JP3239126B2 - エアツールの消音装置 - Google Patents

エアツールの消音装置

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JP3239126B2
JP3239126B2 JP16209299A JP16209299A JP3239126B2 JP 3239126 B2 JP3239126 B2 JP 3239126B2 JP 16209299 A JP16209299 A JP 16209299A JP 16209299 A JP16209299 A JP 16209299A JP 3239126 B2 JP3239126 B2 JP 3239126B2
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勝行 西田
徹大 竹
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不二空機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアグラインダ
やインパクトレンチなどのようにエアモータを駆動源と
するエアツールに好適に実施されるエアツールの消音装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エアツールにおいては、エアモータを駆
動源としているため、電気モータなどを駆動源とする一
般的な機械における騒音対策に加えて、エアモータに起
因する特有の騒音、即ちエアモータを駆動する圧縮空気
の排出に伴う気流音に対する騒音対策が取られている。
【0003】例えば、第1の従来例として、特開昭49
−116692号公報に開示されている消音装置では、
エアモータの排気孔から本体の排気孔までの排気経路の
形状を工夫し、空気の干渉効果などを利用して騒音の低
減を図っている。また、第2の従来例として、特開平6
−246618号公報に開示されている消音装置では、
エアモータのシリンダと本体ケーシングとの間に円筒状
の多孔質消音部材を配置し、エアモータの排気を多孔質
消音部材を通して排気するようにして騒音の低減を図っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来例で
は、エアモータの複数個の排気孔に連通させて膨張室を
形成し、排気エアの急膨張による音の干渉と排気エアの
合流による音の干渉とを利用して騒音の低減を図ってい
る。しかし、排気孔から排気された直後の排気エアは流
速が大きいため、合流渦が発生しやすく、上記膨張室に
よる騒音の低減効果が有効に発揮されないという問題が
ある。
【0005】また、上記第2の従来例では、エアモータ
を外囲する円筒状の消音部材が用いられるため、本体の
排気孔に消音部材を配置する場合に比べて消音部材が大
きくなり、製造コストが上昇するという問題がある。ま
た、円筒状の消音部材はシリンダの外周面と本体ケーシ
ングの内周面とに対してそれぞれ所定間隔をあけて配置
されるため、本体ケーシングの外周が大きくなり、エア
ツールも大きくなってしまうという問題がある。エアツ
ールの大型化は、携行型エアツールにおいては、大きな
問題である。
【0006】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、コンパクトな構
成で、かつ低コストでエアモータの排気音を低減するこ
とができるエアツールの消音装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のエアツ
ールの消音装置は、複数個の排気孔13を有するエアモ
ータ5をケーシング25内に配置し、上記排気孔13か
らの排気エアを上記ケーシング25が備える排気部14
から外部に排出するように構成したエアツールにおい
て、上記排気孔13に連通する排気路28を各排気孔1
3ごとに個別にそれぞれ独立して形成する一方、複数個
の上記排気路28を合流させる単一の合流部29を形成
し、この合流部29からの排気エアを上記排気部14か
ら外部に排出するようにして成り、上記排気孔13は、
上記エアモータ5の外周部に当該エアモータ5の回転軸
6a方向と概ね平行な方向に並設されると共に、半径方
向外方に向かって開口しており、上記ケーシング25の
内周部と上記エアモータ5の外周部との間に上記回転軸
6aに略直交する方向に延びる仕切り24、27を形成
することによって、上記排気路28を上記エアモータ5
の外周部に沿って、かつ上記回転軸6aに略直交する方
向に延びる概略円弧状に形成し、さらに上記合流部29
は、上記エアモータ5の回転軸6aに関して上記排気孔
13とは反対側に配置されると共に、膨張機能を有する
ことを特徴としている。
【0008】上記請求項1のエアツールの消音装置で
は、エアモータ5の各排気孔13からの排気エアは、そ
れぞれ独立して形成された排気路28を通ってから単一
合流部29に流れ込む。このとき、排気エアは排気路
28の流路抵抗などの影響によって流速が低減すると共
に、流れも安定する。そして、このように個別に減衰さ
れた排気エアは、比較的低速で安定した状態で合流部2
9に流れ込むことになるので、合流部29での合流渦の
発生を抑えることができる。これによって、排気エアの
合流による音の干渉を利用した合流部29における消音
効果を充分に発揮させることができ、エアツールの騒音
を低減することができる。
【0009】また、上記エアツールの消音装置では、排
気路28は、ケーシング25の内周部とエアモータ5の
外周部との間の空間を仕切り24、27によって区分す
ることによって形成される。仕切り24、27は、ケー
シング側に形成してもよいし、エアモータ側に形成して
もよく、あるいは両方に形成してもよい。このように、
比較的簡単な構成で、かつ安価に排気路28を形成する
ことができる。また、エアモータ5の外周部に沿って排
気路28が形成されるので、消音装置の小型化を図るこ
とができ、ケーシング25の大型化を招くことなく、エ
アツールの大型化を防止できる。さらに、排気路28を
エアモータ5の外周部に沿って形成したことによって排
気路28には曲がり部分が生じるので、この曲がり部分
における音の反射、干渉による消音効果も得られる。
【0010】さらに上記エアツールの消音装置では、合
流部29を排気孔13とは反対側に配置したことによっ
て、ケーシング25を大きくすることなく排気路28を
長くすることができる。従って、排気エアの低速化及び
流れの安定化をより一層図ることができ、合流部29で
の合流渦の発生を抑えることができる。これによって、
合流部29での消音効果を向上させることができる。
【0011】また、上記エアツールの消音装置では、合
流部29においても排気エアの急膨張による音の干渉を
利用して消音することができる。これによって、エアツ
ールの騒音をさらに低減することができる。
【0012】請求項2のエアツールの消音装置は、上記
排気路28は、膨張機能を有することを特徴としてい
る。
【0013】上記請求項2のエアツールの消音装置で
は、排気路28においても排気エアの急膨張による音の
干渉を利用して消音することができる。これによって、
エアツールの騒音をさらに低減することができる。ま
た、膨張によって排気エアの低速化及び安定化を図るこ
とができるので、合流渦の発生が低減し、合流部29で
の消音効果を向上することができる。
【0014】請求項のエアツールの消音装置は、上記
排気孔13は、上記エアモータ5の回転軸6aと略直交
する方向に延びる細長い孔であることを特徴としてい
る。
【0015】上記請求項のエアツールの消音装置で
は、エアモータ5のトルクを低下させることなく、騒音
を低減させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次にこの発明のエアツールの消音
装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明の消音装置を適用した
アングルグラインダ1の水平断面図であり、図2はアン
グルグラインダ1の垂直断面図である。
【0017】アングルグラインダ1は、大略的に、本体
部2と、切削部3と、把手部4とで構成される。本体部
2は、ケーシング25の先端側にエアモータ5を内蔵し
ている。エアモータ5は、シリンダ12内に複数枚の羽
根を有するロータ6を配置して構成され、このロータ6
はケーシング25に取り付けられた一対のベアリング
7、8によって回転可能に支持されている。そして、ロ
ータ6の先端には、切削部3に回転力を伝達するための
かさ歯車9が取り付けられている。一方、本体部2の後
端部には、図示しないエアホースが装着される装着部1
0が配置されている。エアホースは、エアモータ5の駆
動力である圧縮空気を供給するものである。供給された
圧縮空気は、装着部10から所定の空気通路を通ってエ
アモータ5の吸気孔11(図4参照)に導入される。
【0018】エアモータ5は、吸気孔11から圧縮空気
を導入することによって、シリンダ12内に配置された
ロータ6を回転させるものである。シリンダ12は、そ
の外周部に排気エアを排出するための複数個(本実施形
態では4個)の排気孔13a〜13dを有している。そ
して、排気孔13a〜13dからの排気エアは、後述す
る排気経路を通って排気部14から大気中に放出され
る。排気部14は、本体部2の先端側の側部に配置され
ている。
【0019】切削部3は、本体部2の先端部に配置され
ており、砥石などから成る円盤状の研磨材15が先端部
に取り付けられた回転軸16を有している。回転軸16
は、その回転軸線16aがロータ6の回転軸線6aと直
交するように配置されると共に、ケーシング25に取り
付けられた一対のベアリング17、18によって回転可
能に支持されている。また、回転軸16は、ベアリング
17、18の間に取り付けられたかさ歯車19を有して
いる。このかさ歯車19は、ロータ6の先端に取り付け
られているかさ歯車9に噛み合わされている。従って、
エアモータ5のロータ6を回転させると、回転力はかさ
歯車9から、かさ歯車19、回転軸16へと伝達され、
研磨材15が回転する。尚、切削部3は、研磨材15を
覆うカバー20を有している。カバー20は、本体部2
側に配置されて研磨材15の略半分を覆っている。
【0020】また、把手部4は、本体部2の先端部であ
って排気部14とは反対側に取り付けられている。この
把手部4は、ロータ6の回転軸線6aと回転軸16(研
磨材15)の回転軸線16aの双方に直交する方向に延
びて形成されている。作業者は、右手で本体部2を握
り、左手で把手部4を握ってアングルグラインダ1を持
ち、ワークに対して所定の研磨作業を行う。
【0021】次に本体部2における排気構造を説明す
る。図3は、図2の切断面線III−IIIから見た断
面図である。尚、図3では、シリンダ12の内部に配置
されるロータ6は省略している。シリンダ12は、図4
に示すように、ロータ6を配置する円柱状の内部空間2
1を有する略円筒状の部材であるが、中部空間21はそ
の中心線21aがシリンダ12の中心線12aから偏心
して形成されている。中心線21aは、ロータ6の回転
軸線6aに一致するものである。そして、シリンダ12
の厚肉部には複数個(本実施形態では3個)の吸気孔1
1、11、11が形成されている。吸気孔11は、シリ
ンダ12の一端部から中心線12aと平行に延びて形成
されると共に、所定の位置に形成された開口部22によ
って内部空間21に連通している(図5参照)。
【0022】また、シリンダ12の外周部には、図6に
示すように、中部空間21の中心線21aと平行に概ね
1列に並んで配列される複数個(本実施形態では4個)
の排気孔13a、13b、13c、13d(総称すると
きは参照符号「13」を用いる)が形成されている。排
気孔13は、シリンダ12の外周部に沿ってかつ中心線
21aに直交する方向に延びて形成された細長い角孔で
あり、中心線21aを中心として半径方向外方に向かっ
て開口している。また、隣接する排気孔13・13の形
成位置は、中心線21aに関して周方向にずれている。
即ち、排気孔13a、13cの各形成位置は周方向上で
ほぼ同じであり、排気孔13b、13dの各形成位置は
周方向上でほぼ同じであるが、排気孔13a、13cの
形成位置とはずれている。
【0023】尚、排気孔13は、シリンダ12の外周部
に形成された凹部23に形成されている。凹部23は、
中心線12a方向にはシリンダ12の両端からそれぞれ
一定距離をあけて形成されると共に、周方向には吸気孔
11の近傍位置から厚みの最も大きい部分を通って吸気
孔11のほぼ反対側の位置まで形成されている(図7、
図8参照)。そして、凹部23の深さは、凹部23が形
成されているシリンダ部分の厚さがほぼ等しくなるよう
に、厚肉部から薄肉部に向かうに従って浅くなるように
形成されている。排気孔13b、13dは凹部23内に
形成されているが、排気孔13a、13cはその一部が
凹部23から薄肉部に向かって突出して形成されてい
る。
【0024】さらに、凹部23には、隣接する2つの排
気孔13aと13b、13bと13c、13cと13d
の間にそれぞれ突部24a、24b、24c(総称する
ときは参照符号「24」を用いる)が形成されている。
図6の側面図においては、分かり易くするため突部24
にハッチングを付している。突部24は、中心線12a
に直交する方向に、かつ凹部23の周方向長さの全長に
わたって形成される。そして、突部24が形成されたシ
リンダ部分の外周形状が中心線12aを中心とした円形
となるように、突部24の高さは、厚肉部から薄肉部に
向かうに従って低くなるように形成されている(図7、
図8参照)。
【0025】一方、本体部2を構成するケーシング25
は、図9及び図10に示すように、その内部にエアモー
タ5を収納する略四角柱状の収納空間26を有してい
る。そして、収納空間26に面する内周部には、シリン
ダ12の突部24と同じ数(本実施形態では3個)の突
部27a、27b、27c(総称するときは参照符号
「27」を用いる)が形成されている。突部27は、中
心線26aに直交する方向に、かつ周方向に沿って形成
されると共に、シリンダ12を収納した際に突部24と
同一周上に位置するように形成されている。中心線26
aは、シリンダ12の中心線12aに一致するものであ
る。また、突部27の頂面はシリンダ12の外周部に接
触するように中心線26a回りに円弧状に形成されてお
り、この円弧の半径はシリンダ12の外径に略等しく設
定される。さらに、突部27の高さは、シリンダ12の
薄肉部側に接触する下方側が高く、シリンダ12の厚肉
部側に接触する上方側が低く形成されている。尚、中心
線26aに関してシリンダ12の排気孔13に対向する
内周部26bとほぼ反対側の内周部26cには、突部2
7は形成されていない。
【0026】従って、エアモータ5をケーシング25に
収納すると、ケーシング25の内周部の突部27がシリ
ンダ12の外周部(突部24を含む)に接触し、ケーシ
ング25の内周部とシリンダ12の外周部との間の略円
筒状の空間が、排気孔13ごとに4つの略円環状の空間
に区分されることになる。これは、突部27と突部24
とが一体となって仕切りとして機能するからである。こ
のように個別に独立して形成された、略円環状の空間が
各排気孔13a〜13dにそれぞれ連通する排気路28
a、28b、28c、28d(総称するときは参照符号
「28」を用いる)となる。尚、排気路28は排気孔1
3に対して充分大きく形成されているので、排気路28
は膨張部としても機能する。
【0027】また、排気孔13とはほぼ反対側には突部
27は形成されていないので、この空間29で4つの排
気路28が合流することになる。従って、この空間29
単一の合流部となる。本実施形態では、合流部29
は、シリンダ12の基端側から本体部2の側方の排気部
14まで中心線26aに沿って形成されており、排気路
28に対して充分大きな空間である。従って、合流部2
9は、膨張部としても機能する。そして、排気路28と
合流部29とが排気経路を構成している。
【0028】次に、この排気経路における消音効果につ
いて説明する。排気孔13からの排気エアは、排気路2
8に流れ込む。このとき、上述したように排気路28は
排気孔13に対して充分大きな空間として形成されてい
るので膨張部としても機能する。従って、排気エアが急
膨張することによって音の干渉が生じ、消音効果が得ら
れる。
【0029】排気路28に流れ込んだ排気エアは、排気
路28に沿って流れる。このとき、排気路28はシリン
ダ12の外周部に沿って円環状に形成されているため、
曲がり部分を有している。従って、排気エアが曲がるこ
とによって音の干渉が生じ、消音効果が得られる。この
消音効果は、シリンダ12の厚肉部側の排気路28を通
る場合と、薄肉部側の排気路28を通る場合との両方で
得ることができる。尚、薄肉部側の排気路28は厚肉部
側の排気路28よりも大きく形成されているので、薄肉
部側の排気路28では排気エアの急膨張による消音効果
も得られる。
【0030】このように各排気孔13a〜13dからの
排気エアは、それぞれの排気孔13a〜13dごとに独
立して形成された排気路28a〜28dを通って単一の
合流部29に流れ込んで合流する訳であるが、排気路
28a〜28dを通っている間に流路抵抗などの影響を
受けて、排気エアは流速が減少すると共に流れも安定
する。そして、このように個別に減衰された排気エアは
比較的低速で安定した状態で合流部29に流れ込むこと
になるので、合流部29での合流渦の発生を抑えること
ができる。これによって、排気エアの合流による音の干
渉を利用した合流部29における消音効果を充分に発揮
させることができる。さらに、排気エアの急膨張による
音の干渉を利用した消音効果も得ることができる。
【0031】合流部29の排気エアは、排気部14から
大気中に排出される。排気部14においても、上述した
急膨張による音の干渉を利用した消音効果、流路の曲が
りによる音の反射、干渉を利用した消音効果が得られる
ように流路の形状を工夫していることは、もちろんであ
る。また、排気部14においては、多孔質材料を適宜配
置して多孔質材料による吸音を利用して消音を行うよう
にすると共に、排気孔の形状、配置場所を工夫して消音
を行うようにしている。
【0032】以上のように本実施の形態によれば、排気
孔13ごとにそれぞれ独立した排気路28が形成されて
いるので、比較的低速で安定した状態で排気エアが
一の合流部29に流れ込むことになり、合流渦の発生を
抑えることができる。これによって、合流部29におけ
る消音効果を充分に発揮させることができ、アングルグ
ラインダ1の騒音を低減することができる。また、排気
孔13から排気された直後に排気エアを急膨張させるよ
うにしているので、急膨張による消音効果が得られると
共に、流速の低減効果及び流れの安定化をより高めるこ
とができる。排気路28における膨張は、排気路28の
経路上で1回又は2回以上行うようにすればよく、ある
いは排気路28全体が膨張部として機能するようにして
もよい。尚、膨張させなくても、流速を低減させ、かつ
流れを安定させることができるのは、もちろんである。
【0033】また、仕切り(突部24、27)を配置し
て排気路28が形成されているので、比較的簡単な構成
で、かつ安価に排気路28を形成することができる。本
実施形態ではシリンダ12の外周部に凹部23があるた
め、シリンダ12側の突部24とケーシング25側の突
部27とを連結させて仕切りを構成したけれども、シリ
ンダ12側だけに仕切りとなる突部を形成してもよい。
また、シリンダ12の外周部に凹部がない場合はケーシ
ング25側だけに仕切りとなる突部を形成してもよい。
【0034】さらに、排気路28はエアモータ5の外周
部に沿って形成されているので、消音構造の小型化を図
ることができ、ケーシング25の大型化を招くことな
く、アングルグラインダ1の大型化を防止できる。これ
は、アングルグラインダ1のように、携行型のエアツー
ルにおいては、特に有効である。また、排気路28の曲
がり部分における音の反射、干渉による消音効果も得ら
れる。
【0035】また、合流部29をシリンダ12の中心線
12aに関して排気孔13とは反対側に配置したので、
ケーシング25を大きくすることなく排気路28を長く
することができる。これによって、排気エアの低速化及
び流れの安定化をより高めることができ、合流部29で
の合流渦の発生を抑えて充分な消音効果を得ることがで
きる。
【0036】さらに、排気孔28を周方向に延びる細長
い角孔にしたことによって、エアモータ5のトルクを低
減させることなく騒音を低減させることができること
が、本願発明者による実験で確認された。即ち、丸孔を
周方向に沿って複数個配列して排気孔を構成した場合
は、トルクが低減するにもかかわらず、騒音は本実験形
態よりも大きいことが確認された。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1のエアツールの消
音装置によれば、排気孔ごとにそれぞれ独立した排気路
が形成されているので、比較的低速で安定した状態で
排気エアが単一の合流部に流れ込むことになり、合流渦
の発生を抑えることができる。これによって、合流部に
おける消音効果を充分に発揮させることができ、エアツ
ールの騒音を低減することができる。この結果、コンパ
クトな構成で、かつ低コストでエアモータの排気音を低
減することが可能となる。
【0038】また上記請求項1のエアツールの消音装置
によれば、仕切りを配置して排気路が形成されているの
で、比較的簡単な構成で、かつ安価に排気路を形成する
ことができる。また、排気路はエアモータの外周部に沿
って形成されているので、消音構造の小型化を図ること
ができ、ケーシングの大型化を招くことなく、エアツー
ルの大型化を防止できる。これは、携行型のエアツール
においては、特に有効である。さらに、排気路の曲がり
部分における音の反射、干渉による消音効果も得られ
る。
【0039】さらに上記請求項1のエアツールの消音装
置によれば、ケーシングを大きくすることなく排気路を
長くすることができるので、排気エアの低速化及び流れ
の安定化をより一層高めることができ、合流部での合流
渦の発生を抑えることができる。これによって、合流部
での消音効果を向上させることができる。
【0040】上記請求項1のエアツールの消音装置によ
れば、合流部における膨張によっても消音することがで
きるので、エアツールの騒音をさらに低減することがで
きる。
【0041】請求項2のエアツールの消音装置によれ
ば、排気路における膨張によっても消音することができ
るので、エアツールの騒音をさらに低減することができ
る。また、膨張によっても排気エアの低速化及び安定化
を図ることができるので、合流部での消音効果を向上さ
せることができる。
【0042】請求項のエアツールの消音装置によれ
ば、エアモータのトルクを低下させることなく、騒音を
低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消音装置を適用したアングルグライン
ダの水平断面図である。
【図2】上記アングルグラインダの垂直断面図である。
【図3】図2の切断面線III−IIIから見た断面図
である。
【図4】上記アングルグラインダが備えるエアモータの
シリンダの正面図である。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】上記シリンダの側面図である。
【図7】図6の切断面線VII−VIIから見た断面図
である。
【図8】図6の切断面線VIII−VIIIから見た断
面図である。
【図9】上記アングルグラインダのケーシングの垂直断
面図である。
【図10】図9の切断面線X−Xから見た断面図であ
る。
【符号の説明】
1 アングルグラインダ 5 エアモータ 6 ロータ 6a 回転軸線 12 シリンダ 13 排気孔 14 排気部 24a 突部 24b 突部 24c 突部 25 ケーシング 27a 突部 27b 突部 27c 突部 28a 排気路 28b 排気路 28c 排気路 28d 排気路 29 空間(合流部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−246618(JP,A) 特開 昭49−116692(JP,A) 特開 平7−314316(JP,A) 実開 昭54−146990(JP,U) 実開 昭52−112587(JP,U) 実公 昭35−29008(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 23/00 B25B 21/02 B25F 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の排気孔(13)を有するエアモ
    ータ(5)をケーシング(25)内に配置し、上記排気
    孔(13)からの排気エアを上記ケーシング(25)が
    備える排気部(14)から外部に排出するように構成し
    たエアツールにおいて、上記排気孔(13)に連通する
    排気路(28)を各排気孔(13)ごとに個別にそれぞ
    れ独立して形成する一方、複数個の上記排気路(28)
    を合流させる単一の合流部(29)を形成し、この合流
    部(29)からの排気エアを上記排気部(14)から外
    部に排出するようにして成り、上記排気孔(13)は、
    上記エアモータ(5)の外周部に当該エアモータ(5)
    の回転軸(6a)方向と概ね平行な方向に並設されると
    共に、半径方向外方に向かって開口しており、上記ケー
    シング(25)の内周部と上記エアモータ(5)の外周
    部との間に上記回転軸(6a)に略直交する方向に延び
    る仕切り(24)(27)を形成することによって、上
    記排気路(28)を上記エアモータ(5)の外周部に沿
    って、かつ上記回転軸(6a)に略直交する方向に延び
    概略円弧状に形成し、さらに上記合流部(29)は、
    上記エアモータ(5)の回転軸(6a)に関して上記排
    気孔(13)とは反対側に配置されると共に、膨張機能
    を有することを特徴とするエアツールの消音装置。
  2. 【請求項2】 上記排気路(28)は、膨張機能を有す
    ることを特徴とする請求項1のエアツールの消音装置。
  3. 【請求項3】 上記排気孔(13)は、上記エアモータ
    (5)の回転軸(6a)と略直交する方向に延びる細長
    い孔であることを特徴とする請求項1のエアツールの消
    音装置。
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