JP3238737U - 摺動部材用樹脂組成物からなる樹脂製歯車 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とした樹脂製歯車としての長寿命性を満たし、JISB1759に基づく樹脂製歯車としての歯車負荷特性寿命を満たし、十分な耐摩擦性能及び耐摩耗性能を有し、尚且つ射出成形が可能な樹脂製歯車を提供する。【解決手段】樹脂主成分をポリブチレンテレフタレート樹脂とする摺動部材用組成物であって、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びシリコーン樹脂を含む摺動部材用樹脂組成物により摺動面の少なくとも一部が構成される。【選択図】図1
Description
本考案は、優れた摩擦摩耗特性を発揮する摺動部材用樹脂組成物及びその成形品に関するものである。特に複写機や食品加工装置、自動車の部品として用いられる歯車に適した樹脂組成物及び樹脂製歯車に関する考案である。
樹脂製歯車は,金属歯車に比べて軽量,自己潤滑性,耐腐蝕性,低騒音性,量産性等の特徴を有するため,金属製に代わって多方面に簡易に利用される。樹脂材料としては,その機械的特性や摺動特性の点から,ポリアセタール,ポリアミド樹脂が挙げられ,特に前者を主成分とする樹脂組成物は,比較的優れた歯車負荷特性を持ち,生産性も高い事より,歯車用樹脂材料として多用されている。(特許文献1)また、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性樹脂は、耐熱性や耐摩耗性に優れており、摺動部材用樹脂組成物として用いられている。これに、自己潤滑性を向上させるため、摩擦係数の低いポリテトラフルオロエチレン樹脂(四ふっ化エチレン樹脂)やジメチルシロキサンを配合した摺動部材用樹脂組成物が知られている(特許文献2、3)。
摺動部材の中でも歯車のように、高い負荷がかかる部材は、摩擦性能や耐摩耗性能に限らず、高い負荷がかかった場合や、長時間の負荷がかかった場合であっても破損しない、高寿命性能が求められる。一般にポリテトラフルオロエチレン樹脂は、接着性が低いために、他の樹脂に混合した場合の相溶性が悪い。従って、ポリブチレンテレフタレート樹脂に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂を一定の濃度以上に配合する事は困難である。さらにポリテトラフルオロエチレン樹脂を配合したポリブチレンテレフタレート樹脂は配合していないものと比較して粘性が高くなり、射出成形が困難になるという問題がある。ここで、引用文献2には、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリテトラフルオロエチレン樹脂を10重量部、エンジン油5重量部を加えた樹脂組成物が記載されているが、樹脂製歯車に適した物性を有する樹脂組成物は記載されていない。特に、JISB1759に基づく歯車負荷特性寿命についての記載がなく、樹脂製歯車としての長寿命性を満たしているか否かは不明である。また、引用文献3にはポリブチレンテレフタレート樹脂にジメチルシロキサンを配合した摺動部材用樹脂組成物が記載されているが、ジメチルシロキサンのみではポリテトラフルオロエチレン樹脂程滑りが良くなく、摩擦性能が不十分である。
そこで、本考案の目的は、樹脂製歯車としての長寿命性を満たし、十分な耐摩擦性能及び耐摩耗性能を有し、尚且つ射出成形が可能な摺動部材用樹脂組成物及び歯車を提供する事である。
本考案者が鋭意検討を行った結果、ポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とする摺動部材用樹脂組成物にポリテトラフルオロエチレン及びシリコーン樹脂を配合することで、前述の課題を解決可能であることを見出し、本考案を完成するに至った。本考案の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
(1) 樹脂主成分をポリブチレンテレフタレート樹脂とする摺動部材用組成物であって、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びシリコーン樹脂を含む摺動部材用組成物からなる樹脂製歯車。
(2)前記ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量%に対し、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂を1~22重量%、前記シリコーン樹脂0.1~15重量%の割合で含む、(1)に記載の摺動部材用組成物からなる樹脂製歯車。
(3)前記シリコーン樹脂がシロキサン結合を主骨格とする高分子化合物を含み、シリカに担持された、射出成形が可能な摺動部材用組成物からなる樹脂製歯車であって、
前記摺動部材組成物で少なくとも摺動面の一部が構成される(1)又は(2)に記載の樹脂製歯車。
前記摺動部材組成物で少なくとも摺動面の一部が構成される(1)又は(2)に記載の樹脂製歯車。
本考案によれば、樹脂製歯車としての長寿命性を満たし、十分な耐摩擦性能及び耐摩耗性能を有し、尚且つ射出成形が可能な摺動部材用樹脂組成物及び歯車を提供可能である。
以下、本考案の実施形態を説明する。
本考案で使用するポリブチレンテレフタレート樹脂(以下「PBT」という。)とは、ブチレンテレフタレートの繰り返し単位を主成分とするポリエステルであって、多価アルコール成分として1,4-ブタンジオール、多価カルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を用いて得られるブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルである。主たる繰り返し単位とは、ブチレンテレフタレート単位が、全多価カルボン酸-多価アルコール単位中の70モル%以上であることを意味する。更にブチレンテレフタレート単位は、好ましくは80モル%以上、更には90モル%、特には95モル%以上である。
PBTに用いられるテレフタル酸以外の多価カルボン酸成分の一例としては、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸、トリメシン酸、トリメリット酸等の芳香族多価カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、或いは上記多価カルボン酸のエステル形成性誘導体(例えばテレフタル酸ジメチル等の多価カルボン酸の低級アルキルエステル類)等が挙げられる。これらの多価カルボン酸成分は単独でも良いし複数を混合して用いても良い。
一方、1,4-ブタンジオール以外の多価アルコール成分の一例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等の脂環族多価アルコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ等の芳香族多価アルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリコール等のポリアルキレングリコール等が挙げられる。これら多価アルコール成分は単独で用いても良いし、複数で用いても良い。
本考案で使用するPBTは、耐加水分解性の観点から末端カルボキシル基当量が50(eq/T)以下であり、好ましくは40(eq/T)以下であり、より好ましくは30(eq/T)以下である。末端カルボキシル基当量が50(eq/T)を超えると加水分解性の観点で好ましくない。
本考案のPBTは、本考案の要件を満たせば単独であってもよいし、或いは末端カルボキシル基濃度、融点、触媒量等の異なる複数の混合物であってもよい。
本考案のPBTは、樹脂組成物の主成分として用いられており、加工容易性と歯車としての曲げ強さ及び曲げ弾性率を確保するという理由で、樹脂組成物全体に対して70重量%以上用いるものである。
本考案のPTFEは、PBT100重量%に対して1~40重量%用いるのが好ましく、低摩擦係数の確保と歯車としての曲げ強さ及び曲げ弾性率の確保のバランスを両立できる範囲という理由で、1~22重量%用いるのがさらに好ましい。
本考案で使用するシリコーン樹脂には、ポリシロキサンを含むことができる。組成物中に存在し得るポリシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリアルキルメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン共重合体、アルキルメチルシロキサン-アリールアルキルメチルシロキサン共重合体、ポリ(3,3,3-トリフルオロプロピルメチルシロキサン)、3,3,3-トリフルオロプロピルメチルシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体などのポリオルガノシロキサン(オルガノシロキサンの単独重合体又は共重合体など)またはこれらの混合物が挙げられる。組成物中に存在しえるポリシロキサンとしては、官能基化されたポリシロキサンも挙げられる。また、特開2008-143980号に記載されているようなシリコーン組成物や、ジメチルシロキサン-アクリル酸ブチルゴム、ポリジメチルシロキサン系ゴム、ジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン共重合体系ゴムといった共重合体も用いる事ができる。さらに、作業性の向上と樹脂組成物からのブリードを抑制するという理由により、例えば上述のシリコーン樹脂をシリカ(二酸化ケイ素)等といった多孔質性微粒子の担体に担持させたものを用いる事ができる。シリカ以外の担体としては、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸マグネシウム、リン酸ジルコニウム、アパタイトなどのリン酸塩、アルミナなどの金属酸化物、黒鉛、ゼオライト、層状粘土鉱物等、ポリエチレン、ポリウレタン、セルロース、ポリアミド、ポリビニルホルマール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。このうち、シリカとしては、ヒュームドシリカ、沈殿シリカ、微粉砕シリカ又は/及び焼成シリカを担体として用いる事ができる。シリコーン樹脂をシリカに担持させたものの市販品として、例えば、旭化成ワッカーシリコーン製GENIOPLAST 登録商標Pellet S、東レダウコーニング製TREFIL F-202が挙げられる。
本考案のシリコーン樹脂は、PBT100重量%に対して0.1~15重量%用いるのが好ましい。また、シリコーン樹脂が担体に担持した全体重量を100重量部とした場合に対して、シリコーン樹脂が50~80重量部の範囲でシリカに担持している事が好ましい。
本考案の樹脂組成物には、樹脂成分以外に、他の添加剤を所定の割合添加してもよい。添加剤としては、例えば、光安定剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料・染料、無機充填剤、耐候安定剤が用いられる。具体的には、アクリロニトリル-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、グラファイト、炭素繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、二硫化モリブテン、カーボンブラック等を配合し得る。
本考案の樹脂組成物をタンブラー、あるいはヘンシェルミキサーなどで混合し、混合した配合物は、公知の一軸或いは二軸の溶融混練押出機により、ぺレット状混合物を得る事ができる。得られたペレット状混合物を、公知の射出成形、押出成形、ブロー成形にて摺動物成形品を得ることが出来る。このうち、PBTを含む樹脂性歯車を効率よく量産できるという理由で、射出成形によって摺動物成形品を得る事がもっとも望ましい。さらに成形品に、切削加工、穴あけ加工、塗装、コーティング加工等の後加工処理を施す事も可能である。また、射出成形においては二色成形をする事も可能である。
本考案の摺動物成形品又は樹脂歯車には、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属を混合する事や、樹脂組成物から得た成形物をステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属等に積層する事も可能である。
樹脂製歯車は、どのような歯車であっても良いが、例えば平歯車、ラック歯車、内歯車、はすば歯車、はすば内歯車、はすばラック、やまば歯車、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ゼロールかさ歯車、円筒ウォームギヤ、ねじ歯車、フェースギヤ、鼓形ウォームギヤ、ハイポイドギヤ等が挙げられる。
本考案を平歯車に用いる場合、平歯車の歯幅直径は、どのような大きさであっても良いが、例えば1~500mmのものが挙げられる。
本考案を用いた歯車は、複写機や食品加工装置、自動車に適しているが、これに限らない。この中でも、長寿命特性を特に要する複写機への適用において優れる。
表1に実施例及び比較例の配合比及び測定試験結果を示す。以下、実施例に基づき、詳細な実施形態を説明する。
(実施例1~3)
PBT(ポリプラスチックス株式会社製 2002-EF2001)、PTFE(喜多村株式会社製 KTL-620)、及びシリコーン樹脂を担持したシリカ(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製 GENIOPLAST 登録商標Pellet
S シリコーン約70重量% シリカ約30重量%)を、表1に記載する配合比で混合し、ヘンシェルミキサーを用いて十分にミキシングを行なった。その後、ミキシングを行なった材料を二軸混練押出機で十分に混練し、直径2.5mmのダイを通してストランドとし、水冷した後にストランドカッターを用いてペレット状混合物を得た。このペレット状混合物をインライン射出成形機にて射出成形し、所定形状の樹脂製のインボリュート歯車(モジュール:1.0、圧力角:20度、歯数:30枚、歯幅:8mm、取付ボス部内径:20mm)を得た。
PBT(ポリプラスチックス株式会社製 2002-EF2001)、PTFE(喜多村株式会社製 KTL-620)、及びシリコーン樹脂を担持したシリカ(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製 GENIOPLAST 登録商標Pellet
S シリコーン約70重量% シリカ約30重量%)を、表1に記載する配合比で混合し、ヘンシェルミキサーを用いて十分にミキシングを行なった。その後、ミキシングを行なった材料を二軸混練押出機で十分に混練し、直径2.5mmのダイを通してストランドとし、水冷した後にストランドカッターを用いてペレット状混合物を得た。このペレット状混合物をインライン射出成形機にて射出成形し、所定形状の樹脂製のインボリュート歯車(モジュール:1.0、圧力角:20度、歯数:30枚、歯幅:8mm、取付ボス部内径:20mm)を得た。
(比較例1~2)
シリコーン樹脂を用いず、潤滑油としてアルキルジフェニルエーテル(以下「ADE」という。)(株式会社MORESCO製 LB-100)をシリカ(オリエンタルシリカコーポレーション製 商品名トクシールPR)に、シリコーン樹脂を重量比70重量%、シリカを30重量%の割合で担持させたものを、表1に記載の配合比で混合した以外は実施例と同様にして、比較例1及び比較例2の樹脂製歯車を得た。
(比較例3~5)
成形材料をポリアセタール樹脂(以下「POM」という。)(ポリプラスチックス株式会社製 NW-02-CF2001)とした比較例3、ポリアミド6,6樹脂(以下「PA66」という。)(旭化成株式会社製 1402S)とした比較例4、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下「PEEK」という。)(ビクトレックスジャパン株式会社製 450G)とした比較例5においても、実施例と同様にして樹脂製歯車を得た。
シリコーン樹脂を用いず、潤滑油としてアルキルジフェニルエーテル(以下「ADE」という。)(株式会社MORESCO製 LB-100)をシリカ(オリエンタルシリカコーポレーション製 商品名トクシールPR)に、シリコーン樹脂を重量比70重量%、シリカを30重量%の割合で担持させたものを、表1に記載の配合比で混合した以外は実施例と同様にして、比較例1及び比較例2の樹脂製歯車を得た。
(比較例3~5)
成形材料をポリアセタール樹脂(以下「POM」という。)(ポリプラスチックス株式会社製 NW-02-CF2001)とした比較例3、ポリアミド6,6樹脂(以下「PA66」という。)(旭化成株式会社製 1402S)とした比較例4、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下「PEEK」という。)(ビクトレックスジャパン株式会社製 450G)とした比較例5においても、実施例と同様にして樹脂製歯車を得た。
(評価)
<歯車負荷特性寿命評価試験>
JISB1759に準拠して、実施例及び比較例で得られた樹脂製歯車の歯車負荷特性寿命評価試験を行った。具体的には、表2に示す測定条件で図1に示す動力吸収式動的歯車試験機を用いて、一定の負荷(歯元曲げ応力)を与えながら試験開始から試験続行が不可能になるまでの歯車総回転数を測定した。歯元曲げ応力が30MPa及び40MPaにおける測定結果を表1に示す。尚、本試験においては、パウダークラッチによるブレーキをかけることで負荷(すなわち歯元曲げ応力)をかけている。また、歯元曲げ応力を算出する際には、ポリプラスチック株式会社の2006年9月発行の製品カタログ「POM(アセタール・コポリマー)DURACON 歯車」8頁記載のルイスの式を用いている。さらに、表2の相手材質とは、被動側の歯車材質を意味する。
<歯車負荷特性寿命評価試験>
JISB1759に準拠して、実施例及び比較例で得られた樹脂製歯車の歯車負荷特性寿命評価試験を行った。具体的には、表2に示す測定条件で図1に示す動力吸収式動的歯車試験機を用いて、一定の負荷(歯元曲げ応力)を与えながら試験開始から試験続行が不可能になるまでの歯車総回転数を測定した。歯元曲げ応力が30MPa及び40MPaにおける測定結果を表1に示す。尚、本試験においては、パウダークラッチによるブレーキをかけることで負荷(すなわち歯元曲げ応力)をかけている。また、歯元曲げ応力を算出する際には、ポリプラスチック株式会社の2006年9月発行の製品カタログ「POM(アセタール・コポリマー)DURACON 歯車」8頁記載のルイスの式を用いている。さらに、表2の相手材質とは、被動側の歯車材質を意味する。
表1にて、歯車負荷特性寿命評価試験によって得られた結果を示す。表1よりJISB1759に準拠した歯車負荷特性寿命試験において、シリコーン樹脂を用いた実施例1及び実施例2は、ADEを配合した比較例1及び比較例2よりも高い歯車負荷特性寿命を示した。さらに、実施例1~3は既存の歯車材料からなる比較例3及び比較例4よりも高い歯車負荷特性寿命を示した。さらに、一般的には歯車寿命特性が高いが、価格が高価であるPEEKを用いた比較例5と比較してもほぼ同程度の歯車負荷特性寿命を示した。
Claims (3)
- 樹脂主成分をポリブチレンテレフタレート樹脂とする摺動部材用組成物であって、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びシリコーン樹脂を含む摺動部材用組成物からなる樹脂製歯車。
- 前記ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量%に対し、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂を1~22重量%、前記シリコーン樹脂0.1~15重量%の割合で含む、請求項1に記載の摺動部材用組成物からなる樹脂製歯車。
- 前記シリコーン樹脂がシロキサン結合を主骨格とする高分子化合物を含み、シリカに担持された、射出成形が可能な摺動部材用組成物からなる樹脂製歯車であって、
前記摺動部材組成物で少なくとも摺動面の一部が構成される請求項1又は2に記載の樹脂製歯車。
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JP2022002023U JP3238737U (ja) | 2022-06-17 | 2022-06-17 | 摺動部材用樹脂組成物からなる樹脂製歯車 |
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