JP3235727B2 - 受信回路 - Google Patents

受信回路

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JP3235727B2
JP3235727B2 JP2000190616A JP2000190616A JP3235727B2 JP 3235727 B2 JP3235727 B2 JP 3235727B2 JP 2000190616 A JP2000190616 A JP 2000190616A JP 2000190616 A JP2000190616 A JP 2000190616A JP 3235727 B2 JP3235727 B2 JP 3235727B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工業計測や制御等の
分野で、本質安全防爆(以下、単に本安ともいう)の条
件を満たすとともに、伝送路に接続された端末に直接電
力を供給しながら、信号を重畳させて端末間で交信する
ための大規模集積回路(LSI)に関する。具体的には
現在IEC(International Elect
ro−technical Commission:国
際電気標準会議)等の機関において標準化が進められて
いる、通信規格“フィールドバス”で使用して好適な信
号伝送用の受信回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は出願人が先に提案した方式(特開
平5−41709号:提案方式ともいう)の概要を説明
するための説明図である。同図において、Dは爆発性ガ
スが存在または存在する危険性のある危険区域、Sはこ
のような危険のない安全区域を示す。本安ではこの危険
区域Dに流入する電圧,電流を制限するため、その境界
にツェナーバリヤ(単に、バリヤともいう)3を配置し
ている。
【0003】1対の電線からなる伝送線5に並列に接続
された端末7は、このバリヤ3を介して他の端末(マス
タ)6とも接続されており、伝送線5の両端には抵抗と
直流カットのためのコンデンサからなるターミネータ4
が接続されている。端末7はバリヤ3および伝送線5を
介して、定電圧源であるバス電源1より直流電を供給
される。インダクタ2は、この直流分と端末が交信する
ときに発生する信号の交流分とを分離するために設けら
れている。端末(マスタ)6および端末7は、バス電源
1から供給される直流電圧に信号を重畳させることによ
り、信号を伝送するようにしている。
【0004】図4に図3の提案方式で用いられる端末の
送信回路の1例を示す(特開平5−41709号,特開
平6−237253号を参照)。図4において、11,
14は演算増幅器(オペアンプ)、12は電圧リファレ
ンス(正確な定電圧を作るためのIC回路)、13は抵
抗、15,16はトライステートゲートを示している。
また、TXENは送信時にはハイレベル(H)、非送信
時にはローレベル(L)となる制御信号、TXDはデー
タ信号をそれぞれ示す。
【0005】すなわち、同図のP1点の電圧は2Vの電
圧リファレンス12、その一定電圧(2V)をリファレ
ンス電圧とするオペアンプ11等により、例えば常に
4.0Vに安定化され、これが各端末の内部電源として
利用される。トライステートゲート16はTXENをコ
ントロール信号として受け、これがHのときは遮断(ハ
イインピーダンス)状態となり、Lのときは通常のバッ
ファとして作用する。同様に、トライステートゲート1
5はTXENを反転させた信号をコントロール信号とし
て受け、これがLのときは遮断状態となり、Hのときは
データ信号(TXD)に応じてHまたはLとなる。
【0006】したがって、非送信時(TXEN信号がL
のとき)には、トライステートゲート15の出力はハイ
インピーダンス、トライステートゲート16の出力はL
となり、P2点の電圧を例えば4.4Vに安定化するよ
うな基準電圧を、オペアンプ14に対して与える。この
とき、P1点とP2間の100オームの抵抗13を流れ
る電流は4mAとなり、端末としては4mAの電流を引
き込むことになる。
【0007】一方、送信時すなわちTXEN信号がHの
ときは、トライステートゲート16の出力はハイインピ
ーダンス、トライステートゲート15の出力はデータ信
号(TXD)に従ってHまたはLとなって、オペアンプ
14に与える基準電圧を電圧リファレンス12が作る2
Vの電圧を中心に振ることになる。オペアンプ14はこ
の基準電圧に従い、P2の電圧を4.05〜5.55に
振るので、端末は8mAを中心に15mApp(pp:
peak−to−peak)の電流を伝送路より引き込
むことができる。
【0008】図5に特開平5−41709号(平成5年
2月19日に公開)に開示された端末の受信回路の例を
示す。なお、同図の21はコンパレータ、22,26は
コンデンサ、23,24,25,27および28は抵抗
を示す。コンパレータ21は受信信号を2値化するため
のもので、その非反転入力(+)には伝送路の電圧の直
流分を除去した信号が印加される。コンデンサ22、抵
抗23,24により直流分の除去が行なわれる。この信
号をさらに抵抗25およびコンデンサ26からなる平滑
回路にて平滑した信号が、コンパレータ21の反転入力
(−)に加えられる。そして、この信号は非反転入力の
信号を2値化する際のスレッショルドレベル(しきい
値)となるので、伝送路の信号が直流的に変化しても、
しきい値がこれに追随するため正しく2値化することが
可能となる。抵抗27,28は信号がないときでもコン
パレータ21の動作を安定にするため、一般に高抵抗と
される。
【0009】ところで、このような端末の内部回路をL
SI化する場合、その消費電力を低減させることが要求
される。この端末内部回路の低消費電力化について従来
は、例えば、使用している処理回路(CPU)のクロッ
クを停止するスリープモード運転を行ない、CPUを間
欠制御したり、論理回路に供給する同期用クロックを低
速にしたりする方法が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
スリープモード運転を行なってCPUを間欠動作させる
ものにおいては、クロックの安定発信までに数10ms
掛かるため、動作レスポンスが遅いという問題がある。
また、同期用クロックを低速にする方法では、高速な伝
送信号には論理回路が追従できない、という問題があ
る。したがって、この発明の課題はこのような問題のな
い端末の受信回路、特にその低消費電力化を図ることに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1の発明では、伝送信号を受信して2値
化する変換部と、クロック信号を発生するクロック信号
発生部と、前記変換部からの出力を蓄積し蓄積値が所定
のレベルを越えたときのみ前記クロック信号を論理回路
及び処理回路部に供給するゲート回路部とを設け、伝送
信号を受けたときにのみ前記論理回路及び処理回路部に
クロック信号を供給することを特徴としている。請求項
2の発明では、請求項1に記載の受信回路を、複数の端
末間を伝送路を介してマルチドロップ式に接続し、各端
末へは伝送路を介して外部電源より電力を供給しつつ信
号の伝送を行なう信号伝送用LSIに設けたことを特徴
としている。
【0012】
【作用】クロック信号の発信回路には、伝送路の接続と
同時に電源が供給されるので、伝送路に敷設された後は
発信状態にあり、信号受信から発信安定化までの遅延時
間は0で受信動作を開始することができ、しかも受信信
号が未到来時には、発信回路からのクロックは端末内部
の論理回路やCPUに供給されないので、低消費電力化
を達成することができる。
【0013】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す回路図であ
る。受信回路100は変換部100Aとゲート回路部1
00Bから構成されている。ここでは、受信信号は直流
カット用コンデンサC19と、電流制限用抵抗R19を
介して変換部100Aのb点に接続される。この受信信
号は、抵抗RxとコンデンサC26を含む平滑回路で平
滑された受信信号自身と、コンパレータCPにおいて比
較されることで波形整形され2値化される。この2値化
信号は抵抗R20,R21、ダイオードD20およびコ
ンデンサC20等よりなる積分回路に与えられる。2値
化信号はこの積分回路で積分され、キャリア信号として
ゲートG1に入力される。ゲートG1は所定のしきい値
を有しており、キャリア信号が所定値以上になったとき
のみ、IC19,発信子X1およびコンデンサC22,
C23等からなる発信回路(クロック信号発生部)より
のクロック信号を、論理回路及びCPU部200に供給
する。
【0014】図2に図1の各部波形を示す。いま、受信
信号がある電圧を中心に「L」,「H」を繰り返すもの
とすると、CP(+)は直流分がカットされて入力さ
れ、CP(−)はRxとC26で充放電されるので、C
P(+)とCP(−)で比較され整形されたCPの出力
は、図2(イ)に示すように「L」,「H」の電位を繰
り返すものとすると、上記CP出力信号(すなわち図1
の受信データ)がLからHへ変化するときは、CP出力
信号は積分回路の抵抗R20,R21の並列抵抗分とコ
ンデンサC20で決まる時定数で充電され、図2(ロ)
に示すキャリア信号が得られる。一方、CP出力信号が
HからLへ変化するときは、コンデンサC20の電圧は
抵抗R21とコンデンサC20で決まる時定数で放電さ
れるので、図2(ロ)のように充電動作は速く放電動作
は遅くなる。そして、CP出力信号が或る一定の時間
「L」,「H」の電位を繰り返して0キャリア信号がし
きい値VTHを越えるとゲートG1が図2(ハ)のよう
にオンとなり、これにより図2(ニ)に示すような発信
回路からのクロック信号が、論理回路及びCPU部20
0に供給されることになる。
【0015】なお、CP出力信号がなくなると、積分回
路では抵抗R21と、コンデンサC20によって決まる
時定数で放電が行なわれるので、ゲートG1はオフとな
る。こうして、CP出力信号が与えられたときのみ、論
理回路及びCPU部200に対してクロック信号が与え
られるので、消費電流を低減することが可能となる。ま
た、クロック信号発信回路には、伝送路の接続と同時に
電源が供給されるので、高速なレスポンス(応答)が可
能である。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、受信信号があるとき
のみ論理回路およびCPU部を動作させることができる
ので、受信信号のプリアンブル信号(データ信号に先立
って発生する回路立ち上げ用信号)を短くすることがで
きて伝送効率を向上させることが可能となり、低消費電
力化を実現し得る利点が得られる。このような低消費電
力化は、バス電源から各端末に供給される電流の総量が
バリヤによって制限を受ける本安システムでは、伝送路
に接続し得る端末の台数との関係で特に望ましいものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す回路図である。
【図2】図1の動作を説明するための各部波形図であ
る。
【図3】提案方式を説明するための概要図である。
【図4】図3で用いられる端末の送信回路の一例を示す
回路図である。
【図5】図3で用いられる端末の受信回路の一例を示す
回路図である。
【符号の説明】
100…受信回路、100A…変換部、100B…ゲー
ト回路部、200…論理回路、CP…コンパレータ、G
1…ゲート。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−192410(JP,A) 特開 昭59−55522(JP,A) 特開 平5−41709(JP,A) 特開 平6−237253(JP,A) 特開 平5−83240(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/40 H04L 29/00 H04L 7/10 G06F 1/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送信号を受信して2値化する変換部
    と、クロック信号を発生するクロック信号発生部と、前
    記変換部からの出力を蓄積し蓄積値が所定のレベルを越
    えたときのみ前記クロック信号を論理回路及び処理回路
    部に供給するゲート回路部とを設け、伝送信号を受けた
    ときにのみ前記論理回路及び処理回路部にクロック信号
    を供給することを特徴とする受信回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の受信回路を、複数の端
    末間を伝送路を介してマルチドロップ式に接続し、各端
    末へは伝送路を介して外部電源より電力を供給しつつ信
    号の伝送を行なう信号伝送用LSIに設けたことを特徴
    とする受信回路。
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