JP3232841B2 - コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

コンデンサおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ特性、とり
わけ周波数特性及び耐圧特性の優れた小型大容量コンデ
ンサ及びその製造方法に関し、少なくても一方の電極に
導電性高分子とマンガン酸化物の複合導電層と導電性高
分子層とからなる積層導電層、もしくは導電性高分子と
マンガン酸化物の複合導電層を単独で用いるコンデンサ
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器のデジタル化に伴って、
コンデンサについても小型大容量で高周波領域でのイン
ピーダンスの低いものが要求されている。
【0003】従来、高周波領域で使用されるコンデンサ
には、プラスチックコンデンサ、マイカコンデンサ、積
層セラミックコンデンサがあるが、これらのコンデンサ
では形状が大きくなり大容量化が難しい。
【0004】一方、大容量のコンデンサとしては、アル
ミニウム乾式電解コンデンサ、またはアルミニウムもし
くはタンタル固体電解コンデンサ等の電解コンデンサが
存在する。
【0005】これらのコンデンサでは、誘電体となる酸
化皮膜が極めて薄いために、大容量化が実現できるので
あるが、一方酸化皮膜の損傷が起こり易いために、それ
を修復するための電解質を陰極との間に設ける必要があ
る。
【0006】例えば、アルミニウム乾式コンデンサで
は、エッチングを施した陽極、陰極アルミニウム箔をセ
パレータを介して巻取り、液状の電解質をセパレータに
含浸して用いている。
【0007】この液状電解質は、イオン伝導性で比抵抗
が大きいため、損失が大きくインピーダンスの周波数特
性、温度特性が著しく劣るという課題を有する。
【0008】さらに加えて、液漏れ、蒸発等が避けられ
ず、時間経過と共に容量の減少及び損失の増加が起こる
といった課題を抱えていた。
【0009】また、タンタル固体電解コンデンサでは、
マンガン酸化物を電解質として用いているため、温度特
性および容量、損失等の経時変化についての課題は改善
されるが、マンガン酸化物の比抵抗が比較的高いため損
失、インピーダンスの周波数特性が、積層セラミックコ
ンデンサ、あるいはフィルムコンデンサと比較して劣っ
ていた。
【0010】さらに加えて、タンタル固体電解コンデン
サでは、マンガン酸化物からなる電解質の形成に当り、
硝酸マンガン溶液に浸漬後、300℃程度の温度で熱分
解するという工程を数回から十数回繰り返して行う必要
があり、形成工程が煩雑であった。
【0011】そこで、近年、金属、導電性を有する金属
酸化物、ポリピロール等の導電性高分子を誘電体皮膜上
に形成後、それらの導電層を経由して、電解重合によ
り、ポリピロ−ル等の導電性高分子を形成してなる固体
電解コンデンサが提案されてきている(特開昭63−1
58829号公報、特開昭63−173313号公報及
び特開平1−253226号公報等)。
【0012】さらに、また、エッチドアルミ箔上に電着
ポリイミド薄膜からなる誘電体を形成した後、化学重合
及び電解重合により、順次導電性高分子層を形成して電
極とする大容量フィルムコンデンサが提案されている
(電気化学会第58回大会講演要旨集251〜252頁
(1991年))。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
導電性高分子を電極として用いた電解コンデンサでは、
化学重合導電性高分子を経由して電解重合高分子を形成
した場合、皮膜修復能力が比較的小さいため、高耐圧の
ものが得られにくいという課題を有していた。
【0014】また、高い容量達成率のコンデンサを得る
ためには、化学重合過程を繰り返さなければならないと
いう課題もあった。
【0015】さらに、マンガン酸化物のような導電性の
熱分解金属酸化物を経由して電解重合高分子を形成する
場合、熱による誘電体皮膜の損傷がおこるため、高耐圧
のコンデンサを得るためには電解重合前に再度化成を行
い、その修復を行うことが必要で、工程が複雑になると
いう課題を有していた。
【0016】さらに、タンタル固体電解コンデンサで
は、マンガン酸化物からなる電解質を熱分解を繰り返し
て形成しており、生じた皮膜損傷を修復するためにその
都度化成が必要で、工程が複雑になる上、それを行った
としても耐圧の高いものを安定して得ることは困難であ
るという課題を有していた。
【0017】さらに、また、コンデンサの電極が、アル
ミニウムとジルコニウムの金属間化合物で構成されてい
る場合には、熱分解マンガン酸化物を導電層として電解
重合導電性高分子を形成する方法では、容量達成率の高
いコンデンサを得ることは困難であった。
【0018】加えて、上記のように、予め適当な導電層
を形成後、それを経由して電解重合導電性高分子層を形
成する方法では、工程が複雑になるという課題をも有し
ていた。
【0019】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、高耐圧で高容量達成率の固体電解コンデンサを
容易に得ること、及び小型大容量で高容量達成率のフィ
ルムコンデンサを簡便に得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のコンデンサおよびその製造方法は、化学
的酸化還元反応で得られる導電性高分子とマンガン酸化
物とからなる複合導電層と、これを経由して電解重合し
て得られる導電性高分子層とを積層電解質あるいは積層
電極として用いる、または化学的酸化還元反応で得られ
る導電性高分子とマンガン酸化物の複合導電体を単独で
電解質あるいは電極として用いる構成を有している。
【0021】ここで、重合性モノマーとしては、ピロ−
ルまたはアニリンもしくはこれらの誘導体が好適に用い
られる。
【0022】
【作用】本発明では、誘電体が弁金属の酸化皮膜で構成
されるコンデンサでは、導電性高分子及びマンガン酸化
物は真の陰極を兼ねた電解質として機能し、一方それが
高分子薄膜で構成されるコンデンサでは、単純な電極と
して機能する。
【0023】そして、本発明では、二酸化マンガンを主
成分をしたマンガン酸化物と導電性高分子とから形成さ
れる複合導電層を、過マンガン酸塩と重合性モノマーと
から、室温の溶液中で、化学的酸化還元反応によって形
成するため、熱による誘電体層の損傷を防止する。
【0024】このため誘電体層が、弁金属の酸化皮膜で
構成される場合、従来技術の熱分解によるマンガン酸化
物層形成後にしばしば採用されていた再化成処理を省略
しても、高耐圧の固体電解コンデンサが容易に得られ
る。
【0025】また、このような導電層形成の方法によれ
ば、二酸化マンガンを主成分としたマンガン酸化物から
なる還元生成物、およびポリピロ−ルからなる還元生成
物共に溶媒に不溶の物質として得られるため、誘電体表
面へのその複合導電層の付着量が多くなり、少ない処理
回数の場合でも高い容量達成率のコンデンサが得られ
る。
【0026】この複合導電層を経由して、電解重合高分
子層を積層して設けて電解質または電極を形成すること
も可能であるが、さらに上記と同様の理由により、1回
処理当りの導電層の付着量が多いために、電解重合する
ことなく、このマンガン酸化物と導電性高分子からなる
複合導電層のみで電極または電解質を形成することがで
き、大量生産が容易となる。
【0027】さらに、また、タンタル固体電解コンデン
サにも電解質として用いられているマンガン酸化物が複
合化されているため、誘電体が弁金属の酸化皮膜で構成
される場合、高い皮膜修復能力を付与することができ、
高耐圧の固体電解コンデンサが容易に得られる。
【0028】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施例におけるコンデ
ンサの断面図である。図1において、1はアルミニウム
箔、2は酸化皮膜誘電体層、3はマンガン酸化物とポリ
ピロールから形成された複合導電層、4は電解重合ポリ
ピロ−ル層、5はカーボン層、6は銀ペイント層、7は
ポリイミドテープである。
【0030】より具体的には、まず4×10mm2のア
ルミニウムエッチド箔1を、3mmと6mmの部分に仕
切るように、両面に渡って、幅1mmのポリイミドテー
プ7を貼付ける。
【0031】次に、アルミニウムエッチド箔1の4×3
mmの部分に不図示の陽極リードを取り付け、アルミニ
ウムエッチド箔1の4×6mmの部分を、3%アジピン
酸アンモニウム水溶液を用い、約70℃で50V印加し
て陽極酸化により酸化皮膜誘電体層2を形成した。
【0032】この構成をコンデンサと見立て、化成液中
の容量を測定したところ、4.7μFであった。
【0033】さらに、この構成を用いて、過マンガン酸
カリウム水溶液(0.2M)に浸漬をし、その後風乾
し、ピロ−ルモノマ−(7.55M)とトリイソプロピ
ルナフタレンスルフォン酸ナトリウム(1M)エタノ−
ル溶液に数分間浸漬し、マンガン酸化物とポリピロール
からなる複合導電層3を形成した。
【0034】その後、不図示のステンレス製の電解重合
用電極をポリイミドテープ7に接触させ、ピロールモノ
マー(0.25M)、トリイソプロピルナフタレンスル
フォン酸ナトリウム(0.1M)水からなる電解液に浸
し、電解重合電極と離隔して設けた不図示の電解重合用
の第二の電極の間に3Vの電圧を印加して、ポリピロー
ルからなる電解重合ポリピロール膜4を形成した。
【0035】そして、電解重合電極を取り外し、水を用
いて洗浄乾燥し、カーボン層5と銀ペイント層6で陰極
を形成すると共に、その上に不図示の陰極リードを取り
付け、合計で10個のコンデンサ素子を完成させた。
【0036】これら10個の素子について、120Hz
における容量達成率、損失係数、昇圧速度10V/分の
順方向電圧を印加した時の絶縁破壊電圧(耐圧)を各々
測定し、その平均値を(表1)に示した。
【0037】なお、容量達成率は、前述のように酸化皮
膜誘電体層2を形成後、3%アジピン酸アンモニウム水
溶液に浸漬した時に各々測定した容量を基準値として算
出した。
【0038】(比較例1)比較のため、比較例1として
30%硝酸マンガン水溶液に電極を浸漬後、300℃で
熱分解して電解重合用導電層を形成した後、最初の酸化
皮膜誘電体層の形成と同条件で再化成を行った以外、実
施例1と同様の条件で10個のコンデンサを完成させ、
実施例と同様の特性評価を行い、その結果を(表1)に
示した。
【0039】(比較例2)さらに、比較のため、比較例
2としてピロ−ルモノマー(6M)のエタノ−ル溶液に
浸漬後、さらに過硫酸アンモニウム0.1Mの水溶液に
浸漬する操作を各々2、4、6回繰り返して、化学重合
ポリピロ−ル層を形成して、電解重合の導電層とした以
外、実勢例1と同様の条件で10個のコンデンサを完成
させ、実施例と同様の特性評価を行い、その結果を(表
1)に示した。
【0040】本実施例によるコンデンサ素子は、そもそ
も電解重合用の導電層形成のための工程の繰り返しの必
要性を排し、再化成工程についてもまた不要とするもの
であり、さらにその結果についても、(表1)を参照す
れば理解できるように、確実に容量達成率、及び耐圧を
高くすることができるという点で優れた効果が得られ
た。
【0041】以上のように、本実施例によれば、過マン
ガン酸塩とピロ−ルモノマ−の酸化還元反応により得ら
れるマンガン酸化物とポリピロ−ルとの複合酸化物を複
合導電層として用い、その上に電解重合導電性高分子を
形成することにより、容量達成率及び耐圧特性の優れた
コンデンサ素子を得ることができる。
【0042】
【表1】
【0043】(実施例2)実施例1の構成において、ア
ルミニウム箔1の代わりに、アルミニウム箔をサンドイ
ッチ状にエッチングされたアルミニウムとジルコニウム
の金属間化合物で挟んだような形状で構成された電極を
用いた以外は、実施例1と同様にして構成された10個
のコンデンサ素子を完成させ、120Hz における容量
達成率、損失を測定し、その平均値を(表1)に示し
た。
【0044】(比較例3)比較のため、比較例3として
上述のアルミニウムとジルコニウムの金属間化合物を電
極として用いた以外、前述の比較例1と同様の条件で1
0個のコンデンサ素子を完成させ、同様の特性評価を行
い、その結果を(表1)に示した。
【0045】(表1)の結果を参照すれば明らかなよう
に、本実施例によるコンデンサ素子は、容量達成率及び
損失係数を高くできるという点で優れた効果が得られる
ことが理解できる。
【0046】以上のように本実施例によれば、過マンガ
ン酸塩とピロ−ルモノマ−の酸化還元反応により得られ
るマンガン酸化物とポリピロ−ルの複合酸化物を導電層
として、その上に電解重合導電性高分子を形成すること
により、容量達成率及び損失係数の優れたコンデンサを
得ることができる。
【0047】(実施例3)図2は、本発明の一実施例に
おけるコンデンサの断面図である。
【0048】図2において、1はアルミニウム箔、2は
酸化皮膜誘電体層、23はマンガン酸化物とポリピロー
ルからなる複合導電層、5はカーボン層、6は銀ペイン
ト層、7はポリイミドテープである。
【0049】実施例1の構成において、電解重合ポリピ
ロ−ル層4を形成する代わりに、過マンガン酸カリウム
水溶液(0.05M)に浸漬後風乾し、ピロ−ルモノマ
−(7.5M)とトリイソプロピルナフタレンスルフォ
ン酸ナトリウム(1M)エタノ−ル溶液に数分間浸漬す
る処理を3回繰り返してマンガン酸化物とポリピロール
からなる複合導電層23を形成した以外は、実施例1と
同様の構成にして、計10個のコンデンサ素子を完成さ
せた。
【0050】これらのコンデンサ素子ついて、実施例1
と同様の特性評価を行い、その結果を(表1)に示し
た。
【0051】この(表1)から理解されるように、本実
施例によるコンデンサは、再化成工程及び電解重合工程
が不要であり、容易に容量達成率を高くすることができ
るという点で優れた効果が得られるものである。
【0052】以上のように本実施例によれば、過マンガ
ン酸塩とピロ−ルモノマ−の酸化還元反応により得られ
るマンガン酸化物とポリピロ−ルの複合導電体層のみを
用いて電解質として、容量達成率の優れたコンデンサを
得ることができる。
【0053】(実施例4)実施例3の構成において、
0.5%リン酸水溶液を用いて85℃で90分間64V
印加して陽極酸化皮膜を形成した0.9×2.0×1.
4mmのタンタル焼結体を用いた以外、実施例3と同様
の構成で、計10個のコンデンサ素子を作製した。
【0054】このコンデンサ素子の定格は、16V/1
0μFであり、これらについて実施例3と同様の評価を
行った。
【0055】その結果を(表1)に示した。この(表
1)から理解されるように、本実施例によるコンデンサ
素子は、再化成工程及び電解重合工程が不要であり、か
つ容易に容量達成率を高くすることができるという点で
優れた効果が得られるものである。
【0056】以上のように本実施例によれば、過マンガ
ン酸塩とピロ−ルモノマ−の酸化還元反応により得られ
るマンガン酸化物とポリピロ−ルの複合導電体のみを用
いて電解質として、容量達成率の高いコンデンサを、簡
単な工程で得ることができる。
【0057】(実施例5)過マンガン酸カリウム水溶液
(0.2M)に浸漬後風乾し、アニリンモノマー(7
M)とp−トルエンスルフォン酸(1M)水溶液に数分
間浸漬し、マンガン酸化物とポリアニリンからなる複合
導電層を用いた以外、実施例1と同様の構成で、計10
個のコンデンサ素子を作製した。
【0058】これらのコンデンサ素子について実施例1
と同様の評価を行い、その結果を(表1)示した。
【0059】この(表1)から理解できるように、本実
施例によるコンデンサは、電解重合用の導電層形成のた
めの工程を繰り返すことが不要で、再化成工程もまた不
要であり、かつ容易に容量達成率及び耐圧を高くするこ
とができるという点で優れた効果が得られるものであ
る。
【0060】以上のように本実施例によれば、過マンガ
ン酸塩とアニリンモノマ−の酸化還元反応により得られ
るマンガン酸化物とポリアニリンの複合酸化物を導電層
して電解重合導電性高分子を形成することにより、容量
達成率及び耐圧特性の優れたコンデンサを得ることがで
きる。
【0061】(実施例6)図3は、本発明の一実施例に
おけるコンデンサの断面図である。
【0062】図3において、31はアルミニウム箔、3
8はポリイミド誘電体層、33はマンガン酸化物とポリ
ピロールとからなる複合導電層、34はカーボン層、3
5は銀ペイント層である。
【0063】実施例3の構成において、20mmx20
mmのアルミニウム平滑箔31に、酸化皮膜誘電体を形
成するのではなく、スピンコートにより、厚さ0.5μ
mのポリイミド薄膜からなるポリイミド誘電体層38を
形成した以外、実施例3と実質的に同様の条件で、計1
0個のコンデンサを作製した。
【0064】それらについて120Hzにおける容量と
損失及び耐圧の評価を行い、その結果を(表2)示し
た。
【0065】この(表2)から明らかなように、本実施
例によるコンデンサ素子は、極めて低損失かつ高耐圧と
いう優れた特性を有する。
【0066】さらに、このコンデンサ素子は、誘電体と
してポリイミド薄膜を用いているため、一種のフィルム
コンデンサとみなすことができ、電解コンデンサのよう
に極性を有さない点に特徴がある。
【0067】本実施例では、アルミニウム平滑箔31を
用いて、誘電体となるポリイミドをスピンコートで形成
する場合についてのみ述べたが、エッチド箔を用いて、
例えば電着によってポリイミド誘電体を形成することも
でき、本発明は、アルミニウム箔の表面構造及び誘電体
形成法に限定されない。
【0068】また、この誘電体については、薄膜を形成
できる高分子材料であればポリイミド以外のものを用い
ることもでき、本発明はその種類に限定されない。
【0069】また、本実施例では、アルミニウム箔の片
側に誘電体薄膜を形成した場合についてのみ示したが、
両側に形成してもよいことは明らかである。
【0070】なお、上記実施例1から6では、ド−パン
トについては、ポリピロ−ルの場合のトリイソプロピル
ナフタレンスルフォン酸、またポリアニリンの場合のp
−トルエンスルフォン酸塩の場合についてのみ述べた
が、ド−プされて高い電気伝導度を発現するものであれ
ばこれ以外のものを用いることもできる。
【0071】また、導電性高分子であるポリピロール、
ポリアニリンの繰り返し単位は、ピロール、アニリンの
みならずこれらの誘導体を含む化合物であってもよい。
【0072】そして、この導電性高分子は、ポリピロー
ル、ポリアニリンには限定されず、所定の電気的等の特
性を有するもので有れば、他の高分子をも使用すること
が可能である。
【0073】なお、上記実施例1から6では、弁金属が
アルミニウム、アルミニウムとジルコニウムの金属間化
合物、タンタルとの例について説明したが、他にアルミ
ニウムとニオブの金属間化合物、アルミニウムとハフニ
ウムの金属間化合物等も使用可能である。
【0074】なお、実施例1から5では、電解コンデン
サの真の陰極を兼ねた電解質として、マンガン酸化物と
導電性高分子の複合導電体層を用いた場合についてのみ
述べたが、例えば実施例6で説明したように、エッチド
アルミニウム箔表面に電着で設けたポリイミドフィルム
を誘電体としたフィルムコンデンサの一方の電極として
も適用することができ、本発明は電解コンデンサの陰極
にに限定されない。
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明は、マンガン酸化物
と導電性高分子からなる複合導電層を単独で電解質とし
て、あるいはその複合導電層とそれを経由して形成させ
た電解重合導電性高分子との積層導電層を電解質とし
て、用いた電解コンデンサ、あるいは単に電極として用
いたコンデンサ及びその製造方法を提供するもので、前
者にあっては損失特性に優れ、容量達成率及び耐圧の高
いコンデンサが容易に得られるという効果、また後者に
あっては損失特性及び耐圧に優れかつ無極性のコンデン
サが容易に得られるという特有の効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるコンデンサの断
面図
【図2】本発明の第3の実施例におけるコンデンサの断
面図
【図3】本発明の第6の実施例におけるコンデンサの断
面図
【符号の説明】
1 アルミニウム箔 2 酸化皮膜誘電体層 3 マンガン酸化物とポリピロールからなる複合導電層 4 電解重合ポリピロール層 5 カーボン層 6 銀ペイント層 7 ポリイミドテープ 23 マンガン酸化物とポリピロールからなる複合導電
層 31 アルミニウム箔 33 マンガン酸化物とポリピロールからなる複合導電
層 34 カーボン層 35 銀ペイント層 38 ポリイミド誘電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−100911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/028 H01G 4/18 301 H01G 4/18 311

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の電極に対して、化学的
    酸化還元反応によって得られる導電性高分子とマンガン
    酸化物とを含む複合導電層と導電性高分子層との組み合
    わせからなる積層導電層を設けたコンデンサ。
  2. 【請求項2】 複合導電層の導電性高分子の繰り返し単
    位が、ピロール、アニリンもしくはこれらの誘体を少
    なくとも一種を含む化合物から選ばれる請求項1記載の
    コンデンサ。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の電極に、化学的酸化還
    元反応によって得られる導電性高分子とマンガン酸化物
    とを含む複合導電層を用いるコンデンサ。
  4. 【請求項4】 導電性高分子の繰り返し単位が、ピロー
    ル、アニリンあるいはこれらの誘体の少なくとも一種
    からなる請求項1記載のコンデンサ。
  5. 【請求項5】 誘電体層が、弁金属の酸化物である請求
    項1から4のいずれかに記載のコンデンサ。
  6. 【請求項6】 弁金属が、アルミニウム、アルミニウム
    とジルコニウムの金属間化合物、アルミニウムとニオブ
    の金属間化合物、アルミニウムとハフニウムの金属間化
    合物、またはタンタルから選ばれる一種である請求項5
    記載のコンデンサ。
  7. 【請求項7】 誘電体層が、高分子膜である請求項1か
    ら4のいずれか記載のコンデンサ。
  8. 【請求項8】 高分子膜がポリイミド膜である請求項7
    記載のコンデンサ。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方の電極に、導電性高分子
    とマンガン酸化物とを含む複合導電層と、導電性高分子
    層とからなる積層導電層を設けるコンデンサにおいて、
    前記複合導電層を重合性モノマーと過マンガン酸塩の化
    学的酸化還元反応により形成し、前記導電性高分子層を
    重合性モノマーを電解重合により形成するコンデンサの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも一方の電極に、導電性高分
    子とマンガン酸化物とを含む複合導電層を用いるコンデ
    ンサにおいて、前記複合導電層を重合性モノマーと過マ
    ンガン酸塩の化学的酸化還元反応により形成するコンデ
    ンサの製造方法。
  11. 【請求項11】 弁金属の陽極酸化により誘電体を形成
    する請求項9または10記載のコンデンサの製造方法。
  12. 【請求項12】 弁金属がアルミニウム、アルミニウム
    とジルコニウムの金属間化合物、アルミニウムとニオブ
    の金属間化合物、アルミニウムとハフニウムの金属間化
    合物もしくはタンタルから選ばれる一種である請求項1
    1記載のコンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 高分子薄膜を用いて誘電体を形成する
    請求項9または10記載のコンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】 高分子がポリイミドである請求項13
    記載のコンデンサの製造方法。
  15. 【請求項15】 重合性モノマーがピロールもしくはア
    ニリンあるいはこれらの誘体である請求項9から14
    のいずれか記載のコンデンサの製造方法。
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