JP3659117B2 - ケーブルクレーンのバケット制御システム - Google Patents

ケーブルクレーンのバケット制御システム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばダムの構築現場などにおいてコンクリートをはじめとする各種資材を搬送するケーブルクレーンのバケットを制御するシステムに関し、特に目標位置の上方に到着したバケットを当該目標位置に精確かつ確実に降下させることのできるシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、例えばダムの構築現場において、コンクリートを製造現場から打設現場まで搬送するための手段の一つとしてケーブルクレーンが用いられている。このケーブルクレーンは、従来、図4に示すように、山間に構築されるダム1上にその長手方向に沿って張設された主索2と、主索2に懸垂されこれに沿って走行可能な横行トロリー3と、この横行トロリー3の牽引用牽索4と、横行トロリー3の下部に吊索5を介して吊下されたコンクリートバケット6と、前記牽索4を牽引して横行トロリー3を山側に設けた搬送開始点としての目標位置Aとダム1の底部任意位置に設定された搬送終了点としての目標位置Bとの上方間を往復移動させる横行ウインチ7と、前記吊索5を巻取,巻き下げしてバケット6を昇降させる縦行ウインチ8と、横行トロリー3の位置およびバケット6の位置を監視するとともに、これら各ウインチ7,8を駆動制御する操作室9を備えている。
【0003】
搬送開始点の目標位置Aの側方上部には、紙面と直交する方向に図示しないバッチャープラントで作られたコンクリートを搬送するトランスファーカー10が走行可能に配置され、搬送終了点としての目標位置Bにはコンクリートホッパー11が配置されている。各ウインチ7,8の駆動用制御装置は、操作室9からの制御信号に基づき、正逆回転,減速,停止して、主索2に沿って横行トロリー3を走行させつつバケット6を上下に昇降移動させる。そして、バケット6を目標位置Aと目標位置Bとの間上方で往復移動させる。
【0004】
目標位置Bには、バケット6の着缶場所12が設けられている。この場所12の上方に移動してきたバケット6は徐々にゆっくりと目標位置Bまで降下されてその場所に着缶される。着缶したバケット6にトランスファーカー10からコンクリートが供給される。制御盤46はトランスファーカー10から着缶したバケット6に対するコンクリート放出時における制御を行うものである。一方、目標位置Bの上方に到着したバケット6は、そこからゆっくりと目標位置Bへと降下されて、そこで、運搬してきたコンクリートを排出する。排出されたコンクリートはホッパー11へと投入される。
【0005】
各目標位置A,Bの周辺には、バケット6の位置を検出する光電センサやトータルステーション、ビデオカメラ等が設置され、これらセンサやカメラ等でバケット6の位置を逐次検出しながら、バケット6の位置が許容範囲内に入るようにウインチを駆動してバケット6の位置を補正しつつバケット6を目標位置に着缶させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光電センサやトータルステーション、ビデオカメラ等でバケットの位置を検出する場合には次のような問題点があった。
【0007】
(1)バケット6の着缶位置周辺に格子柵を設け、この格子柵に光電センサを取り付けていたため、その分、光電センサの設置作業等が必要であり、かなりの時間的ロスが発生した。
(2)バケット6の降下作業時、着缶位置周辺の格子柵とバケット6とが接触しないように常に目視により確認しなければならないなど、作業に十分な注意を払う必要があった。
(3)トータルステーションなどを用いてバケット6の位置を検出する場合には、バケット6が見通せる場所が必要で、この場所の確保が難しいことが多い。さらに、例えば、霧などの発生に対して対処方法がなかった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、光電センサやトータルステーション、ビデオカメラ等の光学的手段によらずに、バケットを精確かつ迅速に目標位置に降下させることができるケーブルクレーンのバケット制御システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明にかかるケーブルクレーンのバケット制御システムにあっては、二点間に張設された主索に沿って移動される横行トロリーの下部に吊索を介して吊下されたバケットにコンクリート等の各種資材を積載して運搬するケーブルクレーンにおいて、前記バケットに搭載され当該バケットの現在位置を検出するGPS受信機と、予め定められた運転パターンに従って前記バケットを搬送開始点としての目標位置Aと搬送終了点としての目標位置Bとの間で往復移動させ、前記バケットを前記目標位置Aまたは前記目標位置Bの上方付近に到着した際に、そこからゆっくりと前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに向かって前記バケットをゆっくりと降下させるように制御する演算部と、前記バケットを前記目標位置Aまたは前記目標位置Bの上方から降下させる際に、前記GPS受信機を通じて前記バケットの現在位置を検出し、この検出結果に基づき前記バケットの位置が前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに対して所定の誤差許容範囲内に収まっているか否か判断する位置検証手段と、前記バケットの位置ズレを検証するための誤差許容範囲については、前記バケットが前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに近づくにつれて徐々に狭まるように設定する設定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、前記バケットの位置が前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに対して所定の誤差許容範囲から外れていると前記位置検証手段が判断したときに、前記バケットの位置の前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに対する誤差が所定の許容範囲内に収まるように前記バケットの位置を補正する位置補正手段を備えたことを特徴としてもよい。
【0010】
このシステムにおいては、バケットにGPS受信機を搭載することで、このGPS受信機を通じてバケットの現在位置を迅速かつ精確に検出することができる。バケットを目標位置に降下させる際に、目標位置周辺に光電センサやビデオカメラ等を設置しなくても、バケットの現在位置と前記目標位置との誤差が所定の許容範囲内に収まっているのかどうか検証することができる。これにより、光電センサやビデオカメラ等の位置検出装置が不要になり、これらの装置がなくとも、直接、コンクリート等の各種資材の受け渡しが行え、バケットが降下中にこれらと接触する心配もない。すなわち、バケット降下作業中にこれらの点につき注意を払う必要がない。しかも、GPS受信機は、霧等の天候状態の影響をほとんど受けないから、天候状態が悪いときでもバケットの搬送作業を行うことができる。また、バケットを見通せる場所をわざわざ確保する必要もない。
さらに、このシステムにおいては、演算部を備えているので、予め定められた運転パターンに従って前記バケットを搬送開始点としての目標位置Aと搬送終了点としての目標位置Bとの間で往復移動させ、前記バケットを前記目標位置Aまたは前記目標位置Bの上方付近に到着した際に、そこからゆっくりと前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに向かって前記バケットをゆっくりと降下させるように制御することができる。
また、このシステムにおいては、バケットの位置ズレを検証するための誤差許容範囲については、バケットが前記目標位置に近づくにつれて徐々に狭まるように設定する設定手段を備えているので、光学的手段によることなく、バケットの現在位置をよりいっそう迅速かつ精確に目標位置に降下させることもできる。
【0011】
また、前記バケットの位置が前記目標位置に対して所定の誤差許容範囲から外れていると前記バケット位置検証手段が判断したときに、前記バケットの位置の前記目標位置に対する誤差が所定の許容範囲内に収まるように前記バケットの位置を補正する位置補正手段を備えたことで、所定の誤差許容範囲から外れたバケットの位置を自動的に補正することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るケーブルクレーンのバケット制御システムの実施形態について説明する。図1〜5は、本発明にかかるケーブルクレーンのバケット制御システムの一実施形態を示したものである。図1は、この発明の全体構成を示す概略図であり、図2は、システム構成を示すブロック構成図であり、図3〜4は、システムの各処理の手順を示したフローチャートである。なお、従来と同一の構成要素については同一の符号を付す。
【0013】
ケーブルクレーンは、基本的には従来とほぼ同様に、山間に構築されるダム1の上部にその長手方向に沿って張設された主索2と、主索2に懸垂され、これに沿って走行可能な横行トロリー3と、この横行トロリー3の牽引用の牽索4と、横行トロリー3の下部に吊索5を介して吊下されたコンクリートバケット6と、前記牽索4を牽引して横行トロリー3を山側に設けた搬送開始点としての目標位置Aとダム1の底部任意位置に設定された搬送終了点としての目標位置B間を往復移動させる横行ウインチ7と、前記吊索5を巻取、巻き下げしてバケット6を昇降させる縦行ウインチ8と、横行トロリー3の位置およびバケット6の位置を監視するとともに、これら各ウインチ7,8を駆動制御するための操作室9とを備えている。
【0014】
搬送開始点としての目標位置Aには、紙面と直交する方向に図示しないバッチャープラントで造られたコンクリートを搬送するトランスファーカー10が走行し、搬送終了点としての目標位置Bにはコンクリートホッパー11が設置されている。
【0015】
操作室9には、各ウインチ7,8の運転用操作卓20と、各ウインチ7,8に各種駆動モードを指令する制御部22と、各種指令を出すにあたり必要な演算を行い、その演算結果を制御部22に与える演算部24と、無線機26とを備えている。演算部24は、CPUやメモリ、ハードディスク装置、ディスプレイ等を備えたコンピュータ装置で構成される。
【0016】
横行ウインチ7および縦行ウインチ8は、主索2の近傍の機械室32に配置されるもので、図2に示すように、駆動制御装置34,36により正逆回転駆動される。駆動制御装置34,36は前記制御部22に接続され、制御部22からの指令に応じて各ウインチ7,8を正逆転及び加減速駆動する。
【0017】
各ウインチ7,8は、それぞれモータ7a,8aにブレーキ7b,8b、減速機7c,8cを介して回転可能に連動し、牽索4,吊索5を巻取および繰り出しするドラム7d,8dを有している。なお、前記横行ウインチ7はエンドレス式に牽索4を巻き取るもので、中間ドラム7d−1及びドラム7dに巻き付けた状態で牽索4の両端を巻き付けている。
【0018】
各モ―タ7a,8aには速度検出器7e,8eが設けられ、これらの検出値を前記速度制御装置24,26にフィードバックすることで、前記制御部22からの走行指令に応じた適性回転方向および速度に制御される。また、各ドラム7d,8dにはそれぞれエンコーダX,Zが設けられ、これらエンコーダX,Zによてトロリー3の横行き量の検出やバケット6の下降量の検出ができるようになっている。これらエンコーダX,Zの検出結果はすべて前記制御部22に入力されるようになっている。
【0019】
搬送開始点としての目標位置Aであるバンカー線上には着缶確認スイッチ42が設けられている。また、着缶確認スイッチ42の近傍には制御盤46が配置されている。着缶確認スイッチ42はバケット6の着缶を検出するものである。さらに制御盤46は、着缶したバケット6に対して、トランスファーカー10からコンクリートを放出する制御を行うものである。
【0020】
バケット6の下部には、図示しない油圧シリンダによって開閉されるゲート及び開閉検出用リミットスイッチ48が設けられている。また、バケット6の上部には無線機52,ジャイロ式振れ角検出計54,制御盤56及びこれらの可動部を駆動するためのバッテリ58,ソーラ式充電装置60が配置され、ジャイロ式振れ角検出計54の検出値は図2に示すように、制御盤56及び無線機52,26を通じて操作室9側の制御部22に伝送される。
【0021】
ホッパー11は、搬送終了点としての目標位置B上に支持架台62を介して支持されたものであり、その下部には図示しない油圧シリンダによって開閉するゲート及び開閉検出用リミットスイッチ64が設けられている。また支持架台62の脚部にはホッパー11の下部に停止するダンプトラック66の運転席の見えやすい位置及び操作しやすい位置にコンクリート放出用手動スイッチ68,表示装置70,制御盤72等が配置されている。
【0022】
ところで、バケット6にはGPS(Global Positioning System)受信機82が搭載されている。このGPS受信機82は、上空の人工衛星90から送られてくる電波をリアルタイムで受信して、その受信結果に基づきバケット6の現在位置座標を三次元座標としてリアルタイムに算出する。その算出結果は、GPS受信機82からバケット6上部の無線機52を通じて操作室9の制御部22に送信される。
【0023】
演算部24は、各ウインチ7,8を駆動制御して、予め定められた運転パターンに従ってバケット6を搬送開始点としての目標位置Aと搬送終了点としての目標位置Bとの間で往復移動させる。演算部24は、バケット6を目標位置Aまたは目標位置Bの上方付近に到着した際に、そこからゆっくりと目標位置Aまたは目標位置Bに向かってバケット6をゆっくりと降下させる。このときの演算部24の処理手順の一実施形態を図3に示す。
【0024】
演算部24は、バケット6を降下させるにあたり、まず、バケット6の現在位置に関する情報を、バケット6に搭載したGPS受信機82を通じて取得する(101)。次に、演算部24は、バケット6の現在位置座標を演算により割り出して、この算出したバケット6の現在位置座標と、予め記憶部に記憶している目標位置AまたはBの座標とを比較する。そして、バケット6の現在位置座標が目標位置AまたはBの直上に所定の誤差許容範囲内に収まっているか否か検証する(102)。ここでバケット6の現在位置が目標位置AまたはBに対し所定の範囲内、即ちあまり位置ズレしていないと判断し、位置ズレ無しと判定する。一方、バケット6の現在位置が目標位置AまたはBに対し所定の範囲から外れていた場合には、バケット6が大きく位置ズレしていると判断し、位置ズレ有りと判定する。
【0025】
バケット6に位置ズレ有りと判断した場合には、誤差である場合も考えられるので、もう一度、バケット6の現在位置を取得し、目標位置Aと比較し、バケット6に位置ズレがあるのかどうかチェックする(103〜104)。ここで、位置ズレが再度確認された場合には、バケット6の相対位置の補正を行う(105)。
【0026】
この補正を搬送終了点としての目標位置Bで行う場合には、制御部22を通じて演算部24が、例えば横行ウインチ7を駆動制御して横行トロリー3を移動させて、バケット6の位置が目標位置Bに対して所定の誤差許容範囲内に収まるように補正を行う。また、この補正を搬送開始点としての目標位置Aにおいて行う場合には、バケット6を降下させる際に、トランスファーカー10の現在位置をこれに搭載したGPS受信機等を通じて検出し、トランスファーカー10の位置が目標位置Aに対し所定の誤差許容範囲内に収まるように、制御部22を通じて演算部24等がトランスファーカー10を自動的に移動させて位置を補正する。なお、この場合、バケット6の降下作業が終了した際に、バケット6とトランスファーカー10の現在位置をそれぞれ検出し、所定の誤差許容範囲内に収まっているかどうか検証してから、トランスファーカー10からバケット6にコンクリートを供給するようにするとよい。この他、バケット6の位置補正については手動で行うようにしてもよい。
【0027】
これらの補正を行った後、吊索5を巻下げてバケット6を降下させる処理に移行する。一方、はじめからバケット6に位置ズレがない場合または2回目のチェックで位置ズレが確認されなかった場合には、吊索5を巻下げてバケット6を降下させる処理に移行する(106)。
【0028】
吊索5を巻下げてバケット6を降下させている途中においても、適宜なタイミングでバケット6の現在位置を検出し、バスケット6の現在位置が目標位置AまたはBの直上から大きく外れていないかどうか随時検証する(107〜114)。バケット6に位置ズレがあった場合には、その都度、バケット6の位置を前述したように自動補正する(109,113)。
【0029】
バケット6の降下処理がある程度進んだときには、バケット6の現在位置が目標位置AまたはBにかなり接近したときには、バケット6を降下させつつバケット6が目標位置AまたはBに到着したか否かチェックする(115)。ここで、目標位置Aでは、着缶確認スイッチ42等を通じてバケット6が着缶したかどうか確認する。バケット6が目標位置AまたはBへ到着したときには、速やかに巻下げを停止し、バケット6の降下処理を終了する。
【0030】
以上、このケーブルクレーンのバケット制御システムによれば、コンクリートバケット6にGPS受信機82を搭載し、このGPS受信機82を通じてバケット6の現在位置を検出することで、当該バケット6の現在位置と目標位置との差が所定の許容範囲内に収まるようにバケット6の位置を修正しつつバケット6を降下させることができる。バケット6の現在位置を迅速かつ精確にリアルタイムに検出することができ、これによりフィードバック制御により目標位置とのズレを修正しながらバケット6を微動制御することができる。従って、目標位置周辺に光電センサやビデオカメラ等の光学的なセンサを設置しなくても、バケット6の位置を補正しながら安全かつ確実に目標位置まで降下させることができる。これにより、めんどうなセンサの設置作業やカメラの設置作業を行わなくて済む。また、バケット6が降下中にこれらセンサやカメラと接触する心配もない。バケット6の降下作業の際にこれらの点について注意を払う必要がない。しかも、GPS受信機は、トータルステーションのように霧等の天候状態に大きく左右されないから、天候状態が悪くてもバケット6の搬送作業を行うことができる。
【0031】
なお、本発明にあっては、バケット6の位置ズレを検証するための誤差許容範囲については、バケット6が目標位置AまたはBに近づくにつれて徐々に狭まるように設定するとよい。
【0032】
この他、本発明にあっては、主索の一端部もしくは両端部が、一方若しくは両方の山側に張設される軌索に沿って走行する走行トロリー等の移動端に接続されるタイプのケーブルクレーン、例えば軌索式ケーブルクレーン等にも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明にかかるケーブルクレーンのバケット制御システムにあっては、搬送用バケットにGPS受信機を搭載することで、このGPS受信機を通じてバケットの現在位置を迅速かつ精確にリアルタイムに検出することができ、当該バケットが目標位置に対して所定の誤差許容範囲内に収まっているか否か精確に検証しながら、バケットを降下させることができる。バケットを降下させながら、必要に応じてバケットの位置を補正することができる。従って、目標位置周辺に光電センサやビデオカメラ等の光学的なセンサを設置しなくても、バケットの位置を補正しながら安全かつ確実に目標位置まで降下させることができる。これにより、めんどうなセンサの設置作業やカメラの設置作業を行わなくて済む。また、バケットが降下中にこれらセンサやカメラと接触する心配もない。バケット降下作業の際にこれらの点について注意を払う必要がない。しかも、GPS受信機は、トータルステーションのように霧等の天候状態に大きく左右されないから、天候状態が悪くてもバケット搬送作業を行うことができる。
さらに、このシステムにおいては、演算部を備えているので、予め定められた運転パターンに従って前記バケットを搬送開始点としての目標位置Aと搬送終了点としての目標位置Bとの間で往復移動させ、前記バケットを前記目標位置Aまたは前記目標位置Bの上方付近に到着した際に、そこからゆっくりと前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに向かって前記バケットをゆっくりと降下させるように制御することができる。
また、このシステムにおいては、バケットの位置ズレを検証するための誤差許容範囲については、バケットが前記目標位置に近づくにつれて徐々に狭まるように設定する設定手段を備えているので、光学的手段によることなく、バケットの現在位置をよりいっそう迅速かつ精確に目標位置に降下させることもできる。
【0034】
また、前記バケットの位置が前記目標位置に対して所定の誤差許容範囲から外れていると前記位置検証手段が判断したときに、前記バケットの位置を前記目標位置に対する誤差が所定の許容範囲内に収まるように前記バケットの位置を補正する位置補正手段を備えたことで、所定の誤差許容範囲から外れたバケットの位置を自動的に補正することができる。人の手で補正作業を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるケーブルクレーンのバケット制御システムの一実施形態を全体説明図である。
【図2】本発明にかかるケーブルクレーンのバケット制御システムの一実施形態を示したシステム構成図である。
【図3】本発明にかかるケーブルクレーンのバケット制御システムの降下処理手順の一実施形態を示したフローチャートである。
【図4】一般的なケーブルクレーンの全体構成を示した説明図である。
【符号の説明】
2 主索
3 横行トロリー
4 牽索
5 吊索
6 コンクリートバケット
7 横行ウインチ
8 縦行ウインチ
11 ホッパー
22 制御部
34,36 駆動制御装置
82 GPS受信機
90 人工衛星

Claims (2)

  1. 二点間に張設された主索に沿って移動される横行トロリーの下部に吊索を介して吊下されたバケットにコンクリート等の各種資材を積載して運搬するケーブルクレーンにおいて、前記バケットに搭載され当該バケットの現在位置を検出するGPS受信機と、
    予め定められた運転パターンに従って前記バケットを搬送開始点としての目標位置Aと搬送終了点としての目標位置Bとの間で往復移動させ、前記バケットを前記目標位置Aまたは前記目標位置Bの上方付近に到着した際に、そこからゆっくりと前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに向かって前記バケットをゆっくりと降下させるように制御する演算部と、
    前記バケットを前記目標位置Aまたは前記目標位置Bの上方から降下させる際に、前記GPS受信機を通じて前記バケットの現在位置を検出し、この検出結果に基づき前記バケットの位置が前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに対して所定の誤差許容範囲内に収まっているか否か判断する位置検証手段と、
    前記バケットの位置ズレを検証するための誤差許容範囲については、前記バケットが前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに近づくにつれて徐々に狭まるように設定する設定手段と、
    を備えたことを特徴とするケーブルクレーンのバケット制御システム。
  2. 前記バケットの位置が前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに対して所定の誤差許容範囲から外れていると前記位置検証手段が判断したときに、前記バケットの位置の前記目標位置Aまたは前記目標位置Bに対する誤差が所定の許容範囲内に収まるように前記バケットの位置を補正する位置補正手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のケーブルクレーンのバケット制御システム。
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