JP2003109172A - 画像自動撮影システムおよび画像再生システム - Google Patents

画像自動撮影システムおよび画像再生システム

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JP2003109172A
JP2003109172A JP2001340048A JP2001340048A JP2003109172A JP 2003109172 A JP2003109172 A JP 2003109172A JP 2001340048 A JP2001340048 A JP 2001340048A JP 2001340048 A JP2001340048 A JP 2001340048A JP 2003109172 A JP2003109172 A JP 2003109172A
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JP2001340048A
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English (en)
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Takeo Kodera
武夫 小寺
Ryoto Mizogami
領人 溝上
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HOKUSUI CIVIL ENGINEERING CO L
HOKUSUI CIVIL ENGINEERING CO Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
HOKUSUI CIVIL ENGINEERING CO L
HOKUSUI CIVIL ENGINEERING CO Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路上およびその周辺におけるパトロール業
務等の情報収集の効率化と人件費の削減および客観的か
つ十分な画像データの取得を実現できるとともに、膨大
な画像データを効率的かつ迅速に処理し系統的に整理し
て再生することができる画像自動撮影システムおよび画
像再生システムを提供する。 【解決手段】 基点およびベクトル基線の対の組み合わ
せにより全内角が180度未満の多角形からなる交叉点
と、方向の相反する1対のベクトル線分からなる直線路
とで構成され、前記ベクトル線分上に画像自動撮影ポイ
ントを設定した道路網データを記憶しておき、車輌が前
記画像撮影ポイントを通過したときを判別して画像を撮
影するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像自動撮影システ
ムおよび画像再生システムに係り、特に、降雪期の道路
除雪概況をはじめ、通常期の道路交通状況や災害による
被災状況の把握などの道路上およびその周辺における映
像による情報収集に好適な画像自動撮影システムおよび
画像再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の技術は、道路上およびその周辺
における映像による情報収集全般に広く適用できるもの
であるが、ここでは本発明の出発点ともなった道路除雪
の問題を例に挙げて説明する。
【0003】雪国において、一年を通じて最も住民から
のニーズが高い問題は、今も昔も冬期における交通確保
の問題である。降雪初期であれば、除雪車が雪を路側に
排除すれば足りるので交通渋滞も長くは続かない。しか
し、車道確保が優先するため、まず先に歩道が狭められ
る。やがて、歩車道間は堆雪の山が積み上げられて路側
に余裕がなくなってくると、車線確保のためにロータリ
ー車等による拡幅作業が入り、雪堤はますます高く積み
上げられる。
【0004】この頃より降雪の相間をぬって、トラック
による排雪運搬がはじまる。交叉点は見通し確保のため
特に重点が置かれる。幹線道路は除雪とトラック排雪が
頻繁に行われ除雪車がフル稼働に入るのは、だいたい1
月下旬から2月下旬である。この頃になると、住宅区の
生活道路も堆雪できる空き地がなくなり、住民は公道上
に排雪するようになるため、除雪や排雪に対するイラ立
ちがピークに達する。
【0005】このような住民のニーズに応え、除雪作業
を統轄しているのが自治体である。その体制は自治体直
営もあれば、民間業者に委託するケースもあるが、現
在、都市部では民間委託が主流になりつつある。いずれ
にしても、いつ、いかなる時に、限りある機動力をどの
ように投入するかは焦眉の課題となっている。
【0006】したがって、担当業者はパトロール車を使
って概況を把握し、情報収集に努めている。民間に委託
されている場合は、請負業者のパトロールの外に、自治
体職員による業者監理パトロールが加わる。パトロール
は、除雪体制全体の目や耳にあたるものであり、作業計
画立案の基本である。
【0007】パトロールは、いずれも似たような方法で
行われている。パトロール車に乗って必要な現場に赴
き、スチールカメラやデジタルカメラを使って適宜写真
を撮影しながら巡視し、その結果は除雪センター長へ報
告される。最近はデジタルカメラが普及したため、即応
性の面で多用されつつあるが、その収録数は必ずしも多
くなかった。また、パトロール体制は、運転手1名、パ
トロール員1〜2名で構成され、センター要員がこれに
あたっていた。
【0008】このように除雪作業の日々の実施計画、立
案の鍵を握るのがパトロール車からもたらされる情報で
ある。この情報収集機能を高めることは、除雪作業全体
の効率化に貢献することは疑う余地はない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パトロール等における画像収集においては、パトロール
車の運転手の他にパトロール員が1〜2名必要であり、
効率的とはいえなかった。また、パトロール現場での写
真撮影および報告は、パトロール員の判断に委ねられて
いたため、主観が色濃いものとなりがちで、客観性の面
で問題があった。
【0010】一方、従来においては、手動で撮影したデ
ジタル画像を野帳メモと照合したり、断片的な画像情報
をつなぎ合わせるという点で、スピード、系統性および
量の面で不十分であった。
【0011】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、道路上およびその周辺におけるパ
トロール業務等の情報収集の効率化と人件費の削減およ
び客観的かつ十分な画像データの取得を実現できるとと
もに、膨大な画像データを効率的かつ迅速に処理し系統
的に整理して再生することができる画像自動撮影システ
ムおよび画像再生システムを提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の画像自動撮影シ
ステムの特徴は、基点およびベクトル基線の対の組み合
わせにより全内角が180度未満の多角形からなる交叉
点と、方向の相反する1対のベクトル線分からなる直線
路とで構成され、前記ベクトル線分上に画像自動撮影ポ
イントを設定した道路網データを記憶する道路網記憶手
段と、前記画像自動撮影ポイントに従ってデジタル画像
を撮影する画像撮影手段と、車輌の位置座標を取得する
位置座標取得手段と、その車輌の位置座標に基づいて前
記ベクトル線分上の測点を求める測点特定手段と、この
測点特定手段によって求められた測点および前記画像自
動撮影ポイントの測点に基づいて前記車輌が前記画像自
動撮影ポイントを通過したか否かを判別する撮影ポイン
ト通過判別手段と、画像自動撮影ポイント通過の判定結
果を受けて前記画像撮影手段にデジタル画像の撮影指令
を出力する撮影処理手段と、この撮影処理手段により撮
影されたデジタル画像を順次記憶する撮影画像記憶手段
とを有している点にある。
【0013】そして、このような構成によれば、多角形
交叉点とベクトル線分とから構成される簡易化された道
路網モデルに画像自動撮影ポイントを指定しておき、G
PS等から取得される位置座標に基づいて画像自動撮影
ポイントを通過したか否かを判別することで、自動的に
所望の地点の画像を撮影することができる。
【0014】また、前記撮影ポイント通過判別手段によ
る通過判別は、同一ベクトル線分上において、時系列に
従って隣接する2つの位置データの測点と画像自動撮影
ポイントの測点との大小比較によって行われる。このよ
うな構成によれば、車輌の位置座標および画像自動撮影
ポイントのベクトル線分と測点とを比較するだけで画像
自動撮影ポイントの通過判別が可能となる。
【0015】また、本発明の一態様では、車輌がベクト
ル線分上から交叉点内に進入したとき、あるいは交叉点
内からベクトル線分上へ退出したときを判別する交叉点
・線分間移動判別手段を有するとともに、そのような交
叉点の進入・退出があったときに、前回取得した測点と
今回取得した測点との間に測点データを割り込ませる測
点割込データ設定手段を有する。
【0016】このような構成によれば、交差点付近のベ
クトル線分上に画像自動撮影ポイントが設定されている
場合において、その画像自動撮影ポイントの通過を判別
せずに車輌が交叉点内に進入したり退出したとしても、
別途、測点データを割り込ませることで確実に当該画像
自動撮影ポイントの通過を検出することができ、画像の
撮影洩れをなくすことができる。
【0017】また、撮影画像記憶手段が、撮影されたデ
ジタル画像データに、撮影時刻および画像自動撮影ポイ
ントの位置データをタグ情報として記憶する。これによ
れば、ランダムに撮影した画像の並べ替えが効率的かつ
系列的に行えるのはもちろん、デジタル画像に撮影時刻
をリンクさせることによりどの時間帯の状況画像かを把
握できるし、デジタル画像に画像自動撮影ポイントの位
置データをリンクさせることにより道路網データに関連
づけさせて撮影画像を再生することができる。
【0018】さらに、本発明の一形態では、道路網デー
タに基づいて簡易地図を画像表示装置に表示させるとと
もに、その簡易地図上に画像自動撮影ポイントを表示さ
せる撮影用地図表示処理手段を有することが好ましい。
これによれば、ディスプレイ等の画面により簡易地図上
に画像自動撮影ポイントを表示し、これを視認しながら
画像撮影を進行することができるため、効率的な撮影行
動をとることができる。
【0019】また、本発明の一形態では、簡易地図上の
所定の画像自動撮影ポイントに対応するデジタル画像が
撮影されると、その画像自動撮影ポイントを重複撮影さ
れないように保持する撮影済みポイント保持手段を有す
ることが好ましい。これによれば、すでに撮影した画像
自動撮影ポイントを再び通過しても撮影されないため、
必要以上に画像を蓄積することがなく、1つの画像自動
撮影ポイントに複数の画像が存在してデータの混乱が生
じるのを防止するとともに、メモリ容量の圧縮回避や再
生時における無駄を省くことができる。
【0020】さらに、本発明の一形態では、前記簡易地
図上の所定の画像自動撮影ポイントに対応するデジタル
画像が撮影されると、その撮影済みの画像自動撮影ポイ
ントを識別表示させる撮影済みポイント識別表示手段を
有することが好ましい。これによれば、すでに撮影を終
えた画像自動撮影ポイントを識別できるため、重複した
行動を回避でき、効率的に画像の撮影を進行できる。
【0021】また、前記画像撮影手段が、車輌の進行方
向および後方方向を同時に撮影するために複数台配置さ
れていることが望ましい。これによれば、画像の再生に
際し、再生順序がどのように指定されても、常に順方向
の画像を選択して違和感のない再生画像が提供される。
【0022】さらに、本発明の一形態では、撮影したデ
ジタル画像のデータを通信回線を介して外部に送信する
画像送信手段を有することが好ましい。これによれば、
管轄センタへリアルタイムに画像を送信することがで
き、迅速に状況を確認し対応をとることが可能となる。
特に国道や都道府県道は線上に長く伸びているため、パ
トロール車のセンター帰還に要する時間は無視できず、
降雪のため、路面状況は常に変化することを考慮すれば
情報伝達のスピードの持つ価値は大きい。
【0023】また、本発明に係る画像再生システムの特
徴は、基点およびベクトル基線の対の組み合わせにより
全内角が180度未満の多角形からなる交叉点と、方向
の相反する1対のベクトル線分からなる直線路とで構成
された道路網データを記憶する道路網記憶手段と、撮影
時刻および画像自動撮影ポイントの位置データをタグ情
報として付されているデジタル画像を記憶する撮影画像
記憶手段と、前記道路網データに基づいて作成される簡
易地図を画像表示装置に表示させるとともに、その簡易
地図上に画像自動撮影ポイントを表示させる再生用地図
表示処理手段と、前記簡易地図を表示する簡易地図表示
手段と、デジタル画像の再生順序および再生条件を入力
指定する入力手段と、入力手段により指定されたデジタ
ル画像の再生順序を記憶する再生順指定ファイル記憶手
段と、前記再生順序に従って前記撮影画像記憶手段から
デジタル画像を読み出して再生する画像再生処理手段
と、再生された画像を表示する画像表示手段とを有する
点にある。
【0024】そして、このような構成を採用したことに
より、道路網データに基づくの簡易地図上で交叉点エリ
アを順次ヒットするなどをして再生順序を任意に指定で
きるし、膨大な画像データを効率的かつ迅速に処理し系
統的に整理して再生することができる。これにより、市
街地等を走行するパトロール車の順路が交通事情に左右
されて必ずしも予定の順序をとらなかったり、多くの収
録画像から急ぎの路線、重要な路線の収録データをいち
早く効率的に選別することができる。
【0025】また、本発明の一形態では、前記入力手段
による撮影画像の再生順序が適正に指定されたときに、
該当道路を識別表示させる再生順指定完了識別処理手段
を有することが好ましい。これによれば、再生順の指定
が適正になされたか否かを視認できるのでより確実な再
生順の指定を行うことができる。
【0026】さらに、前記画像再生処理手段が、1つの
画像自動撮影ポイントに対して車輌の前方方向および後
方方向で撮影した複数のデジタル画像が存在する場合
に、入力手段により指定された順方向のデジタル画像を
読み出して再生するようにすることが望ましい。これに
よれば、画像の撮影方向を気にすることなく再生させる
画像を任意に選択することができて、効率的に画像の再
生順序を指定できる。
【0027】また、前記画像再生処理手段が、簡易地図
と再生画像とをリンクさせて、再生画像の画像自動撮影
ポイントおよび進行方向を簡易地図上に表示させるよう
にすることが好ましい。これによれば、再生画像と、画
像自動撮影ポイントおよび進行方向同時に描画すること
で情報をより確実に伝達することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像自動撮影
システムおよび画像再生システムの実施形態の一例を図
面を用いて説明する。
【0029】まず最初に、本発明の基本ベースとなる道
路網モデルについて説明する。この道路網モデルは、道
路線形を地理的に正確に反映したものでなく、GPS
(global positioning syste
m)および方位センサーによる位置データを用いて、道
路上にリンクされた画像データをできるだけ正確に、機
動的に再現する目的をもってモデル化された道路網デー
タの一形態を示すものである(参考:特願2001−1
09428「道路除雪ナビゲーションシステムおよび道
路網データ処理方法ならびに道路網データ処理プログラ
ム」)。
【0030】本発明に使用する道路網モデルは、図1に
示すように、「基点およびベクトル基線の対の組み合わ
せにより全内角か180度未満の多角形からなる交叉点
と、方向の相反する1対のベクトル線分からなる直線
路」とで構成されている。
【0031】図1に示すように、直線とみなすには現実
の距離との差が大きくなり過ぎて不備が生じるような曲
線路は、適当な曲点位置に仮想交叉点(2方向路という
交叉点の特殊形態)を設定し、すべて前記多角形からな
る交叉点とベクトル線分との組み合わせにモデル化され
る。
【0032】また、生活道路をはじめとする2車線以下
の細街路や一方通行の小路は1対のベクトル線分の起点
(BP)と終点(EP)を重ね合わせ、あたかも2つの
ベクトルをもつ一線分の如く表示することができる。た
だし、プログラム上は方向の相反する一対のベクトル線
分として取り扱われる。
【0033】つぎに、道路網モデルの作成方法は、図2
に示すように、一定以上の精度(誤差1.0m以内が望
ましい)を有する地図データをベースとして作成する方
法(図2(1))と、RTK−GPS(高精度、誤差
0.1m以内)を搭載した車輌を往復走行させて、その
実測データをCAD上にプロットアウトして作成する方
法(図2(2))とがある。後者の実測による場合は、
GPSの受信サイクル(1〜10回/秒)と車輌の走行
速度を調整して、道路の曲部が判別できるように実測デ
ータの離れを2.0m以内にとどめるようにする。
【0034】また、道路網モデルの作成作業は、デジタ
ル地図データまたはGPSによる実測プロットをベース
として、CAD画面上で行われる。この作業は、交叉点
エリアを設定する第1段階と、交叉点間に一対のベクト
ルを設定する第2段階とに大きく分けられる。
【0035】まず、作業第1段階である交叉点エリアの
設定について説明する。交叉点エリアは、巻き込み部を
境界とするという道路構造上の概念に従わない。その範
囲は、道路構造上の交叉点に類似するが、システムの機
能性を優先させて次のルールに従うようにする。 1.交叉点の多角形は、図3に示すように、基点(頂
点)と基線(辺)とによって構成され、時計回りに対
(つい)の関係を持たせる。 2.基点の内角(α)は、いずれも180度未満とす
る。 3.基点は、図4に示すように、走行するパトロール車
のGPS受信点から4m以上離れるものとする。これは
GPSの誤差が3m程度に拡大しても、なお交叉点内認
識ができるよう考慮したものである。
【0036】上記のルールに従うと、ほとんどの交叉点
エリアの奥行きは10〜20mとなる。なお、仮想交叉
点も上記ルールに準拠する。
【0037】つぎに、作業第2段階である交叉点間に一
対のベクトル線分を設定するルールについて説明する。
ベクトル線分の設定は、ベクトル線分の両端をそれぞれ
起点(BP)および終点(EP)とし、ベクトルはBP
→EPとする。
【0038】また、ベクトル線分上の任意の位置は、測
点(SP)とし、BP(SP=0.0)からの距離で示
される。そして、左側通行の交通ルールに従い、ベクト
ルを車輌の前進方向に合わせる。
【0039】起点(BP)および終点(EP)は、それ
ぞれ交叉点の中央付近に設定し、簡易地図として実用に
耐える程度に調整する。例えば、カーナビ画面として利
用する場合が考えられる。簡易地図には交叉点エリアの
多角形は表示しない。
【0040】また、地図としての簡素化のために、2車
線以下の道路については、一対のベクトル線分を重ね合
わせた単線分として表示することを原則とするが、幹線
と位置づけられている場合はダブルで表現する。
【0041】つぎに、前述のように作成した道路網モデ
ル上に、画像自動撮影ポイントを設定することで、本実
施形態の画像自動撮影システム1における撮影タイミン
グを決定するようになっている。前記画像自動撮影ポイ
ントは、道路網モデル上の位置データ形式に従って、
「ベクトル線分」と「測点」とによって設定する。画像
自動撮影ポイントは、1つのベクトル線分上に複数個設
定することができるが、1つの画像自動撮影ポイントが
同時に検出されないようにするため20m以上の間隔を
保つようにする。また、起点BP(SP=0.0)には
画像自動撮影ポイントを設定しない。撮影方向が不安定
となるからである。
【0042】つぎに、本発明に係る画像自動撮影システ
ム1の実施形態について図1から図22を参照しつつ説
明する。
【0043】本実施形態の画像自動撮影システム1は、
図5の概略図に示すように、GPS受信機および方位セ
ンサにより2次元データと方位角を取得し、道路網モデ
ルのベクトル線分上に測点として変換処理し、さらに測
点形成を伴う2次処理を施した後に、画像自動撮影ポイ
ントを通過したか否かを判別して、通過判定の結果に応
じて、順次、デジタル画像を撮影するとともに、その画
像に撮影時刻および画像自動撮影ポイントの位置データ
をタグ情報として合わせて記憶させるようになってい
る。
【0044】そして、本実施形態の画像自動撮影システ
ム1は、図6に示すように、画像撮影プログラム2が記
憶されているROM(Read Only Memor
y)3と、撮影した画像をタグ情報とともに記憶するH
DD(Hard DiskDrive)等の撮影画像記
憶部4と、道路網データを記憶した道路網DVD5(デ
ジタル多目的ディスク)を読み取るDVDドライブ6
と、前記画像撮影プログラム2を読み取って画像を自動
撮影するための演算処理や制御処理を行うCPU7と、
CPU7からの指示を受けてデジタル画像を撮影するデ
ジタルカメラ8と、ユーザにより各種の指令を入力する
ための指示ボタン等からなる指示入力部9と、道路網デ
ータに基づいて作成される道路網モデルを画面に表示す
る画像表示装置10と、必要に応じて撮影画像をリアル
タイムに管轄センタに送信するための画像送信部11と
から構成されている。
【0045】前記画像撮影プログラム2は、所定の画像
自動撮影ポイントで画像を撮影するために、位置データ
その他の信号を受けたCPU7が実行するものである。
具体的には、CPU7によって実行されると図6に示さ
れるように当該CPU7および図示しないRAM(Re
adom Access Memory)等の作業領域
に展開される。
【0046】撮影画像記憶部4は、CPU7の処理制御
により撮影した画像を順次記憶するものであり、このと
き再生の便宜のために各画像データには撮影した画像自
動撮影ポイントの位置データ、例えばベクトル線分およ
び測点の情報がタグ情報として併せて記憶される。これ
により、ランダムな順序で撮影されても再生時には撮影
時刻に基づいてや位置データに基づいて系統的に整列さ
せることが可能となる。
【0047】DVDドライブ6は、各種の情報を記憶し
た記憶媒体である道路網DVD5を読み取って、その情
報をCPU7に出力するものであり、本実施形態では、
道路網DVD5に道路網データが記憶されている。この
道路網データは、前述したルールに従って作成された道
路網モデルであり、すなわち、基点およびベクトル基線
の対の組み合わせにより全内角が180度未満の多角形
からなる交叉点と、方向の相反する1対のベクトル線分
からなる直線路とで構成され、そのベクトル線分上に画
像自動撮影ポイントが設定されたデータである。
【0048】デジタルカメラ8は、CPU7からの指示
を受けてデジタル情報として画像を撮影するようになっ
ており、本実施形態では、パトロール車の前方方向およ
び後方方向を同時に撮影できるように2台配置されてい
る。これは、パトロール車がランダムな方向で道路上を
撮影したとしても、再生時には順方向の撮影画像として
違和感なく繋げられるようにするためである。
【0049】指示入力部9は、ユーザからの各種指令を
入力する指示ボタンやタッチパネル等から構成される。
指示入力部9からの指令はCPU7において処理され
る。
【0050】画像表示装置10は、CRTディスプレイ
や液晶ディスプレイ等であり、主として道路網データに
基づいて作成される簡易地図が表示される。この簡易地
図には画像自動撮影ポイントが併せて表示される。そし
て、後述するCPU7の処理により、撮影済みとなった
画像自動撮影ポイントは、着色表示することにより未撮
影の画像自動撮影ポイントと識別されるようになる。こ
れにより重複撮影が回避されて効率的なパトロール業務
を図ることができる。
【0051】画像送信部11は、電話回線網等を介して
デジタルカメラ8で撮影したデジタル画像を管轄センタ
に送信することができるようになっている。これは撮影
後に管轄センタまで帰社する時間や撮影画像を外部記憶
媒体にダウンロードする時間などの短縮を図る場合に利
用価値があり、リアルタイムに管轄センタに道路上やそ
の周辺の状況を伝えることができる。
【0052】CPU7は、前記画像撮影プログラム2を
読み取って画像を自動撮影するための演算処理や制御処
理を行うために、道路網データに基づき簡易地図を画像
表示装置10に表示させる撮影用地図表示処理部13
と、パトロール車の位置座標を取得する位置座標取得部
14と、パトロール車の位置座標に基づいて起動時にパ
トロール車が位置するベクトル線分を判別する初期位置
線分判別部15と、パトロール車の位置座標に対応する
交叉点番号を記憶および棄却しつつその交叉点の内外い
ずれにパトロール車が位置するかを判別する交叉点内外
判別部16と、この交叉点内外判別部16によりパトロ
ール車の位置座標が所定の交叉点の外側に位置すると判
別された場合に、そのパトロール車の位置座標のある直
線路を構成する1対のベクトル線分を判別する現在位置
線分判別部17と、この現在位置線分判別部17による
ベクトル線分の判別が不能となった連続回数をカウント
するとともにその回数が所定回数以上になったときにシ
ステムを停止するシステム停止部18と、パトロール車
の方位角によりパトロール車方向に対して近似方向のベ
クトル線分を判別してパトロール車が位置するベクトル
線分として特定するベクトル線分特定部19と、パトロ
ール車の位置座標に基づいて特定されたベクトル線分上
の測点を求めるベクトル線分測点取得部20と、パトロ
ール車の位置座標に基づいて特定された交叉点内の測点
を求める交叉点測点取得部21と、パトロール車が画像
自動撮影ポイントを通過したか否かを判別する撮影ポイ
ント通過判別部22と、パトロール車が画像自動撮影ポ
イントを通過したときにデジタルカメラ8によって画像
を撮影させる撮影処理部23と、画像を撮影し終えた画
像自動撮影ポイントについて再度重複撮影を回避するた
めに保持(ロック)を設定する撮影済みポイントロック
部24と、撮影済み画像自動撮影ポイントを簡易地図上
で着色させて識別表示させる撮影済みポイント識別表示
処理部25と、パトロール車がベクトル線分上から交叉
点内に進入したり交叉点内からベクトル線分上へ退出す
る移動を判別するための交叉点・線分間移動判別部26
と、パトロール車が交叉点とベクトル線分とを移動した
ときに別途測点データを割り込ませて設定するための測
点割込データ設定部27とを有している。
【0053】CPU7を構成する各部について、より具
体的に説明すると、撮影用地図表示処理部13は、道路
網DVD5からDVDドライブ6を介して道路網データ
を展開し、GPSから取得したパトロール車の位置座標
データに連動させて簡易地図を画像表示装置10に表示
させるようになっている。
【0054】位置座標取得部14は、GPSを使って受
信されるデータのうち2次元平面上の位置座標を取得す
るようになっており、GPS受信機に相当する。GPS
による受信頻度は1秒間に1回以上である。
【0055】初期位置線分判別部15は、システム起動
時に、パトロール車の位置座標から全ベクトル線分に対
して垂線を下ろし、その垂線の足がベクトル線分上にあ
り、その垂線の長さが最小であって所定長さ以下の条件
を満たすベクトル線分とこれと対をなすベクトル線分を
求める。そして、1対のベクトル線分を対象として近似
方向のベクトル線分を1つ特定する。なお、起動時にお
いては、位置座標取得部14によって10点以上の位置
座標を取得して異常値を棄却してから座標平均値を算定
し、その平均した座標値から全ベクトル線分に対して垂
線を下ろすようになっている。また、本実施形態におけ
る初期位置線分判別部15は、垂線の所定長さ以下の条
件を10mと定めており、最小長さの垂線が10mを超
える場合にはパトロール車がデータ圏外もしくは交叉点
内にあると判断するようになっている。
【0056】交叉点内外判別部16は、GPSにより位
置座標取得部14が取得したパトロール車の位置座標に
応じて、直線路上に存在しているときにはその直線路の
両側に配置された2つの交叉点番号を記憶し、除雪車が
交叉点内に存在しているときにはその交叉点番号を記憶
するようになっている。
【0057】そして、パトロール車が所定の交叉点の内
外いずれに存在するかの具体的判断は、図7に示すよう
に、その交叉点の各基点および位置座標を結んだ線分
と、各ベクトル基線とのなす全ての角度が180度未満
であるか否かの判断により行われる。つまり、図7に示
すように、任意の座標点Pが交叉点の多角形内にある場
合には、この座標点Pと各基点とを結んだ線分が各ベク
トル基線から時計回り方向になす角度は、決して180
度を超えることがない。一方、任意の座標点P′がわず
かでも多角形交叉点の外に出ると、いずれかの角度が1
80度を超えて360度に近い角度になる。換言すれ
ば、180度を超えるベクトル基線の方向にパトロール
車が進行したことを判別できる。なお、前記判別する角
度は、全てベクトル基線から時計回りに進んだ場合の条
件とする。このようにパトロール車の位置が交叉点内と
判別するための必要十分条件は、その交叉点の各基点お
よびパトロール車の位置座標を結んだ線分に対して、各
ベクトル基線から時計回り方向に形成される全ての角度
が180度未満であることになる。
【0058】現在位置線分判別部17は、交叉点内外判
別部16によってパトロール車が所定の交叉点の外側に
位置すると判別された場合に、その交叉点内外判別部1
6に記憶されている交叉点に関連する所定のベクトル線
分に対してパトロール車の位置座標から垂線を下ろし、
その垂線の足が線分上にあるベクトル線分のうち垂線長
が最小の条件を満たすベクトル線分と、これと対をなす
ベクトル線分とを求めるようになっている。ここで、現
在位置線分判別部17が垂線を下ろす対象となる「交叉
点に関連する所定のベクトル線分」は、GPSの精度誤
差の程度や処理速度との関係で任意に定められる。本実
施形態では、精度誤差が最大数メートル程度の低レベル
のGPS受信機を使用することを想定し、前記交叉点内
外判別部16に記憶されている1つまたは2つの交叉点
に接続するすべてのベクトル線分を検索対象としてい
る。このようにすれば、図8および図9に示すように、
パトロール車の位置座標に対し、該当する交叉点と白抜
き部分で示す範囲にGPSデータが飛んでしまっても、
システムが停止してしまうことはなく、異常データに基
づく画像を表示しつつ、データの正常復帰を待つように
することができるようになる。
【0059】つまり、図8の例に示すように、パトロー
ル車の位置座標が直線路上にあった場合には、その直線
路の両端に位置する2つの交叉点が交叉点内外判別部1
6により記憶されており、それら交叉点の外部と判別さ
れた場合は2つの交叉点に接続されている6対のベクト
ル線分に対して、現在位置線分判別部17が前記パトロ
ール車の位置座標から垂線を下ろすようになっている。
したがって、それら6対の各ベクトル線分に対して垂直
方向にある領域では線分上に垂線の足が存在する1対の
ベクトル線分を必ず特定するようになるため、システム
が停止する確率は極めて低い。
【0060】また、図9の例に示すように、パトロール
車の位置座標が交叉点内にあった場合には、その交叉点
が交叉点内外判別部16により記憶されており、その交
叉点の外部と判別された場合は、その交叉点に接続され
ている4対のベクトル線分に対して、現在位置線分判別
部17が前記パトロール車の位置座標から垂線を下ろす
ようになっている。したがって、それら4対の各ベクト
ル線分に対して垂直方向にある領域では線分上に垂線の
足が存在する1対のベクトル線分を必ず特定することに
なり、システムが停止することは稀である。
【0061】また、システム停止部18は、前記現在位
置線分判別部17が1対のベクトル線分を特定できない
ような極めて異常なGPSデータを受信した場合に、そ
の現在位置線分判別部17による判別不能の連続回数を
カウントしておき、所定の回数以上になったときに限り
システムが異常を起こしたものとみなして停止するよう
になっている。これにより、ある程度広い範囲を検索対
象とする現在位置線分判別部17によっても判別できな
いような極めて異常なGPSデータを受信したとして
も、直ちにシステムを停止してしまうのではなく、その
後正常にGPSデータを受信できるまでに復帰した場合
には正常に機能し続けられるようになっている。
【0062】また、ベクトル線分特定部19は、通常、
交叉点内外判別部16によってパトロールが交叉点の外
側に存在すると判別された場合に、1対のベクトル線分
のうちパトロール車方向の方位角とベクトル線分の方位
角とを照合して近似方向のベクトル線分をパトロール車
が位置するベクトル線分として特定するようになってい
る。
【0063】ここで、近似方向の判定法について説明す
る。近似方向とは、2つのベクトルの夾角が最小となる
方向と定義される。図10に示すように、2つのベクト
ルのなす角度は2つ存在する。ηおよびηであらわ
され、小なる方が近似性を代表する。真北を基準とした
方位角をそれぞれδとθとすれば、図10中(a),
(b)は同じ近似性を示すので η=360度−|θ−δ| η=|θ−δ| で示される。ここで、小さい方の角度ηが近似方向の判
別にあたって比較対象となる。同様の手順により与えら
れたθと対象すべき方位角δを用いて次々と小なる方の
夾角を計算し、そのうちで最も小なる夾角を与えるベク
トルが求める近似方向である。なお、偶然に同一近似性
を示した場合には、システム上前画像をホールドするよ
うになっている。
【0064】このように近似方向の判定法に従ってベク
トル線分を特定するようにすれば、図11に示すよう
に,パトロール車がUターンする軌跡を取ったとして
も、パトロール車は、常に真北に対して計測している方
位角θ,θと、始点BPから終点EPに向かうベク
トル線分の固有ベクトル方位角δ,δとを照合し
て、近似方向のベクトル線分を求めれば、それがパトロ
ール車の位置するベクトル線分となる。したがって、パ
トロール車のUターンはもとより、スイッチ・バックや
交差点付近の複雑な動きに対してもすべて対応できるよ
うになっている。
【0065】また、ベクトル線分測点取得部20は、パ
トロール車の位置座標からベクトル線分特定部19によ
って特定されたベクトル線分上の測点を求めるようにな
っている。測点の求め方は、本実施形態では、パトロー
ル車の位置座標からベクトル線分に垂線を下ろし、所定
の始点BPからその垂線の足までの距離として測点を求
めるようになっている。なお、ベクトル線分測点取得部
20は、ベクトル線分特定部19と同様に起動時におい
ても動作し、初期位置座標から特定されたベクトル線分
上の測点を求めるようになっている。
【0066】また、交叉点測点取得部21は、交叉点内
外判別部16によって内部と判定されたときに、その交
叉点を起点とするベクトル線分の方向と、パトロール車
の方向を照合し、その近似するベクトル線分と起点(B
P)を測点として取得するようになっている。
【0067】また、撮影ポイント通過判別部22は、パ
トロール車が画像自動撮影ポイントを通過したか否かを
判別するために、パトロール車の位置座標に基づいて求
められた測点と画像自動撮影ポイントの測点とを比較す
る。つまり、画像自動撮影ポイントの通過判別は、位置
座標から求めたベクトル線分と画像自動撮影ポイントの
ベクトル線分とが一致することを確認し、GPSデータ
受信毎に画像自動撮影ポイントの測点と、前回の測点お
よび今回の測点とをそれぞれ比較し、大小関係を計算し
て判別する。そして、画像自動撮影ポイントの測点が、
前回の測点と今回の測点との間に位置したときに、画像
自動撮影ポイントを通過したと判定する。
【0068】また、撮影処理部23は、撮影ポイント通
過判別部22による通過判定を受けて2台のデジタルカ
メラ8に撮影信号を出力し、シャッターを作動させてパ
トロール車の前方方向および後方方向のそれぞれのデジ
タル画像を撮影させる。そして、その撮影したデジタル
画像は、撮影時刻および撮影した画像自動撮影ポイント
の位置データとともに撮影画像記憶部4に記憶させる。
このとき、リアルタイムに管轄センタに転送するときに
は、同時に画像送信部11によって電話回線網を介して
送信するようになっている。なお、画像自動撮影ポイン
トの位置データは、ベクトル線分および測点の情報であ
る。
【0069】また、撮影済みポイントロック部24は、
デジタルカメラ8により画像を撮影し終えた画像自動撮
影ポイントについて、再び通過判定が行われても撮影処
理部23によって撮影信号が出力されないようにロック
を設定するものである。これにより、無駄に重複した画
像を撮影するのを防止できる。
【0070】また、撮影済みポイント識別表示処理部2
5は、撮影済み画像自動撮影ポイントを簡易地図上で着
色等させることにより未撮影の画像自動撮影ポイントと
識別させるようになっている。このようにすれば、パト
ロール員は、簡易地図を参考にして効率的に画像撮影を
進行させられる。
【0071】また、交叉点・線分間移動判別部26は、
パトロール車がベクトル線分上から交叉点内に進入した
り交叉点内からベクトル線分上へ退出する移動を判別す
るようになっている。
【0072】交叉点内外移動判別は、今回求めた測点と
前回求めた測点が0.0か否かにより判別する。より具
体的には、測点が0.0ということは交叉点内に存在す
ることを意味するから、今回求めた測点が0.0であ
り、かつ、前回求めた測点が0.0でなければ、ベクト
ル線分上から交叉点内に進入したことが判別できる。ま
た、今回求めた測点が0.0ではなく、かつ、前回求め
た測点が0.0である場合には、交叉点内からベクトル
線分上に退出したことが判別できる。そして、今回求め
た測点および前回求めた測点の両方が、0.0である場
合には、交叉点内移動であり、両方が0.0でない場合
にはベクトル線分上の移動であることが判別できる。
【0073】このような判別は、後述する交差点付近に
設定した画像自動撮影ポイントを検出せずに通過する可
能性のある移動を判別するためのものである。つまり、
GPSの受信が通常1秒間隔であるため、次の受信点は
時速40kmの車速で11.2m移動するため、交差点
付近にある画像自動撮影ポイントの通過を検出する前に
交叉点エリアに飛び込んだ場合、交叉点内では近似方向
のベクトル線分が選択されるため、前回求めた測点のベ
クトル線分とは一致しない。このため、画像自動撮影ポ
イントの通過を判別では、パトロール車の位置座標の測
点と画像自動撮影ポイントの測点とが同一ベクトル線分
上にあることが前提であるので、通過判別が行われない
のである。そこで、係る問題を解決すべく、測点割込デ
ータ設定部27によって別途、測点データが割り込まれ
るようになっている。
【0074】つまり、測点割込データ設定部27は、交
叉点・線分間移動判別部26によりパトロール車が交叉
点の内外移動を行ったとの結果を受けると、前回の測点
と今回の測点との間における前回または今回のベクトル
線分上の起点(BP)あるいは終点(EP)に測点を割
り込ませるようになっている。これにより、前回の測点
と割込測点とは、同一ベクトル線分上に存在し、撮影ポ
イント通過判別部22による判別対象となるため、その
間に存在する画像自動撮影ポイントを検出することがで
きる。
【0075】つぎに、本実施形態の画像自動撮影システ
ム1による道路網モデル上でのパトロール車の位置検索
方法を説明する。
【0076】まず、細部システムロジックは順を追って
詳述することとし、理解を容易にするため大筋の位置検
索概念について説明する。
【0077】図12に現道と道路網モデルの設定例を示
す。ここでは、ベクトル線分上を移動するパトロール車
の位置検出について説明する。道路網モデルは、XY座
標系において、ベクトル線分と多角形交叉点で構成され
ている。GPSによるパトロール車等の測位データは、
経度・緯度形式からXY座標系に変換されてプロット
(P点)される。このP点より、ベクトル線分に下した
垂線の足(H点)が道路網モデル上の位置である。垂線
の対象となるベクトル線分は、一対(2つ)のベクトル
線分のうち、方位センサと照合して近似なる方とする。
このように、GPSによる測位ポイントと、道路網モデ
ル上のポイントは一般的に一致しないが、あらゆる測位
ポイントを道路網モデル上に読み替えればその前後関
係、一致、不一致を判定することができる。
【0078】例えば、図13において、P3はP1に対
してSP3−SP1=△Lだけ前方にあると考える。二
次元的にはP2とP4は離れているが、同じ測点(SP
2=SP4)となるため進行方向に対して同一点とみな
すことができる。このような“みなし”がシステム上問
題がないのは、道路のように線的で限られたゾーンを移
動する場合は、撮影タイミングは主として進行方向の位
置関係に帰するためである。しかし、同一方向路で一車
線目、二車線目等、道路横断方向の区別を必要とするよ
うな場合は適当でない。
【0079】つぎに、交叉点内におけるパトロール車等
の位置検出について説明する。
【0080】道路除雪ナビゲーション(特願2001−
109428)においては、多角形で構成される交叉点
内においては、画像データは除雪車の近似方向のベクト
ル線分のBP点のみにリンクさせていた。これは、交叉
点内では、ベクトル線分が複雑に交錯するため、再現画
像が混乱するという問題点を避けるためであった。従っ
て、このままでは、交叉点内においては通過判別に必要
な測点が形成されず、交叉点およびその付近で撮影ポイ
ントが設定された場合、通過を確認する手段がないとい
う問題点を抱えている。後に詳述するが、この問題点を
解決するために交叉点内での測点の形成方法を導入す
る。
【0081】この交叉点エリア内での測点データ(S
P)の形成方法について説明すると、本実施形態におい
て、交叉点エリア内と判定されれば、測点は、起点BP
(=0)または終点EPのいずれかと約定する。
【0082】交叉点エリアの奥行きは通常10m〜20
mの範囲であり、各ベクトル線分の起点BPおよび終点
EPは、交叉点エリアの中心付近に設定されるので、上
記の約定によって最大5m〜10mの測点誤差が発生す
る。したがって、厳密な画像自動撮影ポイントが要求さ
れるケースには本システムは適用しない。
【0083】図14に交差点付近でのパトロール車の進
行パターンを示す。この図14を参照しつつ、パトロー
ル車が交叉点に入るケース、交叉点を出るケースにつ
き、起点BPおよび終点EPの決定方法について述べ
る。まず、パトロール車の進行形態には、前進と後退
(バック)の二通りがある。したがって、検討すべきケ
ースは全部で四通りである。
【0084】そこで、図14より明らかなように、次の
ようにルール化できる。 (1)交叉点に入るケース 今回入った交叉点が、ベクトル線分(図14においては
Lm+2,m)において起点BP側であればBP(SP
=0)、終点EP側であればEPの測点。 (2)交叉点を出るケース 前回位置した交叉点が、ベクトル線分(図14において
はLm+1,m)において起点BP側であればBP(S
P=0)、終点EP側であればEPの測点。以上がベク
トル線分および交叉点内において測点(SP)を形成さ
せる基本的手法である。
【0085】つぎに、道路網モデル上でのパトロール車
等の位置検索について、詳細フローを説明する。道路網
データ上で、現在位置(Lij,SP)が確定されれ
ば、同じく道路網モデル上に位置づけされている自動撮
影ポイントと比較し、ポイント通過時を特定することは
容易である。位置検索は、大きく分けると、起動処理段
階、1時処理段階、2次処理段階の3つから構成される
ため、これらについてフローチャートを参照しつつ順次
説明する。
【0086】まず、図15に示すように、本実施形態の
画像自動撮影システム1を起動させた場合には、初期化
動作が開始される。パトロール要員が電源を入れると位
置座標取得部14がGPSデータの取得を開始する(ス
テップ11)。そして、道路網データ圏内の比較的直線
的な道路を選んでパトロール車を一時停止させて(ステ
ップ12)、画像自動撮影システム1を起動させると
(ステップ13)、まず、位置座標取得部14がGPS
データを10点以上受信し、異常値を棄却して平均値を
算定する(ステップ14)。
【0087】そして、図16に示すように、初期位置線
分判別部15がGPSデータの平均値から対象道路網デ
ータ圏内の全てのベクトル線分に垂線を下ろし、その足
が線分上にあるベクトル線分が存在するか否かを判断す
る(ステップ15)。垂線の足が線分上にあるベクトル
線分はすべて抽出してステップ16に進行し、線分上に
ないベクトル線分は棄却される(ステップ17)。も
し、該当するベクトル線分が全くない場合には、システ
ム異常と判断される。入力データ数が少ない場合は交叉
点内またはデータ圏外の可能性もあるため、パトロール
車を移動させて再度システムを再起動させる。
【0088】ステップ16に進行した場合、初期位置線
分判別部15は抽出された全てのベクトル線分に対して
垂線長を計算し、最小値か否かを判断する。最小値でな
いものは順次棄却し(ステップ17)、最終的には最小
値となるベクトル線分と、これと対をなすベクトル線分
を抽出してステップ18に進行する。
【0089】ステップ18において、ベクトル線分特定
部19が、パトロール車方向に近似する方向か否か、具
体的にはパトロール車方向の方位角をベクトル線分の方
位角と照合して夾角がより小さい方位角はいずれかを判
断し、小さい方の方位角をなすベクトル線分を特定す
る。さらに、この特定したベクトル線分に下ろした垂線
長が10m以内か否かを判断し(ステップ19)、10
mを超える場合にはパトロール車が交叉点内かデータ圏
外のいずれかに位置すると判断する。
【0090】垂線長が10m以内と判断した場合には、
ベクトル線分測点取得部20が測点を計算し、撮影用地
図表示処理部13によってその測点が存在する道路網モ
デルの簡易地図を画像表示装置10に表示させる(ステ
ップ20)。表示された簡易地図と現場状況とを照合し
て(ステップ21)合致すれば確認ボタンを押して初期
化を完了する(ステップ22)。以上により位置検索の
起動処理段階を終える。
【0091】つぎに、図16を参照しつつ位置検索の1
次処理段階について説明する。
【0092】前述した起動処理により、初期化された直
線路の両端に配置されている2つの交叉点番号を初期値
として交叉点内外判別部16が受信し記憶する(ステッ
プ41)。続いて位置座標取得部14が新たなGPSデ
ータを受信するとともに(ステップ42)、交叉点内外
判別部16が交叉点番号を記憶しているか否かを判断し
(ステップ43)、記憶されていない場合にはGPS異
常として処理しメッセージを画像表示装置10に表示す
る(ステップ44)。ステップ43において、交叉点番
号が記憶されている場合には、交叉点内外判別部16
が、2つの交叉点を対象としてそのGPSデータに基づ
くパトロール車の位置座標が当該交叉点の内側にあるの
か外側にあるのかを判断する(ステップ45)。
【0093】すなわち、交叉点内外判別部16が、それ
ぞれの交叉点の各基点とパトロール車の位置座標とを結
んだ線分に対して、ベクトル基線から時計回り方向に形
成される全ての角度が180度未満か否かを判断する。
そして、2つの交叉点のいずれにおいても前記角度のい
ずれかが180度以上であった場合には、両方の交叉点
の外側にあると判断し、直線路モードに移行する(ステ
ップ46)。
【0094】直線路モードに移行すると、現在位置線分
判別部17が2つの交叉点に接続されているすべてのベ
クトル線分に対して垂線を下ろし、その垂線の足が線分
上にあるか否かを判断する(ステップ47)。そして、
NOである場合、つまり垂線の足が線分上にないベクト
ル線分は棄却され(ステップ48)、最終的に該当する
ベクトル線分が全くない場合には判別不能と判断する
(ステップ49)。そして、この判別不能連続回数をシ
ステム停止部18がカウントし、その回数がN回以上に
なった場合には(ステップ50)、記憶している交叉点
番号データをすべて消去する(ステップ51)。その
後、ステップ43において交叉点番号データがあるか否
かが判断されたときに、ステップ51でそれらの交叉点
番号データは消去されているため、NOと判断されて画
像表示装置10にGPS異常と表示される。
【0095】一方、ステップ47での判断がYESであ
る場合、つまり垂線の足が線分上にあるベクトル線分が
あった場合には、それらすべてを抽出してステップ52
に進行する。ステップ52では、現在位置線分判別部1
7が抽出したベクトル線分のうちパトロール車位置の座
標からの垂線長が最小になる条件を満たすベクトル線分
と、これと対をなすベクトル線分とを求める(ステップ
52)。このとき、同時にステップ41に進行してその
両端に配置されている交叉点番号を次回(n+1)の判
別対象としてデータ更新する。なお、本実施形態では、
交叉点番号がすでに記憶されている交叉点番号と一致す
るか否かに関わらず更新するようになっているが、一致
しなくなった場合にのみデータを更新するようにしても
よい。
【0096】続いて、ベクトル線分特定部19が、パト
ロール車方向と2つのベクトル線分の方向との近似計算
を行って、より近似方向のベクトル線分を特定する(ス
テップ53)。そして、ベクトル線分測点取得部20が
パトロール車の位置座標から測点を求めて(ステップ5
4)、測点形成1次データを取得する(ステップ5
5)。
【0097】そして、その測点が存在する道路網データ
に基づいて、撮影用地図表示処理部13が所定の簡易地
図を選択し、画像表示装置10に現在位置とともに表示
する(ステップ56)。一方、取得された測点は1次デ
ータとして後述する2次処理段階へ移行する。
【0098】一方、パトロール車が直線路から交叉点内
に移動した場合の動作について説明する。すなわち、ス
テップ42に戻り、位置座標取得部14がGPSデータ
から新たな位置座標を取得する。そして、ステップ43
において、交叉点番号データが存在するか否かを判断し
て存在すると判断した後に、すでに記憶している2つの
交叉点番号に対して、交叉点内外判別部16がそれら各
交叉点の内外判別を実行する(ステップ45)。そし
て、2つの交叉点のうち、基点およびパトロール車の位
置座標を結んだ線分とベクトル基線とのなす角度のすべ
てが180度未満となる交叉点が存在する場合に、その
交叉点内にパトロール車が位置するものと判断し、交叉
点モードに移行する(ステップ57)。これと同時に、
交叉点内外判別部16は、ステップ41に戻って記憶し
ていた2つの交叉点番号データを現在位置する1つの交
叉点番号に更新し、次回(n+1)の判別対象とする。
【0099】そして、当該交叉点(Kj)を起点とする
ベクトル線分の方向とパトロール車の方向とを照合し
(ステップ58)、その近似ベクトル線分と起点(B
P)を測点形成1次データとして取得する(ステップ5
5)。
【0100】これにより、その交叉点の測点が存在する
道路網データに基づいて、撮影用地図表示処理部13が
所定の簡易地図を選択し、画像表示装置10に現在位置
とともに表示する(ステップ56)。一方、取得された
測点は1次データとして後述する2次処理段階へ移行す
る。
【0101】以上の処理フローは、前述した道路除雪ナ
ビゲーションシステムの測点形成と同じである。
【0102】つぎに、パトロール車等の位置検索におけ
る2次処理段階、画像自動撮影ポイント通過判別および
デジタルカメラ8のシャッター起動までを図18から図
22を参照しつつ説明する。
【0103】図18に示すように、位置データの構成
は、交叉点番号「1」、ベクトル線分のBP側交叉点番
号「2」、ベクトル線分EP側交叉点番号「3」および
測点(BPからの距離)「4」からなる。道路網モデル
上では、ベクトル線分(カラム「2」,「3」)と測点
(カラム「4」)が決まれば、その位置は特定される。
【0104】例えば、位置座標が、交叉点の外と判別さ
れた場合は、ベクトル線分上に位置することとなるの
で、前記データ項目(「2」「3」「4」)によって特
定される。位置座標が、交叉点内と判別された場合は、
当該交叉点多角形エリア内のいずれかに存在することは
確かであるが、厳密には識別されず、データ的には“最
も近似方向のベクトル線分のBP点(SP=0.0)”
と約定され、位置データが形成される。
【0105】すなわち、本実施形態では、交叉点の内外
に関わらずGPSデータ受信毎(1秒間隔)にGPS位
置データと方位センサとにより、道路網モデル上の位置
データ(測点形成1次データ)が形成される。この1次
データを利用して、交叉点付近でも確実に通過ポイント
が判別できるように、測点形成2次処理を行う。本実施
形態の画像自動撮影システム1では、処理フローを簡素
にするために、交叉点番号(カラム「1」)を追加して
図18に示す4項目(カラム「1」〜「4」)によっ
て、道路網モデル上の位置データを構成する。
【0106】本実施形態の画像自動撮影システム1にお
いては、撮影ポイント通過判別を確実にするために、次
のルールに従う。 (1)画像自動撮影ポイントは、道路網モデル上の位置
データ形式に従い、ベクトル線分と測点によって設定さ
れる。1つのベクトル線分上に複数個設定可能だが、2
ポイントが同時に該当しないように20m以上の間隔を
保つようにする。また、撮影方向が不安定となるBP点
(SP=0.0)は設定しない。 (2)画像自動撮影ポイントの通過判別は、当該画像自
動撮影ポイントのベクトル線分との一致を照合すること
を前提とし、GPSデータ受信毎に画像自動撮影ポイン
トの測点と前回求めた測点および今回求めた測点との大
小関係を計算して判別する。
【0107】なお、参考までに問題点を再度簡単に説明
すると、測点形成1次データでは、図19に示すような
不都合が発生する。つまり、画像自動撮影ポイントが、
交叉点付近でパトロール車の前方に設定されており、こ
の画像自動撮影ポイントの通過を検知する前に、パトロ
ール車が交叉点エリアに飛び込んだケースである。
【0108】GPSの受信が1秒間隔であるから、次の
受信点は時速40kmの車速で11.2m移動するた
め、このようなケースは応々に発生すると考えられる。
交叉点内では、近似方向のベクトル線分(Lm,m+
3)が選択されるため、前回の位置データにおけるベク
トル線分(Lm+2,m)とは一致しない。異なるベク
トル線分における測点比較は無意味であるので、当然の
如く通過判別が行われない。このように交叉点付近では
無判別がしばしば発生するおそれがある。
【0109】そこで、正しく判別させるためには、前回
の測点と今回の測点の間に、ベクトル線分(Lm+2,
m)と測点(SP=EP)の位置データを割り込ませれ
ばよい。これを、測点形成2次処理と呼ぶ。
【0110】なお、測点形成2次処理というプロセスを
省略して、交叉点付近では画像自動撮影ポイントを指定
しないという運用で対処した方がシンプルではないかと
いう見解がありそうであるが、こと“除雪”という用途
に限れば、除雪の重点ポイントである交叉点撮影をはず
しては、実用的価値が半減すると言わなければならな
い。
【0111】図20に、測点形成2次処理から画像自動
撮影ポイントの通過判別処理およびシャッター起動に至
るフローを示す。画像自動撮影ポイントの通過判別処理
は、割込みデータを追加した2次処理データ列(時系列
に従う)において、逐次、ベクトル線分の同一性の確認
を行い、同一ベクトル線分上で時系列に従って必ず隣接
するデータ間で測点比較を行う。そして、次の条件に適
合する場合はシャッターを起動する。すなわち、 小さい方の測点≦画像自動撮影ポイント≦大きい方の測
点 の場合に撮影処理部23によりデジタルカメラ8のシャ
ッター起動が起動される。そして、その撮影したデジタ
ル画像を撮影画像記憶部4に取り込むとともに、撮影時
刻および道路網モデル上の位置データをデジタル画像の
タグ情報として記憶する。
【0112】なお、ベクトル線分上で複数ポイントが設
定されている場合は、判別のその都度、その全ての画像
自動撮影ポイントが対象となるが、すでに通過判定され
たものは撮影済みポイントロック部24によって無視さ
れる。
【0113】つぎに、図21に先に詳述しなかった“測
点割込みデータ形成”の処理フローを示す。これは、測
点形成1次データにおいて、交叉点内では、測点が常に
BP点、すなわちSP=0.0であることに着目して、
交叉点の内外移動方向を判定することを特徴としてい
る。不能とは、GPSデータの異常、またはパトロール
車の極端な高速走行によって発生するものであり、自動
撮影の対象とはしない。交叉点の内外移動がありながら
不能となり、測点割込みデータが形成されない場合は、
必ず比較の対象となる(前回と今回)のベクトル線分は
一致しない。したがって、通過判別もされず撮影シャッ
ターも落ちないようになっている。
【0114】より具体的に、図21に従って説明する
と、図17に示す1次処理段階により測点形成1次デー
タを取得すると、その今回求められた測点がBP点(S
P=0.0)か否かが判断される(ステップ61)。続
いてその結果に応じて、前回求められた測点がBP点
(SP=0.0)か否かが判断される(ステップ62,
ステップ63)。
【0115】これらを合わせた結果により、今回および
前回の両方とも測点がBP点(SP=0.0)である場
合には、交叉点内移動であるため測点割込データは形成
されない(ステップ64)。
【0116】また、ステップ61およびステップ62の
判別結果、今回の測点がBP点(YES)であり、か
つ、前回の測点がBP点ではない(NO)場合には、交
叉点内からベクトル線分上へ内外移動したと判定され
る。そして、パトロール車の交叉点内への進入形態が、
前進(ステップ65)あるいは後退(ステップ66)か
が判断される。つまり、今回交叉点番号がベクトル線分
番号のEPと一致するか否かが判断され(ステップ6
5)、一致する場合には、前進して交叉点に入ったと判
定される(ステップ67)。
【0117】一方、ステップ65の判断がNOの場合、
つまり一致しないと判断されると、さらに今回交叉点番
号がベクトル線分番号のBPと一致するか否かが判断さ
れ(ステップ66)、一致する(YES)場合には、後
退しながら交差点に入ったと判定される(ステップ6
8)。
【0118】また、ステップ61およびステップ63の
判別結果、今回の測点および前回の測点の両方ともにB
P点ではない(NO)場合には、ベクトル線分上の移動
であると判定され、測点割込データは形成されない(ス
テップ64)。
【0119】また、ステップ61およびステップ63の
判別結果、今回の測点がBP点でははなく(NO)、か
つ、前回の測点がBP点である(YES)場合、ベクト
ル線分上から交叉点内へ移動したと判定される。そし
て、パトロール車が交叉点から前進で退出したか(ステ
ップ69)、後退で退出したか(ステップ70)が判断
される。
【0120】ステップ69での判断がYESの場合に
は、パトロール車が前進しながら交叉点から退出したと
判断される(ステップ71)。
【0121】ステップ69の判断がNOの場合には、ス
テップ70に進行し、YESの場合には、パトロール車
が後退しながら交叉点から退出したと判断される(ステ
ップ72)。
【0122】そして、前述した交叉点とベクトル線分と
の間を移動して、交叉点内に進入または退出したときに
は、測点割込データを形成するようになっている(ステ
ップ73)。
【0123】以上のような測点2次形成処理を終える
と、撮影ポイント通過判別部22によって時系列に従っ
た隣接する測点データ間で大小の比較判別が行われる。
そして、図22に示すように、測点割込データ設定部2
7によって、今回測点と前回測点との間に割込測点が設
定された場合には、同一ベクトル線分上にある前回測点
と割込測点とが比較されて、交差点付近に設定された画
像自動撮影ポイントとの大小比較判別が行われる。
【0124】以上のように本実施形態の画像自動撮影シ
ステム1によれば、道路上およびその周辺における情報
収集を画像自動撮影ポイントに従ってデジタル画像を自
動で撮影するため、1人の運転手だけで十分な情報収集
が可能となり人件費を大幅に削減できるし、パトロール
に効率的を行える。
【0125】また、必要な撮影地点を画像自動撮影ポイ
ントとして予め設定できるため客観的かつ十分な画像デ
ータの取得を実現できる。
【0126】さらに、画像には撮影時刻およびベクトル
線分ならびに測点の情報がタグ情報として併せて記憶さ
れているため、膨大な画像データを効率的かつ迅速に処
理し系統的に整理して再生することができる。
【0127】つぎに、本発明に係る画像再生システム3
1の実施形態の一例について図23および図24を参照
しつつ説明する。
【0128】道路網を自在に走行して収録されたデジタ
ル画像は、通常、順序よく整理されているわけではな
く、不要画像が多数含まれている。極論すれば、デジタ
ル画像の山が無造作に積み上げられた状態と言っても過
言ではない。このデータの山から、いかに速く有効なデ
ータを選別し、合理的な順序(データ再生形式)に構成
し、再生できるかが課題となる。
【0129】本実施形態の画像再生システム31は、デ
ジタル画像データが道路網モデルとリンクされているた
め、この道路網モデル上で再生画像データとその順序を
指定すれば、素早く的確にその目的を達することができ
る。
【0130】図23および図24に、本実施形態の画像
再生システム31の概略構成と動作フローを示す。
【0131】本実施形態の画像再生システム31は、図
23に示すように、画像再生プログラム32が記憶され
ているROM33と、道路網データを記憶したHDD等
の道路網データ記憶部34と、撮影したデジタル画像を
記憶した撮影画像DVD35を読み取るDVDドライブ
36と、前記画像再生プログラム32を読み取って画像
を再生するための演算処理や制御処理を行うCPU37
と、CPU37により読み出された画像を展開する領域
であるVRAM(Video RAM)38と、オペレ
ータが再生順序や再生実行指令等の各種指令を入力する
ための指示ボタン等からなる指示入力部39と、画像の
再生順序をファイルする再生順指定ファイル記憶部40
と、再生時間その他の再生条件を記憶する再生条件記憶
部41と、道路網データに基づいて作成される簡易地図
を画面に表示する簡易地図表示部42と、簡易地図とリ
ンクさせながら撮影したデジタル画像を再生する撮影画
像表示部43と、画像が電話回線網などにより送信され
た場合に受信する画像受信部44と、これにより受信さ
れた画像を記憶する受信撮影画像記憶部45とから構成
されている。
【0132】前記画像再生プログラム32は、撮影した
デジタル画像を所望の順序に並べ替えて再生させるため
に、再生指示その他の信号を受けたCPU37が実行す
るものである。具体的には、CPU37によって実行さ
れると図23に示されるように当該CPU37および図
示しないRAM等の作業領域に展開される。
【0133】道路網データ記憶部34に記憶されている
道路網データは、前述した画像自動撮影システム1に使
用された道路網データと基本構成を同じくする。つま
り、道路網データは、基点およびベクトル基線の対の組
み合わせにより全内角が180度未満の多角形からなる
交叉点と、方向の相反する1対のベクトル線分からなる
直線路とで構成されたデータである。
【0134】記憶媒体である撮影画像DVD35に記憶
された撮影デジタル画像群は、それぞれランダムな順序
で記憶されているが、それぞれ撮影時刻および撮影した
画像自動撮影ポイントの位置データからなるタグ情報も
併せて記憶されている。収録位置データは、ベクトル線
分および測点からなる情報である。
【0135】また、本実施形態の画像再生システム31
では、図24に示すように、簡易地図表示部42と撮影
画像表示部43とを有しており、2画面から構成される
ことが望ましい。簡易地図表示部42には、道路網モデ
ルの簡易地図が表示され、再生される画像の描画順路お
よび画像ホールド時間等の指定と、再生時の当該画像の
位置表示の役割を果たす。また、撮影画像表示部43に
は、指定された画像がタグ情報とともに描画される。こ
れら二画面は一体としてその機能を果たすようになって
いる。
【0136】また、CPU37は、図23に示すよう
に、再生用簡易地図表示処理部46と、画像再生処理部
47と、再生順受信処理部48と、再生順指定完了識別
処理部49と、再生条件設定処理部50とから構成され
る。
【0137】CPU37の各構成について説明すると、
再生用簡易地図表示処理部46は、道路網データ記憶部
34から道路網データを読み出してVRAM38上で道
路網モデルを展開し、簡易地図として簡易地図表示部4
2に表示させる。
【0138】また、画像再生処理部47は、オペレータ
から再生指令が入力されると、画像再生プログラム32
を読み出すとともに、再生順指定ファイル記憶部40か
ら再生順ファイルを読み出す。そして、その再生順に従
ってDVDドライブ36を介して撮影画像DVD35に
アクセスし、所望の画像を取得してVRAM38上に展
開する。ここで展開した画像を順次再生条件に従って撮
影画像表示部43に再生表示させる。
【0139】再生順受信処理部48は、指示入力部39
から入力された画像再生順序の信号を受信して再生順指
定ファイル記憶部40に記憶させるようになっている。
【0140】再生順指定完了識別処理部49は、指示入
力部39からの画像再生順序の指定が適正に行われた場
合に、簡易地図表示部42に着色などすることで指定完
了の識別表示を行うようになっている。
【0141】再生条件設定処理部50は、指定入力部よ
り指定される1画像の再生時間等の再生条件を受信し
て、再生条件記憶部41に記憶するようになっている。
【0142】つぎに、本実施形態の画像再生システム3
1における再生手順について説明する。 本実施形態の
画像再生システム31では、撮影画像DVD35等の記
憶媒体がDVDドライブ36に設定されると、簡易地図
表示部42の簡易地図上にデジタル画像データを収録し
た画像自動撮影ポイントが示される。オペレーターは、
その収録ポイントを見ながら、自分が知りたい路線順序
に従って再生順路の指定を行う。この場合、簡易地図上
で交叉点を順次指定することにより、再生手順の指示フ
ァイルを作成する。
【0143】このとき、収録データの有無にかかわら
ず、道路網上の路線結合の順序を跳び超えることができ
ない。順序良く的確に指示されれば、再生順指定完了識
別処理部49がその路線(ベクトル線分)を着色によっ
て表示する。ヒットしても路線が着色しないときは、適
正な指定がなされていないため再度吟味して操作する。
【0144】再生手順の指示が終われば、1収録ポイン
トあたりの画像ホールド時間等の条件を設定する。以上
で再生準備が完了する。
【0145】つづいて、「再生ボタン」を押すことによ
り、再生順指定ファイルの順に従って画像再生処理部4
7がデジタル画像を順次読み出して撮影画像表示部43
に表示する。デジタルカメラ8は、パトロール車の前方
方向と後方方向の2方向を同時に撮影しているため、パ
トロール車の進行方向と逆に指定されることがあって
も、画像は常にオペレーターからみて順方向の画像とし
て再生される。
【0146】また、操作をフレキシブルに行えるよう、
静止、前進早送り、後退早送りなどの機能が付加されて
いる。簡易地図上には、再生画像の位置と方向が常に表
示されており、位置関係を明確に把握することを助けて
いる。
【0147】以上のような本実施形態の画像再生システ
ム31によれば、大量の画像データを系統的に提供する
ことができ、パトロール報告を客観的でより綿密なもの
とすることができる。
【0148】なお、本発明の本実施形態の各構成は前述
したものに限るものではなく、適宜変更することができ
る。
【0149】たとえば、本実施形態の画像自動撮影シス
テム1および画像再生システム31では、GPSおよび
方位センサにより取得した位置データを道路網モデル上
に置き換え、各種データとリンクさせているため、道路
上およびその周辺において画像による情報収集一般に適
用可能であることから、たとえば、降雪・除雪による路
面状況、豪雨による浸水状況、地震後の路面状況など幅
広く情報収集できる。災害時などは、任意点の手動撮影
も併用し、撮影方向を車中より遠方コントロールできる
装置を持つことも有効である。また、収録した画像デー
タを携帯電話回線等で伝送することによって、即応性を
高めることもできる。
【0150】また、たとえば、本画像自動撮影システム
1を路線バスに搭載し、交通コントロールセンターと携
帯電話回線を結べば道路渋滞状況をリアルタイムに捉え
ることができる。また、本画像自動撮影システム1は、
GPSによる位置データを受信し、道路網モデル上の位
置データに常に変換しているので、路線バスの運行管理
に発展させることも可能である。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、道
路上およびその周辺におけるパトロール業務等の情報収
集の効率化と人件費の削減および客観的かつ十分な画像
データの取得を実現できるとともに、膨大な画像データ
を効率的かつ迅速に処理し系統的に整理して再生するこ
とができる。
【0152】また、本発明の画像自動撮影システムおよ
び画像再生システムは、除雪作業を支援するシステムの
一部であり、これと同じ目的をもつ別のシステム(道路
除雪ナビゲーションシステム)の道路網モデルと位置検
索方法を共有することにより、道路網データの作成費、
システム開発費を削減することができる。また、導入後
のデータ修正費も同様の理由で削減することができる。
【0153】このようにすることにより、ローコストで
合理的なシステムを自治体をはじめとする顧客に提供す
ることができ、除雪作業の高度化を促進することにな
る。
【0154】また、従来2〜3名構成で行われてきたパ
トロール作業を運転者1名で行うことができ、人件費の
削減に大いに貢献するとともに、大量の画像によるデー
タを収集できるので、情報がより豊富で客観性が高いも
のとなる。
【0155】さらに、各デジタル画像には、道路網モデ
ル上の位置データと時刻データがタグ情報として持たさ
れているため、後日、再度再生することがあっても、位
置と時刻のはっきりした正確なデータとして活用でき
る。具体的には、除雪業者を監督指導する立場にある自
治体職員が本データを巡回、点検することにより、的確
な現状認識に基づく監督指導が行えるようになる。
【0156】また、道路網モデルによる簡易地図上でパ
トロールを必要とするポイントが明示されるとともに、
撮影済みポイントもリアルタイムに表示されるため、パ
トロール業務を効率良く行うことができる。
【0157】さらにまた、収集された画像情報が、道路
網モデルとリンクされているため、簡易地図を介して必
要とする画像データを容易に選別、配列することができ
るし、再生画像のガイドとして簡易地図上で位置と方向
が示されるため容易に系統だてて情報を受け取り、また
活用することができる。したがって、従来の写真整理や
デジタルカメラ、野帳メモと照合するなどの作業が不要
となり、情報を大量かつスピードアップして利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態で使用される交叉点および直線路
からなる道路網モデルを示す平面図
【図2】 (1)は電子地図をベースにした道路網モデ
ルの作成方法を示す図であり、(2)はGPS実測プロ
ットをベースにした道路網モデルの作成方法を示す図
【図3】 本実施形態における道路網モデルを形成する
交叉点の基点およびベクトル基線の構成を示す平面図
【図4】 本実施形態における道路網モデルを形成する
交叉点の基点の設定位置を示す平面図
【図5】 本実施形態に係る画像自動撮影システムの一
実施形態の概略構成および処理フローを示す図
【図6】 本発明に係る画像自動撮影システムの一実施
形態を示すブロック構成図
【図7】 本実施形態における交叉点内外判別部の判別
基準を示す説明図
【図8】 本実施形態の画像自動撮影システムにおいて
パトロール車が直線路上に位置する場合のGPSデータ
異常に対する判別可能領域および判別不能領域を示す模
式図
【図9】 本実施形態の画像自動撮影システムにおいて
パトロール車が交叉点内に位置する場合のGPSデータ
異常に対する判別可能領域および判別不能領域を示す模
式図
【図10】 本実施形態において用いられる近似方向の
判定法を示す説明図
【図11】 本実施形態における直線路での近似方向の
ベクトル線分の特定方法を示す平面図
【図12】 本実施形態において曲線路を直線路とみな
してベクトル線分上に測点を設定する例を示す平面図
【図13】 本実施形態においてベクトル線分上に設定
する測点に関する説明図
【図14】 本実施形態の画像自動撮影システムにおい
てパトロール車が交叉点に進入および退出する4形態を
示す説明図
【図15】 本実施形態の画像自動撮影システムにおけ
る起動時の動作を示すフローチャート図
【図16】 本実施形態における初期位置線分判別部に
よりパトロール車の位置座標から全ベクトル線分に垂線
を下ろした状態を示す平面図
【図17】 本実施形態の画像自動撮影システムにおけ
る現在位置検索の第1次処理段階(測点形成1次データ
取得段階)を示す処理フローチャート図
【図18】 本実施形態における道路網モデル上の位置
データの構成を示す説明図
【図19】 交差点付近の画像自動撮影ポイントの通過
検出を洩らすおそれのある事例を説明する図
【図20】 本実施形態の画像自動撮影システムにおけ
る測点形成2次処理、画像自動撮影ポイント通過判別処
理およびシャッター起動の概略的流れを示すフロー図
【図21】 本実施形態の画像自動撮影システムにおけ
る測点形成2次処理の詳細を説明するフローチャート図
【図22】 本実施形態の画像自動撮影システムにおけ
る測点割込データの設定処理および画像自動撮影ポイン
ト通過判別処理の説明図
【図23】 本発明に係る画像再生システムの一実施形
態を示す概略構成ブロック図
【図24】 本発明に係る画像再生システムの一実施形
態における概略構成および再生フローを示す概略構成図
【符号の説明】
1 画像自動撮影システム 2 画像撮影プログラム 3 ROM 4 撮影画像記憶部 5 道路網DVD 6 DVDドライブ 7 CPU 8 デジタルカメラ 9 指示入力部 10 画像表示装置 11 画像送信部 13 撮影用地図表示処理部 14 位置座標取得部 15 初期位置線分判別部 16 交叉点内外判別部 17 現在位置線分判別部 18 システム停止部 19 ベクトル線分特定部 20 ベクトル線分測点取得部 21 交叉点測点取得部 22 撮影ポイント通過判別部 23 撮影処理部 24 撮影済みポイントロック部 25 撮影済みポイント識別表示処理部 26 交叉点・線分間移動判別部 27 測点割込データ設定部 31 画像再生システム 32 画像再生プログラム 33 ROM 34 道路網データ記憶部 35 撮影画像DVD 36 DVDドライブ 37 CPU 38 VRAM 39 指示入力部 40 再生順指定ファイル記憶部 41 再生条件記憶部 42 簡易地図表示部 43 撮影画像表示部 44 画像受信部 45 受信撮影画像記憶部 46 再生用簡易地図表示処理部 47 画像再生処理部 48 再生順受信処理部 49 再生順指定完了識別処理部 50 再生条件設定処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04N 7/18 E (72)発明者 溝上 領人 北海道札幌市中央区北2条西4丁目 株式 会社日立製作所北海道支社内 Fターム(参考) 5B050 AA07 BA10 BA11 BA15 BA17 CA06 DA01 FA02 FA14 GA08 5C022 AA04 AA13 AB62 AC01 AC13 AC69 CA00 5C054 AA01 CC05 CH04 DA07 EA01 EA05 FA09 FC11 FE16 FF05 GB02 GB05 GB16 HA30 5H180 AA06 AA15 BB04 BB05 CC04 DD04 EE13 FF05 FF13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パトロール車等の車輌に搭載されて道路
    を移動しつつ道路およびその周辺における状況を自動的
    に撮影して画像を収録する画像自動撮影システムであっ
    て、 基点およびベクトル基線の対の組み合わせにより全内角
    が180度未満の多角形からなる交叉点と、方向の相反
    する1対のベクトル線分からなる直線路とで構成され、
    前記ベクトル線分上に画像自動撮影ポイントを設定した
    道路網データを記憶する道路網記憶手段と、 前記画像自動撮影ポイントに従ってデジタル画像を撮影
    する画像撮影手段と、 車輌の位置座標を取得する位置座標取得手段と、 その車輌の位置座標に基づいて前記ベクトル線分上の測
    点を求める測点特定手段と、 この測点特定手段によって求められた測点および前記画
    像自動撮影ポイントの測点に基づいて前記車輌が前記画
    像自動撮影ポイントを通過したか否かを判別する撮影ポ
    イント通過判別手段と、 画像自動撮影ポイント通過の判定結果を受けて前記画像
    撮影手段にデジタル画像の撮影指令を出力する撮影処理
    手段と、 この撮影処理手段により撮影されたデジタル画像を順次
    記憶する撮影画像記憶手段とを有していることを特徴と
    する画像自動撮影システム。
  2. 【請求項2】 前記撮影ポイント通過判別手段による通
    過判別は、同一ベクトル線分上において、時系列に従っ
    て隣接する2つの位置データの測点と画像自動撮影ポイ
    ントの測点との大小比較によって行われるようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像自動撮影システ
    ム。
  3. 【請求項3】 車輌がベクトル線分上から交叉点内に進
    入したとき、あるいは交叉点内からベクトル線分上へ退
    出したときを判別する交叉点・線分間移動判別手段を有
    するとともに、そのような交叉点の進入・退出があった
    ときに、前回取得した測点と今回取得した測点との間に
    測点データを割り込ませる測点割込データ設定手段を有
    することを特徴とする請求項2に記載の画像自動撮影シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記撮影画像記憶手段が、撮影されたデ
    ジタル画像データに、撮影時刻および画像自動撮影ポイ
    ントの位置データをタグ情報として記憶することを特徴
    とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像自
    動撮影システム。
  5. 【請求項5】 前記道路網データに基づいて簡易地図を
    画像表示装置に表示させるとともに、その簡易地図上に
    画像自動撮影ポイントを表示させる撮影用地図表示処理
    手段を有することを特徴とする請求項1から請求項4の
    いずれかに記載の画像自動撮影システム。
  6. 【請求項6】 前記簡易地図上の所定の画像自動撮影ポ
    イントに対応するデジタル画像が撮影されると、その画
    像自動撮影ポイントを重複撮影されないように保持する
    撮影済みポイント保持手段を有することを特徴とする請
    求項5に記載の画像自動撮影システム。
  7. 【請求項7】 前記簡易地図上の所定の画像自動撮影ポ
    イントに対応するデジタル画像が撮影されると、その撮
    影済みの画像自動撮影ポイントを識別表示させる撮影済
    みポイント識別表示手段を有することを特徴とする請求
    項5または請求項6に記載の画像自動撮影システム。
  8. 【請求項8】 前記画像撮影手段が、車輌の進行方向お
    よび後方方向を同時に撮影するために複数台配置されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか
    に記載の画像自動撮影システム。
  9. 【請求項9】 撮影したデジタル画像のデータを通信回
    線を介して外部に送信する画像送信手段を有することを
    特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の画
    像自動撮影システム。
  10. 【請求項10】 タグ情報とともに収録された複数のデ
    ジタル画像を所定の順序で並べ替えて再生する画像再生
    システムであって、 基点およびベクトル基線の対の組み合わせにより全内角
    が180度未満の多角形からなる交叉点と、方向の相反
    する1対のベクトル線分からなる直線路とで構成された
    道路網データを記憶する道路網記憶手段と、 撮影時刻および画像自動撮影ポイントの位置データをタ
    グ情報として付されているデジタル画像を記憶する撮影
    画像記憶手段と、 前記道路網データに基づいて作成される簡易地図を表示
    出力させるとともに、その簡易地図上に画像自動撮影ポ
    イントを表示させる再生用地図表示処理手段と、 前記簡易地図を表示する簡易地図表示手段と、 デジタル画像の再生順序および再生条件を入力指定する
    入力手段と、 入力手段により指定されたデジタル画像の再生順序を記
    憶する再生順指定ファイル記憶手段と、 前記再生順序に従って前記撮影画像記憶手段からデジタ
    ル画像を読み出して再生する画像再生処理手段と、 再生された画像を表示する画像表示手段とを有すること
    を特徴とする画像再生システム。
  11. 【請求項11】 前記入力手段による撮影画像の再生順
    序が適正に指定されたときに、該当道路を識別表示させ
    る再生順指定完了識別処理手段を有することを特徴とす
    る請求項10に記載の画像再生システム。
  12. 【請求項12】 前記画像再生処理手段が、1つの画像
    自動撮影ポイントに対して車輌の前方方向および後方方
    向で撮影した複数のデジタル画像が存在する場合に、入
    力手段により指定された順方向のデジタル画像を読み出
    して再生するようにしたことを特徴とする請求項9また
    は請求項11に記載の画像再生システム。
  13. 【請求項13】 前記画像再生処理手段が、簡易地図と
    再生画像とをリンクさせて、再生画像の画像自動撮影ポ
    イントおよび進行方向を簡易地図上に表示させるように
    したことを特徴とする請求項10から請求項12のいず
    れかに記載の画像再生システム。
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