JP3240555B2 - 多箔シール型放電灯 - Google Patents

多箔シール型放電灯

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JP3240555B2
JP3240555B2 JP34758297A JP34758297A JP3240555B2 JP 3240555 B2 JP3240555 B2 JP 3240555B2 JP 34758297 A JP34758297 A JP 34758297A JP 34758297 A JP34758297 A JP 34758297A JP 3240555 B2 JP3240555 B2 JP 3240555B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体やプリン
ト基板などのワークを光処理する多箔シール型放電灯に
係り、特に、大型ショートアーク放電灯の封止部分の構
造に優れた多箔シール型放電灯に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体やプリント基板などのワ
ークを光処理する多箔シール型放電灯は、高スループッ
トの要望などにより大出力化しており、そのため放電電
流値が高くなり、ランプ用金属箔を多数枚使用してい
る。そして、この多箔シール型放電灯は、その封止部の
構造が、図3で示すように構成されている。すなわち、
放電灯50は、その両端の封止部分の構成が、電極51
のリード棒52を環状の支持ガラス53で支持してい
る。そして、前記リード棒52の後端には、ガラス製芯
部材55が配置されると共に、このガラス製芯部材55
の外周側には、金属箔56が設けられており、前記金属
箔56により支持された金属ディスク54が、前記リー
ド棒52の後端側と接触するように配置されている。な
お、前記金属ディスク54とリード棒52とはプラチナ
などのろう材によってろう付けされている。
【0003】さらに、前記ガラス製芯部材55は、その
内部にガラス製筒片57が設けられている。そして、こ
のガラス製筒片57の貫通穴には、外部リード棒58が
挿入支持され、前記ガラス製芯部55の後端側には、金
属カップ59が支持されており、この金属カップ59の
外周部分と、前記金属箔56の後端側が電気スポット溶
接により接続されている。なお、前記金属カップ59と
外部リード棒58はロウ付けされて接続している。ま
た、前記金属カップ59の凹部側にはガラス製筒片60
が設けられている。
【0004】なお、前記金属箔56は、ガラス製芯部材
55の端部形状に沿って、そのガラス製芯部材55の形
状に密着するように後から折曲形成されている構成のも
のや、あらかじめ金属箔を折曲形成してあるものなどが
使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の封止部
分を備える多箔シール型放電灯では、次のような問題点
が存在していた。
【0006】 従来の多箔シール型放電灯は、その電
極リード棒と金属箔部分の接続を行うために金属ディス
クを介して行っているが、この金属ディスクに比較的融
点の低い金属材料、主にプラチナをロウ材として使用し
ているため、ランプ製造工程(封止工程)でロウ材が気
化し、不良品となる場合や、製造した多箔シール型放電
灯の使用寿命が短命となることがあった。
【0007】 従来の多箔シール型放電灯は、その電
極リード棒と金属箔部分の接続作業であるロウ付け作業
は、真空中で行う必要があるため、余計な設備が必要と
なり、また技術的にも作業が困難であった。そのため、
製品品質が一定しない問題点があった。
【0008】 従来の多箔シール型放電灯は、その金
属ディスクと電極のリード棒を接続する構成としている
ため、接続強度が十分ではなかった。
【0009】この発明は、前述の問題点を解決すべく創
案されたもので、電極リード棒との接続作業が容易で、
接続強度の向上を図り、使用寿命の長い多箔シール放電
灯を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明は、放電灯の電極の後方に形成する電極リ
ード棒を支持する支持筒と、この支持筒に保持されると
共に、前記電極リード棒の後端側に取り付けられる筒状
支持部およびフランジ部を有する接続部材と、この接続
部材のフランジ部に当接する複数の金属箔と、前記金属
箔の内面側に当接して支持するビーズ棒と、このビーズ
棒の端部に設けた外部リード線と接続する外部リード線
取付部とを有し、前記フランジ部は前記ビーズ棒に沿っ
て折り曲げた前記金属箔の端部と溶接し接続する多箔シ
ール型放電灯として構成した。
【0011】前記接続部材は、その軸方向でフランジ部
および筒状支持部にわたってスリットを形成する構成に
することや、前接続部材は、その材質をタンタルで形成
する構成にすると都合が良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図面に基づいて説明する。図1は多箔シール型放電灯の
要部を示す断面図、図2は多箔シール型放電灯の接続部
材を示す分解斜視図である。
【0013】図1で示すように、多箔シール型放電灯1
は、その電極(陽極あるいは陰極)2の基端側に接続す
る電極リード棒3と、この電極リード棒3を支持する支
持筒としての石英ガラスからなるビーズ管4と、前記電
極リード棒3の後端側に嵌合指示する接続部材5と、こ
の接続部材5の後端側に当接する複数のランプ封止用金
属であるモリブデンからなる金属箔7と、これらの金属
箔7の内側を支持するビーズ棒6と、前記金属箔7の端
部に当接すると共に、前記ビーズ棒6の後方側に嵌合支
持する外部リード線取付部8と、この外部リード線取付
部8に接続する外部リード線などから構成されている。
なお、前記接続部材5のフランジ部5bは前記ビーズ棒
6に沿って折り曲げた前記金属箔7の端部7aとスポッ
ト溶接機などの溶接機械で溶接可能としている。
【0014】図1および図2で示すように、前記ビーズ
棒6は、その前端面に前記電極リード棒3を嵌合支持す
る嵌合6aを有すると共に、その後端面に前記外部リ
ード線取付部8を嵌合支持する嵌合を備える構成と
ている。
【0015】図1および図2で示すように、前記接続部
材5は、中心に貫通穴を有する円盤状のフランジ部5b
と、このフランジ部5bの一端側に嵌合孔5dを有する
筒状支持部5aを備えている。そして、前記フランジ部
5bおよび筒状支持部5aにわたってスリット5cが形
成されている。なお、前記スリット5cが形成されるこ
とで、接続部材5の嵌合孔5dの直径が、嵌合する電極
リード棒3に沿って弾性変形に抗して拡げることが可能
となり、電極リード棒3との当接状態を良好にする。
【0016】そして、接続部材5は、スリット5cが形
成される場合は、嵌合支持する電極リード棒3の直径よ
り小さな直径に形成された嵌合5dを形成すると都合
が良い。
【0017】したがって、図1で示すように、接続部材
5と電極リード棒3および金属箔7との接続が、スポッ
ト溶接機などの溶接機械で溶接可能となり、接続作業が
容易となる。
【0018】また、接続部材5は、高融点金属である例
えばタングステン、タンタル、モリブデンルテニウム、
あるいはレニウムなどの金属材料または、それらの合金
で形成されている。そして、特に、接続部材5をタンタ
ルで形成することで、タングステンで形成された電極リ
ード棒3側および、モリブデンで形成された金属箔7側
とのスポット溶接において溶接強度に優れることにな
る。
【0019】図1で示すように、前記外部リード線取付
部8は、円盤状に形成された円盤部から両側に突出する
凸部を有しており、一方の凸部を前記ビーズ棒に支持
し、他方の凸部を前記外部リード線9と接続するように
構成している。また、この外部リード線取付部8は、高
融点金属である例えば、タングステンや、タンタル、モ
リブデンなどの金属材料またはそれらを含む合金で形成
されると都合が良い。
【0020】さらに、図1で示すように、外部リード線
取付部8が接続支持されると、放電灯1の封止部分1a
を覆うようにガラス部材で覆っている。そして、封止部
分1aの所定位置には、絶縁部材10を介してベース部
(ランプ口金)11で支持するように構成されている。
【0021】なお、図1で示すように、外部リード線取
付部8は、中央の円盤部が、所定厚みを備える構成とす
ることでスポット溶接機の電極で挟持して作業できる構
成となり、また、外部リード線9との接続作業を容易と
する。
【0022】また、前記接続部材5は、スリット5cを
設ける構成として図示したが、前記スリット5cを設け
ない構成としても構わない。スリット5cを設けない場
合は、その接続部材5の嵌合孔5dの直径は、電極リー
ド棒3のがその嵌合孔5dの内径に当接して嵌合できる
ように形成される。そして、前記接続部材5は、図面で
は、陽極側の構成を示したが、陰極側の構成も同じ構成
としている。
【0023】
【発明の効果】この発明は上記したように構成している
ため、以下の優れた効果を奏する。 多箔シール型放
電灯は、金属箔と電極リードを接続するための接続部
材を設けているため、スポット溶接機などで溶接して接
続することが可能となり、封止部分の直径が大きいもの
から小さなものまで容易に接続作業ができ放電灯の形成
作業がいちじるしく改善される。さらに、接続部材は、
電極リードを嵌合支持して溶接により接続するため接
続部材と接続する部分の強度を向上させることができ
る。
【0024】 多額シール型放電灯は、電極リード
と金属箔を接続部材を介して接続することから、ろう付
け作業をすることがないため、接続作業の技術的な困難
を改善できると共に、ろう材が気化して放電灯に悪影響
を及ぼすことがなく、放電灯の使用寿命をろう付けを行
ったものと比べていちじるしく延ばすことが可能とな
る。また、ろう付けなどの真空中で行う作業がなくなる
ため、形成される放電灯の品質が安定する。
【0025】 多箔シール型放電灯は、接続部材がタ
ンタルで形成されることから電極リード棒および金属箔
との溶接状態が強固となると共に、接続作業も容易にな
り製品の品質が向上安定する。
【0026】 多箔シール型放電灯は、接続部材の筒
状支持部およびフランジ部にわたってスリットを形成す
る構成としているため、電極リード棒との接続密着性が
向上でき溶接などの接続作業をさらに容易にすると共
に、形成される放電灯のさらなる品質の安定を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の多箔シール型放電灯の要部の断面図
である。
【図2】この発明の多箔シール型放電灯の接続部材の分
解斜視図である。
【図3】従来の多箔シール型放電灯の要部を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 多箔シール型放電灯 2 電極 3 電極リード棒 4 支持筒(ビーズ管) 5 接続部材 5a 筒状支持部 5b フランジ部 6 ビーズ棒 7 金属箔 8 外部リード線取付部 9 外部リード線 10 絶縁部材 11 ベーズ部(ランプ口金)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電灯の電極の後方に形成する電極リード
    棒を支持する支持筒と、この支持筒に保持されると共
    に、前記電極リード棒の後端側に取り付けられる筒状支
    持部およびフランジ部を有する接続部材と、この接続部
    材のフランジ部に当接する複数の金属箔と、前記金属箔
    の内面側に当接して支持するビーズ棒と、このビーズ棒
    の端部に設けた外部リード線と接続する外部リード線取
    付部とを有し、前記フランジ部は前記ビーズ棒に沿って
    折り曲げた前記金属箔の端部と溶接し接続することを特
    徴とする多箔シール型放電灯。
  2. 【請求項2】前記接続部材は、その軸方向でフランジ部
    および筒状支持部にわたってスリットを形成したことを
    特徴とする請求項1に記載の多箔シール型放電灯。
  3. 【請求項3】前記接続部材は、その材質をタンタルで形
    成したことを特徴とする請求項1または2に記載の多箔
    シール型放電灯。
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