JP3235258B2 - 塩素化エチレン系ゴム組成物 - Google Patents

塩素化エチレン系ゴム組成物

Info

Publication number
JP3235258B2
JP3235258B2 JP06563593A JP6563593A JP3235258B2 JP 3235258 B2 JP3235258 B2 JP 3235258B2 JP 06563593 A JP06563593 A JP 06563593A JP 6563593 A JP6563593 A JP 6563593A JP 3235258 B2 JP3235258 B2 JP 3235258B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
ethylene
chlorinated
parts
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06563593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06279633A (ja
Inventor
直敏 渡辺
一郎 寒河江
雅之 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP06563593A priority Critical patent/JP3235258B2/ja
Publication of JPH06279633A publication Critical patent/JPH06279633A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3235258B2 publication Critical patent/JP3235258B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋性、貯蔵安定性お
よび耐熱性に優れ、かつ、機械的強度のバランスも良好
な塩素化エチレン系ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、エチレン系重合体の塩素化
物は、難燃性、耐熱性、耐薬品性、耐候性および電気特
性のごとき物性が良好であり、自動車部品、工業部品お
よび家庭電気機器などの分野において広く利用されてい
る。該塩素化物をゴム弾性体として利用するには、汎用
ゴムと異なり構造上二重結合が付与されていないことが
多いため、硫黄または硫黄供与体を架橋剤として架橋さ
せることは困難である。これを改良する方法として、メ
ルカプトトリアジン、二級アミンおよび金属化合物から
なる架橋法が提案されている(例えば、特公昭54-15459
号公報、特開昭63-230753 号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記架
橋方法は、架橋性の点から必ずしも満足すべきものでは
なく、架橋度および貯蔵安定性上の問題点があり、さら
に耐熱性がそれほどよくなく、用途によっては制限され
ることも多い。本発明は、かかる状況に鑑みてなされた
ものであり、架橋性、貯蔵安定性および耐熱性に優れ、
かつ、機械的強度のバランスも良好な塩素化エチレン系
ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、架橋促進剤として特定の多価アルコール
のアミン塩を添加することにより上記目的が達成できる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(A)塩素化エチレン系
重合体 100重量部、(B)受酸剤となる金属化合物
および/またはハイドロタルサイト石群 1.0〜15
重量部、(C)多価アルコールのアミン塩 0.1〜1
0重量部、ならびに(D)一般式が(I)式で示されるメ
ルカプトトリアジン系化合物 0.01〜5.0重量部
【化2】 (式中、R1 はメルカプト基およびアミノ基からなる群
から選ばれる。)からなる塩素化エチレン系ゴム組成物
を提供するものである。
【0005】以下、本発明を具体的に説明する。 (A)塩素化エチレン系重合体 本発明において使われる塩素化エチレン系重合体は、後
記のエチレンを主成分とする重合体に塩素を反応させる
ことによって得られる塩素化物である。該エチレンを主
成分とする重合体としては、エチレン単独重合体、エチ
レンとα−オレフィンとの共重合体、わずかの結晶分を
有するエチレン−プロピレン共重合体ならびに少なくと
もエチレンとα,β−不飽和ジカルボン酸またはその無
水物との共重合体が挙げられる。エチレン単独重合体お
よびエチレンとα−オレフィンとの共重合体はエチレン
を単独重合またはエチレンと多くとも20重量%のα−
オレフィン(一般には、炭素数が3〜12個)とを共重
合することによって得られるものである。その密度は一
般には、0.910〜0.970g/ccである。また、
その分子量は少なくとも3万であり、とりわけ5万〜7
0万が好適である。
【0006】また、わずかの結晶分を有するエチレン−
プロピレン共重合体のプロピレンの共重合割合は通常1
5〜40重量%であり、18〜40重量%が好ましく、
特に20〜38重量%が好適である。プロピレンの共重
合割合が15重量%では得られる塩素化エチレン−プロ
ピレン共重合体はゴム的な弾性が乏しく、むしろ製品に
おいてプラスチックライクである。一方、40重量%を
超えると、塩素化のさいに得られる塩素化エチレン−プ
ロピレン共重合体の粒子が大きくなり、反応系において
団塊状になるために好ましくない。また、該エチレン−
プロピレン共重合体のメルトインデックス(JIS K
7210にしたがい、条件が14で測定、以下「MI
(1)」という)は通常0.01〜5.0g/10分であ
り、0.02〜5.0g/10分が望ましく、とりわけ
0.05〜5.0g/10分が好適である。MI(1)が
0.01g/10分未満のエチレン−プロピレン共重合体
では、得られる塩素化エチレン−プロピレン共重合体の
加工性がよくない。一方、5.0g/10分を超えると、
塩素化における反応効率が悪く、しかも塩素化物の団塊
化が激しい。
【0007】該エチレン−プロピレン共重合体のムーニ
ー粘度(ML1+4 、100℃)は通常10〜180であ
り、10〜170が好ましく、特に10〜150が好適
である。ムーニー粘度が10未満のエチレン−プロピレ
ン共重合体では、塩素化中に塩素化物の団塊化が激し
い。一方、180を超えると、ゴム的な弾性が乏しく、
むしろプラスチックライクである。なお、該エチレン−
プロピレン共重合体は、差動走査熱量計(Differential
Scanning Calorimeter,DSC)で測定した融解ピーク
が通常80℃以上であり、80〜125℃が好ましく、
特に85〜125℃が好適である。前記融解ピークが8
0℃未満では、塩素化反応時に塊状になり、均一な塩素
化物が得られないために好ましくない。
【0008】また、該エチレン−プロピレン共重合体は
X線で測定した結晶化度が通常3%以上であり、3〜5
0%が望ましく、とりわけ3〜45%が好適である。こ
の結晶化度が3%未満では塩素化の段階で塊状となり、
同様に均一な塩素化物が得られない。さらに、該エチレ
ン−プロピレン共重合体はゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)で測定した分子量分布の指標で
ある重合平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)
は、通常4以上であり、4〜8が好ましい。Mw/Mn
が4未満では得られる塩素化物の加工性がよくないため
に好ましくない。
【0009】さらに、少なくともエチレンとα,β−不
飽和ジカルボン酸またはその無水物との共重合体はエチ
レンと「α,β−不飽和ジカルボン酸および/またはそ
の無水物」(以下「コモノマー(1)」という)との共
重合体でもよく、エチレンおよびコモノマー(1)のほ
かに、第三共重合成分として「不飽和カルボン酸エステ
ル、アルコキシアルキルアクリレートおよびビニルエス
テルからなる群からえらばれた少なくとも一種の二重結
合を有するモノマー」(以下「コモノマー(2)」とい
う)とからなる多元共重合体でもよい。コモノマー
(1)のうち、α,β−不飽和ジカルボン酸の炭素数は
通常多くとも20個であり、とりわけ4〜16個のもの
が好適である。該ジカルボン酸の代表例としては、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、3,6
−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ−シ
ス−フタル酸があげられる。本発明のα,β−不飽和ジ
カルボン酸成分のうち、前記α,β−不飽和ジカルボン
酸の無水物が望ましく、なかでも無水マレイン酸が好適
である。コモノマー(2)のうち、不飽和カルボン酸エ
ステルの炭素数は通常4〜40個であり、特に4〜20
個のものが好ましい。代表例としては、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレートなどの熱安
定性のよいものが好ましい。
【0010】さらに、アルコキシアルキルアクリレート
の炭素数は通常多くとも20個である。また、アルキル
基の炭素数が1〜8個(好適には、1〜4個)のものが
好ましく、さらにアルコキシ基の炭素数が1〜8個(好
適には、1〜4個)のものが望ましい。好ましいアルコ
キシアルキルアクリレートの代表例としては、メトキシ
エチルアクリレート、エトキシエチルアクリレートおよ
びブトキシエチルアクリレートが挙げられる。また、ビ
ニルエステルの炭素数は、一般には多くとも20個(好
適には、4〜16個)である。好適なビニルエステルの
代表例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビ
ニルブチレート、ビニルピパレートなどがあげられる。
本発明に使用するエチレン系共重合体において、コモノ
マー(1)の共重合割合は通常0.5〜25モル%であ
り、1.0〜25モル%が好ましく、特に1.0〜20
モル%が好適である。コモノマー(1)の共重合割合が
0.1モル%未満では得られる塩素化物の効果を発揮し
ない。一方、25モル%を超えると工業的に製造するさ
いにコストおよび製造上問題がある。
【0011】本発明において、エチレン、コモノマー
(1)およびコモノマー(2)からなる三元共重合体は
塩素化させるさいにブロッキングがなく、反応を容易に
実施することができる。さらに、得られる塩素化エチレ
ン系共重合体はゴム弾性および耐熱性がすぐれているた
めに好ましい。また、コモノマー(2)の共重合割合は
製造的にも、コスト的にも一般には多くとも25モル%
であり、0.5〜25モル%のものが望ましく、とりわ
け1.0〜25モル%のものが好適である。
【0012】該エチレン系共重合体のメルトインデック
ス(JIS K7210にしたがい、条件が4で測定、
以下「MI(2)」という)は通常0.1〜100g/
10分であり、0.5〜100g/10分のものが好まし
く、特に1.0〜100g/10分のものが好適である。
MI(2)が0.1g/10分未満では得られる塩素化エ
チレン系共重合体の成形性や混練性がよくない。一方、
100g/10分を超えると得られる塩素化エチレン系共
重合体の機械的特性がよくない。本発明の塩素化エチレ
ン系重合体はこれらの重合体を塩素化させることによっ
て得られる。塩素化はこれらの塩素化物を製造するため
に一般に行われている水性懸濁液中で塩素化する方法を
適用することによって達成することができる。該塩素化
エチレン系重合体の塩素含有量は一般には15〜45重
量%であり、17〜45重量%が望ましく、とりわけ2
0〜43重量%が好適である。塩素化エチレン系重合体
の塩素含有量が15重量%未満では、製造上で反応はで
きるが、後処理のさいに水洗工程において非常に困難に
なる。一方、45重量%を超えると、得られた塩素化エ
チレン系重合体は硬く、エラストマー状でなくなる。
【0013】また、ムーニー粘度(ML1+4 、100
℃)は成形性および機械的特性の点から通常10〜15
0であり、10〜130が好ましく、特に10〜120
が好適である。 (B)金属化合物およびハイドロタルサイト石群 また、本発明において受酸剤として使用する金属化合物
としては、周期律第II族の金属の酸化物、水酸化物、炭
酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩および亜リン
酸塩ならびに周期律第IVa 族の金属の酸化物、塩基性炭
酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性
亜硫酸塩および三塩基性硫酸塩などが挙げられる。
【0014】また、ハイドロタルサイト石群は、一般式
がMgaMeb(OH)cCO3・nH2O(ただし、Me
はAl、CrまたはFeを、aは1〜10の整数を、b
は1〜5の整数を、cは10〜20の整数を、またnは
0〜8の整数をそれぞれ表わす。)で示される化合物で
ある。上式においてnが0というのは、該化合物を25
0〜350℃の温度で焼成して結晶水を除去したものに
相当する。該化合物のの平均粒径は一般には0.1〜1
50μmであり、なかでも0.5〜100μmのものが
好ましい。 (C)多価アルコールのアミン塩 また、本発明に用いる多価アルコールのアミン塩は、
般式(II)または(III)で示されるものである。
【化3】 (式中、nは1以上の整数、mは1〜2の整数を、R 1
は炭化水素の残基を、R 2 、R 3 およびR 4 は同一でも異
種でもよく、水素または炭素数が多くとも18の炭化水
素基であるが、R 2 、R 3 およびR 4 とが互いに結合して
炭化水素環を形成してもよく、さらにヘテロ原子を介し
て結合して異節環を形成してもよいが、すべて同時に水
素であることはない。)かかるアミン塩を構成する多価
アルコールの具体例としては、エチレングリコール、
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−ブタン ジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−
トリメチルペンタン−1,3−ジオール、グリセリンな
どが挙げられる。
【0015】また、一方のアミンの具体例としては、エ
チルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシル
アミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブ
チルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジ
ラウリルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピペリジ
ン、ピペコリン、モルホリン、ピペラジンなどが挙げら
れる。さらに、多価アルコールのアミン塩の具体例とし
ては、エチレングリコールのシクロヘキシルアミン塩、
エチレングリコールのジシクロヘキシルアミン塩、エチ
レングリコールのトリヘキシルアミン塩、トリエチレン
グリコールのジシクロヘキシルアミン塩などが挙げられ
る。
【0016】(D)メルカプトトリアジン系化合物 さらに、本発明において使用されるメルカプトトリアジ
ン系化合物は、ゴム業界において加硫剤または加硫促進
剤として使用されているものであり、一般式が(I)式で
示される化合物である。
【化4】 (式中、R1 はメルカプト基およびアミノ基からなる群
から選ばれる。)上記(I) 式において、R1 のうち、ア
ミノ基は炭素数が多くとも20個の炭化水素基を有する
ものでもよい。該化合物の代表例としては、1,3,5
−トリチオシアヌル酸、1−ヘキシルアミノ−3,5−
ジメチルカプトトリアジン、1−ジエチルアミノ−3,
5−ジメチルカプトトリアジン、1−シクロヘキシルア
ミノ−3,5−ジメチルカプトトリアジンなどが挙げら
れる。これらの化合物は、特開昭59-10099号公報明細書
に詳細に記載されている。
【0017】これにさらに他の加硫促進剤を配合しても
よい。該促進剤は、一般にゴム業界において加硫促進剤
として広く利用されているものである。その代表例は、
チアゾール系、イミダゾリン系、ジチオカルバメート
系、チウラム系、ザンテート系、グアニジン系およびア
ルデヒド・アミン系に分類される。また、前記刊行物第
64頁および第 170頁ないし第 173頁に記載されているリ
ン系化合物のごとき求核試薬も加硫促進剤として使用で
きる。これらの加硫促進剤については、特開昭59-15440
号公報明細書に代表例が記載されている。
【0018】(E)配合割合 本発明において、塩素化エチレン系重合体100重量部
に対する他の成分の配合割合は下記のとおりである。金
属化合物および/またはハイドロタルサイト石群は、そ
の合計量として1.0〜15重量部であり、2.0〜1
5重量部が望ましく、とりわけ3.0〜12重量部が好
適である。合計量が1.0重量部未満では架橋性が低下
し、また貯蔵安定性も悪化する。一方、15重量部を超
えると加工性が悪くなり、さらに得られる架橋ゴムの強
度が低下する。また、多価アルコールのアミン塩は0.
1〜10重量部であり、0.2〜10重量部が好まし
く、特に0.3〜8重量部が好適である。該塩が0.1
重量部未満では、架橋が充分進行しない。一方、10重
量部を超えてもさらに架橋性が向上することはない。さ
らに、メルカプトトリアジン系化合物は0.01〜5.
0重量部であり、0.02〜5.0重量部が好ましく、
特に0.1〜4.0重量部が好適である。メルカプトト
リアジン系化合物が0.01重量部未満では、架橋がタ
イトに進行しない。一方、5.0重量部を超えると高温
引裂強度が低下する。さらに、前記のその他の加硫促進
剤を配合する場合は、一般には多くとも10重量部であ
る。
【0019】(F)混合方法、加硫方法、成形方法など 以上の物質を均一に配合することにより本発明の組成物
を得ることができるが、さらにゴム業界において一般に
使用されている可塑剤、安定剤、滑剤、着色剤および各
種充填剤などの添加剤を使用目的に応じて添加すること
ができる。本発明の組成物を得るには、ゴム業界におい
て通常行なわれている混合方法を適用すればよい。この
組成物を製造する際、本質的に塩素化エチレン系重合体
が架橋しないことが重要である。このために、混合は、
一般には室温ないし100℃において実施する。
【0020】こうして得られる組成物は、一般に使用さ
れている押出成形機、射出成形機、圧縮成形機などを利
用して所望の形状に形成される。架橋は、通常100〜
200℃の温度範囲で、成形中にスチーム缶、エアーバ
スなどにより加熱される。架橋時間は、架橋温度によっ
て異なるが、一般には0.5〜120分である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、引張試験はJIS K6301に準じて
JIS3号ダンベルを用いてショッパー型試験機を使用
して引張強度(以下、TB という)、伸び率(以下、E
B という)および硬さ(以下、HS という)を測定し
た。また、耐熱性試験は、温度が120℃に設定された
JISギヤオーブン中にJIS3号ダンベルを5日間お
よび7日間放置した後、TB 、EB およびHS を測定
し、TB およびEB の変化率ならびにHS の変化を求め
た。さらに、貯蔵安定性は、38℃に設定されたギヤオ
ーブン中に試料を7日間放置した後、ムーニー試験機を
用いて温度125℃、ラージローターおよび予熱1分の
条件で、4分値の粘度およびT5のスコーチ性を測定
し、ブランク値との変化量を求めた。また、架橋試験
は、ディスクレオメーター(ODR−100型)を使用
して温度が165℃、振幅3度およびフルスケールが2
00kg−cmで1時間トルクを測定した。
【0022】なお、使用した材料の製造、物性、種類な
どを下記に示す。 [塩素化エチレン系重合体]ブテン−1を3重量%含有
するエチレン−ブテン−1共重合体(密度0.94g/
cc、平均分子量約17万)を水性懸濁法で塩素化した
塩素含有量が36.5%、ムーニー粘度(ML1+4 10
0℃)が74である非晶性の塩素化ポリエチレン(以
下、塩素化物(a) という)、プロピレン含有量が22重
量%であり、かつムーニー粘度が115であるエチレン
−プロピレン共重合体を塩素化して得られた塩素含有量
が35.4重量%、ムーニー粘度が42である塩素化エ
チレン−プロピレン共重合体(以下、塩素化物(b) とい
う)および融点が108℃であり、かつメルトフローレ
ートが100g/10分であるエチレン−メチルメタク
リレート−無水マレイン酸(メチルメタクリレート含有
量18.5モル%、無水マレイン酸含有量1.5モル
%)を塩素化して得られる塩素含有量32.5重量%、
ムーニー粘度32.5である塩素化エチレン三元共重合
体(以下、塩素化物(c) という)を使用した。
【0023】[金属化合物およびハイドロタルサイト石
群]また、金属化合物として、酸化マグネシウム(協和
化学社製、商品名キョーワマグ150)(以下、MgO
という)およびハイドロタルサイト石群として、平均粒
径が1μm、比表面積が10m2 /gであり、かつ30
0℃で焼成したハイドロタルサイト(以下、DHTとい
う)を使用した。
【0024】[多価アルコールのアミン塩]多価アルコ
ールのアミン塩として、エチレングリコールのジシクロ
ヘキシルアミン塩(以下、EG−1という)およびジエ
チレングリコールのジシクロヘキシルアミン塩(以下、
EG−2という)を使用した。また、比較のため、2−
メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン
塩(以下、BAという)を用いた。
【0025】[メルカプトトリアジン系化合物]メルカ
プトトリアジン系化合物として、1,3,5−メルカプ
ト−S−トリアジン(以下、アジンという)を使用し
た。
【0026】実施例1〜7、比較例1〜4 表1に種類および配合量が示されている塩素化エチレン
系共重合体、金属化合物、ハイドロタルサイト石群、多
価アルコールのアミン塩およびメルカプトトリアジン系
化合物を室温においてオープンロールを使用して20分
間混練し、シートを成形した。得られた各シートを温度
170℃および圧力200kg/cm2の条件で15分
間熱プレスして架橋シートを作製した。得られた各シー
トの常態特性としてTB 、EB およびHS ならびに耐熱
性試験としてTB およびEB の変化率ならびにHS の変
化、ならびに貯蔵安定性として4分値の粘度およびT5
の測定を行なった。それらの結果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】さらに、オープンロールで得られたシート
を使用して架橋試験を行った結果を図1に示す。
【0030】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、下記の如き効果
を発揮する。 (1)機械的強度が優れる。 (2)耐摩耗性および耐熱性が良好である。 (3)耐油性および耐寒性が優れている。 (4)耐オゾン性が良好である。 (5)永久伸性が優れている。 本発明のゴム組成物は、上記の如き優れた特性を有する
ばかりでなく、成形性も良好であるため、下記の如く多
方面に使用することができる。 (1)ブーツ類、エアインテークホースなどの自動車用
部品 (2)パッキング、ホースなどの工業用部品 (3)電線などの被覆材 (4)建材用のガスケット、目地材など。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦軸にトルク、横軸に架橋時間で示した架橋曲
線図である。
【符号の説明】
a 実施例3により得られた組成物の架橋曲線 b 比較例1により得られた組成物の架橋曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5:37) C08K 5:37) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 7/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)塩素化エチレン系重合体 100
    重量部、(B)受酸剤となる金属化合物および/または
    ハイドロタルサイト石群 1.0〜15重量部、(C)
    多価アルコールのアミン塩 0.1〜10重量部、なら
    びに(D)一般式が(I)式で示されるメルカプトトリア
    ジン系化合物 0.01〜5.0重量部、 【化1】 (式中、R1 はメルカプト基およびアミノ基からなる群
    から選ばれる。)からなる塩素化エチレン系ゴム組成
    物。
JP06563593A 1993-03-24 1993-03-24 塩素化エチレン系ゴム組成物 Expired - Fee Related JP3235258B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06563593A JP3235258B2 (ja) 1993-03-24 1993-03-24 塩素化エチレン系ゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06563593A JP3235258B2 (ja) 1993-03-24 1993-03-24 塩素化エチレン系ゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06279633A JPH06279633A (ja) 1994-10-04
JP3235258B2 true JP3235258B2 (ja) 2001-12-04

Family

ID=13292686

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06563593A Expired - Fee Related JP3235258B2 (ja) 1993-03-24 1993-03-24 塩素化エチレン系ゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3235258B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021215292A1 (ja) * 2020-04-22 2021-10-28

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06279633A (ja) 1994-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1060137A (en) Vulcanizable polymer blends of a halogen-containing polymer and a carboxyl-containing polymer
JP2001226489A (ja) イソプレン・イソブチレンゴムあるいはエチリデンノルボルネンを不飽和成分として含むエチレン・プロピレン・ジエンゴムまたはこれらのゴムの混合物の架橋方法およびその方法によって架橋して得られるゴム製品
JP3235258B2 (ja) 塩素化エチレン系ゴム組成物
JP3207950B2 (ja) 塩素化エチレン系ゴム組成物
JP3207949B2 (ja) 塩素化エチレン系ゴム組成物
JPH0739518B2 (ja) 接着性に優れた塩素化ポリエチレン組成物
JPH021858B2 (ja)
CA2092488A1 (en) Rubber composition
JP2606282B2 (ja) エラストマー組成物
JP3235226B2 (ja) 塩素化エチレン系ゴム組成物
JP2531731B2 (ja) 塩素化エチレン系共重合体混合物
JPH05239269A (ja) 難燃性樹脂組成物およびその製造方法
JPH06145257A (ja) アクリル系共重合ゴムの製造法およびその組成物
JP3536424B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP3538962B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP3373599B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06240010A (ja) ポリアミド樹脂組成物の調製方法
JP2619462B2 (ja) 塩素化エチレン系共重合体混合物
JP3538824B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP2609671B2 (ja) 塩素化エチレン系共重合体混合物
JPH0570642B2 (ja)
EP0738758A2 (en) Acrylic rubber composition
JP2609672B2 (ja) 塩素化エチレン系共重合体混合物
JPH0322415B2 (ja)
JP3591604B2 (ja) アクリルゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees