JP3236624U - タンク仕切弁の洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タンク仕切弁を洗浄する際に装置全体を分解する必要がなく(洗浄装置部分だけの簡易な分解で済み)、密閉状態を保った状態でタンク仕切弁を洗浄することのできるタンク仕切弁の洗浄装置を提供する。【解決手段】タンク開口とタンク開口を仕切るタンク仕切部の間に配置する洗浄チャンバー2と、洗浄チャンバーの側面に連結され、洗浄チャンバー内を密閉する密閉部と、洗浄チャンバー内からタンク仕切部のタンク仕切弁を洗浄する複数のノズルユニット5と、高圧水供給源から供給される高圧水を複数のノズルユニットに供給する主分岐部7と、複数のノズルユニット同士を連結するための副分岐部8と、を有する。【選択図】図2
Description
本考案は、化学合成における重合缶、反応缶、発酵における発酵槽等の各種タンクに装着される仕切弁を洗浄するためのタンク仕切弁の洗浄装置に関する。
重合缶、反応缶、発酵槽等の内部を洗浄する場合に、タンクの開口に洗浄専用のノズルを配置し、タンク内壁を洗浄することが多い。具体的な洗浄専用のノズルとしては、スライドランスと称される伸縮、旋回、及び俯仰の各動作が可能な竿状部材と、この竿状部材の先端部に取付けられたノズルヘッドと、このノズルヘッドにタンク内を洗浄する高圧水を供給する高圧水発生手段とを備え、竿状部材の先端部のノズルヘッドは、竿状部材の先端部から昇降し、竿状部材の本体の周囲を公転しつつ自転させて高圧水を噴射するものがある。(例えば、実用新案文献1参照)。
実用新案登録第3175984号公報
しかし、従来の洗浄専用のノズルは、あくまでタンク内を洗浄するためのものであり、タンク仕切弁を洗浄することは想定されていなかった。そのため、タンク仕切弁でタンク内を仕切る場合、タンク内で保管される溶剤が外部の温度等によって蒸発し、仕切弁への溶剤の付着が積み重なり、仕切弁が汚れるものの、仕切弁を洗浄する場合には、洗浄専用のノズル全体を取り外したうえで、仕切弁を分解し、洗浄しなければならなかった。本明細書中において、仕切弁と表現するが、仕切弁としては、タンク内との仕切りを実現するものであればよく、シート状の仕切やボール状の仕切等、多様なケースが想定できる。
本考案は、上記課題を鑑み、タンク仕切弁を洗浄する際に装置全体を分解する必要がなく(洗浄装置部分だけの簡易な分解で済み)、密閉状態を保った状態でタンク仕切弁を洗浄することのできるタンク仕切弁の洗浄装置を提供するものである。
前記課題を解決するため、本考案は、タンク開口とタンク開口を仕切るタンク仕切部の間に配置する洗浄チャンバーと、洗浄チャンバーの側面に連結され、洗浄チャンバー内を密閉する密閉部と、洗浄チャンバー内からタンク仕切部のタンク仕切弁を洗浄する複数のノズルユニットと、高圧水供給源から供給される高圧水を複数のノズルユニットに供給する主分岐部と、複数のノズルユニット同士を連結するための副分岐部と、を有する。
本考案のタンク仕切弁の洗浄装置によれば、タンク仕切弁を洗浄する際に装置全体を分解する必要がなく(洗浄装置部分だけの簡易な分解で済み)、密閉状態を保った状態でタンク仕切弁を洗浄することができる。
次に、本考案の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態のタンク仕切弁の洗浄装置1は、図1に示すように、化学合成における重合缶、反応缶、発酵における発酵槽等の各種タンクAに装着される仕切弁を洗浄するための装置である。
タンクAの構成としては、タンク本体Bの上部にタンク開口Cを備え、タンク開口Cに連結するタンク仕切部Dおよびタンク仕切弁Eを例示するが、それらの構成を有するタンク形状であればよく、本明細書中の記載に限定されるものではない。
タンクAの構成としては、タンク本体Bの上部にタンク開口Cを備え、タンク開口Cに連結するタンク仕切部Dおよびタンク仕切弁Eを例示するが、それらの構成を有するタンク形状であればよく、本明細書中の記載に限定されるものではない。
タンク仕切弁の洗浄装置1は、タンク開口Cとタンク開口Cを仕切るタンク仕切部Dの間に配置する洗浄チャンバー2と、洗浄チャンバー2の側面に連結されるフランジ3(外側フランジ3a、内側フランジ3b)と、洗浄チャンバー2の側面に連結され、洗浄チャンバー2内を密閉する密閉部4と、洗浄チャンバー2内からタンク仕切弁Eを洗浄するノズルユニット5と、高圧水供給源から供給される高圧水を複数のノズルユニット5に供給する主分岐部と、ノズルユニット5同士を連結するための副分岐部と、を有する。
洗浄チャンバー2は、タンク開口Cとタンク開口Cを仕切るタンク仕切部Dの間に配置される部材である。一般的なタンクAでは、タンク開口Cにタンク仕切弁Eを装着または固定することで、タンクA内の密閉性を確保している。しかし、本考案においては、タンク仕切弁の洗浄装置1をタンク開口Cとタンク仕切部Dの間に配置することで、タンク仕切弁Eの内側面を洗浄することができる構成としている。
具体的には、洗浄チャンバー2は、図2に示すように、円筒形状をしており、洗浄チャンバー2の一端は、円形の孔になっているタンク開口Cと接合または連結し、洗浄チャンバー2の他端は、円筒形状のタンク仕切部Dと接合または連結している。タンク仕切部Dの開口は、タンク仕切弁Eで開閉できるようになっており、機構等は、市販のものであっても構わない。なお、本明細書中では、ボール状のタンク仕切弁Eを用いて説明するが、ボール状のタンク仕切弁Eだけでなく、円板状のタンク仕切弁Eやその他形状のものであったとしても、洗浄チャンバー2とタンク開口C、および洗浄チャンバー2とタンク仕切部Dの接合または連結箇所の形状、内径、外径等が同様の条件になっていれば、本考案を適用できる。
タンク仕切部Dの上部には、タンク内洗浄装置100が連結されており、タンクAをタンク内洗浄装置100で洗浄する場合は、タンク内洗浄装置100の洗浄用ノズル101がタンク仕切部Dや洗浄チャンバー2の内部を降下し、タンクA内面に付着する溶剤等を洗浄する。そのため、洗浄チャンバー2の内部は、タンク内洗浄装置100が通過できる径である必要があり、常時洗浄チャンバー2内にタンク仕切弁Eを洗浄するためのノズルユニット5がタンク内洗浄装置100と干渉してしまう位置に配置することはできない。
フランジ3は、洗浄チャンバー2に高圧水を供給するための中間体となる要素であり、
外側フランジ3aと内側フランジ3bを有する。
外側フランジ3aは、内側フランジ3bを固定するためのフランジである。内側フランジ3bは、密閉部4と連結することで、洗浄チャンバー2内の密閉性を向上させる。なお、内側フランジ3bを洗浄チャンバー2に溶接で固定することにより、外側フランジ3aと密閉部4を挟み込む形にすることで、一層密閉性を向上させることができる。
フランジ3(外側フランジ3a、内側フランジ3b)の形状としては、円筒状だけでなく、楕円状、多角状と洗浄チャンバー2の側面の連結形状などの各種仕様に応じて変更することができる。
外側フランジ3aと内側フランジ3bを有する。
外側フランジ3aは、内側フランジ3bを固定するためのフランジである。内側フランジ3bは、密閉部4と連結することで、洗浄チャンバー2内の密閉性を向上させる。なお、内側フランジ3bを洗浄チャンバー2に溶接で固定することにより、外側フランジ3aと密閉部4を挟み込む形にすることで、一層密閉性を向上させることができる。
フランジ3(外側フランジ3a、内側フランジ3b)の形状としては、円筒状だけでなく、楕円状、多角状と洗浄チャンバー2の側面の連結形状などの各種仕様に応じて変更することができる。
密閉部4は、洗浄チャンバー2の側面(内側または外側)に連結される部材である。密閉部4は、各種シール部材であればよく、Oリング、パッキン、リングガスケット等を使用することができる。
ノズルユニット5は、洗浄チャンバー2内にノズルを配置させ、タンク仕切弁Dを洗浄する際に、高圧水発生手段から供給される高圧洗浄水をノズルにより所望の方向へ噴射するものであれば良い。
ノズルユニット5は、洗浄液を噴射するノズル6を有し、タンク仕切弁Eを洗浄する。ノズル6は、先端に1つ以上設けており、タンク仕切弁Dの配置されている洗浄チャンバーの上方、下方等あらゆる方向に向かって高圧水を噴射することができる。ノズルの形態として、平射、直射等、タンク仕切弁Eの材質、形状に応じて選択することが望ましい。
例えば、ノズルユニット5の変形例として、図6に示すように、ノズル6の角度を変更するノズル旋回部9を配置することで、ノズル6の角度を0~120°の範囲で変更することができる。ノズル旋回部9は、モータ等の駆動源(不図示)を遠隔で駆動させることで、ノズル6の角度を調整するものである。
主分岐部7は、高圧水供給源から供給される高圧水を複数のノズルユニット5に供給する。副分岐部8は、複数のノズルユニット5同士を連結する。主分岐部7および副分岐部8は、バルブ等を利用できる。バルブ内の分岐数や配管径等は、洗浄対象となるタンク仕切部D、タンク仕切弁E~タンクAまでの配管(タンク内の洗浄用ノズル101の通過箇所)の配管径などに応じて、適宜、選択する。
図3に示すように、洗浄チャンバー2を四方から囲む形でノズルユニット5を4系統配置する場合、ノズルユニット5と連結する各フランジ3に対して、主分岐部7を配置する。さらに、四方(四角形状)の交点(頂点)に対して、副分岐部8を配置し、配管をつなぐことによって、主分岐部7、副分岐部8、配管をつなぎ、高圧水を全周に亘って供給できる。なお、複数の各ノズルユニット4のうち、主となるノズルユニット4に配置するものを主分岐部7とし、他のノズルユニット4に配置するものを副分岐部8とする。
ノズルユニット4が複数の場合におけるノズルユニット4の個数と副分岐部8の個数は、必ずしも一致する必要はない。つまり、主となるノズルユニット4に主分岐部7を配置し、その他のノズルユニット4にそれぞれ1つずつ副分岐部8を配置した状態で、主分岐部7と副分岐部8を連結することが基本構成であるが、洗浄チャンバー2の形状を周囲から取り囲むことができ、かつ、構造体として安定する配置となるように、副分岐部8の個数を増やすことで、そうした安定性を確保することもできる。
例えば、図4および図5に示すように、図3とは別の実施形態として構成することもできる。図4に示す洗浄装置21は、洗浄チャンバー22内にノズルユニット24を3箇所配置するものである。また、図5に示す洗浄装置31は、洗浄チャンバー32内にノズルユニット34を5箇所配置するものである。洗浄チャンバー2、22、32の内径とタンク仕切弁Eに付着する付着物の質(洗浄しやすさ)に応じて、適宜選択することができる。
また、主分岐部7または副分岐部8に対して、センサ12を配置することもできる。センサ12としては、圧力センサ、流量センサ等である。洗浄時において、主分岐部7からノズルユニット5に対して高圧水が供給されることになるが、各ノズルユニット5から噴射される高圧水の噴射圧力や噴射流量を均一にすることによって、洗浄精度を安定させることができる。
また、図7に示すように、ノズルカバー14を配置することもできる。本考案において、ノズルユニット5は基本的に固定された形態となるため、ノズル6が常にタンク仕切弁E方向を向いている。そのため、タンク仕切弁Eを洗浄できたとしても、継続的に使用することによって、ノズル6自体にも各種溶剤が付着することで洗浄精度が不安定になってしまう可能性がある。ノズルカバー14は、ノズル6への各種溶剤の付着を防止し、洗浄精度の低下を避けるためのものである。ノズルカバー14の形状は、ノズル6の噴射孔よりも大きければよく、平面形状とすることもできるし、上部から落ちてくる溶剤等が付着しても下方に落ちやすいように多角形状とすることもできる。
ノズル6からの高圧水の(a)非噴射時には、ノズルカバー14がノズル6を覆う形状であり、ノズル6からの高圧水の(b)噴射時には、ノズルカバー14がノズル6を覆わない(開放する)形状である。ノズルカバー14の開閉は、ノズルカバー14に連結するノズルカバー駆動部13の駆動によって、ノズルカバー14がガイドレール上を前後左右のいずれかにスライドすることで実現される。その他ノズルカバー14の一旦がノズルカバー駆動部13で支持され、ノズルカバー14を上下に開閉するような形態等であってもよい。
タンク内洗浄装置100およびタンク内の洗浄用ノズル101の移動操作は、手動でも自動でも何れでも良い。手動で行う場合には、ランスの伸長長さや各ユニットの回転角度を計測しながら行っても良いし、タンク内の洗浄用ノズル101等にカメラを搭載させて目視で行っても良い。また、自動で行う場合には、エンコーダによる位置制御で洗浄シーケンスに従い、目的部を洗浄することもできる。さらに、タンク内洗浄装置100の外部に表示パネル11を用意して、タンク本体Bの洗浄条件(洗浄圧力、水の供給流量、速度など)、洗浄チャンバー2の洗浄条件(洗浄圧力、水の供給流量、速度など)を遠隔操作することもできる。
次に、本実施形態の洗浄工程について説明する。
まずは、タンク内洗浄装置100の洗浄用ノズル101をタンクA内に下降させた後、タンクA内を洗浄する。高圧水発生手段から供給される高圧洗浄水を噴射ノズルにより所望の方向に噴射することで、タンクA内に付着する溶剤等を洗浄する。
次に、洗浄用ノズル101を上昇させ、タンクA内をタンク仕切弁Eで閉じる。
次に、タンク仕切弁の洗浄装置1に水供給源からノズルユニット5に高圧水を供給した後、ノズル本体5から高圧水を噴射し、タンク仕切弁Eに付着する溶剤等を洗浄する。
また、上記の工程は、タンク仕切弁Eを洗浄するためのものであるが、ノズルユニット5は常時固定配置されており、洗浄用ノズル101が下降または上昇する際にも同じ場所に存在する。そのため、洗浄工程において、ノズルユニット5のノズル6から高圧水を絶えず噴射することで、タンク仕切弁Eだけでなく、洗浄用ノズル101も側方から洗浄することもできる。
以上、本考案は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
1,21,31 洗浄装置
2,22,32 洗浄チャンバー
3a,23a,33a 外側フランジ
3b,23b,33b 内側フランジ
4,24,34 密閉部
5,25,35 ノズルユニット
6,26,36 ノズル
7,27,37 主分岐部
8,28,38 副分岐部
9 ノズル旋回部
10 検知部
11 表示パネル
12 センサ
13 ノズルカバー駆動部
14 ノズルカバー
L 配管
100 タンク内洗浄装置
101 タンク内の洗浄用ノズル
102 昇降部
A タンク
B タンク本体
C タンク開口
D タンク仕切部
E タンク仕切弁
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102 昇降部
A タンク
B タンク本体
C タンク開口
D タンク仕切部
E タンク仕切弁
Claims (6)
- タンク開口と前記タンク開口を仕切るタンク仕切部の間に配置する洗浄チャンバーと、
前記洗浄チャンバーの側面に連結され、前記洗浄チャンバー内を密閉する密閉部と、
前記洗浄チャンバー内から前記タンク仕切部のタンク仕切弁を洗浄する複数のノズルユニットと、
高圧水供給源から供給される高圧水を複数の前記ノズルユニットに供給する主分岐部と、複数の前記ノズルユニット同士を連結するための副分岐部と、を有するタンク仕切弁の洗浄装置。 - 前記ノズルユニットは、前記高圧水を噴射するノズルと、前記ノズルを旋回するノズル旋回部と、を有する請求項1記載のタンク仕切弁の洗浄装置。
- 前記洗浄チャンバーと前記密接部の間に前記密接部を固定するためのフランジと、を有する請求項1または2記載のタンク仕切弁の洗浄装置。
- 前記フランジは、前記洗浄チャンバーに固定される内側チャンバーと、前記内側チャンバーを外側から固定する外側チャンバーで構成する請求項1~3のいずれか記載のタンク仕切弁の洗浄装置。
- 複数の前記ノズルユニットは、前記洗浄チャンバーの四方から内側に囲い込む形で配置される請求項1~4のいずれか記載のタンク仕切弁の洗浄装置。
- 前記ノズルユニットを保護するノズルカバーと、を有する請求項1~5のいずれか記載のタンク仕切弁の洗浄装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021004464U JP3236624U (ja) | 2021-11-22 | 2021-11-22 | タンク仕切弁の洗浄装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021004464U JP3236624U (ja) | 2021-11-22 | 2021-11-22 | タンク仕切弁の洗浄装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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- 2021-11-22 JP JP2021004464U patent/JP3236624U/ja active Active
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2022
- 2022-08-25 CN CN202222243360.7U patent/CN217911849U/zh active Active
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