JP2007109502A - 冷陰極型の電極、電極ユニット、および冷陰極蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、導入線となるリード部材に対して同軸に接合することが容易で、エミッター層を設けることなく、冷陰極蛍光ランプの低消費電力、高輝度、長寿命を図ることのできる冷陰極型の電極を提供する。
【解決手段】電極41は、冷陰極蛍光ランプ1のガラス管2の両方の端部2aにそれぞれ封入される電極であって、コイル42と台座43とを備える。コイル42は、捲回軸αを中心に純タングステンの線材を一定の半径で密着巻して形成されたものである。台座43は、底部431と外筒部432とを備える。底部432は、捲回軸αを横切る向きに配置される。外筒部432は、捲回軸αを中心とする円筒形に底部431から延びコイル42の一巻き以上に外嵌する。
【選択図】 図2
【解決手段】電極41は、冷陰極蛍光ランプ1のガラス管2の両方の端部2aにそれぞれ封入される電極であって、コイル42と台座43とを備える。コイル42は、捲回軸αを中心に純タングステンの線材を一定の半径で密着巻して形成されたものである。台座43は、底部431と外筒部432とを備える。底部432は、捲回軸αを横切る向きに配置される。外筒部432は、捲回軸αを中心とする円筒形に底部431から延びコイル42の一巻き以上に外嵌する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶表示装置のバックライトなどに用いられる冷陰極蛍光ランプ、これに用いられる冷陰極型の電極、および電極ユニットに関する。
液晶表示装置のバックライトの光源として冷陰極蛍光ランプが用いられる。この冷陰極蛍光ランプは、低消費電力、高輝度、長寿命のものが求められるようになってきた。冷陰極蛍光ランプの消費電力、輝度、寿命に寄与する要因の一つに電極が挙げられる。輝度を高めかつ消費電力を下げるために、電極の形状は、ホローカソード効果が得られるカップ形にすることが知られている。
また、ランプの寿命を延ばすために、電極の材料は、スパッタリングされ難い高融点金属、例えばモリブデン(Mo),ニオブ(Nb),タンタル(Ta),タングステン(W)などを用いることが提案されている。しかしながら、これらの高融点金属は、一般に硬いため、プレスなどの塑性変形によってカップ形に成形することが困難である。
特許文献1に記載の冷陰極蛍光ランプの電極は、カップ形電極の底部と円筒部とを別々に造られている。底部は、棒状の材料をヘッダ加工によって導入線と一体に成形される。円筒部の例として、円筒形状のもの、金属線をコイル状に捲回したもの、開口部になる側を筒状の時に縮径したものが開示されている。この特許文献1では、円板形に成形された底部に円筒部を外挿させて接合することによって、カップ形電極が作られている。
また、特許文献2に記載の蛍光ランプの冷陰極形電極は、金属パイプ、導電性担持体、エミッター層で構成される。金属パイプは、ニッケル(Ni)を主成分とする金属からなる。導電性担持体は、Wのコイルで作られており、金属パイプに挿入される。エミッター層は、電子放射性物質であり、金属パイプおよび導電性担持体に付着させて形成されている。特に、導電性担持体は、エミッター層を金属パイプの内面に少しでも多く付着させることを目的としており、このため、特許文献2に図示された導電性担持体は、隙間が開いた螺旋状に捲回されている。また、電極マウントは、導電性担持体および金属パイプの一端を導入線の先端に外嵌させた部分で三者を溶接して構成されている。したがって、特許文献2において、カップ形電極の底部に相当するのは、導入線の端面であり、円筒部に相当するのは、金属パイプである。
特開2005−158539号公報
特開2001−210271号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電極の場合、Mo材の円筒状電極にカップ形状の底部を形成する導入線の端部を挿入し、抵抗溶接によって固定している。そのため、導入線の中心軸線と円筒部の中心軸線とが偏心しやすい。特に、コイルを円筒部とする電極の場合、抵抗溶接する開先において、導入線の端部に対してコイルが螺旋状に接触することになる。したがって、導入線の端部が軸線方向にコイルの一巻きよりも短いと、導入線とコイルとが部分的にしか接触しないため、偏りが生じるだけでなく、溶接が十分に行われない。
また、特許文献2に記載の電極は、コイル状の導電性担持体が内挿された状態の金属パイプに導入線を挿入し、三者を溶接する。そのため、特許文献1と同様、溶接される直前の状態において、周方向について均等に接触している状態ではない。つまり、金属パイプの中心軸線と導入線の中心軸線は、溶接によって偏りを生じやすい。
このように、特許文献1および特許文献2に記載の電極は、カップ形状の円筒部に相当する部分が、導入線に対して偏心しやすい。その結果、蛍光ランプを製造する工程において、蛍光膜が内面に形成されたガラス管に、これらの電極を挿入すると、蛍光膜をこさげてしまう可能性がある。
また、特許文献2に記載の電極は、導電性担持体の隙間にエミッター層をしっかりと含浸させなければならない。この場合、液晶表示装置のバックライトとして適用される冷陰極蛍光ランプのように直径が細くなると、カップ状の電極の開口径も小さくなる。そのため、金属パイプの中に導電性担持体となるコイルが挿入された状態で、電子放射性物質を含む塗布液を浸漬することで内部まで浸透させにくくなる。また、エミッター層を形成すると、カップ電極としてのホローカソード効果を発揮できる十分な開口径が得られなくなってしまう。
そこで、本発明は、導入線となるリード部材に対して同軸に接合することが容易で、エミッター層を設けることなく、冷陰極蛍光ランプの低消費電力、高輝度、長寿命を図ることのできる冷陰極型の電極、および電極ユニット、並びにこれを備える冷陰極蛍光ランプを提供する。
本発明に係る電極は、冷陰極蛍光ランプのガラス管の両方の端部にそれぞれ封入される電極であって、コイルと台座とを備える。コイルは、捲回軸を中心に純タングステン、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかの線材を一定の半径で密着巻して形成されたものである。台座は、底部と外筒部とを備える。底部は、捲回軸を横切る向きに配置される。外筒部は、捲回軸を中心とする円筒形に底部から延びコイルの一巻き以上に外嵌する。
この場合、外筒部は、底部から離れた先端の少なくとも一部が融かされることによって前記コイルと融着される。または、外筒部は、捲回軸に沿うコイルの長さの4分の1以上底部から延びており、捲回軸に沿うコイルの長さの4分の1以上底部から離れた位置で、少なくとも一部が融かされてコイルと融着される。
または、外筒部は、捲回軸に沿ってコイルよりも長く延びていてもよい。この場合、コイルは、捲回軸に沿う外筒部の長さの4分の1以上に設け、底部から捲回軸に沿う外筒部の長さの4分の1の位置を中心に固定する。または、コイルと外筒部とは、捲回軸方向に同じ長さに設けることも好ましい。この場合、コイルと外筒部とは、底部と反対側の開口端部で、外筒部の少なくとも一部が融かされて融着される。
また、外筒部の少なくとも一部をコイルに対してかしめることによって、コイルを台座に固定することも好ましい。また、コイルの両方の端面を捲回軸に対して直角に形成することも好ましい。
また、本発明に係る電極ユニットは、上述の電極と、捲回軸に沿う方向へ接続されて冷陰極蛍光ランプのガラス管の外部へ導出されるリード部材とを備える。
本発明に係る冷陰極蛍光ランプは、密閉空間を形成するガラス管と、このガラス管の内面に形成される蛍光膜と、ガラス管の両方の端部へそれぞれ封入される電極と、この電極に接続されてガラス管の外部へ導出されるリード部材とを備える。そして、この場合の電極は、上述のコイルと台座とで構成する。
本発明に係る電極は、純タングステン、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかの線材を密着巻して造られたコイルと、捲回軸を中心とする円筒形の外筒部に一巻き以上嵌合させる台座とで構成される。
コイルと台座の中心軸が合致するので、台座に対して導入線となるリード部材を位置決めすることで、容易にコイルとリード部材の中心軸とを同軸に位置決めすることができる。そして、電極とリード部材とが精度良く同軸に合わされていることにより、ガラス管とリード部材をチャッキングして位置決めすることで、ガラス管に対する電極の位置決めを正しく行える。この結果、ガラス管の内面に形成された蛍光膜を電極でこさげてしまうことがない。
また、この電極は、コイルが以上の材料のいずれかによって構成されているため、コイルの内周面がスパッタリングされ難い。また、コイルが密着巻されていることにより、コイルの外側に配置される台座画スパッタリングされることも無い。つまり、スパッタされた電極材料がガラス管内に封入される水銀とアマルガムを形成することを低減することができるため、冷陰極蛍光ランプの寿命を延ばすことができる。
さらに、エミッター層を設けなくとも、コイルが電子放出性に優れた上記材料によって作られていることにより、十分な輝度が得られるとともに、消費電力を低く抑えることができる。そして、この電極は、コイルの中心がカップ形電極と同様に機能し、コイルの内周面が中心軸に沿う同じ長さの円筒面よりも広い表面積を有する。したがって、この電極は、内周面が円筒のカップ形電極よりも優れたホローカソード効果を得ることができるので、冷陰極蛍光ランプの輝度が増す。
このように、本発明は、導入線となるリード部材に対して同軸に接合することが容易で、エミッター層を設けることなく、冷陰極蛍光ランプの低消費電力、高輝度、長寿命を図ることのできる冷陰極型の電極、および電極ユニット、並びにこれを備える冷陰極蛍光ランプを提供することができる。
本発明に係る第1の実施形態の冷陰極蛍光ランプ1について図1および図2を参照して説明する。図1に示す冷陰極蛍光ランプ1は、液晶表示装置などのバックライトとして主に適用され、ガラス管2と蛍光膜3と電極ユニット4とを備える。ガラス管2は、密閉空間を形成する。この密閉空間内には、アルゴン、キセノン、ネオン、などの希ガスおよび水銀蒸気が所望の比率で混合された混合ガス5が、0.1気圧程度の圧力で封入されている。
ガラス管2は、硼・珪酸ガラスの他、鉛ガラス、ソーダガラス、低鉛ガラスによって形成される。ガラス管2の外形寸法は、φ1.5mm〜φ6.0mmぐらいの範囲内において、数種類のものが用意され、液晶表示装置の使用に応じて、適宜使い分けられる。
蛍光膜3は、ガラス管2の内壁全体に蛍光材が均質に塗布されることによって形成されている。蛍光材として、ハロリン酸塩蛍光体や希土類蛍光体などの既存のものから今後新規に発明されるであろう蛍光材まで、適用され得る。
電極ユニット4は、図1に示すようにガラス管2の両方の端部にそれぞれ封着されており、電極41とリード部材46とで構成されている。電極41は、コイル42と台座43とを備える。コイル42は、捲回軸αを中心に純タングステンの線材を一定の半径で密着巻して形成されている。線材の材質は、純タングステンの他に、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかを用いることができる。
また、コイル42の外径寸法は、φ1.0mm〜φ5.0の範囲で用意される。線材の外形寸法は、コイル42の外径寸法に応じて、φ0.05mm〜φ0.5mmの範囲で数種類用意されるものから適宜仕様に応じて選択されて使用される。なお、コイル42は、線径がφ0.05mm以下の場合、密着巻のコイル42を作ろうとしてもピッチ乱れを生じやすい。また、線径がφ0.5mm以上の場合、従来のカップ形電極のようにホローカソード効果を得るために必要なホロー部の開口径としてコイル42の内径が小さくなり過ぎてしまう。
台座43は、底部431と外筒部432とで構成されている。底部431は、捲回軸αを横切る向きに配置されている。外筒部432は、コイル42の捲回軸αを中心とする円筒形に、底部431から一続きに延びており、コイル42の一巻き以上に対してがたつきの無い中間嵌めの寸法関係で外嵌している。具体的な寸法を示すと、台座43の外径寸法は、φ1.00mm〜φ5.00mmの範囲であり、ガラス管2の内径よりも0.3mmほど小さい寸法に設定される。
台座43に差込まれるコイル42の基端42aおよび、台座43から離れた側の先端42bは、捲回軸αに対して直角に形成されている。本実施形態において、コイル42は、基端42aが台座43の底部431に当接する状態で、基端42aから1.5巻分が外筒部432に挿入される。このように少なくとも一巻き分が外筒部432に挿入されていることにより、コイル42と台座43との位置関係が簡単に決まる。
底部431から離れた台座43の外筒部432の先端433は、レーザービームによって局部的に融かされ、図2に示すようにコイル42の外表面に融着される。融着部Mは、周方向に数か所断続的に設けられていても良いし、一続きに設けられても良い。これにより、コイル42は、台座43に固定される。融着させる箇所は、線材を捲回したことによってコイル42の外周面に形成される凹部42cに対応する位置であることが好ましい。
リード部材46は、図1に示すようにガラス管2に対する濡れ性に優れ、線膨張係数がガラス管2に対してほぼ同じである封着部47と、配線と接続されるリード線48とで構成されている。封着部47は、リード線48と溶接された後、電極41の底部431に抵抗溶接(フラッシュ溶接)やレーザービーム溶接などによって接合される。そして、電極ユニット4として、ガラス管2の端部2aに電極41が差込まれる前に、ビードガラス49が封着部47に融着される。この状態の電極ユニット4は、開口するコイル42の先端42bがガラス管2の内部で互に向き合うように、ガラス管2の両端から差込まれビードガラス49とガラス管2とが溶着される。
以上のように構成された冷陰極蛍光ランプ1の電極41は、従来のカップ形電極の中心軸に沿って設けられたホロー部と同様に、捲回軸αに沿ってコイル42の内側と底部431とで構成される穴が機能することによって、ホローカソード効果を得ることができる。また、このときカップ形電極の内周面に相当するコイル42の内周面は、線材によって凹凸が形成されるので、電子を放出する表面積が増す。
また、台座43と封着部47とは、互に円筒形であるので、互いの中心軸を合わせて接合させることが容易である。また、台座43の外筒部432にコイル42が中間嵌めの寸法関係で差込まれることにより、コイル42の捲回軸αは、外筒部432の中心軸に対して同軸に配置される。つまり、組立工程において、コイル42の捲回軸αとリード部材46の中心軸とが同軸に位置決めされる。したがって、ガラス管2の端部2aに電極ユニット4を挿入する場合、リード線48をチャッキングすればガラス管2の内面に形成された蛍光膜3に電極41を擦らせることなく挿入することが容易である。
また、ニッケル製のカップ形の電極の場合、電極の底部から電極のホロー部の中心軸に沿うホロー部の長さの約4分の1の位置を中心とする範囲がスパッタリングによって特に侵食されることが発明者らによって確認されている。これに対し、本実施形態の構成を有する電極41であれば、ホロー部に相当する部分は、密着巻されたタングステン製のコイル42で形成されるため、スパッタリングされ難い。したがって、台座43は、塑性加工に適した導電性の材料であれば良い。本実施形態において、台座43は、純ニッケル製である。
本発明に係る第2の実施形態の電極41aについて、図3を参照して説明する。図3に示す電極41aにおいて、台座43の外筒部432は、捲回軸αに沿う方向へコイル42の長さの4分の1以上、具体的には、コイル42の長さの約2分の1の長さを有している。また、外筒部432は、底部431から捲回軸αに沿って延びるコイル42の長さの4分の1以上離れた位置、本実施形態では、外筒部432の先端433がレーザービームによって局所的に融かされた融着部Mによって、コイル42と融着される。
以上の点が、第1の実施形態に記載の電極41と異なり、この他、第1の実施形態に記載の電極41と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、この電極41aが適用される冷陰極蛍光ランプ1の構成は、図1に示した構成と同じであるのでその説明は、第1の実施形態を参照しここでの記載を省略する。
特に、コイル42を固定するために融かされた外筒部432が、図3に示すように、コイル42の線材の間から内周側へ染みだした場合、染みだした部分がニッケル製であっても、スパッタリングの影響を受ける範囲外にある。
したがって、図3に示す構成の電極41aおよびこの電極41aを備える電極ユニット4を冷陰極蛍光ランプ1に適用した場合、スパッタリングによって混合ガス5に含まれる水銀蒸気をアマルガム化してしまうことが軽減される。つまりこの電極41aを適用すれば、第1の実施形態と同様に冷陰極蛍光ランプ1の寿命を延ばすことができる。
本発明に係る第3の実施形態の電極41bについて、図4を参照して説明する。図4に示す電極41bにおいて、外筒部432は、捲回軸αに沿ってコイル42よりも長く延びている。具体的には、コイル42の長さは、コイル42の捲回軸αに沿って台座43の外筒部432が有する長さの4分の1以上、ここでは、約2分の1に設けられている。また、このコイル42は、底部431から捲回軸αに沿う外筒部432の長さの4分の1の位置を中心に位置決される。
なお、これ以外の構成は、第1、第2の実施形態に記載の電極41,41aと同じ機能を有するので、同一の符号を付してその説明を省略する。また、この電極41b、およびこの電極41bを備える電極ユニット4が適用される冷陰極蛍光ランプ1の構成は、図1に示した構成と同じであり、電極41bの形状のみ異なるものである。したがって、冷陰極蛍光ランプ1に係る説明は、第1の実施形態を参照するものとし、ここでの説明を省略する。
コイル42は、外筒部432に挿入された後、外部からレーザービームが照射されることで融かされた融着部Mによって外筒部432と固定される。特に、第2の実施形態に記載の電極41aの場合と同様に、底部431から捲回軸αに沿って外筒部432の長さの4分の1以上離れた位置、本実施形態ではコイル42の先端42bが位置する部分、底部431から捲回軸αに沿って外筒部432の長さの約2分の1の位置で、コイル42が融着されている。
図4に示すように融着部Mの一部がコイル42の線材の隙間から内側に染み出たとしても、底部431から捲回軸αに沿って外筒部432の長さの4分の1の位置を中心とする範囲から外れている。したがって、コイル42の内周面に露出された外筒部432の材料がスパッタリングの影響を受け難い。
本発明に係る第4の実施形態の電極41cについて、図5を参照して説明する。図5に示す電極41cにおいて、外筒部432とコイル42とは、捲回軸αに沿って同じ長さに設けられている。コイル42は、底部431と反対側の先端42bにおいて、レーザービームで融かされた融着部Mによって、外筒部432に部分的に融着される。本実施形態において、コイル42と外筒部432は、電気的に接続される導通部分を増やすために、コイル42の線材の捲回方向に沿って、融着部を複数箇所に設けてもい。
また、コイル42は、外筒部432と融着される以外に、図5に示した外筒部432の中程に図示された変形部Dのように、外筒部432をコイル42に向かって変形させた、いわゆる「かしめ」によって、外筒部432に固定されても良い。かしめる位置は、コイル42が外筒部432に対して保持されれば良いので、外筒部432の先端433をかしめても良い。
これら以外の構成は、第1から第3の実施形態に記載の電極41,41a,41bと同じ機能を有するので、同一の符号を付してその説明を省略する。また、電極41cおよびこの電極ユニット4が適用される冷陰極蛍光ランプ1の構成は、電極41cの形状が異なる以外、図1に示した冷陰極蛍光ランプ1同じであるので、図1およびその説明を参酌するものとしてここでの説明を省略する。
なお、第1から第4の実施形態の電極41,41a,41b,41cの捲回軸αに沿う方向の具体的な長さは、約3〜7mmであり、台座43の外筒部432の長さは、約1〜7mmである。
第1から第4の実施形態の電極41,41a,41b,41cは、純タングステン、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかを用いたコイル42によって、カップ形電極のホロー部に相当する部分を構成している。コイル42を構成するこれらの部材は、いずれも電子放出製に優れた部材である。したがって、電極41,41a,41b,41cは、エミッター層を設けなくても冷陰極型の電極としての性能を発揮することができる。
また、これらの電極41,41a,41b,41cは、台座43の外筒部432に対してコイル42を一巻き以上嵌合させるので、コイル42の捲回軸αと台座43の中心軸とが容易に合致する。つまり、コイル42を導入線となるリード部材46に対して同軸に接合することが容易である。
電極41,41a,41b,41cは、タングステン系の材料で作られたコイルでカップ形電極のホロー部に相当する部分を構成するので、冷陰極蛍光ランプ1の低消費電力、高輝度、長寿命を図ることができる。
1…冷陰極蛍光ランプ、2…ガラス管、3…蛍光膜、4…電極ユニット、41,41a,41b,41c…電極、42…コイル、43…座部、46…リード部材、431…底部、432…外筒部、433…先端、α…捲回軸、M…融着部、D…変形部(かしめ)
Claims (10)
- 冷陰極蛍光ランプのガラス管の両方の端部にそれぞれ封入される冷陰極型の電極であって、
捲回軸を中心に純タングステン、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかの線材を一定の半径で密着巻して形成されたコイルと、
前記捲回軸を横切る向きに配置される底部、および前記捲回軸を中心とする円筒形に前記底部から延び前記コイルの一巻き以上に外嵌する外筒部、を有する台座と
を備えることを特徴とする電極。 - 前記外筒部は、前記底部から離れた先端の少なくとも一部が融かされることによって前記コイルと融着されることを特徴とする請求項1に記載の電極。
- 前記外筒部は、前記捲回軸に沿う前記コイルの長さの4分の1以上前記底部から延びており、前記捲回軸に沿う前記コイルの長さの4分の1以上前記底部から離れた位置で、少なくとも一部が融かされて前記コイルと融着されることを特徴とする請求項1に記載の電極。
- 前記外筒部は、前記捲回軸に沿って前記コイルよりも長く延びていることを特徴とする請求項1に記載の電極。
- 前記コイルは、前記捲回軸に沿う前記外筒部の長さの4分の1以上に設けられ、前記底部から前記捲回軸に沿う前記外筒部の長さの4分の1の位置を中心に固定されることを特徴とする請求項4に記載の電極。
- 前記コイルと前記外筒部とは、前記捲回軸方向に同じ長さに形成され、前記底部と反対側の開口端部で前記外筒部の少なくとも一部を融かして融着されることを特徴とする請求項1に記載の電極。
- 前記外筒部の少なくとも一部を前記コイルに対してかしめることによって、前記コイルを前記台座に固定することを特徴とする請求項1に記載の電極。
- 前記コイルの両方の端面は、前記捲回軸に対して直角に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の電極。 - 冷陰極蛍光ランプのガラス管の両方の端部に封入される冷陰極型の電極と、
前記電極に接続されて前記ガラス管の外部へ導出されるリード部材と
を備える電極ユニットにおいて、
前記電極は、
捲回軸を中心に純タングステン、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかの線材を一定の半径で密着巻して形成されたコイルと、
前記捲回軸を横切る向きに配置される底部、および前記捲回軸を中心とする円筒形に前記底部から延び前記コイルの一巻き以上に外嵌する外筒部、を有する台座とを備える
ことを特徴とする電極ユニット。 - 密閉空間を形成するガラス管と、
前記ガラス管の内面に形成される蛍光膜と、
前記ガラス管の両方の端部へそれぞれ封入される電極と、
前記電極に接続されて前記ガラス管の外部へ導出されるリード部材と
を備える冷陰極蛍光ランプにおいて、
前記電極は、
捲回軸を中心に純タングステン、レニウムタングステン、トリエーテッドタングステン、イットリウム−チタン−ハフニウム入りニッケル合金のいずれかの線材を一定の半径で密着巻して形成されたコイルと、
前記捲回軸を横切る向きに配置される底部、および前記捲回軸を中心とする円筒形に前記底部から延び前記コイルの一巻き以上に外嵌する外筒部、を有する台座とを備える
ことを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
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