JP4912495B2 - 画像認識装置及び方法、ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
撮像手段により撮像された撮像画像から前記走行路に存する認識対象を所定の認識ロジックに従って画像認識する画像認識手段を備えた画像認識装置に関するとともに、その装置で使用する画像認識方法に関する。
特許文献1には、撮像画像に対する画像処理として、エッジ抽出処理、ペアリングによるレーンマーク候補の抽出処理、ハフ変換処理、レーンマーク近傍のエッジ点抽出処理を行うことが開示されている。
上記の白線レーンマークに例を取ると、画像処理の対象となる地点において不法駐車が頻繁に発生しており、実際上、白線レーンマークを車載カメラから撮像した場合に、切れ切れにしか撮像されない場合がある。一方、農道のように路側での駐車車両が少ない場合、さらには、高速道のように、駐車車両が殆ど存在しない場合もある。
前記走行体に搭載された撮像手段により撮像された撮像画像から前記走行路に存在する認識対象を所定の認識ロジックに従って画像認識する画像認識手段を備えた画像認識装置の特徴構成は、
前記走行体に搭載された現在位置検知装置と共に機能して前記走行体の現在位置である走行地点を決定する走行地点決定手段と、
前記走行路上における登録地点の位置、当該登録地点が前記画像認識を困難とする障害発生の可能性が高い地点である認識障害地点であるか否かの判定結果、当該登録地点において適用すべき前記認識ロジックを示す情報を少なくとも格納したデータベースから提供された情報と、前記走行地点決定手段により決定された前記走行地点とに基づき、前記認識障害地点と前記認識障害地点以外の地点とで、前記画像認識手段における認識処理の前記認識ロジックを異ならせる認識処理変更手段と、を備え、
前記画像認識手段は、前記走行路上を走行する前記走行体と共に前記走行路上を移動する前記撮像手段により撮像された前記撮像画像を取り込み、当該撮像画像を画像認識対象として画像認識を行うものであり、
前記認識障害地点では、画像認識にとって障害となる障害体の画像である可能性が高い画像部位を探索し、その閉領域の形状、その領域内の色、あるいはその領域内の濃淡の情報に基づいて当該障害体の画像であると見なせる画像部位を抽出し、当該画像部位を前記撮像画像から消去する抽出除去処理を実行した後に前記認識対象の抽出処理を実行し、前記認識障害地点以外の地点では、前記抽出除去処理を実行せずに前記認識対象の抽出処理を実行することにある。
前記走行体に搭載された現在位置検知装置と共に機能して前記走行体の現在位置である走行地点を決定し、
前記走行路上を走行する前記走行体と共に前記走行路上を移動する前記撮像手段により撮像された前記撮像画像を取り込み、当該撮像画像を画像認識対象とし、
前記走行路上における登録地点の位置、当該登録地点が前記画像認識を困難とする障害発生の可能性が高い地点である認識障害地点であるか否かの判定結果、当該登録地点において適用すべき前記認識ロジックを示す情報を少なくとも格納したデータベースから提供された情報と、前記走行体の現在位置として決定された前記走行地点とに基づき、前記認識障害地点と前記認識障害地点以外の地点とで、認識処理の前記認識ロジックを異ならせて画像認識を行うものであり、
前記認識障害地点では、画像認識にとって障害となる障害体の画像である可能性が高い画像部位を探索し、その閉領域の形状、その領域内の色、あるいはその領域内の濃淡の情報に基づいて当該障害体の画像であると見なせる画像部位を抽出し、当該画像部位を前記撮像画像から消去する抽出除去処理を実行した後に前記認識対象の抽出処理を実行し、前記認識障害地点以外の地点では、前記抽出除去処理を実行せずに前記認識対象の抽出処理を実行することにある。
さらに、画像認識にとって障害となる障害体としては、走行路上に一時的に位置される障害体が対象となる。この種の障害体としては、路側に駐車中の車両、秋季もしくは冬季には街路樹からの落ち葉、予告看板等がある。
図3は、本願に係るナビゲーション装置100の構成の概略を示したブロック図である。
GPS受信機5aは、人工衛星からの信号を受信する装置であり、信号の発信時刻、GPS受信機5aの位置情報、GPS受信機5aの移動速度、GPS受信機5aの進行方向など様々な情報を得ることができる。
距離検知センサ5cは、車輪の回転数を検知するセンサや車両の加速度を検知するセンサと検知された加速度を2回積分する回路との組み合わせ等により構成され、車両の移動距離を検知することができる。
これらの機器は、演算処理装置4内に備えられる走行地点決定手段4aとともに働いて、自車の現在位置を決定する。この現在位置は、例えば、自車の東経及び北緯情報として決定される。
図2に、このデータベースDBoの構成例を示した。同図に示すように、このデータベースDBoは、その横方向に、「登録地点ro」、その登録地点roの「位置(東経・北緯)」、その登録地点roの「認識不可率」、その登録地点roが本願にいう「認識障害地点か否かの判定結果」、その登録地点roにおいて適応すべき「認識ロジック」、その登録地点roにおいて適応すべき「認識レベル」を示す各欄を備えて構成されている。
縦方向にあっては、夫々の登録地点roに関する情報であることを示している。これら登録地点roは、走行路R上の地点であって、画像認識が一度でも画像認識が不可と判定された地点を降番順に登録したものである。
前記「認識不可率」欄には、登録地点roの認識不可率が記録されるのであるが、この認識不可率とは、その登録地点roを複数回走行した時点において、〔画像認識が不可と判定された回数〕/〔その登録地点を走行した回数(画像認識を行った回数)〕である。この認識不可率は、本願における統計的確率結果の一種である。
即ち、認識障害地点Oに関しては、車体画像候補の抽出・除去処理を追加するとともに、白線レーンマーク3が破断線となることから、認識レベルを、そのレベルが高い第二認識レベルとする。
一方、認識障害地点以外の地点では、車体画像候補の削除処理を行うことなく、認識レベルについては、認識レベルが低い通常の第一認識レベルとする。
ここで、装置100、101の位置は東経及び北緯値として決定され、先に示した登録地点roの位置の特定に使用される。即ち、別途、実行される画像認識において、その画像認識が不可の判断された場合に、その画像認識を行った地点の特定に使用される。
先に、図1を使用して説明した撮像画像i1は、走行路R上に画像認識にとって障害となる障害体(この例の場合は駐車している車11)がある例を示しているが、この障害体11がない場合は、図6に示すような撮像画像が取りこまれ、白線レーンマーク3の画像認識を実行した後、この白線レーンマーク3を強調した画像が、出力画像となる。
この出力画像の他、白線レーンマーク3が認識・特定されることで、自車の白線レーンマーク3から離間距離、白線レーンマーク3に対する方向等も判明する。
以上のようにして、認識障害地点データベースDBoに登録されている各登録地点roについて、その地点が認識障害地点Oか否かの判断を、統計的且つ現状に合致する状態で行うこととする。
前記案内ルート探索部4Dにあっては、従来公知の手法に従って、目的地までの案内ルートが探索される。これまで説明してきた画像認識装置101からの白線レーンマークに関する情報は、例えば、現時点における自車の走行レーン位置の特定に使用され、このようにして求められる、地図上での自車位置及び走行レーン位置から、適切な案内ルートを探索することとなる。
この処理フローは、認識障害地点O及びそれ以外の地点Nを画像認識対象とする場合の処理フロー(前段側の処理フロー部F1)と、画像認識を逐次繰返すとともに、特定の地点で認識不可が発生した場合は、その地点に関して必要とされる処理(認識障害地点Oに該当するか否かの処理)を実行するフロー部位(後段側の処理フロー部F2)から成立する。
一方、この判定において、画像認識が不可であった場合(#45:no)は、後段側の処理フロー部F2に移り、本願にいう認識障害地点Oとするか否かの判定を実行する。
一方、その認識不可率が閾値より高く維持された場合(#48:yes)は、その地点を認識障害地点Oとして登録する(#49)。
この場合、車載カメラ2により撮像される撮像画像は、図6に示すものとなる。
この撮像画像を対象として、エッジ点抽出処理を実行する。この処理を受けた画像が図7(イ)に示す画像である(#51)。そして、図7(ロ)に示すようにペアリング処理を行って、孤立点を除去した後(#52)、この画像に対してハフ変換を施す(#53)。ハフ変換後に得られるθ−ρ平面にあっては、撮像画像上における白線レーンマーク3の4本の境界線に対応する座標の投票数が高くなる。即ち、認識レベルの低い第一認識レベルの処理で十分である。従って、再度撮像側に戻り、図7(ハ)(ニ)に示すように、4本の白線レーンマーク3のエッジに対応する画素点のみを残すことができる(#54)。同図中、ハフ変換により抽出されるエッジ線を、L1,L2として示し、そのアップエッジをL1u,L2uと、そのダウンエッジをL1d,L2dとして示している。
この例の場合、白線レーンマーク3のエッジeは、撮像画像全面で連続したエッジ線として撮像されるため、ハフ変換における投票数も高く、さらに、その画像上の離散状態も低くなる。結果、本願にいう認識困難性は低く、認識は容易である。
この場合、車載カメラ2により撮像される撮像画像は、図1に示すものとなる。この撮像画像を対象として、エッジ点抽出処理を実行する(#51)。この処理を受けた画像が図8(イ)に示す画像である。本願の場合、この地点が認識障害地点Oであると判明した状態で画像認識を進めるため、予め、高度な画像認識を採用する。
この画像に対してもハフ変換を施す(#53)。変換後のθ−ρ平面にあっては、撮像画像上における白線レーンマーク3の4本の境界線に対応する座標の投票数が、先に説明した障害が無い場合より低くなる。そこで、先に説明した場合より認識レベルの高い第二認識レベルでの認識を実行する。ハフ変換後の投票数としては、低めの閾値を使用して直線候補を抽出する。その後、再度撮像側に戻り、図8(ハ)(ニ)に示すように、4本の白線レーンマークのエッジ3に対応する画素点のみを残すことができる(#54)。
(1) 上記の実施の形態にあっては、認識処理の変更形態として、通常処理を行う形態と高度な認識処理との2形態間で、その変更を行うものとしたが、変更形態としては、3以上の多形態での変更としてもよい。
(2) 上記の実施の形態にあっては、認識障害地点Oにおける認識処理において、車両画像候補の抽出・除去と、ハフ変換における第二認識レベルによる認識処理を実行したが、認識障害地点Oにおける処理としては、それらの一方のみを行うものとしてもよく、さらに、高い認識能を発揮できる画像認識処理としては、テンプレートマッチング、組合わせハフ変換等の処理を採用してもよい。
(3) 認識困難性の判定においては、これまで説明してきた判定手法の他、ヒストグラム分布、周波数判定等の判定手法を採用してもよい。
(4) 上記の画像認識装置に関しては、装置をナビゲーション装置に使用する例を示したが、ミリ波レーダー等にも使用できる。
(5) また、その認識対象は、白線レーンマークの他、横断歩道、一時停止線等もその認識対象とできる。
3 白線レーンマーク
4 演算処理装置
4A 走行地点決定部
4a 走行地点決定手段
4B 画像認識処理部
4b1 画像認識手段
4b2 認識処理変更手段
4b3 認識困難性判定手段
4C 認識障害地点決定部
4c 認識障害地点決定手段
4D 案内ルート探索部
5 現在位置検知装置
6 情報記憶装置
7 表示入力装置
8 リモコン入力装置
10 VICS受信機
DBo 障害事情データベース
DBm 地図データベース
N 認識障害地点以外の地点
O 認識障害地点
R 走行路
ro 登録地点
Claims (6)
- 走行路上を走行する走行体に装備可能に構成され、
前記走行体に搭載された撮像手段により撮像された撮像画像から前記走行路に存在する認識対象を所定の認識ロジックに従って画像認識する画像認識手段を備えた画像認識装置であって、
前記走行体に搭載された現在位置検知装置と共に機能して前記走行体の現在位置である走行地点を決定する走行地点決定手段と、
前記走行路上における登録地点の位置、当該登録地点が前記画像認識を困難とする障害発生の可能性が高い地点である認識障害地点であるか否かの判定結果、当該登録地点において適用すべき前記認識ロジックを示す情報を少なくとも格納したデータベースから提供された情報と、前記走行地点決定手段により決定された前記走行地点とに基づき、前記認識障害地点と前記認識障害地点以外の地点とで、前記画像認識手段における認識処理の前記認識ロジックを異ならせる認識処理変更手段と、を備え、
前記画像認識手段は、前記走行路上を走行する前記走行体と共に前記走行路上を移動する前記撮像手段により撮像された前記撮像画像を取り込み、当該撮像画像を画像認識対象として画像認識を行うものであり、
前記認識障害地点では、画像認識にとって障害となる障害体の画像である可能性が高い画像部位を探索し、その閉領域の形状、その領域内の色、あるいはその領域内の濃淡の情報に基づいて当該障害体の画像であると見なせる画像部位を抽出し、当該画像部位を前記撮像画像から消去する抽出除去処理を実行した後に前記認識対象の抽出処理を実行し、前記認識障害地点以外の地点では、前記抽出除去処理を実行せずに前記認識対象の抽出処理を実行する画像認識装置。 - 前記認識障害地点における前記認識対象の抽出処理では、前記認識障害地点以外の地点における前記認識対象の抽出処理より認識レベルを高くする請求項1記載の画像認識装置。
- 前記走行路に存在する認識対象が、走行路上のレーンマークである請求項1又は2記載の画像認識装置。
- 画像認識にとって障害となる障害体が、前記走行路上に一時的に位置される障害体である請求項1〜3のいずれか1項記載の画像認識装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の画像認識装置を備えるとともに、前記画像認識装置より得られる前記走行路に存在する前記認識対象の認識情報に基づいて働くナビゲーション装置。
- 走行路上を走行する走行体に対して、
前記走行体に搭載された撮像手段により撮像された撮像画像から前記走行路に存在する認識対象を所定の認識ロジックに従って画像認識する画像認識方法であって、
前記走行体に搭載された現在位置検知装置と共に機能して前記走行体の現在位置である走行地点を決定し、
前記走行路上を走行する前記走行体と共に前記走行路上を移動する前記撮像手段により撮像された前記撮像画像を取り込み、当該撮像画像を画像認識対象とし、
前記走行路上における登録地点の位置、当該登録地点が前記画像認識を困難とする障害発生の可能性が高い地点である認識障害地点であるか否かの判定結果、当該登録地点において適用すべき前記認識ロジックを示す情報を少なくとも格納したデータベースから提供された情報と、前記走行体の現在位置として決定された前記走行地点とに基づき、前記認識障害地点と前記認識障害地点以外の地点とで、認識処理の前記認識ロジックを異ならせて画像認識を行うものであり、
前記認識障害地点では、画像認識にとって障害となる障害体の画像である可能性が高い画像部位を探索し、その閉領域の形状、その領域内の色、あるいはその領域内の濃淡の情報に基づいて当該障害体の画像であると見なせる画像部位を抽出し、当該画像部位を前記撮像画像から消去する抽出除去処理を実行した後に前記認識対象の抽出処理を実行し、前記認識障害地点以外の地点では、前記抽出除去処理を実行せずに前記認識対象の抽出処理を実行する画像認識方法。
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