JP2560568B2 - ケーブルクレーン - Google Patents

ケーブルクレーン

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JP2560568B2
JP2560568B2 JP3122921A JP12292191A JP2560568B2 JP 2560568 B2 JP2560568 B2 JP 2560568B2 JP 3122921 A JP3122921 A JP 3122921A JP 12292191 A JP12292191 A JP 12292191A JP 2560568 B2 JP2560568 B2 JP 2560568B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばダムの構築現
場などにコンクリートを供給するためのケーブルクレー
ンに関し、特に搬送時間の短縮化を図ったケーブルクレ
ーンに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ダムの構築現場におい
て、コンクリートを製造現場から打設現場まで搬送する
ための手段としてケーブルクレーンが用いられている。
【0003】このケーブルクレーンは、従来図11に示
すように、山間に構築されるダム1の上部両側の山側に
両端を係止され、ダム1の長手方向に沿って張設された
主索2と、主索2に懸垂され、これに沿って走行可能な
トロリー3と、トロリー牽引用の牽索4と、トロリー3
の下部に吊索5を介して吊下されたコンクリートバケッ
ト6と、前記牽索4を牽引して前記トロリー3を山側に
設けた搬送開始位置Aとダム1の中央底部に設定された
搬送終了位置B間を往復移動させる横巻きウインチ7
と、前記吊索5を巻取,巻き下げしてバケット6を昇降
させる縦巻ウインチ8と、トロリー3の位置およびバケ
ット6の位置を監視するとともに、前記各ウインチ7,
8を駆動制御する遠隔制御室9を備えている。
【0004】そして、搬送開始位置Aの側方上部には、
紙面と直交する方向に図示しないコンクリートプラント
で作られたコンクリートを搬送するコンクリート搬送台
車10が走行し、また搬送終了位置Bにはコンクリート
ホッパー11が配置されており、制御室9からの制御信
号に基づき、トロリー3を横移動させつつバケット6を
昇降させ、各位置A,Bにバケット6を位置決め着底さ
せて、コンクリートの供給と排出を行う。
【0005】この種の構築物には多量のコンクリートを
必要とするところから、工費の採算上からはバケット6
の一回あたりの搬送時間を可及的に短縮する必要があ
り、このための好適な制御モードは図示のごとく斜めの
軌跡で搬送することである。
【0006】また前記ケーブルクレーンにあっては、搬
送開始位置Aから搬送終了位置Bまでのトロリーの往復
運動およびバケット6の上下運動は各索4,5の繰り出
し量や荷重に応じた主索2の撓み度合い等によって位置
を検出でき、また、これに応じて自動的に座標を演算
し、この演算結果によって各ウインチ7,8の駆動用制
御装置に正逆回転,減速,停止を指令することができる
ため、前記斜めの軌跡に沿ったバケット6の搬送が可能
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記制御方
式では種々の測定要素により現在位置を演算し、これに
基づいて予め設定された最適移動軌跡に制御する方法の
ため、制御に時間遅れが生ずる。このため特に搬送終了
位置近傍ではホッパー11に対する衝突などを防止する
必要から移動速度を極度に遅くしなければならず、また
測定精度上からもバケット6がホッパー11の直上近傍
に接近した状態では微細な位置や高さ関係は判らなかっ
た。したがって、従来では、搬送終了位置Bの近傍に到
達するまでは自動制御による搬送を行い、ここからは手
動操作に切り替え、搬送終了位置Bに配置された監視員
と、制御室9に配置されたオペレータ同士が無線で連絡
を取り合い、監視員の指示に基づくオペレータの手動操
作によっ微調整による横付け、着底作業が行われてい
た。
【0008】しかし、この方法であると、搬送終了位置
Bに熟練の監視員を配備しなければならず、情報伝達か
ら実際の修正,微調整操作までの時間遅れが大きく、制
御方向,制御量も曖昧になりがちであることから、必ず
しも短い時間内で作業が完了するとは限らず、作業員の
待ち時間や退避時間も長くなるため、作業能率が悪く採
算上問題となっていた。
【0009】この発明は以上の問題を解決するもので、
到達地点に至るまでのバケットの位置を精度よく検出
し、この結果に基づきコンクリートの搬送制御を迅速か
つ精度よく行えるようにしたケーブルクレーンを提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、二点間に張設された主索と、該主索に
沿って走行可能なトロリーと、該トロリー牽引用の牽索
と、前記トロリーの下部に吊索を介して吊下されたバケ
ットと、前記牽索を牽引して前記トロリーを搬送開始位
置と搬送終了位置間を往復移動させる横巻きウインチ
と、前記吊索を巻取,巻き下げしてバケットを昇降させ
る縦巻ウインチおよび各ウインチの駆動制御装置とを備
えたケーブルクレーンにおいて、前記搬送終了位置に設
けられ、設定された搬送軌跡に沿って電波を一部重複状
態に発射し、前記バケットからの反射によりバケット位
置を検出する一対の電波測距器と、前記各電波測距器の
検出信号を入力して、前記バケットが前記電波の重複範
囲内に位置すべく制御を行う制御手段を備えたものであ
る。
【0011】
【作用】以上の構成によれば、バケットは両電波測距器
が発射した電波の重複範囲の軌跡に沿って移動する。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。なお、実施例において、従来と同様また
は相当する箇所は同一符号を援用し、異なる箇所または
新たに付加する箇所に新たな符号を付して説明する。
【0013】図1は、この発明の全体構成を示す概略
図、図2はシステム構成を示すブロック図、図3〜図5
は同システムの処理手順を示すフローチャートである。
図において、このケーブルクレーンは、基本的には従来
とほぼ同様に、山間に構築されるダム1の上部両側の山
側に両端を係止され、ダム1の長手方向に沿って張設さ
れた主索2と、主索2に懸垂され、これに沿って走行可
能なトロリー3と、トロリー牽引用の牽索4と、トロリ
ー3の下部に吊索5を介して吊下されたコンクリートバ
ケット6と、前記牽索4を牽引して前記トロリー3を山
側に設けた搬送開始位置Aとダム1の中央底部に設定さ
れた搬送終了位置B間を往復移動させる横巻きウインチ
7と、前記吊索5を巻取,巻き下げしてバケット6を昇
降させる縦巻ウインチ8と、トロリー3の位置およびバ
ケット6の位置を監視するとともに、前記各ウインチ
7,8を駆動制御する後述の装置が設置された遠隔制御
室9を備えている。
【0014】そして、搬送開始位置Aにおいて、紙面と
直交する方向には図示しないコンクリートプラントで作
られたコンクリートを搬送するコンクリート搬送台車1
0が走行し、また搬送終了位置Bにはコンクリートホッ
パー11が配置されている。
【0015】遠隔制御室9には、各ウインチ7,8の駆
動制御装置20,22、速度制御装置24,26および
これら各制御装置20〜26に各種駆動モードを指令す
る演算制御装置28,初期値その他の入力のためのキー
ボード30,搬送開始位置Aおよび終了位置Bのそれぞ
れを写し出すモニタテレビ32,34、ディスプレイ
(図示略)などが配置されている。
【0016】前記横巻きウインチ7および縦巻ウインチ
8は、前記駆動制御装置20,22および速度制御装置
24,26を介して正逆回転駆動されるもので、より詳
しくは、それぞれモータ7a,8aにブレーキ7b,8
b、減速機7c,8cを介して回転可能に連動し、牽索
4,吊索5を巻取および繰り出しするドラム7d,8d
を有している。
【0017】各モータ7a,8aには速度検出器7e,
8eが設けられ、これらの検出値を前記速度制御装置2
4,26にフィードバックすることで、前記演算制御装
置28からの走行指令に応じた適性回転方向および速度
に制御される。また、各ドラム7d,8dにはそれぞれ
エンコーダX,Zが設けられている。このうちのエンコ
ーダXはトロリー3の横行き量検出用、エンコーダZは
バケット6の下降量検出用であり、それぞれのデータは
前記演算制御装置28に入力される。
【0018】前記搬送開始位置Aにはコンクリート投入
完了状態を検出するスイッチCが設けられ、ホッパー1
1側にはコンクリート放出完了状態を検出するスイッチ
Hが設けられ、これら各スイッチC,HのON状態を受
けて、演算制御装置28はバケット6の往路および復路
おいて、前記エンコーダX,Zおよび後述する各部に設
けた各種センサーの信号を受け、その入力状態に応じた
演算を実行し、前記駆動制御装置20,22および速度
制御装置24,26を駆使して図3〜図5のフローチャ
ートに示す手順で以下に述べる各種の制御を行う。
【0019】[往路] (a)移動制御:図3に示すように、コンクリートがバ
ケット6に投入されることによるスイッチCのON状態
によって起動され、往路における予め設定された目標の
座標である縦横の始点座標,減速位置座標,停止位置座
標に応じて、バケット6を搬送開始位置Aから搬送終了
位置B近傍までの移動させつつ、前記バケット6の現在
位置座標を演算し、前記各目標座標と照合しつつ、駆動
制御装置20,22および速度制御装置24,26に対
する移動,減速,停止を指令(以上ステップ111〜1
17)する。
【0020】(b)振れ止め制御:停止位置におけるバ
ケット6のホッパー11に対する着底前段階で、バケッ
ト6の振れ止め制御と最終目標位置への横移動(以上ス
テップ118〜126)を行う。
【0021】(c)微調整制御:ホッパー11に対する
着底時における減速,微調整制御(以上ステップ127
〜135)を行う。
【0022】[復路] (a)移動制御:図4に示すように、コンクリートの放
出によるスイッチHのONにより起動され、予め設定さ
れた目標座標である始点位置座標,減速位置座標,停止
位置座標に応じて、バケット6の搬送終了位置Bから搬
送開始位置Aの近傍の間に、前記バケット6の現在位置
座標を演算し、前記各目標座標と照合しつつ、駆動制御
装置20,22および速度制御装置24,26に対する
移動,減速,停止を指令(以上ステップ136〜14
0)する。
【0023】(b)振れ止め制御:停止位置におけるバ
ケット6の搬送開始位置Aに対する着底前段階で、バケ
ット6の振れ止め制御及び最終目標位置への横移動(以
上ステップ141〜149)を行う。
【0024】(c)微調整制御:搬送開始位置Aに対す
る横付け及び着底時における減速,微調整制御(以上ス
テップ150〜159)を行う。次に以上の(a)〜
(c)の各種制御機能を達成するためのより詳細な構成
およびその制御モードを説明する。
【0025】(A)往路および復路における移動制御の
機能達成のための構成およびその制御モード:前記主索
2の付け根部には主索2の撓み角度θ1 を監視する傾斜
計S1 が配置されているとともに、荷重計Wなどが配置
され、これらのデータは演算制御装置28に入力され
る。
【0026】また、キーボード30からは以上の各セン
サーおよび前記各エンコーダX,Zから得られた初期の
データに基づいて、第4図に座標値として示すように、
予めバケット6の往路および復路における縦横の始点位
置座標(x1 ,z1 ),(x´1 ,z´1 )、減速位置
座標(x2 ,z2 ),(x´2 ,z´2 )、停止位置座
標(x3 ,z3 ),(x´3 ,z´3 )が初期設定値と
して演算制御装置28に入力される。
【0027】なお、図6に示すように、主索2の張力と
加わる荷重、トロリー3の位置に応じて主索2の撓み量
が異なり、荷重が大であるほど、またトロリー3が中央
に移動するほど撓み量は大きくなる。したがって、演算
制御装置28は荷重計Wの計測データにより各座標位置
における主索2の撓み量を予測するとともに、傾斜計S
1 による計測データを元に撓み量を演算し、この撓み量
とエンコーダZによる値を加算して縦座標を求める。
【0028】またこのうち、往路における減速位置座標
から停止位置座標までは、測定要素が切り替わり、ホッ
パー11に配置された上下一対の電波測距器m1,m2 を
センサーとしてこれらからの検知信号に基づき吊索5の
繰出しを行い、バケット6を最適軌跡で誘導し、所定の
位置まで停止させるまでの制御を行う。
【0029】この各電波測距器m1,m2 は電波発射用の
フィーダを中心に設け、その周縁に反射波受信用のパラ
ボラアンテナを設けたもので、図7に示すように前記バ
ケット6に予め設定された斜めの移動軌跡に沿って発射
され、一定の拡がりをもって円錘状に拡散する電波m1
a,m2 aの一部が重複すべく配置されたもので、バケ
ット6の一部に設けた反射板m3 からの反射波を受けて
その位置を検出するものである。
【0030】このように、演算制御装置28は、各セン
サーからの検出データを取り入れて、バケット6の往路
および復路における現在位置座標を演算し、この演算結
果と初期値データと比較しながら以下の駆動指令を前記
駆動制御装置20,22および速度制御装置24,26
に与える。
【0031】[往路] (横座標)始点位置(x1 )、すなわち台車10の側部
から減速位置(x2 )の間モータ7aを正転させてトロ
リー3をホッパー11側向けて横移動させる(ステップ
112,113)。
【0032】減速位置(x2 )から停止位置(x3 )ま
ではモータ7の減速回転させてトロリー3を減速横移動
させ、停止位置で停止させ(ステップ114〜11
7)、この状態から前記(b)の制御モードに移行す
る。
【0033】(縦座標)始点位置(z1)から減速位置
(z2 )の間ではモータ8aを一旦正転させ、バケット
6を吊り上げた後逆転によりバケット6を順次下降させ
る(ステップ112,113)。
【0034】減速位置(z2)から停止位置(z3 )まで
はモータ8を減速逆転させてバケット6を緩慢に下降さ
せ、停止位置すなわちホッパー11と緩衝しない縦横の
高さ位置で一旦停止させ、この状態から前記(b)の制
御モードに移行するものであるが、この減速位置から停
止位置で電波誘導モード(ステップ115)に切り替わ
り、電波誘導によりバケット6を停止位置まで誘導す
る。
【0035】この電波誘導モードにおいては、図5のス
テップ200〜ステップ206に示すように、双方の測
距器m1,m2 の電波m1 a,m2 aの重複範囲が広くか
つ電波到達範囲に入り、双方の電波測距器m1 ,m2 の
検知出力はONの状態となり、これをうけて一定の速度
Vzで繰り出される。
【0036】この状態から双方の測距器m1 ,m2 の検
知出力がON状態を保つ場合にはこの繰出し速度Vzを
一定に保ち、上部側測距器m1 がOFFすると繰出し速
度を早め、下部側測距器m2 がOFFすると速度を緩め
る制御により、バケット6は電波m1 a,m2 a,の重
複範囲内の軌跡に沿って下降すべく停止座標(X3 ,z
3 )まで誘導される。また、両測距器m1 ,m2 が受信
した反射波の強さにより設定された停止座標(X3 ,z
3 )も検出され、この位置で下降動作および横行き動作
共に停止されることになる。この停止位置では電波m1
a,m2 aの重複範囲は極めて狭まっており、精度よく
設定された停止位置に停止する。
【0037】[復路] (横座標)始点位置(x´1 )から減速位置(x´2 )
の間のモータ7aの逆転によるトロリー3の横移動(ス
テップ136,137)。減速位置(x´2 )から停止
位置(x´3 )までのモータ7の減速回転によるトロリ
ー3の減速横移動(ステップ138,139)。停止位
置(x´3 )、すなわち台車10の上側部においてこれ
と緩衝しない位置になったら一旦停止させ(ステップ1
40)、(b)の制御モードに移行する。
【0038】(縦座標)始点位置(z´1)から減速位置
(z´2)の間のモータ8aの正転よるバケット6の上昇
(ステップ136,137)。減速位置(z´2)から停
止位置(z´3)までのモータ8の減速正転によるバケッ
ト6の緩慢な上昇動作(ステップ138,139)。停
止位置(z´3)、すなわち搬送開始位置Aの側上部にあ
って、これと干渉しない位置での一旦停止させ(ステッ
プ140)、(b)の制御モードに移行。
【0039】以上の制御は横方向と縦方向で同時に行わ
れ、これにより、バケット6の往路における移動軌跡は
第1図に鎖線の矢印方向で示す斜めの軌跡となり、必要
最少限の移動距離となる。また復路においてはバケット
6は空なので必ずしもこのような軌跡を通る必要はな
く、したがって搬送開始位置A側での電波誘導の必要性
はない。
【0040】以上の演算制御を実行するための必要とす
る演算式は前記各センサーから得られたデータから幾何
図形に応じて数学的に導かれるものであるので、ここで
はその説明を省略する。また、特に往路において電波測
距器m1,m2 の検出範囲に到達した状態からは、単なる
電波測距器m1,m2のON,OFFによる制御のために
動作遅れがなく、しかも最終の停止座標まで迅速かつ精
度よく誘導できる。
【0041】(B)振れ止め制御の機能達成のための構
成および制御モード:往路及び復路における減速及び停
止時の慣性によるバケット6の揺動角度θ2はバケット
6に設けた傾斜計S2 によって検出される。このデータ
は無線送信器38を通じて送信され、制御室9側に設け
た受信器40に受信され、受信器40を通じて前記演算
制御装置28に入力され、演算制御装置28は以下のよ
うに振れ止め制御を実行する。
【0042】[往路]停止位置座標(x3 ,z3 )で停
止したバケット6は、ホッパー11のほぼ直上である最
終位置座標(x4 ,z4)まで移動させる必要があるが、
その前段階では、第8図に示すように、前記減速位置座
標(x2 ,z2 )からの慣性によって停止位置座標(x
3 ,z3 )では、停止時に主索2の長手方向に沿って最
大に振れた状態である。
【0043】なお、停止位置座標(x3 ,z3 )におけ
る前記バケット6の揺動周期t0 は図8に示すように、
吊索5の長さlに応じて決まっている。したがって、制
御装置28では、停止時からt0 時間後に振れ戻される
揺動角度θ2 を計測し、この揺動角度θ2 に応じて、経
験的に得られたトロリー3の移動量とバケット6の揺動
周期に応じた移動タイミングを演算し、揺動方向に沿
い、かつ打ち消し角度に相当した移動量でトロリー3を
往復移動すべく前記駆動制御装置20および速度制御装
置24に動作指令を与える(ステップ118〜12
1)。
【0044】また、この横移動と同時に主索2の撓み量
の変化に応じてバケット6を平行移動すべく吊索5の繰
り出し量を変化させる(ステップ122)。この結果、
所定時間後に揺動が停止することになるが、この停止状
態は、検出角度0が揺動周期以上の長さ持続することに
よって判断される(ステップ123)。またこの状態で
最終位置座標(x4 ,z4)であるか否かも判断され、そ
うでないならば横方向に微速移動させ、最終位置座標
(x4 ,z4)に一致させる(ステップ124,12
5)。
【0045】[復路]復路においても、停止位置座標
(x´3 ,z´3)から搬送開始位置Aのほぼ直上であ
る最終位置座標(x´4 ,z´4)までの間の振れ止め制
御と微速移動を前記と同様な制御モードで行う(ステッ
プ141〜149)。
【0046】(C)微調整制御の機能達成のための構成
および制御モード:以上振れ止め制御が終了後は、往路
においてはバケット6をホッパー11の直上に接近さ
せ、復路においては搬送開始位置Aに近付け、それぞれ
の正しい位置に着底、横付けさせるための減速および微
調整制御が行われる。
【0047】この制御を行うための検出用のセンサー
は、バケット6の接近から減速領域までの間の検出を行
うセンサーと、最接近位置から着底あるいは横付けを行
うまでの間の位置検出を行うセンサーとからなってい
る。すなわち、減速領域を検出するためのセンサーは、
前記搬送開始位置Aおよび終了位置Bの近傍にそれぞれ
に配置されたビデオカメラ40,42と、図10に示す
ように、バケット6の左右および下部を検出する衝突防
止用のビームセンサーPl,Pr,Pdがある。
【0048】また最接近位置から着底,横付けまでのセ
ンサーは、図9に示すように搬送開始位置Aおよびホッ
パー11の上部に縦横に配列した投受光素子からなる多
数対の光電スイッチ群と、ホッパー11の上部に設けら
れた最終位置検出用の超音波測距器U1 、搬送開始位置
Aにおいては、その側部および底部に設けられた最終位
置検出用のタッチセンサーT1 ,T2 、がある。
【0049】各ビデオカメラ40,42は、制御室9側
のモニタテレビ32,34に接続され、各カメラ40,
42のそれぞれの撮像領域40a,42aの内部にバケ
ット6が侵入すると、その画像情報を前記各モニタテレ
ビ32,34に映し出す。
【0050】また、前記モニタテレビ32,34にはタ
ブレットおよびライトペンが付設され、これで画面を縦
横方向になぞることによって、前記画面上の見たままの
位置に重畳して縦横の減速位置座標(lx1 ,lz1
),(lx´1 ,lz´1 )、最終停止位置座標(l
x2 ,lz2 ),(lx´2 ,lz´2 )が初期設定さ
れ、この設定値は演算制御装置28に予め入力される。
【0051】また、前記ビームセンサーPl,Pr,P
dは前記バケット6が前記設定された縦横の減速位置座
標(lx1 ,lz1 ),(lx´1 ,lz´1 )を越え
て搬送開始位置Aあるいはホッパー11近傍の減速領域
内に侵入したことを確認するためのセンサーであって、
対象位置の側部や下部に近くなると、検出下限値を越
え、出力を発生する。
【0052】この検出信号は前記と同様に送信器38を
通じて送信され、制御室9内の前記受信器39を通じて
演算制御装置28に入力される。演算制御装置28は、
これら減速領域あるいは最接近位置を検出する各種セン
サーからの入力状態により以下の微調整制御モードを行
う。
【0053】[往路] (最終位置座標から減速領域まで)演算制御装置28は
前述の振れ止め制御終了後、その最終位置座標(x4,z
4)から設定された減速位置座標(lx1 ,lz1 )、
最終停止位置座標(lx2,lz2 )に向けて再びトロ
リー3の横移動とおよびバケット6の下降動作を行う。
そして、ビームセンサーPdの信号および前記減速位置
座標データを受けて演算制御装置28は減速横行き,巻
き下げを指令する(ステップ126〜128)。
【0054】(減速領域からホッパー上への着底まで)
図9に示すように、前記ホッパー11上に設けた光電ス
イッチ群のうち、水平に並べられたスイッチ群K1 〜K
5,K6 〜K10は、バケット6の最終水平位置を検出する
もの、また縦方向に並べられたスイッチ群K11〜K13は
縦方向の最終位置を検出するものである。
【0055】そして、水平位置では正しい位置にバケッ
ト6が位置した状態では、中央よりのスイッチ群K3 〜
K5 、K6 〜K8 の投光側の光が遮られることによっ
て、対応する受光側がOFFするので、スイッチ群K3
〜K8 の受光側がOFFするように横方向の駆動調整が
行われる(ステップ129,130)。
【0056】また縦方向では全ての投光側の光がさえぎ
らるまでの下降調整を行うことによって着底を判断す
る。さらに超音波測距器U1 によっても着底を確認する
(ステップ131,132)。なお、超音波測距器U1
はバケット6が空中に吊下された状態でコンクリートの
放出が行われた場合におけるバケットのリバウンドをモ
ニタするための機能も有する。
【0057】以上のように、演算制御装置28は、これ
ら各スイッチ群のON,OFFの組み合わせに応じて正
確な位置に着底したか否かを判断し、全ての条件を満足
した状態で減速下降および横行きの停止を指令し、バケ
ット6の開き動作指令を行う(ステップ133,13
4)。
【0058】コンクリートの放出が完了し、スイッチH
のON状態が検出されると(ステップ135)、再び復
路における(a),(b)の制御モードが実行され、バ
ケット6は再び搬送開始位置A側に移動することにな
る。
【0059】[復路] (最終位置座標から減速領域まで)前記往路と同じく演
算制御装置28は復路における前述の振れ止め制御終了
後、その最終位置座標(x´4,z´4 )から設定された
減速位置座標(lx´1 ,lz´1 )、最終停止位置座
標(lx´2 ,lz´2 )に向けて再びトロリー3の横
移動とおよびバケット6の下降動作を行う。そして、ビ
ームセンサーPl,Pdの信号および前記減速位置座標
データを受けて演算制御装置28は減速横行き,巻き下
げを指令する(ステップ151〜153)。
【0060】(減速領域から搬送開始位置Aまで)図1
0に示すように、搬送開始位置Aに設けた光電スイッチ
群のうち、水平に並べられたスイッチ群K21〜K25はバ
ケット6の最終水平位置を検出するもの、また縦方向に
並べられたスイッチ群K31〜K35は縦方向の最終位置を
検出するもので、これらのうちの投光側の光がバケット
6によって全て遮られるように縦横に移動調整すること
によって、受光側はOFFし、正しい位置に侵入したこ
とが確認されるので、この状態で縦横モータ8a,7a
の駆動を停止する(ステップ154〜157)。
【0061】最終的にバケット6は搬送開始位置Aの側
面および底面に着地し、この状態は前記タッチセンサー
T1 ,T2 によって検出される(ステップ157〜15
8)。
【0062】なお、タッチセンサーT1 ,T2 の双方ま
たはいずれか一方が検出しない場合は、再度縦横モータ
8a,7aを微調整駆動して(ステップ159)ステッ
プ157からの制御を繰返せば良く、バケット6は最終
的に搬送開始位置Aの正しい位置に横付けされることに
なり、この後再度ステップ111からの制御が実行され
ることになる。
【0063】以上の実施例ではバケット6の往路におい
て電波測距器m1,m2 を搬送終点位置に近い側で作動さ
せたが、これは電波測距器m1,m2 の実用上の電波到達
距離が制限されているためである。しかしながら、電波
測距器m1,m2 の性能が向上し、電波到達距離が十分遠
くまで届く場合には搬送開始位置からバケットを電波誘
導することも可能であり、このようにした場合にはさら
に制御が簡単となる。
【0064】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明によるケーブルクレーンにあっては、バケ
ットの移動作業にあたり、バケットを設定された搬送軌
跡に沿って精度よくかつ迅速に移動できる。また、到達
位置での監視員が不要となり、コンクリート搬送の完全
自動化と打設現場における作業員の退避時間や待ち時間
などを含む作業の短縮を図ることができ、しかも安全性
も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるケーブルクレーンの全体説明図
である。
【図2】システム構成を示すブロック図である。
【図3】バケットの往路における処理手順を示すフロー
チャートである。
【図4】バケットの復路における処理手順を示すフロー
チャートである。
【図5】電波誘導のより詳しい処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図6】バケットの往復移動制御時における座標を示す
説明図である。
【図7】電波誘導の詳細を示す説明図である。
【図8】振れ止め制御時におけるバケットの状態を示す
説明図である。
【図9】(a)はホッパーの詳細を示す平面図である。 (b)は同ホッパーの側面図である。
【図10】(a)は搬送開始位置とバケットの関係を示
す部分拡大の平面図である。 (b)は同部分拡大側面図である。
【図11】従来のケーブルクレーンの一般的構成を示す
説明図である。
【符号の説明】
2 主索 3 トロリー 4 牽索 5 吊索 6 コンクリートバケット 7 横巻きウインチ 8 縦巻ウインチ 9 遠隔制御室 10 台車 11 ホッパー A 搬送開始位置 B 搬送終点位置 20,22 駆動制御装置 24,26 速度制御装置 28 演算制御装置 30 キーボード 32,34 モニタテレビ m1,m2 電波測距器 m1 a,m2 a 電波 X,Z エンコーダ S1 ,S2 傾斜計 W 荷重計 40,42 ビデオカメラ Pl,Pr,Pd ビームセンサー T1 ,T2 タッチセンサー K1 〜K5,K6 〜K10,K11〜K13,K21〜K25,K31
〜K35 光電スイッチ群 C コンクリート投入完了検出用スイッチ H コンクリート放出完了検出用スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二点間に張設された主索と、該主索に沿
    って走行可能なトロリーと、該トロリー牽引用の牽索
    と、前記トロリーの下部に吊索を介して吊下されたバケ
    ットと、前記牽索を牽引して前記トロリーを搬送開始位
    置と搬送終了位置間を往復移動させる横巻きウインチ
    と、前記吊索を巻取,巻き下げしてバケットを昇降させ
    る縦巻ウインチおよび各ウインチの駆動制御装置とを備
    えたケーブルクレーンにおいて:前記搬送終了位置に設
    けられ、設定された搬送軌跡に沿って電波を一部重複状
    態に発射し、前記バケットからの反射によりバケット位
    置を検出する一対の電波測距器と、前記各電波測距器の
    検出信号を入力して、前記バケットが前記電波の重複範
    囲内に位置すべく制御を行う制御手段を備えたことを特
    徴とするケーブルクレーン。
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