JP3237893B2 - 芳香族炭化水素の選択的アルキル化の触媒的方法 - Google Patents

芳香族炭化水素の選択的アルキル化の触媒的方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はモルデナイトゼオライト型触媒を
使用する芳香族炭化水素の選択的なアルキル化の方法に
関する。
【0002】アルキル化芳香族炭化水素は化学工業の価
値ある製品である。特に、ジアルキル化単環及び多環芳
香族炭化水素誘導体は極めて関心のあるものである。こ
れらの化合物は種々の分野で数多く適用されており、例
えばカーボンレス複写紙の発色剤用溶剤及び伝熱液であ
る。更に、ジアルキル化芳香族炭化水素誘導体は極めて
需要のある中間体の種類であり、なぜならこれらの中間
体は酸化により二官能価試薬例えばジカルボン酸および
ジオールに変換することができ、このものは多くの低分
子及び高分子化合物例えばモノマー、オリゴマー及び重
合体エステル、アミド、カーボネート及びウレタンの製
造用として経済的に極めて重要であるからである。これ
らの低分子及び高分子化合物の物理化学的及び機械的特
性は二官能価試薬の異性体の種類並びに異性体混合物の
純度又は組成に大きく依存し、これは次に出発物質の中
間体ジアルキル誘導体の純度又は組成に大きく依存す
る。
【0003】アルキル化単環及び多環芳香族炭化水素誘
導体の製造の経済的に好都合な方法は芳香族炭化水素の
アルケン、アルカノール、ハロゲン化アルキル又は任意
の他の適当なアルキル化剤を用いる触媒アルキル化であ
る。触媒アルキル化方法は一般にアルキル化芳香族炭化
水素誘導体の異性体の混合物を生成する。一定の芳香族
炭化水素において、アルキル異性体の種類と純度又は異
性体混合物の組成はアルキル化剤と触媒の種類並びにア
ルキル化法で使用する反応条件に依存する。ジアルキル
単環又は多環芳香族誘導体の純粋な異性体は経済的に最
も魅力あるものであるが、慣用的な方法で異性体混合物
から選ばれた異性体を分離することが困難なためそれら
は容易に入手することはできない。従って、選ばれたア
ルキル置換芳香族炭化水素の高収率且つ良好な選択性を
有する製造を可能にする利用可能な触媒に対する要望が
絶えることがなかった。
【0004】ある種のゼオライトが芳香族炭化水素のア
ルキル化を触媒することは見出されており、そして種々
のモルデナイトゼオライトが多少とも選択的な方法で芳
香族炭化水素のアルキル化を触媒することが開示されて
いる。
【0005】米国特許第3,140,253号と米国特許
第3,367,854号は単環芳香族炭化水素のアルキル
化に酸処理モルデナイトゼオライトを使用するが、グラ
フト化アルキル基の数とアルキル化部位の制御に制限の
あることを開示している。
【0006】米国特許第3,251,897号は稀土類金
属交換又はプロトン交換X及びYゼオライトのようなあ
る種の結晶アルミノケイ酸塩の単環及び多環芳香族炭化
水素の315.5℃(600°F)を越えない温度にお
けるアルキル化への使用を記述している。
【0007】日本特許第56−133224号と同第5
8−159427号はベンゼンとモノアルキルベンゼン
のp−ジアルキルベンゼンへのガス相アルキル化のため
に酸処理モルデナイトの使用を教示している。
【0008】米国特許第4,361,713号はハロゲン
ベースの反応体で処理した種々のゼオライト触媒例えば
ZSM−5、ZSM−11及びZSM−12はベンゼン
とトルエンのアルキル化で改良されたパラ選択性を示す
が、変換率が不十分であることを教示している。
【0009】EP−A−202 752は場合によりマ
グネシウム及び/又はリンを含む結晶性の中孔又は大孔
のゼオライト酸の存在下でアルキル芳香族炭化水素をア
ルキル化剤として使用する多環芳香族炭化水素例えばナ
フタレンのβ−及び/又はβ,β′−異性体へのアルキ
ル化を教示している。
【0010】米国特許第4,205,189号はシリカの
アルミナに対するモル比が少なくとも12で拘束指数
(constraint index)が約1〜12であるゼオライトの
存在下でアルキル化剤を用いるモノ芳香族炭化水素のア
ルキル化を教示している。反応条件をより高いp−又は
m−異性体の収率が得られるように調節することができ
るが、異性体制御がやや制限される。
【0011】米国特許第4,731,497号は孔径が
6.7〜7.5オングストロームでシリカ/アルミナ重量
比が約30:1〜2:1である酸形態のゼオライトの存
在下で長鎖α−オレフィンを用いるモノアルキル置換ベ
ンゼンのアルキル化を教示している。アルキル化はパラ
位で高収率で起こり、そして反応生成物の約70%はベ
ンゼン環がα−オレフィンの2位の炭素に結合してい
る。
【0012】日本特許第56−156222号はシリカ
−アルミナ又はゼオライト触媒を用いるビフェニルのア
ルキル化でパラ:メタ−異性体の比が3:2であるモノ
アルキル化ビフェニル異性体混合物を得ることを開示し
ている。
【0013】米国特許第4,480,142号は酸処理モ
ンモリロナイトを使用するビフェニルのアルキル化によ
り主要な反応生成物として2−エチルビフェニルを得る
ことを開示している。
【0014】日本特許公告3298/(1967)はア
ルミノケイ酸塩例えばXゼオライト、Yゼオライト又は
モルデナイトの存在下でオレフィン、ハロゲン化アルキ
ル又はアルコールを用いる芳香族化合物のアルキル化の
方法を開示している。ビフェニルのアルキル化の進行は
低い変換率と低いp,p′−ジアルキルビフェニル選択
率をもたらす。
【0015】米国特許第4,283,573号はモルデナ
イトのような結晶ゼオライトの存在下でフェノール化合
物のC6〜C20アルキル基を持つ反応性誘導体との反応
により好ましくはアルキル基の2位に結合したフェノー
ル部分を持つp−アルキルに富む誘導体の生成を教示し
ている。
【0016】EP−A−288 582はフッ素含有化
合物で処理したモルデナイトゼオライト触媒の存在下で
オレフィン、アルコール又はハロゲン化アルキルを用い
る芳香族炭化水素のアルキル化を教示している。ビフェ
ニルのプロピレンによるプロピル化が選択的に好収率で
p,p′−ジイソプロピルビフェニルに進行することを
開示している。
【0017】EP−A−285 280はいずれもSi
2/Al23のモル比が10以上のモルデナイト型触
媒又はZSM−5ゼオライト触媒を使用して低級アルケ
ンによるビフェニルの選択的p,p′−アルキル化を開
示している。
【0018】米国特許第4,891,448号はゼオライ
ト触媒の存在下でアルケン試薬による多環芳香族化合物
のアルキル化によりp−アルキル化異性体に富む異性体
混合物を得ることを開示している。使用する触媒は酸性
モルデナイトゼオライトであり、その結晶構造はX線回
折により測定するとCmmm対称の領域が分散している
Cmcm対称のマトリックスである。
【0019】芳香族炭化水素のアルキル化のために多く
の方法と多数の触媒が利用できるにもかかわらず、芳香
族炭化水素のアルキル化を円滑な条件で、高収率でそし
て高度の数と部位の選択性を以て実行することを可能に
する改良された触媒方法に対する必要が残されている。
【0020】芳香族炭化水素誘導体を高収率で且つ制御
可能な選択性を以てモノアルキル及びジアルキル置換誘
導体にアルキル化するための触媒方法を提供することが
本発明の一つの目的である。本発明の他の目的は前記ア
ルキル化方法における使用に適した触媒を提供すること
である。
【0021】
【発明の要約】Si/Al原子比が少なくとも10:1
の脱アルミナされた小孔モルデナイトの酸形態が芳香族
炭化水素のアルキル化方法における特に有用な触媒であ
ることを見出した。この触媒は高いアルキル化活性と共
にアルキル化部位とグラフトされるアルキル基(1つ又
は複数)の数に関する選択性を合わせ持つ。この種類の
触媒を適当に選択した反応条件と組み合わせることがア
ルキル化を所望の部位の異性体を生成し、そして特に単
環及び多環芳香族炭化水素からジアルキル置換誘導体を
改良された選択率と改良された収率で製造することを可
能にする。
【0022】一つの態様において、本発明は芳香族炭化
水素をモルデナイトゼオライト触媒の存在下でアルキル
化剤と反応させ、それにより所望のアルキル誘導体を得
ることによる芳香族炭化水素の選択的アルキル化の方法
に関し、この場合触媒はSi/Al原子比が少なくとも
10:1の脱アルミナした小孔モルデナイトの酸形態で
ある。
【0023】他の態様においては、本発明は単環及び多
環芳香族炭化水素の選択的アルキル化反応の触媒として
Si/Al原子比が少なくとも10:1の脱アルミナし
た小孔モルデナイトの酸形態の使用に関する。
【0024】 〔発明の詳細な説明〕 本発明の芳香族炭化水素は式I (Ar1−X−Ar2)n−Ar3 (I) (式中、Ar1、Ar2及びAr3は互いに独立して置換
されていない又は置換された単環又は縮合又は非縮合多
環芳香族基を表すことができ、Ar3は水素を表すこと
もでき、Xは存在しないか又は酸素原子、硫黄原子、カ
ルボニル基、スルホニル基、又はC1〜C4アルキレン基
を表すことができ、nは0又は1であることができ、そ
してnが0の場合Ar3は水素と異なり、そして(Ar1
−X−Ar2)nは水素である)の単環又は多環芳香族炭
化水素である。
【0025】好ましくは、単環及び/又は縮合もしくは
非縮合多環芳香族基はフェニル、1,1′−ビフェニ
ル、p−テルフェニル、ナフチル、フルオレニル又はア
ントラセニル基であり、各基は場合によりハロゲン、ヒ
ドロキシ基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C4アルコキ
シカルボニル基、又はC1〜C20アルキル基であって、
それ自体ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C4アルコキシ、
カルボキシ又はC1〜C4アルコキシカルボニル基で置換
されることができるものから選ばれる1個又は複数の置
換基により置換され、そして単環芳香族基の少なくとも
1個のパラ−又はメタ−位、又は非縮合又は縮合多環芳
香族基の相当する位置の少なくとも1個は置換されてい
ない。
【0026】式Iの好ましい誘導体はAr1とAr2がい
ずれもフェニルであり、そしてAr 3がフェニル、ナフ
チル又は水素であり、そして各フェニル及びナフチル基
がハロゲン、ヒドロキシ基、C1〜C6アルコキシ基、カ
ルボキシ基、C1〜C4カルボキシアルキル基、又はC1
〜C12アルキル基であって、前記基は場合によりハロゲ
ン、ヒドロキシ、カルボキシ又はC1〜C6アルコキシ基
により置換されるものから独立して選ばれる1個又は2
個の基により置換されてよく、Xが存在しないか又は酸
素原子であり、そしてnが0又は1であり、そしてnが
0の場合Ar3は水素と異なり、そして(Ar1−X−A
2)nは水素である式Iの誘導体である。
【0027】好ましい式Iの芳香族炭化水素はベンゼ
ン、C1〜C12アルキルベンゼン、ビフェニル、モノC1
〜C12アルキルフェニルベンゼン、p−テルフェニル、
ジフェニルエーテル、1,4−ジフェノキシベンゼン、
及びナフタレンを含み、これらは1個又は2個のC1
12アルキル基により置換されても又は置換されなくて
もよい。
【0028】最も好ましい式Iの誘導体はビフェニル、
エチルベンゼン、p−テルフェニル、ナフタレン及びジ
フェニルエーテル、特にビフェニルである。
【0029】本発明のアルキル化剤はC2〜C20アルケ
ン、C2〜C20ポリオレフィン、C4〜C7シクロアルケ
ン、C1〜C20アルカノール、C1〜C20アルキルハロゲ
ン化物及びC1〜C20アルキル芳香族炭化水素からな
る。代表的なアルキル化剤はC2〜C12アルケン、C1
12アルカノール、C1〜C12アルキルハロゲン化物及
びC1〜C12アルキルベンゼン誘導体、例えばエチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテ
ン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−
ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロ
パノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチ
ル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノー
ル、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−オクタ
ノール、1−デカノール、1−ドデカノール、及びC1
〜C12アルキルクロリド、C1〜C12アルキルブロミ
ド、及びC1〜C1 2アルキルヨージド例えばメチルクロ
リド、メチルブロミド、メチルヨージド、エチルクロリ
ド、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、2−ブ
ロモプロパン、1−ブチルクロリド、2−ペンチルクロ
リド、2−ペンチルブロミド、1−ヘキシルクロリド、
2−ヘキシルクロリド、2−ヘキシルブロミド、1−オ
クチルクロリド、1−デシルクロリド、1−ドデシルク
ロリド、及びジイソプロピルベンゼンである。
【0030】好ましいアルキル化剤はC2〜C6アルケ
ン、C1〜C6アルキルハロゲン化物及びC1〜C6アルカ
ノール誘導体である。より好ましいのはC3〜C4アルケ
ン及びC3〜C4アルカノール誘導体、特にプロペン、1
−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル及び2−メチル−2−プロパノールである。
【0031】最も好ましいアルキル化剤はプロペン、イ
ソブテン、2−プロパノール及び2−ブタノール、特に
プロペンと2−プロパノールである。
【0032】本発明のアルキル化方法に使用する必須の
触媒は小孔モルデナイトから作られる。モルデナイトは
一般に約5:1のSiAl原子比を持つアルミノケイ酸
塩である。その構造と特性はD.W. Breck、「ゼオライト
・モレキュラー・シーブス」(J. Wiley、1974年
刊)、122〜124ページ及び162〜163ページ
に記述されている。結晶構造はSiO4とAlO4に基づ
く一連の4面体からなる。その構成の結果として2種類
の通路が形成され、1つは8員環で限定された2.9×
5.7オングストロームの自由な孔をもつものであり、
2つ目は12員環で限定されたC軸に添って6.7×7
オングストロームの自由な孔をもつものである。その吸
着特性により区別される2種類のモルデナイトが存在
し、大孔モルデナイトはベンゼンのような約6.6オン
グストロームの運動直径を持つ分子を吸着し、そして小
孔モルデナイトは合成品の外天然品も同様に約4.4オ
ングストロームの運動直径を持つより小さい分子のみを
吸着する。小孔モルデナイトに存在する拡散限界はこの
通路系に非晶物質の存在、カチオンの性質、及び/又は
モルデナイトのc方向に結晶の堆積欠陥(stacking def
ault)が存在することによることがある。モルデナイト
は形態の違いによっても特徴付けられ、大孔モルデナイ
トは一般に球晶であり、一方小孔モルデナイトは一般に
桿状である。
【0033】これらの小孔モルデナイトの特徴はF. Raa
tz等、J. Chem. Soc. Faraday Trans 1、79巻、22
99〜2309ページ(1983年);P.C. van Geem
等、J. Phys. Chem、92巻、1585〜1589ペー
ジ(1988年)、及びD.W. Breck、「ゼオライト・モ
レキュラー・シーブス」(J. Wiley、1974年)、1
22〜125ページに記述されている。
【0034】本発明に使用する触媒はカチオンとしてア
ルカリ又はアルカリ土類金属イオン又はアンモニウムイ
オンを含む公知の方法により作ることができる小孔モル
デナイトゼオライトから作られる。
【0035】出発物質の小孔モルデナイトは好ましくは
アルカリ金属含有モルデナイト、最も好ましくはナトリ
ウム含有モルデナイトである。製造方法は例えばフラン
ス特許第1411753号に記述されている。そのよう
な出発小孔モルデナイトは商業的に入手可能であり、例
えばLa Grande Paroisse, (France)から発売のZM−
060モルデナイトである。
【0036】そのような好ましいモルデナイトは精密に
限定された結晶学的特性を持つ。モルデナイトは慣用的
なX線回折により測定するとCmcm対称の領域の大部
分を含み、そしてCmmm対称の領域を実質的に含まな
い結晶構造を持つ。用語の「大部分を含む」は結晶構造
がCmcm対称の領域の一般に90%以上、好ましくは
95%以上そして最も好ましくは99%以上からなるこ
とを意味する。用語「実質的に含まない」はCmmmの
如何なる領域も慣用的X線回折によりモルデナイト中に
検出されないことを意味する。これはモルデナイト中の
Cmmm対称の可能な領域の水準が0.5%より低く、
最も好ましくは0.01%より低いことを意味する。こ
の出発物質のナトリウムモルデナイトは0.7の対称指
数を持ち、そして大部分が桿状物からなる集塊(aggreg
ates)の形態で存在する。桿状物は約50000オング
ストロームの平均の長さと六片形の断面の平均の幅は約
10000オングストロームであり、そして平均の高さ
は約3000オングストロームである。
【0037】一般にこれらの桿状物は約1〜1000ミ
クロン、代表的には1〜100ミクロンの大きさの集団
を形成する。集団の大きさはモルデナイトを超音波浴を
使用し水中で分散させた後、Sympatec Laser Particle
Analyzerを使用して評価した。X線回折スペクトルをSi
emens D−500装置を使用し、銅のKアルファ1線を
基準に使用して作った。
【0038】このモルデナイトの単位セルは元素式Na
7Al7Si4094・24H2Oを持つ。Si/Al原子比
は4.5〜6.5であり、代表的には6に近い。乾燥モル
デナイトのナトリウム水準は4〜6.5重量%であり、
代表的には約5.3重量%である。
【0039】シリコン、アルミニウム及びナトリウム水
準はPhilips PV8490装置を使用し、アルゴンプラズマを
用いて6000〜11000ケルビン温度で操作する誘
導結合プラズマ発光分光分析法により測定した。
【0040】上述の出発小孔モルデナイトはベンゼン又
はビフェニルのかなりの量を吸着することはない。代表
的にはこのモルデナイトは乾燥モルデナイトで計算して
モルデナイトゼオライトのg当たり約0.01〜0.02
gのビフェニルの収着能を持つ。ビフェニル収着はモル
デナイトを200℃でビフェニル中飽和されたヘリウム
流中に、モルデナイトが収着容器の下流でヘリウム流中
ビフェニルの火炎イオン化検出により評価して飽和され
るまで置くことにより行う。
【0041】本発明のアルキル化方法の触媒としての使
用に適したモルデナイトは脱アルミナした小孔モルデナ
イトの酸形態であり、これは小孔モルデナイトゼオライ
トの脱アルミナにより作られる。
【0042】ゼオライトの脱アルミナはより高いSi/
Al原子比を持つゼオライトを生成させる方法である。
それは一般に結晶網状構造中に存在するアルミニウム原
子の、例えばシリコン原子による同形置換、又はアルミ
ニウム原子を結晶骨格におけるその置換を起こすことな
く抽出することにより達成される。同形置換は例えばモ
ルデナイトを高温でSiCl4蒸気に曝すことにより達
成される。抽出技法による場合アルミニウムは触媒骨格
から鉱酸又は有機酸による処理又は錯化剤を用いる処理
により抽出することができる。代表的にはこの抽出をナ
トリウム又はアンモニウムモルデナイトで実行する。熱
水処理と引き続く酸浸出がモルデナイトを脱アルミナす
る別の方法であり、これは一般にアンモニウムモルデナ
イトにつき実行する。モルデナイト骨格からアルミニウ
ム原子を抽出する更に別の方法は熱処理と引き続く酸浸
出の実行であり、アンモニウムモルデナイトで行うのが
好ましい。
【0043】一般に脱アルミナは出発ゼオライトを前記
脱アルミナ法の1つの処理、又は前記方法による処理の
組合わせに1回又は複数回かける。
【0044】本発明の触媒としての使用に適当なモルデ
ナイトは好ましくは1回又は複数回の熱水及び酸の組合
わせ処理により脱アルミナする。これらの組合わせ処理
は好ましくは小孔モルデナイトのアンモニウム又はプロ
トン形態のものについて行う。
【0045】代表的には、本発明の使用に適当な触媒は
ナトリウム小孔モルデナイトから次の一連の工程を組合
わせて処理することにより製造することができ、すなわ
ち a. アンモニウムイオン又はプロトンによるナトリウ
ムイオンの交換、 b. 蒸気存在下での熱処理(以後互換的に「蒸気処
理」又は「熱水処理」と称する)、 c. 酸水溶液による処理である。
【0046】代表的には、触媒を次のように製造する。
【0047】a. 出発物質モルデナイト中のナトリウ
ムイオンをモルデナイトをイオン化性アンモニウム塩好
ましくは硝酸アンモニウム又は酢酸アンモニウムの0.
5を超えるモル濃度の水溶液で一般に約20℃〜約15
0℃の温度で処理することによりアンモニウムイオンに
交換する。
【0048】場合により、このカチオン交換を中間の水
による洗浄と組み合わせるか又は組み合わせないで繰り
返すことができる。場合によりナトリウムイオン抽出を
出発物質モルデナイトを稀薄な鉱酸又は有機酸で処理す
ることにより実行することができる。
【0049】一般に乾燥触媒につき計算した残留ナトリ
ウム含有量は1重量%より低く、好ましくは0.5%よ
り低く、代表的には0.1%より低い。
【0050】b. 熱処理は工程a.で得られたアンモニ
ウムモルデナイト又はプロトンモルデナイトを少なくと
も約1%の蒸気を含む大気の存在下で一般に約300℃
〜約900℃の温度で少なくとも10分間加熱すること
により実行する。好ましくはモルデナイトを少なくとも
約5%の蒸気を含む大気中で少なくとも20分間400
℃〜800℃の温度で処理する。この処理は限られた大
気中でモルデナイトをか焼することからなるいわゆる自
己蒸気処理法、並びに当該技術分野で公知の任意の他の
好都合なか焼法によっても実行することができる。一般
に雰囲気は蒸気に加えて、その成分がモルデナイトに対
して何等の中毒又は望ましくない影響を持たない当該技
術分野で公知の慣用的なガス又はガス混合物からなる。
適当なガス及びガス混合物は例えば窒素、ヘリウム及び
空気である。
【0051】熱水処理の間アンモニウムイオンが分解さ
れてモルデナイトのプロトン(酸)形態が得られる。
【0052】c. 次いで工程b.からのか焼モルデナイ
トを酸処理に付すが、この方法はモルデナイトを酸水溶
液好ましくは鉱酸の水溶液と接触させることからなる。
【0053】好ましくはこの処理はモルデナイトを一般
に約0.1N〜12Nの規定度の強鉱酸の溶液中で約2
0℃〜約150℃、より好ましくは約80℃〜150℃
の温度で少なくとも10分間撹拌することにより行う。
【0054】その後の乾燥、代表的には約80℃〜約1
50℃で実行するそれの前にモルデナイトを酸水溶液及
び/又は水で1回又は数回洗浄することができる。
【0055】場合により、蒸気の存在下での熱処理と引
き続く酸処理を1回又は数回繰り返すことができる。場
合により最後の酸処理の後、蒸気を添加しない熱処理を
代表的には約400℃〜約700℃の温度で実行する。
【0056】熱水処理の結果アルミニウム原子は触媒の
結晶骨格から放出され、そして一般に多孔系に沈着す
る。その後の酸処理の間大部分のアルミニウム種は溶解
し、触媒から除かれる。熱水と酸の処理の組合わせによ
り除かれるアルミニウム種の量は一般に全アルミニウム
含有量の50%より多く、好ましくは80%より多く、
より好ましくは90%より多い。アルミニウム種除去の
程度は脱アルミナ条件により制御することができる。こ
の脱アルミナ処理によりSi/Al原子比を6に近いそ
の代表的な元の値から少なくとも10:1のSi/Al
原子比に増加させる。本発明に使用するモルデナイトは
一般に20:1〜1000:1、好ましくは30:1〜
200:1、より好ましくは60:1〜150:1、そ
して最も好ましくは80:1〜120:1のSi/Al
原子比を持つ。
【0057】Si/Al原子比はモルデナイト中のシリ
コンとアルミニウムの全量(骨核プラス骨核外)に基づ
く包括的比率であること、そして結晶マトリックス(骨
核)のSi/Al原子比は著しく相違することがあり、
そして1000:1より高い比率に達し得ることを理解
すべきである。
【0058】上述の組合わせ処理による脱アルミナの間
小孔モルデナイト触媒の気孔率は著しく変化する。蒸気
と酸の組合わせ処理により結晶骨格から約20%のアル
ミニウム原子が除かれた後、この多孔系は障害が除去さ
れ(unblocked)、そしてより大きい分子例えばビフェ
ニルが触媒の多孔系に収着されることができる。約6.
6オングストロームの運動直径を持つ分子、例えばビフ
ェニルの自由な拡散を許容するこの多孔系の障害除去が
多孔系に起こる変化のあらわれである。
【0059】小孔モルデナイトの多孔系は一般に微孔
(約3〜15オングストロームの半径)、中孔(約15
〜1000オングストロームの半径)及び巨大孔(10
00オングストローム以上の半径)成分からなる。
【0060】障害除去により新しい孔も新たに形成さ
れ、これは出発物質のナトリウム小孔モルデナイトの組
合わせ処理後中孔及び巨大孔容積の増加により示され
る。
【0061】代表的には、ビフェニル吸着は熱水と酸の
組合わせ処理の結果、乾燥触媒につき計算してモルデナ
イト1g当たり約0.016gからモルデナイトg当た
り0.05〜0.12gに増加させることができる。孔の
容積の測定は当該技術分野で公知の方法及び例えばS. L
owell、「粉末表面積への手引き」(J. Wiley、197
9年)に記述された方法により計算できる。代表的には
本発明の使用に適当な脱アルミナした小孔モルデナイト
の酸形態はモルデナイトゼオライトの全多孔系に対する
中孔と巨大孔系の比が0.2〜0.5からなるような多孔
系を持つ。
【0062】本発明に使用する代表的なモルデナイト触
媒の特徴は次の通りである。すなわち酸形態、すなわち
実質的にすべてのカチオンがプロトンである、約20:
1〜約200〜1のSi/Al原子比、約0.7〜約2.
6の対称指数、乾燥時を基礎として計算した場合、触媒
1g当たり約0.05〜約0.12gのビフェニル収着
能、全気孔容積に対する中孔プラス巨大孔容積の比率は
0.2〜0.5である、実質的にCmmm対称のないCm
cm対称のマトリックスである結晶構造、桿状物からな
る集塊の形態の外観である。
【0063】対称指数はモルデナイトゼオライトのX線
回析スペクトルから得た。それは(111)と(24
1)反射のピーク高さの合計を(350)反射のピーク
高さで割った商であると定義される。代表的には出発小
孔モルデナイトについては0.5〜0.8であり、そして
代表的には上述の脱アルミナ処理後は0.7〜2.6であ
る。
【0064】場合によりスチーム処理又は酸処理の前又
は後の小孔ナトリウム、アンモニウム又はプロトンモル
デナイトは当該技術分野で公知の方法、例えば交差空気
ジェットミリング(crossed air jet milling)を使用
してサイズを小さくすることができる。後述する実施例
で使用する触媒の製造においては、この操作をAlpineAe
roplex 200AFG装置を使用して実行した。サイズを小さ
くした触媒の大きさは一般に約0.1〜約1000ミク
ロン、そして代表的には約0.1〜約100ミクロンの
範囲である。最も好ましいサイズは0.1〜10ミクロ
ンである。
【0065】モルデナイトは本発明の触媒として当該技
術分野で公知の適当な形態、例えば粉末形態で直接に、
又は当該技術分野で公知の適当な支持体及び/又は結合
剤と組み合わせるか又は組み合わせないで、例えば粉
末、押出物、ペレット、錠剤、顆粒、球体などの形態で
使用することができる。そのような支持体と結合剤材料
は不活性でも又はモルデナイト触媒の触媒活性と両立で
きる固有の触媒活性を持っていてもよい。そのような材
料の例は例えばアルミナ、シリカ、マグネシア及びシリ
カ−アルミナのような酸化物;活性炭、珪藻土、及び種
々の粘土である。本発明のアルキル化方法に使用する触
媒の形態は当該技術分野でよく知られている技術により
製造することができる。
【0066】本発明のアルキル化方法において、触媒の
芳香族炭化水素に対する実質的に如何なる重量比でも使
用することができるが、しかし実際には変換速度により
限定され、この変換速度は許容し難い程遅くなってはな
らない。触媒:芳香族炭化水素の重量比は一般に約1:
1000〜1:0.1、好ましくは1:500〜1:
1、より好ましくは2:100〜1:10、最も好まし
くは約5:100である。
【0067】アルキル化剤:芳香族炭化水素の比率は芳
香族炭化水素にグラフト化されるアルキル基の数、アル
キル化剤並びに芳香族炭化水素の性質、触媒及び反応条
件例えば温度、圧力、反応時間及び反応装置の種類によ
り変化させることができる。しかしながら一般にアルキ
ル化剤:芳香族炭化水素のモル比は芳香族炭化水素にグ
ラフト化されるアルキル基当たり0.5〜5、代表的に
は0.7〜2、及び好ましくは約1:1に保つ。
【0068】本発明のアルキル化方法は、当該技術分野
で公知のバッチ式又は連続式アルキル化反応装置例えば
固定層、スラリー層又は流動層反応装置、向流反応装置
などで実行することができる。アルキル化は液相又はガ
ス相中でアルキル化剤及び/又は芳香族炭化水素を使用
して実行することができ、又は芳香族炭化水素又はアル
キル化剤が他のものの溶媒として作用することができ、
又は場合により反応条件下で不活性のままである溶媒を
使用することができる。更に、芳香族炭化水素を必要量
のアルキル化剤と反応開始時一度に、又は反応進行と共
に徐々に接触させることができる。
【0069】最適の反応温度と圧力は他の反応条件、芳
香族炭化水素とアルキル化剤の性質、並びに所望の反応
生成物の性質の如何による。代表的には反応温度を約1
00℃〜約400℃、好ましくは約150℃〜約300
℃に保つ。
【0070】アルキル化方法は一般に約1kPa〜約40
00kPa、代表的には約10kPa〜約1000kPa、好ま
しくは約10kPa〜約500kPaの圧力下で行うことがで
きる。
【0071】芳香族炭化水素とアルキル化剤を触媒の存
在下で接触させる最適の時間は芳香族炭化水素の性質、
アルキル化剤、触媒、反応装置の種類、反応条件及び所
望の反応生成物の如何に大きく依存する。反応時間は数
秒から数時間まで大きく変動させることができる。最適
の反応時間は公知技術に習熟した当業者が容易に決定す
ることができる。
【0072】本発明の方法により得られる生成物は種々
の異性体のアルキル化単環又は多環芳香族炭化水素の混
合物を含み、そのアルキル化異性体の分布は適当な反応
条件の選択により、より高水準の所望のパラ−又は線状
異性体の方向並びにより高水準のメタ−又はキンク異性
体(kinked isomer)の方向へ制御し調節することがで
きる。
【0073】パラ−又は線状アルキル化異性体は最小の
臨界直径を持つ生成物を生じるようにアルキル基(1個
又は複数)が芳香族炭化水素分子の末端に結合している
ものである。メタ−又はキンク異性体は少なくとも1個
のアルキル基が芳香族炭化水素のメタ−位又は同等の位
置に結合しているものである。後者の分子はパラ−又は
線状アルキル化異性体と比較して大きな臨界直径を持
つ。ビフェニルのアルキル化の場合、例えばp−アルキ
ル化生成物はp,p′−ジイソプロピルビフェニルであ
り、そしてm−アルキル化生成物はm,p−ジイソプロ
ピルビフェニルである。ナフタレンのアルキル化の場
合、例えば線状アルキル化生成物は8,6−ジイソプロ
ピルナフタレンであり、そしてキンクアルキル化生成物
は2,7−ジイソプロピルナフタレンである。
【発明の詳細な説明】
【0074】与えられた芳香族炭化水素において、選択
したアルキル化芳香族炭化水素異性体又は異性体混合物
の最適な生産のための適当な反応条件は該当技術分野の
標準の方法により選ばれる。選択は例えば反応生成物の
組成の変化の評価(例えばガスクロマトグラフィー(G
C)又はGC−質量分光測定法により分析)によりなさ
れ、この評価は1個又は複数の反応パラメーター例えば
温度と圧力を変える実験により得られる。下記の実施例
4〜19はアルキル化異性体の分布を選択した異性体/
異性体混合物の方向へ制御し調節し得ることを例証して
いる。
【0075】本発明によるプロピレンを用いるビフェニ
ルのアルキル化方法において、他の反応条件を実質的に
同じにした場合、例えば所望の反応生成物がp,p′−
ジイソプロピル・1,1′−ビフェニルの場合反応温度
を175〜220℃に保ち、そして所望の生成物がm,
p′−ジイソプロピル・1,1′−ビフェニルの場合2
20℃〜275℃に保つのが最も好ましい。
【0076】本発明の目的のため、芳香族炭化水素の選
択的異性体へのアルキル化は出発炭化水素の変換率、所
望の異性体への選択率及び粗アルキル化生成物中で得ら
れる異性体の収率により適性とする。変換率はアルキル
化反応で変換された出発芳香族炭化水素のモル%を表
す。
【0077】本発明のアルキル化において、変換率は芳
香族炭化水素、アルキル化剤、反応温度及び圧力、触媒
製造物、並びに操作様態例えば連続操作又はバッチ操作
の如何により極めて広範囲に変化する。バッチ操作の場
合変換率は少なくとも5%、代表的には少なくとも30
%、好ましくは少なくとも50%そして最も好ましくは
少なくとも70%を超える。
【0078】与えられたアルキル化異性体への選択率も
所望の異性体に変換された出発芳香族炭化水素のモル%
である。選択率は生成物群に基づいて、例えば形成され
たジアルキル化異性体の全量に対する特定のジアルキル
化異性体のモル%として表すことができる。ビフェニル
のプロペンとの反応においては、粗反応生成物は反応条
件と触媒によりp,p′−ジアルキル異性体に富むか、
又はm,p′−ジアルキル異性体に富むか、又はm,p′
−及びm,m′−ジアルキル異性体の混合物に富むアル
キル化物を含む。代表的には本発明の方法において、ジ
アルキル化ビフェニル群の中の1つの特定のジアルキル
異性体への選択率は約20モル%〜約90モル%であ
る。
【0079】本発明の方法においてジアルキル化生成物
群に基づく特定のジアルキル化異性体への選択率は少な
くとも20モル%、好ましくは少なくとも30モル%、
最も好ましくは少なくとも50モル%である。粗アルキ
ル化芳香族炭化水素中の任意の特定の異性体の収率は変
換率と選択率の数値の積を表す。
【0080】次の実施例は本発明の触媒と方法を例示す
るためのものであり、その範囲を限定するものと解釈す
べきではない。すべての百分率は別記しない限りモル%
で表す。別記しない限り、用語「添加圧力」は設定した
反応温度において反応混合物の圧力に対して反応開始時
に加えるアルキル化剤の圧力を意味する。「添加圧力」
の値は反応温度を通じて維持される。出発モルデナイト
は小孔ナトリウム又はアンモニウムモルデナイトであ
り、それぞれ La GrandeParoisse, France によりZM
−060及びZM−101として製造されている。
【0081】実施例22〜26と29〜31は比較例で
あり、本発明の触媒の特異な触媒特性を例証している。
これらの実施例は脱アルミナしない小孔モルデナイトの
酸形態を触媒として使用した場合芳香族炭化水素のアル
キル化過程の進行は不良であるか又は全く進行せず、そ
して製造時脱アルミナを蒸気処理(熱水処理)なしに行
った脱アルミナ小孔モルデナイトの酸形態を使用した場
合、反応は低い選択率と収率で進行することを例証して
いる。
【0082】実施例1:触媒の製造 ZM−060小孔ナトリウムモルデナイトを次のように
硝酸アンモニウムの水溶液で処理してアンモニウム形態
に変換する:400gのナトリウムモルデナイトを10
0gの硝酸アンモニウムを含む1リットルの水溶液と接
触させる。混合物を60℃で4時間撹拌する。形成させ
たアンモニウムモルデナイトを濾過して回収し、脱イオ
ン水でpH7になるまで洗浄する。アンモニウムモルデ
ナイトを250Nリットル/時間の速度の空気流を通す
水平炉で常圧で熱水処理に付す。温度を150℃/時間
の速度で680℃まで徐々に上げる。約300℃から蒸
気を空気に導入する。蒸気の水準を飽和器(saturato
r)を用いて調節する。水流は80g/時間の付近であ
る。これらの条件で680℃で5時間経過させた後、炉
の加熱を止め、そして300℃で蒸気の流れを停止す
る。次いでモルデナイトを90℃で6N硝酸水溶液を用
いて激しく撹拌しながら3時間処理する。触媒を濾過し
て分離し、70℃の脱イオン水で2回洗浄する。最後に
固体を150℃で10時間乾燥する。触媒を分析して次
の結果が得られる。
【0083】Si/Al原子比:100:1 全気孔容積:0.328ml/g 対称指数:1.68 全孔率に対する中孔率と巨大孔率の比:0.33
【0084】実施例2:触媒の製造 ZM−060小孔モルデナイトを実施例1に記述のよう
に硝酸アンモニウムの水溶液で処理してアンモニウム形
態に変換する。
【0085】次にアンモニウムモルデナイトを560℃
に加熱し、連続ベースで作動させる水平回転管状炉で常
圧下で熱水処理に付す。アンモニウムモルデナイトを連
続的に回転炉に供給し、この高温で蒸気に接触させる。
モルデナイトに高温域で1時間の滞留時間を与えるよう
に炉の作動を調節する。水を25℃で測定して水80g
/時間に相当する速度で炉に供給する。次いでモルデナ
イトを静止炉(staticfurnace)中で常圧下で250N
リットル/時間の速度の空気流を通しながら処理する。
温度を150℃/時間の速さで680℃〜700℃まで
徐々に上げる。約300℃から蒸気を空気に導入する。
その水準を飽和器で調節する。水流は80g/時間の付
近である。これらの条件で680℃〜700℃で4時間
経過させた後、炉の加熱を止め、そして300℃で蒸気
の流れを停止する。次いでモルデナイトを90℃で6N
硝酸水溶液を用いて激しく撹拌しながら3時間処理す
る。触媒を濾過して回収し、70℃の脱イオン水で2
回、次いで60℃の1N硝酸水溶液で1回、そして最後
に70℃の脱イオン水で洗浄する。次いでモルデナイト
を150℃で10時間乾燥する。触媒を分析して次の結
果が得られる。
【0086】Si/Al原子比:80:1 全気孔容積:0.257ml/g 対称指数:1.63 全孔率に対する中孔率と巨大孔率の比:0.35
【0087】実施例3:触媒の製造 ZM−060小孔ナトリウムモルデナイトを5.105
Paの導入圧と室温で作動させるAlpine Aeroplex 200
AGF装置に約4kg/時間の処理量で供給する。粒子選別
機を約11000rpmで作動させて約0.9〜6ミクロン
の大きさのモルデナイトを得る。このサイズを小さくし
たモルデナイトを最初に実施例1に記述のようにアンモ
ニウム交換に付し、次いで実施例2に記述のように水平
回転管状炉で620℃で最初の熱水処理、次いで酸処理
を行う。次にモルデナイトを実施例2に記述のように6
80〜700℃で行う第二の熱水処理、次に第二の酸処
理と最終の乾燥工程に付す。触媒を分析して次の結果が
得られる。
【0088】Si/Al原子比:90:1 全気孔容積:0.303ml/g 対称指数:1.61 全孔率に対する中孔率と巨大孔率の比:0.40
【0089】 実施例4:エチルベンゼンのアルキル化−パラ選択率 エチルベンゼン(700g)と実施例1からの触媒(3
5g又はエチルベンゼンに対して5重量%)を撹拌しな
がら作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で1
60℃の温度で0.8×105 Paのプロピレン添加圧
力で2時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラ
フィーによる反応混合物の分析により79.6%の変換
率、20.6%のm−イソプロピルエチルベンゼンの収
率、54.5%のp−イソプロピルエチルベンゼンの収
率が得られる。モノイソプロピルエチルベンゼン異性体
の合計は全変換物の95.4%を示す。p−イソプロピ
ルエチルベンゼンへの選択率は68.5%及びm−イソ
プロピルエチルベンゼンへの選択率は25.9%であ
る。
【0090】 実施例5:エチルベンゼンのアルキル化−メタ選択率 エチルベンゼン(700g)と実施例2からの触媒(3
5g又はエチルベンゼンに対して5重量%)を撹拌しな
がら作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で2
50℃の温度で0.3×105 Paのプロピレン添加圧
力で5時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラ
フィーによる反応混合物の分析により95.1%の変換
率、49.7%のm−イソプロピルエチルベンゼンの収
率、33.1%のp−イソプロピルエチルベンゼンの収
率が得られる。モノイソプロピルエチルベンゼン異性体
の合計は全変換物の88.3%を示す。p−イソプロピ
ルエチルベンゼンへの選択率は34.8%及びm−イソ
プロピルエチルベンゼンへの選択率は52.3%であ
る。
【0091】実施例6:1,1′−ビフェニルのアルキ
ル化−パラ選択率 1,1′−ビフェニル(80g)と実施例3からの触媒
(4g又はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動
させる300ml/圧力オートクレーブ中で250℃の温
度で1×105 Paのプロピレン添加圧力で6時間プロ
ピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反
応混合物の分析により93.5%の変換率、65%のp,
p′−ジイソプロピルビフェニルの収率、12.7%の
m,p′−ジイソプロピルビフェニルの収率が得られ
る。ジイソプロピルビフェニル生成物の合計は全変換物
の84.2%を示す。p,p′−ジイソプロピルビフェニ
ルへの選択率は69.5%及びm,p′−ジイソプロピル
ビフェニルへの選択率は13.6%である。
【0092】実施例7:1,1′−ビフェニルのアルキ
ル化−パラ選択率 1,1′−ビフェニル(800g)と実施例1からの触
媒(40g又はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら
作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で200
℃の温度で0.8×105 Paのプロピレン添加圧力で
6時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィ
ーによる反応混合物の分析により62.4%の変換率、
34.2%のp,p′−ジイソプロピルビフェニルの収
率、6.7%のm,p′−ジイソプロピルビフェニルの収
率が得られる。ジイソプロピルビフェニル生成物の合計
は全変換物の66.1%を示す。p,p′−ジイソプロピ
ルビフェニルへの選択率は54.7%及びm,p′−ジイ
ソプロピルビフェニルへの選択率は10.7%である。
【0093】実施例8:1,1′−ビフェニルのアルキ
ル化−パラ選択率 1,1′−ビフェニル(800g)と実施例1からの触
媒(40g又はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら
作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で250
℃の温度で7×105 Paのプロピレン添加圧力で5時
間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィーに
よる反応混合物の分析により87.0%の変換率、40.
5%のp,p′−ジイソプロピルビフェニルの収率、2
0.2%のm,p′−ジイソプロピルビフェニルの収率が
得られる。ジイソプロピルビフェニル生成物の合計は全
変換物の72.7%を示す。p,p′−ジイソプロピルビ
フェニルへの選択率は46.6%及びm,p′−ジイソプ
ロピルビフェニルへの選択率は23.2%である。
【0094】実施例9:1,1′−ビフェニルのアルキ
ル化−パラ選択率 200mgの実施例1からの触媒を200℃のオーブン中
に置いたガラス超小型反応装置に導入した。この触媒床
を200℃で1,6.103 Paの1,1′−ビフェニル
と4.104 Paのプロピレンを含むヘリウム流と接触
させる。ガス混合物の全流速は36ml/分であり、そし
てビフェニルのW.H.S.V.(重量時間空間速度)
はビフェニル1.2g/時間/g・触媒である。70分
後の反応混合物のガスクロマトグラフィー分析は36.
7%の変換率、20.5%のp,p′−ジイソプロピルビ
フェニルの収率、3.3%のm,p′−ジイソプロピルビ
フェニルの収率を示す。ジイソプロピルビフェニル生成
物の合計は全ビフェニル変換物の66.5%を示す。p,
p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率は55.8
%及びm,p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率
は9.0%である。
【0095】実施例10:1,1′−ビフェニルのアル
キル化−メタ選択率 1,1′−ビフェニル(800g)と実施例1からの触
媒(40g又はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら
作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で250
℃の温度で0.8×105 Paのプロピレン添加圧力で
6時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィ
ーによる反応混合物の分析により93.6%の変換率、
11.4%のp,p′−ジイソプロピルビフェニルの収
率、35.4%のm,p′−ジイソプロピルビフェニルの
収率及び8.0%のm,m′−ジイソプロピルビフェニル
の収率が得られる。ジイソプロピルビフェニル生成物の
合計は全変換物の59.8%を示す。p,p′−ジイソプ
ロピルビフェニルへの選択率は12.2%、m,p′−ジ
イソプロピルビフェニルへの選択率は37.8%及びm,
m′−ジイソプロピルビフェニルへの変換率は8.5%
である。
【0096】実施例11:1,1′−ビフェニルのアル
キル化−メタ選択率 1,1′−ビフェニル(800g)と実施例1からの触
媒(40g又はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら
作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で275
℃の温度で0.2×105 Paのプロピレン添加圧力で
6時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィ
ーによる反応混合物の分析により94.1%の変換率、
8.2%のp,p′−ジイソプロピルビフェニルの収率、
26.9%のm,p′−ジイソプロピルビフェニルの収率
及び17.1%のm,m′−ジイソプロピルビフェニルの
収率が得られる。ジイソプロピルビフェニル生成物の合
計は全変換物の57.4%を示す。p,p′−ジイソプロ
ピルビフェニルへの選択率は8.7%、m,p′−ジイソ
プロピルビフェニルへの選択率は28.6%及びm,m′
−ジイソプロピルビフェニルへの変換率は18.2%で
ある。
【0097】実施例12:1,1′−ビフェニルのアル
キル化−メタ選択率 1,1′−ビフェニル(800g)と実施例1からの触
媒(40g又はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら
作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で200
℃の温度で0.2×105 Paのプロピレン添加圧力で
5時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィ
ーによる反応混合物の分析により92.2%の変換率、
11.3%のp,p′−ジイソプロピルビフェニルの収
率、32.0%のm,p′−ジイソプロピルビフェニルの
収率及び11.0%のm,m′−ジイソプロピルビフェニ
ルの収率が得られる。ジイソプロピルビフェニル生成物
の合計は全変換物の60.0%を示す。p,p′−ジイソ
プロピルビフェニルへの選択率は12.3%、m,p′−
ジイソプロピルビフェニルへの選択率は34.6%及び
m,m′−ジイソプロピルビフェニルへの変換率は11.
9%である。
【0098】実施例13:1,1′−ビフェニルのアル
キル化−メタ選択率 200mgの実施例1からの触媒を200℃のオーブン中
に置いたガラス超小型反応装置に導入した。この触媒床
を200℃で1,6.103 Paの1,1′−ビフェニル
と8.103 Paのイソプロパノールを含むヘリウム流
と接触させる。ガス状混合物の全流速は36ml/分であ
り、そしてビフェニルのW.H.S.V.(重量時間空
間速度)はビフェニル1.2g/時間/g・触媒であ
る。70分後の反応混合物のガスクロマトグラフィー分
析は59.3%の変換率、9.8%のp,p′−ジイソプ
ロピルビフェニルの収率、26.4%のm,p′−ジイソ
プロピルビフェニルの収率及び5.3%のm,m′−ジイ
ソプロピルビフェニルの収率を示す。ジイソプロピルビ
フェニル生成物の合計は全ビフェニル変換物の70%を
示す。p,p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率
は16.5%であり、m,p′−ジイソプロピルビフェニ
ルへの選択率は44.5%であり、そしてm,m′−ジイ
ソプロピルビフェニルへの選択率は8.9%である。
【0099】実施例14:ジフェニルエーテルのアルキ
ル化−パラ選択率 ジフェニルエーテル(800g)と実施例1からの触媒
(40g又はジフェニルエーテルの5重量%)を撹拌し
ながら作動させる2リットル/圧力オートクレーブ中で
225℃の温度で1×105 Paのプロピレンの添加圧
力で5時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラ
フィーによる反応混合物の分析は76.6%の変換率、
35.3%のp,p′−ジイソプロピルジフェニルエーテ
ルの収率、16.5%のm,p′−ジイソプロピルジフェ
ニルエーテルの収率を示す。ジイソプロピルジフェニル
エーテル生成物の合計は全変換物の69.6%を示す。
p,p′−ジイソプロピルジフェニルエーテルへの選択
率は46.0%であり、そしてm,p′−ジイソプロピル
ジフェニルエーテルへの選択率は21.5%である。
【0100】実施例15:ジフェニルエーテルのアルキ
ル化−メタ選択率 ジフェニルエーテル(80g)と実施例1からの触媒
(4g又はジフェニルエーテルの5重量%)を撹拌しな
がら作動させる300ml/圧力オートクレーブ中で25
0℃の温度で0.8×105 Paのプロピレンの添加圧
力で5時間プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラ
フィーによる反応混合物の分析は92.4%の変換率、
27.5%のp,p′−ジイソプロピルジフェニルエーテ
ルの収率、36.0%のm,p′−ジイソプロピルジフェ
ニルエーテルの収率を示す。ジイソプロピルジフェニル
エーテル生成物の合計は変換物の74.8%を示す。p,
p′−ジイソプロピルジフェニルエーテルへの選択率は
29.7%であり、そしてm,p′−ジイソプロピルジフ
ェニルエーテルへの選択率は39.0%である。
【0101】 実施例16:ナフタレンのアルキル化−線形選択率 ナフタレン(80g)と実施例1からの触媒(4g又は
ナフタレンの5重量%)を撹拌しながら作動させる30
0ml/圧力オートクレーブ中で220℃の温度で0.8
×105 Paのプロピレンの添加圧力で3時間プロピレ
ンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混
合物の分析は89.0%の変換率、34.4%の2,6−
ジイソプロピルナフタレンの収率、及び11.8%の2,
7−ジイソプロピルナフタレンの収率を示す。ジイソプ
ロピルナフタレンの合計は変換物の51.7%を示す。
2,6−ジイソプロピルナフタレンへの選択率は38.7
%であり、そして2,7−ジイソプロピルナフタレンへ
の選択率は13.3%である。
【0102】 実施例17:ナフタレンのアルキル化−キンク選択率 ナフタレン(800g)と実施例2からの触媒(40g
又はナフタレンの5重量%)を撹拌しながら作動させる
2リットル/圧力オートクレーブ中で250℃の温度で
0.8×105 Paのプロピレンの添加圧力で1時間3
0分プロピレンと接触させる。ガスクロマトグラフィー
による反応混合物の分析は82.3%の変換率、15.0
%の2,6−ジイソプロピルナフタレンの収率、及び9.
4%の2,7−ジイソプロピルナフタレンの収率を示
す。ジイソプロピルナフタレンの合計は変換物の32.
5%を示す。2,6−ジイソプロピルナフタレンへの選
択率は18.2%であり、そして2,7−ジイソプロピル
ナフタレンへの選択率は11.5%である。
【0103】実施例18:1,1′−ビフェニルのアル
キル化−パラ選択率 ビフェニル(80g)と実施例1からの触媒(4g又は
ビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動させる30
0ml/圧力オートクレーブ中で225℃の温度で1.1
×105 Paの1−ブテンの添加圧力で8時間1−ブテ
ンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混
合物の分析は79.7%の変換率、43.9%のp,p′
−ジイソブチルビフェニルの収率、6.8%のm,p′−
ジイソブチルビフェニルの収率を示す。ジイソブチルビ
フェニルの合計は全変換物の64.3%を示す。p,p′
−ジイソブチルビフェニルへの選択率は55.0%であ
り、そしてm,p′−ジイソブチルビフェニルへの選択
率は8.5%である。
【0104】実施例19:1,1′−ビフェニルのアル
キル化−メタ選択率 ビフェニル(80g)と実施例1からの触媒(4g又は
ビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動させる30
0ml/圧力オートクレーブ中で250℃の温度で1.1
×105 Paの1−ブテンの添加圧力で7時間1−ブテ
ンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混
合物の分析は86.9%の変換率、17.9%のp,p′
−ジイソブチルビフェニルの収率、19.4%のm,p′
−ジイソブチルビフェニルの収率を示す。ジイソブチル
ビフェニルの合計は全変換物の45.2%を示す。p,
p′−ジイソブチルビフェニルへの選択率は20.6%
であり、そしてm,p′−ジイソブチルビフェニルへの
選択率は22.3%である。
【0105】実施例20:触媒の製造 ZM−060小孔ナトリウムモルデナイトを実施例1の
ように硝酸アンモニウムで処理してナトリウムをアンモ
ニウムで交換する。触媒を実施例1のように蒸気の存在
下で行う熱水処理により脱アルミナし、この処理は62
0℃で5時間行う。冷却後触媒を90℃の6N硝酸水溶
液で激しく撹拌しながら3時間処理する。触媒を濾過し
て分離し、70℃の脱イオン水で2回洗浄する。最後に
固体を150℃で10時間乾燥する。触媒を分析して次
の結果が得られる。
【0106】Si/Al原子比:50:1 対称指数:1.85 全気孔容積:0.32ml/g 全孔率に対する中孔と巨大孔率の比:0.422
【0107】実施例21:触媒の製造 実施例20からの触媒を実施例1のように蒸気の存在下
で実行する熱水処理によりさらに脱アルミナし、この処
理は700℃で5時間行う。冷却後触媒を110℃の8
N硝酸水溶液で激しく撹拌しながら4時間処理する。触
媒を濾過して分離し、70℃の脱イオン水で2回洗浄す
る。最後に固体を150℃で10時間乾燥する。触媒を
分析して次の結果が得られる。
【0108】Si/Al原子比:150:1 対称指数:2.18 全気孔容積:0.31ml/g 全孔率に対する中孔と巨大孔率の比:0.45
【0109】比較例22:触媒の製造 ZM−060小孔ナトリウムモルデナイトを次のように
1N塩酸水溶液で処理して酸形態に変換する:すなわち
20gの小孔ナトリウムモルデナイトを200mlの1N
塩酸水溶液と室温で激しく撹拌しながら30分間接触さ
せる。形成させた水素モルデナイトを濾過して回収し、
脱イオン水でpH7になるまで洗浄する。回収した固体
を100℃で風乾し、700℃の空気流中で2時間加熱
し、次いで室温に冷却する。モルデナイトを6N硝酸水
溶液で還流下で激しく撹拌しながら2時間処理する。触
媒を濾過して回収し、脱イオン水でpH7になるまで洗
浄する。触媒を分析して次の結果が得られる。
【0110】Si/Al原子比:10:1 対称指数:1.58 全気孔容積:0.216ml/g 中孔と巨大孔率の比:0.18 その使用前触媒を700℃の空気中で2時間加熱して活
性化する。
【0111】比較例23:触媒の製造 ZM−101小孔アンモニウムモルデナイトを700℃
の空気流中で2時間加熱し、次いで室温に冷却する。モ
ルデナイトを6N硝酸水溶液で還流下で激しく撹拌しな
がら2時間処理する。触媒を濾過して回収し、脱イオン
水でpH7になるまで洗浄する。触媒を分析して次の結
果が得られる。
【0112】Si/Al原子比:20:1 対称指数:1.56 全気孔容積:0.285ml/g 全孔率に対する中孔と巨大孔率の比:0.42 その使用前触媒を700℃の空気中で2時間加熱する。
【0113】比較例24:1,1′−ビフェニルのアル
キル化 ビフェニル(80g)と比較例22からの触媒(1.6
g又はビフェニルの2重量%)を撹拌しながら作動させ
る300ml/圧力オートクレーブ中で250℃の温度で
8.2×105 Paの全圧力で4時間プロピレンと接触
させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混合物の分
析は2.15%の変換率及び0.1%のp,p′−ジイソ
プロピルビフェニルの収率を示す。ジイソプロピルビフ
ェニル誘導体の合計は全変換物の7.3%を示す。p,
p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率は5.48
%である。
【0114】 比較例25:1,1′−ビフェニルのアルキル化 ビフェニル(80g)と比較例23からの触媒(1.6
g又はビフェニルの2重量%)を撹拌しながら作動させ
る300ml/圧力オートクレーブ中で250℃の温度で
8.2×105 Paの全圧力で4時間プロピレンと接触
させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混合物の分
析は36.0%の変換率及び4.9%のp,p′−ジイソ
プロピルビフェニルの収率、0.7%のm,p′−ジイソ
プロピルビフェニルの収率を示す。ジイソプロピルビフ
ェニル誘導体の合計は全変換物の16.6%を示す。p,
p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率は13.7
%であり、そしてm,p′−ジイソプロピルビフェニル
への選択率は2.1%である。
【0115】 比較例26:1,1′−ビフェニルのアルキル化 ビフェニル(80g)と比較例22からの触媒(4g又は
ビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動させる30
0ml/圧力オートクレーブ中で250℃の温度で5×1
5 Paのプロピレンの添加圧力で4時間プロピレンと
接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混合物
の分析は5.6%の変換率及び0.2%のp,p′−ジイ
ソプロピルビフェニルの収率を示す。ジイソプロピルビ
フェニルの合計は全変換物の4.7%を示す。p,p′−
ジイソプロピルビフェニルへの選択率は3.5%であ
る。
【0116】 実施例27:1,1′−ビフェニルのアルキル化 ビフェニル(80g)と実施例20からの触媒(4g又
はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動させる3
00ml/圧力オートクレーブ中で200℃の温度で0.
8×105 Paのプロピレンの添加圧力で4時間プロピ
レンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応
混合物の分析は33.4%の変換率、12.0%のp,
p′−ジイソプロピルビフェニルの収率、1.3%のm,
p′−ジイソプロピルビフェニルの収率を示す。ジイソ
プロピルビフェニルの合計は全変換物の40.8%を示
す。p,p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率は
35.9%であり、そしてm,p′−ジイソプロピルビフ
ェニルへの選択率は3.9%である。
【0117】 実施例28:1,1′−ビフェニルのアルキル化 ビフェニル(80g)と実施例21からの触媒(4g又は
ビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動させる30
0ml/圧力オートクレーブ中で200℃の温度で0.8
×105 Paのプロピレンの添加圧力で4時間プロピレ
ンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応混
合物の分析は8.0%の変換率、1.3%のp,p′−ジ
イソプロピルビフェニルの収率、0.1%のm,p′−ジ
イソプロピルビフェニルの収率を示す。ジイソプロピル
ビフェニルの合計は全変換物の18.5%を示す。p,
p′−ジイソプロピルビフェニルへの選択率は16.2
%であり、そしてm,p′−ジイソプロピルビフェニル
への選択率は1.7%である。
【0118】比較例29:触媒の製造 Si/Al原子比が5.8:1のZM−101小孔アン
モニウムモルデナイトを空気流を通す静止炉中で150
℃/時間の速度で徐々に600℃に上げながら4時間加
熱する。冷却後得られる固体の分析は触媒が酸形態であ
ることを示す。
【0119】 比較例30:1,1′−ビフェニルのアルキル化 ビフェニル(80g)と比較例29からの触媒(4g又
はビフェニルの5重量%)を撹拌しながら作動させる3
00ml/圧力オートクレーブ中で200℃の温度で0.
8×105 Paのプロピレンの添加圧力で5時間プロピ
レンと接触させる。ガスクロマトグラフィーによる反応
混合物の分析は0.4%の変換率、0.02%のm,p′
−ジイソプロピルビフェニルの収率及び0.5%のp,
p′−ジイソプロピルビフェニルの収率を示す。
【0120】 比較例31:1,1′−ビフェニルのアルキル化 200mgの比較例29からの触媒を200℃のオーブン
中に置いたガラス超小型反応装置に導入した。この触媒
床を200℃で1.6×103 Paの1,1′−ビフェニ
ルと6×104 Paのプロピレンを含むヘリウム流と接
触させる。ガス状混合物の全流速は36ml/分であり、
そしてビフェニルのW.H.S.V.(重量時間空間速
度)はビフェニル1.2g/時間/g・触媒である。7
0分後の反応混合物のガスクロマトグラフィー分析は
1.6%の変換率及び1.6%のモノイソプロピルビフェ
ニルの収率を示す。ジイソプロピルビフェニルは検出さ
れない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 15/14 C07C 15/14 15/24 15/24 41/30 41/30 43/275 43/275 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 マール・ジヨゼフ・アンリ・レミ ベルギー国1348ルヴエン−ラ−ヌーヴ. リユオート41 (72)発明者 ピエール・フエルナン・マルセル・ギス レン・ラルデイノワ ベルギー国6559ロベ.リユデユヴイラー ジユ46 (72)発明者 マリーナ・ジヤン・マデレーン・フア ン・フウケ ベルギー国1160ブリユツセル.アヴエヌ ダニエルブーン55 (56)参考文献 特開 平2−174731(JP,A) 特開 平1−165531(JP,A) 特開 昭63−227529(JP,A) 特開 昭56−133224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 2/66 C07C 2/86 C07C 15/02 C07C 15/14 C07C 15/24 C07C 41/30 C07C 43/275 C07B 37/02

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒が少なくとも10:1のSi/Al
    原子比を有する脱アルミナされた小孔モルデナイトの酸
    形態で、かつ実質的にCmmm対称の領域を含まない結
    晶構造であることを特徴とする、多環芳香族炭化水素を
    ゼオライト触媒の存在下でアルキル化剤と反応させ、そ
    れによりアルキル置換誘導体を得ることによる多環芳香
    族炭化水素の選択的ジアルキル化の方法。
  2. 【請求項2】 モルデナイト触媒が20:1〜100
    0:1のSi/Al原子比、0.7〜2.6の対称指数、
    乾燥触媒で計算して触媒の1g当たり0.05〜0.12
    gのビフェニル収着能、及び0.2〜0.5の全気孔容積
    に対する中孔と巨大孔容積の比を有する桿状の集塊の形
    態である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 触媒が80:1〜120:1のSi/A
    l原子比を有する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 小孔モルデナイトの脱アルミナを1回又
    はそれより多く組み合わせる熱水処理と酸処理により実
    施することによって触媒を製造する請求項1〜3のいず
    れか一項記載の方法。
  5. 【請求項5】 触媒を小孔ナトリウムモルデナイトか
    ら、次の連続する工程: (a) ナトリウムイオンのアンモニウムイオン又はプ
    ロトンによる交換、 (b) 蒸気の存在下における熱処理、及び (c) 酸水溶液による処理 からなる処理により製造する請求項1〜4のいずれか一
    項記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記多環芳香族炭化水素が式I (Ar1−X−Ar2)n−Ar3 (I) [式中Ar1とAr2がいずれもフェニルであり、そして
    Ar3がフェニル、ナフチル又は水素であり、そしてナ
    フチルと各フェニル基が独立してハロゲン、ヒドロキシ
    基、C1〜C6アルコキシ基、カルボキシ基、C1〜C4
    ルボキシアルキル、又は場合によりハロゲン、ヒドロキ
    シ、カルボキシ又はC1〜C6アルコキシ基により置換さ
    れるC1〜C12アルキル基から選ばれる1個又は2個の
    基により置換されてよく、Xは存在しないか又は酸素原
    子であり、そしてnは0又は1であり、そしてnが0の
    場合Ar3は水素と異なり、そして(Ar1−X−Ar2)
    nは水素である] を有する多環芳香族炭化水素である請求項1〜5のいず
    れか一項記載の方法。
  7. 【請求項7】 式Iの多環芳香族炭化水素がビフェニ
    ル、p−テルフェニル、ジフェニルエーテル、又はナフ
    タレンである請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルキル化剤がC2〜C20アルケン、C2
    〜C20ポリオレフィン、C4〜C7シクロアルケン、C1
    〜C20アルカノール、C1〜C20アルキルハロゲン化物
    又はC1〜C20アルキル芳香族炭化水素である請求項1
    〜7のいずれか一項記載の方法。
  9. 【請求項9】 アルキル化剤がC2〜C6アルケン、C1
    〜C6アルキルハロゲン化物又はC1〜C6アルカノー
    ル、好ましくはプロペン又は2−プロパノールである請
    求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ビフェニルがプロピレンでジアルキル
    化される請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
  11. 【請求項11】 触媒がX線回折で測定するとCmcm
    対称の領域の大部分を含み、そしてCmmm対称の領域
    を実質的に含まない結晶構造により更に特徴を有する請
    求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
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