JP3235637B2 - 超音波式流体振動流量計 - Google Patents

超音波式流体振動流量計

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JP3235637B2
JP3235637B2 JP03803695A JP3803695A JP3235637B2 JP 3235637 B2 JP3235637 B2 JP 3235637B2 JP 03803695 A JP03803695 A JP 03803695A JP 3803695 A JP3803695 A JP 3803695A JP 3235637 B2 JP3235637 B2 JP 3235637B2
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一造 伊藤
彰夫 安松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体振動を起こしてい
る測定流体に超音波を放射しこの流体振動により超音波
が変調された信号を受信して測定流体の流量を計測する
超音波式流体振動流量計に係り、特に、検出感度が向上
された超音波式流体振動流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流体振動流量計としては、測定流体が渦
発生体に当たって発生する一種の流体振動である渦に超
音波を放射して渦の数を計数しその周波数から測定流体
の流量を測定する渦流量計、或いは測定流体をノズルを
介して噴出させて発生する噴流をターゲットに当てるこ
とにより流体振動を起こさせその振動周波数を測定管路
の内壁に固定された圧電形のセンサを用いて噴流の両側
面に生じる圧力差から測定流体の流量を測定するフルイ
デック(Fluidic)流量計などがある。
【0003】ここでは、これらの従来の流体振動流量計
のうち、渦流量計をベースとして従来の技術を説明す
る。先ず、実公昭48−17010号「考案の名称:流
速測定装置」に開示されている渦流量計を取り上げ、以
下、この概要について図7〜図10を用いて説明する。
【0004】図7はこの従来の渦流量計の構成を示す構
成図である。1は流れの中に挿入したカルマン渦を生成
するための渦発生体で、ここでは円柱状の物体が例示さ
れている。2は渦発生体1で生成された渦、3は測定流
体が流れる測定管路を示している。
【0005】4は超音波信号発信器、5は超音波信号受
信器である。これらの超音波信号発信器4および超音波
信号受信器5は、渦発生体1の下流側に測定流体の流れ
方向とほぼ直角になるように互に対向して測定管路3に
取り付けられており、カルマン渦の生成数(単位時間に
流れていく渦の数)を検出するための検出装置を構成し
ている。
【0006】いま、図7の点線で示す超音波信号の伝播
経路に渦が存在していない場合は、超音波信号発信器4
と超音波信号受信器5との距離をD、媒体中の音速をC
Aとすれば、その伝播時間τ0は τ0=D/CA (1) で示される。
【0007】次に、この点線の位置にカルマン渦が存在
し超音波の送出方向と渦の速度成分V1の方向とが同じ
ときの伝播時間τ1は、渦の直径をdVとすれば、 τ1=[dV/(CA+V1)]+[(D−dV)/CA] (2) で示される。
【0008】また、この点線の位置にカルマン渦が存在
し超音波の送出方向と渦の速度成分V2の方向とが逆方
向のときの伝播時間τ2は、渦の直径をdVとすれば、 τ2=[dV/(CA−V2)]+[(D−dV)/CA] (3) で示される。
【0009】以上の点を、超音波信号の伝播時間τの時
間tに対する変化として図示すると図8に示すようにな
る。そして、単位時間に信号の伝播時間が変化する回数
は、伝播経路を渦が通過する数、つまりカルマン渦の生
成数に等しいので、この変化を適当な装置により計数す
ることにより流体の流量を知ることができる。
【0010】図9は、この変化を計数する装置の例を示
す。この装置は、パルス発生器及び増幅器などを含む電
子回路6、FM信号復調器7、計数器8などで構成され
ている。
【0011】電子回路6はパルス信号を超音波発信器4
に加え、超音波発信器4はここから超音波信号を渦に向
かって発信させる。一方、超音波受信器5はこの渦で変
調された受信信号によって生じた新たなパルス信号を電
子回路6を介して再び超音波発信器4に印加する。
【0012】このような方式を採用する結果、これらの
ループには超音波発信器4の遅れ時間、流体中の伝播時
間、超音波受信器5の遅れ時間などの和に対応する総遅
れ時間に逆比例した周波数のパルス信号P0が得られ
る。
【0013】流体中の伝播時間はカルマン渦が通過する
毎に変化するので、パルス信号P0は渦で周波数変調さ
れた信号となる。このパルス信号P0は復調器7で復調
された後、計数器8に印加され、この計数器8の計数結
果から流量を知ることができる。
【0014】しかしながら、以上のような渦流量計は、
原理的には成立するが、実際に製品として完成させるた
めには、次に説明するような問題がある。この問題点を
図10に示す渦流量計の縦断面図を用いて説明する。
【0015】ステンレス製の測定管路3の直径方向には
渦発生体1が、この渦発生体1の下流側の測定管路3の
外壁には、超音波発信器4と超音波受信器5とが対向し
て測定流体に対して非接触状態で固定されている。
【0016】この結果、超音波発信器4から送出された
超音波は渦をよぎる伝播経路により超音波受信器5で受
信される太線で示す超音波Aの他に、超音波発信器4か
ら測定管路3の内部を経由して超音波受信器5で受信さ
れる点線で示す超音波B、超音波発信器4から送出され
測定管路3の内壁で反射を繰り返して超音波受信器5で
受信される細線で示す定在波としての超音波Cが存在す
る。
【0017】これらの超音波B、Cはノイズであるが、
図9に示す構成の場合は、連続波として超音波発信器4
から超音波を送信するので、超音波受信器5はこれらの
ノイズをも含んで検出されることとなり、安定にかつ正
確に渦を検出することができない。
【0018】このように、測定管路の中を伝播するノイ
ズ、或いは測定管路に形成される定在波などによるノイ
ズの存在のために、製品レベルでは具体的に実現できな
いという問題があった。
【0019】また、先に説明したフルイデック(Fluidi
c)流量計の場合は、測定管路の内壁に圧電形のセンサ
を設けた接液形のセンサで噴流の両側の圧力の変化を検
出する構成であるので、測定流体が腐食性の流体、或い
は汚染流体などに用いることが出来ないという問題があ
る。
【0020】この問題点を、解決する発明として、たと
えば、本願出願人が出願した特願平6−004240号
がある。
【0021】図11は、特願平6−004240号の1
実施例の構成を示すブロック図である。
【0022】測定管路10は例えばステンレス製であり
測定流体を流す。渦発生体11はこの測定管路10の直
径方向に固定され梯形状の横断面を有している。超音波
送波器12は渦発生体11の下流側でこの測定管路10
の外壁に測定流体に非接触状態で固定されている。さら
に、超音波受波器13がこの超音波送波器12に対向し
て配置されている。
【0023】発振器14は、例えば1〜2MHz程度の
発振周波数fosで連続して発振する発振電圧Vosをスイ
ッチ15に送出する。スイッチ15は、ゲート幅W1
持つ基準信号S1によりオン/オフ制御され、発振電圧
osをゲート幅W1に対応するバースト波SBとして超音
波送波器12に印加する。
【0024】ダンピング回路16は、この基準信号S1
でオフ/オンされ、超音波送波器12で生じるゆっくり
変動する残留振動を伴う振動電圧VRを抵抗で終端して
速やかにゼロレベルに減衰させる。
【0025】基準タイミング回路17は、基準信号S1
を発生させ信号サンプリングの時間基準を与える。この
基準信号S1のハイレベルでスイッチ15をオンとし、
ローレベルでダンピング回路16の抵抗をオンとする。
同時に、基準タイミング回路17はサンプリング信号発
生回路18にも基準信号S1を出力する。
【0026】サンプリング信号発生回路18は、基準信
号S1を受信し、これをサンプリング信号S2とリセット
信号S3として、基準信号S1に対して測定管路10の内
径Lと測定流体の音速CAとの関数(L/CA)で決まる
時間Tだけ遅らして出力する。
【0027】このうち、サンプリング信号S2はゲート
幅W1に対応する所定のゲート幅W2を有し、リセット信
号S3はゲート幅W2に対して極めて短い時間幅でリセッ
トする信号として出力される。
【0028】一方、超音波受波器13で受信された振幅
変調信号SAは、プリアンプ19で増幅されてサンプリ
ング回路20に出力される。サンプリング回路20で
は、サンプリング信号S2のゲート幅W2に入る振幅変調
信号SAのみをサンプリングして同調アンプ21に出力
する。
【0029】同調アンプ21は、サンプリングされた振
幅変調信号SAを選択増幅し同調信号Ssとして次段のピ
ーク検出/半波回路22に出力する。この同調アンプ2
1は、通常のものに比べてQ値を低く、例えばQ=10
〜20程度に設定し、ダンピングをかける。
【0030】このQ値が大きいと、バースト波を打たな
くてもゲート幅W1の中に含まれる発振周波数fosの所
定の波数を越えて継続して波が出力され、次の信号処理
に影響を与える不都合があるからである。
【0031】ピーク検出/半波回路22にはリセット信
号S3が印加されており、同調信号Ssのピーク値をホー
ルドすると共にホールド直前に短時間のあいだリセット
することを繰り返してして同調信号Ssの包絡線に対応
するヒストグラムを形成し、この後、半波整流して半波
整流電圧SHとして出力する。
【0032】この半波整流電圧SHは、高いカットオフ
周波数を有するローパスフイルタ23に出力され、ここ
でピーク検出/半波回路22で発生するノイズなどを除
去して、アクテイブローパスフイルタ24に出力され
る。
【0033】アクテイブローパスフイルタ24は、低い
カットオフ周波数に設定されており、渦信号の中に含ま
れるノイズ或いは流体ノイズなどの低い周波数のノイズ
を除去して、シュミットトリガ25に出力する。シュミ
ットトリガ25では、アクテイブローパスフイルタ24
の出力に含まれる渦信号を対応するパルス信号SVに変
換する。
【0034】次に、以上のように構成された実施例の動
作について、図12、図13に示す波形図を用いて説明
する。発振器14から出力された発振電圧Vos(図12
(A))は、基準信号S1(図12(B))のオン/オ
フのハイレベルで発振電圧Vosをオンとし、ローレベル
で発振電圧Vosをオフとする。このようにして、超音波
送波器12に図12(C)に示すバースト波SBを出力
する。
【0035】急峻な変化を示すバースト波SBが超音波
送波器12に印加されても、超音波送波器12を構成す
る振動子には残留振動が存在するので、図12(D)に
示すようなゆっくり変動する振動電圧VRとなる。
【0036】この振動電圧VRの期間が長くなると、次
のバースト波SBの送出時点まで継続することとなる。
これを避けるために、ダンピング回路16で基準信号S
1(図12(B))のオン/オフのローレベルの期間に
抵抗で超音波送波器12を終端して残留振動を速く収束
させる。
【0037】超音波送波器12へのバースト波SBの印
加により、超音波送波器12から超音波が渦に向かって
送出される。超音波は渦で振幅変調を受けて超音波受波
器13で振幅変調信号SA(図12(E))として受信
される。
【0038】この振幅変調信号SAには、渦で振幅変調
を受けた渦信号成分Xの他に、図10で説明したように
測定管路10を経由して伝播する管路伝播波N1、測定
管路10の内壁の相互を伝播して形成される定在波N2
などによるノイズ(図12(E))が混入されている。
【0039】このような振幅変調信号SAは、プリアン
プ19で所定倍に増幅されてサンプリング回路20に出
力される。サンプリング回路20には、サンプリング信
号発生回路18から図12(F)に示すサンプリング信
号S2が印加され、このサンプリング信号S2により振幅
変調信号SAがサンプリングされる。
【0040】基準信号S1の送出から時間経過Tの後に
は、渦信号成分Xが存在するので、この時点でサンプリ
ング信号S2により渦信号成分Xをサンプリングする。
サンプリングされた渦信号成分Xを含む振幅変調信号S
Aは同調アンプ21により増幅されてその出力端に図1
2(G)に示す同調信号Ssとして出力される。
【0041】図12(B)に示す基準信号S1は、所定
時間の間隔で順次送出されるので、これ等を時系列的に
並べると図13に示すような同調信号の波形となる。こ
の波形には、例えば渦信号成分Xに対応する部分が含ま
れる。この場合のαの部分は超音波とカルマン渦の方向
が逆方向の場合を示している。βの部分は超音波とカル
マン渦の方向が同方向の部分である。つまり、ピーク値
と渦とが1対1で対応していることになる。
【0042】このようにして得られた同調信号Ssはピ
ーク検出/半波回路22に出力される。このピーク検出
/半波回路22にはリセット信号S3が印加され、同調
信号Ssのヒストグラムが形成され、さらに半波整流さ
れてその出力端に半波整流電圧SHを出力する。
【0043】この半波整流電圧SHは、ローパスフイル
タ23とアクテイブローパスフイルタ24でノイズが除
去されてシュミットトリガ25の出力端に渦の数に対応
するパルス信号SVとして出力される。
【0044】次に、図11に示す超音波受波器13が振
幅変調信号SAを大きくかつ安定に受信するための条件
について以下に説明する。渦がないときの伝播時間τ0
は、式(1)で示され、渦があるときの伝播時間τ
3は、渦の流体振動をVAsinωVtとすれば、式
(2)と式(3)を考慮して、 τ3=[dV/(CA±VAsinωVt)]+[(D−dV)/CA] (4) となる。ただし、VAは渦の循環流の速さである。
【0045】したがって、渦が通過するときに生じる超
音波の位相変化は、発振器14の発振電圧VOSの有する
発振角周波数をωOS(=2πfOS)とすれば、 dΦ=(τ0−τ3)ωOS (5) となる。
【0046】ここで、最大位相偏移をΔΦとすれば、C
A 2≫VA 2なる関係から、 ΔΦ=±VAVωOS/CA 2 (6) となる。このときの最大周波数偏移をΔfMAXとする
と、ΔfMAXは ΔfMAX=(ΔΦ)´=2VAVωOSωV/CA 2 (7) として得られる。
【0047】一方、超音波受波器13は圧電形の振動子
で構成されているが、その振動子の共振周波数faと反
共振周波数frの近傍における等価回路26は、図14
において点線で囲んで示したように、インダクタンスL
1とコンデンサC1と抵抗R1との直列回路に、コンデン
サC2が並列に接続された並列回路として示すことがで
きる。
【0048】そして、この並列回路に広帯域化のための
インダクタンスL2が直列に接続されて端子T1、T2
引き出されている。この場合の端子T1、T2からみたイ
ンピーダンスZは、図15に示すように共振周波数fa
で最小になり、反共振周波数frで最大となる。
【0049】これらの周波数領域では、他の周波数領域
での変化より大きなインピーダンスZの変化を示す。し
たがって、発振周波数fOSの値を共振周波数faと反共
振周波数frとの間に設定すると、大きなインピーダン
ス変化ΔZが得られる。
【0050】この結果、超音波受波器13の出力端に
は、渦で変調された大きな振幅の振幅変調信号を得るこ
とができる。これは、バースト波としたときに得られる
図12(E)に示す振幅変調信号SAにおいても同様で
ある。
【0051】なお、図14ではインダクタンスL2が超
音波受波器13の振動子に直列に挿入される構成として
示されているが、この構成では共振周波数faを下げる
形で帯域を広げる例として示してある。このような構成
により、温度変化により生じるfaとfrの変化に対して
発振周波数fOSの動作範囲(fa〜fr)に余裕を持たせ
ることができる。
【0052】また、発振周波数fOSを送信側の超音波送
波器12の共振周波数として選定すれば、発振器14か
ら最大の効率で超音波を測定流体に放射させることがで
きる。各超音波送波器及び超音波受波器に対してその共
振周波数を考慮して発振周波数の値を選定することは安
定な動作を確保する上で有効である。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な装置においては、受信振動子単体のQ特性は急峻な曲
線特性を有するが、超音波受波器13を構成するとき、
受信振動子はホルダーに接着剤等で結合するためQ特性
は劣化する。特に、超音波受波器13全体の信頼性を向
上させるため、接着剤を強固なものとすると、劣化の程
度は著しくなる。
【0054】このため、従来例のように、受信振動子単
体のQ特性のみを利用すると、検出感度は低下し、特
に、低流量での安定な測定は困難であった。
【0055】本発明は、この問題点を、解決するもので
ある。本発明の目的は、検出感度が向上された超音波式
流体振動流量計を提供するにある。
【0056】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、 (1)管路中を流れ流体振動を起こしている測定流体に
超音波を放射しこの流体振動により前記超音波が変調さ
れた信号を受信して前記測定流体の流量を計測する超音
波式流体振動流量計であって、前記測定流体とは非接触
状態で測定管路に取り付けられ前記超音波の送出及び受
信をする一対の超音波送波器及び超音波受波器と、発振
周波数を含むバースト波で前記超音波送波器を間欠的に
駆動する駆動手段と、前記バースト波の送出のタイミン
グを制御する基準信号を送出する基準タイミング手段
と、この基準信号に同期し前記測定管路の径と前記測定
流体の音速との関数でサンプリング時点が変化するサン
プリング信号を発生するサンプリング信号発生手段と、
前記超音波受波器で前記流体振動による周波数変調に起
因する振幅変調された振幅変調信号を前記サンプリング
信号によりサンプリングするサンプリング手段と、この
サンプリング手段によりサンプリングされた前記振幅変
調信号の包絡線を求めるフイルタ手段とを具備し、この
包絡線から前記流体振動の振動周波数を検出することを
特徴とする超音波式流体振動流量計において、前記バー
スト波の受信振幅の最大値の周波数特性の勾配方向と前
記超音波受波器の周波数特性の勾配方向が同一方向にな
るように該超音波受波器が設置される個所の前記測定管
路の管壁の厚さが選択されたことを特徴とする超音波式
流体振動流量計。 (2)管路中を流れ流体振動を起こしている測定流体に
超音波を放射しこの流体振動により前記超音波が変調さ
れた信号を受信して前記測定流体の流量を計測する超音
波式流体振動流量計であって、前記測定流体とは非接触
状態で測定管路に取り付けられ前記超音波の送出及び受
信をする一対の超音波送波器及び超音波受波器と、発振
周波数を含むバースト波で前記超音波送波器を間欠的に
駆動する駆動手段と、前記バースト波の送出のタイミン
グを制御する基準信号を送出する基準タイミング手段
と、この基準信号に同期し前記測定管路の径と前記測定
流体の音速との関数でサンプリング時点が変化するサン
プリング信号を発生するサンプリング信号発生手段と、
前記超音波受波器で前記流体振動による周波数変調に起
因する振幅変調された振幅変調信号を前記サンプリング
信号によりサンプリングするサンプリング手段と、この
サンプリング手段によりサンプリングされた前記振幅変
調信号の包絡線を求めるフイルタ手段とを具備し、この
包絡線から前記流体振動の振動周波数を検出することを
特徴とする超音波式流体振動流量計において、前記サン
プリング手段の前段あるいは後段の信号処理回路のいず
れかに挿入された同調アンプの周波数特性の勾配方向が
前記超音波受波器の周波数特性の勾配方向と同一方向に
なるように選定されたことを特徴とする超音波式流体振
動流量計。を構成したものである。
【0057】
【作 用】以上の構成において、超音波受波器が設置さ
れる個所の測定管路の管壁の厚さが、バースト波の受信
振幅の最大値の周波数特性の勾配方向と超音波受波器の
周波数特性の勾配方向が同一方向になるように構成す
る。或いは、同調アンプの周波数特性の勾配方向が、超
音波受波器の周波数特性の勾配方向と同一方向になるよ
うに選定する。
【0058】
【実施例】以下、実施例に基づき詳細に説明する。図1
は本発明の一実施例の要部構成説明図である。図におい
て、図11と同一記号の構成は同一機能を表わす。以
下、図11と相違部分のみ説明する。
【0059】図1は、測定管路10内でのバースト波の
干渉の概念図を示したものである。以下この干渉につい
て説明する。測定管路10の材質は、例えば、ステンレ
スであり、一般的に、測定流体や超音波受波器13との
接合材31に比べ、音響インピーダンスが大きい。この
ため、測定管路10に入射した超音波は、この両界面で
反射を繰り返し干渉が生じる。
【0060】ここで、超音波は平面波で、測定管路10
内部での減衰を考えないものとする。また、各バースト
波の管路入射時の音圧振幅をAiとすると、各バースト
波に対応する反射波の位相は、最終バースト波n番目に
比べ、2(n−i)klだけ進んでいる。また、振幅は
n-iiである。
【0061】但し、k=ω/c、ω:超音波の角周波
数、c:測定管路10内の音速、l:測定管路10の肉
厚、R:両界面での総合反射率である。
【0062】以上から、n番目のバースト波が測定管路
10と超音波受波器13との界面に到達した時の音圧は
次式で示される。 P1=Σn i=1(1−exp(−αi))Rn-insin[ωt−{2(n−i) +1}kl] (8)
【0063】また、渦によってω→ω’の変化が生じた
時は、 P2=Σn i=1(1−exp(−αi))Rn-insin[ω’t−{2(n−i )+1}k’l] (9) 但し、(8)(9)式でのα:一周期毎の音圧の増加率
(図2参照)、t:n番目のバースト波が測定管路10
に入射した時を0とした時刻。超音波受波器13に到達
する超音波は、(8)(9)式に比例したものとなる。
【0064】また、信号処理回路では、サンプリングゲ
ート時間内に到達する最大値の包絡線を入力としている
ことから、測定管路10内での超音波の伝播に伴って得
られる振幅変調率は Am=|P2max−P1max|/((P2max+P1max)/2)×100(%) (10) (10)式において、測定管路10の肉厚を、l≒(λ
/2)m付近で変化させたときのP1maxの値を図示する
と、図3に示す如く、lによって変動する。ここで、m
は1、2、……の自然整数である。
【0065】一方、超音波受波器13を構成する振動子
の周波数特性を図示すると、図4に示す如くなる。
【0066】即ち、図3、図4で明らかなように、ω→
ω’の周波数変化に対して、管壁の厚さlの値と周波数
fの値とを、超音波受波器13が設置される個所の測定
管路10の管壁の厚さlが、バースト波の受信振幅の最
大値の周波数特性の勾配方向と超音波受波器13の周波
数特性fの勾配方向が同一方向になるように構成すると
(図3、図4の実線部分)、振幅変調率Amは大きくな
る。例えば、図3に示すlmの厚さを採用する。
【0067】次に、上記と同様な考え方に基づき、図
4,図5に示す如く、同調アンプの周波数特性の勾配方
向が、超音波受波器の周波数特性の勾配方向と同一方向
になるように選定すると(図4、図5の実線部分)、振
幅変調率Amは大きくなる。例えば、図4に示すfc'の
周波数を選定する。
【0068】下記に、測定管路10の管壁の厚さlと振
幅変調率Amの計算の一実例を示す。
【0069】図7に、同調アンプの周波数と変調出力P
Vの関係の実験例を示す。ここで、使用周波数fc=10
00〜1100KHzの場合に、同調周波数をAは92
0KHz、Bは1140KHzとした場合である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、 (1)管路中を流れ流体振動を起こしている測定流体に
超音波を放射しこの流体振動により前記超音波が変調さ
れた信号を受信して前記測定流体の流量を計測する超音
波式流体振動流量計であって、前記測定流体とは非接触
状態で測定管路に取り付けられ前記超音波の送出及び受
信をする一対の超音波送波器及び超音波受波器と、発振
周波数を含むバースト波で前記超音波送波器を間欠的に
駆動する駆動手段と、前記バースト波の送出のタイミン
グを制御する基準信号を送出する基準タイミング手段
と、この基準信号に同期し前記測定管路の径と前記測定
流体の音速との関数でサンプリング時点が変化するサン
プリング信号を発生するサンプリング信号発生手段と、
前記超音波受波器で前記流体振動による周波数変調に起
因する振幅変調された振幅変調信号を前記サンプリング
信号によりサンプリングするサンプリング手段と、この
サンプリング手段によりサンプリングされた前記振幅変
調信号の包絡線を求めるフイルタ手段とを具備し、この
包絡線から前記流体振動の振動周波数を検出することを
特徴とする超音波式流体振動流量計において、前記バー
スト波の受信振幅の最大値の周波数特性の勾配方向と前
記超音波受波器の周波数特性の勾配方向が同一方向にな
るように該超音波受波器が設置される個所の前記測定管
路の管壁の厚さが選択されたことを特徴とする超音波式
流体振動流量計。 (2)管路中を流れ流体振動を起こしている測定流体に
超音波を放射しこの流体振動により前記超音波が変調さ
れた信号を受信して前記測定流体の流量を計測する超音
波式流体振動流量計であって、前記測定流体とは非接触
状態で測定管路に取り付けられ前記超音波の送出及び受
信をする一対の超音波送波器及び超音波受波器と、発振
周波数を含むバースト波で前記超音波送波器を間欠的に
駆動する駆動手段と、前記バースト波の送出のタイミン
グを制御する基準信号を送出する基準タイミング手段
と、この基準信号に同期し前記測定管路の径と前記測定
流体の音速との関数でサンプリング時点が変化するサン
プリング信号を発生するサンプリング信号発生手段と、
前記超音波受波器で前記流体振動による周波数変調に起
因する振幅変調された振幅変調信号を前記サンプリング
信号によりサンプリングするサンプリング手段と、この
サンプリング手段によりサンプリングされた前記振幅変
調信号の包絡線を求めるフイルタ手段とを具備し、この
包絡線から前記流体振動の振動周波数を検出することを
特徴とする超音波式流体振動流量計において、前記サン
プリング手段の前段あるいは後段の信号処理回路のいず
れかに挿入された同調アンプの周波数特性の勾配方向が
前記超音波受波器の周波数特性の勾配方向と同一方向に
なるように選定されたことを特徴とする超音波式流体振
動流量計。を構成した。
【0071】この結果、第1請求項に記載した発明によ
れば、バースト波の受信振幅の最大値の周波数特性の勾
配方向と超音波受波器の周波数特性の勾配方向が同一方
向になるように超音波受波器が設置される個所の前記測
定管路の管壁の厚さが選択されたので、振幅変調率を大
きくでき、超音波受波器のQ特性の劣化をカバーでき、
検出感度が向上された超音波式流体振動流量計が得られ
る。
【0072】第2請求項に記載した発明によれば、サン
プリング手段の前段あるいは後段の信号処理回路のいず
れかに挿入された同調アンプの周波数特性の勾配方向が
超音波受波器の周波数特性の勾配方向と同一方向になる
ように選定されたので、振幅変調率を大きくでき、超音
波受波器のQ特性の劣化をカバーでき、検出感度が向上
された超音波式流体振動流量計が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の入射音波の振幅値の変化を示す説明図で
ある。
【図3】図1のバースト波における音圧の最大値と測定
管路の肉厚との関係を示す説明図である。
【図4】図1の超音波受波器の周波数特性説明図であ
る。
【図5】図1の同調増幅器の周波数特性説明図である。
【図6】図1の同調アンプの周波数と変調出力PVの関
係の実験データ例の説明図である。
【図7】従来の渦流量計の検出部の構成を示す構成図で
ある。
【図8】図8に示す渦流量計の動作を説明する波形図で
ある。
【図9】図8に示す渦流量計の検出部を含む全体の構成
を示す構成図である。
【図10】図8に示す渦流量計の問題点を説明する説明
図である。
【図11】他の従来の渦流量計の構成を示すブロック図
である。
【図12】図12に示す渦流量計の動作を説明する波形
図である。
【図13】図12に示す渦流量計の動作を説明する波形
図である。
【図14】図12に示す渦流量計の超音波送波器及び超
音波受波器の等価回路である。
【図15】図12に示す渦流量計の超音波送波器及び超
音波受波器のインピーダンス特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 渦発生体 2 渦 3 測定管路 4 超音波信号発信器 5 超音波信号受信器 10 測定管路 11 渦発生体 12 超音波送波器 13 超音波受波器 14 発振器 15 スイッチ 16 ダンピング回路 17 基準タイミング回路 18 サンプリング信号発生回路 19 プリアンプ 20 サンプリング回路 21 同調アンプ 22 ピーク検出/半波整流回路 23 ローパスフイルター 24 アクティブローパスフイルタ 25 シュミットトリガ 26 超音波受波器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管路中を流れ流体振動を起こしている測定
    流体に超音波を放射しこの流体振動により前記超音波が
    変調された信号を受信して前記測定流体の流量を計測す
    る超音波式流体振動流量計であって、 前記測定流体とは非接触状態で測定管路に取り付けられ
    前記超音波の送出及び受信をする一対の超音波送波器及
    び超音波受波器と、発振周波数を含むバースト波で前記
    超音波送波器を間欠的に駆動する駆動手段と、前記バー
    スト波の送出のタイミングを制御する基準信号を送出す
    る基準タイミング手段と、この基準信号に同期し前記測
    定管路の径と前記測定流体の音速との関数でサンプリン
    グ時点が変化するサンプリング信号を発生するサンプリ
    ング信号発生手段と、前記超音波受波器で前記流体振動
    による周波数変調に起因する振幅変調された振幅変調信
    号を前記サンプリング信号によりサンプリングするサン
    プリング手段と、このサンプリング手段によりサンプリ
    ングされた前記振幅変調信号の包絡線を求めるフイルタ
    手段とを具備し、この包絡線から前記流体振動の振動周
    波数を検出することを特徴とする超音波式流体振動流量
    計において、 前記バースト波の受信振幅の最大値の周波数特性の勾配
    方向と前記超音波受波器の周波数特性の勾配方向が同一
    方向になるように該超音波受波器が設置される個所の前
    記測定管路の管壁の厚さが選択されたことを特徴とする
    超音波式流体振動流量計。
  2. 【請求項2】管路中を流れ流体振動を起こしている測定
    流体に超音波を放射しこの流体振動により前記超音波が
    変調された信号を受信して前記測定流体の流量を計測す
    る超音波式流体振動流量計であって、 前記測定流体とは非接触状態で測定管路に取り付けられ
    前記超音波の送出及び受信をする一対の超音波送波器及
    び超音波受波器と、発振周波数を含むバースト波で前記
    超音波送波器を間欠的に駆動する駆動手段と、前記バー
    スト波の送出のタイミングを制御する基準信号を送出す
    る基準タイミング手段と、この基準信号に同期し前記測
    定管路の径と前記測定流体の音速との関数でサンプリン
    グ時点が変化するサンプリング信号を発生するサンプリ
    ング信号発生手段と、前記超音波受波器で前記流体振動
    による周波数変調に起因する振幅変調された振幅変調信
    号を前記サンプリング信号によりサンプリングするサン
    プリング手段と、このサンプリング手段によりサンプリ
    ングされた前記振幅変調信号の包絡線を求めるフイルタ
    手段とを具備し、この包絡線から前記流体振動の振動周
    波数を検出することを特徴とする超音波式流体振動流量
    計において、 前記サンプリング手段の前段あるいは後段の信号処理回
    路のいずれかに挿入された同調アンプの周波数特性の勾
    配方向が前記超音波受波器の周波数特性の勾配方向と同
    一方向になるように選定されたことを特徴とする超音波
    式流体振動流量計。
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