JP3239631B2 - 電流制御形半導体装置 - Google Patents

電流制御形半導体装置

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JP3239631B2
JP3239631B2 JP21742794A JP21742794A JP3239631B2 JP 3239631 B2 JP3239631 B2 JP 3239631B2 JP 21742794 A JP21742794 A JP 21742794A JP 21742794 A JP21742794 A JP 21742794A JP 3239631 B2 JP3239631 B2 JP 3239631B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】誘導性負荷を駆動するための電流
制御形トランジスタが、誘導性負荷の逆起電力によって
破壊しないようにする電流制御形半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は保護回路を備えた電流制御形半
導体装置の従来の内部回路図である。この装置は、例え
ば三相誘導モータなどを制御するチョッパ回路やHブリ
ッジ回路の一部を示している。図12において、T1,
T2はモータなどから成る誘導性負荷1に駆動電流を供
給する電流制御形スイッチングトランジスタ(以下、単
に駆動用トランジスタと略する場合もある)であり、そ
のベース端子はそれぞれ駆動回路2,3に接続され、ま
た駆動用トランジスタT1のコレクタ端子には電源電圧
Vccが接続され、駆動用トランジスタT2のエミッタ端
子は接地され、駆動用トランジスタT1のエミッタ端子
および駆動用トランジスタT2のコレクタ端子はともに
誘導性負荷1に接続されている。
【0003】また、駆動用トランジスタT1,T2のエ
ミッタ−コレクタ間にはそれぞれダイオードD1,D2
が接続されており、誘導性負荷1から発生された逆起電
力による電流をこれらダイオードD1,D2に流すこと
によって、駆動用トランジスタT1,T2の破壊を防止
する。以下、これらダイオードD1,D2を環流ダイオ
ードと呼ぶ。
【0004】駆動回路2の内部は、図示のようにスイッ
チングトランジスタT3および抵抗R1,R2から成
り、スイッチングトランジスタT3のエミッタ端子電圧
を抵抗R1,R2によって分圧した電圧が駆動用トラン
ジスタT1のベース端子に印加される。なお、駆動回路
3も同様に構成される。
【0005】また、駆動用トランジスタT1,T2のス
イッチング速度を上げるために、図示の点線部のよう
に、スピードアップ用コンデンサC1,C2を抵抗R
1,R2に並列に接続する場合もある。
【0006】以下、図12に示す従来の電流制御形半導
体装置の動作を説明する。まず、駆動回路2がローレベ
ルで駆動回路3がハイレベルの信号をそれぞれ出力する
場合を考える。この場合、駆動用トランジスタT1がオ
フして駆動用トランジスタT2がオンするため、電流は
誘導性負荷1から駆動用トランジスタT2に向かって図
示のA方向に流れる。この状態で、駆動回路3の出力が
ローレベルに変化すると、駆動用トランジスタT2がタ
ーンオフして誘導性負荷1から逆起電力が発生する。こ
の逆起電力によって図示のP点が所定電圧になると、P
点から環流ダイオードD1を介して電源に向かって(図
示のB方向)に電流が流れる。これにより、図示のP点
の電圧上昇が抑制され、駆動用トランジスタT1および
T2の破壊が防止される。
【0007】なお、図12の駆動用トランジスタT1,
T2としては、バイポーラトランジスタの他、静電誘導
形トランジスタやそれらをダーリントン接続したもの等
が用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
の環流ダイオードD1,D2には、駆動用トランジスタ
T1,T2に流れる電流と同程度の電流が流れるため、
環流ダイオードD1,D2の寸法を駆動用トランジスタ
T1,T2の寸法と同程度にしなければならず、電流制
御形半導体装置を小型化できないという問題がある。
【0009】本発明の目的は、誘導性負荷から逆起電力
が発生されると、電流制御形トランジスタを介して逆起
電力による電流を流すことにより、環流ダイオードを不
要とする電流制御形半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1に対応
づけて本発明を説明すると、本発明は、誘導性負荷1に
接続された端子、電源側に接続された端子、および制御
端子を有し、誘導性負荷1に駆動電流を供給する電流制
御形トランジスタT1を備えた電流制御形半導体装置に
適用され、誘導性負荷1から発生された逆起電力による
電流を電流制御型トランジスタT1を介して電源側に流
すように、電流制御形トランジスタT1の制御端子に逆
起電力による電流を供給する保護回路D3を備えること
により、上記目的は達成される。請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載された電流制御形半導体装置におい
て、保護回路D3の定格電流をi、電流制御形トランジ
スタT1が電源側に電流を流す場合の定格電流をI、電
流制御形トランジスタT1が電源側に電流を流す場合の
電流増幅率をh’FEとするとき、i>I/h’FEの関係
を満たすように保護回路D3を構成するものである。請
求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載された
電流制御形半導体装置において、電流制御形トランジス
タT1の制御端子であるベース端子とエミッタ端子との
間に介挿されるダイオードまたはバイポーラトランジス
タを有するように保護回路D3を構成するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載され
た電流制御形半導体装置において、保護回路D3にPN
PトランジスタT5を備え、PNPトランジスタT5の
エミッタ端子が電流制御形トランジスタT1のエミッタ
端子に接続され、PNPトランジスタT5の制御端子で
あるベース端子が電流制御形トランジスタT1のコレク
タ端子に接続され、PNPトランジスタT5のコレクタ
端子が電流制御形トランジスタT1のベース端子に接続
するように保護回路D3を構成するものである。請求項
5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載され
た電流制御形半導体装置において、電流制御形トランジ
スタT1のベース−接地間のインピーダンスを調整する
インピーダンス調整回路4を備えるものである。請求項
6に記載の発明は、請求項5に記載された電流制御形半
導体装置において、電流制御形トランジスタT1がオン
の場合およびオンからオフに変化してから所定時間はイ
ンピーダンスが低くし、オフに変化してから所定時間以
後はインピーダンスを高くするようにインピーダンス調
整回路4を構成するものである。請求項7に記載の発明
は、請求項5に記載された電流制御形半導体装置におい
て、誘導性負荷1をそれぞれ異なる方向に駆動する2個
の電流制御形トランジスタT1,T2を有し、2個の電
流制御形トランジスタT1,T2にそれぞれ対応して保
護回路D3およびインピーダンス調整回路4を設け、2
個の電流制御形トランジスタT1,T2のうちいずれか
一方がオンの場合、および2個の電流制御形トランジス
タT1,T2が双方ともオフしてから所定時間はインピ
ーダンスを低くし、電流制御形トランジスタT1が双方
ともオフしてから所定時間以後はインピーダンスを高く
するようにインピーダンス調整回路4を構成するもので
ある。請求項8に記載の発明は、請求項5に記載された
電流制御形半導体装置において、誘導性負荷1をそれぞ
れ異なる方向に駆動する2個の電流制御形トランジスタ
T1,T2を有し、2個の電流制御形トランジスタT
1,T2にそれぞれ対応して保護回路D3およびインピ
ーダンス調整回路4を設け、他方の電流制御形トランジ
スタがオンの場合、および他方の電流制御形トランジス
タがオンからオフに変化してから所定時間はインピーダ
ンスを高くし、他方の電流制御形トランジスタがオンか
らオフに変化してから所定時間以後はインピーダンスを
低くするようにインピーダンス調整回路4を構成するも
のである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明では、誘導性負荷1から
発生された逆起電力による電流を保護回路D3を介して
電流制御形トランジスタT1の制御端子に供給するよう
にしたため、誘導性負荷1を駆動する方向とは逆方向に
電流制御形トランジスタT1をオンさせることができ
る。請求項2に記載の発明の保護回路D3は、電流制御
形トランジスタT1を逆方向にターンオンさせたときの
定格電流Iを、電流制御形トランジスタT1を逆方向に
ターンオンさせたときの電流増幅率h’FEで割った値よ
りも、保護回路D3の定格電流iが大きくなるようにす
る。これにより、電流制御形トランジスタT1に通常と
は逆方向に大量の電流を流せるようになる。請求項3に
記載の発明の保護回路D3は、電流制御形トランジスタ
T1のベース端子とエミッタ端子との間にダイオードま
たはバイポーラトランジスタを接続するため、誘導性負
荷1の逆起電力による電流を電流制御形トランジスタT
1のベース端子に効率よく流せるようになる。請求項4
に記載の発明の保護回路D3は、PNPトランジスタT
5のエミッタ端子を電流制御形トランジスタT1のエミ
ッタ端子に接続し、PNPトランジスタT5のベース端
子を電流制御形トランジスタT1のコレクタ端子に接続
し、PNPトランジスタT5のコレクタ端子を電流制御
形トランジスタT1のベース端子に接続するPNPトラ
ンジスタT5を有するため、駆動用トランジスタのター
ンオフ時に電流制御形トランジスタT1のベース端子電
圧を低くできる。請求項5に記載の発明では、インピー
ダンス調整回路4によって電流制御形トランジスタT1
のベース−接地間のインピーダンスが調整される。請求
項6に記載の発明のインピーダンス調整回路4は、電流
制御形トランジスタT1がオンの場合およびオンからオ
フに変化してから所定時間はインピーダンスを低くする
ため、電流制御形トランジスタT1のターンオフ時間を
短くできる。また、電流制御形トランジスタT1がオフ
に変化してから所定時間以後はインピーダンスを高くす
るため、電流制御形トランジスタT1を逆方向にオンさ
せやすくなる。請求項7に記載の発明では、2個の電流
制御形トランジスタT1,T2のうちいずれか一方がオ
ンの場合、および2個の電流制御形トランジスタT1,
T2が双方ともオフしてから所定時間はインピーダンス
を低くするため、電流制御形トランジスタT1,T2の
ターンオフ時間を短くできる。また、電流制御形トラン
ジスタT1,T2が双方ともオフしてから所定時間以後
はインピーダンスを高くするため、電流制御形トランジ
スタT1,T2を逆方向にオンさせやすくなる。請求項
8に記載の発明では、他方の電流制御形トランジスタが
オンの場合、および他方の電流制御形トランジスタがオ
ンからオフに変化してから所定時間はインピーダンスを
高くするため、電流制御形トランジスタをオンさせやす
くなる。また、他方の電流制御形トランジスタがオンか
らオフに変化してから所定時間以後はインピーダンスを
低くするため、電流制御形トランジスタのターンオフ時
間を短くできる。
【0012】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0013】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は本発明による電流制御形半導体装置の第1の実施
例の回路図であり、図12と共通する構成部分には同一
符号を付している。また図1では、駆動回路2によって
駆動される部分のみを示しており、図12の駆動回路3
および駆動用トランジスタT2は省略している。図1に
おいて、電流制御形スイッチングトランジスタ(駆動用
トランジスタ)T1のベース端子とエミッタ端子とは、
図12の環流ダイオードD1,D2よりも寸法の小さい
ダイオードD3を介して接続されている。一方、駆動用
トランジスタT1のエミッタ−コレクタ間には図12と
異なり環流ダイオードD1は接続されていない。また、
駆動回路2は図11と同様にスイッチングトランジスタ
T3と抵抗R1,R2から成る。
【0014】以下、図1のように構成された第1の実施
例の動作を説明する。駆動回路2の出力がハイレベルに
なると、駆動用トランジスタT1がオンして図示のA方
向に電流が流れる。一方、駆動回路2の出力がローレベ
ルになると駆動用トランジスタT1はターンオフする。
この状態で、駆動用トランジスタT1のエミッタ端子に
接続されている他方の駆動用トランジスタ(不図示)が
ターンオフすると、誘導性負荷1から逆起電力が発生さ
れ、この逆起電力によって図示のP点の電圧が上昇す
る。このP点の電圧が駆動用トランジスタT1のベース
電圧よりも高くなると、ダイオードD3が順バイアスさ
れて図示のC方向に電流が流れる。この結果、駆動用ト
ランジスタT1が逆方向にターンオンし、逆起電力によ
る環流電流は図示のB方向に流れる。すなわち、図示の
C方向に電流が流れることによって駆動用トランジスタ
T1のエミッタ端子とコレクタ端子の機能が逆になり、
エミッタ端子からコレクタ端子に向けて電流が流れる。
【0015】なお、ダイオードD3には、駆動用トラン
ジスタT1をオンするのに必要な電流だけを流せばよい
ため、図11の環流ダイオードD1,D2よりも寸法の
小さいダイオードを用いることができる。
【0016】図2は、駆動用トランジスタT1のベース
端子を流れる電流(波形Q)と、エミッタ・コレクタ間
を流れる電流(波形R)が時間によってどのように変化
するかを示す図である。なお、図2の点線波形Sは、駆
動用トランジスタT2がオン状態のときに図1のP点を
流れる電流波形を示す。図2では、時間Tに誘導性負荷
1から逆起電力が発生されたことを示している。逆起電
力が発生すると、まず図1に示すダイオードD3に電流
が流れて駆動用トランジスタT1をターンオンし、その
後はP点を流れる電流の大半は駆動用トランジスタT1
のエミッタ−コレクタ間を流れる(図2の波形R)。
【0017】このように、第1の実施例によれば、誘導
性負荷1から逆起電力が発生されると、駆動用トランジ
スタT1またはT2を逆方向にオンさせて逆起電力によ
る電流をエミッタ−コレクタ間に流すようにしたため、
寸法の大きな環流ダイオードを用いる必要がなくなり、
電流制御形半導体装置全体を小型化できる。また、駆動
用トランジスタT1のベース端子とエミッタ端子の間に
小型のダイオードを接続するだけで済むため、従来の装
置からの設計変更を容易に行なえる。
【0018】上記第1の実施例では、駆動用トランジス
タT1のエミッタ端子からコレクタ端子に向けて大量の
電流を流す必要があるため、駆動用トランジスタT1の
逆方向電流増幅率h’FEが十分に大きくなければならな
い。この点、例えばバイポーラ形静電誘導トランジスタ
や特願平5−33419号に開示されている半導体装置
は、逆方向電流増幅率h’FEが順方向の電流増幅率hFE
と同程度であるため、本発明の駆動用トランジスタとし
て特に有効である。
【0019】−第2の実施例− 第2の実施例は、図1のダイオードD3の代わりにバイ
ポーラトランジスタを接続した例を示す。図3は電流制
御形半導体装置の第2の実施例の回路図であり、図1と
共通する構成部分には同一符号を付している。図示のよ
うに、駆動用トランジスタT1のベース端子とエミッタ
端子の間には、エミッタ端子とコレクタ端子とを直結し
たバイポーラトランジスタT4(以下、単にトランジス
タと略することもある)とダイオードD4が直列に接続
されている。
【0020】第2の実施例が、ダイオードの代わりにバ
イポーラダイオードT4を用いるのは以下の理由によ
る。第1の実施例では、駆動用トランジスタT1を逆方
向にターンオンさせているが、前述したように、駆動用
トランジスタT1の種類によっては順方向の電流増幅率
FEに比べて逆方向電流増幅率h’FEが小さいものがあ
る。このような駆動用トランジスタT1では、そのベー
ス端子に流す電流の量を増やさなければエミッタ−コレ
クタ端子間に十分な量の電流を流せない。すなわち、駆
動用トランジスタの種類によっては、図1のようにダイ
オードD3を接続するだけでは図示のB方向に十分な量
の電流を流せない場合があり、このような場合には、従
来と同様に環流ダイオードD1,D2を接続する必要が
ある。したがって、第2の実施例では、ダイオードD3
の代わりにバイポーラトランジスタT4を接続すること
によって、駆動用トランジスタT1のベース端子に流れ
る電流の量を増やし、駆動用トランジスタT1の逆方向
電流増幅率h’FEが小さくても、図4のB方向に十分な
電流を流せるようにする。
【0021】以下、第2の実施例の動作を説明する。不
図示の駆動用トランジスタがオンからオフに切り替わる
と、誘導性負荷1から逆起電力が発生させ、トランジス
タT4のベース端子に電流が流れる。この電流はトラン
ジスタT4によって増幅され、ダイオードD4を介して
駆動用トランジスタT1のベース端子に供給されて駆動
用トランジスタT1を逆方向にターンオンする。
【0022】このように、第2の実施例では、駆動用ト
ランジスタT1のベース−エミッタ間に電流増幅用のバ
イポーラトランジスタT4を接続するため、駆動用トラ
ンジスタT1の逆方向電流増幅率h’FEが小さくても、
図4のB方向に十分な量の電流を流すことができる。
【0023】−第3の実施例− 図4に示すように、第3の実施例は駆動用トランジスタ
T1のベース−エミッタ端子間にPNPバイポーラトラ
ンジスタT5(以下、単にトランジスタと呼ぶこともあ
る)を接続したものである。図4において、駆動用トラ
ンジスタT1のベース端子にはトランジスタT5のコレ
クタ端子が、駆動用トランジスタT1のエミッタ端子に
はトランジスタT5のエミッタ端子が接続されている。
また、トランジスタT5のベース端子はダイオードD5
を介して駆動用トランジスタT1のコレクタ端子に接続
されている。
【0024】以下、第3の実施例の動作を説明する。誘
導性負荷1から逆起電力が発生されると、図4のP点の
電圧が上昇し、トランジスタT5のエミッタ端子からコ
レクタ端子に向けて電流が流れる。この電流は駆動用ト
ランジスタT1のベース端子に供給され、駆動用トラン
ジスタT1は逆方向にターンオンする。
【0025】この第3の実施例は、第2の実施例よりも
低い電圧で駆動用トランジスタT1を逆方向にターンオ
ンできるという特徴を有する。すなわち、第3の実施例
の駆動用トランジスタT1のコレクタ−エミッタ間に
は、ダイオードD5の順方向電圧とトランジスタT5の
ベース−エミッタ間電圧とを加算した電圧がかかるのに
対し、図3に示す第2の実施例の場合、これに加えて駆
動用トランジスタT1のベース−コレクタ間電圧もかか
るため、図示のP点の電圧が第3の実施例よりも高くな
ければ駆動用トランジスタT1をターンオンできない。
したがって、第3の実施例の方が、逆起電力による図示
のP点の電圧上昇をより抑えることができる。
【0026】−第4の実施例− 第4の実施例は、第1の実施例の駆動回路2の構成を変
更したものである。図5は電流制御形半導体装置の第4
の実施例の内部回路図である。図5に示すように、第4
の実施例の駆動回路2内部の抵抗R2は駆動用トランジ
スタT1のエミッタ端子に接続されており、それ以外は
第1の実施例と共通する。このように、抵抗R2の接続
箇所は図1,5のように複数考えられ、また、これら以
外の箇所に接続してもよい。
【0027】−第5の実施例− 第5の実施例は、駆動用トランジスタT1のターンオフ
時間の短縮を図ったものである。図6は電流制御形半導
体装置の第5の実施例の内部回路図である。第5の実施
例は第3の実施例の変形例であり、第3の実施例とは駆
動回路2,3内部の構成だけが異なる。図6に示すよう
に、第5の実施例の駆動回路2の内部にはNPNトラン
ジスタT3とPNPトランジスタT6が設けられ、NP
NトランジスタT3のエミッタ端子とPNPトランジス
タT6のエミッタ端子と駆動用トランジスタT1のベー
ス端子とは互いに接続されており、またトランジスタT
3,T6のベース端子は互いに接続されている。さら
に、NPNトランジスタT3のコレクタ端子は抵抗R3
を介して正電源VBBに、PNPトランジスタT6のコレ
クタ端子は負電源−Vに接続されている。
【0028】図6において、トランジスタT3,T6の
ベース端子がハイレベルになると、NPNトランジスタ
T3はオンしてPNPトランジスタT6はオフし、駆動
用トランジスタT1のベース端子はハイレベルになり、
駆動用トランジスタT1がオンする。一方、トランジス
タT3,T6のベース端子がローレベルになると、NP
NトランジスタT3はオフしてPNPトランジスタT6
はオンする。これにより、駆動用トランジスタT1のベ
ース端子は負電圧になるため、駆動用トランジスタT1
のコレクタ領域内の少数キャリアをすばやくベース領域
に引き出すことができ、駆動用トランジスタT1のター
ンオフ時間を短くできる。
【0029】図6では、駆動用トランジスタT1のベー
ス−エミッタ間にPNPトランジスタT5を接続してい
るが、仮に第1の実施例と同様にダイオードD3を接続
すると、以下のような不都合が起こる。すなわち、駆動
回路2内のPNPトランジスタT6がオンすると、本来
なら駆動用トランジスタT1のベース端子は負電圧にな
るはずであるが、駆動用トランジスタT1のベース−エ
ミッタ間に接続されているダイオードD3が順バイアス
されるため、駆動用トランジスタT1のベース端子はエ
ミッタ端子電圧とほぼ同電圧すなわち負電圧にならず、
駆動用トランジスタT1をターンオフするのに時間がか
かってしまう。一方、図6のように駆動用トランジスタ
T1のベース−エミッタ間にPNPトランジスタT5を
接続すれば、駆動用トランジスタT1のベース端子電圧
を確実に負電圧にできるため、駆動用トランジスタT1
のターンオフ時間を短くできる。
【0030】−第6の実施例− 図1に示す第1の実施例の構成では、ダイオードD3の
順方向電流が図1のC方向に流れずに図1のD方向に流
れるおそれがある。電流がD方向に流れると、駆動用ト
ランジスタT1を逆方向にオンできなくなるため、結局
従来と同様に環流ダイオードを接続しなければならなく
なる。したがって、ダイオードD3の順方向電流は図示
のC方向に流す必要があり、そのための手段として、例
えば抵抗R2の抵抗値を大きくすることが考えられる。
ところが、抵抗R2の抵抗値を大きくすると、駆動用ト
ランジスタT1をターンオフする際に、コレクタ領域に
蓄積している少数キャリアをベース領域に引き出すのに
時間がかかってしまう。すなわち、駆動用トランジスタ
T1のターンオフ時間を短くするためには図1の抵抗R
2の抵抗値は小さい方が望ましい。そこで、以下に説明
する第6の実施例は、駆動用トランジスタT1のベース
−接地間インピーダンスを場合によって変更できるよう
にしたものである。
【0031】図7は電流制御形半導体装置の第6の実施
例のブロック図である。図7では、図1と共通する構成
部分には同一符号を付しており、以下では相違点を中心
に説明する。図7に示す4は駆動用トランジスタT1の
ベース−接地間インピーダンスを制御するためのインピ
ーダンス制御部であり、トランジスタT7、コンデンサ
C3、抵抗R2およびダイオードD6から成る。
【0032】図7の装置において、駆動回路2からハイ
レベルの信号が出力されると、ダイオードD6を介して
駆動用トランジスタT1に電流が流れ、駆動用トランジ
スタT1はターンオンする。このとき、コンデンサC3
には電荷が充電され、ある程度充電されるとトランジス
タT7はターンオンする。トランジスタT7がターンオ
ンすると、駆動用トランジスタT1のベース−接地間イ
ンピーダンスは低下する。
【0033】次に、駆動回路2の出力がハイレベルから
ローレベルに変化すると、駆動用トランジスタT1のベ
ース端子には電流が流れなくなる。このとき、コンデン
サC3に蓄積されている電荷はトランジスタT7および
抵抗R2を介して放電され、ローレベルに変化してから
しばらくはトランジスタT7はオン状態を保持する。す
なわち、駆動用トランジスタT1がターンオフしてから
しばらくは駆動用トランジスタT1のベース−接地間イ
ンピーダンスは低いままであり、この期間を利用して駆
動用トランジスタT1のコレクタ領域に蓄積されている
電荷をベース領域にすばやく引き出すことができるた
め、駆動用トランジスタ1のターンオフ時間は短くな
る。
【0034】コンデンサC3の放電が終了するとトラン
ジスタT7のベース端子には電流が流れなくなり、トラ
ンジスタT7はターンオフする。これにより、駆動用ト
ランジスタT1のベース−接地間インピーダンスは高く
なる。
【0035】一方、駆動用トランジスタT1がオフ状態
で、かつ不図示の駆動用トランジスタがオン状態からオ
フ状態に変化すると、誘導性負荷1から発生された逆起
電力によって図示のP点の電圧が上昇し、ついにはダイ
オードD3が順バイアスされる。この時点ではコンデン
サC3の放電はすでに終了しており、駆動用トランジス
タT1のベース−接地間インピーダンスは高い状態にあ
る。このため、ダイオードD3を流れる電流は図示のC
方向に流れ、駆動用トランジスタT1は逆方向にターン
オンする。
【0036】このように、第6の実施例では、インピー
ダンス制御部4を設けて駆動用トランジスタT1のベー
ス−接地間インピーダンスを変更できるようにし、駆動
用トランジスタT1のベース端子をローレベルにしてか
らしばらくはベース−接地間インピーダンスを低くする
ようにしたため、駆動用トランジスタT1のターンオフ
時間を短くできる。逆に、駆動用トランジスタT1が完
全にターンオフすると、駆動用トランジスタT1のベー
ス−接地間インピーダンスを高くするようにしたため、
誘導性負荷1から発生された逆起電力による電流を駆動
用トランジスタT1のエミッタ−コレクタ間に流すこと
ができる。
【0037】なお、図7のコンデンサC3の放電時定数
を決定する場合、コンデンサC3の容量を変更する、
図示の点線のようにコンデンサC3に並列に抵抗R4
を接続する、コンデンサC3に直列に抵抗を接続する
等のいずれの手段によって行なってもよい。
【0038】一方、トランジスタは一般的に、ベース−
エミッタ間インピーダンスが高いほどコレクタ耐圧が低
下するという特徴を有する。図7の回路では、駆動用ト
ランジスタT1が完全にターンオフすると、ベース−エ
ミッタ間インピーダンスは高くなるため、駆動用トラン
ジスタT1がオフの期間の大部分においてコレクタ耐圧
が低下してしまう。そこで、例えば図7の点線で示す抵
抗R5を挿入することによって、駆動用トランジスタT
1のオフ時のベース−エミッタ間インピーダンスを調整
することができる。
【0039】−第7の実施例− 図8に示す第7の実施例は第6の実施例の変形例であ
り、図7のトランジスタT7をMOSFET5に置き換
えたものである。MOSFET5はゲート容量を有する
ため、このゲート容量を利用すれば、図7のコンデンサ
を取り付けずに済む。したがって、第7の実施例によれ
ば第6の実施例よりも装置全体を小型化できる。
【0040】−第8の実施例− 図9に示す第8の実施例も基本的な構成は図7に示す第
6の実施例と共通し、図7の配線を一部変更したもので
ある。図9に示すように、トランジスタT7のベース端
子とコンデンサC3はともに、駆動回路2内のトランジ
スタT3のエミッタ端子に接続されている。この他の点
は図7と共通する。図9のように配線すると、図7より
も短時間にコンデンサC3を充電できるため、トランジ
スタT7を短時間でターンオンできる。
【0041】−第9の実施例− 第9の実施例は、駆動用トランジスタT1がオフ状態の
ときのベース−エミッタ間インピーダンスを低くするも
のである。図10は第9の実施例の内部回路図である。
図示のように、駆動回路2内のトランジスタT3のベー
ス端子、駆動回路3内のトランジスタT8のベース端子
およびインピーダンス制御部4内のトランジスタT7の
ベース端子は、ダイオードD7,D8を介して互いに接
続されている。したがって、トランジスタT3,T8の
ベース端子のいずれかがハイレベルであれば、トランジ
スタT7はオン状態になり、駆動用トランジスタT1の
ベース−エミッタ間インピーダンスが低下する。
【0042】図10において、トランジスタT3のベー
ス端子がハイレベル、トランジスタT8のベース端子が
ローレベルの場合、駆動用トランジスタT1はオンし、
他方の駆動用トランジスタ(不図示)はオフし、誘導性
負荷1には図示のA方向に電流が流れる。このとき、ト
ランジスタT7のベース端子もハイレベルになるため、
コンデンサC3に電荷が蓄積されてトランジスタT7は
オンする。したがって、駆動用トランジスタT1のベー
ス−エミッタ間インピーダンスは低下し、駆動用トラン
ジスタT1のコレクタ耐圧は高くなる。オフ状態にある
駆動用トランジスタT2にも同様のインピーダンス制御
回路を有しているために、駆動用トランジスタT2のベ
ース−エミッタ間インピーダンスも駆動用トランジスタ
T1のそれと同様に低下し、駆動用トランジスタT2の
コレクタ耐圧が高くなる。
【0043】この状態でトランジスタT3のベース端子
がローレベルになると、コンデンサC3に蓄積されてい
る電荷が放電し終わるまではトランジスタT7はオン状
態を保持するため、駆動用トランジスタT1のターンオ
フ時間を短くできる。一方、駆動用トランジスタT1が
完全にターンオフすると、図7と同様にトランジスタT
7はオフして駆動用トランジスタT1のベース−接地間
インピーダンスは高くなるため、ダイオードD3を流れ
る逆起電力による電流は駆動用トランジスタT1のベー
ス端子に流れ、駆動用トランジスタT1を逆方向にター
ンオンする。
【0044】前述した第6の実施例は、駆動用トランジ
スタT1がオフしている期間のほとんどで駆動用トラン
ジスタT1のベース−エミッタ間インピーダンスが高い
のに対し、第9の実施例は、駆動用トランジスタT1が
オフしていても他方の駆動用トランジスタがオンであれ
ばベース−エミッタ間インピーダンスを低くするため、
第6の実施例よりも第1の実施例の方が駆動用トランジ
スタT1のコレクタ耐圧が高い期間が長くなる。
【0045】−第10の実施例− 第10の実施例は第9の実施例の変形例であり、第9の
実施例と同様に駆動用トランジスタT1のベース−エミ
ッタ間インピーダンスを低くするものである。図11は
電流制御形半導体装置の第10の実施例の内部回路図で
ある。図示のように、第10の実施例のインピーダンス
制御回路4は、トランジスタT7,T9と、抵抗R2,
R6と、コンデンサC4とから成る。トランジスタT9
のベース端子には駆動回路3内部のトランジスタT8の
ベース端子がダイオードD9を介して接続され、トラン
ジスタT9のコレクタ端子にはトランジスタT7のベー
ス端子と抵抗R6とが接続され、トランジスタT7のエ
ミッタ端子には抵抗R2が接続されている。
【0046】図11において、駆動回路2の出力がハイ
レベル、駆動回路3の出力がローレベルとする。このと
き、駆動用トランジスタT1はターンオンして図11の
A方向に電流が流れる。また、トランジスタT9のベー
ス端子はローレベルになるため、コンデンサC4が充電
されてトランジスタT7はターンオンする。すなわち、
駆動回路3の出力がローレベルになると、駆動用トラン
ジスタT1のベース−接地間インピーダンスは常に低い
状態を保持する。
【0047】この状態で、駆動回路2の出力がローレベ
ル、駆動回路3の出力がハイレベルに変化すると、トラ
ンジスタT9はオンし、コンデンサC4に蓄積されてい
る電荷はトランジスタT9を介して放電される。この放
電が終了するまではトランジスタT7はオン状態を保持
する。このため、駆動用トランジスタT1のコレクタ領
域に蓄積されている少数キャリアをすばやくベース領域
に引き出すことができ、駆動用トランジスタT1を短時
間でターンオフできる。駆動用トランジスタT1のター
ンオフ後はトランジスタT7はオフするため、駆動用ト
ランジスタT1のベース−接地間インピーダンスは高い
状態を保持する。
【0048】その後、駆動回路3の出力がローレベルに
なると、誘導性負荷1から逆起電力が発生され、ダイオ
ードD3に順方向電流が流れる。このとき、トランジス
タT9はオフし、コンデンサC4への電荷の充電が開始
される。ただし、電荷が蓄積されるまでの間はトランジ
スタT7はオフ状態を保持し、駆動用トランジスタT1
のベース−接地間インピーダンスは高い状態を保持す
る。誘導性負荷1の逆起電力による電流はベース−接地
間インピーダンスが高い間にダイオードD3に流れるた
め、この電流は駆動用トランジスタT1のベース端子に
供給され、駆動用トランジスタT1は逆方向にターンオ
ンする。
【0049】このように、第10の実施例は、他方の駆
動用トランジスタがオンしている場合、および他方の駆
動用トランジスタがオンからオフに変化してから所定時
間は、駆動用トランジスタT1のベース−接地間インピ
ーダンスを高くするため、誘導性負荷1から逆起電力が
発生した場合に、確実に駆動用トランジスタT1を逆方
向にターンオンさせることができる。一方、他方の駆動
用トランジスタがオンからオフに変化してから所定時間
以後は、駆動用トランジスタT1のベース−エミッタ間
インピーダンスを低くするため、駆動用トランジスタT
1のコレクタ耐圧を高くできる。
【0050】なお、トランジスタT9のベース端子を駆
動回路3内部のトランジスタT8のベース端子と接続す
る代わりに、図11の点線部のように、トランジスタT
8のエミッタ端子をダイオードD9を介してトランジス
タT9のベース端子と接続してもよい。
【0051】図11では、駆動回路2,3内部のトラン
ジスタT3,T8をダイオードを介して接続している
が、図示の点線部分のように、各トランジスタのエミッ
タ端子をダイオードを介して接続してもよく、あるいは
各駆動用トランジスタのベース端子を接続してもよい。
なお、上記第1〜第10の実施例を組み合わせて実施し
てもよい。例えば、第4,5の実施例の駆動回路を第6
〜第10の実施例に適用してもよく、あるいは第2,3
の実施例を第6〜第10の実施例に適用してもよい。
【0052】このように構成した実施例にあっては、ダ
イオードD3が保護回路に対応する。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、誘導性負荷から発生された逆起電力による電流を
電流制御形トランジスタの制御端子に流して電流制御形
トランジスタを介して上記逆起電力による電流を電源側
に流すようにしたため、環流ダイオードを用いることな
く電流制御形トランジスタを保護できる。請求項2に記
載の発明によれば、電流制御形トランジスタの制御端子
に供給する電流量を、電流制御形トランジスタの電源側
方向への電流増幅率を考慮に入れて設定するようにした
ため、誘導性負荷から発生された逆起電力による大量の
電流を電流制御形トランジスタを介して電源側に流せる
ようになる。請求項3に記載の発明によれば、電流制御
形トランジスタの制御端子とエミッタ端子との間にダイ
オードまたはバイポーラトランジスタを接続するため、
逆起電力による電流を電流制御形トランジスタの制御端
子に効率よく供給できる。また、バイポーラトランジス
タを接続するようにすれば、いったん電流を増幅して電
流制御形トランジスタの制御端子に供給できるため、電
流制御形トランジスタに大量の逆電流を流せるようにな
る。請求項4に記載の発明によれば、逆起電力による電
流をPNPトランジスタを介して電流制御形トランジス
タの制御端子に供給するため、電流制御形トランジスタ
をオフさせる場合に、その制御端子の電圧を低く設定で
き、電流制御形トランジスタのターンオフ時間を短くで
きる。請求項5に記載の発明によれば、電流制御形トラ
ンジスタのベース−接地間にインピーダンス調整用のイ
ンピーダンス調整回路を設けたため、電流制御形トラン
ジスタのターンオフ時間を短縮できるとともに、電流制
御形トランジスタを確実に逆方向にオンさせることがで
きる。請求項6に記載の発明によれば、電流制御形トラ
ンジスタがオンの場合とオンからオフに変化してから所
定時間はインピーダンスを低くするため、電流制御形ト
ランジスタの耐圧を上げるとともに、そのターンオフ時
間を短くできる。また、オフに変化してから所定時間以
後はインピーダンスを高くするため、電流制御形トラン
ジスタを逆方向にオンさせやすくなる。請求項7に記載
の発明によれば、2個の電流制御形トランジスタのいず
れか一方がオンの場合、および双方ともオフしてから所
定時間はインピーダンスを低くするため、電流制御形ト
ランジスタの耐圧を上げることができる。また、双方と
もオフしてから所定時間以後はインピーダンスを高くす
るため、電流制御形トランジスタを逆方向にオンさせや
すくなる。請求項8に記載の発明によれば、他方の電流
制御形トランジスタがオンの場合、および他方の電流制
御形トランジスタがオンからオフに変化してから所定時
間はインピーダンスを高くするため、電流制御形トラン
ジスタを逆方向にオンさせやすくなる。また、他方の電
流制御形トランジスタがオンからオフに変化してから所
定時間以後はインピーダンスを低くするため、電流制御
形トランジスタの耐圧を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電流制御形半導体装置の第1の実
施例の回路図。
【図2】図1の各部の電流が時間とともにどのように変
化するかを示す図。
【図3】本発明による電流制御形半導体装置の第2の実
施例の回路図。
【図4】本発明による電流制御形半導体装置の第3の実
施例の回路図。
【図5】本発明による電流制御形半導体装置の第4の実
施例の回路図。
【図6】本発明による電流制御形半導体装置の第5の実
施例の回路図。
【図7】本発明による電流制御形半導体装置の第6の実
施例の回路図。
【図8】本発明による電流制御形半導体装置の第7の実
施例の回路図。
【図9】本発明による電流制御形半導体装置の第8の実
施例の回路図。
【図10】本発明による電流制御形半導体装置の第9の
実施例の回路図。
【図11】本発明による電流制御形半導体装置の第10
の実施例の回路図。
【図12】従来の電流制御形半導体装置の回路図。
【符号の説明】
1 誘導性負荷 2,3 駆動回路 4 インピーダンス制御回路 T1 電流制御形トランジスタ D3〜D ダイオード R1〜R 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−239813(JP,A) 特開 平2−218218(JP,A) 特開 昭60−139018(JP,A) 特開 平7−297367(JP,A) 実開 昭56−43943(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/00 - 17/70

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導性負荷に接続された端子、電源側に接
    続された端子、および制御端子を有し、誘導性負荷に駆
    動電流を供給する電流制御形トランジスタを備えた電流
    制御形半導体装置において、前記誘導性負荷から発生された逆起電力による電流を前
    記電流制御型トランジスタを介して前記電源側に流すよ
    うに、前記電流制御形トランジスタの制御端子に前記逆
    起電力による電流を供給する 保護回路を備えることを特
    徴とする電流制御形半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された電流制御形半導体装
    置において、 前記保護回路の定格電流をi、前記電流制御形トランジ
    スタが前記電源側に電流を流す場合の定格電流をI、前
    記電流制御形トランジスタが前記電源側に電流を流す場
    合の電流増幅率をh’FEとするとき、 前記保護回路は、i>I/h’FEの関係を満たすように
    構成されることを特徴とする電流制御形半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載された電流制御
    形半導体装置において、 前記保護回路は、前記電流制御形トランジスタの制御端
    子であるベース端子とエミッタ端子との間に介挿される
    ダイオードまたはバイポーラトランジスタを有すること
    を特徴とする電流制御形半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載された電流制御
    形半導体装置において、 前記保護回路はPNPトランジスタを有し、前記PNP
    トランジスタのエミッタ端子が前記電流制御形トランジ
    スタのエミッタ端子に接続され、前記PNPトランジス
    タの制御端子であるベース端子が前記電流制御形トラン
    ジスタのコレクタ端子に接続され、前記PNPトランジ
    スタのコレクタ端子が前記電流制御形トランジスタのベ
    ース端子に接続されることを特徴とする電流制御形半導
    体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載された電
    流制御形半導体装置において、 前記電流制御形トランジスタのベース−接地間のインピ
    ーダンスを調整するインピーダンス調整回路を備えるこ
    とを特徴とする電流制御形半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された電流制御形半導体
    装置において、 前記インピーダンス調整回路は、前記電流制御形トラン
    ジスタがオンの場合およびオンからオフに変化してから
    所定時間は前記インピーダンスが低くし、オフに変化し
    てから前記所定時間以後は前記インピーダンスを高くす
    ることを特徴とする電流制御形半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載された電流制御形半導体
    装置において、 前記誘導性負荷をそれぞれ異なる方向に駆動する2個の
    前記電流制御形トランジスタを有し、 前記保護回路および前記インピーダンス調整回路は、前
    記2個の電流制御形トランジスタにそれぞれ対応して設
    けられ、 前記インピーダンス調整回路は、前記2個の電流制御形
    トランジスタのうちいずれか一方がオンの場合、および
    前記2個の電流制御形トランジスタが双方ともオフして
    から所定時間は前記インピーダンスを低くし、前記電流
    制御形トランジスタが双方ともオフしてから前記所定時
    間以後は前記インピーダンスを高くすることを特徴とす
    る電流制御形半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載された電流制御形半導体
    装置において、 前記誘導性負荷をそれぞれ異なる方向に駆動する2個の
    前記電流制御形トランジスタを有し、 前記保護回路および前記インピーダンス調整回路は、前
    記2個の電流制御形トランジスタにそれぞれ対応して設
    けられ、 前記インピーダンス調整回路は、他方の前記電流制御形
    トランジスタがオンの場合、および前記他方の電流制御
    形トランジスタがオンからオフに変化してから所定時間
    は前記インピーダンスを高くし、前記他方の電流制御形
    トランジスタがオンからオフに変化してから前記所定時
    間以後は前記インピーダンスを低くすることを特徴とす
    る電流制御形半導体装置。
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