JP3234489B2 - 泡抑制剤組成物 - Google Patents
泡抑制剤組成物Info
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- JP3234489B2 JP3234489B2 JP04097296A JP4097296A JP3234489B2 JP 3234489 B2 JP3234489 B2 JP 3234489B2 JP 04097296 A JP04097296 A JP 04097296A JP 4097296 A JP4097296 A JP 4097296A JP 3234489 B2 JP3234489 B2 JP 3234489B2
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- organopolysiloxane
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はシリコーン系消泡
剤に関するものである。
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーン系消泡剤はその他の消泡剤に
くらべて種々のすぐれた性質を持っているので、化学工
業、食品工業、石油工業、繊維工業及び医薬品工業など
の発泡を伴なう製造工程の消泡に広く利用されており、
このシリコーン系消泡剤としては、ジメチルポリシロキ
サン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルビニルポ
リシロキサンなどのシリコーンオイルを微粉末シリカと
混合したオイルコンパウンド型消泡剤、これらのオイル
コンパウンドを界面活性剤と共に水中に分散してなるエ
マルジョン型消泡剤が汎用されている。
くらべて種々のすぐれた性質を持っているので、化学工
業、食品工業、石油工業、繊維工業及び医薬品工業など
の発泡を伴なう製造工程の消泡に広く利用されており、
このシリコーン系消泡剤としては、ジメチルポリシロキ
サン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルビニルポ
リシロキサンなどのシリコーンオイルを微粉末シリカと
混合したオイルコンパウンド型消泡剤、これらのオイル
コンパウンドを界面活性剤と共に水中に分散してなるエ
マルジョン型消泡剤が汎用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このエマルジョン型消
泡剤は高温、高アルカリ性、高剪断力といった過酷な条
件の消泡系に適用されると、エマルジョンが破壊されて
消泡能力が低下するため、これに替わるものとしてポリ
オキシアルキレン基で変性したオルガノポリシロキサン
とオイルコンパウンドを併用した自己乳化型消泡剤(特
公昭52-19836号公報、特公昭52-22638号公報、特公昭55
-23084号公報参照)が染色、各種油剤、水性インキなど
の用途に使用されている。しかし、これらのシリコーン
系消泡剤も起泡性液体中で気体と激しく接触するとか、
高温染色工程などのように加熱条件で激しく撹拌される
消泡系では、消泡性が経時で失われてしまうため、これ
に対する対策として消泡剤の添加量を増加させたり、ま
たは連続的に消泡剤を投入する必要があるなどの問題点
があった。
泡剤は高温、高アルカリ性、高剪断力といった過酷な条
件の消泡系に適用されると、エマルジョンが破壊されて
消泡能力が低下するため、これに替わるものとしてポリ
オキシアルキレン基で変性したオルガノポリシロキサン
とオイルコンパウンドを併用した自己乳化型消泡剤(特
公昭52-19836号公報、特公昭52-22638号公報、特公昭55
-23084号公報参照)が染色、各種油剤、水性インキなど
の用途に使用されている。しかし、これらのシリコーン
系消泡剤も起泡性液体中で気体と激しく接触するとか、
高温染色工程などのように加熱条件で激しく撹拌される
消泡系では、消泡性が経時で失われてしまうため、これ
に対する対策として消泡剤の添加量を増加させたり、ま
たは連続的に消泡剤を投入する必要があるなどの問題点
があった。
【0004】そのため、これらのシリコーン系消泡剤に
ついては例えばオイルコンパウンドに使用するシリカを
予めジメチルジクロロシランなどで処理して疎水化して
おく方法(特公昭52-31836号公報参照)、シリカを窒素
含有有機けい素化合物で処理する方法(特公昭51-35556
号公報参照)などが提案されているが、これらの方法は
シリカの疎水化処理に長時間を必要とし、処理設備の投
資も必要で、工程も複雑であるため、経済的でないとい
う問題点があった。
ついては例えばオイルコンパウンドに使用するシリカを
予めジメチルジクロロシランなどで処理して疎水化して
おく方法(特公昭52-31836号公報参照)、シリカを窒素
含有有機けい素化合物で処理する方法(特公昭51-35556
号公報参照)などが提案されているが、これらの方法は
シリカの疎水化処理に長時間を必要とし、処理設備の投
資も必要で、工程も複雑であるため、経済的でないとい
う問題点があった。
【0005】また、これらに対する対策としてオルガノ
ポリシロキサンまたは液状炭化水素にオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンとシリカ及び触媒を添加してなる
ものも提案されている(特開昭57-48307号公報参照)
が、これは有機金属系の触媒を添加して加熱処理しない
とシリカの表面処理が十分に進まないし、処理工程にお
いて水素ガスが発生するので、引火爆発の危険もあると
いう欠点があった。そのため、本発明者らはさきに、自
己乳化性消泡剤の消泡性向上を目的としてアルケニル基
を有する有機けい素化合物でシリカを処理したオイルコ
ンパウンドを用いた消泡剤組成物(特開平5-261206号明
細書参照)および(CH3)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からな
るシロキサン樹脂をオイルコンパウンド中に配合した泡
抑制剤組成物(特開平5-261207号明細書参照)を提案し
たが、これらについてもさらに特性の向上が求められて
いる。
ポリシロキサンまたは液状炭化水素にオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンとシリカ及び触媒を添加してなる
ものも提案されている(特開昭57-48307号公報参照)
が、これは有機金属系の触媒を添加して加熱処理しない
とシリカの表面処理が十分に進まないし、処理工程にお
いて水素ガスが発生するので、引火爆発の危険もあると
いう欠点があった。そのため、本発明者らはさきに、自
己乳化性消泡剤の消泡性向上を目的としてアルケニル基
を有する有機けい素化合物でシリカを処理したオイルコ
ンパウンドを用いた消泡剤組成物(特開平5-261206号明
細書参照)および(CH3)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からな
るシロキサン樹脂をオイルコンパウンド中に配合した泡
抑制剤組成物(特開平5-261207号明細書参照)を提案し
たが、これらについてもさらに特性の向上が求められて
いる。
【0006】本発明の泡抑制剤組成物はこれら従来の消
泡剤の有する諸問題を解決したものである。即ち製造コ
ストが低く、製造法が簡単で、製造工程が安全で、製品
の泡抑制剤組成物の消泡性が良好で過酷な使用条件下で
も、その効果持続性が良好なものである。
泡剤の有する諸問題を解決したものである。即ち製造コ
ストが低く、製造法が簡単で、製造工程が安全で、製品
の泡抑制剤組成物の消泡性が良好で過酷な使用条件下で
も、その効果持続性が良好なものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明はこれら従来
の消泡剤の問題点を解決する泡抑制剤組成物であり、 (イ)チキソ度α=1.03〜1.50で25℃における粘度が10〜1,000,000cP である オルガノポリシロキサン 70〜99重量%、 (ロ)BET法比表面積が 100m2/g以上の微粉末シリカ 1〜30重量% からなることを特徴とする泡抑制剤組成物である。但
し、チキソ度αは次式によって算出した。チキソ度α=
η1 /η2 、(ここでη1 、η2 は、25℃におけるB型
回転粘度計による測定粘度であり、η1 がローターの回
転数をβrpm で測定した値に対し、η2 は2×βrpm の
回転数で測定した値、但しη1 とη2 でローターの種類
が異なってもよい。)
の消泡剤の問題点を解決する泡抑制剤組成物であり、 (イ)チキソ度α=1.03〜1.50で25℃における粘度が10〜1,000,000cP である オルガノポリシロキサン 70〜99重量%、 (ロ)BET法比表面積が 100m2/g以上の微粉末シリカ 1〜30重量% からなることを特徴とする泡抑制剤組成物である。但
し、チキソ度αは次式によって算出した。チキソ度α=
η1 /η2 、(ここでη1 、η2 は、25℃におけるB型
回転粘度計による測定粘度であり、η1 がローターの回
転数をβrpm で測定した値に対し、η2 は2×βrpm の
回転数で測定した値、但しη1 とη2 でローターの種類
が異なってもよい。)
【0008】本発明者らは、消泡性、消泡持続性が特に
すぐれている泡抑制剤組成物を開発すべく種々検討した
結果、チキソ度αが1.03〜1.50であるオルガノポリシロ
キサンと微粉末シリカとからなる泡抑制剤組成物が破泡
性、消泡持続性にすぐれ、且つ添加量が少くても大きな
破泡効果を与えることを見出し、本発明を完成した。以
下本発明について詳しく説明する。
すぐれている泡抑制剤組成物を開発すべく種々検討した
結果、チキソ度αが1.03〜1.50であるオルガノポリシロ
キサンと微粉末シリカとからなる泡抑制剤組成物が破泡
性、消泡持続性にすぐれ、且つ添加量が少くても大きな
破泡効果を与えることを見出し、本発明を完成した。以
下本発明について詳しく説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の泡抑制剤組成物を構成す
る(イ)成分のオルガノポリシロキサンはチキソ性を有
しているものである。チキソ度αはオイルのチキソ性を
示す値で、これが大きいほどオイルの粘着性が強いこと
を示す。チキソ度αが1.03未満であると粘着性が弱いた
め、このオルガノポリシロキサンと微粉末シリカとの親
和性が弱く、このため得られる泡抑制剤組成物の消泡性
が劣り、 1.50 を超えると粘着性が強過ぎて、ゲル状成
分が生成した不均一なものとなり、このオルガノポリシ
ロキサンと微粉末シリカとの混和が不十分となるため1.
03〜1.50の範囲、好ましくは1.05〜1.30の範囲である。
る(イ)成分のオルガノポリシロキサンはチキソ性を有
しているものである。チキソ度αはオイルのチキソ性を
示す値で、これが大きいほどオイルの粘着性が強いこと
を示す。チキソ度αが1.03未満であると粘着性が弱いた
め、このオルガノポリシロキサンと微粉末シリカとの親
和性が弱く、このため得られる泡抑制剤組成物の消泡性
が劣り、 1.50 を超えると粘着性が強過ぎて、ゲル状成
分が生成した不均一なものとなり、このオルガノポリシ
ロキサンと微粉末シリカとの混和が不十分となるため1.
03〜1.50の範囲、好ましくは1.05〜1.30の範囲である。
【0010】一方粘度については、この泡抑制剤組成物
の分散の容易さ及び作業性の面から粘度は高いほうがよ
いが、25℃における粘度が10cP未満では得られる組成物
の安定性が乏しいものとなり、粘度が 1,000,000cPを超
えると微粉末シリカとの混和が不十分となるため、均一
な組成物を得ることが困難となる。従って粘度が10〜1,
000,000cP の範囲であることが必要であり、好ましい範
囲は 100〜100,000cPである。尚、ここで使用するオル
ガノポリシロキサンのチキソ性を増強するために、例え
ば一般的な線状オルガノポリシロキサンの構造単位であ
る[R3SiO1/2]単位および[R2SiO] 単位に加えて [RSiO
3/2]単位あるいは[SiO4/2]単位を導入することができ
る。ここでRは炭素数1〜20の一価炭化水素基であり、
これは一種または二種以上でもよい。これを例示すると
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタ
デシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基など
のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基な
どのシクロアルキル基あるいはこれらの基の水素原子の
一部をハロゲン原子などで置換した基などから選択する
ことができる。なかでもメチル基が最も好ましい。
の分散の容易さ及び作業性の面から粘度は高いほうがよ
いが、25℃における粘度が10cP未満では得られる組成物
の安定性が乏しいものとなり、粘度が 1,000,000cPを超
えると微粉末シリカとの混和が不十分となるため、均一
な組成物を得ることが困難となる。従って粘度が10〜1,
000,000cP の範囲であることが必要であり、好ましい範
囲は 100〜100,000cPである。尚、ここで使用するオル
ガノポリシロキサンのチキソ性を増強するために、例え
ば一般的な線状オルガノポリシロキサンの構造単位であ
る[R3SiO1/2]単位および[R2SiO] 単位に加えて [RSiO
3/2]単位あるいは[SiO4/2]単位を導入することができ
る。ここでRは炭素数1〜20の一価炭化水素基であり、
これは一種または二種以上でもよい。これを例示すると
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタ
デシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基など
のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基な
どのシクロアルキル基あるいはこれらの基の水素原子の
一部をハロゲン原子などで置換した基などから選択する
ことができる。なかでもメチル基が最も好ましい。
【0011】これらのオルガノポリシロキサンの製造方
法としては例えば(CH3)3SiCl、(CH3)2SiCl2 および(CH
3)SiCl3 などを共加水分解、縮合するかまたはこの縮合
物と環状低分子シロキサンとをアルカリ金属水酸化物、
アルカリ金属シラノレートあるいはテトラアルキルホス
ホニウムヒドロキシド、テトラアルキルアンモニウムヒ
ドロキシドなどの水酸化物、あるいは硫酸、有機スルホ
ン酸などの強酸物質などから選ばれる触媒の存在下に室
温あるいは加熱下で反応させるか、あるいは水酸基を有
し(CH3)3SiO1/2単位とSiO2単位とからなるオルガノポリ
シロキサンとシラノール基を有するポリジオルガノシロ
キサン等をアミン触媒、錫触媒などの縮合触媒の存在下
で室温あるいは加熱下で反応させることにより容易に得
ることができる。
法としては例えば(CH3)3SiCl、(CH3)2SiCl2 および(CH
3)SiCl3 などを共加水分解、縮合するかまたはこの縮合
物と環状低分子シロキサンとをアルカリ金属水酸化物、
アルカリ金属シラノレートあるいはテトラアルキルホス
ホニウムヒドロキシド、テトラアルキルアンモニウムヒ
ドロキシドなどの水酸化物、あるいは硫酸、有機スルホ
ン酸などの強酸物質などから選ばれる触媒の存在下に室
温あるいは加熱下で反応させるか、あるいは水酸基を有
し(CH3)3SiO1/2単位とSiO2単位とからなるオルガノポリ
シロキサンとシラノール基を有するポリジオルガノシロ
キサン等をアミン触媒、錫触媒などの縮合触媒の存在下
で室温あるいは加熱下で反応させることにより容易に得
ることができる。
【0012】本発明の泡抑制剤組成物を構成する(ロ)
成分の微粉末シリカは公知のものでよく、これは湿式シ
リカ、乾式シリカのいずれでもよい。これらは例えば沈
降シリカ、シリカキセロゲル、ヒュームドシリカ、さら
にはその表面を有機シリル基で処理したものなどが使用
可能である。具体的にはアエロジル[日本アエロジル
(株)製商品名]、ニプシル[日本シリカ(株)製商品
名]、キャボシル[米国キャボット社製商品名]、サン
トセル[米国モンサント社製商品名]などが挙げられ
る。泡抑制剤組成物の消泡性を向上させるために、これ
らはBET法による比表面積が 100m2/g以上であること
が必要で、より好ましくは200m2/g 以上である。
成分の微粉末シリカは公知のものでよく、これは湿式シ
リカ、乾式シリカのいずれでもよい。これらは例えば沈
降シリカ、シリカキセロゲル、ヒュームドシリカ、さら
にはその表面を有機シリル基で処理したものなどが使用
可能である。具体的にはアエロジル[日本アエロジル
(株)製商品名]、ニプシル[日本シリカ(株)製商品
名]、キャボシル[米国キャボット社製商品名]、サン
トセル[米国モンサント社製商品名]などが挙げられ
る。泡抑制剤組成物の消泡性を向上させるために、これ
らはBET法による比表面積が 100m2/g以上であること
が必要で、より好ましくは200m2/g 以上である。
【0013】本発明の泡抑制剤組成物中、(イ)成分が
70重量%未満であると泡抑制剤組成物の粘度が増加して
その分散性、作業性が悪くなり、99重量%を超えると消
泡性が劣るので70〜99重量%の範囲内であることが必要
で、好ましくは80〜95重量%である。これら泡抑制剤組
成物は(イ)成分のオルガノポリシロキサンと(ロ)成
分の微粉末シリカを所定量混合し、室温から 200℃まで
の温度で熱処理し、必要に応じて低沸点留分を取り除い
て製造する。
70重量%未満であると泡抑制剤組成物の粘度が増加して
その分散性、作業性が悪くなり、99重量%を超えると消
泡性が劣るので70〜99重量%の範囲内であることが必要
で、好ましくは80〜95重量%である。これら泡抑制剤組
成物は(イ)成分のオルガノポリシロキサンと(ロ)成
分の微粉末シリカを所定量混合し、室温から 200℃まで
の温度で熱処理し、必要に応じて低沸点留分を取り除い
て製造する。
【0014】本発明の泡抑制剤組成物は、そのまま直接
対象の発泡系に添加してもよいが、これを有機溶剤へ分
散するか、あるいはポリオキシアルキレン変性シリコー
ンオイルおよび/またはポリオキシアルキレン重合体と
混合して、水中へ分散しやすい自己乳化型組成物とし
て、あるいは界面活性剤により水中油型乳化組成物とし
て使用することもできる。
対象の発泡系に添加してもよいが、これを有機溶剤へ分
散するか、あるいはポリオキシアルキレン変性シリコー
ンオイルおよび/またはポリオキシアルキレン重合体と
混合して、水中へ分散しやすい自己乳化型組成物とし
て、あるいは界面活性剤により水中油型乳化組成物とし
て使用することもできる。
【0015】
【実施例】以下に本発明についての実施例を挙げてこれ
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限
定されるものではない。(なお、粘度は25℃における値
を示し、その測定は株式会社トキメック社製のDVM−
BII型粘度計を用いた。)
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限
定されるものではない。(なお、粘度は25℃における値
を示し、その測定は株式会社トキメック社製のDVM−
BII型粘度計を用いた。)
【0016】(合成例1:ベースオイルAの合成)撹拌
機と温度計、冷却管および滴下装置を備えた内容積5リ
ットルのフラスコに水3,000gを入れ、撹拌しながらこの
中にトリメチルクロロシラン490g、ジメチルジクロロシ
ラン560g及びメチルトリクロロシラン650gの混合物を、
反応物の温度が50℃以下となるように冷却しながら3時
間かけて滴下した。これをさらに30℃で2時間撹拌し、
水層(塩酸及び水)を分離した後、有機層に3%炭酸ナ
トリウム水溶液1,700gを加え、室温で2時間撹拌した
後、水層を分離して除き、残った有機層に無水硫酸ナト
リウム 70gを加えて室温で3時間撹拌した後、これを濾
過して粘度が14cPで無色透明のベースオイルAを得た。
機と温度計、冷却管および滴下装置を備えた内容積5リ
ットルのフラスコに水3,000gを入れ、撹拌しながらこの
中にトリメチルクロロシラン490g、ジメチルジクロロシ
ラン560g及びメチルトリクロロシラン650gの混合物を、
反応物の温度が50℃以下となるように冷却しながら3時
間かけて滴下した。これをさらに30℃で2時間撹拌し、
水層(塩酸及び水)を分離した後、有機層に3%炭酸ナ
トリウム水溶液1,700gを加え、室温で2時間撹拌した
後、水層を分離して除き、残った有機層に無水硫酸ナト
リウム 70gを加えて室温で3時間撹拌した後、これを濾
過して粘度が14cPで無色透明のベースオイルAを得た。
【0017】(合成例2:オルガノポリシロキサンAの
合成)撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を
設けた内容積 500mlのフラスコに、合成例1で得られた
ベースオイルA 10g、粘度が10cPのトリメチルシリル末
端封鎖ポリジメチルシロキサン 22gおよびオクタメチル
シクロテトラシロキサン300gを入れ、窒素ガスを通気し
撹拌しながら 120℃まで加熱した。この中に、水酸化カ
リウム0.3gを加え、さらに 150℃まで昇温させて4時間
撹拌した後、 100℃まで冷却し、エチレンクロロヒドリ
ン2g を添加し、 100℃で2時間撹拌を続けた。得られ
た反応物を10mmHgの減圧下、 160℃で2時間加熱し、未
反応の低分子シロキサンを除去して、オルガノポリシロ
キサンAを得た。この粘度を測定したところ下記の値が
得られ、これから計算式で得られたチキソ度αは1.17で
あった。 [粘度測定結果 16,000cP(ロータ No.4:6rpm
);13,700cP(ロータNo.4:12rpm )]
合成)撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を
設けた内容積 500mlのフラスコに、合成例1で得られた
ベースオイルA 10g、粘度が10cPのトリメチルシリル末
端封鎖ポリジメチルシロキサン 22gおよびオクタメチル
シクロテトラシロキサン300gを入れ、窒素ガスを通気し
撹拌しながら 120℃まで加熱した。この中に、水酸化カ
リウム0.3gを加え、さらに 150℃まで昇温させて4時間
撹拌した後、 100℃まで冷却し、エチレンクロロヒドリ
ン2g を添加し、 100℃で2時間撹拌を続けた。得られ
た反応物を10mmHgの減圧下、 160℃で2時間加熱し、未
反応の低分子シロキサンを除去して、オルガノポリシロ
キサンAを得た。この粘度を測定したところ下記の値が
得られ、これから計算式で得られたチキソ度αは1.17で
あった。 [粘度測定結果 16,000cP(ロータ No.4:6rpm
);13,700cP(ロータNo.4:12rpm )]
【0018】(合成例3:オルガノポリシロキサンBの
合成)合成例2において、原料としてベースオイルAを
25g、オクタメチルシクロテトラシロキサンを308gとし
た以外は合成例2と同じ条件で合成したところ、オルガ
ノポリシロキサンBを得た。この粘度を測定したところ
下記の値が得られ、チキソ度αは1.05であった。 [粘度測定結果 2,200cP(ロータ No.2:6rpm
); 2,100cP(ロータNo.2:12rpm )]
合成)合成例2において、原料としてベースオイルAを
25g、オクタメチルシクロテトラシロキサンを308gとし
た以外は合成例2と同じ条件で合成したところ、オルガ
ノポリシロキサンBを得た。この粘度を測定したところ
下記の値が得られ、チキソ度αは1.05であった。 [粘度測定結果 2,200cP(ロータ No.2:6rpm
); 2,100cP(ロータNo.2:12rpm )]
【0019】(合成例4:オルガノポリシロキサンCの
合成)合成例2において、ベースオイルAを6g 、オク
タメチルシクロテトラシロキサンを304gとした以外は合
成例2と同じ条件で合成したところオルガノポリシロキ
サンCを得た。この粘度を測定したところ下記の値が得
られ、チキソ度αは1.25であった。 [粘度測定結果 35,000cP(ロータ No.4:6rpm
);28,000cP(ロータNo.4:12rpm )]
合成)合成例2において、ベースオイルAを6g 、オク
タメチルシクロテトラシロキサンを304gとした以外は合
成例2と同じ条件で合成したところオルガノポリシロキ
サンCを得た。この粘度を測定したところ下記の値が得
られ、チキソ度αは1.25であった。 [粘度測定結果 35,000cP(ロータ No.4:6rpm
);28,000cP(ロータNo.4:12rpm )]
【0020】(合成例5:オルガノポリシロキサンDの
合成)合成例2において、原料としてベースオイルAを
100gオクタメチルシクロテトラシロキサンを200g用いた
以外は合成例2と同じ条件で合成したところ、オルガノ
ポリシロキサンDを得た。この粘度を測定したところ下
記の値が得られ、チキソ度αは1.02であった。 [粘度測定結果 450cP(ロータ No.1:6rpm );
440cP(ロータ No.1:12rpm )]
合成)合成例2において、原料としてベースオイルAを
100gオクタメチルシクロテトラシロキサンを200g用いた
以外は合成例2と同じ条件で合成したところ、オルガノ
ポリシロキサンDを得た。この粘度を測定したところ下
記の値が得られ、チキソ度αは1.02であった。 [粘度測定結果 450cP(ロータ No.1:6rpm );
440cP(ロータ No.1:12rpm )]
【0021】(合成例6 オルガノポリシロキサンEの
合成)合成例2において、原料としてベースオイルAを
10g 、粘度10cPのトリメチルシリル末端封鎖ポリジメチ
ルシロキサンを5g 及びオクタメチルシクロテトラシロ
キサンを311g用いた以外は合成例2と同じ条件で合成し
たところ、オルガノポリシロキサンEを得た。この粘度
を測定したところ下記の値が得られ、チキソ度αは1.57
であった。このオルガノポリシロキサンEはゲル状成分
を含有する不均一なものであった。 [粘度測定結果 72,000cP(ロータ No.4:3rpm
);46,000cP(ロータNo.4:6rpm )]
合成)合成例2において、原料としてベースオイルAを
10g 、粘度10cPのトリメチルシリル末端封鎖ポリジメチ
ルシロキサンを5g 及びオクタメチルシクロテトラシロ
キサンを311g用いた以外は合成例2と同じ条件で合成し
たところ、オルガノポリシロキサンEを得た。この粘度
を測定したところ下記の値が得られ、チキソ度αは1.57
であった。このオルガノポリシロキサンEはゲル状成分
を含有する不均一なものであった。 [粘度測定結果 72,000cP(ロータ No.4:3rpm
);46,000cP(ロータNo.4:6rpm )]
【0022】(泡抑制剤組成物の製造例)合成例2、
3、4、5で得られたオルガノポリシロキサンA〜D及
び下記のようにチキソ度αが1.01である下記構造式のジ
メチルポリシロキサンAの5種類を用い、更に微粉末シ
リカとしてアエロジル300[日本アエロジル(株)製
商品名、比表面積300m2/g ]および処理シリカA[アエ
ロジル200(前出、比表面積200m2/g )をヘキサメチ
ルジシラザンで処理したもの]を用いて(表1)に示し
た各組成で配合し、窒素ガス気流下に 150℃で3時間混
合して、泡抑制剤組成物 No.1〜10を製造した。なお、
オルガノポリシロキサンE 90gをアエロジル300 の10g
と同様に混合したが均一な組成物が得られなかった。な
お上記ジメチルポリシロキサンAの粘度及び構造式を下
記に示す。 [粘度測定結果 9,800cP(ロータ No.3:6rpm
); 9,700cP(ロータ No.3:12rpm )] 平均構造式:(CH3)3SiO-[(CH3)2SiO]800-Si(CH3)3
3、4、5で得られたオルガノポリシロキサンA〜D及
び下記のようにチキソ度αが1.01である下記構造式のジ
メチルポリシロキサンAの5種類を用い、更に微粉末シ
リカとしてアエロジル300[日本アエロジル(株)製
商品名、比表面積300m2/g ]および処理シリカA[アエ
ロジル200(前出、比表面積200m2/g )をヘキサメチ
ルジシラザンで処理したもの]を用いて(表1)に示し
た各組成で配合し、窒素ガス気流下に 150℃で3時間混
合して、泡抑制剤組成物 No.1〜10を製造した。なお、
オルガノポリシロキサンE 90gをアエロジル300 の10g
と同様に混合したが均一な組成物が得られなかった。な
お上記ジメチルポリシロキサンAの粘度及び構造式を下
記に示す。 [粘度測定結果 9,800cP(ロータ No.3:6rpm
); 9,700cP(ロータ No.3:12rpm )] 平均構造式:(CH3)3SiO-[(CH3)2SiO]800-Si(CH3)3
【0023】
【表1】
【0024】(アニオン性発泡液を使用対象とする消泡
性試験)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナト
リウム・パーソフトEK[日本油脂(株)製商品名]の
0.1%水溶液500gに、テトラヒドロフランで10%に希釈
した前記 No.1〜10の泡抑制剤組成物100ppmを添加し、
25℃において30秒間ジューサーミキサーで撹拌後、1リ
ットルのメスシリンダーに移し、泡体積(ml)の経時変
化を測定した。 (ノニオン性発泡液による消泡試験)ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル・エマルゲン909[花王
(株)製商品名]の0.05%水溶液500gに、テトラヒドロ
フランで10%に希釈した前記 No.1〜10の泡抑制剤組成
物100ppmを添加し、25℃において30秒間ジューサーミキ
サーで撹拌後、1リットルのメスシリンダーに移し、泡
体積(ml)の経時変化を測定した。以上の結果を(表
2)に掲げた。
性試験)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナト
リウム・パーソフトEK[日本油脂(株)製商品名]の
0.1%水溶液500gに、テトラヒドロフランで10%に希釈
した前記 No.1〜10の泡抑制剤組成物100ppmを添加し、
25℃において30秒間ジューサーミキサーで撹拌後、1リ
ットルのメスシリンダーに移し、泡体積(ml)の経時変
化を測定した。 (ノニオン性発泡液による消泡試験)ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル・エマルゲン909[花王
(株)製商品名]の0.05%水溶液500gに、テトラヒドロ
フランで10%に希釈した前記 No.1〜10の泡抑制剤組成
物100ppmを添加し、25℃において30秒間ジューサーミキ
サーで撹拌後、1リットルのメスシリンダーに移し、泡
体積(ml)の経時変化を測定した。以上の結果を(表
2)に掲げた。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の泡抑制剤組成物は特に従来のも
のに比較して消泡性及びその持続性に優れており、従っ
て少量の添加で大きな消泡効果が得られる。従って、水
性切削油、水性塗料、インキなどの製造工程用に、繊維
工業における精練工程、染色工程などの各種工程用に、
紙、パルプ工業におけるパルプ蒸解工程、抄紙工程など
の各種工程用及び各種産業の排水処理用にも有用であ
る。
のに比較して消泡性及びその持続性に優れており、従っ
て少量の添加で大きな消泡効果が得られる。従って、水
性切削油、水性塗料、インキなどの製造工程用に、繊維
工業における精練工程、染色工程などの各種工程用に、
紙、パルプ工業におけるパルプ蒸解工程、抄紙工程など
の各種工程用及び各種産業の排水処理用にも有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 良隆 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 桑田 敏 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平7−323204(JP,A) 特開 平3−188905(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 19/04
Claims (1)
- 【請求項1】 (イ)チキソ度α=1.03〜1.50で25℃における粘度が10〜1, 000,000cP であるオルガノポリシロキサン 70〜99重量%、 (ロ)BET法比表面積が 100m2/g以上の微粉末シリカ 1〜30重量% からなることを特徴とする泡抑制剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04097296A JP3234489B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 泡抑制剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04097296A JP3234489B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 泡抑制剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09225207A JPH09225207A (ja) | 1997-09-02 |
JP3234489B2 true JP3234489B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=12595374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04097296A Expired - Fee Related JP3234489B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 泡抑制剤組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3234489B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007211070A (ja) * | 2006-02-08 | 2007-08-23 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 粘着性グリース組成物 |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP04097296A patent/JP3234489B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09225207A (ja) | 1997-09-02 |
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