JP3237815U - 車両用フードロックシステム - Google Patents

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晴光 中村
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Abstract

【課題】簡単な構成で且つセフティレバーの解除操作の操作性を向上させることができる車両用フードロックシステムを提供する。【解決手段】車両1の車体2に取り付けられた車両用フードロックシステム10であって、フード5に固定されたストライカ6を拘束する拘束位置、及びストライカ6の拘束を解除する解除位置の間で揺動自在に構成されたセフティレバー27を有する車両用フードロック装置11と、セフティレバー27に係合し、セフティレバー27を解除位置に揺動させる操作レバー12と、を備え、操作レバー12は、セフティレバー27に係合する係合部51と、係合部51から前方に延びる腕部52と、腕部52の先端に形成され、セフティレバー27を解除位置に揺動させる操作を受け付ける操作部53と、を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、車両用フードロックシステムに関するものである。
従来、車両用フードロックシステムとして、車両用フードロック装置のセフティレバー(セカンダリラッチ)の解除操作をワイヤによって行うものがある(特許文献1参照)。この車両用フードロックシステムは、セフティレバーを有するフードロック装置と、ワイヤ(第2操作力伝達部材)を介してセフティレバーに連結されたオープナハンドルと、を備え、オープナハンドルを操作することで、ワイヤを介して、セフティレバーの解除操作を行う。このように、ワイヤを用いてセフティレバーの解除操作を行う構成によって、フードロック装置から離れた位置で、セフティレバーの解除操作を行うことができるようになっている。
特開2021-175853号公報
しかし、ワイヤを用いてセフティレバーの解除操作を行う車両用フードロックシステムでは、ワイヤを固定するクリップ等の部品や、ワイヤを保護するアウターケーシング等の部品が必要となり、車両用フードロックシステムの部品点数が増加してしまうという問題があった。また、ワイヤの屈曲や摺動ロスによってセフティレバーの解除操作の操作性が悪化してしまうという問題もある。
そこで、本考案は、簡単な構成で且つセフティレバーの解除操作の操作性を向上させることができる車両用フードロックシステムを提供することを目的としている。
本考案は、上記目的を達成するため、車両の車体に取り付けられた車両用フードロックシステムであって、フードに固定されたストライカを拘束する拘束位置、及び前記ストライカの拘束を解除する解除位置の間で揺動自在に構成されたセフティレバーを有する車両用フードロック装置と、前記セフティレバーに係合し、前記セフティレバーを前記解除位置に揺動させる操作レバーと、を備え、前記操作レバーは、前記セフティレバーに係合する係合部と、前記係合部から前記車両の前方に延びる腕部と、前記腕部の先端に形成され、前記セフティレバーを前記解除位置に揺動させる操作を受け付ける操作部と、を有することを特徴とする車両用フードロックシステムを提供する。
本考案に係る車両用フードロックシステムは、簡単な構成で且つセフティレバーの解除操作の操作性を向上させることができる。
本考案の一実施形態に係る車両用フードロックシステムが取り付けられる車両の前部構成を示した側面模式図である。 (a)は、車両用フードロックシステムを示した正面斜視図であり、(b)は、車両用フードロックシステムを示した正面図である。 (a)は、車両用フードロック装置を示した背面図であり、(b)は、車両用フードロック装置を示した正面図である。 (a)は、車両用フードロックシステムを示した背面斜視図であり、(b)は、操作レバーを示した分解斜視図である。 (a)は、操作レバーを示した正面図であり、(b)は、操作レバーを示した平面図であり、(c)は、操作レバーを示した側面図である。 セフティレバー解除動作を示した車両用フードロックシステムの正面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本考案の一実施形態に係る車両用フードロックシステムについて説明する。この車両用フードロックシステムは、車両(例えば、自動車)の前方に設けられたエンジンルーム用の開口部周りに配設され、当該開口部を開閉するフード(ボンネット)を閉状態でロックするものである。特に、本車両用フードロックシステムは、フードの前端が車両用フードロック装置の位置から離れている車両において、フードの前端周りで、セフティレバー解除操作を行うための操作レバーを備えたものである。なお、各図に示す通り、左右、前後及び上下を規定して説明する。また、本実施形態では、車両用フードロックシステムの上下方向が車両の上下方向と一致し、車両用フードロックシステムの左右方向が車両の車幅方向と一致し、車両用フードロックシステムの前後方向が車両の前後方向と一致しているものとする。
(車両の前部構成)
ここで車両用フードロックシステム10の説明に先駆けて、車両用フードロックシステム10が取り付けられる車両1の前部構成について説明する。図1に示すように、車両1は、車体2に設けられたエンジンルーム用の開口部3と、エンジンルーム用の開口部3の前方に配設されたクラッシャブルゾーン4と、開口部3を開閉するフード5と、を有している。フード5の前端は、クラッシャブルゾーン4を覆うように前方に延在して形成されており、開口部3の前端の位置で取り付けられた車両用フードロック装置11(後述する)の位置が、フード5の前端から離れた構造となっている。また、フード5には、車両用フードロック装置11に対応する位置に、ストライカ6が固定されている。フード5が閉塞した状態において、ストライカ6を車両用フードロック装置11が拘束することで、車両用フードロック装置11によってフード5が閉状態でロック(保持)される。なお、図1の仮想線は、フード5が僅かに開いた半開状態におけるフード5を図示したものである。
(車両用フードロックシステムの構成)
図1及び図2に示すように、車両用フードロックシステム10は、開口部3の前端の位置で車体2に取り付けられた車両用フードロック装置11と、車両用フードロック装置11とは別体として車体2に取り付けられ、車両用フードロック装置11の位置から前方に延在する操作レバー12と、を備えている。操作レバー12は、車両用フードロック装置11のセフティレバー27(後述する)に係合し、セフティレバー解除操作を行うためのレバーである。セフティレバー解除操作は、車両用フードロック装置11のセフティレバー27を解除位置P2に揺動させる操作である。操作レバー12の詳細については、後述する。
図3(a)に示すように、車両用フードロック装置11は、ストライカ6が進入する進入溝21aが形成されたベース21と、ベース21の前面側において揺動自在に支持され、フード5の閉状態においてストライカ6を拘束するラッチ22と、ベース21の前面側において揺動自在に支持され、ラッチ22をロックするロックレバー23と、ラッチ22を付勢すると共にロックレバー23を付勢する第1コイルバネ24と、を有している。フード5が閉塞されストライカ6が進入溝21aに進入すると、ラッチ22が拘束位置に揺動すると共に、ロックレバー23がラッチ22を拘束位置でロックする。これにより、ストライカ6を介してフード5が閉状態でロックされる(フード閉動作)。一方、利用者が解除ケーブル(図示省略)によってロックレバー23を解除位置に揺動させると、ロックレバー23によるラッチ22のロックが解除される。これにより、第1コイルバネ24の付勢力によって、ラッチ22が揺動する。このラッチ22の揺動によってストライカ6が上方に跳ね上げられ、フード5が押し開かれる(フード開動作)。
また、図3(b)に示すように、車両用フードロック装置11は、ベース21の後面側において揺動自在に支持され、フード5が僅かに開いた半開状態においてストライカ6を拘束するセフティレバー27と、セフティレバー27を付勢する第2コイルバネ28と、を有している。セフティレバー27は、上記フード開動作によって、フード5が押し開かれたとき、フード5の上記半開状態でストライカ6を拘束し、フード5を上記半開状態でロックするセカンダリラッチである。
セフティレバー27は、ベース21に回転自在に取り付けられた基部31と、基部31から上方に延在した第1腕部32と、第1腕部32の先端側に形成され、ストライカ6に係合するフック部33と、基部31から左斜め上に延在する第2腕部34と、第2腕部34の先端に形成され、操作レバー12と係合して操作レバー12を介したセフティレバー解除操作を受け付ける受付部35と、を有している。セフティレバー27は、基部31がベース21に対し回転自在に取り付けられていることで、ストライカ6を拘束する拘束位置P1と、ストライカ6の拘束を解除する解除位置P2との間で揺動自在に構成されている。また、基部31、第1腕部32、フック部33及び第2腕部34は、一体の板金で形成されており、一方、受付部35は、樹脂製の部材で形成されている。
第2コイルバネ28は、一端がベース21に連結されると共に他端がセフティレバー27に連結されており、セフティレバー27を拘束位置P1側に付勢する。
第2コイルバネ28の付勢によってセフティレバー27が拘束位置P1に揺動した状態では、フック部33がストライカ6を拘束し、フード5を上記半開状態でロックする。一方、受付部35によって、操作レバー12を介したセフティレバー解除操作を受け付けると、第2コイルバネ28の付勢に抗して、セフティレバー27が拘束位置P1から解除位置P2に揺動し、フック部33によるストライカ6の拘束が解除される。これにより、フード5を完全に開くことが可能な状態となる。
次に図4及び図5を参照して、操作レバー12について説明する。図4及び図5に示すように、操作レバー12は、レバー本体41と、レバー本体41を車体2に対し揺動自在に取り付ける取付部材42と、レバー本体41を付勢する第3コイルバネ43と、を有している。第3コイルバネ43は、付勢手段の一例である。レバー本体41は、取付部材42に固定され且つ前後方向を軸方向とする支軸44を揺動中心として、車体2に対し揺動自在に取り付けられており、利用者からのセフティレバー解除操作を受けて揺動可能に構成されている。なお、符号45は、取付部材42を車体2に固定するためのネジである。
レバー本体41は、板金で形成されており、セフティレバー27の受付部35に係合する係合部51と、係合部51から車両1の前方(車両前後方向における前方)に延びる腕部52と、腕部52の先端に形成され、利用者からのセフティレバー解除操作を受け付ける操作部53と、腕部52から下方に延びる下垂部54と、を一体として有している。
係合部51は、上下方向を幅方向とし、セフティレバー27の受付部35に当接する板状の当接板部61と、当接板部61の上端から左側に立ち上がり、当接板部61を補強する第1リブ62と、当接板部61の後端から右側に立ち上がり、当接板部61に対する受付部35の位置を規制する第2リブ63と、を有している。セフティレバー解除操作によって、レバー本体41が揺動したとき、当接板部61が受付部35に当接して係合し、セフティレバー27を揺動させる。なお、レバー本体41が揺動したとき、係合部51が上下方向に移動するのを抑制するため、非揺動時(非操作時)の係合部51の位置が、支軸44を中心とする円の上部左寄りの位置となるように、係合部51を形成することが好ましい。
腕部52は、上下方向を幅方向とし、係合部51から前方に延び右側に屈曲した第1部分66と、左右方向を幅方向とし、第1部分66の先端から上方に延び前側に屈曲した第2部分67と、を有している。この第1部分66及び第2部分67によって、腕部52が車両1の前方且つ上方に延びていることで、図1に示すように、腕部52の先端に形成された操作部53が、上記半開状態のフード5の前端周りに位置する構成となっている。
操作部53は、第2部分67の前端部の右端から上側に立ち上がる板状の形状を有している。操作部53を右方向に移動させる操作が、セフティレバー解除操作となっている。すなわち、利用者は、操作部53を右方向に移動させることで、レバー本体41が揺動し、係合部51及び受付部35を介してセフティレバー27が解除位置P2に揺動する構成となっている。
下垂部54は、腕部52の第1部分66と第2部分67との連結部分から右斜め下方向に延びた後、下方に延びて形成されている。下垂部54の下端部は、支軸44に回転自在に取り付けられている。また、下垂部54には、第3コイルバネ43の一端が係止されるバネ係止部54aと、取付部材42のストッパ76(後述する)に当接する当接部54bと、が形成されている。
取付部材42は、支軸44が固定された固定板部71と、固定板部71の左右端部から後方に立ち上がる右側板部72及び左側板部73と、右側板部72の後端から右側に張り出し、車体2に取り付けられた右フランジ部74と、左側板部73の後端から左側に張り出し、車体2に取り付けられた左フランジ部75と、固定板部71の下端から後方に立ち上がるように形成され、レバー本体41の当接部54bに接触して、レバー本体41の揺動を規制するストッパ76と、を一体として有している。
第3コイルバネ43は、一端がレバー本体41のバネ係止部54aに係止されると共に、他端が取付部材42の左側板部73に連結されており、レバー本体41を付勢する。第3コイルバネ43は、その付勢力により、セフティレバー解除操作が行われていない状態において、受付部35に対する係合部51の係合が解除される位置にレバー本体41を揺動させる。これによって、セフティレバー解除操作が行われていない状態においては、操作レバー12がセフティレバー27と非係合の状態となるため、フード閉動作時等によってストライカ6から車両用フードロック装置11に伝わる衝撃が、操作レバー12に伝わるのを防止することができる。
(セフティレバー解除動作)
ここで図6を参照して、車両用フードロックシステム10におけるセフティレバー解除動作について説明する。セフティレバー解除動作は、図6(a)に示すように、セフティレバー27が拘束位置P1に位置しストライカ6を拘束した状態で行われるものであり、利用者がレバー本体41の操作部53を操作して右方向に移動させることで行われる。
図6(b)に示すように、利用者が操作部53を右方向に移動させると、レバー本体41が第3コイルバネ43の付勢に抗して揺動する。レバー本体41が揺動すると、係合部51の当接板部61が受付部35に当接して係合し、この係合によって操作部53を移動させる力が、レバー本体41を介してセフティレバー27に伝わり、セフティレバー27が第2コイルバネ28の付勢に抗して解除位置P2に揺動する。これによって、セフティレバー27によるストライカ6の拘束が解除され、本セフティレバー解除動作が終了する。
(実施形態の作用及び効果)
以上、上記実施形態の構成によれば、車両用フードロック装置11から車両1前方に延びる操作レバー12を備え、これを用いてセフティレバー解除操作を行う構成であるため、ワイヤを用いてセフティレバー解除操作を行う構成に比べ、部品点数を低減することができる。これにより、車両用フードロックシステム10の構成を簡単な構成にすることができる。また、ワイヤを用いてセフティレバー解除操作を行う構成に比べ、セフティレバー解除操作の操作性を向上させることができる。さらに、ワイヤを用いてセフティレバー解除操作を行う構成では、ワイヤと干渉しないように周辺部品の形状設定を行う必要があるという問題や、ワイヤの曲げ最小Rを確保するべく、操作部53とセフティレバー27との距離を所定の距離以上離間させる必要があるという問題があるが、上記実施形態の構成によれば、操作レバー12を用いることで、これらの問題も解決することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、セフティレバー解除操作が行われていない状態において、受付部35に対する係合部51の係合が解除される構成としたことで、セフティレバー解除操作が行われていない状態においては、操作レバー12がセフティレバー27と非係合の状態となるため、フード閉動作時等によってストライカ6から車両用フードロック装置11に伝わる衝撃が、操作レバー12に伝わるのを防止することができる。これにより、操作レバー12の各部品の変形等を抑制することができる。
(その他の実施形態について)
以上、本考案の実施形態を説明したが、上記した実施形態は実用新案登録請求の範囲に係る考案を限定するものではない。また、実施形態の中で説明した特徴の組合せの全てが考案の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。本考案は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
1:車両、 2:車体、 5:フード、 6:ストライカ、 10:車両用フードロックシステム、 11:車両用フードロック装置、 12:操作レバー、 27:セフティレバー、 41:レバー本体、 43:第3コイルバネ、 51:係合部、 52:腕部、 53:操作部、 P1:拘束位置、 P2:解除位置

Claims (2)

  1. 車両の車体に取り付けられた車両用フードロックシステムであって、
    フードに固定されたストライカを拘束する拘束位置、及び前記ストライカの拘束を解除する解除位置の間で揺動自在に構成されたセフティレバーを有する車両用フードロック装置と、
    前記セフティレバーに係合し、前記セフティレバーを前記解除位置に揺動させる操作レバーと、を備え、
    前記操作レバーは、
    前記セフティレバーに係合する係合部と、
    前記係合部から前記車両の前方に延びる腕部と、
    前記腕部の先端に形成され、前記セフティレバーを前記解除位置に揺動させる操作を受け付ける操作部と、を有することを特徴とする車両用フードロックシステム。
  2. 前記操作レバーは、
    前記係合部、前記腕部及び前記操作部を有し、前記車体に対し、前記車両用フードロック装置とは別体として揺動自在に取り付けられたレバー本体と、
    前記セフティレバーを前記解除位置に揺動させる操作が行なわれていない状態において、前記セフティレバーに対する前記係合部の係合が解除される位置に、前記レバー本体を揺動させる付勢手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用フードロックシステム。
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