JP3236579B2 - 数値制御装置および曲線経路補間方法 - Google Patents

数値制御装置および曲線経路補間方法

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JP3236579B2
JP3236579B2 JP14248199A JP14248199A JP3236579B2 JP 3236579 B2 JP3236579 B2 JP 3236579B2 JP 14248199 A JP14248199 A JP 14248199A JP 14248199 A JP14248199 A JP 14248199A JP 3236579 B2 JP3236579 B2 JP 3236579B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械やロボ
ットなどの制御を行う数値制御装置および加工具等の可
動部の移動制御に係る曲線経路補間方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図17は例えば、特開昭64−8101
2号公報に示された、従来の数値制御装置を示すブロッ
ク図である。図において、41は指令がパンチされてい
る指令テープであり、42はこの指令テープ41を読み
込むテープリーダである。43は読み込まれたデータの
前処理を行う前処理手段であり、44は当該数値制御の
演算処理を実行する中央演算処理装置(以下、CPUと
いう)、45はCPU44よりアクセスされるメモリで
ある。46は補間データを工具の各軸毎の指令パルスと
して分配するパルス分配器であり、47はその指令パル
スに基づいてサーボモータを駆動するサーボ制御回路、
48はそのサーボモータである。
【0003】次に動作について説明する。まず、テープ
リーダ42によって、指令位置や指令速度がパンチされ
ている指令テープ41より工具移動についてのデータが
読み込まれる。読み込まれたデータに補間指令のGコー
ドが含まれている場合には、前処理手段43において指
令された点列に基づくスプライン曲線の設定が行われ
る。CPU44は設定された当該スプライン曲線の接線
方向での単位時間あたりの移動量を演算し、メモリ45
に格納されている補間データ作成のためのプログラムに
従って工具軌跡を演算する。このようにして作成された
補間データは、パルス分配器46で工具の各軸毎の指令
パルスとして分配され、それぞれのサーボ制御回路47
に送られる。サーボ制御回路47は受け取った指令パル
スに従ってサーボモータ48を制御し、このサーボモー
タ48の回転によってボールねじ等を介して工具を移動
させる。
【0004】このように、上記数値制御装置において
は、まず接線ベクトルを求め、一定速度でスプライン曲
線上を移動するためのパラメータ変化量をその接線ベク
トルより算出し、そのパラメータ変化量に応じて、スプ
ライン曲線上の補間点をパルス分配周期毎に計算してお
り、そのスプライン曲線は3次スプライン曲線に基づい
て計算するものであった。また、そのスプライン曲線を
一定速度で移動するためのスプライン曲線のパラメータ
Δtは、パルス分配毎の移動量fと接線ベクトルpt’
から求められていた。
【0005】なお、このような従来の数値制御装置に関
連した技術が記載された文献としては、この他にも、例
えば特開平3−19963号公報などがある。この特開
平3−19963号公報による曲線補間装置は、与えら
れた任意の曲線に対して、所望の許容誤差を保証するよ
うに微小線分で曲線を補間するものであり、この方法
は、現在位置における曲線の曲率と現在位置から探索長
だけ離れた付近の曲線の曲率を比較し、その判定結果よ
り線分長を決定するものである。
【0006】また、「コンピュータ エイデッド デザ
イン(Computer Aided Design )」第19巻第9号(1
987年9月)の第485〜498頁に掲載された論文
「カーブ アンド サーフェス コンストラクションズ
ユージング ラショナルビー・スプラインズ(Curve
and surface constructions using rational B-spline
s)」にもあるように、有理化Bスプライン(Non Unifo
rm Rational B-Spline 、以下NURBSという)曲線
がコンピュータ支援設計(CAD)において広く使用さ
れるようになってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の数値制御装置は
以上のように構成されているので、スプライン曲線上を
一定速度で移動する補間方式であり、進行方向(スプラ
イン曲線の接線方向)に対して、機械が振動を起こさな
いようななめらかな加減速制御が考慮されてはおらず、
始点のなめらかな加速制御、および終点での減速制御が
行われないため、スプライン曲線上をなめらかに機械制
御することができない。また、スプライン曲線上を一定
速度で移動するために、スプライン曲線の曲率に応じた
適切な速度制御が行われず、スプライン曲線上をなめら
かに機械制御できないとともに、加工精度が悪いという
課題があった。さらに、スプライン曲線上を一定指令速
度で移動するためのスプライン曲線のパラメータΔtは
接線ベクトルpt’から求めているため、計算時間がか
かるばかりか、一定速度指令で移動するために求めたス
プライン曲線のパラメータΔtは、接線ベクトルpt’
から求められているが、接線ベクトルpt’では正確に
1パルス分配周期毎の移動量とスプライン曲線のパラメ
ータ変化量の比を求めることができず、曲率が大きいと
ころではパラメータΔtの計算誤差が発生し、スプライ
ン曲線上を正確に指令速度で移動することはできない。
また、スプライン曲線の補間を行うにあたっての接線ベ
クトルの求め方が簡単ではなく、複数のスプライン曲線
からなる軌跡を補間する場合についても、進行方向(ス
プライン曲線の接線方向)に対して、機械が振動を起こ
さないようななめらかな加減速制御が考慮されておら
ず、始点のなめらかな加速制御および終点での減速制御
が行われないので、スプライン曲線上をなめらかに機械
制御することができないなどの課題があった。
【0008】また、従来の補間方法では、探索長を細か
く設定しすぎると許容誤差は充分保証されるが、線分が
細かくなりすぎ、その後の直線補間部分での処理が追従
できず、高速な補間ができなくなって、探索長を大きく
しすぎると許容誤差が保証されなくなり、探索長の設定
が面倒なものとなるという課題があった。また、NUR
BS曲線を前述の方法で補間すると、演算時間がかかり
高速な補間制御ができないという問題点があり、さら
に、一般の作業者にとっては、精度の保証も重要である
が加工速度の保証も重要な要素であり、精度優先と速度
優先を自由に選べる数値制御装置が望まれているが、そ
のような要請にも応えられないという課題があった。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、与えられた曲線の曲率に応じて補
間速度を制御して加工後の精度を向上させるとともに工
作機械の異常振動を低減する数値制御装置を得ることを
目的とする。
【0010】また、この発明は、曲率の評価に要する時
間を短縮して機械工作の高速化を実現する数値制御装置
を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る数値制御
装置は、位置指令を所望の移動経路に相当する曲線を表
現するスプライン関数の形式で入力する曲線入力部と、
所望の移動経路に係るスプライン曲線の曲率を入力され
少なくともスプライン曲線の1次導関数、または2次
導関数、あるいは1次導関数と2次導関数に基づいて評
価する曲率評価部と、前記曲率評価部で評価された曲率
をもとに送り速度指令を生成する速度指令生成部とを備
えるようにしたものである。
【0012】この発明に係る数値制御装置は、曲率評価
部がスプライン曲線を定義するパラメータを所定のピッ
チで変化させながらスプライン曲線の曲率を評価する機
能を有するようにしたものである。
【0013】この発明に係る数値制御装置は、曲率評価
部が所望の移動経路に相当する曲線を表現するスプライ
ン関数に基づいて当該移動経路を分割して、分割された
それぞれの部分移動経路に相当する曲線を有理ベゼー関
数で表現する機能と、分割されたそれぞれの部分移動経
路に係る有理ベゼー曲線の曲率を有理ベゼー関数自体に
基づいて評価する機能とを有するようにしたものであ
る。
【0014】この発明に係る数値制御装置は、曲率評価
部が所望の移動経路に相当する曲線を表現するスプライ
ン関数に基づいて当該移動経路を分割して、分割された
それぞれの部分移動経路に相当する曲線を有理ベゼー関
数で表現する機能と、分割されたそれぞれの部分移動経
路に係る有理ベゼー曲線の曲率を有理ベゼー関数につ
ての制御点に基づいて評価する機能とを有するようにし
たものである。
【0015】この発明に係る数値制御装置は、速度指令
生成部が与えられたスプライン曲線の各点における曲
率、スプライン曲線と補間後の線分との間の許容誤差、
および補間単位時間より各点の速度を求める機能と、得
られた各点の速度を与えられた速度指令値と比較して、
与えられた速度指令値の方が小さな区間では、スプライ
ン曲線上の速度に当該速度指令値を設定する機能とを有
するようにしたものである。この発明に係る曲線経路補
間方法は、位置指令を所望の移動経路に相当する曲線を
表現するスプライン関数の形式で入力する第1のステッ
プと、第1のステップで設定された所望の移動経路に係
るスプライン曲線の曲率を入力された少なくともスプラ
イン曲線の1次導関数、または2次導関数、あるいは1
次導関数と2次導関数に基づいて評価する第2のステッ
プと、第2のステップで評価された曲率をもとに送り速
度指令を生成する第3のステップとを有するようにした
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態以下 、この発明の実施の形態を図について説明する。
は、この発明の実施の形態による数値制御装置の
構成を示すブロック図である。図において、21はNU
RBS形式のスプライン曲線を入力する曲線入力部であ
る。なお、そのフォーマットはGコード、IGES(イ
ニシャル・グラフィクス・エクスチェンジ・スペスィフ
ィケーション;Initial Graphics Exchange Specifcati
on)などの交換フォーマットを入力形式にすればよく、
この曲線入力部21によって当該数値制御装置内部に保
管すべき曲線データが保存されることとなる。22はこ
の曲線入力部21より入力されたスプライン曲線の曲率
を評価して、その結果を内部データとして保存する曲率
評価部であり、23は入力されたスプライン曲線の曲線
データ、曲率評価部22で評価された曲率評価データ、
および与えられた速度指令値をもとにして、曲線の各位
置における送り速度指令を生成する速度指令生成部であ
る。24はこの速度指令生成部23で生成された送り速
度指令の値に対応して、各軸のパルス数を計算する加減
速制御および補間部である。
【0017】次に動作について説明する。ここで、図
は当該数値制御装置の動作の流れの全体を示すフローチ
ャートである。まず、ステップST51において、NU
RBS曲線を複数の有理ベゼー曲線に変換する。次にス
テップST52において、それぞれの有理ベゼー曲線の
曲率の範囲を計算する。そして、最後にステップST5
3にてそれぞれの有理ベゼー曲線における送り速度を設
定する。以降それぞれのステップST51〜ST53に
関し、その詳細を述べる。
【0018】ここで、NURBS曲線は一般に次の式
)のように表現される。
【0019】
【数1】
【0020】なお、この式()においても、BSi,n
(t)はBスプライン関数、di は三次元空間中の制御点
であり、wi は重みである。この制御点di および重み
wi を変えることによって、曲線形状を変えることがき
る。一方、曲線の曲率kは次の式()で表現される。
【0021】
【数2】
【0022】ここで、上記式()におけるP′はNU
RBS曲線を示す式()の1次導関数であり、P″は
同じく2次導関数である。
【0023】今、図に示すようなNURBS曲線が与
えられたとする。図中の記号A〜Hはそれぞれ曲線上の
位置を示している。この図に示したNURBS曲線の
曲率の変化を示したものが図である。この図では横
軸にパラメータを、縦軸に曲率をとって、点Aから点H
までの各点に対応して曲率がどのように変化しているか
を示したものであり、それをもとに送り速度を設定する
ことになる。
【0024】ここで、図は曲率評価部22における処
理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ステ
ップST61にてパラメータtの値の初期設定を行い、
次にステップST62において曲率kの計算をする。得
られた曲率kは与えられた指令速度Fs で送ることが可
能か否かがステップST63で判定され、与えられた指
令速度では補間できない速度低減の必要なパラメータ区
間を登録してゆく。以下、ステップST65でパラメー
タtを所定ピッチΔtずつインクリメントしながら、ス
テップST66においてパラメータtがその最大値を超
えたことが検出されるまで、ステップST62〜ST6
6の処理が繰り返される。
【0025】これによって、図に示した例において
は、補間できないパラメータ区間であるBC、DE、F
Gがそれぞれパラメータtb からtc 、td からte 、
tf からtg というように登録されてゆくことになる。
なお、この方法の欠点はパラメータをインクリメントす
るピッチによって曲率が評価できないことがある可能性
が生ずるという点と、パラメータの最小値から最大値ま
で多数の点で調べあげなければならず、前処理演算に時
間がかかる点にある。
【0026】図は曲率評価部22における処理手段の
他の例を示したフローチャートを示したものであり、N
URBS曲線を複数の有理ベゼー曲線に変換し、それぞ
れの有理ベゼー曲線において曲率の取り得る範囲を演算
する。この方法について詳しく述べる。一般に、有理ベ
ゼー曲線は次の式()のように表現される。
【0027】
【数3】
【0028】一方、曲線の曲率kは前述のように式
)で表現されるが、式()を代入することによ
り、この有理ベゼー曲線の曲率は次の式()の形に変
形できる。
【0029】
【数4】
【0030】この式()の絶対値記号で囲まれた式は
すべてベゼー式で表現することができ、次の式()の
ように表現できる。
【0031】
【数5】
【0032】ところでベゼー式で表現された式は凸閉包
性を有している。図は凸閉包性について説明するため
の説明図である。ベゼー曲線の制御点が図のようにQ
0 からQ6 によって表されているとしよう。このとき曲
線CVは制御点Q0 からQ6の作る凸体V1の中に必ず
存在するという性質のことを凸閉包性という。この性質
を使用すれば、曲線CVの絶対値の取りうる範囲を知る
ことが可能である。従って、この性質を利用すれば、有
理ベゼー曲線の曲率は式()のA、B、Cの各式がベ
ゼー式になっていることを使って曲率kの取りうる範囲
を知ることができる。すなわち、次の式()のkmin
およびkmax を得ることができる。
【0033】 kmin ≦k≦kmax ・・・・・・・・・(
【0034】ここで、このkmin およびkmax は曲率k
の最小値および最大値よりもそれぞれ小さめおよび大き
めに得られるが、曲線の大局的な性質を知る上では有用
な特性値であるといえる。以上のように曲率の特性値k
min およびkmax は制御点だけから得られるため、前述
の方法と比較して演算が速くなるという利点がある。
【0035】次に、この曲率評価部22の処理結果をも
とに、速度指令生成部23にて速度指令を生成する。図
は速度指令生成部23の処理手順を示すフローチャー
トである。まず、ステップST81でトレランスτ、k
max およびサンプル時間ΔTから最高速度Fmax を求め
る。図に示すように、曲率kとトレランスτおよび補
間線分長Δlとの間の関係は次の式()で表現でき
る。
【0036】
【数6】
【0037】したがって、サンプル時間をΔTとすれば
トレランスτを保証するに必要な速度の最大値Fmax は
次の式()で得られる。
【0038】
【数7】
【0039】次のステップST82では、与えられた速
度指令値Fs と比較し、ステップST83およびST8
4で値の小さいものを選んで実際の送り速度Fを決定す
る。図10はこのようにして得られた速度指令の一例を
示す説明図である。区間AB、区間CD、区間EFおよ
び区間GHでは与えられた指令速度Fs が取られ、区間
BCと区間FGでは速度F1が取られ、区間DEでは速
度F2が取られる。このように、速度指令生成部23に
おいては、パラメータ範囲として示された区間と、その
区間での走行速度を求めることになる。
【0040】図11は得られた速度指令をもとに、加減
速制御および補間部24の処理について説明するための
説明図である。加減速制御および補間部24は与えられ
た加速度を超えないように、指令速度パターンをもとに
実際にサーボ系へ送り出すパルスを生成することにな
る。この加減速制御および補間部24への入力データ
は、曲線の区間と指令速度、前後の指令速度と許容加速
度である。その区間における速度がその前の区間の速度
より速い場合は所定加速度を超えない範囲で加速制御を
行う。また、その区間における速度がその後の区間の速
度より速い場合は所定加速度を越えない範囲で減速制御
を行う。この減速制御においては区間終了点に行き着く
ようにその点と現在地点との距離を毎回チェックしなが
ら速度の低減処理を行ってゆく。
【0041】実施の形態. 次に、この発明の実施の形態を図について説明する。
12は、この発明の実施の形態による数値制御装置
を示すブロック図である。図において、21は位置指令
値がNURBS曲線の形式で表現されて入力される、図
に同一符号を付したものと同等の曲線入力部である。
また、25はこの曲線入力部21より入力されたNUR
BS曲線を複数の有理ベゼー曲線に変換する曲線変換部
であり、26はこの曲線変換部25によって変換された
各有理ベゼー曲線を補間する有理ベゼー曲線補間部であ
る。
【0042】次に動作について説明する。ここで、図
はこの実施の形態による数値制御装置の処理の流れ
を示すフローチャートである。曲線変換部25はまず、
ステップST91において、曲線入力部21より入力さ
れた補間すべきNURBS曲線を複数の有理ベゼー曲線
に一旦変換し、それを有理ベゼー曲線補間部26に出力
する。それを受けた有理ベゼー曲線補間部26は、ステ
ップST92で有理ベゼー曲線の番号iを初期値1に設
定した後、ステップST93においてそのi番目の有理
ベゼー曲線の補間処理を実行する。以下、ステップST
94でiを1ずつインクリメントしながら、ステップS
T95でそのiが曲線変換部21より送られてきた有理
ベゼー曲線の数と等しくなったことが検出されるまで、
ステップST93〜ST95の処理を繰り返す。このよ
うにして、曲線変換部25でNURBS曲線より変換さ
れた複数の有理ベゼー曲線は順番に補間処理され、全て
の有理ベゼー曲線の補間処理が済むと一連の処理は終了
する。
【0043】ここで、NURBS曲線は制御点およびノ
ットベクトルから表現され、有理ベゼー曲線は制御点の
みで表現される。そして、このNURBS曲線は3次式
の場合、次のように複数の有理ベゼー曲線に変換され
る。すなわち、NURBS曲線の制御点(頂点座標値)
がd0 ,d1 ,・・・dL+2 、重みがw0 ,w1 ,・・
・wL+2 、ノットベクトルがu0 ,u1 ,・・・uL で
与えられ、そして、Δ0〜ΔL をΔi =ui+1 −ui と
定義すると、前記複数の有理ベゼー曲線はi=1〜L−
1で次の式()のように表現される。
【0044】
【数8】
【0045】ここで、上記式()におけるb3i,b3i
-1 ,b3i-2 は有理ベゼー曲線の制御点であり、また、
v3i,v3i-1 ,v3i-2 は各有理ベゼー曲線の重みで、
次の式(10)によって与えられる。
【0046】
【数9】
【0047】なお、上記式(10)のΔは、Δ=Δi-2
+Δi-1 +Δi である。また、i=0およびi=Lの場
合、すなわち、最初と最後は次の式(11)および式
12)で示すものとなる。
【0048】
【数10】
【数11】
【0049】これら式(11),(12)における、v
0 ,v1 ,v2 およびv3L-2,v3L-1,v3Lは次の式
13)および式(14)で示すものとなる。
【0050】
【数12】
【数13】
【0051】このような変換は図14に示したように、
NURBS曲線の制御点d0 からd5 を有理ベゼー曲線
の制御点b0 からb9 に変換するもので、b0 からb3
、b3 からb6 、b6 からb9 のそれぞれの制御点の
組が、図15に示したCV1、CV2、CV3の3本の
有理ベゼー曲線になる。
【0052】このような変換が行われた後、この実施の
形態による数値制御装置においては、有理ベゼー曲線
を補間する機能を有した有理ベゼー曲線補間部26を備
えているため、NURBS曲線を直接補間制御するのと
同様な効果が得られる。なお、この有理ベゼー曲線補間
部26による補間は、実施の形態の説明で述べた方法
によって実現することができる。このようにNURBS
曲線を有理ベゼー曲線に変換して補間するものであるた
め、重たいNURBS曲線の演算をする必要がなくな
り、NURBS補間の処理を高速に行うことができる数
値制御装置を実現できる。
【0053】なお、この実施の形態はNURBS曲線
に対しても適用されることは言うまでもない。
【0054】実施の形態. 次に、この発明の実施の形態を図について説明する。
16は、この発明の実施の形態による数値制御装置
を示すブロック図である。図において、27は従来から
使用されてきたGコードによる直線指令、円弧指令、楕
円指令などが入力されてきた場合には、入力された位置
指令のデータをNURBS曲線の形式に変換して曲率評
価部22へ入力する指令変換部である。なお、他の部分
については、図の相当部分と同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0055】次に動作について説明する。位置指令のデ
ータがNURBS曲線の形式で入力された場合、曲線入
力部21でそれを受け取って曲率評価部22に入力す
る。一方、位置指令が従来から使用されてきたGコード
による直線指令、円弧指令、楕円指令などで入力されて
きた場合には、それを指令変換部27に入力してその位
置指令のデータをNURBS曲線の形式に一旦変換して
から曲率評価部22へ入力する。以降の処理は実施の形
で説明したものと同等に進行するため、その説明は
省略する。これにより、Gコードなどの既存のNCコー
ドとの互換性を保つことが可能となり、内部処理を一元
化することもできる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、所望
の移動経路に係るスプライン曲線の曲率を曲線入力部に
入力された少なくともスプライン曲線の1次導関数、ま
たは2次導関数、あるいは1次導関数と2次導関数に基
づいて評価する曲率評価部と、曲率評価部で評価された
曲率をもとに送り速度指令を生成する速度指令生成部と
を備えるように構成したので、入力されたスプライン曲
線の曲率の評価結果をもとに送り速度指令が生成され、
与えられた曲線の曲がり具合によって補間速度が制御さ
れて加工後の精度を向上させることが可能となり、さら
に無理な加減速も防止できるようになって工作機械の異
常振動を低減できるという効果を奏する。また、この発
明によれば、位置指令を所望の移動経路に相当する曲線
を表現するスプライン関数の形式で入力する第1のステ
ップと、第1のステップで設定されたスプライン曲線の
曲率を入力された少なくともスプライン曲線の1次導関
数、または2次導関数、あるいは1次導関数と2次導関
に基づいて評価する第2のステップと、第2のステッ
プで評価された曲率をもとに送り速度指令を生成する第
3のステップとを有するように構成したので、入力され
たスプライン曲線の曲率の評価結果をもとに送り速度指
令が生成され、与えられた曲線の曲がり具合によって補
間速度が制御されて加工後の精度を向上させることが可
能となり、さらに無理な加減速も防止できるようになっ
て工作機械の異常振動を低減できるという効果を奏す
る。
【0057】この発明によれば、曲線評価部がスプライ
ン曲線を定義するパラメータを所定のピッチで変化させ
ながらスプライン曲線の曲率を評価する機能を有するよ
うに構成したので、曲率の評価が容易となって機械工作
の高速化を図れるという効果を奏する。
【0058】この発明によれば、曲率評価部が所望の移
動経路に相当する曲線を表現するスプライン関数に基づ
いて当該移動経路を分割して、分割されたそれぞれの部
分移動経路に相当する曲線を有理ベゼー関数で表現する
機能と、分割されたそれぞれの部分移動経路に係る有理
ベゼー曲線の曲率を有理ベゼー関数自体に基づいて評価
する機能とを有するように構成したので、スプライン曲
線を複数の有理ベゼー曲線に変換してその各々について
曲率を評価できるから、曲率の評価に要する処理時間を
短縮でき、機械工作の高速化を図れるという効果を奏す
る。
【0059】この発明によれば、曲率評価部が所望の移
動経路に相当する曲線を表現するスプライン関数に基づ
いて当該移動経路を分割して、分割されたそれぞれの部
分移動経路に相当する曲線を有理ベゼー関数で表現する
機能と、分割されたそれぞれの部分移動経路に係る有理
ベゼー曲線の曲率を有理ベゼー関数についての制御点に
基づいて評価する機能とを有するように構成したので、
曲率の評価に要する処理時間をさらに短縮することが可
能となり、機械工作の高速化を図れるという効果を奏す
る。
【0060】この発明によれば、速度指令生成部が、与
えられたスプライン曲線の各点における曲率、スプライ
ン曲線と補間後の線分との間の許容誤差、および補間単
位時間より各点の速度を求める機能と、得られた各点の
速度を与えられた速度指令値と比較して、与えられた速
度指令値のほうが小さな区間ではスプライン曲線上の速
度に当該速度指令値を設定する機能とを有するように構
成したので、パラメータ範囲として示された各区間での
走行速度を適切に設定でき、機械工作の高精度化を図れ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態による数値制御装置
を示すブロック図である。
【図2】 上記実施の形態の全体動作の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図3】 上記実施の形態におけるNURBS曲線の一
例を示す説明図である。
【図4】 上記NURBS曲線の曲率の変化を示す説明
図である。
【図5】 上記実施の形態の曲率評価部の動作の一例を
示すフローチャートである。
【図6】 上記曲率評価部の動作の他の例を示すフロー
チャートである。
【図7】 上記実施の形態における有理ベゼー曲線の凸
閉包性について説明するための説明図である。
【図8】 上記実施の形態の速度指令生成部の動作の流
れを示すフローチャートである。
【図9】 曲率とトレランスおよび補間線分長の関係を
示す説明図である。
【図10】 上記実施の形態の速度指令生成部が生成す
る速度指令の一例を示す説明図である。
【図11】 上記実施の形態の加減速制御および補間部
における上記速度指令に基づく動作を説明するための説
明図である。
【図12】 この発明の実施の形態による数値制御装
置を示すブロック図である。
【図13】 上記実施の形態の動作の流れを示すフロー
チャートである。
【図14】 上記実施の形態におけるNURBS曲線か
ら有理ベゼー曲線への変換を示す説明図である。
【図15】 変換された上記有理ベゼー曲線を示す説明
図である。
【図16】 この発明の実施の形態による数値制御装
置を示すブロック図である。
【図17】 従来の数値制御装置を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
21 曲線入力部、22 曲率評価部、23 速度指令
生成部、24 加減速制御および補間部、25 曲線変
換部、26 有理ベゼー曲線補間部、27 指令変換部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 - 19/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置指令を所望の移動経路に相当する曲
    線を表現するスプライン曲線の形式で入力する曲線入力
    部と、所望の移動経路に係るスプライン曲線の曲率を入
    力された少なくともスプライン曲線の1次導関数、また
    は2次導関数、あるいは1次導関数と2次導関数に基づ
    いて評価する曲率評価部と、前記曲率評価部で評価され
    た曲率をもとに送り速度指令を生成する速度指令生成部
    とを備えた数値制御装置。
  2. 【請求項2】 曲率評価部が、スプライン曲線の曲率
    を、スプライン曲線を定義するパラメータを所定のピッ
    チで変化させながら評価する機能を有することを特徴と
    する請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 【請求項3】 曲率評価部が、所望の移動経路に相当す
    る曲線を表現するスプライン関数に基づいて当該移動経
    路を分割して、分割されたそれぞれの部分移動経路に相
    当する曲線を有理ベゼー関数で表現する機能と、分割さ
    れたそれぞれの部分移動経路に係る有理ベゼー曲線の曲
    率を有理ベゼー関数自体に基づいて評価する機能とを有
    することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  4. 【請求項4】 曲率評価部が、所望の移動経路に相当す
    る曲線を表現するスプライン関数に基づいて当該移動経
    路を分割して、分割されたそれぞれの部分移動経路に相
    当する曲線を有理ベゼー関数で表現する機能と、分割さ
    れたそれぞれの部分移動経路に係る有理ベゼー曲線の曲
    率を有理ベゼー関数についての制御点に基づいて評価す
    る機能とを有することを特徴とする請求項1に記載の数
    値制御装置。
  5. 【請求項5】 速度指令生成部が、与えられたスプライ
    ン曲線の各点における曲率、スプライン曲線と補間後の
    線分との間の許容誤差、および補間単位時間より各点の
    速度を求める機能と、得られた各点の速度を与えられた
    速度指令値と比較して、与えられた速度指令値の方が小
    さな区間では、スプライン曲線上の速度に当該速度指令
    値を設定する機能とを有することを特徴とする請求項1
    に記載の数値制御装置。
  6. 【請求項6】 位置指令を所望の移動経路に相当する曲
    線を表現するスプライン関数の形式で入力する第1のス
    テップと、該第1のステップで設定された所望の移動経
    路に係るスプライン曲線の曲率を入力された少なくとも
    スプライン曲線の1次導関数、または2次導関数、ある
    いは1次導関数と2次導関数に基づいて評価する第2の
    ステップと、該第2のステップで評価された曲率をもと
    に送り速度指令を生成する第3のステップとを有するこ
    とを特徴とする曲線経路補間方法。
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