JP3235620B2 - スタンパの製造方法 - Google Patents

スタンパの製造方法

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JP3235620B2 JP2000238693A JP2000238693A JP3235620B2 JP 3235620 B2 JP3235620 B2 JP 3235620B2 JP 2000238693 A JP2000238693 A JP 2000238693A JP 2000238693 A JP2000238693 A JP 2000238693A JP 3235620 B2 JP3235620 B2 JP 3235620B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光を用いて情報の記録、
再生または消去を行なう光記録媒体の作成に用いる光記
録媒体用スタンパーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクのような光記録媒体のマスタ
リングにおいて溝やピットを形成するには、ガラス製の
原盤上に塗布されたポジ型のレジストを、HeCdレー
ザーやArレーザーを用いて露光し、アルカリ溶液によ
って現像し、露光された部分のレジストを除去する方式
がとられる。
【0003】この手法によると、形成される溝幅やピッ
ト形状は、レジスト表面に照射されるレーザーのスポッ
ト径、レーザーの強度分布、レジスト材料の感度特性に
よってきまる。一般に、レジストの低面部が狭く、表面
部が広くなった台形状の断面を有するようになる。これ
はレジストの露光に用いるレーザー光の強度分布がガウ
ス分布をなしていることによるもので、強度分布のすそ
の広がりがピット幅を広げる要因となっている。
【0004】また、上記の溝やピットの幅はレーザー光
の直径に略等しく対物レンズの開口数NA及びレーザー
光の波長λによって決まる。これは0.82×λ/NA
なる式で与えられ、マスタリングに用いられるレーザー
の中で波長が短いHeCdレーザー(λ=442nm)
を用い、最も高いNA(0.9)を用いてもスポット径
は0.4μmまでにしかならない。例えば光学式ディス
クの場合、再生レーザーの光のスポット径はそれほど小
さくなく、およそ1.2μm程度なので0.5〜0.6
μm程度の大きさのピットでの記録を行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが近年において
は、小型軽量で、比較的高パワーの短波長レーザーや、
SHG素子を用いた短波長レーザーが開発されてきてい
る。それらの短波長レーザーを用いた光学系が実用化さ
れると記録には0.2〜0.3μmオーダーの記録技術
が必要になり、現在の光記録媒体の製造プロセスでは対
応できない。
【0006】また、より細い溝や小さいピットを形成す
るため光学系に300nm未満の波長の光を用いること
は難かしく、従って光を用いた系におけるレジストの解
像度には限界があった。従来のプロセスで形成される
0.4μmより細い線を描くために、半導体プロセスに
おいては電子線やX線を用いることが考えられている
が、これを光記録媒体に応用するためには真空系が必要
であったり、反射光学系により収差を生じやすく、さら
に装置が大がかりになってしまうという課題があった。
従って、上記の結果として、0.4μmより細い線の解
像ができず、光記録媒体の記録密度を高めることに限界
があった。
【0007】そこで本発明はこのような課題を解決する
もので、その目的とするところは以下のところにある。
光学系の回折限界以下の幅の溝やピットを形成できるの
で、従来作成が非常に困難とされた幅が0.4μmより
細い溝やピットを形成することができる。それによっ
て、従来より細いグルーブおよび小さいピットを形成す
ることが可能になり、現在主に用いられている半導体レ
ーザーより波長の短い短波長レーザーを用いた高密度記
録に用いる基板を作成でき、光記録媒体の高密度化が可
能となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】(課題を解決するための
手段1)本発明の請求項1になる光記録媒体用スタンパ
の製造方法は無機物からなる表面が平滑な第1の原盤の
上に、ポジ型の第1のレジストを塗布し、レーザー光を
集光して前述の第1の原盤を回転させながら前述の第1
のレジストの特定領域を露光し、アルカリ溶液によって
前述の第1のレジストの露光部分を現像した後、その現
像部分および非現像部分に第1の金属膜を成膜し、現像
されずに残った前述の第1のレジスト部分、および現像
されずに残った前述の第1のレジスト上に成膜された前
述の第1の金属膜を溶剤を用いて除去した後、さらに第
2の金属膜を成膜し、その第2の金属膜を電極にしてそ
の第2の金属膜と同種または異種の第3の金属電鋳し、
前述の第1の原盤から剥離して金属板とし、その金属板
に残っている前述の第1の金属膜を除去することによっ
て形成された金属板を型として、前述の第3の金属と同
種または異種の第4の金属を電鋳した後、前述の金属板
から剥離することによって作製することを特徴とする。
【0009】(課題を解決するための手段2) 本発明の請求項1になる他の手段は、光記録媒体用スタ
ンパの製造方法は無機物からなる表面が平滑な第2の原
盤の上に第5の金属膜を成膜し、その第5の金属膜を電
極にして前述の第5の金属層と同種または異種の第6の
金属を電鋳して第6の金属層を形成し、その第6の金属
層の上にポジ型の第2のレジストを塗布し、前述の第2
の原盤を回転させながら前述の第2のレジストを、集光
したレーザー光により露光し、アルカリ溶液によって前
述の第2のレジストの露光部分を現像し、その現像した
部分および前述の第2のレジストの非現像部分にさらに
前述の第6の金属と同種の第7の金属膜を真空成膜し、
前述の第2のレジストの現像されずに残った部分及び前
述の第2のレジストの現像されずに残った部分に成膜さ
れた前述の第7の金属膜を、溶剤を用いて除去すること
によって作製することを特徴とする。
【0010】(課題を解決するための手段3) 本発明なる光記録媒体用スタンパの製造方法は無機物か
らなる表面が平滑な第3の原盤の上にポジ型の第3のレ
ジストを塗布し、レーザー光を用いて前述のの原盤を回
転させながら前述の第3のレジストを露光し、アルカリ
溶液によって前述の第3のレジストの露光部分を現像
し、その現像部分および非現像部分に第8の金属膜を成
膜し、その第8の金属膜と同種または異種の第9の金属
を電鋳することによって作成する光記録媒体用スタンパ
において、前述の第8の金属膜を成膜する前に第10の
金属膜を成膜し、前述の第8および前述の第10の金属
膜を電極にして前述の第8の金属と同種または異種の前
述の第9の金属を電鋳し、その後前述の第10の金属を
溶かす溶液を用いて前述の第10の金属膜を、溶剤を用
いて現像されずに残った前述の第3のレジストを除去す
ることによって形成することを特徴とする。
【0011】(課題を解決するための手段4) 本発明になる光記録媒体用スタンパの製造方法は無機物
からなる表面が平滑な第4の原盤の上に、ポジ型の第4
のレジストを塗布し、レーザー光を集光して前述の第4
の原盤を回転させながら前述の第4のレジストの特定領
域を露光し、アルカリ溶液を用いて前述の第4のレジス
トの露光部分を現像した後、その現像部分および非現像
部分に第11の金属膜を成膜し、その第11の金属膜を
電極にして第12の金属を電鋳することによって作成す
る光記録媒体用スタンパにおいて、前述の第4のレジス
トの上に第1の水溶性樹脂層を形成した後前述の露光を
行なう工程を含み、その第1の水溶性樹脂が熱により透
過率が増加する性質を有するものであることを特徴とす
る。
【0012】(課題を解決するための手段5) 本発明になる光ディスク用スタンパの製造方法は無機物
からなる表面が平滑な第5の原盤の上に、ポジ型の第5
のレジストを塗布し、前述の第5の原盤を回転させなが
ら前述の第5のレジストの特定領域を露光し、その露光
した部分を現像した後、その現像部分および非現像部分
に第13の金属膜を成膜し、その第13の金属膜を電極
にして第14の金属を電鋳することによって作成する光
記録媒体用スタンパにおいて、前述の第5のレジストの
上に第2の水溶性の樹脂層を形成したあと露光する工程
を有し、その第2の水溶性の樹脂が光によりカチオンを
発生し、そのカチオンにより前述の露光に用いる光の透
過率が上昇する性質を有するものであることを特徴とす
る。
【0013】
【作用】(作用1) 本発明の請求項1において、第1のレジスト層を現像す
ることによって第1の原盤の面が露出する。その露出し
た面の上と現像されなかった第1のレジスト面上に、後
で溶解可能な第1の金属を成膜することによって、その
第1の金属は現像された部分で山状になって前述の露出
した面の上に成膜される。その場合、第1のレジストの
表面部を光学系の回折限界幅にすると、第1のレジスト
の低面部はその回折限界以下が達成できる。その後溶剤
によって、現像されずに残った前述のレジスト部分、及
び現像されずに残った前述の第1のレジスト上に成膜さ
れた前述の第1の金属膜を除去する。次に、後で溶解で
きない第2の金属をさらに成膜し、その部分を電極にし
て第3の金属を電鋳する。そして、第1の原盤から剥離
して、前述の溶解可能な第1の金属部分を除去する。そ
れにさらに第4の金属を電鋳し、それから剥離すること
によって、請求項1に記載の光記録媒体用スタンパが作
製される。これによってマスタリングに用いた光学系の
回折限界より溝幅は細くすることができ、ピットは小さ
いものを形成することが可能になる。 (作用2) 本発明の請求項1において、第2の原盤上に形成された
第6の金属層の上に塗られた第2のレジスト層を現像す
ることによって第6の金属面が露出する。その露出した
第6の金属面上と現像されなかったレジスト面上に、さ
らに第7の金属を成膜することによって、それは現像さ
れた部分で山状になって前述の露出した第6の金属面上
に成膜する。その場合、レジストの表面部を光学系の回
折限界幅にすると、レジストの低面部はその回折限界以
下が達成できる。その後溶剤によって、現像されずに残
った前述のレジスト部分、及び現像されずに残った前述
のレジスト上に成膜された前述の第7の金属膜を除去す
る。そして前述の第2の原盤から剥離することによっ
て、請求項2に記載の光記録媒体用スタンパが形成され
る。これによってもマスタリングに用いた光学系の回折
限界より溝幅は細くすることができ、ピットは小さいも
のを形成することが可能になる。
【0014】(作用3) 本発明において、現像したレジストに後で溶解可能な金
属を成膜し、その上からスタンパの材質になる金属層を
形成すると、後で溶解可能な方の金属膜が現像されたレ
ジストの溝をある程度埋めるので、その後除去すること
によって溝は浅く細くなる。そして、これによってマス
タリングに用いた光学系の回折限界より溝幅は細くする
ことができ、ピットは小さいものを形成することが可能
になる。
【0015】(作用4) 本発明において、第4のレジスト層の上に水溶性樹脂層
を形成することによって、それを現像するとレジストの
上に形成された水溶性樹脂層の分だけ溝幅は浅くしかも
細くなる。その場合、水溶性樹脂層が熱によりカッティ
ングに用いるレーザー光の透過率が上昇する性質を有す
ると、熱により透過率が上昇する領域と、レーザー光の
スポットの領域がずれ、それらの重なった部分だけレジ
ストが露光されることになる。従って、その重なった領
域はカッティングに用いるレーザー光のスポット領域よ
り当然狭く、小さくなる。これによってマスタリングに
用いた光学系の回折限界より溝幅は細くすることがで
き、ピットは小さいものを形成することが可能になる。
【0016】(作用5) 本発明において、ガラス原盤上のレジストは回転しなが
ら露光されることになる。レジストの反応はフォノンモ
ードであるため速いが、光によってカチオンを発生しそ
のカチオンによる反応で透過率が変化する反応は遅い。
従ってレジスト層の上に水溶性樹脂層を形成することに
よって、その反応の時間の差によって透過率が上昇する
領域と、レーザー光のスポットの領域がずれ、それらの
重なった部分だけレジストが露光されることになる。従
って、その重なった領域はカッティングに用いるレーザ
ー光のスポット領域より当然狭く、小さくなる。また、
作用4についても同様であるが、ここではレジストはV
形状に現像され、V形状の上部は水溶性樹脂層が形成さ
れているため、水でリンスすることによってこの水溶性
樹脂は除去される。残ったV形状の下部は同じくV形状
をしているが、水溶性樹脂層が除去されただけ溝幅は細
くなる。ピットについても同様に、従来の方法によるも
のより小さいものを形成することが可能になる。
【0017】
【実施例】(実施例1)以下本発明の請求項1について
図面に基づいて説明する。図1(a)から図1(e)は
本発明になる請求項1に示す光記録媒体用スタンパの製
造方法の概念図である。
【0018】1はガラス製の第1の原盤、2は第1のレ
ジスト層の未露光部、3は第1のレジストの露光部分、
4は現像された部分の第1の金属膜、5は現像されない
部分の第1の金属膜、6は真空成膜および電鋳によって
形成される第2および第3の金属層、7は6を型にして
第4の金属で電鋳した部分である。
【0019】図2は図1に示す本発明になる光記録媒体
用スタンパの作成原理を説明するための図である。
【0020】8はレーザーカッティングに用いる光学系
の回折限界によって決まる幅である。9は現像によって
形成される第1のレジストの下部の幅であり、8より狭
くなる。10はガラス製の第1の原盤、11は第1のレ
ジストが現像された部分に形成された第3の金属膜、1
2は現像されずに残った第1のレジスト部である。
【0021】図1(a)から図1(e)に示す光記録媒
体用スタンパの作成は以下の方法による。まず、1のガ
ラス製の第1の原盤の表面をHMDS(ヘキサメチルジ
シラザン)のベーパー処理をした後、ポジ型の第1のレ
ジストを塗布する。次にその第1のレジスト層をHeC
dレーザー(442nm)を用いて、NAが0.9の光
学系を用いてほぼ回折限界で露光する。そうすると2の
第1のレジスト層の未露光部および3の第1のレジスト
の露光部分が形成され、図1(a)に示すようになる。
その後アルカリ溶液を用いてこの第1のレジスト層の2
の部分を現像する。そして、現像が終わった第1のレジ
スト表面に第1の金属層であるAgSi合金をスパッタ
法によって成膜すると図1(b)に示すようになる。4
は第1のレジストが現像された部分に成膜されたAgS
i合金、5が現像されなかった第1のレジスト層に形成
されたAgSi合金になる。この4および5の部分はス
パッタリング法による真空成膜を行なうが、他の真空成
膜法でもよい。また、4の部分はスパッタリング条件を
制御してなるべく山状になるようにする。
【0022】その後、アセトン、メチルエチルケトン、
エチルアルコールなどの溶剤を用いて、現像されなかっ
た第1のレジスト層および5のAgSi合金を除去す
る。そしてその上に第2の金属膜としてニッケルをスパ
ッタリング法によって形成すると、図1(c)に示すよ
うになる。そしてこのスパッタリング法によって形成さ
れた部分を電極にしてさらに第3の金属であるニッケル
を電鋳すると、6の真空成膜および電鋳によって形成さ
れる第2および第3の金属層になる。そしてこの6の金
属膜を型としてさらに7の第4の金属であるニッケルを
電鋳すると図1(d)に示すようになる。そしてこの7
の、6を型にして第4の金属で電鋳した部分であるニッ
ケル層を6から剥離すると図1(e)に示すような光記
録媒体用スタンパが形成される。
【0023】次に、図2を用いて図1に示す本発明にな
る光記録媒体用スタンパの作成原理について説明する。
10のガラス製の第1の原盤に第1のレジストを塗布
し、露光および現像すると、12の部分が現像されずに
残りこれは台形状になる性質がある。この台形になる具
合いは用いる第1のレジストの性質や露光条件によって
変わる。そうすると8の第1のレジストの表面部が回折
限界であると、9の第1のレジストの低面部は回折限界
以下になる。この部分に11の後で溶解可能な金属であ
るAgSiを成膜すると、この幅は9の幅となり、露光
に用いる光学系の回折限界より狭くなる。その後第1の
原盤上に残った第1のレジストやその上に成膜された第
1の金属は溶剤によって容易に剥離できる。そしてニッ
ケルなどの金属を用いて成膜および電鋳し、金属板を形
成する。さらにこの金属板を型としてニッケルを電鋳し
剥離することによって、従来より細い溝や小さいピット
を有する光記録媒体用スタンパを形成することが可能に
なる。
【0024】(実施例2) 以下本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図3(a)から図3(c)は本発明になる光記録媒体用
スタンパの製造方法の概念図である。
【0025】13はガラス製の第2の原盤、14は第5
の金属膜、15は第6の金属層、16は第2のレジスト
の露光部分、17は第2のレジスト層の未露光部、18
は現像された部分に成膜された第7の金属膜、19は現
像されない部分に成膜された第7の金属膜、20は完成
した光記録媒体用スタンパである。
【0026】図4は図3に示す光記録媒体用スタンパの
製造方法の作成原理を説明するための図である。
【0027】21はレーザーカッティングに用いる光学
系の回折限界によって決まる幅である。22は現像によ
って形成されるレジストの下部の幅であり、21より狭
くなる。23はガラス製の第2の原盤、24は第2のレ
ジストが現像された部分に形成された金属膜、25は現
像されずに残った第2のレジスト部である。
【0028】図3(a)から図3(c)に示す光記録媒
体用スタンパの作成は以下の方法による。まず、13の
ガラス製の第2の原盤の表面をHMDS(ヘキサメチル
ジシラザン)のベーパー処理をした後、ポジ型のレジス
トを塗布する。このレジストは第2の原盤とその上に形
成される金属層の剥離を良くするためのものであるの
で、第2のレジストと同じでも異なっていても何等問題
ない。次に第5の金属であるニッケルをスパッタリング
法によって1000Å成膜する。そして第6の金属であ
るニッケルをさらに電鋳し、第5および第6の金属から
なる金属層とする。そしてこの表面に部分にさらにHM
DSのベーパー処理を行なう。ここで、面精度を確保す
るため、HMDS処理をする前にさらにニッケル等の金
属を真空成膜することもよい。そしてポジ型の第2のレ
ジストを略1μmスピンコート法によって形成する。そ
の第2のレジスト層をHeCdレーザー(442nm)
と、NAが0.9の光学系を用いてほぼ回折限界で露光
する。そうすると16の第2のレジストの露光部分およ
び17の第2のレジスト層の未露光部が形成され、図3
(a)に示すようになる。
【0029】その後アルカリ溶液を用いてこの第2のレ
ジスト層を現像する。そして、現像が終わったレジスト
表面に第7の金属であるニッケルをスパッタリング法に
よって成膜すると図3(b)に示すようになる。18が
第2のレジストが現像された部分に成膜された第7の金
属であるニッケル膜、19が現像されない第2のレジス
ト層に形成されたニッケル膜になる。この18および1
9の部分はスパッタリング法による真空成膜を行なう
が、これに限定されるものではない。また、18の部分
はスパッタリング条件を制御してなるべく山状になるよ
うにする。
【0030】その後、溶剤によって現像されなかった第
2のレジスト層および19の第7の金属膜を除去する。
そして13のガラス製の第2の原盤から剥離すると、図
3(c)に示すようになる。
【0031】図4を用いて図3に示す本発明になる光記
録媒体用スタンパの作成原理について説明する。
【0032】23のガラス製の第2の原盤にスタンパの
土台となる金属を成膜し、その部分を電極にしてさらに
金属を電鋳した表面に第2のレジストを塗布し、露光お
よび現像すると、25の部分が現像されずに残りこれは
台形状になる性質がある。この台形になる具合いは用い
る第2のレジストの性質や露光条件によって変わる。そ
うすると21のレジストの表面部が回折限界であると、
22の第2のレジストの低面部は回折限界以下になる。
この22の部分に24のように金属を成膜すると、この
幅は当然22の幅となり、露光に用いる光学系の回折限
界より狭くなる。その後第2の原盤上に残った第2のレ
ジストやその第2のレジストの上に成膜された金属は溶
剤によって容易に剥離できる。これによって、従来より
細い溝や小さいピットを有する光記録媒体用スタンパを
形成することが可能になる。
【0033】(実施例3) 以下本発明の更に別の実施例について図面に基づいて説
明する。図5(a)から図5(c)は本発明になる光記
録媒体用スタンパの製造方法の概念図である。
【0034】26はガラス製の第3の原盤、27はポジ
型の第3のレジスト層、28は第3のレジストの露光部
分、29は第3のレジストの現像部分、30は第8の金
属層であるAgSi層、31は第9の金属であるニッケ
ル膜、32は31の上に電鋳して形成した第10の金属
であるニッケル層、33は完成したスタンパのグルーブ
部を示す。
【0035】図6は本発明になる光記録媒体用スタンパ
の作成原理を説明するための図である。34はレーザー
カッティングに用いる光学系の回折限界によって決まる
幅である。35は34の幅の溝を36の金属で埋めるこ
とによって形成される幅である。36はAgSi層、3
7はニッケル層、38はガラス製の第3の原盤である。
【0036】図5(a)から図5(c)に示す光記録媒
体用スタンパの作成は以下の方法による。まず、26の
ガラス製の第3の原盤の表面をHMDS(ヘキサメチル
ジシラザン)のベーパー処理をした後、27のポジ型の
第3のレジストを塗布する。次にそのレジスト層をHe
Cdレーザー(442nm)を用いて、NAが0.9の
光学系を用いてほぼ回折限界で露光する。そうすると2
7のレジスト層に28の露光部分が形成され、図5
(a)に示すようになる。その後アルカリ溶液を用いて
この第3のレジスト層を現像すると29の第3のレジス
トの現像部分が形成される。そして、現像が終わったレ
ジスト表面に30の第8の金属であるAgSi合金をス
パッタリング法によって成膜し、さらにその上に31の
第9の金属であるニッケルをスパッタリング法によって
真空成膜し、32の第10の金属であるニッケルを電鋳
すると図1(b)に示すようになる。次に、これを第3
のガラス原盤から剥離し、アンモニア系の銀剥離液を用
いて第8の金属であるAgSi層を剥離すると図1
(c)に示すようになる。これによって33のスタンパ
のグルーブ部ができるが、この幅はレーザーカッティン
グに用いた光学系の回折限界以下になる。
【0037】図6を用いて本発明になる光記録媒体用ス
タンパの作成原理について説明する。
【0038】38のガラス原盤にレジストを塗布し、回
折限界で露光および現像すると34の幅が達成される。
そして、この上に後で溶解可能である第8の金属である
AgSiをスパッタ法によって真空成膜すると、現像さ
れた溝がある程度埋まり、34の幅を36の金属で埋め
ることによって35の幅が達成される。この35の幅は
34の回折限界で露光した場合に形成される幅より狭く
することができる。36は後で溶解可能であり、真空成
膜したときにグレインサイズを小さくすることが可能で
あることが望まれるので、AgSiなどが好ましい。そ
の後36の上に37のニッケル層を真空成膜し、されに
ニッケルを電鋳し、38のガラス原盤から剥離し、36
の金属膜を剥離することによって形成される。これによ
って、従来より細い溝や小さいピットを有する光記録媒
体用スタンパを形成することが可能になる。
【0039】(実施例4) 以下本発明について図面に基づいて説明する。図7
(a)から図7(c)は本発明になる光記録媒体用スタ
ンパの製造方法の概念図である。39はガラス製の第4
の原盤、40はポジ型の第4のレジスト層、41はレー
ザー光照射によってカッティングに用いるレーザー光の
透過率が上昇する性質を有する第1の水溶性樹脂層、4
2は第4のレジストの露光部分、43は第1の水溶性樹
脂層の露光部分、44は第4のレジストの現像された部
分、45は44の上に成膜された第11の金属膜である
ニッケル膜、46は45の金属膜を電極にして電鋳され
る第12の金属層であるニッケル層、47は完成した光
記録媒体用スタンパである。
【0040】図8は本発明になる光記録媒体用スタンパ
の作成原理を説明するための図である。48はレーザー
カッティングに用いる光学系の回折限界によって決まる
幅である。49は現像によって形成される幅であり、4
8より狭くなる。50はガラス製の第4の原盤、51は
レジストが現像された部分に形成された第11の金属膜
である。
【0041】図7(a)から図7(c)に示す光記録媒
体用スタンパの作成は以下の方法による。まず、39の
ガラス製の第4の原盤の表面をHMDS(ヘキサメチル
ジシラザン)のベーパー処理をした後、40のポジ型の
第4のレジストを1400Å塗布し、60℃で5分プリ
ベークする。その上に、アニオン系の第1の界面活性剤
を溶解した水溶液で、第4の原盤を回転させながらリン
スする。そして、41のレーザー光照射によってカッテ
ィングに用いるレーザー光の透過率が上昇する性質を有
する第1の水溶性樹脂層をスピンコート法によって20
0Å形成する。これは、ポリビニルピロリドンに結晶性
ポリウレタン樹脂を分散させたものを用いた。その後、
HeCdレーザー(442nm)を用いて、NAが0.
9の光学系を用いてほぼ回折限界で露光する。そうする
と、42の第4のレジストの露光部分、43の第1の水
溶性樹脂層の露光部分ができる。その後、アニオン系の
第2の界面活性剤を含有する水でリンスし、アフターベ
ークをし、アルカリ溶液を用いて現像すと44の第4の
レジストの現像された部分ができる。そしてこの44の
上に45の第11の金属膜であるニッケル膜をスパッタ
リング法を用いて真空成膜する。そして、この45の金
属膜を電極にして電鋳される46の第12の金属層であ
るニッケル層を形成する。その後、第4の原盤から剥離
することによって、47の光記録媒体用スタンパができ
る。
【0042】次に、図8を用いて本発明になる光記録媒
体用スタンパの作成原理について説明する。50のガラ
ス製の第4の原盤に、第4のレジストを塗布し、その上
にさらに水溶性樹脂層を形成し、それを現像するとレジ
ストの上に形成された水溶性樹脂層の分だけ溝幅は浅く
しかも細くなる。その後51のレジストが現像された部
分に形成された第11の金属膜を形成する。この場合、
水溶性樹脂層が熱によりカッティングに用いるレーザー
光の透過率が上昇する性質を有すると、熱により透過率
が上昇する領域と、光スポットの領域がずれ、それらの
重なった部分だけ、レジストが露光されることになり、
48のレーザーカッティングに用いる光学系の回折限界
によって決まる幅より狭い、49の現像によって形成さ
れる幅が達成される。これによってマスタリングに用い
た光学系の回折限界より溝幅は細くすることができ、ピ
ットは小さいものを形成することが可能になる。
【0043】本実施例4において、44の第4のレジス
トの現像部分に直接45の第11の金属膜であるニッケ
ル膜を成膜したが、44の上に本実施例3で示した様
に、後で溶解可能なAgSiのような第13の金属膜を
形成した後に、45の第11の金属膜を成膜してもよ
い。この場合、この第13の金属膜を後で溶解する工程
が増えることになる。これは、第12の金属層を電鋳す
るとき、第4の原盤から剥離することを防ぐため、ある
いは第4の原盤から完成したスタンパを剥離するときに
レジスト残りを除去するために用いられる場合である。
【0044】(実施例5) 以下本発明について図面に基づいて説明する。図9
(a)から図9(c)は本発明になる光記録媒体用スタ
ンパの製造方法の概念図である。52はガラス製の第5
の原盤、53は第5のレジスト層、54はレーザー光照
射によってカッティングに用いるレーザー光の透過率が
上昇する性質を有する第2の水溶性樹脂層、55は第5
のレジストの露光部分、56は第2の水溶性樹脂層の露
光部分、57は第5のレジストの現像された部分、58
は57の上に成膜された第14の金属膜であるニッケル
膜、59は58の金属膜を電極にして電鋳される第15
の金属層であるニッケル層、60は完成した光記録媒体
用スタンパである。図10は本発明になる光記録媒体用
スタンパの作成原理を説明するための図である。61は
レーザーカッティングに用いる光学系の回折限界によっ
て決まる幅である。62は現像によって形成される幅で
あり、61より狭くなる。63はガラス製の第5の原
盤、62はレジストが現像された部分に形成された第1
4の金属膜である。
【0045】図9(a)から図9(c)に示す光記録媒
体用スタンパの作成は以下の方法による。まず、52の
ガラス製の第4の原盤の表面をHMDS(ヘキサメチル
ジシラザン)のベーパー処理をした後、53のポジ型の
第4のレジストを1400Å塗布し、60℃で5分プリ
ベークする。その上に、アニオン系の第3の海面活性剤
を溶解した水溶液で、第5の原盤を回転させながらリン
スする。そして、54のレーザー光照射によってカッテ
ィングに用いるレーザー光の透過率が上昇する性質を有
する第2の水溶性樹脂層をスピンコート法によって20
0Å形成する。これは、ポリビニルピロリドンに光カチ
オン発生剤とカチオンにより退色する性質を有する物質
を分散させたものを用いた。その後、HeCdレーザー
(442nm)を用いて、NAが0.9の光学系を用い
てほぼ回折限界で露光する。そうすると、55の第4の
レジストの露光部分、56の第1の水溶性樹脂層の露光
部分ができる。その後、アニオン系の界面活性剤を含有
する水でリンスし、アフターベークをし、アルカリ溶液
を用いて現像すと57の第5のレジストの現像された部
分ができる。そしてこの57の上に58の第14の金属
膜であるニッケル膜をスパッタリング法を用いて真空成
膜する。そして、この58の金属膜を電極にして電鋳さ
れる59の第15の金属層であるニッケル層を形成す
る。その後、第5の原盤から剥離することによって、6
0の光記録媒体用スタンパができる。
【0046】次に、図10を用いて本発明になる光記録
媒体用スタンパの作成原理について説明する。63のガ
ラス製の第5の原盤に、第5のレジストを塗布し、その
上にさらに水溶性樹脂層を形成し、それを現像するとレ
ジストの上に形成された水溶性樹脂層の分だけ溝幅は浅
くしかも細くなる。その後64のレジストが現像された
部分に形成された第14の金属膜を形成する。この場
合、水溶性樹脂層がカッティングに用いるレーザー光に
よりカチオンを発生し、pHが変わりそれによって透過
率が上昇する性質を有すると、レーザー光によって透過
率が上昇する領域と、光スポットの領域がずれ、それら
の重なった部分だけ、レジストが露光されることにな
り、61のレーザーカッティングに用いる光学系の回折
限界によって決まる幅より狭い、62の現像によって形
成される幅が達成される。これによってマスタリングに
用いた光学系の回折限界より溝幅は細くすることがで
き、ピットは小さいものを形成することが可能になる。
【0047】本実施例5において、57の第5のレジス
トの現像部分に直接58の第14の金属膜であるニッケ
ル膜を成膜したが、57の上に本実施例3および実施例
4で示した様に、後で溶解可能なAgSiのような第1
3の金属膜を形成した後に、58の第14の金属膜を成
膜してもよい。この場合、この第13の金属膜を後で溶
解する工程が増えることになる。
【0048】本実施例5において、水溶性樹脂の中には
光カチオン発生剤およびpHによって少なくとも442
nmの波長の光の透過率が向上する物質を含有した。水
溶性樹脂の母剤としてN−ビニルピロリドンを用いた。
また、本実施例5においてはさらに、レジスト層の上に
形成される水溶性樹脂の中に水溶性変成ナフトキノンジ
アジドを用いることもできたが、従来のレジストとの反
応性を合致させるための目的である。また、レジスト層
は表面が疎水性であり、その上に水溶性樹脂を薄く塗布
することは非常に困難であるので、レジスト層表面を活
性化した後に行なうことが必要になる。その活性化の方
法としては、界面活性剤を塗布したり、プラズマ処理し
たりすることなどが考えられる。また、レジスト層の上
に形成する水溶性樹脂層は非常に薄く形成しなければな
らないので、光に対する光学特性をレジストと合わせた
LB膜により形成してもよい。この場合、LB膜は1か
ら数分子層形成できるように、分子中に親水基と疎水基
を導入しなければならない。
【0049】(従来例との比較)次に、従来の方法によ
って作成した場合との比較について説明する。従来の方
法はまず、ガラス製の原盤にHMDS処理をしてポジ型
のレジスト層を約1500Å形成する。HeCdレーザ
ーを用いてこれをカッティングする。その後水でリンス
して露光した部分のレジスト中のナフトキノンジアジド
をインデンカルボン酸にする反応を促す。そして、アル
カリ溶液を用いてレジスト層を現像する。現像が終わっ
たレジスト表面にニッケル層をスパッタ法によって約1
000Å成膜する。そしてこの形成したニッケル層を電
極にしてさらにニッケルを電鋳する。その後、電鋳した
ニッケル層をガラス製の原盤から外し、外周部及び内周
部を加工して光記録媒体用スタンパを形成する。この場
合HeCdレーザーを用いて、対物レンズのNAを0.
9にしても、レーザー光のスポットの直径が0.4μm
より小さくならないため得られる溝の幅やピット径は略
0.4μmであった。以上のように、従来の場合はスポ
ット径が略0.4μmであり、形成された溝やピットの
幅は0.4μmより大きくなったのに対し、本実施例1
から5に示す本発明による方法を用いると0.3μmか
ら0.2μmの幅の溝やピットを形成することが可能で
あった。
【0050】本実施例1から本実施例5に示した方法で
作製した光記録媒体用スタンパを用いて作製した光記録
媒体概念図を図11に示す。本実施例1から実施例5に
示した方法で作製した光記録媒体用スタンパを用い、ポ
リカーボネートの基板を成形し、415nmの短波長レ
ーザーを用いて記録および再生を行なったところ、記録
密度が従来より3から4倍増加させることが可能である
ことが確認された。
【0051】63は本実施例1から5における方法によ
り作製したスタンパを用いて成形したポリカーボネート
の基板、64はPt/Co系の周期多層膜の記録膜、6
5は有機保護層、66は本発明によって形成される溝で
ある。この場合溝幅を0.25μmとし、トラック溝ピ
ッチを0.9μmとした。記録膜には400nm付近で
カー回転角の大きくとれるようにPt/Co系の周期多
層膜を用いた。このPt/Co系の周期多層膜はCoと
Ptを多層交互に成膜したものである。この記録膜には
TbFeCoCr/NdCo/TbFeCoの多層膜や
NdDyFeCo/NdCo/NdDyFeCo、Nd
DyTbFeCo/NdCo/NdDyTbFeCoを
用いても同様な結果が得られた。
【0052】尚、本発明はこれらの実施例に限定される
と考えるべきではなく、本発明の主旨を逸脱しない限り
種々の変更は可能である。
【0053】例えば、図1おける1、図3における1
3、図5における26、図7における39および図9に
おける52としてガラス原盤を用いたが、ガラスに限ら
ずアルミナ、シリカ、マグネシア、サイアロン、シリコ
ンカーバイト、シリコンウエハー、窒化珪素、窒化アル
ミニウムなどのセラミックスや半金属物質を用いてもよ
い。また、本実施例1に示す図1および図2における第
1の金属、本実施例3の第8の金属、本実施例4および
本実施例5における第13の合金としてAgSiを用い
たが、これはアンモニア系の銀剥離液によって容易に第
2の金属と剥離できる。そのためこの第1、第8および
第13の金属はこれに限定されるものではない。
【0054】また、本実施例1から5において、第1、
第8および第13の金属以外としてはすべてニッケルを
用いたが、例えば第2の金属は第3の金属を電鋳するた
めの電極になるものであれば差し支えないので、NiC
u、NiCo、NiAg、NiAuなどのニッケル合金
の他に、Cu、Agなどの単体金属あるいは別の合金系
でも構わない。そして、例えば第3の金属や第6の金属
は、スタンパを形成する土台になるもので、電鋳によっ
て形成されある程度の硬度があるものであれば用いるこ
とができる。さらに、例えば、第4の金属は第3の金属
の上に形成されるものであり、第3の金属との密着性が
必要となるので、第4の金属と同種のものが好ましくな
る。この第4の金属や第7の金属は特に密着力と真空成
膜時のグレインサイズ等を考慮してやる必要がある。密
着力を向上させるため、CrやCr合金などを添加した
ニッケルを用いてもよい。また、真空成膜時のグレイン
サイズを小さくするため他の金属やSi等を添加しても
よい。
【0055】さらに、本実施例1の第1の金属、本実施
例3の第8の金属および本実施例4および本実施例5の
第13の金属である後で溶解可能な金属膜には2つの条
件が必要になる。一つは真空成膜したときにグレインサ
イズが小さいこと、もう一つは光記録媒体用スタンパの
材質となる金属と異なる条件で分離できるものでなけれ
ばならない。すなわち、特殊な溶液によって溶解できる
ことが必要になる。従って、本実施例のように真空成膜
したときにグレインサイズが小さくなるようにAgにS
i、Ge、Al、Mg、Znなどの金属を含むものをア
ンモニア系の銀剥離液で剥離すること、あるいはAl、
Mg、Znなどの両性金属に種々の不純物を添加してグ
レインサイズを小さくして、後でアルカリ溶液によって
溶解させることなど、反応性の違いを利用することもで
きる。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば光記録
媒体に用いるスタンパのトラック溝の幅を従来のものよ
り細く、ピットを従来のものより小さくできるので、光
記録媒体の記録密度を増加させる短波長記録のための記
録膜を用いた系に必要な基板提供することができるよう
になり、それによって光記録媒体の記録密度を増加させ
ることが可能になるという効果を有する。また、従来の
光学系を用いて、従来より細い溝や小さいピットを形成
できるという効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる光記録媒体用スタンパの製造方
法を示す概念図である。
【図2】 本発明になる記録媒体用スタンパの作成原理
を説明するための図である。
【図3】 本発明になる光記録媒体用スタンパの製造方
法を示す概念図である。
【図4】 本発明になる光記録媒体用スタンパの作成原
理を説明するための図である。
【図5】 本発明になる光記録媒体用スタンパの製造方
法の概念図である。
【図6】 本発明になる光記録媒体用スタンパの作成原
理を説明するための図である。
【図7】 本発明になる光記録媒体用スタンパの製造方
法の概念図である。
【図8】 本発明になる光記録媒体用スタンパの作成原
理を説明するための図である。
【図9】 本発明になる光記録媒体用スタンパの製造方
法の概念図である。
【図10】 本発明になる光記録媒体用スタンパの作成
原理を説明するための図である。
【図11】 本実施例1から実施例5に示した方法で作
製した光記録媒体用スタンパを用いて作製した光記録媒
体の概念図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/26 G11B 7/24 C25D 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原盤上にレジストを塗布する第1工程
    と、前記レジストを露光した後、前記レジストを選択的
    に除去することにより所定のパターンからなるレジスト
    パターンを形成する第2工程と、このレジストパターン
    上に、第1の金属膜を形成する工程であって、少なくと
    も第2工程でレジストが除去された部分においては該金
    属膜が山状になるように第1の金属膜を形成する第3工
    程と、現像されずに残った前記レジスト部分および現像
    されずに残った前記レジスト部分に形成された前記第1
    の金属膜を除去する第4工程と、前記第4工程において
    残存した第1の金属膜と第2の金属膜とからなる積層膜
    を形成する第5工程と、この積層膜を前記原盤から剥離
    する第6工程と、前記第6工程で原盤から剥離された積
    層膜から第1の金属膜を除去する工程と、を有すること
    を特徴とするスタンパの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスタンパの製造方法にお
    いて、前記第1の金属膜がAgSiからなることを特徴
    とするスタンパの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2のいずれかに記載のスタ
    ンパの製造方法において、前記スタンパは、前記レーザ
    光の回折限界より微細なパターンを含むことを特徴とす
    るスタンパの製造方法。
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