JP3238697B1 - 道路除雪ナビゲーションシステムおよび道路網データ処理方法ならびに道路網データ処理プログラム - Google Patents

道路除雪ナビゲーションシステムおよび道路網データ処理方法ならびに道路網データ処理プログラム

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JP3238697B1
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Abstract

【要約】 【課題】 迅速性、柔軟性及び拡張性に優れた道路網デ
ータの提供、除雪作業に伴う損傷事故防止、作業効率の
向上、除雪作業の容易化及び道路際まで確実に除雪でき
る道路除雪ナビゲーションシステムを提供する。 【解決手段】 全内角が180度未満の多角形交叉点と
相反するベクトル線分の直線路とからなり道路画像がリ
ンクされた道路網データを記憶する道路網記憶手段10
と、除雪車位置座標を取得する位置座標取得手段11
と、交叉点番号を記憶及び棄却しつつ除雪車が交叉点内
外いずれに位置するかを判別し除雪車の交叉点離脱方向
を判別する交叉点内外判別手段13と、除雪車が交叉点
外に位置する場合にベクトル線分を特定するベクトル線
分特定手段14と、ベクトル線分上の測点を求める測点
取得手段15と、除雪車が交叉点内に位置する場合に画
像方向を特定する画像方向特定手段16と、前記測点及
び画像方向にリンクされた道路画像を再生する画像再生
手段17と、それを表示する画像表示手段18とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムおよび道路網データ処理方法ならびに道路
網データ処理プログラムに係り、特に、幹線道路のみな
らず生活道路等の複雑で不規則な道路の除雪作業に好適
な道路除雪ナビゲーションシステムおよび道路網データ
処理方法ならびに道路網データ処理プログラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】雪国の朝は、道路の確保から始まる。朝
7時には児童の登校が始まり通勤自動車が路上に溢れ出
す。そのため、除雪作業は夜間に集中する。まずは除雪
車の前に装備されたブレードによって車道の雪が路側に
押しやられ車道確保が優先的に行われる。ときにはロー
タリ除雪車が後続して路上の雪を路側に投げ捨ててうず
高く積み上げてしまう場合もある。降雪日が続けば路側
や歩車道間に見上げるほどの雪山が築かれ、歩道が消え
て歩行者が車道に追いやられてしまう事態になる。この
ようになると交通渋滞を引き起こし、接触事故や人身事
故がいつ起きてもおかしくない状況になる。
【0003】また、除雪作業は、ロータリ除雪車が主流
になりつつある。このロータリ除雪車には作業内容に応
じた除雪機能が取り付けられており、例えば、車輌前方
に取り付けられる螺旋状のオーガを使用して降り積もっ
た雪や氷を砕き、シュートと呼ばれる投雪装置によって
路側や橋架下に雪を投げ捨てたり、トラックに積み込ん
だりする。前述したような雪山に対しては、雪切りツノ
と呼ばれる切雪装置が装着され、雪山を切断してトラッ
クへと積み込むことができる。この作業は排雪と呼ばれ
一連の除雪作業の中で最も危険な作業である。雪山には
消火栓をはじめ変形縁石や防護柵等の様々な障害物が隠
れているからである。また、雪山の上部カットや歩道除
雪には、サイド・ウイング車が使用される。
【0004】したがって、従来の除雪作業では、ロータ
リ除雪車やサイド・ウイング車を使用し、雪に隠れた作
工物を損傷しないようにするため、除雪地区を熟知した
ベテランを担当地区に配備したり、障害物が存在する可
能性の高い路側際の除雪を回避するなど、極めて慎重に
作業が進められるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
除雪作業においては、どんなに慎重に作業を進めたとし
ても雪に埋もれた障害物を目視できない以上限度があ
り、夜間作業が多いという条件も加わって、雪に隠れた
消火栓や変形縁石、U字溝、防護柵、花壇等の様々な作
工物を損壊してしまうという問題は解消されていなかっ
た。
【0006】さらに損壊した作工物の賠償責任は除雪作
業請負業者にあるため、除雪作業員は目視できない障害
物に対して恐怖心を抱くようになり、作業効率が低下し
て除雪作業が遅延してしまうという問題も生じていた。
【0007】しかも安全を優先し過ぎると路側際におけ
る除雪が不徹底になってしまうため、冬の道路の幅員は
極めて狭くなり、結局、交通渋滞を引き起こし、歩道か
ら溢れた人が交通事故に巻き込まれるおそれが生じてし
まっていた。特に、都心部では道路幅が狭い上、自動車
も人口も密度が多いことから切実な問題であった。
【0008】このように障害物を目視できないことが原
因となり、問題が波及的に広がってしまっていたのであ
る。
【0009】一方、除雪作業請負業者は、損傷事故を少
しでも抑制するために、予め除雪作業員の担当地区を決
めておき、夏場のうちに除雪作業員に当該担当地区を巡
回させて道路状況を頭に入れさせ冬場の除雪作業に入る
ようにしている。行政もこれを補助すべく区域割りを行
ったり除雪台帳を整備して情報提供に努めているが生活
道路のような細部にまでは手が回らない状況である。こ
のように現在の除雪作業は、担当地区を熟知した相当な
ベテランに支えられているのが現状であり、それゆえ人
員を機動的に配備できないという非効率的な問題も存在
していた。
【0010】本発明は、このような問題点を解決する1
つの手段としてなされたもので、道路網データを一次元
的に処理しているため複雑な道路網における除雪車の不
規則な移動に対しても迅速かつ柔軟に対応して道路画像
を再生できるとともに、機能の拡張性に優れた道路網デ
ータを提供できるし、除雪作業に伴う損傷事故を確実に
防止できるのはもちろんのこと、積雪に隠れた障害物に
対する作業員の恐怖心を緩和させてスムーズに作業を進
行させることができて作業効率を大幅に向上でき、障害
物の位置を含め除雪地域の道路状況を熟知した者でなく
ても除雪作業を行うことができ、しかも道路際まできれ
いに除雪できるため常に道路幅を確保できて交通渋滞や
人身事故の低減を図ることができる道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムおよび道路網データ処理方法ならびに道路
網データ処理プログラムを提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
道路除雪ナビゲーションシステムの特徴は、基点および
ベクトル基線の対の組み合わせにより全内角が180度
未満の多角形からなる交叉点と、方向の相反する1対の
ベクトル線分からなる直線路とで構成され、前記ベクト
ル線分上の測点および交叉点内の画像方向にそれぞれ道
路画像をリンクさせた道路網データを記憶する道路網記
憶手段と、除雪車の位置座標を取得する位置座標取得手
段と、除雪車の位置座標に応じて所定の交叉点番号を記
憶および棄却しつつ、その位置座標に基づいて所定の交
叉点の内外いずれに除雪車が位置するかを判別するとと
もに、除雪車の交叉点からの離脱方向を判別する交叉点
内外判別手段と、この交叉点内外判別手段によって除雪
車が所定の交叉点の外側に位置すると判別された場合
に、除雪車方向に対して近似方向のベクトル線分を除雪
車が位置するベクトル線分として特定するベクトル線分
特定手段と、前記除雪車の位置座標から前記ベクトル線
分特定手段によって特定されたベクトル線分上の測点を
求める測点取得手段と、前記交叉点内外判別手段によっ
て除雪車が所定の交叉点内に位置すると判別された場合
に、除雪車方向に対して近似する画像方向を特定する画
像方向特定手段と、前記測点取得手段によって取得され
た測点にリンクされている道路画像および前記画像方向
特定手段によって特定された画像方向にリンクされてい
る道路画像を再生する画像再生手段と、この画像再生手
段によって再生される道路画像を表示する画像表示手段
とを有する点にある。
【0012】ここで、交叉点には、一般の道路に存在す
る交叉点だけでなく曲線路において設定される仮想交叉
点も含まれるものとする。また、除雪車方向とは除雪車
の前方方向のことであり、除雪車の前進や後進を含めた
除雪車走行方向とは異なる。
【0013】そして、このような構成を採用したことに
より、道路網記憶手段が記憶している基点とベクトル基
線とで構成される内角が180度未満の多角形の交叉点
と1対のベクトル線分からなる直線路との道路網データ
上において、位置座標取得手段が除雪車の位置座標を逐
次取得し、交叉点内外判別手段が、その位置座標に対応
する交叉点番号を逐次記憶したり棄却しつつ、その記憶
されている交叉点において除雪車が内側に存在するのか
外側に存在するのかを判別するとともに、除雪車が交叉
点の外側に離脱した際にはその離脱方向を判別する。そ
して、前記交叉点内外判別手段によって除雪車が交叉点
の外側に位置すると判別された場合には、除雪車は直線
路に位置することとなり、ベクトル線分特定手段によっ
て除雪車方向に対して近似方向のベクトル線分を特定す
るとともに、測点取得手段が当該位置座標からその特定
されたベクトル線分上の測点を求める。一方、前記交叉
点内外判別手段によって除雪車が所定の交叉点内に存在
すると判別された場合には、画像方向特定手段が除雪車
方向に対して近似する画像方向を特定する。そして、画
像再生手段が特定された測点および画像方向にリンクさ
れている道路画像を選択して再生し、その画像を画像表
示手段によって表示する。これによって、不規則な生活
道路における除雪車のUターンやスイッチ・バック、あ
るいは交叉点における移動等のように複雑に移動する場
合であっても、迅速確実に除雪作業に最も必要な道路画
像を提供することができる。
【0014】また、請求項2に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項1において、交叉点内外
判別手段は、交叉点の各基点と除雪車の位置座標とを結
んだ線分に対して、各ベクトル基線から時計回り方向に
形成される角度のすべてが180度未満であるか否かに
より内外判別を行うとともに、その角度のいずれか1つ
でも180度以上であると判断した場合に、前記除雪車
の位置座標からその180度以上の角度をなすベクトル
基線に垂線を下し、その足が線分上にあるベクトル基線
と交差する方向に除雪車が離脱したと判別する点にあ
る。
【0015】そして、このような構成を採用したことに
より、除雪車が所定の交叉点の内外いずれにあるかの判
断が、除雪車の位置座標と各基点とを結ぶ線分と、各ベ
クトル基線とのなす角度のすべてが180度未満か否か
だけで済むため、簡単で迅速に判断を下すことができる
し、また、除雪車が交叉点の外側に存在すると判断した
場合に、当該位置座標から180度以上の角度をなすベ
クトル基線に垂線を下してその足が線分上にあるベクト
ル基線を求め、このベクトル基線と交差する直線路を離
脱方向と判断するため、たとえ180度以上の角度が複
数存在しても、確実に除雪車が交叉点からどの方向に離
脱したかを判別することができる。
【0016】また、請求項3に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、基点およびベクトル基線の対の
組み合わせにより全内角が180度未満の多角形からな
る交叉点と、方向の相反する1対のベクトル線分からな
る直線路とで構成され、前記ベクトル線分上の測点およ
び交叉点内の画像方向にそれぞれ道路画像をリンクさせ
た道路網データを記憶する道路網記憶手段と、除雪車の
位置座標を取得する位置座標取得手段と、除雪車の位置
座標に応じて所定の交叉点番号を記憶および棄却しつ
つ、その位置座標に基づいて所定の交叉点の内外いずれ
に除雪車が位置するかを判別する交叉点内外判別手段
と、この交叉点内外判別手段によって除雪車が所定の交
叉点の外側に位置すると判別された場合に、除雪車の位
置座標から前記交叉点内外判別手段が記憶している交叉
点に関連する所定のベクトル線分に対して垂線を下ろ
し、その垂線の足が線分上にあるベクトル線分のうち垂
線長が最小の条件を満たすベクトル線分およびこれと対
をなすベクトル線分を求める現在位置線分判別手段と、
この現在位置線分判別手段により判別された1対のベク
トル線分のうち、除雪車方向に対して近似方向のベクト
ル線分を除雪車が位置するベクトル線分として特定する
ベクトル線分特定手段と、前記除雪車の位置座標から前
記ベクトル線分特定手段によって特定されたベクトル線
分上の測点を求める測点取得手段と、前記交叉点内外判
別手段によって除雪車が所定の交叉点内に位置すると判
別された場合に、除雪車方向に対して近似する画像方向
を特定する画像方向特定手段と、前記測点取得手段によ
って取得された測点にリンクされている道路画像および
前記画像方向特定手段によって特定された画像方向にリ
ンクされている道路画像を再生する画像再生手段と、こ
の画像再生手段によって再生される道路画像を表示する
画像表示手段とを有する点にある。
【0017】そして、このような構成を採用したことに
より、道路網記憶手段が記憶している基点とベクトル基
線とで構成される内角が180度未満の多角形の交叉点
と1対のベクトル線分からなる直線路との道路網データ
上において、位置座標取得手段が除雪車の位置座標を逐
次取得し、交叉点内外判別手段が、その位置座標に対応
する交叉点番号を逐次記憶したり棄却しつつ、その記憶
されている交叉点において除雪車が内側に存在するのか
外側に存在するのかを判別する。そして、この交叉点内
外判別手段によって除雪車が交叉点の外側に位置すると
判別された場合には、現在位置線分判別手段が、記憶さ
れている交叉点に関連する所定のベクトル線分に対して
前記除雪車の位置座標から垂線を下ろし、その垂線の足
が線分上にあるベクトル線分のうち垂線長が最小の条件
を満たすベクトル線分およびこれと対をなすベクトル線
分を求め、それら1対のベクトル線分のうちベクトル線
分特定手段によって除雪車方向に対して近似方向のベク
トル線分を特定するとともに、測点取得手段が当該位置
座標からその特定されたベクトル線分上の測点を求め
る。一方、前記交叉点内外判別手段によって除雪車が交
叉点内に存在すると判別された場合には、画像方向特定
手段が除雪車方向に対して近似する画像方向を特定す
る。そして、画像再生手段が特定された測点および画像
方向にリンクされている道路画像を選択して再生し、そ
の画像を画像表示手段によって表示する。これによっ
て、不規則な生活道路における除雪車の複雑な移動に対
しても迅速確実に除雪作業に最も必要な道路画像を提供
することができるし、たとえ位置座標の受信精度が悪く
ても安定したシステム動作を確保することができる。
【0018】また、請求項4に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項3において、交叉点内外
判別手段は、交叉点の各基点と除雪車の位置座標とを結
んだ線分に対して、各ベクトル基線から時計回り方向に
形成される角度のすべてが180度未満であるか否かの
みを判断する点にある。
【0019】そして、このような構成を採用したことに
より、除雪車が所定の交叉点の内外いずれにあるかの判
断が、除雪車の位置座標と各基点とを結ぶ線分と、各ベ
クトル基線とのなす角度のすべてが180度未満か否か
で済むため、簡単で迅速に判断を下すことができる。
【0020】また、請求項5に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項1から請求項4のいずれ
か1項において、システム起動時に、除雪車の位置座標
から全ベクトル線分に対して垂線を下ろし、その垂線の
足が線分上にあるベクトル線分のうち垂線長が最小であ
ってかつ所定長さ以下の条件を満たすベクトル線分と、
これと対をなすベクトル線分とを求める初期位置線分判
別手段を有するとともに、前記ベクトル線分特定手段
が、前記初期位置線分判別手段により判別された1対の
ベクトル線分のうち、除雪車方向に近似するベクトル線
分を特定するようになっている点にある。
【0021】そして、このような構成を採用したことに
より、システムが起動されると、初期位置線分判別手段
が除雪車の位置座標を受信すると、その座標から全ベク
トル線分に対して垂線を下ろし、その垂線の足が線分上
にあるベクトル線分をすべて抽出し、そのうち垂線長が
最小であってかつ所定長さ以下の条件を満たすベクトル
線分と、これと対をなすベクトル線分とを求めると、ベ
クトル線分特定手段が、それらの1対のベクトル線分の
うち、除雪車方向に近似するベクトル線分を特定する。
これにより、起動時における除雪車の初期位置を簡単か
つ確実に特定できる。
【0022】また、請求項6に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項1から請求項5のいずれ
か1項において、前記測点取得手段によって取得された
測点に除雪車の速度に応じた所定の補正距離を加える速
度補正手段を備えている点にある。
【0023】そして、このような構成を採用したことに
より、速度補正手段が、除雪車の速度に応じてベクトル
線分上の測点に任意の補正距離を加えるため、除雪車速
度が高速になって描画ラヴの影響が大きくなっても道路
画像を再生するタイミングを調整することができる。
【0024】また、請求項7に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項1から請求項6のいずれ
か1項において、前記画像再生手段によって再生された
道路画像を少なくとも一定時間静止させるための最小時
間が設定できる画像静止時間設定手段を備えている点に
ある。
【0025】そして、このような構成を採用したことに
より、画像静止時間設定手段が、画像を静止させる最小
時間の設定を受けると、次の再生測点を通過しても設定
時間に満たない場合は前記道路画像を表示し続けるた
め、例えば画像の切れ合い点において除雪車が小刻みに
前進後退を行った場合や高速走行した場合であっても、
画像情報が読みとれない程頻繁に切り替わることがな
い。
【0026】また、請求項8に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項1から請求項7のいずれ
か1項において、直線路のベクトル線分上に設定された
障害物測点を検出して警告を発信する障害物警告発信手
段を備えている点にある。
【0027】そして、このような構成を採用したことに
より、除雪車が障害物測点の近傍に近づくと、障害物警
告発信手段が、ベクトル線分上の障害物測点を検出して
警告音を発したり、道路画像上に警告マークを表示する
ため、除雪作業員に障害物の存在を知らせられる。
【0028】また、請求項9に係る道路除雪ナビゲーシ
ョンシステムの特徴は、請求項1から請求項8のいずれ
か1項において、ベクトル線分上の測点にリンクされた
道路画像を抽出して任意にコマ送りさせるコマ送り手段
を備えている点にある。
【0029】そして、このような構成を採用したことに
より、コマ送り手段が道路画像を任意に前後方向へコマ
送りするため、除雪車の位置座標の取得条件と切り離し
て必要な道路画像を再生することができる。
【0030】また、請求項10に係る道路除雪ナビゲー
ションシステムの特徴は、請求項1から請求項9のいず
れか1項において、ベクトル線分上の測点および交叉点
の画像方向にリンクされている道路画像として車道用の
道路画像に加えて歩道用の道路画像を前記道路網記憶手
段に記憶し、前記画像再生手段により選択される道路画
像を任意に車道用と歩道用とに切り換えられる歩車道画
像切換手段を備えている点にある。
【0031】そして、このような構成を採用したことに
より、歩車道画像切換手段が車道用と歩道用の道路画像
を切り換えると、各構成部は特に動作を変えることなく
通常のロジックで切り換えられた道路画像を選択して再
生するようになっているため、車道用の道路画像だけで
なく歩道用の道路画像も簡単に再生させられる。
【0032】また、請求項11に係る道路画像データ処
理方法の特徴は、基点およびベクトル基線の対の組み合
わせによって全内角が180度未満の多角形からなる交
叉点と、これらの交叉点間に配置され方向の相反する1
対のベクトル線分からなる直線路とにより道路網を形成
するステップと、各収録位置座標から所定の前記ベクト
ル線分に対して垂線を下ろし、所定の始点から前記垂線
の足までの距離を測点として前記各位置座標を前記各測
点に変換するステップと、直線路において道路画像を選
択して再生するための再生測点を各ベクトル線分上に設
定するステップと、交叉点内において道路画像を選択し
て再生するための画像方向を設定するステップと、前記
ベクトル線分上に設定した各再生測点に最も近い測点の
道路画像をリンクさせるとともに、前記交叉点内に設定
した画像方向に所定の道路画像をリンクさせるステップ
とからなる点にある。
【0033】そして、このような方法を採用したことに
より、本来不規則な道路網を全内角が180度未満の多
角形からなる交叉点と1対のベクトル線分からなる直線
路とに簡略化させたモデルとして形成し、2次元の各収
録位置座標をベクトル線分上に投影して1次元的な測点
に置換するとともに、交叉点内における画像を特定する
ための画像方向を設定して所定の道路画像をリンクさせ
るようになっているため、簡易化された道路網データで
あって簡易な数値データとして処理できる道路網データ
を提供することができる。
【0034】また、請求項12に係る道路網データ処理
方法の特徴は、請求項11において、直線路のベクトル
線分上に障害物の測点を設定するステップを備えている
点にある。
【0035】そして、このような方法を採用したことに
より、ベクトル線分上に障害物の測点を設定するため、
簡単に障害物の位置を特定できるし、システムにおいて
簡単に検出させられる。
【0036】また、請求項13に係る道路網データ処理
プログラムの特徴は、コンピュータを、基点およびベク
トル基線の対の組み合わせによって全内角が180度未
満の多角形からなる交叉点と、これらの交叉点間に配置
され方向の相反する1対のベクトル線分からなる直線路
とにより道路網を形成する道路網モデル化手段と、前記
直線路上に展開される収録位置座標からベクトル線分に
対して垂線を下ろし、所定の始点から垂線の足までの距
離を測点として前記位置座標を前記測点に変換する位置
座標測点化手段と、直線路において道路画像を選択して
再生するための再生測点を前記ベクトル線分上に設定す
る再生測点設定手段と、交叉点内において道路画像を選
択して再生するための画像方向を設定する画像方向設定
手段と、前記ベクトル線分上に設定した各再生測点に最
も近い測点の道路画像をリンクさせるとともに、前記交
叉点内に設定した画像方向に所定の道路画像をリンクさ
せる画像リンク手段として機能させる点にある。
【0037】そして、このような構成を採用を採用した
ことにより、道路網モデル化手段が複雑な道路網のデー
タを全内角が180度未満の多角形からなる交叉点と1
対のベクトル線分からなる直線路との簡略化したモデル
として形成し、位置座標測点化手段が2次元の位置座標
をベクトル線分上に垂線を下ろして1次元的な測点に置
換し、再生測点設定手段が道路画像を選択再生するため
の再生測点を前記ベクトル線分上に設定し、画像方向設
定手段が交叉点内における画像方向を設定し、画像リン
ク手段が再生測点および画像方向のそれぞれに適当な道
路画像をリンクさせるようになっているため、簡易化さ
れた道路網データであって簡易な数値データとして処理
できる道路網データを提供することができる。
【0038】また、請求項14に係る道路網データ処理
プログラムの特徴は、請求項13において、コンピュー
タを、直線路のベクトル線分上に障害物の測点を設定す
る障害物設定手段として機能させる点にある。
【0039】そして、このような構成を採用したことに
より、障害物設定手段が直線路のベクトル線分上に障害
物の測点を設定するため、障害物の位置を極めて簡単に
道路網データ内に設定することができるし、システム上
においても簡単に検出させることができる。
【0040】また、請求項15に係る道路網データ記憶
媒体の特徴は、基点およびベクトル基線によって全内角
が180度未満の多角形からなる交叉点と、これらの交
叉点間に配置され方向の相反する1対のベクトル線分か
らなる直線路との組み合わせ構造からなる道路網データ
を有し、前記直線路のベクトル線分上には道路画像の再
生測点が設定されているとともに前記交叉点内には画像
方向が設定されており、それらの測点および画像方向に
それぞれ所定の道路画像がリンクされている点にある。
【0041】そして、このような構成を採用したことに
より、道路網が交叉点と直線路とからなる簡略化構造の
モデルに形成されているとともに、画像再生位置を一次
元的な測点や方向として定められており、それらの測点
や方向に所定の道路画像をリンクさせているため、コン
ピュータに読み込まれた場合に各種の処理が簡単かつ確
実であり、データ加工等の柔軟性や機能の拡張性に優れ
ている。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る道路除雪ナビ
ゲーションシステムおよびこのシステムの前提処理とも
いえる道路網データ処理方法ならびに道路網データ処理
プログラムの実施形態の一例を図面を用いて説明する。
【0043】まず、道路網データ処理方法の前提とし
て、除雪対象となる道路網の道路画像を収録位置座標と
してのGPS(global positioning
system)データを受信しながらデジタル画像を
ビデオにより収録する。なお、GPSデータのうち原則
として本実施形態では平面座標(X,Y)を利用する。
【0044】道路画像の収録は、除雪車における除雪作
業員の目線位置で20m以上先までを見通せる方向にビ
デオカメラを配置し、2つの交叉点間を一撮影単位とし
て交叉点内は原則的に直進走行しつつ収録する。また、
交叉点の設定に必要な参考情報として、交叉点の巻き込
み部における始点、終点および中央点の位置をGPSを
用いて測定する。
【0045】また、道路画像の収録時においては、収録
位置座標が膨大になってデータ処理が煩雑化するのを防
止するために、受信間隔が0.5m以上の位置座標のみ
を取得するようになっている。したがって、車輌が停止
している状態では新たな位置座標を取り込まないように
なっている。
【0046】収録後には、収録位置座標とリンクしてい
る直路画像を撮影時系列に従って配列し、再生させて収
録の適否を判断する。また、撮影点列および交叉点の測
量データをプロットしてCRT画面上に展開し、目視に
てGPSによる位置座標の信頼性を確認することも必要
である。
【0047】つぎに、前述のようにして位置座標を取得
しつつ収録した道路画像を除雪作業用の道路網データと
して利用できるようにデータ処理を行う。
【0048】本実施形態の道路網データ処理プログラム
1は、図1に示すように、コンピュータを、主として、
道路網を交叉点と直線路とによる簡略化モデルに形成す
る道路網モデル化手段2と、直線路上に展開された道路
画像の各収録位置座標を一次元的な測点に変換する位置
座標測点化手段3と、直線路における道路画像の再生ポ
イントを設定する再生測点設定手段4と、交叉点内に画
像方向を定めるための画像方位角を設定する画像方位角
設定手段5と、直線路に設定した測点および交叉点内の
画像方位角に所定の道路画像をリンクさせる画像リンク
手段6と、直線路上に障害物の位置座標を測点として設
定する障害物設定手段7として機能させるように構成さ
れている。
【0049】それらの各構成についてより具体的に説明
すると、道路網モデル化手段2は、図2に示すように、
除雪対象として指定された道路網を基点およびベクトル
基線の対の組み合わせによって各頂点の内角が180度
未満の多角形からなる交叉点と、それらの交叉点間に配
置される方向の相反する1対のベクトル線分からなる直
線路とによって形成するようになっている。ここで、図
2の点線で示すエリアのように、前記交叉点には、通常
の交叉点の他に後述する2方向路を有する仮想交叉点が
含まれる。
【0050】前述した交叉点や基点、ベクトル基線、ベ
クトル基線との夾角、ベクトル線分および方位角等に
は、それぞれ適当な識別番号およびリンクコードが設定
されている。それは、図3および図4に示すように、例
えば、基点は交叉点番号とリンクされ、ベクトル基線は
交叉点と基点と対向交叉点との組み合わせでリンクコー
ドが設定される。また、ベクトル線分であれば、始点B
Pと終点EPとが存在する2つの交叉点番号でリンクコ
ードが設定される。
【0051】また、直線路におけるベクトル線分のベク
トル方向は除雪車の通行方向を考慮して左側通行となる
よう設定されている。なお、直線路のうち2車線以下の
細街路や一方通行の小路では、2つのベクトル線分が異
常に接近したり交錯することもある。このような場合で
は、図5に示すように、両者のベクトル線分を重ね合わ
せてあたかも2つのベクトルを持つ1線分として設定す
るようになっている。
【0052】一方、直線とみなすと収録位置座標を測点
に変換したときに現実の距離と差が大きくなり過ぎて不
備が生じるような曲線路は、適当な曲点位置に仮想交叉
点を設定するようになっている。この仮想交叉点を設定
する位置は、隣接する交叉点との距離が画像の再生間隔
(1画像の分担範囲)以上とするのが好ましい。画像の
頻繁な切り替わりを防ぐためである。
【0053】また、交叉点の基点およびベクトル基線の
組み合わせは、図6に示すように、時計回り方向に対を
組むように設定されている。プログラム上は、基点が指
定されると自動的に時計回り方向にベクトル基線が設定
され、識別番号およびリンクコードが設定されるように
なっている。基点の位置は、図7に示すように、GPS
データの誤差を吸収するために受信位置から所定距離離
れる位置に設定される。本実施形態では、GPS誤差を
3mと想定しており基点は受信位置から4m以上離れる
ように設定される。さらに、基点の設定位置は、ベクト
ル基線と現実の道路とがほぼ直交するように設定され
る。これは、除雪車が交叉点からその外部に離脱した場
合に、離脱方向の直線路を確実に特定できるようにする
ためである。つまり、後述する交叉点内外判別手段13
aによって除雪車が交叉点の外側に離脱したと判断され
た場合に、その交叉点外部の除雪車の位置座標から離脱
方向のベクトル基線に垂線を下ろした場合にその線分上
に垂線の足が確実に存在するようにするためである。
【0054】一方、直線路のベクトル線分は、2つの交
叉点内にそれぞれ始点BPおよび終点EPが設定される
と自動的にベクトル方向が定められ、真北を基準として
時計回り方向の方位角が設定されるようになっている。
【0055】つぎに、図8に示すように、位置座標測点
化手段3は、直線路上に展開された道路画像の各収録位
置座標から所定のベクトル線分に対して垂線を下ろし、
始点BPからその垂線の足までの距離である測点に変換
するようになっている。つまり、位置座標は始点BPか
らの距離であらわされる。例えば、P3はP1よりもΔL
だけ前方にあると考え、また2次元的にはP2とP4は離
れており異なる座標値であるが、始点BPからは同距離
であり同じ測点同じ位置と判断される。
【0056】このように測点を定めることにより各画像
を再生するタイミングを専ら除雪車の進行方向の位置関
係だけで判断することができるようになる。例えば、図
9に示すような曲線路を直線路とみなした場合、直線上
では20mで画像が切り替わると設定されるが、実際の
走行は21mとなる。しかし、もともと前方を見通せる
画像を10〜20m間隔で1画像が再生されるように設
定されるため、実質的な問題はない。逆に言えば、測点
と実走距離との差が画像再生距離との関係で違和感を生
じさせる場合には、その曲線路に仮想交叉点を設定する
必要があることになる。
【0057】つぎに、図10に示すように、再生測点設
定手段4は、除雪作業時に道路画像を抽出して再生する
ための再生測点を前記ベクトル線分上に設定するように
なっている。再生測点は除雪車の走行速度や道路画像の
内容等の条件に応じて定められるが、本実施形態では1
0〜20m間隔で設定される。設定は自動設定あるいは
位置指定による任意設定のいずれでも実行できるように
なっている。例えば、図10のケース(A)に示すよう
に、収録点列がほぼ直線状を形成している場合には、所
定間隔に自動設定することが好ましいが、ケース(B)
のように収録点列が曲線状を形成している場合には、収
録方向がめまぐるしく変化するため、任意に再生間隔を
狭めて設定することが好ましい。これにより再生画像と
現実の景色との違和感を防ぐようになっている。
【0058】つぎに、画像方位角設定手段5は、交叉点
内において再生する道路画像を特定するための画像方位
角を設定するようになっている。この画像方位角は、撮
影方向のベクトル線分の方位角が設定される。
【0059】そして、画像リンク手段6は、ベクトル線
分上の各再生測点に対して最も近傍の測点で撮影した道
路画像をリンクさせるとともに、交叉点内に設定した画
像方位角が一致する撮影方向の道路画像であって最も巻
き込み部の状況が把握できる収録位置座標の道路画像を
リンクさせるようになっている。つまり、図11に示す
ように、交叉点内の画像方位角に対してリンクさせる道
路画像は、除雪車の進行方向にある巻き込み部の状況が
十分に判別できる収録位置座標を選択するようになって
いる。実際の交叉点内での画像リンク設定作業は、ベク
トル線分と収録位置座標を指定し、そのベクトル線分の
方位角を画像方位角とし、指定した収録位置座標で収録
した道路画像を再生画像としてリンクされる。
【0060】つぎに、図12に示すように、障害物設定
手段7は、消火栓や路面突起、防護柵等の障害物が存在
する位置座標を直線路のベクトル線分上に測点として設
定するようになっている。予備的な警告であるため、実
際の障害物位置より10〜20m手前の位置に測点を設
定することが好ましい。このとき、画像中に警告マーク
を表示するように画像を処理するようにしてもよい。
【0061】つぎに、本実施形態の道路網データ処理プ
ログラム1の動作処理および道路網データ処理方法につ
いて図13を参照しつつ説明する。
【0062】本実施形態の道路網データ処理方法では、
図13に示すように、ステップ1において、道路画像収
録時に取得したGPSによる各収録位置座標をCAD上
にプロット展開する。ステップ2において、収録位置座
標点列と交叉点巻き込み部のデータを参考にして交叉点
の各基点を設定すると、道路網モデル化手段2が、順次
時計回り方向にベクトル基線を描き、全内角が180度
未満の交叉点を形成させる。このとき同時に交叉点、基
点およびベクトル基線の各識別番号およびリンクデータ
がそれぞれ設定される。
【0063】なお、直線路とみなせない曲線路上では特
殊な交叉点形態2方向交叉点として仮想交叉点とみな
し、交叉点の設定と同様に、基点を指定して多角形状に
設定する。
【0064】続いてステップ3に進んで、道路網モデル
化手段2が、方向が相反する1対のベクトル線分を設定
する。つまり、ステップ2で設定した交叉点のベクトル
基線と位置座標点列との交点を結ぶようにして交叉点内
に始点BPおよび終点EPを指定するとベクトル線分が
形成されて直線路が完成する。なお、ベクトル線分が形
成されると同時に真北を基準とするベクトル線分の方位
角が自動計算され設定される。
【0065】また、直線路エリア内では除雪車の位置座
標から垂線を下したときにその垂線の足が常にベクトル
線分上に存在しなければならないため、始点BPおよび
終点EPは交叉点内に指定する必要がある。なお、始点
BPは直線路における最初の画像を選定するコントロー
ルポイントに相当することを考慮して設定する。
【0066】つぎに、ステップ4に進行し、位置座標測
点化手段3が、各収録位置座標から対応するベクトル線
分に対して垂線を下ろし、始点BPからその垂線の足ま
での距離としての測点を前記各収録位置座標に換えて設
定する。
【0067】さらにステップ5に進行し、再生測点設定
手段4が、道路画像を再生する測点を10〜20mを基
準に所定間隔でベクトル線分上に自動または任意に設定
する。
【0068】また、ステップ6に進行し、画像方位角設
定手段5が、交叉点内における進行方向のベクトル線分
の指定を受けて画像方位角を設定する。
【0069】そして、ステップ7に進行し、画像リンク
手段6が、ベクトル線分上の各再生測点に対して最も近
傍の測点を有する道路画像をリンクするとともに、交叉
点内に設定した画像方位角に対して方向が一致する撮影
方向の巻き込み部の道路画像をリンクする。
【0070】さらに、ステップ8に進行し、障害物設定
手段7が、消火栓等の障害物の位置座標に基づいて、ベ
クトル線分上に障害物測点を設定する。このとき、必要
に応じて警告表示を設定する場合には、道路画像に警告
処理を施すようになる。
【0071】このようにして処理を施した道路網データ
は、コンピュータ読み取り可能なDVD(デジタル多目
的ディスク)等の記憶媒体に記憶されるようになってい
る。すなわち、この記憶媒体に記憶された道路網データ
の構造は、基点およびベクトル基線によって全内角が1
80度未満の多角形からなる交叉点と、これらの交叉点
間に配置され方向の相反する1対のベクトル線分からな
る直線路との組み合わせ構造からなる道路網データを有
し、前記直線路のベクトル線分上には道路画像の再生測
点が設定されているとともに前記交叉点内には画像方位
角が設定されており、それらの測点および画像方位角に
それぞれ所定の道路画像がリンクされている構造となっ
ている。
【0072】したがって、本実施形態の道路網データ処
理プログラム1および道路網データ処理方法によれば、
GPSを使用して取得した収録位置座標をベクトル線分
上の測点という一次元的なデータとしてロジックが簡素
化されるため、位置確認が直線的に判断され、除雪車の
位置検出から画像再生までの時間を最小に押さえること
ができるし、障害物の警告等のオプション機能も単に数
値で指定するだけでよくなる。つまり、単純化により迅
速性、柔軟性および将来的な拡張性を備えることができ
る。
【0073】つぎに、本発明の道路除雪ナビゲーション
システムの第1実施形態について図14から図24を参
照しつつ説明する。
【0074】道路除雪ナビゲーションシステム9aの第
1実施形態は、図14に示すように、交叉点と直線路と
から構成される道路網に画像方位角および測点を基準と
して道路画像をリンクさせた道路網データを記憶する道
路網記憶手段10と、除雪車の位置座標を取得する位置
座標取得手段11と、除雪車の位置座標に基づいて起動
時に除雪車が位置するベクトル線分を判別する初期位置
線分判別手段12と、除雪車の位置座標に対応する交叉
点番号を記憶および棄却しつつその交叉点の内外いずれ
に除雪車が位置するかを判別するとともに、除雪車の交
叉点からの離脱方向を判別する交叉点内外判別手段13
aと、除雪車の方位角により除雪車方向に対して近似方
向のベクトル線分を判別して除雪車が位置するベクトル
線分として特定するベクトル線分特定手段14と、除雪
車の位置座標に基づいて特定されたベクトル線分上の測
点を求める測点取得手段15と、交叉点内で除雪車方向
に近似する画像方向の画像方位角を特定する画像方位角
特定手段16と、ベクトル線分上の測点および画像方位
角にリンクされている道路画像を再生する画像再生手段
17と、この画像再生手段17によって再生される道路
画像を表示する画像表示手段18とを有している。
【0075】本第1実施形態の各構成についてより具体
的に説明すると、道路網記憶手段10は、前述した道路
網データ処理方法により処理された道路網データを記憶
するようになっており、すなわち基点およびベクトル基
線の対の組み合わせにより全内角が180度未満の多角
形からなる交叉点と、方向の相反する1対のベクトル線
分からなる直線路とで構成され、前記ベクトル線分上の
測点および交叉点内の画像方位角に対応付けて道路画像
をリンクさせた道路網データを記憶するようになってい
る。
【0076】また、位置座標取得手段11は、GPSを
使って受信されるデータのうち2次元平面上の位置座標
を取得するようになっており、GPSによる受信頻度は
1秒間に1回以上である。これは、最大速度5km/h
rの除雪車が役1.4m進行する間隔である。
【0077】また、初期位置線分判別手段12は、シス
テム起動時に、除雪車の位置座標から全ベクトル線分に
対して垂線を下ろし、その垂線の足がベクトル線分上に
あり、その垂線の長さが最小であって所定長さ以下の条
件を満たすベクトル線分とこれと対をなすベクトル線分
を求めるようになっている。起動時においては、位置座
標取得手段11によって10点以上の位置座標を取得し
て異常値を棄却してから座標平均値を算定し、その平均
した座標値から全ベクトル線分に対して垂線を下ろすよ
うになっている。また、本第1実施形態における初期位
置線分判別手段12は、垂線の所定長さ以下の条件を1
0mと定めており、最小長さの垂線が10mを超える場
合には除雪車がデータ圏外もしくは交叉点内にあると判
断するようになっている。
【0078】また、交叉点内外判別手段13aは、位置
座標取得手段11により取得された除雪車の位置座標に
対応する交叉点番号を記憶および棄却しつつ、前記位置
座標に基づいてその交叉点の内外いずれに除雪車が存在
するかを判別するとともに、除雪車が交叉点を離脱する
方向を判別するようになっている。交叉点内外判別手段
13aが記憶する交叉点番号は、除雪車が直線路上に存
在しているときには、その直線路の両側に配置された2
つの交叉点番号であり、除雪車が交叉点内に存在してい
るときには、その交叉点番号となる。
【0079】そして、除雪車が所定の交叉点の内外いず
れに存在するかの具体的判断は、図15に示すように、
その交叉点の各基点および位置座標を結んだ線分と、各
ベクトル基線とのなす全ての角度が180度未満である
か否かの判断により行われる。つまり、図15に示すよ
うに、任意の座標点Pが交叉点の多角形内にある場合に
は、この座標点Pと各基点とを結んだ線分が各ベクトル
基線から時計回り方向になす角度は、決して180度を
超えることがない。一方、任意の座標点P´がわずかで
も多角形交叉点の外に出ると、いずれかの角度が180
度を超えて360度に近い角度になる。換言すれば、1
80度を超えるベクトル基線の方向に除雪車が進行した
ことを判別できる。なお、前記判別する角度は、全てベ
クトル基線から時計回りに進んだ場合の条件とする。こ
のように除雪車の位置が交叉点内と判別するための必要
十分条件は、その交叉点の各基点および除雪車の位置座
標を結んだ線分に対して、各ベクトル基線から時計回り
方向に形成される全ての角度が180度未満であること
になる。
【0080】一方、除雪車が交叉点を外に出た場合に
は、直ちに直線路の画像列を選択しなければならない。
もし、直ちに選択できなければ画像が連続的に再生でき
ず、画像と現実景色とがズレてしまうという問題が発生
する。基本的には、前述した条件において、角度が18
0度を超えた当該ベクトル基線と交差するベクトル線分
の方向に除雪車は離脱しているため、そのベクトル線分
に沿った道路画像を選択すればよい。しかし、図16に
示すように、交叉点の多角形の内角が180度に近い場
合であって、除雪車がその内角を構成するベクトル基線
上を横切ったときには、前述の条件において180度を
超える角度が2つ存在する場合がある。つまり、図16
に示すように、斜線エリア内で交叉点の内外判別が実行
された場合には問題がないが、その斜線エリアを超えた
ときに判別されると、前記条件下で180度を超える角
度が複数存在し、いずれのベクトル基線方向に進行した
か判別できなくなる。現実には、除雪車の位置座標の取
得間隔にはインターバルが存在するため、除雪車のスピ
ードが速ければ起こりうる状況となる。
【0081】そこで、交叉点内外判別手段13aは、も
う1つの条件として、除雪車の座標位置と基点とを結ぶ
線分とベクトル基線とのなす角度が180度以上のとき
には、その位置座標から180度以上の角度をなすベク
トル基線に下した垂線の足が線分上にあるか否かを判別
して、その線分上にあるベクトル基線を離脱方向のベク
トル基線として特定するようになっている。
【0082】また、ベクトル線分特定手段14は、通
常、交叉点内外判別手段13aによって除雪車が記憶し
ている交叉点の外側に存在すると判別された場合に、1
対のベクトル線分のうち除雪車方向の方位角とベクトル
線分の方位角とを照合して近似方向のベクトル線分を除
雪車が位置するベクトル線分として特定するようになっ
ている。このとき、常に除雪車方向を基準として近似方
向の計算をするのは、もし除雪車の走行方向に対する近
似方向のベクトル線分を求めるとしてしまうと、除雪車
が後進した場合に反対車線の道路画像が表示されてしま
い、現実の景色と道路画像とが異なってしまうからであ
る。
【0083】一方、システム起動時においても、初期位
置線分判別手段12により判別された1対のベクトル線
分のうちから1つに絞るために、除雪車方向に近似する
方向のベクトル線分を起動時において除雪車が位置する
ベクトル線分として特定するようになっている。
【0084】ここで、近似方向の判定法について説明す
る。近似方向とは、2つのベクトルの夾角が最小となる
方向と定義される。図17に示すように、2つのベクト
ルのなす角度は2つ存在する。ηおよびηであらわ
され、小なる方が近似性を代表する。真北を基準とした
方位角をそれぞれδとθとすれば、図17中(a),
(b)は同じ近似性を示すので η=360度−│θ−δ│ η=│θ−δ│ で示される。ここで、小さい方の角度ηが近似方向の判
別にあたって比較対象となる。同様の手順により与えら
れたθと対象すべき方位角δを用いて次々と小なる方の
夾角を計算し、そのうちで最も小なる夾角を与えるベク
トルが求める近似方向である。なお、偶然に同一近似性
を示した場合には、システム上前画像をホールドするよ
うになっている。
【0085】このように近似方向の判定法に従ってベク
トル線分を特定するようにすれば、図18に示すよう
に,除雪車がUターンする軌跡を取ったとしても、除雪
車は、常に真北に対して計測している方位角θ,θ
と、始点BPから終点EPに向かうベクトル線分の固有
ベクトル方位角δ,δとを照合して、近似方向のベ
クトル線分を求めれば、それが除雪車の位置するベクト
ル線分となる。したがって、除雪車のUターンはもとよ
り、スイッチ・バックや交差点付近の複雑な動きに対し
てもすべて対応できるようになっている。
【0086】つぎに、測点取得手段15は、除雪車の位
置座標からベクトル線分特定手段14によって特定され
たベクトル線分上の測点を求めるようになっており、測
点の求め方は、本第1実施形態では、除雪車の位置座標
からベクトル線分に垂線を下ろし、所定の始点BPから
その垂線の足までの距離として測点を求めるようになっ
ている。なお、前記測点取得手段15は、ベクトル線分
特定手段14と同様に起動時においても動作し、初期位
置座標から特定されたベクトル線分上の測点を求めるよ
うになっている。
【0087】また、画像方位角特定手段16は、交叉点
内外判別手段13aによって除雪車が交叉点内に存在す
ると判別された場合に、前述した近似方向の判定法に従
って、除雪車方向から除雪車の方位角を求めて画像方位
角と照合して最小夾角を与える画像方位角を特定するよ
うになっている。ここで、生活道路における交叉点での
奥行きは通常10〜20mの範囲にある。これは除雪車
の進行方向に対して画像1枚分に相当するため、交叉点
内においては測点を計算する必要がなく、方位角のみに
よって画像選択が可能である。図19に示すように、交
叉点内においては、除雪車が作業を開始する方向に対応
させて画像方位角が設定されているため、除雪車方向と
近似方向である画像方向の画像方位角にリンクされた道
路画像を選択すればよい。
【0088】また、画像再生手段17は、測点取得手段
15によって取得された測点にリンクされている道路画
像および画像方位角特定手段16によって特定された画
像方位角にリンクされている道路画像をそれぞれ再生す
るようになっている。
【0089】また、画像表示手段18は、画像再生手段
17によって再生される道路画像を表示するものであ
り、例えば液晶ディスプレイやCRT等である。
【0090】一方、本第1実施形態において、例えばG
PSデータを取得してから道路画像を再生するまでの時
間である描画ラヴを1.5秒とした場合、この間に除雪
車は2m進む。画像はそれだけ遅れて再生される。この
程度であれば、実用上支障がないが、将来的な高速化を
考慮すると、画像の早出しができるような機能が必要で
ある。
【0091】そこで、本第1実施形態には、測点取得手
段15によって変換された測点に除雪車の速度に応じた
所定の補正距離を加える速度補正手段19が備えられて
いる。この速度補正手段19における補正距離は、様々
な要因を考慮して適宜調整し画像とのフィット感を高め
る役割を果たす。そこで、一般式として 補正距離ΔL=a×V+c により求められるものとする。但し、aは描画ラヴに関
する係数であり、bは速度評価に関する係数であり、c
は描画タイミングに関する係数である。通常では、b=
1.0、c=0.0である。a、bおよびcの値は試験
走行によって除雪車の車種毎に標準値が定められる。
【0092】また、道路画像が再生されて除雪作業員が
その情報を読み取るには少なくとも一定時間画像が静止
されている必要がある。しかし、図20に示すように、
例えば測点SP=60における画像の切れ合い点での小
刻みな前進および後退が行われた場合や高速で移動しな
がら除雪する場合には、当該道路除雪ナビゲーションシ
ステム9aが絶えず測点を計算して道路画像を更新する
ため、頻繁に道路画像が切り替わってしまい、情報を読
み取りにくくしてしまう。
【0093】そこで、本第1実施形態には、画像再生手
段17によって再生された道路画像を少なくとも一定時
間静止させるために最小時間を任意に設定できる画像静
止時間設定手段20が備えられている。最小時間は通常
2〜4秒程度に設定するのが好ましい。これにより道路
画像の頻繁な切り替わりを防止できるし、低速除雪車用
に密度の高い画像リンクを行っても同じ道路網データを
使って高速除雪にも対応できる。なお、高速除雪を行っ
ているときには、静止時間内で通過した測点にリンクさ
れた道路画像は飛ばされて再生されないが、道路画像そ
のものは20m以上先を見通すような撮影アングルで収
録されているため障害物等の情報取得に大きな不備が生
じることはない。
【0094】また、人間は高い緊張感をそれ程長く持続
できないし、気が緩むこともある。自然に流れていく画
面は見ているようで実はただ漠然と見てしまっている場
合もある。このような場合に見逃してはならない障害物
には警告信号を発して除雪作業員に知らせることが効果
的である。
【0095】そこで、本第1実施形態には、道路網記憶
手段10に記憶された道路網データにおいてベクトル線
分上に設定されている障害物測点を検出して警告信号を
発する障害物警告発信手段21が備えられている。もし
障害物の種類が設定されていればその種類も警告信号に
含めることができるようになっている。また、警告手段
としては音声によって注意を喚起してもよいし、道路画
像内に警告マークを表示するようにしてもよい。警告は
除雪車が障害物地点に到達する前に予め伝えなければな
らないから存在地点より10〜20m手前で発信するよ
うになっている。
【0096】また、除雪作業員は除雪現場において行き
当たりばったりで除雪作業を進めるよりも、予め除雪路
の概況をザッと頭に入れて作業に取りかかった方が、余
裕をもって作業にあたれるし、作業中にはポイントのみ
確認すればよいため操作に集中できて安全面でも好まし
い。
【0097】そこで、本第1実施形態には、道路画像を
前後方向に順次コマ送りさせるコマ送り手段22が備え
られている。このコマ送り手段22は、一直線路分の道
路画像を前進または後退方向に順次コマ送りするように
なっており、十分な視認時間を確保するために1プッシ
ュ1枚の手動送りできるのが好ましい。もちろん所定時
間を確保しつつ自動送りするようにしても問題はない。
【0098】また、幅員が2mを超える歩道はロータリ
除雪車による機械作業が可能となるが、歩道除雪は車道
に比べてより危険性をはらんでいる。歩車道間が縁石で
区分されている場合には車道側から歩道へ接近すると縁
石に衝突して阻止されたりあるいは誘導されるようにな
っているが、歩道上では消火栓、防護柵および塀等が同
一平面上に存在しており区分してくるような段差がな
く、直接衝突する可能性が高い。
【0099】そこで、本第1実施形態には、画像再生手
段17により選択される道路画像列が車道用から歩道用
に切り換えられる歩車道画像切換手段23が備えられて
いる。図21に示すように、歩車道画像切換手段23が
動作する前提として、歩道用の画像が直線路の測点およ
び交叉点の方位に対応してリンク付けされている道路網
データが道路網記憶手段10に記憶されていなければな
らない。なお、歩道用の画像を選択するに至る基本的動
作は、車道の画像を選択する場合と同じである。ただ、
歩道での車輌速度は約1.0m/hrであり除雪作業員
の視野も低いため、道路網データ処理方法の段階で画像
密度を5〜10mあたりに1枚程度にする必要がある
し、交叉点に設定する基点の位置はGPSの誤差を考慮
すると歩道センターより4m以上離す必要がある。
【0100】つぎに、前述した本第1実施形態の道路除
雪ナビゲーションシステム9aによる動作について図2
2から図24を参照しつつ説明する。
【0101】まず、図22に示すように、本第1実施形
態の道路除雪ナビゲーションシステム9aを起動させた
場合には、初期化動作が開始される。除雪作業員が電源
を入れると位置座標取得手段11がGPSデータの取得
を開始する(ステップ11)。そして、道路網データ圏
内の比較的直線的な道路を選んで除雪車を一時停止させ
て(ステップ12)、道路除雪ナビゲーションシステム
9aを起動させると(ステップ13)、まず、位置座標
取得手段11がGPSデータを10点以上受信し、異常
値を棄却して平均値を算定する(ステップ14)。
【0102】そして、図23に示すように、初期位置線
分判別手段12がGPSデータの平均値から対象道路網
データ圏内の全てのベクトル線分に垂線を下ろし、その
足が線分上にあるベクトル線分が存在するか否かを判断
する(ステップ15)。垂線の足が線分上にあるベクト
ル線分はすべて抽出してステップ16に進行し、線分上
にないベクトル線分は棄却される(ステップ17)。も
し、該当するベクトル線分が全くない場合には、システ
ム異常と判断される。入力データ数が少ない場合は交叉
点内またはデータ圏外の可能性もあるため、除雪車を移
動させて再度システムを再起動させる。
【0103】ステップ16に進行した場合、初期位置線
分判別手段12は抽出された全てのベクトル線分に対し
て垂線長を計算し、最小値か否かを判断する。最小値で
ないものは順次棄却し(ステップ17)、最終的には最
小値となるベクトル線分と、これと対をなすベクトル線
分を抽出してステップ18に進行する。
【0104】ステップ18において、ベクトル線分特定
手段14が、除雪車方向に近似する方向か否か、具体的
には除雪車方向の方位角をベクトル線分の方位角と照合
して夾角がより小さい方位角はいずれかを判断し、小さ
い方の方位角をなすベクトル線分を特定する。さらに、
この特定したベクトル線分に下ろした垂線長が10m以
内か否かを判断し(ステップ19)、10mを超える場
合には除雪車が交叉点内かデータ圏外のいずれかに位置
すると判断する。
【0105】垂線長が10m以内と判断した場合には、
測点取得手段15が測点を計算し、画像再生手段17に
よって前記測点にリンクする道路画像を再生し、画像表
示手段18上に表示する(ステップ20)。表示された
道路画像と現場風景とを照合して(ステップ21)合致
すれば確認ボタンを押して初期化を完了する(ステップ
22)。
【0106】つぎに、初期化後の道路除雪ナビゲーショ
ンシステム9aの動作について説明する。
【0107】図24に示すように、初期化によって初期
位置として特定された直線路の両端に配置されている交
叉点番号を交叉点内外判別手段13aが記憶する(ステ
ップ31)。続いて位置座標取得手段11が新たなGP
Sデータを受信すると(ステップ32)、交叉点内外判
別手段13aが記憶している2つの交叉点を対象として
そのGPSデータに基づく除雪車位置座標が当該交叉点
の内側にあるのか外側にあるのかを判断する(ステップ
33)。すなわち、交叉点内外判別手段13aが、それ
ぞれの交叉点の各基点と除雪車位置座標とを結んだ線分
に対して、ベクトル基線から時計回り方向に形成される
全ての角度が180度未満か否かを判断する。そして、
2つの交叉点のいずれにおいても前記角度のいずれかが
180度以上であった場合には、両方の交叉点の外側に
あると判断し、直線路モードに移行する(ステップ3
4)。
【0108】そして、ベクトル線分特定手段14が、除
雪車方向と2つのベクトル線分の方向との近似計算を行
ってより近似方向のベクトル線分を特定する(ステップ
35)。さらに、測点取得手段15が除雪車位置座標か
ら測点を求めて(ステップ36)、その測点にリンクさ
れている道路画像を画像再生手段17が選択して再生
し、画像表示手段18によって表示する(ステップ3
7)。
【0109】一方、除雪車が直線路から交叉点内に移動
した場合の動作について説明する。すなわち、ステップ
32に戻り、位置座標取得手段11がGPSデータから
新たな位置座標を取得する。そして、ステップ33にお
いて、すでに記憶している2つの交叉点番号に対して、
交叉点内外判別手段13aが交叉点の内外判別を実行す
る。そして、2つの交叉点のうち、基点および除雪車の
位置座標を結んだ線分とベクトル基線とのなす角度の全
てが180度未満となる交叉点が存在する場合に、その
交叉点内に除雪車が位置すると判断する。そして、交叉
点内外判別手段13aは、外部の交叉点番号を記憶から
棄却し、内部の交叉点番号のみを記憶し、交叉点モード
に移行する(ステップ38)。
【0110】そして、画像方位角特定手段16が、除雪
車方位角とその交叉点内に設定されている画像方位角と
を照合して近似計算を行い、近似方向の画像方位角を特
定し(ステップ39)、その画像方位角にリンクされて
いる道路画像を画像再生手段17が選択して再生し、画
像表示手段18によって表示する(ステップ37)。
【0111】その後、交叉点内外判別手段13aは新た
に位置座標を取得すると、記憶している交叉点のみを対
象として内外判別を実行し、外と判断した場合には除雪
車の離脱方向から進行した直線路を判別し新たに進行方
向の交叉点番号を追加記憶して、直線路モードに移行す
る(ステップ34)。除雪車の新たな進行方向の決定に
あたっては、交叉点内外判別手段13aが、除雪車の位
置座標から180度以上の角度をなすベクトル基線に垂
線を下し、その足が線分上にあるベクトル基線と交差す
る方向を交叉点離脱方向として判別する。そして、その
後は前述したと同様に、ベクトル線分特定手段14によ
り除雪車方向に近似する方向のベクトル線分が特定さ
れ、測点が求められた後にリンクされている道路画像が
再生表示される。
【0112】以上のようにして、GPSデータによる除
雪車の位置座標に基づいて交叉点の内外判別を繰り返
し、所望の道路画像を選択再生して画像表示手段18に
表示し、除雪作業を支援するようになっている。
【0113】したがって、前述した本第1実施形態によ
れば、幹線道路のみならず複雑な生活道路においても迅
速かつ確実に道路画像を提供することができるため、除
雪作業に伴う損傷事故を確実に防止できるのはもちろん
のこと、積雪や雪山に隠れた障害物に対する作業員の恐
怖心を緩和させてスムーズな作業の進行を図ることがで
きて作業効率を大幅に向上できる。
【0114】また、障害物の位置を含め除雪地域の道路
状況を特別に熟知した者でなくても除雪車の操作に習熟
さえしていれば安全に除雪作業を行うことができる。し
かも道路際まできれいに除雪できるため常に道路幅を確
保できるから交通渋滞や人身事故の低減を図ることがで
きる。
【0115】つぎに、本発明の道路除雪ナビゲーション
システムの第2の実施形態について図25から図30を
参照しつつ説明する。なお、本第2実施形態の構成のう
ち、前述した第1実施形態の構成と同一または相当する
構成については同一の符号を付して再度の説明を省略す
る。
【0116】本第2実施形態の道路除雪ナビゲーション
システム9bは、GPSの一時的な異常に対処するため
のシステムである。すなわち、本第2実施形態において
位置座標の取得に用いられるGPSは、常に除雪車の正
確な位置を検出しているとは言い切れず、現状の精度に
ついていえば、製品により3m程度の誤差の可能性が存
在する。この程度の誤差は、前記第1実施形態の道路除
雪ナビゲーションシステム9aによっても、交叉点の設
定範囲を工夫することにより吸収でき、不都合を生じさ
せることはない。
【0117】しかし、GPS受信機は人工衛星の組み合
わせや降雪等の気象条件によって影響を受けるし、ハー
ド面の変調や故障もある。あるいは高層ビルの谷間等の
データ受信困難エリアに進入してGPSデータを全く受
信できない状況になる場合もある。ハード面の変調によ
る異常データが継続するようであれば、ハード上の故障
であるため交換修理するしかないが、一時的な動作の不
安定であってすぐに正常データに復帰する場合には、そ
の一時的な異常データによって道路除雪ナビゲーション
システム9b自体が停止してしまうのを防ぐ必要があ
る。システムが一旦停止すると再び起動からやり直さな
ければならず不便だからである。
【0118】一方、前述した第1実施形態における交叉
点内外判別手段13aは、除雪車が交叉点の内外に存在
するか否かを判断するだけでなく、除雪車の交叉点離脱
方向までも識別するようになっている。このため、仮に
GPSデータの異常により叉点の出入りを判別できな
かった場合には、システム異常と判断されて停止してし
まう。つまり、実際の除雪車は、常に直線路から交叉点
に入りその交叉点から再びいずれかの直線路に出ていく
が、人工衛星より自由にデータを受信するGPSは、地
上の道路形態に何ら拘束されず、誤作動や受信障害によ
り直線路からいずれの交叉点も経由することなく別の直
線路に飛んでしまう可能性がある。その結果、測点を割
り出せない状態が続き、その間に除雪車が移動してしま
うと永久に復帰できなくなりシステム異常となってしま
う。
【0119】そこで、本第2実施形態では、一時的なG
PSデータの異常によってシステムが停止に至ってしま
う事態を極力回避するためのシステム構成が形成されて
いる。
【0120】まず、GPSが位置データを取得できない
ケースとしては、ハードそのものが断線等の故障をおこ
した場合や高層ビルの谷間等受信困難エリアに進入した
場合である。この間は、新たな位置データが取得されな
いため、また新たな画像更新指示も発せられない。つま
り、前画像が表示されたままの状態であり、システムは
停止はしないが画像は静止状態に入る。そこで、位置座
標取得手段11が一定時間以上、位置座標を取得できな
いときには、「GPSデータ無し」等のメッセージを画
像表示手段18に表示するようになっている。
【0121】次に、GPSデータが異常のケースとし
て、その程度により2段階に区分される。第1段階のデ
ータ異常は、画像を一応表示しているが、明らかに現在
位置の画像とは異なるケースであり、第2段階のデータ
異常は、第1実施形態によるシステムフローに従えば判
別不能となるケースである。
【0122】図25および図26を参照すると、白抜き
の部分は正常な画像を表示できるか、あるいは誤った画
像ではあるが少なくとも画像を表示できて判別不能には
至らない範囲を示しており、グレーの網掛け部分は判別
不能となる範囲を示している。
【0123】より具体的に説明すると、第1実施形態の
道路除雪ナビゲーションシステム9aでは、実際の除雪
車の位置に対して、グレー網掛け部で示す範囲において
位置データを受信した場合、直線路上の測点あるいは交
叉点内の画像方向が求められないことになる。つまり、
図25に示すように、除雪車が直線路上に位置する場合
であれば、特定されたベクトル線分に対し、測点取得手
段15が取得した除雪車の位置座標からベクトル線分上
に垂線を下ろして始点BPからその垂線の足までの距離
を測点として特定するようになっている。そのため、G
PSの異常により前記ベクトル線分上に垂線の足を下ろ
すことができない位置データを受信すると、すなわちグ
レー網掛けした部分における座標位置を取得すると、測
点を計算することができず、システム停止に至ってしま
う。
【0124】また、図26に示すように、除雪車が交叉
点内にある場合には、交叉点内外判別手段13bが、そ
の除雪車の位置座標に基づいて交叉点の内外判別を行
い、位置座標が当該交叉点内にあると判別した場合には
問題が生じないが、交叉点の外部にあると判別した場合
には、その除雪車の離脱方向を求めるために、所定のベ
クトル基線に対して位置座標から垂線を下ろし、その垂
線の足が基線上に存在するベクトル基線を離脱方向とし
て特定するようになっている。そのため、GPSの異常
により前記ベクトル基線上に垂線の足を下ろすことがで
きない位置データを受信したとすると、もはや垂線の足
が存在するベクトル基線を求められず、離脱方向の直線
路が特定できないためにシステム停止に至ってしまう。
さらに、前記ベクトル基線上に垂線の足を下ろすことが
できる範囲であったとしても当該直線路の範囲を逸脱し
た位置データを受信してしまったときには、離脱方向を
特定することまではできるが、直線路における測点を求
めることまではできないため、やはりシステム停止に至
る。
【0125】なお、前述した受信困難エリアに進入して
しまう等によりデータ受信を取得できない間に、除雪車
が交叉点を通過してしまった場合にも、データ異常によ
る判別不能と同様の現象が発生してしまう。
【0126】本第2実施形態は、前述した第1段階のデ
ータ異常に対しては、システム自体は停止せずに機能し
ているのでGPSによる位置データの正常復帰を待つよ
うになっている。
【0127】一方、第2段階のデータ異常に対しては、
本第2実施形態では、GPSから受信するデータが交叉
点を飛び越えるものであっても起動時のベクトル線分特
定ロジックを準用し、検索対象範囲を拡大して、システ
ム停止を極力回避するようになっている。
【0128】すなわち、本第2実施形態には、図27に
示すように、第1実施形態の交叉点内外判別手段13a
に代えて、除雪車が所定の交叉点の内外いずれに存在す
るかのみを判別して除雪車の離脱方向までは判別しない
交叉点内外判別手段13bと、この交叉点内外判別手段
13bにより除雪車の位置座標が所定の交叉点の外側に
位置すると判別された場合に、その除雪車の位置座標の
ある直線路を構成する1対のベクトル線分を判別する現
在位置線分判別手段24と、この現在位置線分判別手段
24によるベクトル線分の判別が不能となった連続回数
をカウントするとともにその回数が所定回数以上になっ
たときにシステムを停止するシステム停止手段25とを
有している。
【0129】前記交叉点内外判別手段13bは、GPS
により位置座標取得手段11が取得した除雪車の位置座
標に応じて、直線路上に存在しているときにはその直線
路の両側に配置された2つの交叉点番号を記憶し、除雪
車が交叉点内に存在しているときにはその交叉点番号を
記憶するようになっている。具体的な交叉点内外判別の
手法は、図15で説明したように、記憶している交叉点
の各基点および位置座標を結んだ線分と、各ベクトル基
線とのなす全ての角度が180度未満であるか否かの判
断により行われる。つまり、座標点Pと各基点とを結ん
だ線分が各ベクトル基線から時計回り方向になす角度
が、180度を超えないときには除雪車の位置座標点P
が多角形の交叉点内にあるものと判断され、一方、いず
れかの角度が180度を超えた場合には除雪車の位置座
標点P´は多角形の交叉点外にあるものと判断される。
【0130】また、現在位置線分判別手段24は、交叉
点内外判別手段13bによって除雪車が所定の交叉点の
外側に位置すると判別された場合に、その交叉点内外判
別手段13bに記憶されている交叉点に関連する所定の
ベクトル線分に対して除雪車の位置座標から垂線を下ろ
し、その垂線の足が線分上にあるベクトル線分のうち垂
線長が最小の条件を満たすベクトル線分と、これと対を
なすベクトル線分とを求めるようになっている。ここ
で、現在位置線分判別手段24が垂線を下ろす対象とな
る「交叉点に関連する所定のベクトル線分」は、GPS
の精度誤差の程度や処理速度との関係で任意に定められ
る。本第2実施形態では、精度誤差が最大数メートル程
度の低レベルのGPS受信機を使用することを想定し、
前記交叉点内外判別手段13bに記憶されている1つま
たは2つの交叉点に接続するすべてのベクトル線分を検
索対象としている。このようにすれば、図28および図
29に示すように、除雪車位置座標に対し、該当する交
叉点と白抜き部分で示す範囲にGPSデータが飛んでし
まっても、システムが停止してしまうことはなく、異常
データに基づく画像を表示しつつ、データの正常復帰を
待つようにすることができるようになる。
【0131】つまり、図28の例に示すように、除雪車
の位置座標が直線路上にあった場合には、その直線路の
両端に位置する2つの交叉点が交叉点内外判別手段13
bにより記憶されており、それら交叉点の外部と判別さ
れた場合は2つの交叉点に接続されている6対のベクト
ル線分に対して、現在位置線分判別手段24が前記除雪
車の位置座標から垂線を下ろすようになっている。した
がって、それら6対の各ベクトル線分に対して垂直方向
にある領域では線分上に垂線の足が存在する1対のベク
トル線分を必ず特定するようになるため、システムが停
止する確率は極めて低い。
【0132】また、図29の例に示すように、除雪車の
位置座標が交叉点内にあった場合には、その交叉点が交
叉点内外判別手段13bにより記憶されており、その交
叉点の外部と判別された場合は、その交叉点に接続され
ている4対のベクトル線分に対して、現在位置線分判別
手段24が前記除雪車の位置座標から垂線を下ろすよう
になっている。したがって、それら4対の各ベクトル線
分に対して垂直方向にある領域では線分上に垂線の足が
存在する1対のベクトル線分を必ず特定することにな
り、システムが停止することは稀である。
【0133】また、システム停止手段25は、前記現在
位置線分判別手段24が1対のベクトル線分を特定でき
ないような極めて異常なGPSデータを受信した場合
に、その現在位置線分判別手段24による判別不能の連
続回数をカウントしておき、所定の回数以上になったと
きに限りシステムが異常を起こしたものとみなして停止
するようになっている。これにより、ある程度広い範囲
を検索対象とする現在位置線分判別手段24によっても
判別できないような極めて異常なGPSデータを受信し
たとしても、直ちにシステムを停止してしまうのではな
く、その後正常にGPSデータを受信できるまでに復帰
した場合には正常に機能し続けられるようになってい
る。
【0134】なお、本第2実施形態においても、起動時
における除雪車の位置座標を検出するために本第1実施
形態で示した初期位置線分判別手段12が別途構成され
ている。
【0135】つぎに、本第2実施形態の道路除雪ナビゲ
ーションシステム9bの動作プログラムについて図30
を参照しつつ説明する。
【0136】まず、本第2実施形態の起動動作は、初期
位置線分判別手段12が図22に示す起動時の動作フロ
ーに従って除雪車が位置するベクトル線分を特定し、こ
のベクトル線分上の測点を求めて画像を再生する。この
とき、直線路の両端に配置されている2つの交叉点番号
を初期値として交叉点内外判別手段13bが受信し記憶
する(ステップ41)。続いて位置座標取得手段11が
新たなGPSデータを受信するとともに(ステップ4
2)、交叉点内外判別手段13bが交叉点番号を記憶し
ているか否かを判断し(ステップ43)、記憶されてい
ない場合にはGPS異常として処理しメッセージを画像
表示手段18に表示する(ステップ44)。ステップ4
3において、交叉点番号が記憶されている場合には、交
叉点内外判別手段13bが、2つの交叉点を対象として
そのGPSデータに基づく除雪車位置座標が当該交叉点
の内側にあるのか外側にあるのかを判断する(ステップ
45)。すなわち、交叉点内外判別手段13bが、それ
ぞれの交叉点の各基点と除雪車位置座標とを結んだ線分
に対して、ベクトル基線から時計回り方向に形成される
全ての角度が180度未満か否かを判断する。そして、
2つの交叉点のいずれにおいても前記角度のいずれかが
180度以上であった場合には、両方の交叉点の外側に
あると判断し、直線路モードに移行する(ステップ4
6)。
【0137】直線路モードに移行すると、現在位置線分
判別手段24が2つの交叉点に接続されているすべての
ベクトル線分に対して垂線を下ろし、その垂線の足が線
分上にあるか否かを判断する(ステップ47)。そし
て、NOである場合、つまり垂線の足が線分上にないベ
クトル線分は棄却され(ステップ48)、最終的に該当
するベクトル線分が全くない場合には判別不能と判断す
る(ステップ49)。そして、この判別不能連続回数を
システム停止手段25がカウントし、その回数がN回以
上になった場合には(ステップ50)、記憶している交
叉点番号データをすべて消去する(ステップ51)。そ
の後、ステップ43において交叉点番号データがあるか
否かが判断されたときに、ステップ51でそれらの交叉
点番号データは消去されているため、NOと判断されて
画像表示手段18にGPS異常と表示される。
【0138】一方、ステップ47での判断がYESであ
る場合、つまり垂線の足が線分上にあるベクトル線分が
あった場合には、それらすべてを抽出してステップ52
に進行する。ステップ52では、現在位置線分判別手段
24が抽出したベクトル線分のうち除雪車位置座標から
の垂線長が最小になる条件を満たすベクトル線分と、こ
れと対をなすベクトル線分とを求める(ステップ5
2)。このとき、同時にステップ41に進行してその両
端に配置されている交叉点番号を次回の判別対象として
データ更新する。なお、本第2実施形態では、交叉点番
号がすでに記憶されている交叉点番号と一致するか否か
に関わらず更新するようになっているが、一致しなくな
った場合にのみデータを更新するようにしてもよい。
【0139】続いて、ベクトル線分特定手段14が、除
雪車方向と2つのベクトル線分の方向との近似計算を行
って、より近似方向のベクトル線分を特定する(ステッ
プ53)。そして、測点取得手段15が除雪車位置座標
から測点を求めて(ステップ54)、その測点にリンク
されている道路画像を画像再生手段17が選択して再生
し、画像表示手段18によって表示する(ステップ5
5)。
【0140】一方、除雪車が直線路から交叉点内に移動
した場合の動作について説明する。すなわち、ステップ
42に戻り、位置座標取得手段11がGPSデータから
新たな位置座標を取得する。そして、ステップ43にお
いて、交叉点番号データが存在するか否かを判断して存
在すると判断した後に、すでに記憶している2つの交叉
点番号に対して、交叉点内外判別手段13bがそれら各
交叉点の内外判別を実行する(ステップ45)。そし
て、2つの交叉点のうち、基点および除雪車の位置座標
を結んだ線分とベクトル基線とのなす角度のすべてが1
80度未満となる交叉点が存在する場合に、その交叉点
内に除雪車が位置するものと判断し、交叉点モードに移
行する(ステップ56)。これと同時に、交叉点内外判
別手段13bは、ステップ42に戻って記憶していた2
つの交叉点番号データを現在位置する1つの交叉点番号
に更新する。
【0141】そして、画像方位角特定手段16が、除雪
車方位角とその交叉点内に設定されている画像方位角と
を照合して近似計算を行い、近似方向の画像方位角を特
定し(ステップ57)、その画像方位角にリンクされて
いる道路画像を画像再生手段17が選択して再生し、画
像表示手段18によって表示する(ステップ55)。
【0142】その後、交叉点内外判別手段13bは、新
たに位置座標を取得すると(ステップ42)、記憶して
いる1つの交叉点を対象として内外判別を実行し(ステ
ップ45)、もし当該交叉点の外部にあると判断した場
合には直線路モードに移行するとともに(ステップ4
6)、現在記憶している1つの交叉点に接続するすべて
のベクトル線分に対して除雪車位置座標から垂線を下ろ
して垂線の足が線分上にあるベクトル線分を抽出し(ス
テップ47)、それらのうちから垂線長が最小のベクト
ル線分と、このベクトル線分と対をなすベクトル線分を
特定し(ステップ52)、これと同時にステップ41に
戻って、記憶されている1つの交叉点番号を棄却して、
現在特定された直線路の両端に配置されている新たな2
つの交叉点番号に更新する。その後、ベクトル線分特定
手段14が、除雪車方向と2つのベクトル線分の方向と
の近似計算を行ってより近似方向のベクトル線分を特定
するとともに(ステップ53)、測点取得手段15によ
って除雪車位置座標に対応する測点を求めて(ステップ
54)、その測点にリンクされている道路画像を再生表
示する(ステップ55)。
【0143】以上のようにして、GPSデータによる除
雪車の位置座標に基づいて交叉点の内外判別を繰り返
し、所望の道路画像を選択再生して画像表示手段18に
表示し、除雪作業を支援するようになっている。
【0144】したがって、前述した本第2実施形態によ
れば、GPSデータによって除雪車が所定の交叉点の外
部にあると判断された場合に、常に、交叉点内外判別手
段13bに記憶された交叉点に接続する全てのベクトル
線分を対象とするという、広範囲にわたって除雪車が位
置する直線路を検索するようになっているため、GPS
データの異常により受信した位置座標が現実の正しい位
置座標より多少大きく外れたとしても、少なくともいず
れかのベクトル線分を特定することができて、システム
が停止するのを防止することができる。なお、このよう
に検索対象を広げてもGPSデータを受信してから画像
を表示するまでに要する時間は第1実施形態よりも多少
長くなるが実用上気になる程度ではない。また、本第2
実施形態によれば、受信した位置座標が現実の正しい位
置座標よりもきわめて大きく外れた場合であっても、判
別不能により直ちにシステムを停止するのではなく、判
別不能回数が連続して一定回数以上カウントされない限
りシステムを停止せずに維持でき、より安定した道路除
雪ナビゲーションシステム9bを提供することができ
る。
【0145】なお、本発明の本実施形態の各構成は前述
したものに限るものではなく、適宜変更することができ
る。
【0146】例えば、本実施形態では、ビデオを使用し
てGPSによる位置座標と関連づけられたデジタル画像
を収録しているが、前記ビデオに代えてデジタルカメラ
等の撮影装置と組み合わせてデジタル画像を収録するよ
うにしてもよい。
【0147】また、本実施形態において動作される各構
成部を1つの構成部によって実行するようにしたり、あ
るいは逆に、より細分化された構成部に分割して実行す
るようにしてもよい。
【0148】また、本実施形態における初期位置の設定
にあたり、除雪作業員が交叉点番号を入力する構成にし
たとしても、その後のシステムの動作に影響を与えるも
のではない。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る発明
によれば、除雪作業に伴う損傷事故を確実に防止できる
のはもちろんのこと、積雪に隠れた障害物に対する作業
員の恐怖心を緩和させてスムーズに作業を進行させるこ
とができるし、除雪地域の道路状況を熟知した者でなく
ても除雪作業を行うことができるので作業効率が大幅に
向上できる。しかも道路際まできれいに除雪できるよう
になるため常に道路幅を確保でき交通渋滞や人身事故の
低減を図ることができる。
【0150】また、請求項2に係る発明によれば、請求
項1に係る発明の効果に加えて、除雪車が交叉点の内外
いずれに存在し、どの方向へ進行したかを簡単かつ迅速
に判断できるため、交叉点への進入および離脱時におけ
る道路画像の提供を速やかに行うことができて除雪作業
が円滑に実行される。
【0151】また、請求項3に係る発明によれば、除雪
作業に伴う損傷事故を確実に防止できるとともに、積雪
に隠れた障害物に対する作業員の恐怖心を緩和させてス
ムーズに作業を進行させることができるし、除雪地域の
道路状況を熟知した者でなくても除雪作業を行うことが
できるので作業効率が大幅に向上できる。また道路際ま
できれいに除雪できるようになるため常に道路幅を確保
でき交通渋滞や人身事故の低減を図ることができる。し
かも位置座標の受信精度が悪くてもシステムダウンして
しまうのを可能な限り回避して安定したシステム動作を
確保することができる。
【0152】また、請求項4に係る発明によれば、請求
項3に係る発明の効果に加えて、除雪車が交叉点の内外
いずれに存在するかを簡単かつ迅速に判断できるため、
交叉点への進入および離脱時における道路画像の提供を
速やかに行うことができて除雪作業が円滑に実行され
る。
【0153】また、請求項5に係る発明によれば、請求
項1から請求項4に係る発明の効果に加えて、起動時に
おける除雪車の初期位置を簡単かつ確実に特定できるた
め、特にスタート地点を固定しなくてもよく、除雪作業
を効率的に進めることができる。
【0154】また、請求項6に係る発明によれば、請求
項1から請求項5のいずれか1項に係る発明の効果に加
えて、除雪車速度が高速になって描画ラヴの影響が大き
くなっても道路画像を再生するタイミングを調整するこ
とができるため、たとえ高速除雪作業の場合でも必要な
道路画像をタイミング良く表示させることができる。
【0155】また、請求項7に係る発明によれば、請求
項1から請求項6のいずれか1項に係る発明の効果に加
えて、画像の切れ合い点における除雪車の小刻みな前進
後退や高速走行の場合であっても、道路画像が頻繁に切
り替わることがなく、道路画像から確実に情報を読み取
ることができる。
【0156】また、請求項8に係る発明によれば、請求
項1から請求項7のいずれか1項に係る発明の効果に加
えて、障害物が近づいたことを警告するため、除雪作業
員の集中力が低下したときであっても障害物の存在に気
が付き、損傷事故をより確実に防ぐことができる。
【0157】また、請求項9に係る発明によれば、請求
項1から請求項8のいずれか1項に係る発明の効果に加
えて、除雪作業員が予め除雪路の概況を知りたい場合に
は、コマ送り手段を操作することによって順次道路画像
を見ることができるため、除雪作業において予め注意す
べき除雪位置等を知ることができて余裕を持って除雪作
業を進められるし、除雪操作に集中できて安全性も高め
られる。
【0158】また、請求項10に係る発明によれば、請
求項1から請求項9のいずれか1項に係る発明の効果に
加えて、車道用の道路画像だけでなく歩道用の道路画像
も簡単に再生させられるため、単一の装置で車道および
歩道の両方に対応できる万能性に優れたシステムを提供
することができる。
【0159】また、請求項11または請求項13に係る
発明によれば、道路網データを一次元的に処理している
ため複雑な道路網における不規則な移動に対しても迅速
かつ柔軟に対応して道路画像を再生できるとともに、機
能の拡張性に優れた道路網データを提供することができ
る。
【0160】また、請求項12または請求項14に係る
発明によれば、請求項11または請求項13に係る発明
の効果に加えて、簡単に障害物の位置を特定できるとと
もに簡単に検出することもできるため、道路除雪ナビゲ
ーションシステムに付加価値を与えることができる。
【0161】また、請求項15に係る発明によれば、コ
ンピュータ等に読み込まれた場合に各種の処理が簡単か
つ確実であり、データ加工等の柔軟性や機能の拡張性に
優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る道路網データプログラムの実施
形態の一例を示す概略構成ブロック図
【図2】 本実施形態の道路網データ処理プログラムに
より形成される交叉点および直線路からなる道路網を示
す平面図
【図3】 本実施形態の道路網データ処理プログラムに
より設定される各種の識別番号およびリンクコードの一
例を示す説明図
【図4】 図3で示した識別番号およびリンクコードの
実際の付与例を示す図
【図5】 本実施形態におけるベクトル線分の設定にお
いてベクトル線分を重ね合わせる場合を示す斜視図
【図6】 本実施形態において形成される交叉点の基点
およびベクトル基線の構成を示す平面図
【図7】 本実施形態において形成される交叉点の基点
の設定位置を示す平面図
【図8】 本実施形態においてベクトル線分上に設定す
る測点に関する説明図
【図9】 本実施形態において曲線路を直線路とみなし
てベクトル線分上に測点を設定する場合を示す平面図
【図10】 本実施形態においてベクトル線分上に道路
画像をリンクさせるための再生測点の設定間隔を示す説
明図
【図11】 本実施形態において交叉点内に道路画像を
リンクさせる画像方位角の設定状態を示す説明図
【図12】 本実施形態においてベクトル線分上に障害
物の測点を設定する例を示す図
【図13】 本実施形態の道路網データプログラムによ
る動作および道路網データ処理方法を示すフローチャー
ト図
【図14】 本第1実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムを示す概略構成ブロック図
【図15】 本実施形態における交叉点内外判別手段の
判別基準を示す説明図
【図16】 本第1実施形態における交叉点内外判別手
段の交叉点離脱方向の判別基準を示す説明図
【図17】 本実施形態において用いられる近似方向の
判定法を示す説明図
【図18】 本実施形態における直線路での道路画像の
選択方法を示す平面図
【図19】 本実施形態における交叉点での道路画像の
選択方法を示す平面図
【図20】 本実施形態における画像静止時間設定手段
の時間設定が効果的に作用する状況を示す説明図
【図21】 本実施形態における歩車道画像切換手段に
より歩車道モードに切り換えられたときの道路画像の切
換状態を示す直線路の平面図
【図22】 本実施形態の道路除雪ナビゲーションシス
テムにおける起動時の動作を示すフローチャート図
【図23】 本実施形態における初期位置線分判別手段
により除雪車の位置座標から全ベクトル線分に垂線を下
ろした状態を示す平面図
【図24】 本第1実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムにおける通常時の動作を示すフローチャート図
【図25】 本第1実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムにおいて除雪車が直線路上に位置する場合のG
PSデータ異常に対する判別可能領域および判別不能領
域を示す模式図
【図26】 本第1実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムにおいて除雪車が交叉点内に位置する場合のG
PSデータ異常に対する判別可能領域および判別不能領
域を示す模式図
【図27】 本第2実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムを示す概略構成ブロック図
【図28】 本第2実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムにおいて除雪車が直線路上に位置する場合のG
PSデータ異常に対する判別可能領域および判別不能領
域を示す模式図
【図29】 本第2実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムにおいて除雪車が交叉点内に位置する場合のG
PSデータ異常に対する判別可能領域および判別不能領
域を示す模式図
【図30】 本第2実施形態の道路除雪ナビゲーション
システムの動作を示すフローチャート図
【符号の説明】
1 道路網データ処理プログラム 2 道路網モデル化手段 3 位置座標測点化手段 4 再生測点設定手段 5 画像方位角設定手段 6 画像リンク手段 7 障害物設定手段 9a,9b 道路除雪ナビゲーションシステム 10 道路網記憶手段 11 位置座標取得手段 12 初期位置線分判別手段 13a,13b 交叉点内外判別手段 14 ベクトル線分特定手段 15 測点取得手段 16 画像方位角特定手段 17 画像再生手段 18 画像表示手段 19 速度補正手段 20 画像静止時間設定手段 21 障害物警告発信手段 22 コマ送り手段 23 歩車道画像切換手段 24 現在位置線分判別手段 25 システム停止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 21/00 G08G 1/0969 G09B 29/00 - 29/10

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路除雪の際に無積雪時の道路画像を表
    示して除雪作業を支援する道路除雪ナビゲーションシス
    テムであって、 基点およびベクトル基線の対の組み合わせにより全内角
    が180度未満の多角形からなる交叉点と、方向の相反
    する1対のベクトル線分からなる直線路とで構成され、
    前記ベクトル線分上の測点および交叉点内の画像方向に
    それぞれ道路画像をリンクさせた道路網データを記憶す
    る道路網記憶手段と、 除雪車の位置座標を取得する位置座標取得手段と、 除雪車の位置座標に応じて所定の交叉点番号を記憶およ
    び棄却しつつ、その位置座標に基づいて所定の交叉点の
    内外いずれに除雪車が位置するかを判別するとともに、
    除雪車の交叉点からの離脱方向を判別する交叉点内外判
    別手段と、 この交叉点内外判別手段によって除雪車が所定の交叉点
    の外側に位置すると判別された場合に、除雪車方向に対
    して近似方向のベクトル線分を除雪車が位置するベクト
    ル線分として特定するベクトル線分特定手段と、 前記除雪車の位置座標から前記ベクトル線分特定手段に
    よって特定されたベクトル線分上の測点を求める測点取
    得手段と、 前記交叉点内外判別手段によって除雪車が所定の交叉点
    内に位置すると判別された場合に、除雪車方向に対して
    近似する画像方向を特定する画像方向特定手段と、 前記測点取得手段によって取得された測点にリンクされ
    ている道路画像および前記画像方向特定手段によって特
    定された画像方向にリンクされている道路画像を再生す
    る画像再生手段と、 この画像再生手段によって再生される道路画像を表示す
    る画像表示手段とを有することを特徴とする道路除雪ナ
    ビゲーションシステム。
  2. 【請求項2】 前記交叉点内外判別手段は、交叉点の各
    基点と除雪車の位置座標とを結んだ線分に対して、各ベ
    クトル基線から時計回り方向に形成される角度のすべて
    が180度未満であるか否かにより内外判別を行うとと
    もに、その角度のいずれか1つでも180度以上である
    と判断した場合に、前記除雪車の位置座標からその18
    0度以上の角度をなすベクトル基線に垂線を下し、その
    足が線分上にあるベクトル基線と交差する方向に除雪車
    が離脱したと判別することを特徴とする請求項1に記載
    の道路除雪ナビゲーションシステム。
  3. 【請求項3】 道路除雪の際に無積雪時の道路画像を表
    示して除雪作業を支援する道路除雪ナビゲーションシス
    テムであって、 基点およびベクトル基線の対の組み合わせにより全内角
    が180度未満の多角形からなる交叉点と、方向の相反
    する1対のベクトル線分からなる直線路とで構成され、
    前記ベクトル線分上の測点および交叉点内の画像方向に
    それぞれ道路画像をリンクさせた道路網データを記憶す
    る道路網記憶手段と、 除雪車の位置座標を取得する位置座標取得手段と、 除雪車の位置座標に応じて所定の交叉点番号を記憶およ
    び棄却しつつ、その位置座標に基づいて所定の交叉点の
    内外いずれに除雪車が位置するかを判別する交叉点内外
    判別手段と、 この交叉点内外判別手段によって除雪車が所定の交叉点
    の外側に位置すると判別された場合に、除雪車の位置座
    標から前記交叉点内外判別手段が記憶している交叉点に
    関連する所定のベクトル線分に対して垂線を下ろし、そ
    の垂線の足が線分上にあるベクトル線分のうち垂線長が
    最小の条件を満たすベクトル線分およびこれと対をなす
    ベクトル線分を求める現在位置線分判別手段と、 この現在位置線分判別手段により判別された1対のベク
    トル線分のうち、除雪車方向に対して近似方向のベクト
    ル線分を除雪車が位置するベクトル線分として特定する
    ベクトル線分特定手段と、 前記除雪車の位置座標から前記ベクトル線分特定手段に
    よって特定されたベクトル線分上の測点を求める測点取
    得手段と、 前記交叉点内外判別手段によって除雪車が所定の交叉点
    内に位置すると判別された場合に、除雪車方向に対して
    近似する画像方向を特定する画像方向特定手段と、 前記測点取得手段によって取得された測点にリンクされ
    ている道路画像および前記画像方向特定手段によって特
    定された画像方向にリンクされている道路画像を再生す
    る画像再生手段と、 この画像再生手段によって再生される道路画像を表示す
    る画像表示手段とを有することを特徴とする道路除雪ナ
    ビゲーションシステム。
  4. 【請求項4】 前記交叉点内外判別手段は、交叉点の各
    基点と除雪車の位置座標とを結んだ線分に対して、各ベ
    クトル基線から時計回り方向に形成される角度のすべて
    が180度未満であるか否かを判断することを特徴とす
    る請求項3に記載の道路除雪ナビゲーションシステム。
  5. 【請求項5】 システム起動時に、除雪車の位置座標か
    ら全ベクトル線分に対して垂線を下ろし、その垂線の足
    が線分上にあるベクトル線分のうち垂線長が最小であっ
    てかつ所定長さ以下の条件を満たすベクトル線分と、こ
    れと対をなすベクトル線分とを求める初期位置線分判別
    手段を有するとともに、前記ベクトル線分特定手段が、
    前記初期位置線分判別手段により判別された1対のベク
    トル線分のうち、除雪車方向に近似するベクトル線分を
    特定するようになっていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項4のいずれか1項に記載の道路除雪ナビゲーシ
    ョンシステム。
  6. 【請求項6】 前記測点取得手段によって取得された測
    点に除雪車の速度に応じた所定の補正距離を加える速度
    補正手段を備えていることを特徴とする請求項1から請
    求項5のいずれか1項に記載の道路除雪ナビゲーション
    システム。
  7. 【請求項7】 前記画像再生手段によって再生された道
    路画像を少なくとも一定時間静止させるための最小時間
    が設定できる画像静止時間設定手段を備えていることを
    特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載
    の道路除雪ナビゲーションシステム。
  8. 【請求項8】 直線路のベクトル線分上に設定された障
    害物測点を検出して警告を発信する障害物警告発信手段
    を備えていることを特徴とする請求項1から請求項7の
    いずれか1項に記載の道路除雪ナビゲーションシステ
    ム。
  9. 【請求項9】 ベクトル線分上の測点にリンクされた道
    路画像を前後に順次コマ送りさせるコマ送り手段を備え
    ていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれ
    か1項に記載の道路除雪ナビゲーションシステム。
  10. 【請求項10】 ベクトル線分上の測点および交叉点の
    画像方向にリンクされている道路画像として車道用の道
    路画像に加えて歩道用の道路画像を前記道路網記憶手段
    に記憶し、前記画像再生手段により選択される道路画像
    を任意に車道用と歩道用とに切り換えられる歩車道画像
    切換手段を備えていることを特徴とする請求項1から請
    求項9のいずれか1項に記載の道路除雪ナビゲーション
    システム。
  11. 【請求項11】 除雪対象となる道路網において位置座
    標を取得しつつ収録した道路画像に関するデータ処理方
    法であって、 基点およびベクトル基線の対の組み合わせによって全内
    角が180度未満の多角形からなる交叉点と、これらの
    交叉点間に配置され方向の相反する1対のベクトル線分
    からなる直線路とにより道路網を形成するステップと、 前記各収録位置座標から所定の前記ベクトル線分に対し
    て垂線を下ろし、所定の始点から前記垂線の足までの距
    離を測点として前記各収録位置座標を前記各測点に変換
    するステップと、 直線路において道路画像を選択して再生するための再生
    測点を各ベクトル線分上に設定するステップと、 交叉点内において道路画像を選択して再生するための画
    像方向を設定するステップと、 前記ベクトル線分上に設定した各再生測点に最も近い測
    点の道路画像をリンクさせるとともに、前記交叉点内に
    設定した画像方向に所定の道路画像をリンクさせるステ
    ップとからなることを特徴とする道路網データ処理方
    法。
  12. 【請求項12】 直線路のベクトル線分上に障害物の測
    点を設定するステップを備えていることを特徴とする請
    求項11に記載の道路網データ処理方法。
  13. 【請求項13】 コンピュータを、 基点およびベクトル基線の対の組み合わせによって全内
    角が180度未満の多角形からなる交叉点と、これらの
    交叉点間に配置され方向の相反する1対のベクトル線分
    からなる直線路とにより道路網を形成する道路網モデル
    化手段と、 前記直線路上に展開される収録位置座標からベクトル線
    分に対して垂線を下ろし、所定の始点から垂線の足まで
    の距離を測点として前記各収録位置座標を前記各測点に
    変換する位置座標測点化手段と、 直線路において道路画像を選択して再生するための再生
    測点を前記ベクトル線分上に設定する再生測点設定手段
    と、 交叉点内において道路画像を選択して再生するための画
    像方向を設定する画像方向設定手段と、 前記ベクトル線分上に設定した各再生測点に最も近い測
    点の道路画像をリンクさせるとともに、前記交叉点内に
    設定した画像方向に所定の道路画像をリンクさせる画像
    リンク手段として機能させることを特徴とする道路網デ
    ータ処理プログラム。
  14. 【請求項14】 コンピュータを、直線路のベクトル線
    分上に障害物の測点を設定する障害物設定手段として機
    能させることを特徴とする請求項13に記載の道路網デ
    ータ処理プログラム。
  15. 【請求項15】 基点およびベクトル基線によって全内
    角が180度未満の多角形からなる交叉点と、これらの
    交叉点間に配置され方向の相反する1対のベクトル線分
    からなる直線路との組み合わせ構造からなる道路網デー
    タを有し、前記直線路のベクトル線分上には道路画像の
    再生測点が設定されているとともに前記交叉点内には画
    像方向が設定されており、それらの測点および画像方向
    にそれぞれ所定の道路画像がリンクされていることを特
    徴とするコンピュータ読み取り可能な道路網データ記憶
    媒体。
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