JP3240657B2 - レーザ装置の損失低減方法 - Google Patents

レーザ装置の損失低減方法

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JP3240657B2
JP3240657B2 JP00261692A JP261692A JP3240657B2 JP 3240657 B2 JP3240657 B2 JP 3240657B2 JP 00261692 A JP00261692 A JP 00261692A JP 261692 A JP261692 A JP 261692A JP 3240657 B2 JP3240657 B2 JP 3240657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】各種レーザー装置(エキシマレー
サー,CO2レーザーなど)のスイッチング損失の低減
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来レーザー装置は、図1に示すよう
に、電源部1とレーザ発光部2のギャップスイッチSW
とフラッシュランプ3の直列回路との間に半導体スイッ
チGを半導体スイッチGのゲートとギャップスイッチS
Wのトリガ電極に同じタイミングのトリガ信号Tr1
Tr2を入力して半導体スイッチG及びギャップスイッ
チSWをオンさせ、フラッシュランプ3を発光させてレ
ーザを出力させている。
【0003】この場合、半導体スイッチ(素子)のター
ンオン時の電流,電圧,損失の波形は図4に示すように
なり、斜線部分の面積が半導体スイッチGのスイッチン
グにおける熱損失となり、レーザ装置全体の損失に対し
て無視できない。
【0004】このため、図5に示すように、半導体スイ
ッチGと直列に磁気スイッチSRを接続し、半導体スイ
ッチGのスイッチング損失を緩和することが行われてい
る。この場合、磁気スイッチSRが電圧を保持し半導体
スイッチGに印加される電圧,電流波形は図6に示すよ
うになり、半導体スイッチGのスイッチング損失は緩和
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気ス
イッチを用いた場合、磁気スイッチ保持時間磁心損失を
発生し、磁気スイッチの冷却装置が必要となるなど磁気
スイッチにおける磁心損失も無視できない。
【0006】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、磁気
スイッチを用いることなく半導体スイッチのスイッチン
グ損失を低減しレーザ装置のエネルギ効率を向上させる
ことができるレーザ装置の損失低減方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるレーザ装置の損失低減方法は、直流
電源部に半導体スイッチを介してレーザ発光部のギャッ
プスイッチとフラッシュランプの直列回路を接続すると
共にこの直列回路と並列にコンデンサ回路を設け、半導
体スイッチとギャップスイッチにトリガ信号を入力して
レーザーを出力させるものにおいて、半導体スイッチの
ゲートにトリガ信号をギャップスイッチのトリガ信号よ
り所定時間早くオンし遅くオフするタイミングで加え、
半導体スイッチをオン状態とした所定時間後ギャップス
イッチをオンさせるものである。
【0008】
【作用】半導体スイッチはそのゲート信号によりギャッ
プスイッチより早くオン状態となり、電源部から半導体
スイッチを通して電流が小容量のコンデンサ回路に流
れ、その回路の端子電圧はギャップスイッチとフラッシ
ュランプの直列回路に印加される。
【0009】半導体スイッチオン状態となった所定時間
後ギャップスイッチにトリガ信号が入力しギャップスイ
ッチはオンする。このため電源部から半導体スイッチ,
ギャップスイッチを介してフラッシュランプに通電され
レーザーが発生する。
【0010】しかして半導体スイッチがオン状態となっ
てからオン電流が流れるまでの時間、即ちターンオン時
間が長くなるので、半導体スイッチの損失が少なくな
る。
【0011】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。こ
の実施例は従来技術で説明した図1のレーザー装置にお
いて、その半導体スイッチGのゲート及びギャップスイ
ッチSWのトリガ電極に入力するトリガ信号Tr1,T
2のタイミングを変えて半導体スイッチGのスイッチ
ング損失を低減させるものである。
【0012】図2は図1の半導体スイッチGのゲート及
びギャップスイッチSWのトリガ電極に入力するトリガ
信号Tr1,Tr2のタイミングを示すもので、トリガ信
号Tr1,Tr2は、トリガ信号Tr1のONから時間t2
後にトリガ信号Tr2が時間t3オンし、トリガ信号Tr
1のオン時間t1はt1>t2+t3となるように作られる
(トリガ作成回路は図示省略)。
【0013】しかして、半導体スイッチGのゲートにト
リガ信号Tr1が入力すると、半導体スイッチGはギャ
ップスイッチSWより先にトリガされるため、半導体ス
イッチGはオン状態となり、電流は小容量のコンデンサ
2,抵抗R2のCR直列回路に流れ、その端子電圧はギ
ャップスイッチSWとフラッシュランプ3の直列回路に
印加される。
【0014】次に時間t2後ギャップスイッチSWのト
リガ電極にトリガ信号Tr2が入力すると、ギャップス
イッチSWがオンしてパルス状の電流が時間t3間フラ
ッシュランプ3に流れた後ギャップスイッチSWはオフ
する。半導体スイッチGはこの間オン状態となっている
のでフラッシュランプ3に流れる電流がオフすることは
ない。このためトリガ信号のオン時間t3間レーザーが
発生する。
【0015】したがって、半導体スイッチGのターンオ
ン波形は図3に示すようになり、半導体スイッチのスイ
ッチング損失が低減する。
【0016】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0017】(1)半導体スイッチの損失を低減させる
ことができる。
【0018】(2)半導体スイッチの損失を磁気スイッ
チを用いることなく低減させているので、磁気スイッチ
で生じる磁心損失もなくスイッチ部の損失が低減される
ため、レーザ装置のエネルギー効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用するレーザ装置を示す回路図。
【図2】実施例におけるトリガのタイミング図。
【図3】実施例における半導体スイッチのターンオン波
形図。
【図4】半導体スイッチのターンオン波形図。
【図5】従来磁気スイッチを用いたレーザ装置を示す回
路図。
【図6】図5の装置における半導体スイッチのターンオ
ン波形図。
【符号の説明】
1…直流電源部 2…レーザ発光部 3…フラッシュランプ C1,C2…コンデンサ E…直流電源 G…半導体スイッチ R1,R2…抵抗 SW…ギャップスイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源部に半導体スイッチを介してレ
    ーザ発光部のギャップスイッチとフラッシュランプの直
    列回路を接続すると共にこの直列回路と並列にコンデン
    サ回路を設け、半導体スイッチとギャップスイッチにト
    リガ信号を入力してレーザーを出力させるものにおい
    て、 半導体スイッチのゲートにトリガ信号をギャップスイッ
    チのトリガ信号より所定時間早くオンし遅くオフするタ
    イミングで加え、半導体スイッチをオン状態とした所定
    時間後にギャップスイッチをオンさせて半導体スイッチ
    のターンオン時間を長くすることを特徴としたレーザ装
    置の損失低減方法。
JP00261692A 1992-01-10 1992-01-10 レーザ装置の損失低減方法 Expired - Fee Related JP3240657B2 (ja)

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