JP3234866B2 - 老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹林化工法 - Google Patents
老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹林化工法Info
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Description
ル吹付法面の補修及び樹林化工法に関する。
「モルタル」と称する)を吹付けた法面(任意傾斜の斜
面を含む)は、年月の経過と共に亀裂や破損を生じた
り、その背面と地山との間に空洞が生じたりする。これ
らは、法面崩落につながる危険性があるので補修が必要
となる。
た既設のモルタル吹付層をはつり、除去した後に、地山
を整形して再度同様のモルタル吹付工を行うものであっ
た。加えて、法面の更なる安定化と景観を配慮し、同時
に緑化工を行うことも多い。その他、法枠工等とも組み
合わされることがある。
は、モルタル吹付け後に金網等を敷設し、その上から厚
層基材吹付工又は客土種子吹付工を施工するものが基本
的である。例えば、特公昭55−42213号、特公平
3−68471号、特公平6−99933号、特公平7
−53997号等に開示されている。また、特許第26
19297号は、植生マットを補強土工により固定する
方法を開示している。
して、環境保全の見地から自然樹林の形成若しくは回復
が要望されている。よって、従来の草本植物主体の緑化
工から木本植物主体の緑化工へと技術開発の主眼が置か
れるようになっている。法面への木本植物の導入は、景
観のみならず法面安定化の見地からも好ましい。モルタ
ル吹付法面についても同様である。
緑化工は、草本植物の導入を前提とするものがほとんど
であり、モルタル吹付法面への木本植物の確実な導入法
は未だ提示されていない。
面は老朽化したものが多いという現状がある。老朽化し
たモルタル吹付法面については、緑化以前に先ず当面の
法面の補修安定化を図ることも重要である。老朽化した
モルタル吹付法面では、モルタル背面の地山の風化が予
想以上に進行していたり、老朽化に伴って発生したクラ
ックや剥離の箇所から雨水が浸入していたりすることが
多く、たとえ外見上異常が見られなくともその安定性に
は疑問がある。
は、先ず法面自体の安定化を十分に図った上で、緑化を
行わなければならない。従来は、法面安定化の工程と緑
化の工程は、別々に検討され施工されていたが、これは
様々な点で問題が多い。
定化を図る場合、状況に応じて空洞部にグラウトを充填
したりアンカーで補強したりするが、その後の緑化工に
おいて、木本植物の根系伸長用の穿孔を地山に対して設
ける場合に、厚いグラウト施工を行った箇所に穿孔する
ことは、非効率的であり不経済である。従って、事前調
査段階からグラウト充填箇所やアンカー設置箇所、ある
いは木本植物導入のための穿孔箇所等を全て把握した上
で、総合的な老朽化モルタル吹付法面修復工を行うこと
が望ましい。
切土面を外気や雨水から遮断して高い密閉性により風化
を抑止する法面保護工であるにも拘わらず、植物導入の
ためにモルタル層に穿孔することが頻繁に行われてい
る。このような行為は、老朽化モルタル吹付法面の不安
定化を助長しかねない。法面安定化に対する配慮を欠い
たまま安易に緑化してしまうと、外部から異常を発見す
ることも困難となり、極めて危険である。
表面に緑化を行えば、植物根系の伸長領域が生育基盤内
のみに限られてしまうことから、植物は強い水不足条件
下に置かれる。気象条件によっては萎凋したり枯損する
場合がある。
朽化したモルタル吹付法面の補修工と緑化工の双方を施
工する場合、特に緑化工の中でも樹林化工を行う場合
に、法面の補修工と樹林化工とを最適な形態で一連の工
程として統合することにより、効率的で無駄のない工法
を実現することである。具体的には、モルタル吹付法面
の確実な安定を維持しつつ、導入植物の根系の伸長領域
を十分に確保し、水環境を改善する工法を実現すること
である。
く、本発明による老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹
林化工法の形態は、次の(1)〜(9)の各工程を有する。 (1)赤外線診断法により事前に前記既設モルタル吹付層
の状態を調査及び解析する工程。 (2)前記既設モルタル吹付層の背面の空洞箇所にグラウ
トを充填する工程。 (3)水平又は上向きに施工する中空ロッド又はより線ロ
ッドを設置する工程。 (4)前記既設モルタル吹付層を貫通して前記地山に達す
る根系誘導孔を穿孔する工程。 (5)前記根系誘導孔に埋没防止用の蓋を取り付ける工
程。 (6)前記既設モルタル吹付層の上に鋼繊維補強コンクリ
ート層を吹き付ける工程。 (7)前記埋没防止用の蓋を除去する工程。 (8)前記根系誘導孔内に木根呼込材を充填する工程。 (9)前記鋼繊維補強コンクリート層の上に木本植物種子
を混合した生育基盤材層を吹き付ける工程。
において、前記根系誘導孔の孔径が地山側から法面表面
側へ向かって拡がる円錐形状部分を有するように穿孔す
る。
る工程において、前記根系誘導孔の軸を水平に若しくは
地山側が高くなるべく傾斜させて穿孔する。
防止用の蓋を取り付ける工程において、前記蓋の形状
が、下方部分に前記根系誘導孔に挿入可能な部分を有
し、上方部分に外径が地山側から法面表面側へ向かって
拡がる円錐形状部分を有し、かつその上端が後に施工さ
れる鋼繊維補強コンクリート層よりも突出する長さを有
する。
空洞箇所に前記グラウトに替えて土壌質材料を充填して
もよい。
面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、
本発明による老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹林化
工法の一施工例を概略的に示す法面の断面図である。地
山60の法面上の老朽化した既設モルタル吹付層12に
は、多数の亀裂22が生じており、その背面の地山には
侵食による空洞24が形成された箇所もある。
と、第1に地山の診断若しくは調査、第2に法面の補
強、第3に緑化工から構成される。各工程を詳細に説明
する。第1の地山の診断若しくは調査の工程では、既設
モルタル吹付層の劣化状況やその背面の空洞や空隙の発
生箇所を確認する。これは、適切な補強手法を設定する
基礎データを得るためである。好適には、非破壊検査法
である赤外線診断法により事前調査及びその解析を行
う。赤外線診断法とは、赤外線カメラを用いて法面の温
度を計測し、その温度分布からモルタル背面の空洞部や
劣化部を診断する手法である。従来はハンマー打診によ
る診断が広く行われていたが、この方法では、作業員が
法面にロープでぶら下がりながら診断するため、安全
性、効率の点で問題があった。これに対し、赤外線診断
法は安全性及び効率の双方の点で優れている。
ず、老朽化した既設モルタル吹付層12と地山60との
密着性を確保するために、その間に形成された空洞24
にグラウト25を充填する。グラウトとしては、モルタ
ル等の流動性と強度を備えたものた望ましい。モルタル
の場合、水とセメントの比50〜55%、単位セメント
量1,250kg/m3が標準となる。
排除するために、水平又は上向きに施工する中空ロッド
又はより線ロッド20を施工する。中空ロッドは、防錆
処理した金属製のものや、繊維補強樹脂の中空棒状のも
のである。より線ロッドは、より線間の毛管現象で水分
を表面に排出する構造としたもので、塗装より線や炭素
繊維より線などにグラウトが侵入できないように表面処
理したものである。水平又は上向きに施工する中空ロッ
ド又はより線ロッド20は地山補強及び植生基盤への水
分補給を目的として設置し、主に不安定な部分に施工す
る。図5は、水平又は上向きに施工する中空ロッド又は
より線ロッド20の好適な構造を示す概略断面図であ
る。図5の水平又は上向きに施工する中空ロッド又はよ
り線ロッド20は、基本的には補強筋であるが中空部3
2を有し、排水管としても機能する。地山60に穿孔3
1を設けた後、この水平又は上向きに施工する中空ロッ
ド又はより線ロッド20を穿孔31内に挿入し、その周
囲をモルタル若しくはグラウト33で充填することによ
り地山60と一体化する。この穿孔31の最深部には透
水材を充填した集水部21が設けられ、水平又は上向き
に施工する中空ロッド又はより線ロッド20の先端がこ
の集水部21に挿通されている。水平又は上向きに施工
する中空ロッド又はより線ロッド20の先端には1個以
上の入水口35が穿設されている。集水部21に集めら
れた地山60の水分は、入水口35から中空部32内へ
と導入され、中空部32を通って地山表面側の排水口3
6から排出される。
る中空ロッド又はより線ロッド20は、入水口35より
も地山表面側の排水口36が低くなるような角度で傾斜
して施工されるので、効率的に排水が行われる。水平又
は上向きに施工する中空ロッド又はより線ロッド20の
先端は、常時水分に曝されるので腐食に強い材質にする
必要がある。一方、先端部を除く水平又は上向きに施工
する中空ロッド又はより線ロッド20の本体部分は、集
水部21との間に不透水材34を介在させて遮断するこ
とにより水分の浸透による腐食を防止し、また、グラウ
トの集水部への浸透を防止している。
又はより線ロッド20の打設ピッチは、対象法面につい
て想定される崩壊の規模により決定されるが、標準的に
は1.5m×1.5m(約2m2)に1本程度で、最大で
2m×2mに1本程度となる。
2を補強するために、既設モルタル吹付層12の上に鋼
繊維補強コンクリート層14を吹き付ける。鋼繊維補強
コンクリートは、好適には、鋼繊維(スチールファイバ
ー)の混入量が容積率1%程度(約70kg/m3)の高強
度モルタルである。従来、モルタルを現場練りする場
合、施工法はエア圧送方式となることが多く、骨材やセ
メント等の資材置き場や施工プラント等のスペースが必
要となることから、施工期間中道路を占有する必要があ
った。従って、このような交通規制が好ましくない場合
には、モルタルを現場練りとせず、レディミクストコン
クリートを使用することにより、夜間は機械撤去を行い
道路の全面開放が可能となる。この場合、吹付材料の圧
送方法はポンプ方式とする。レディミクストコンクリー
トを使用すれば非常に狭い施工スペースのみで吹付作業
が可能となる。一方、交通規制等の制約がない場合は、
従来のエア圧送方式による施工ももちろん可能である。
別の補強例として、鋼繊維補強コンクリートの替わりに
通常のモルタルを用いてもよい。
木本植物の根系を既設モルタル吹付層12の背面の地山
60へ誘導するために、地山60に達する根系誘導孔2
6を穿孔する。図1に示すように、根系誘導孔26は、
繊維補強コンクリート層14と既設モルタル吹付層12
を貫通している。地山60に達する根系誘導孔26を設
けることにより、地山60への樹木根系の侵入が可能と
なる。それにより、地山60、既設モルタル吹付層1
2、繊維補強コンクリート層14、及び、後にその上に
造成される生育基盤層16とを根系により連結すると共
に、モルタル吹付法面上での樹木の成立を可能とする。
後に、図2を参照して根系誘導孔26の好適な穿孔方法
を詳述するが、本発明では、密閉性に優れたモルタル吹
付工の長所を損なわないよう配慮して既設モルタル吹付
層12に穿孔を行っている。
0に誘導するために、保水性を有する根系誘導材27を
根系誘導孔26内に充填する。根系誘導材27は、保水
性を有するものであればよく、例えば、高分子吸水性樹
脂やその他の保水資材が活用できる。また、過酸化カル
シウム等の酸素供給剤を添加することも好適である。
に、木本植物種子を混合した生育基盤層16を吹き付け
造成する。施工法としては、例えば、植生基材吹付工等
が適用できる。
等の他の工法を併用してもよい。既設モルタル吹付層1
2の背面の地山60が非常に不安定な場合は、図1に示
すような吹付枠工18を併用することにより抑止効果を
向上させられる。また、さらに規模の大きい崩壊が予想
される場合は、アンカー工を併用することにより対処す
る。
法面の補修及び樹林化工法の基本形態であるが、個々の
施工条件に応じて様々な変形が考えられる。
ラウトではなく土壌を充填してもよい。空洞24の充填
と、誘導された樹木根系の生育空間を好適に確保するた
めである。充填される土壌としては、現地発生土のペー
スト、ベントナイトを混入した土砂、バーク堆肥等の繊
維質混入土等が使用できる。土壌充填の場合は、グラウ
ト充填の場合より補強機能が弱いので、法枠工、あるい
は、法枠工とアンカー工の併用により法面の安定を確保
する。
亀裂にもグラウトが充填されるため、地山強度は大きく
なり止水性が高まる反面、植物は地下水分の供給が絶た
れるため、雨水のみに頼らざるを得なくなり、生育環境
が低下するという欠点を有する。一方、土壌充填の場合
は、植物の広い生育領域(根系の伸長領域、水分の供給
領域)を確保でき、樹林化施工後の植物の育成を促すこ
とができるが、土圧や水圧の上昇による法面の不安定化
を誘引するおそれがある。いずれを選択するかは状況に
応じて決定する。例えば、地山の安定度が高く表層崩壊
等の不安定要因がないと判断される場合や、地山が土砂
部分であり安定勾配となっている場合は、土壌充填を適
用できる。その場合であっても、法面の補強対策として
少なくとも法枠工を併用することが望ましい。
工後に穿孔される根系誘導孔26の形状を示す概略断面
図である。根系誘導孔26は、繊維補強コンクリート層
14と既設モルタル吹付層12を貫通して地山60に達
するように設けられる。そして、図中に一点破線で根系
誘導孔26の軸を示すように、少なくとも水平、若しく
は地山側が高くなるように傾斜させて根系誘導孔26を
穿孔することが好適である。これにより根系誘導孔26
に侵入した水は、速やかに表面側へと移動し排水される
こととなる。この結果、モルタル背面への水の侵入を防
止し地山の風化侵食を防止する密閉型工法であるモルタ
ル吹付工の長所が維持される。
は、地山側の径(L2)を小さくし、生育基盤層側の径
(L1)を大きくした円錐形状を有するように形成する
ことが好適である。このような形状とすることにより、
生育基盤層から根系誘導孔へと効率よく樹木根系を誘導
することができる。
概略断面図である。図3では、根系誘導孔26を、繊維
補強コンクリート層14の吹付施工前に穿孔する。すな
わち、法面の補強工程を完了した後に、既設モルタル吹
付層12に根系誘導孔26を穿孔する。この場合も、良
好な排水条件を確保するために、根系誘導孔26の軸を
地山側が高くなるように傾斜させて穿孔することが好ま
しい。図示の例では、穿孔作業が容易であるので根系誘
導孔26は円柱形状の孔であるが、前述の例と同様に地
山から法表面側へ向かって孔径の拡がる円錐形状部分を
設けてもよい。次に、この根系誘導孔26に対して、埋
没防止蓋28を挿入して蓋をする。これは、繊維補強コ
ンクリート層の吹付時に、根系誘導孔26が埋没するこ
とを防ぐためである。埋没防止蓋28の形状は、下方部
分は根系誘導孔26に挿入可能な円柱形状を有し下端面
28aは閉じられている。さらに、埋没防止蓋28は、
繊維補強コンクリート層14を造成したときにこの層1
4からその上端28bが十分に突出するような長さとす
る。埋没防止蓋28の形状は、全体を単純な円柱形状と
してもよいが、図示の例のように、外径が地山側から法
面表面側へ向かって拡がる円錐形状部分28cを設ける
とさらに好適である。
後、繊維補強コンクリート層14を吹付造成する。その
後、埋没防止蓋28を除去すると、繊維補強コンクリー
ト層14にも、予め穿孔した根系誘導孔26に連通する
傾斜した貫通孔が形成されている。しかも、図示のよう
に上方に向かって拡がる円錐形状部分をもつ埋没防止蓋
28であれば、生育基盤側に大きな開口を有する貫通孔
となり、前述の例と同様に生育基盤層から根系誘導孔へ
と効率よく樹木根系を誘導することができる。
ト層14の施工前に根系誘導孔26を穿孔する工法によ
れば、根系誘導孔26の穿孔作業が極めて容易となる。
尚、この工程において、埋没防止蓋28を直接根系誘導
孔26に挿入すると、繊維補強コンクリートが固着して
取り外し困難となることがあるので、埋没防止蓋28と
根茎誘導孔26との間に紙、布又は離型性の良好な素材
からなる離隔材30を介在させて挿入することが望まし
い。これにより埋没防止蓋28を容易に除去することが
できる。
観を示す図である。軽量とするために中空構造であるこ
とが好ましい。上方のAの部分は、鋼繊維補強コンクリ
ート層から上に露出する部分であるので、人力で引き抜
きやすい長さであればよい。引き抜き易いように手掛か
りとなる凹凸を周囲に設けてもよい。上方に向かって径
の拡がるBの部分は、鋼繊維補強コンクリート層に埋没
する部分にあたるので、当該層の厚さに応じて設定す
る。下方のCの部分は、予め穿孔される根系誘導孔26
に挿入される部分であるので、容易に抜け落ちない程度
の長さとする。また、下端面の直径Dは、根系誘導孔2
6に挿入可能な大きさに設定するが、離隔材を介在させ
るゆとりも配慮する。尚、この例では、下端面を閉じた
容器状の埋没防止蓋であるが、上端面を閉じた形状とし
てもよい。
タル吹付層の背面の空洞箇所にグラウトを充填する工程
の前に法枠工、又は法枠工とアンカー工の併用工を施工
してもよく、また、既設モルタル吹付層の背面の空洞箇
所に土壌充填を行ってもよい。
タル吹付法面の現状を的確に把握した後、地山補強のた
めの適切な施工設計に基づいて補強施工を行い、次に補
強されたモルタル吹付法面の高い密閉性及び安定性を損
なうことなく樹林化を行い、樹林化工程においては導入
植物の根系の伸長領域を十分に確保しかつ良好な水環境
を実現する。
法面の補修及び樹林化工法において、事前調査から樹林
化施工までの各施工工程のそれぞれの長所を生かし、最
適な形態で一貫した施工を行うことを実現した。それに
より、無駄のない効率的な法面樹林化が可能となり、防
災及び環境保全の双方の見地から優れた工法が提供され
た。
び樹林化工法の一施工例を概略的に示す法面の断面図で
ある。
層の施工後に穿孔される根系誘導孔の形状を示す概略断
面図である。
導孔を繊維補強コンクリート層の施工前に穿孔する場合
の施工方法を示す概略断面図である。
す図である。
適な構造を示す概略断面図である。
層) 16 生育基盤層 18 法枠工 20 水平又は上向きに施工する中空ロッド又はより線
ロッド 21 集水部 22 亀裂 24 空洞 25 グラウト 26 根系誘導孔 27 根系誘導材 28 埋没防止蓋 30 離隔材 60 地山
Claims (5)
- 【請求項1】 地山の法面上の既設モルタル吹付層の老
朽化に伴い、老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹林化
を行う工法において、 (1)赤外線診断法により事前に前記既設モルタル吹付層
の状態を調査及び解析する工程と、 (2)前記既設モルタル吹付層の背面の空洞箇所にグラウ
トを充填する工程と、 (3)水平又は上向きに施工する中空ロッド又はより線ロ
ッドを設置する工程と、 (4)前記既設モルタル吹付層を貫通して前記地山に達す
る根系誘導孔を穿孔する工程と、 (5)前記根系誘導孔に埋没防止用の蓋を取り付ける工程
と、 (6)前記既設モルタル吹付層の上に鋼繊維補強コンクリ
ート層を吹き付ける工程と、 (7)前記埋没防止用の蓋を除去する工程と、 (8)前記根系誘導孔内に根系誘導材を充填する工程と、 (9)前記鋼繊維補強コンクリート層の上に木本植物種子
を混合した生育基盤材層を吹き付ける工程とを有するこ
とを特徴とする老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹林
化工法。 - 【請求項2】 前記根系誘導孔を穿孔する工程におい
て、前記根系誘導孔の孔径が地山側から法面表面側へ向
かって拡がる円錐形状部分を有するように穿孔すること
を特徴とする請求項1に記載の老朽化モルタル吹付法面
の補修及び樹林化工法。 - 【請求項3】 前記根系誘導孔を穿孔する工程におい
て、前記根系誘導孔の軸を水平に若しくは地山側が高く
なるべく傾斜させて穿孔することを特徴とする請求項1
に記載の老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹林化工
法。 - 【請求項4】 前記根系誘導孔に埋没防止用の蓋を取り
付ける工程において、前記蓋の形状が、下方部分に前記
根系誘導孔に挿入可能な部分を有し、上方部分に外径が
地山側から法面表面側へ向かって拡がる円錐形状部分を
有し、かつその上端が後に施工される鋼繊維補強コンク
リート層よりも突出する長さを有することを特徴とする
請求項1に記載の老朽化モルタル吹付法面の補修及び樹
林化工法。 - 【請求項5】 前記既設モルタル吹付層の背面の空洞箇
所に前記グラウトに替えて土壌質材料を充填する工程を
有することを特徴とする請求項1に記載の老朽化モルタ
ル吹付法面の補修及び樹林化工法。
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