
の3次元座標が入力されない場合、青ランプ31が点灯
したままで、打設指揮者Cは再度ハンディコントローラ
40を操作するので、クレーン10の運行が停滞するこ
とがない。
【0023】次に、ステップS5に進み、バンカー線9
上のバケット3の位置を計測する。なお、上記バケット
3の位置は、バケット3の上側に設けられた反射鏡(図
示せず)にトータルステーション23からレーザー光線
を照射し、その反射光をトータルステーション23が受
けて、反射鏡の3次元座標すなわちバンカー線9上のバ
ケット3の運搬開始位置Aの3次元座標を計測した後、
トータルステーション22から運搬開始位置Aの3次元
座標を運搬開始位置入力部11に入力する。
【0024】次に、ステップS6に進み、運搬開始位置
入力部11からの運搬開始位置Aの3次元座標と目標位
置入力部17からの目標位置Bの3次元座標とに基づい
て、動作スケジュール計算部13によってブーム5の旋
回,起伏およびワイヤ4の巻上げ/巻下げの動作スケジ
ュールを計算する。これと同時に、ステップS6でこの
動作スケジュールに基づいて、動作スケジュール計算部
13よってクレーン10により運搬されるバケット3の
予定軌道を計算する。すなわち、運搬開始から所定時間
毎のバケット3の予定位置の3次元座標(水平平面をx
y座標軸、垂直方向をz座標軸とする)のテーブルを求
めるのである。
【0025】そして、ステップS7に進み、バケット3
に生コンクリートを積み込み、図6に示すステップS8
に進み、クレーン10の運行を開始する。
【0026】次に、ステップS9で運搬開始から所定時
間毎のバケット位置P1の計測を行う。なお、上記バケ
ット位置P1は、バケット3の上側に設けられた反射鏡
(図示せず)にトータルステーション23からレーザー光
線を照射し、その反射光をトータルステーション23が
受けて、反射鏡の3次元座標すなわち運搬中のバケット
3の3次元座標を計測した後、トータルステーション2
3からバケット3の現在位置であるバケット位置P1
3次元座標をバケット位置入力部15に入力する。
【0027】次に、ステップS10に進み、バケット位
置判別部16によりバケット位置P1と予定位置P1との
誤差△PAを計算する。なお、上記誤差△PAは、バケッ
ト位置P1と予定位置P1の各座標軸に関する誤差△Px,
△Py,△Pzを表している。
【0028】そして、ステップS11でバケット位置判
別部16により誤差△PAが許容誤差範囲内か否かを判
別する。すなわち、各座標軸に関する誤差△Px,△Py,
△Pzがそれぞれ予め設定された許容誤差範囲内である
か判別するのである。そして、ステップS11で誤差△
Aが許容誤差範囲内であると判別すると、すなわち、
各座標軸に関する誤差△Px,△Py,△Pzの全てが許容
誤差範囲内であると判別すると、ステップS12に進
む。
【0029】一方、ステップS11で誤差△PAが許容
誤差範囲内でないと判別すると、すなわち、各座標軸に
関する誤差△Px,△Py,△Pzのうちの少なくとも1つ
が許容誤差範囲内でないと判別すると、ステップS15
に進み、クレーン10の運行を停止する。そして、ステ
ップS16に進み、表示部30の赤ランプ33を点灯し
た後、この処理を終了する。
【0030】次に、ステップS12で打設待機位置にバ
ケット3が到着したと判別すると、ステップS13に進
み、クレーン10の運行を停止する一方、打設待機位置
にバケット3が到着していないと判別すると、ステップ
S9に戻りステップS9〜S12を繰り返す。そして、
上記クレーン10の運行を停止した後、ステップS14
で打設指令待ち状態であることを表す緑ランプ32を点
灯し、図7に示すステップS21に進む。なお、上記ク
レーン10は、生コンクリートが積み込まれたバケット
3をバンカー線9上の運搬開始位置Aからワイヤ4を巻
上げ、ブーム5を起伏させながら旋回させて、目標位置
B上の打設待機位置に運搬する。そして、上記バケット
3の側面に取り付けられた測距儀(図示せず)によりバケ
ット3の高さを計測しながらワイヤ4を巻下げて、バケ
ット3を目標位置B上の打設待機位置に静止させるが、
バケット3の振れ止め制御によってバケット3の振れが
許容誤差範囲内になるまでは、緑ランプ32は点灯しな
い。
【0031】次に、図7に示すステップS21で打設指
揮者Cによりバケット3下の安全状況の点検を行う。そ
して、ステップS22で打設指揮者Cが安全であると判
別すると、ステップS23に進み、打設指揮者Cは打設
指令を行う。すなわち、上記打設指揮者Cがハンディコ
ントローラ40の打設ボタン46を押すことによって、
打設指令信号をクレーン10の制御装置に無線で送信す
るのである。なお、ハンディコントローラ40の打設ボ
タン46を2回押して、打設指令信号を2回続けて送信
し、制御装置の打設指令入力部17がその打設指令信号
を2回続けて受信したときに打設指令と判断するので、
誤って打設ボタン46を押しても打設しないようにして
いる。
【0032】そして、ステップS24で緑ランプ32を
消灯して、打設指令入力部17が打設指令信号を受けた
ことを表す。すなわち、上記制御装置の打設指令入力部
17に打設指令信号が入力されると、制御部14は表示
部30に表示信号を出力して、緑ランプ32を消灯する
のである。
【0033】次に、ステップS25で生コンクリートを
打設する。この場合、上記バケット3を打設待機位置か
ら測距儀(図示せず)によりバケット3の高さを計測しな
がらワイヤ4を巻下げて、バケット3を目標位置Bまで
降ろす。そして、上記バケット3のゲート(図示せず)を
開いて、生コンクリート50をコンクリート打設面上に
放出した後、ゲートを閉じる。
【0034】次に、ステップS26で上記クレーン10
の運行を開始して、ゲートが閉じられたバケット3をバ
ンカー線9上の新たな運搬開始位置Aまたは前回と同一
の運搬開始位置Aに戻す。そして、ステップS27でバ
ンカー線9上にバケット3が到着したと判別すると、ス
テップS28に進み、クレーン10の運行を停止した
後、ステップS29に進む。一方、ステップS27でバ
ンカー線9上にバケット3が到着していないと判別する
と、ステップS27を繰り返す。
【0035】次に、ステップS29で全ての打設が完了
したか否かを判別して、全ての打設が完了したと判別す
ると、ステップS30に進み、黄ランプ34を消灯し
て、この処理を終了する。一方、ステップS29で全て
の打設が完了していないと判別すると、図5に示すステ
ップS2に戻り、次の打設サイクルを同様に行う。な
お、打設終了後、上記バケット3がバンカー線9上に戻
るまでの間に、表示部30の青ランプ31を点灯して、
打設指揮者Cに目標位置を要求し、打設指揮者Cが次の
目標位置Bを指示するようにしてもよい。この場合、バ
ケット3がバンカー線9上に到着した後に、目標位置を
指示するよりもサイクルタイムを短縮することができ
る。
【0036】このように、オペレータなしでクレーン1
0の自動運行を行いつつ、ダム堤体20上の打設指揮者
Cは、クレーン10の表示部30の表示内容に応じて、
反射鏡21とハンディコントローラ40を用いて、クレ
ーン10の制御装置に目標位置Aの3次元座標を指示す
ると共に、バケット3内の生コンクリートの打設の指令
を行う。そして、上記バケットを運搬開始位置Aから目
標位置Bまで運搬する間、所定時間毎に、バケット3の
現在の位置座標であるバケット位置P1の3次元座標を
バケット3の反射鏡とトータルステーション23により
計測し、さらに、予め計算されたバケット3の予定軌道
上の位置座標である予定位置P1の3次元座標と計測さ
れたバケット位置P1の3次元座標との誤差△PAが許容
誤差範囲内であるか否かをバケット位置判別部16によ
り判別する。そして、上記バケット位置判別部16が計
算されたバケットの予定軌道上の位置座標である予定位
置P1の3次元座標と計測されたバケット位置P1の3次
元座標との誤差△PAが許容誤差範囲内でないと判別す
ると、制御部14はクレーン10の運行を停止する。
【0037】したがって、オペレータなしにクレーン1
0の自動運行を行いながら、クレーン10により運搬さ
れるバケット3の軌道をチェックすることによって、運
搬中のバケット3が予定軌道から外れると、速やかにク
レーン10の運行を停止するので、バケット3を安全に
運搬することができる。
【0038】上記実施の形態では、ダム工事におけるコ
ンクリート打設設備に使用されるブーム式のクレーン1
0の制御方法および制御装置について説明したが、コン
クリート打設設備以外にこの発明のクレーンの制御方法
および制御装置を適用してもよい。また、ブーム式のク
レーンに限らず、テルハやケーブルクレーン等にこの発
明を適用してもよい。
【0039】また、上記実施の形態では、反射鏡とレー
ザー光線を用いて運搬開始位置Aと目標位置Bの3次元
座標を得るようにしたが、他の指示方法で運搬開始位置
と目標位置の3次元座標を得るようにしてもよい。ま
た、反射鏡とレーザー光線を用いて運搬中のバケットの
位置座標であるバケット位置の3次元座標を得るように
したが、他の指示方法でバケットの位置座標を得るよう
にしてもよい。
【0040】また、上記実施の形態では、バケット3を
運搬開始位置Aから目標位置Bまで運搬する際に、所定
時間毎に、予め計算されたバケット3の予定軌道上の位
置座標(予定位置P1)と計測されたバケット3の位置座
標(バケット位置P1)との誤差△PAが許容誤差範囲内で
あるか否かを判別したが、これとは別に、図8に示すよ
うに、所定時間毎にクレーンの動作量を検出するクレー
ン動作検出手段(ブーム式クレーンでは、ブームの旋回
角度,起伏角度を検出するセンサおよびワイヤの吊り長
さ等を検出する手段)の出力に基づいて求められたバケ
ットの軌道を用いて、そのバケットの軌道上の位置座標
と計測されたバケットの位置座標との誤差が許容誤差範
囲内であるか否かを判別してもよい。この場合、上記バ
ケットの軌道上の位置座標と計測されたバケットの位置
座標との誤差が許容誤差範囲内でないと判別すると、ク
レーンの動作を停止することによって、クレーンの動作
を検出する各種センサまたは運搬中のバケットの位置座
標を計測する計測手段の少なくとも一方が故障であるこ
とを容易に検出することができる。
【0041】以下、上述の図8のフローチャートに示す
制御装置の動作について説明する。なお、図8のステッ
プS8,S9およびS12〜S16は、図6のステップ
S8,S9およびS12〜S16と同一の動作をする。
【0042】図8において、ステップS8でクレーン1
0の運行を開始し、ステップS9で運搬開始から所定時
間毎のバケット位置P1の計測を行う。そして、ステッ
プS41に進み、クレーン動作検出部28によりクレー
ン動作量の検出を行う。次に、ステップS42に進み、
クレーン動作検出部28により検出されたクレーン動作
量に基づいてバケット位置計算部19でバケット位置P
3を計算する。次に、ステップS43で計測したバケッ
ト位置P1と算出したバケット位置P3との誤差△PB
計算する。次に、ステップS44でバケット位置判別部
16により誤差△PBが許容誤差範囲内か否かを判別す
る。そして、ステップS44で誤差△PBが許容誤差範
囲内であると判別すると、ステップS12に進む一方、
誤差△PBが許容誤差範囲内でないと判別すると、ステ
ップS15に進む。以下、図6,図7と同様にして処理
する。なお、図5,図6,図7の一連の処理において、図
8のステップS41〜S44の処理を図6の処理と同時
に行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の一形態のクレーンの
制御装置のブロック図である。
【図2】 図2は上記クレーンの制御装置を用いたコン
クリート打設設備の概略平面図である。
【図3】 図3は上記クレーンの制御装置の表示部の正
面図である。
【図4】 図4は上記クレーンの制御装置に打設指揮者
からの指令を伝えるためのハンディコントローラの正面
図である。
【図5】 図5は上記クレーンの制御装置の動作を示す
フローチャートである。
【図6】 図6は図5に続く制御装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図7】 図7は図6に続く制御装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】 図8は図6の制御装置の動作の他の例を示す
フローチャートである。
【図9】 図9はダム工事におけるコンクリート打設設
備の概略図である。
【符号の説明】
1…バッチャープラント、2…トランスファーカー、 3…バケット、4…ワイヤ、5…ブーム、 9…バンカー線、10…クレーン、 11…運搬開始位置入力部、12…目標位置入力部、 13…動作スケジュール計算部、14…制御部、 15…バケット位置入力部、16…バケット位置判別
部、 17…打設指令入力部、18…予定軌道計算部、 19…バケット位置計算部、20…ダム堤体、 21…反射鏡、22,23…トータルステーション、 25…ブーム旋回モータ、26…ブーム起伏モータ、 27…ワイヤ巻取モータ、28…クレーン動作検出部、 30…表示部、40…ハンディコントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 敏之 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社奥村組内 (72)発明者 荒谷 義夫 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社奥村組内 (56)参考文献 特開 昭64−8196(JP,A) 特開 昭50−29985(JP,A) 特開 平8−26670(JP,A) 特開 平7−117983(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/00 - 15/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊荷をワイヤで吊り下げて目標位置まで
    自動で運搬するクレーンの制御方法において、 上記吊荷を運搬開始位置から上記目標位置まで運搬する
    ための上記クレーンの動作スケジュールを予め計算する
    ステップと、 上記クレーンの上記動作スケジュールに基づいて、上記
    吊荷が運搬されるときの上記吊荷の予定軌道を予め計算
    するステップと、 上記クレーンの上記動作スケジュールに基づいて、上記
    クレーンにより上記吊荷を上記運搬開始位置から上記目
    標位置まで運搬するステップと、 上記吊荷を上記運搬開始位置から上記目標位置まで運搬
    する間、クレーン外部に設けられたトータルステーショ
    ンにより上記吊荷を自動的に追尾しながら所定時間毎に
    上記吊荷の位置座標を計測するステップと、 上記所定時間毎に、上記吊荷の上記予定軌道上の位置座
    標と計測された上記吊荷の位置座標との誤差が許容誤差
    範囲内であるか否かを判別するステップと、 上記吊荷の上記予定軌道上の位置座標と計測された上記
    吊荷の位置座標との誤差が許容誤差範囲内でないと判別
    すると、上記クレーンの動作を停止するステップとを有
    することを特徴とするクレーンの制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクレーンの制御方法に
    おいて、 上記吊荷を上記運搬開始位置から上記目標位置まで運搬
    する間、上記クレーンの動作量を検出するクレーン動作
    検出手段の出力に基づいて、所定時間毎に上記吊荷の軌
    道上の位置座標を計算するステップと、 上記所定時間毎に、計算された上記吊荷の上記軌道上の
    位置座標と計測された上記吊荷の位置座標との誤差が許
    容誤差範囲内であるか否かを判別するステップと、 計算された上記吊荷の上記軌道上の位置座標と計測され
    た上記吊荷の位置座標との誤差が許容誤差範囲内でない
    と判別すると、上記クレーンの動作を停止するステップ
    とを有することを特徴とするクレーンの制御方法。
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