JP3237189B2 - 排水圧送トイレ - Google Patents

排水圧送トイレ

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泰正 深見
裕行 内田
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  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)
  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅・アパート・事務
所等の各種建物に設置されて、屎尿・雑排水を圧送排水
する排水圧送トイレに係り、詳しくは、給水側の配管故
障などによって便器の洗浄が不能になった際に、ロータ
ンクへの給水を停止するようにした排水圧送トイレに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屎尿及び風呂の残り湯、洗濯水等
の汚水の排水は、排水管の配管勾配により排水の重力で
行っていたが、近年、これをポンプを用いて圧送排水す
ることにより、配管や水場の自由度を広げるとともに、
住宅等においては間取りを自由にレイアウトすることを
目的とする排水圧送トイレが開発されている。排水圧送
トイレは、便器から排出された屎尿を破砕機により粉砕
したうえで、粉砕された汚物を含む汚水を貯留槽に貯留
し、この貯留槽内に設置された圧送ポンプにより汚水を
排出マスなどの外系へ排水圧送するものである。以下、
従来の排水圧送トイレについて説明する。
【0003】図1は排水圧送トイレのシステム図、図5
は従来のシステムの構成図、図6はその動作を示すフロ
ーチャートである。図1において、トイレルーム1に
は、便器2,ロータンク3,圧送部4,排水管5が配設
されており、汚水は排水管5を通じて排水マス6に排水
される。図5は配管構造を示すものであって、給水管7
からロータンク3へ搬送水が供給され、さらにロータン
ク3から便器2へ搬送水が供給されるが、給水管7の途
中には給水電磁弁11が、またロータンク3と便器2の
間には電磁弁8が設けられている。便器2の排水側には
便器2から排出された汚物を粉砕する破砕機9が設置さ
れており、破砕機9で細かく粉砕された汚物を含む汚水
は貯留槽12へ送られる。貯留槽12には圧送ポンプ1
0が設置されており、水位が所定水位まで上昇したこと
がフロートスイッチ13で検知されると、圧送ポンプ1
0が駆動して汚水を排水管5を通して排水マス6へ排出
する。15は洗浄スイッチ、16は電磁弁8,11、破
砕機9,圧送ポンプ10の動作を制御する制御部、20
は異常発生時に故障を知らせる異常ランプである。次に
図6のフローチャートを参照しながら、動作の説明を行
う。
【0004】洗浄スイッチ15をオンすると、電磁弁8
が所定時間開き、ロータンク3より搬送水は便器2へ流
れ、搬送水は便器2の汚物と共に破砕機9を通って貯留
槽12に流れ込み、貯留槽12の水位が上がって、フロ
ートスイッチ13がオンする。洗浄スイッチ15がオン
してから5秒経過後、フロートスイッチ13がオンであ
れば、まず圧送ポンプ10が起動し、貯留槽12に溜ま
った汚水は排水管5を通って排水マス6へ圧送排水され
る。
【0005】一方、圧送ポンプ10が起動後、2秒経過
すると、破砕機9が起動し、便器2から送られてきた汚
物は細かく粉砕される。圧送ポンプ10の運転により、
貯留槽12の水位が下がって、フロートスイッチ13が
オフすると圧送ポンプ10は停止する。破砕機9は起動
後、15秒経過しフロートスイッチ13がオフであれば
停止する。通常は異常の動作を繰り返すことにより便器
2の汚物は破砕機9により粉砕されて、搬送水とともに
排水マス6へ圧送排水される。
【0006】ここで、給水側の配管の詰まりや水漏れ等
によりロータンク3に水が溜まっていない状態で洗浄動
作を行うと、洗浄スイッチ15がオンして、電磁弁8が
動作後5秒経過しても搬送水は便器2に流れず、従って
貯留槽12の水位も上がらずフロートスイッチ13はオ
ンしない。更に10秒経過してフロートスイッチ13が
オンしなければ、給水電磁弁11が閉じるとともに、異
常ランプ20が点灯してシステム全体を停止させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな異常検知手段では、断水時や給水圧力の低い場所で
ロータンクへの給水が十分でない状態で使用されると、
給水異常と判断しシステム全体が停止して使用不可能と
なるという問題点があった。
【0008】そこで本発明は、上記従来手段の問題点を
解消できる排水圧送トイレを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロータンクに
フロートスイッチを設けてロータンクの水位を監視し、
ロータンクに水が十分溜まっている状態での使用時のみ
異常の検知を行って、ロータンクへの給水を停止するよ
うにした。
【0010】
【作用】上記構成により、断水時や給水圧力の低い場所
でロータンクへの給水が十分でない状態での使用時に
は、異常の検知を行わず、本来の給水側の故障のみ検知
してシステム全体を停止させる。
【0011】
【実施例】次に、図面を参照しながら、本発明の実施例
を説明する。
【0012】図1は排水圧送トイレのシステム図であ
り、上述した従来手段と同様であるのでその説明は省略
する。図2は、本発明の一実施例における排水圧送トイ
レの構成図、図3は制御部のブロック図、図4は動作を
示すフローチャートである。図2において、図5に示す
従来のものと同一のものには、同一符号を付すことによ
り、詳細な説明は省略する。14はロータンク3に設け
られたフロートスイッチであり、ロータンク3に貯留さ
れた搬送水の水位を監視する。また図3において、17
は電磁弁8,給水電磁弁11を動作させる電磁弁駆動回
路、18は破砕機9を動作させる破砕機駆動回路、19
は圧送ポンプ10を動作させるポンプ駆動回路、21は
異常ランプ20を動作させるランプ駆動回路、22はフ
ロートスイッチ13,14、洗浄スイッチ15からの信
号を受けて電磁弁駆動回路17,破砕機駆動回路16,
ポンプ駆動回路9,ランプ駆動回路21を制御するマイ
クロコンピュータ(以下、マイコンと記す)、23は抵
抗器である。
【0013】以上のように構成された本実施例の排水圧
送トイレについて、以下図1〜図4を参照しながらその
動作について説明する。
【0014】ロータンク3の水が無いか、または水位が
低くフロートスイッチ14がオフであれば(ステップ
1)、マイコン22の入力P1は“L”であり、この状
態で洗浄スイッチ15をオンすると(ステップ2)、マ
イコン22の入力P2は“H”から“L”となり、出力
P3から所定時間信号が出力され、電磁弁駆動回路17
がオンして電磁弁8が開いてロータンク3より搬送水は
便器2へ所定時間流れる(ステップ3,4,5)。洗浄
スイッチ15がオンしてから、5秒経過後貯留槽12の
フロートスイッチ13がオンしていれば(ステップ6,
7)、マイコン22の入力P0は“L”となり、出力P
5から信号が出力され、ポンプ駆動回路19がオンして
圧送ポンプ10が起動し(ステップ8)、貯留槽12に
溜まった汚水は排水管5を通って排水マス6へ圧送排水
される。
【0015】一方、圧送ポンプ10起動後、2秒経過す
るとマイコン22の出力P4から信号が出力され(ステ
ップ9)、破砕機駆動回路18がオンして破砕機9が起
動し(ステップ10)、便器2から流れた汚物は細かく
粉砕される。圧送ポンプ10の運転により貯留槽12の
水位が下がり、フロートスイッチ13がオフしマイコン
22の出力P0が“H”になると、出力P5からの信号
が停止し、ポンプ駆動回路19もオフして圧送ポンプ1
0は停止する(ステップ11,12,13)。破砕機9
作動後、15秒経過しフロートスイッチ13がオフであ
ればマイコン22の出力P4からの信号がオフし、破砕
機駆動回路18もオフして破砕機9は停止する(ステッ
プ14,15,16)。また、洗浄スイッチ15がオン
してから、5秒経過後貯留槽12のフロートスイッチ1
3がオンしなければ、圧送ポンプ10、破砕機9とも起
動せずに待機状態にもどる。
【0016】次に、ステップ1でロータンク3の水位が
高くフロートスイッチ14がオンであれば、マイコン2
2の入力P1は“H”であり、この状態で洗浄スイッチ
15をオンすると(ステップ17)、電磁弁8が所定時
間開いてロータンク3より便器2へ搬送水が流れ(ステ
ップ18,19,20)、5秒経過後貯留槽12のフロ
ートスイッチ13がオンすれば(ステップ22)、前記
ステップ8以下の動作により便器2の汚物は破砕機9に
より粉砕されて、搬送水とともに排水マス6へ圧送排水
される。
【0017】ここで、給水側の配管の詰まりや水漏れ等
により洗浄スイッチ15をオンして電磁弁8が所定時間
開いても、ロータンク3より便器2へ搬送水が流れなけ
れば、5秒経過しても貯留槽12のフロートスイッチ1
3はオンせず(ステップ22)、更に10秒経過しても
貯留槽12のフロートスイッチ13がオンしなければ、
給水異常と判断し(ステップ23)、マイコン22の出
力P3からの信号は停止、出力P7からは信号が出力さ
れ電磁弁駆動回路17はオフ、ランプ駆動回路21はオ
ンし、給水電磁弁11が閉じてロータンク3への給水を
停止するとともに、異常ランプ20が点灯して異常状態
を報知しシステム全体を停止させる(ステップ24,2
5)。
【0018】
【発明の効果】本発明は、ロータンクの水位をフロート
スイッチで検知し、その水位に応じて異常の検知を行う
かどうかを判断するため、断水時や給水圧力の低い場所
でロータンクへの給水が十分でない状態ではシステム全
体を停止させることなく、誤動作を防ぎ本来の給水側の
故障のみ検知してシステム全体を停止し、また異常を知
らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における排水圧送トイレのシ
ステム図
【図2】本発明の一実施例における排水圧送トイレの構
成図
【図3】本発明の一実施例における排水圧送トイレの制
御部のブロック図
【図4】本発明の一実施例における排水圧送トイレの動
作の示すフローチャート
【図5】従来の排水圧送トイレの構成図
【図6】従来の排水圧送トイレの動作を示すフローチャ
ート
【符号の説明】
2 便器 3 ロータンク 7 給水管(給水路) 8 電磁弁 9 破砕機 10 圧送ポンプ 11 給水電磁弁 12 貯留槽 13 フロートスイッチ 14 フロートスイッチ 15 洗浄スイッチ 16 制御部 20 異常ランプ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータンクへの給水路にあってこのロータ
    ンクへの給水を停止する給水電磁弁と、ロータンクの水
    位を検知するフロートスイッチと、ロータンクと便器の
    間にあってこのロータンクに貯留された搬送水をこの便
    器に供給する電磁弁と、この便器から排出された屎尿を
    粉砕する破砕機と、この破砕機から排出された汚水を貯
    留する貯留槽と、この貯留槽の水位を検知するフロート
    スイッチと、この貯留槽の汚水を排水圧送する圧送ポン
    プと、前記フロートスイッチおよび洗浄スイッチの入力
    信号により電磁弁・圧送ポンプおよび破砕機の動作を制
    御する制御部とを有し、ロータンクや給水側の配管故障
    等によって便器の洗浄が不能になった際には、前記給水
    電磁弁を閉じてロータンクへの給水を停止するようにし
    たことを特徴とする排水圧送トイレ。
  2. 【請求項2】前記ロータンクへの給水を停止したときに
    は、異常ランプを点灯させるようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の排水圧送トイレ。
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