JP3233644B2 - 新規なヒスチジン誘導体、その調製方法および使用 - Google Patents

新規なヒスチジン誘導体、その調製方法および使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規なヒスチジン誘導体、および、これら
の調製方法に関する。本発明はまた、これらの化合物を
含有する化粧品または皮膚科学用組成物に関する。本発
明はまた、特に、これらの化合物の抗フリーラジカル剤
としての使用に関する。
太陽光線、熱、環境汚染、特に煙および煙草がフリー
ラジカル形成を導くことが知られている。これらは、大
部分は、分子状酸素に由来するものである。
以下のフリーラジカルが挙げられる: − 光の光子で分子状酸素の励起によって生成した、高
度に酸化し、非常に毒性で、非常に短いライフタイムを
有する、1重項酸素; − 高い反応性のヒドロキシル基の生成を起こすことが
可能で、酸素に電子を付加することによって生成する、
スーパーオキシドアニオンラジカル; − 非常に酸化し、細胞に対して最も毒性である、ヒド
ロキシル基。
これらのラジカル種の形成によって、特に、皮膚の脂
質の酸化が起こる。
生存細胞、特に皮膚、頭皮、およびある種の粘膜にお
ける生存細胞は特に、これらのフリーラジカルに感応性
があり、これは、皮膚の老化促進に反映され、輝きを失
った顔貌となったり、皺および細い皺が早期に形成され
たり、また、髪のさえない外観および活力の減少という
結果を招く。
したがって、これらのフリーラジカルから、皮膚、
髪、および粘膜を保護することが特に重要であることが
わかる。
ある種の酸化防止剤がフリーラジカル形成を阻害可能
であることが知られている。
すなわち、多くの脊椎動物の筋肉にある天然ジペプチ
ドである、N−β−アラニル−L−ヒスチジン、または
カルノシン、その抗フリーラジカル活性、特に1重項酸
素に対する活性があるとして知られている(文献:E.Dec
ker and H.Faraji,JAOCS,vol.67,No.10,650−652,199
0)。酸化防止剤としての、または抗フリーラジカル剤
としての化粧品中でその使用はまた、特許出願WO−A−
92/09298から知られている。しかしながら、皮膚と接触
すると、カルノシンは、皮膚に存在する酵素、特にプロ
テアーゼによって引き起こされる裂化の問題点を示し、
これはすなわち、実質的な活性喪失を導くものである。
カルノシン誘導体としてはまた、たとえば、特許、FR
−C−2,496,660に記載されたN−アシルカルノシン誘
導体が知られている。脂肪酸とカルノシンを結合させる
ことによって得られ、化粧品調製物に使用されている、
酸化防止活性を有する生成物は、特許出願、FR−A−2,
668,365に記載されている。しかしながら、このような
カルノシン誘導体はまた、皮膚に存在する酵素の存在
下、不安定であるという同様の問題点を有する。
本出願人は、予想しないことに、皮膚に存在する酵
素、特にプロテアーゼと接触しても、従来技術の公知の
誘導体よりもより大きな安定性を示し、それと同時に、
良好な抗フリーラジカル活性を有し、特に1重項酸素の
脱活性化に良好な効力を示す、新規なヒスチジン誘導体
を見い出した。これらはしたがって、化粧品および薬剤
に使用可能であり、皮膚への適用が容易である。
本出願人は、このような結果が、カルバメート官能基
を有するリポジペプチドヒスチジン誘導体を用いると得
られることを見い出した。
したがって、本発明の主題は、以下の一般式(I): (式中、Rは、直鏡または分岐で、飽和または不飽和
の、6から22の炭素原子を有するアルキル基を示し、 nは、1から16の範囲の整数であり、 Q+は、H+または有機または無機カチオンを示す) のヒスチジン誘導体および酸との付加塩である。
本発明によれば、Rは好ましくは、直鎖または分岐
で、飽和の、8から18の炭素原子を有するアルキル基を
示し、nは、1から11までの範囲の整数である。
有機カチオンは、塩基性アミノ酸、たとえばリジンま
たはアルギニンから、または、アミノアルコール、たと
えばグルカミン、N−メチルグルカミンまたは3−アミ
ノ−1,2−プロパンジオールから選択された残基を含有
するアンモニウムから選択可能である。
無機カチオンは、アルカリ金属またはアルカリ土類金
属カチオン、たとえばNa+またはK+から、または、NH4 +
イオンから選択されてもよい。
酸との付加塩はたとえば、塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、
酒石酸塩、および酢酸塩から選択される。
構造中に不斉炭素を含有する式(I)の化合物は、D
体、L体、またはD、L体の化合物を含有する。
一般式(I)に相当する好ましい化合物としては、特
に、 − N−オクチルオキシカルボニル−β−アラニル−L
−ヒスチジン、 − N−ドデシルオキシカルボニル−β−アラニル−L
−ヒスチジン、 − N−2−エチルヘキシルオキシカルボニル−β−ア
ラニル−L−ヒスチジン塩酸塩、 − N−ヘキサデシルオキシカルボニル−β−アラニル
−L−ヒスチジンが挙げられる。
本発明の主題または、式(I)の化合物の調製方法で
ある。
該方法は、不活性溶媒中、式(II): (式中、Xは、ハロゲン原子、特に塩素原子、またはア
ゾールから誘導された基、特に式(III): のようなイミダゾールに由来する基を示し、 Rは上記式(I)と同様の意味を有する) の化合物を、(A)カルノシンと反応させる、または、
(B)第1工程として、式:H2N−(CH2−COOHのア
ミノ酸と反応させて以下の式(IV): (式中、Rおよびnは上記式(I)と同様の意味を有す
る)の化合物を形成し、第2工程として、カップリング
剤の存在下、式(IV)の化合物とヒスチジンを反応させ
ることからなる。
“カップリング剤”なる用語は、式(IV)の化合物に
おいてOH基を置換し、次いで、ヒスチジンで置換するこ
との可能な種々の化合物のことを称する。カップリング
剤は、文献:“Advanced Organic Chemistry,J.March,3
rd edition,1985,page 372"に記載されている。2−
(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−1,
1,3,3−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラ
ートが特にカップリング剤として使用可能である。
不斉炭素を各々有する、出発原料であるヒスチジンお
よびカルノシンは、式(I)の化合物の所望の化学形態
に応じて、純粋な光学形態で、または混合物(D;L;D、
L)として使用される。
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリ
クロロエタン、クロロホルム、アセトニトリル、トルエ
ン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキ
シエタン、シクロヘキサン、水またはこれらの溶媒の混
合物が不活性溶媒として使用可能である。
反応は、好ましくは、−10℃から+40℃までの間、よ
り好ましくは20℃から30℃までの間の温度で行われる。
反応は塩基の存在下で行われてもよい。塩基は、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸水素
ナトリウム、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ水
素化物、および3級アミン、たとえばピリジンまたはト
リエチルアミンから選択可能である。炭酸水素ナトリウ
ムが好ましくは使用される。
本発明はまた、生理学的に許容される媒体中に、上記
で定義した式(I)の化合物を含有する組成物に関す
る。
該化合物を含有する組成物は、特に、それぞれ、化粧
品としてまたは薬剤学的に許容される媒体を含有する化
粧品または薬剤組成物の形態であってもよい。
本発明による組成物中には、式(I)の化合物は、組
成物の全重量に対して、一般的には0.01から15重量%、
好ましくは0.1から5重量%存在する。
これらの組成物は、当業者に公知の常法にしたがって
調製可能である。これらは、ローション、ゲル、油中水
型または水中油型エマルション、ミクロエマルション、
ミルク、クリーム、パウダー、ペースト、固形スティッ
ク、スプレー、またはエアゾールムースの形態であって
もよい。
本発明の主題はまた、式(I)の化合物の、抗フリー
ラジカル剤としての、特に1重項酸素を脱活性化するた
めの抗フリーラジカル剤としての、特に化粧品または薬
剤組成物中での使用である。
本発明はまた、老化に対するケラチン物質をトリート
メントするための化粧品または薬剤組成物中への、式
(I)の化合物の使用である。
“ケラチン物質”なる用語は、皮膚、頭髪、つめ、他
の体毛、および粘膜、半粘膜、たとえば唇を意味する。
出願人はまた、驚くべきことに、式(I)の化合物が
安定な脂質小胞体を形成可能であるアニオン両親媒性脂
質をなすことを見い出した。
公知の方法で、脂質小胞体は一般的には、液相をカプ
セル化する1以上の多分子層を含有する、実質的に同中
心のリーフレット(leaflet)からなる脂質膜によって
特徴付けられるものである。この液相は一般的には水相
である。これらの小胞体は、公知の方法で、水相中の分
散物の形態で調製される。種々の調製方法はたとえば文
献:“Les liposomes en biologie cellulaire et phar
macologie"−INSERM publications−John Libley,Eurot
ext,1987,pages 6 to 18に記載されているが、これらに
限定されるものではない。
本発明の主題はしたがって、上記式(I)の化合物の
少なくとも1つから形成された脂質膜を含有する脂質小
胞体の水性分散物である。
本発明による脂質小胞体は好ましくは、水相をカプセ
ル化する脂質膜を含有する。
本発明の主題はまた、式(I)の化合物の少なくとも
1つから形成された脂質膜を含有する脂質小胞体の水性
分散物を含有する化粧品または薬剤組成物である。
本発明の他の主題はまた、脂質小胞体を形成可能な両
親媒性脂質としての、上記式(I)の化合物を使用する
ことからなる。
本発明によれば、安定な小胞体を形成可能な種々のイ
オンおよび/または非イオン両親媒性脂質であって、そ
の機能が小胞体膜の透過性を減少させること、およびそ
れらの安定性を改善することである添加剤との混合物ま
たは単独のものが、式(I)の化合物との混合物とし
て、本発明による小胞体の脂質膜をなすために使用可能
である。本発明による分散物中の小胞体の膜をなす脂質
相はしたがって、公知の方法で、非イオン両親媒性脂質
およびイオン両親媒性脂質からなる群から選択された、
少なくとも1つの両親媒性脂質を含有するものである。
本発明による小胞体の脂質膜を形成するための式
(I)の化合物を用いて使用された非イオン両親媒性脂
質は、以下のものから選択可能である。
(1)式:R10O−[−C3H5−(OH)O−]−H (式中、 ・−C3H5−(OH)O−は、以下の構造: の混合物としてまたは個々のものとして示され、 ・qは2から6までの間の平均統計値であり、 ・R10は、 (a)12から18の炭素原子を含有する直鎖または分岐
脂肪族鎖、 (b)R11CO基(式中、R11は直鎖または分岐脂肪族C
11−C17基である)、 (c)R12−[OC2H3(R13)−]基(式中、・R12はR
10の上記(a)および(b)の意味を有しても良く、・
OC2H3(R13)−は以下の構造: (式中、R13はR10の上記(a)の意味を有する) の混合物としてまたは個々のものとして示す)、 (2)ポリオキシエチレン化脂肪アルコールおよびポリ
オキシエチレン化ステロール、 (3)任意にポリオキシエチレン化したポリエステル、 (4)天然または合成のグリコ脂質、 (5)オキシエチレン化ポリグリセリル=ステアラー
ト、 (6)PCT出願92/08685に記載され、式(V): HOCH2−CH(OH)−CH2−O−[−CH2−CH(R14)−O−]−H (V) (式中、R14は直鎖C14からC18のアルキル基または−CH2
Y基(式中、Yは−OR15であり、R15は直鎖C10からC18
好ましくはC16のアルキル基であり、pは1よりも大き
く3以下の平均統計値であり、さらに、R14が−CH2Y基
の場合、pはまた2の整数であってもよい)に相当する
グリセロール誘導体、 (7)α−ブチルグルコシドの脂肪酸エステルおよびエ
ーテル、ここで、いずれかは、α−ブチルグルコシドの
好なった脂肪酸エステルの混合物および/またはα−ブ
チルグルコシドの異なった脂肪酸エーテルの混合物であ
ってもよく、種々の脂肪鎖は互いに類似の炭素原子数
(たとえば1または2の違い)を有し、または、α−ブ
チルグルコシドの同じ脂肪酸モノ−、ジ−、トリ−、ま
たはポリエステルの混合物および/またはα−ブチルグ
ルコシドの同じ脂肪酸モノ−、ジ−、トリ−、またはポ
リエーテルの混合物であってもよい。
本発明において使用されるα−ブチルグルコシドの脂
肪酸エステルおよびエーテルは好ましくは、8から24の
炭素原子、より好ましくは12から22の炭素原子、さらに
好ましくは14から18の炭素原子を含有する脂肪鎖を含有
する。
たとえば、α−ブチルグルコシドのラウリン
(C12)、ミリスチン(C14)、パルミチン(C16)、ス
テアリン(C18)、およびベヘン(C22)酸エステルおよ
びエーテルが挙げられる。α−ブチルグルコシドのパル
ミチン酸モノ−およびジエステルの混合物が特に使用さ
れる。
本発明によるα−ブチルグルコシドの脂肪酸エステル
およびエーテルは、特許出願、FR−A−2680373に記載
された、酵素を用いる製造方法、すなわち、α−トラン
スグルコシル化活性を有する純粋な酵素的製剤の存在
下、ブタノールを澱粉、マルトデキストリンまたはマル
トールとともに存在させることからなる方法にしたがっ
て得られる。α−ブチルグルコシドの脂肪酸エステルお
よびエーテルは、相当する脂肪酸または脂肪酸混合物を
α−ブチルグルコシドと常法にしたがって反応させるこ
とによって合成可能である。
本発明による小胞体の膜を形成するために式(I)の
化合物と組み合わせて使用されるイオン両親媒性脂質
は、以下のものから選択される。
(1)以下のアニオン両親媒性脂質: − 天然リン脂質、たとえば卵またはダイズレシチン、
スフィンゴミエリン、ホスファチジルセリン、ジパルミ
トイルホスファチジルコリン、および水素化レシチン、
化学的または酵素的に変性したリン脂質および合成リン
脂質; − 式(IV)のアニオン化合物: (式中、R16はC7−C12アルキル又はアルケニル基を示
し、 R17は飽和または不飽和C7−C31炭化水素ベースの基を示
し、 MはH、Na、K、NH4またはアミンから誘導した置換ア
ンモニウムイオンを示す); − アニオン化合物、たとえば脂肪アルコールのリン酸
エステル、特に酸性形態のまたはアルカリ塩形態のジセ
チル=ホスファートおよびジミリスチル=ホスファー
ト、ヘプチルノニルベンゼンスルホン酸、硫酸水素コレ
ステリルまたはリン酸水素コレステリル、ならびに、そ
れらのアルカリ塩、リソレシチン、アルキル=スルファ
ート、たとえばナトリウム=セチル=スルファート、ガ
ングリオシド、モノナトリウムおよびジナトリウム=ア
シルグルタマート、特にN−ステアロイルグルタミン酸
のモノナトリウムおよびジナトリウム塩、ホスファチジ
ン酸のナトリウム塩、リンアミノ脂質および天然リン脂
質、 (2)以下のカチオン両親媒性脂質: − 式(VII)のカチオン化合物: (R18)(R19)N+(R20)(R21)X- (VII) (式中、R18およびR19は、同一でも異なっていてもよ
く、C12−C20アルキル基を示し、R20およびR21は、同一
でも異なっていてもよく、C1−C4アルキル基を示す)、 − 長鎖アミンおよびその4級アンモニウム誘導体、長
鎖アミノアルコールエステルおよびその塩および4級ア
ンモニウム誘導体、 − 文献:Riingsdorf et al.“Angewandte Chemie",vo
l.27,No.1,January 1988,page 129−137に記載されてい
るような重合性脂質。
公知の方法で、本発明の小胞体の脂質膜をなす脂質相
に少なくとも1つの添加剤を組み入れることが可能であ
る。該添加剤の主なる機能は、小胞体の透過性を減少さ
せること、それらの凝固および溶融を防止すること、お
よびカプセル化度を増加させることである。
本発明の好ましい実施態様によれば、 − ステロール、特にフィトステロールおよびコレステ
ロール、 − 長鎖アルコールおよびジオール、 − 長鎖アミンおよびその4級アンモニウム誘導体 による群から好ましくは選択された少なくとも1つの添
加剤が脂質相に添加可能である。
これらの添加剤は任意に、化粧品および/または皮膚
薬理活性を有していてもよい。これは、たとえばコレス
テロールの場合である。
本発明による小胞体分散物の水連続相は、水、また
は、水と少なくとも1つの水混和性溶媒、たとえばC1
C7アルコールおよびC2−C5アルキルポリオールの混合物
からなるものであってもよい。該水相はまた、溶液中の
化合物、例えば、糖、有機または無機塩またはポリマー
を含有してもよく、また、安定化させるための乳化剤を
導入する必要がないように、小胞体が安定化する水に非
混和性の液体の液滴の分散物を含有してもよい。該水に
非混和性の液体は、動物または植物油、天然または合成
精油、炭化水素、ハロ炭素、シリコーン、エーテル、ポ
リエーテル、アルコールの無機酸エステルからなる群か
ら選択されてもよい。水に非混和性の液体の例として
は、特許出願、EP−A−455528に記載されたものが挙げ
られる。
本発明による化合物を含有する組成物はまた、公知の
方法で、その溶解度特性に応じて、異なった局在性を有
することの可能な、化粧品および/または薬理活性を有
する1以上の活性化合物を含有可能である。たとえば、
カプセル化した水相を含有する小胞体分散物の場合、も
し活性剤が脂溶性であれば、これらは、小胞体のリーフ
レット(leaflet)をなす脂質相に、または小胞体によ
って安定化した水に非混和性の液体の液滴中に存在可能
である。もし活性剤が水溶性であれば、これらは、小胞
体のカプセル化した水相中に、または分散物の連続水相
中に存在可能である。もし活性剤が両親媒性であれば、
これらは、これら自体、両親媒性活性剤の性質および脂
質相およびカプセル化した水相の組成に応じて種々に変
わる分配係数をもって、脂質相およびカプセル化した水
相の間に分布するものである。一般的には、活性剤はリ
ーフレットの脂質相に、および/またはリーフレットに
よってカプセル化した相中に存在するものである。
本発明による組成物はまた、公知の方法で、本質的に
薬理または化粧品活性を有さないが、組成物を製剤する
には有用である、製剤添加剤を含有可能である。これら
の添加剤としては、たとえば、ゲル化剤、ポリマー、防
腐剤、染料、乳白剤、および香料が挙げられる。
本発明による化粧品または薬学組成物は特に、たとえ
ばシャンプーまたはコンディショナー、クレンジング組
成物、スキンケアまたはヘアケアクリーム、抗太陽組成
物、アフターシェーブクリームまたはムース、ボディデ
オドラント、口内用組成物、ヘアダイ組成物またはメー
クアップ組成物の形態であってもよい。
以下に、本発明がより理解されるように、実施例を例
解するが、これらは本発明を例解するものであって、本
発明はこれらに限定されるわけではない。
実施例1:N−オクチルオキシカルボニル−β−アラニル
−L−ヒスチジンの調製 a)N−オクチルオキシカルボニル−β−アラニンの調
製: 20g(224.46mmol)のβ−アラニンを225mlの1N水酸化
ナトリウム溶液中に溶解した。1N水酸化ナトリウムを1
モル当量を同時に添加することによって、反応媒体のpH
を9以上に保持しながら、44mlのオクチル=クロロホル
マートを次いで滴下する。室温で6時間撹拌後、該混合
物を3N塩酸溶液、約1.1モル当量で酸性化した。不均一
混合物を300mlの酢酸エチルで抽出した。有機相を3
回、80mlの水で洗浄し、乾燥して、ドライになるまで濃
縮した。固体残さをヘプタンに取り込み、次いでろ過し
て乾燥した。51gの白色生成物が得られた(収率93
%)。
融点:70−72℃ 元素分析:C12H23NO4、MW=245.3 200MHz NMRスペクトル(1H,DMSO−d6),δ ppm: 12.030(1H,s,COOH 12),6.920(1H,bt,NH 9),3.750
(2H,t,CH2 11),3.010(2H,m,CH2 10),2.210(2H,t,C
H2 8),1.090−1.360(12H,m,CH2 2−7),0.710(3H,
t,CH3 1). b)N−オクチルオキシカルボニル−β−アラニル−L
−ヒスチジンの調製: 30gのN−オクチルオキシカルボニル−β−アラニン
を300mlのジメチルホルムアミドと1モル当量のトリエ
チルアミンに溶解した。次いで、1モル当量の2−(5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−1,1,3,3
−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラートを
添加した。該混合物を次いで25℃の室温で1時間撹拌し
た。次いで、30℃以下の温度に保持しながら、100mlの
水中の1.2モル当量のヒスチジンおよび1.2モル当量の水
酸化ナトリウムの溶液を滴下した。6時間撹拌後、該混
合物を1モル当量の5N塩酸で、次いで100mlの水で中性
化した。30分間撹拌後、該混合物を2リットルのアセト
ンに注いた。形成した白色沈殿をろ過し、乾燥した。粗
生成物を、還流する96%エタノール、10ml/gに溶解し
た。該溶液を熱いままでろ過し、生成物を室温で結晶化
した。沈殿形成後、29.4gの白色結晶生成物が得られた
(63%の収率)。
融点:188−190℃ 元素分析:C18H30N4O5・2/3H2O、MW=394.4 400MHz NMRスペクトル(1H,DMSO−d6),δ ppm: 8.100(1H,d,NH 12と13の間),7.580(1H,s,CH 17),
6.970(1H,t,NH 9と10の間),6.810(1H,s,CH 16),
4.400(1H,m,CH 13),3.910(2H,t,CH2 8),3.150(2H,
m,CH2 10),2.950(1H,dd,CH2 14),2.840(1H,dd,CH2
14),2.270(2H,t,CH2 11),1.510(2H,m,CH2 7),1.25
0(10H,m,CH2 2−6),0.860(3H,t,CH2 1). 実施例2:N−ドデシルオキシカルボニル−β−アラニル
−L−ヒスチジンの調製 a)N−ドデシルオキシカルボニル−β−アラニンの調
製: 55.6gのドデシル=クロロホルマートを用いて、実施
例1a)と同様の方法にしたがって上記化合物を調製し
た。27gの白色生成物が得られた(収率40%)。
融点:88−90℃ 元素分析:C16H31NO4、MW=301.43 200MHz NMRスペクトル(13C,CDCl3),δ ppm: 177.42 C−16,156.86 C−13,65.34 C−12,36.28 C−14,
34.33 C−15,31.88 C−11,28.92−29.61 C−4−C−1
0,25.81 C−3,22.66 C−2,14.09 C−1. b)N−ドデシルオキシカルボニル−β−アラニル−L
−ヒスチジンの調製: 30gのN−ドデシルオキシカルボニル−β−アラニン
を用いて、実施例1b)と同様の方法にしたがって上記化
合物を調製した。29.7gの白色結晶生成物が得られた
(収率68%)。
融点:168−172℃ 元素分析:C22H38N4O5、MW=438.572 400MHz NMRスペクトル(1H,DMSO d6),δ ppm: 8.120(1H,d,NH 18),7.590(1H,s,CH 24),7.010(1H,
t,NH 14),6.810(1H,s,CH 22),4.400(1H,m,CH 19),
3.900(2H,t,CH2 12),3.140(2H,m,CH2 15),2.940(1
H,dd,CH2 20),2.830(1H,dd,CH2 20),2.260(2H,t,CH
2 16),1.510(2H,m,CH2 11),1.260(18H,m,CH2 2−1
0),0.850(3H,t,CH3 1). 実施例3:N−エチルヘキシルオキシカルボニル−β−ア
ラニル−L−ヒスチジン塩酸塩の調製 2gのL−カルノシンを、3.5mlの10%水酸化ナトリウ
ム溶液の存在下、10mlの水と10mlのテトラヒドロフラン
中に溶解した。1.7gの2−エチルヘキシル=クロロホル
マートを、予め10℃に冷却した混合物に滴下した。混合
物のpHを9以上に保持するために、水酸化ナトリウム溶
液を同時に添加した。室温で6時間撹拌後、該混合物を
3N塩酸溶液でpH2に酸性化し、次いでアセトンから沈殿
させた。ろ過して乾燥後、1.2gの白色生成物が得られた
(収率40%)。
元素分析:C18H30N4O5,HCl、MW=418.7 400MHz NMRスペクトル(1H,DMSO d6+AcOD),δ ppm: 8.830(1H,d,H 17),7.280(1H,s,H 16),4.550(1H,m,
CH 13),3.810(2H,m,CH2 8),2.960−3.170(4H,m,CH2
10及び14),2.280(2H,t,CH2 11),1.430(1H,m,CH
7),1.190−1.290(8H,m,CH2 2,3,4,5),0.760−0.810
(6H,2t,CH,1及び6). 実施例4:比較例 文献:Pure & Appl.Chem.,vol.62,No.8,1467−1476
(1990)にも記載されているような、以下の原理にした
がって、実施例1の化合物の抗1重項酸素活性を、先行
技術のN−オクタノイル−β−アラニル−L−ヒスチジ
ン(化合物Aと称する)と比較した。
全ての実験において、1重項酸素は、437nmで、重水
素化メタノール中に溶解したRu(bipy)3Cl(トリス
(2,2′−ビピリジル)ルテニウム=クロリド=ヘキサ
ハイドラート)を照射することによって発生した。
テスト化合物を用いた1重項酸素の物理阻害定数
(Kq)および化学反応定数(Kr)の合計が定められた。
1重項酸素の脱活性化の結果は、1270nmでの1重項酸
素のルミネセンス(赤外発光)を測定し、酸素の消失の
速度論(kinetics)をモニターすることによって分析可
能である。
結果の処理(exploitation)は、Stern−Volmerタイ
プ分析原理に基づく:得られたシグナルをテスト化合物
無し(So)とテスト化合物であり(S)で、種々の溶液
濃度において測定する。比率So/Sによって、以下の関係
による(Kq+Kr)の値を定めることが可能となる。
So/S=ΦO/Φ=(Kq+Kr)XτOX[P] Φは、化合物無しでの発光の量収率(quantic yiel
d)を示し、 Φは、化合物有りでの発光の量収率(quantic yiel
d)を示し、 τは、重水素化メタノール(270μs)における1
重項酸素のライフタイムを示し、 Kq+Krは、1重項酸素の物理阻害のおよび化学反応の
速度定数の合計を示す)。
以下の結果が得られた: 得られた結果は、本発明による化合物における定数の
合計(Kq+Kr)が、先行技術の化合物Aのものよりも大
きい、すなわち、本発明による化合物(実施例1)は先
行技術の化合物(化合物A)よりも非常に高い抗1重項
酸素活性を有することを示している。実施例1の化合物
は、化合物Aよりも高い抗1重項酸素活性を有する。
化合物A、N−オクタノイル−β−アラニル−L−ヒ
スチジンを調製する方法は以下のようなものである。
2g(8.84mmol)のL−カルノシンを10mlの水および10
mlのテトラヒドロフランに、3.5mlの10%水酸化ナトリ
ウム溶液の存在下、溶解した。次いで、1.5mlのカプリ
ロイル=クロリドを、10℃に冷却した上記混合物に滴下
した。室温で一昼夜放置後、反応混合物をアセトンから
沈殿させた。得られた粗生成物をエタノールから再結晶
化させた。ろ過、洗浄、および乾燥後、1.8gの白色生成
物が得られた(収率57%)。
元素分析:C17H28N4O,MW=352.437 500MHz NMRスペクトル(1H,DMSO d6),δ ppm: 8.060(1H,d,NH 13),7.700(1H,t,NH 9),7.570(1H,
s,H 17),6.810(1H,s,H 18),4.390(1H,m,CH 14),3.
200(2H,m,CH2 10),2.810−2.970(2H,m,CH2 15),2.2
60(2H,t,CH2 11),2.020(2H,t,CH2 7),1.470(2H,m,
CH2 6),1.230−1.280(8H,m,CH2 2−5),0.860(3H,
t,CH3 1). 実施例5 以下の組成を有する水中油型エマルションを調製し
た: − 実施例2の化合物 ・・・・・0.5g − イソステアリル=ネオペンタノアート ・・・・・10g − カプリン酸およびカプリル酸のトリグリセリド ・・・・・8g − 流動パラフィン ・・・・・5g − ヘキスト社から“Hostacerin DGS"の商品名で販売
されている、4モルのエチレングリコールおよび2モル
のグリセロールでポリグリセロール化したポリエチレン
グリコール=ステアラート ・・・・・2g − クロダ社から“Crofados N.10 acid"の商品名で販
売されている、ポリエチレングリコールおよびオレイル
アルコールエーテルおよびリン酸エステルの混合物 ・・・・・4g − グリセロール ・・・・・4g − グリセリル=ステアラート ・・・・・1.3g − 増粘剤 ・・・・・0.25g − 水 ・・・・・合計 100g デイリーフェーシャルケアに全く適当であるクリーム
がこのようにして得られた。
実施例6 以下の組成を有する水中油型エマルションを調製し
た: − 実施例1の化合物 ・・・・・1g − オクチル=パルミタート ・・・・・12g − 100モルのエチレングリコールを含有するでポリエ
チレングリコール=ステアラート ・・・・・1.3g − グリセリル=ソルビタン ・・・・・0.4g − ステアリン酸 ・・・・・1g − 増粘剤 ・・・・・0.4g − 水 ・・・・・合計 100g 顔への適用が容易で有る、脂っぽい傾向にあるノーマ
ルスキン用クリームがこのようにして得られた。
実施例7 以下の組成を有する水中油型エマルションを調製し
た: − 実施例2の化合物 ・・・・・1g − オクチル=オクタノアート ・・・・・10g − ジカプリル=シトラート ・・・・・8g − グリセリル=ステアラート ・・・・・0.7g − ステアリルアルコールのポリエチレングリコール
(2モルのエチレングリコール)エーテル(ICIからの
“Brij 72") ・・・・・0.4g − ステアリルアルコールのポリエチレングリコール
(21モルのエチレングリコール)エーテル(ICIからの
“Brij 721") ・・・・・0.8g − 40モルのエチレングリコールを含有するポリエチレ
ングリコール=ステアラート(ICIからの“Myrj 52") ・・・・・1.5g − 小麦蛋白質加水分解物 ・・・・・0.3g − 増粘剤 ・・・・・0.28g − グリセロール ・・・・・5g − 水 ・・・・・合計 100g デイリーフェーシャルケア用に使用可能なクリームが
このようにして得られた。
実施例8 以下の組成を有する水中油型エマルションを調製し
た: − 実施例1の化合物 ・・・・・0.5g − シクロメチコーン ・・・・・2g − イソステアリル=イソステアラート ・・・・・4g − ジメチコーンポリオール ・・・・・2g − ステアリン酸 ・・・・・0.5g − 水 ・・・・・合計 100g 顔に容易に適用される白色流体がこのようにして得ら
れた。
実施例9 以下の小胞体分散物の形態の組成物を調製した: A相: − 実施例2の化合物 ・・・・・1.2% − コレステロール ・・・・・1.8% − ビタミンE ・・・・・0.3% B相: − 脱イオン水 ・・・・・30% − グリセロール ・・・・・5% − リジン ・・・・・0.4% C相: − 蒸留水 ・・・・・15% − ヒアルロン酸ナトリウム ・・・・・0.4% D相: − ポリカルボン酸の混合物(グッドリッチ社からのカ
ルボポール980) ・・・・・0.20% − トリエタノールアミン ・・・・・全体としてpH6.5
とする量 − 脱イオン水 ・・・・・合計 100% A相の成分を、均一な混合物が得られるまで、90−11
0%で、混合した。A層を、激しく撹拌しながら90℃に
加熱したB相に導入した。撹拌および温度を1時間保持
した。得られた懸濁液を次いで、600バール(6X107Pa)
で高圧ホモジナイゼーションで3回処理した。100から2
50nmの粒子径を有する小胞体がこのようにして得られ
た。
C相を次いで室温で導入し、この後、D相をデフロッ
キュレーター(deflocculating mechine)を用いてそこ
に分散された。
抗老化ケアーシーラムとして使用可能なスムーズな組
成物がこのようにして得られた。
実施例10 以下の小胞体分散物の形態の組成物を調製した: A相: − 実施例2の化合物 ・・・・・2% − コレステロール ・・・・・3% − ビタミンE ・・・・・0.5% B相: − 脱イオン水 ・・・・・35% − グリセロール ・・・・・5% − リジン ・・・・・0.65% C相: − 蒸留水 ・・・・・5% − 防腐剤 ・・・・・0.3% D相: − 揮発性シリコーン油 ・・・・・10% − アプリコット核油 ・・・・・10% − 防腐剤 ・・・・・0.1% E相: − ポリカルボン酸の混合物(グッドリッチ社からのカ
ルボポール980) ・・・・・0.20% − トリエタノールアミン ・・・・・全体としてpH6.5
とする量 − 脱イオン水 ・・・・・合計 100% 実施例9で用いた方法に従って組成物を調製した。D
相を、激しく撹拌しながらC相を組み入れた後に得られ
た小胞体分散物に導入した。該混合物を次いで、600バ
ール(6X107Pa)で2回均一化した。油性小球体の粒子
径は約300nmであった。E相を次いで分散させた。
顔用デイクリームとして使用可能な組成物がこのよう
にして得られた。
実施例11 以下の小胞体分散物の形態の組成物を調製した: A相: − 実施例2の化合物 ・・・・・1.5% − コレステロール ・・・・・2.7% − ビタミンE ・・・・・0.8% − ソルビタン=パルミタート ・・・・・3.8% B相: − 脱イオン水 ・・・・・50% − グリセロール ・・・・・5% − リジン ・・・・・0.5% C相: − 蒸留水 ・・・・・5% − 防腐剤 ・・・・・0.3% D相: − マカデミア油 ・・・・5% − 防腐剤 ・・・・・0.3% E相: − ポリカルボン酸の混合物(グッドリッチ社からのカ
ルボポール980) ・・・・・0.42% − トリエタノールアミン ・・・・・全体としてpH6.5
とする量 − 脱イオン水 ・・・・・合計 100% 実施例10で用いた方法に従って組成物を調製した。
顔用デイクリームとして使用可能な組成物がこのよう
にして得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 233/64 106 A61K 7/00 A61K 7/48 CA(STN)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の一般式(I): (式中、 Rは、直鏡または分岐で、飽和または不飽和の、6から
    22の炭素原子を有するアルキル基を示し、 nは、1から16の範囲の整数であり、 Q+は、H+または有機または無機カチオンを示す) のヒスチジン誘導体およびその酸との付加塩。
  2. 【請求項2】Rが、直鎖または分岐で、飽和の、8から
    18の炭素原子を有するアルキル基を示す、請求項1に記
    載のヒスチジン誘導体。
  3. 【請求項3】nが、1から11までの範囲の整数である、
    請求項1または2に記載のヒスチジン誘導体。
  4. 【請求項4】有機カチオンが、アミノアルコールおよび
    塩基性アミノ酸から選択された残基を含有するアンモニ
    ウムから選択される、請求項1ないし3のいずれか1項
    に記載のヒスチジン誘導体。
  5. 【請求項5】無機カチオンが、アルカリ金属塩、アルカ
    リ土類金属塩、およびNH4 +イオンから選択される、請求
    項1ないし3のいずれか1項に記載のヒスチジン誘導
    体。
  6. 【請求項6】酸との付加塩が、塩酸塩、臭酸塩、硫酸
    塩、酒石酸塩、および酢酸塩から選択される、請求項1
    および2のいずれか1項に記載のヒスチジン誘導体。
  7. 【請求項7】N−オクチルオキシカルボニル−β−アラ
    ニル−L−ヒスチジン、N−ドデシルオキシカルボニル
    −β−アラニル−L−ヒスチジン、N−2−エチルヘキ
    シルオキシカルボニル−β−アラニル−L−ヒスチジン
    塩酸塩、N−ヘキサデシルオキシカルボニル−β−アラ
    ニル−L−ヒスチジンから選択される、請求項1ないし
    6のいずれか1項に記載のヒスチジン誘導体。
  8. 【請求項8】以下の一般式(I): (式中、 Rは、直鏡または分岐で、飽和または不飽和の、6から
    22の炭素原子を有するアルキル基を示し、 nは、1から16の範囲の整数であり、 Q+は、H+または有機または無機カチオンを示す) の化合物の調製方法であって、不活性溶媒中、式(I
    I): (式中、Xは、ハロゲン原子またはイミダゾールから誘
    導された基を示す) の化合物を、(A)カルノシンと反応させる、または、
    (B)第1工程として、式:H2N−(CH2−COOHのア
    ミノ酸と反応させて以下の式(IV): の化合物を形成し、第2工程として、カップリング剤の
    存在下、式(IV)の化合物とヒスチジンを反応させるこ
    とからなる、調製方法。
  9. 【請求項9】Xが塩素原子であることを特徴とする、請
    求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】生理学的に許容される媒体中に、請求項
    1ないし7のいずれか1項に定義した式(I)の化合物
    を少なくとも1つ含有することを特徴とする、組成物。
  11. 【請求項11】化粧品または薬剤組成物の形態であるこ
    とを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】ローション、ゲル、エマルション、ミク
    ロエマルション、ミルク、クリーム、パウダー、ペース
    ト、固形スティック、スプレー、またはエアゾール、ム
    ースの形態であることを特徴とする、請求項10または11
    に記載の組成物。
  13. 【請求項13】式(I)の化合物が組成物の全重量に対
    して、0.01から15重量%、好ましくは0.1から5重量%
    存在することを特徴とする請求項10ないし12のいずれか
    1項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】請求項1ないし7のいずれか1項による
    式(I)の化合物の、抗フリーラジカル剤としての使
    用。
  15. 【請求項15】請求項1ないし7のいずれか1項による
    式(I)の化合物の、1重項酸素を脱活性化するための
    抗フリーラジカル剤としての使用。
  16. 【請求項16】老化に対するケラチン物質をトリートメ
    ントするための化粧品または薬剤組成物の調製剤への、
    請求項1ないし7のいずれか1項による式(I)の化合
    物の使用。
  17. 【請求項17】小胞体が、請求項1ないし7のいずれか
    1項による式(I)の化合物の少なくとも1つから形成
    された脂質膜を含有することを特徴とする、脂質小胞体
    の水性分散物。
  18. 【請求項18】脂質膜が、水相をカプセル化することを
    特徴とする、請求項17に記載の分散物。
  19. 【請求項19】脂質膜をなす脂質相はまた、少なくとも
    1つの、非イオン両親媒性脂質および/またはイオン両
    親媒性脂質を含有することを特徴とする、請求項17また
    は18に記載の分散物。
  20. 【請求項20】脂質膜をなす脂質相が、その主なる機能
    が小胞体の透過性を減少させること、それらの凝固およ
    び溶融を防止すること、およびカプセル化度を増加する
    ことである添加剤を含有することを特徴とする、請求項
    17ないし19のいずれか1項に記載の分散物。
  21. 【請求項21】添加剤が、ステロール、長鎖アルコール
    およびジオール、長鎖アミンおよびその4級アンモニウ
    ム誘導体による群から選択されることを特徴とする、請
    求項20に記載の分散物。
  22. 【請求項22】添加剤がコレステロールであることを特
    徴とする、請求項21に記載の水性分散物。
  23. 【請求項23】化粧品としてまたは薬剤学的に許容され
    る媒体中に、請求項17ないし22のいずれか1項による小
    胞体の水性分散物を少なくとも1つ含有することを特許
    徴とする、化粧品または薬剤組成物。
  24. 【請求項24】請求項1ないし7のいずれか1項による
    式(I)の化合物の、脂質/小胞体を形成するための両
    親媒性脂質としての使用。
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