JP3232328U - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面シートと中間シートとの間、及び中間シートと吸収体との間の剥離を抑制するとともに、吸収体への体液の引き込み性に優れた吸収性物品を提供する。【解決手段】ナプキンが具備する表面シート2は、肌対向面に凸部26を有し、非肌対向面が平坦である。表面シート2において、複数の線状エンボス部15aが間欠的に直列に配置された複数の第1エンボス列と、複数の線状エンボス部16aが間欠的に直列に配置された複数の第2エンボス列とが形成されている。第1エンボス列と第2エンボス列とが互いに交差している。第1エンボス列と第2エンボス列との交点には、線状エンボス部が存在しないエンボス欠落部が位置している。ナプキンは、表面シート2から吸収体に至る圧搾溝を有し、表面シート2と中間シート7とを一体化した複数の圧着部20を有している。【選択図】図5

Description

本考案は、吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品は、主たる吸液部位である吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配され、且つ装着状態において着用者の肌と当接する表面シートとを具備している。斯かる表面シートとして、エンボス加工が施されたものが知られている。例えば、特許文献1には、少なくとも2枚の短繊維不織布を熱エンボス圧着して形成され、最上層が親水性の不織布で形成されており、該エンボス圧着部分の面積率及び坪量それぞれが所定の範囲内であり、且つ1.44kPaの加圧下で測定した場合の厚さが0.28〜0.60mmである、表面シートが記載されている。
また、本出願人は、先に、2層構成の表面シートであって、その上層は、凹凸形状を有し、且つ熱伸長性繊維を用いて形成され、該熱伸長性繊維どうしの交点が接合された繊維接合部を有し、下層は、熱伸長性繊維を含まないか又は熱伸長性繊維を上層より低い割合で含み、上層と下層との界面は、互いに接合された固着部と、該上層と該下層とが剥離可能に積層された非固着部とを有し、上層の繊維間距離が下層の繊維間距離よりも大きい、表面シートを開示した(特許文献2)。
特開2005−312601号公報 特開2010−115479号公報
吸収性物品として、表面シートと吸収体との間に、中間シートを具備するものが知られている。中間シートは、表面シートから吸収体への液の透過性を向上し、吸収体に吸収された液の表面シートへの液戻りを低減する役割を担うシートである。
中間シートを具備する吸収性物品では、着用者の動きや、体液を吸収して濡れたことによって、表面シートと中間シートとの間、及び中間シートと吸収体との間が剥離することがあり、斯かる剥離が、着用感や体液の吸収体への移行性を低下させることがある。また、表面シートにおける液残りを抑制して着用感を向上させる観点から、吸収体への体液の引き込み性が高いことが望まれている。特許文献1及び2は、前記の剥離を抑制するとともに、吸収体への体液の引き込み性を向上させる点について特段の検討はなされていなかった。
したがって、本考案の課題は、表面シートと中間シートとの剥離、及び中間シートと吸収体との剥離を抑制するとともに、吸収体への体液の引き込み性に優れた吸収性物品を提供することにある。
本考案は、着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収体と、該吸収体よりも肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体及び該表面シート間に配された中間シートとを備えた吸収性物品に関する。
前記表面シートは、肌対向面に凸部を有し、非肌対向面が平坦であることが好ましい。
前記表面シートにおいて、複数の線状エンボス部が、各線状エンボス部の長手方向が同一方向を向くように間欠的に直列に配置された複数の第1エンボス列と、複数の線状エンボス部が、各線状エンボス部の長手方向が同一方向を向くように間欠的に直列に配置された複数の第2エンボス列とが形成されていることが好ましい。
第1エンボス列と第2エンボス列とが互いに交差していることが好ましい。
第1エンボス列と第2エンボス列との交点に、前記線状エンボス部が存在しないエンボス欠落部が位置していることが好ましい。
前記表面シートから前記吸収体に至る圧搾溝が形成されていることが好ましい。
前記表面シートと前記中間シートとを一体化した複数の圧着部を有していることが好ましい。
本考案によれば、表面シートと中間シートとの間、及び中間シートと吸収体との間の剥離を抑制するとともに、吸収体への体液の引き込み性に優れた吸収性物品を提供することができる。
図1は、本考案の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンの肌対向面側(表面シート側)を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図1の表面シートの平面図である。 図4(a)は、図3のIII−III線断面図であり、図4(b)は、図3のV−V線断面図である。 図5は、画成領域における表面シート及び中間シートの拡大断面図である。 図6は、表面シートのエンボス列と、圧着部との配置関係を示す平面図である。 図7は、中間シートの融着部と、圧着部との配置関係を示す平面図である。
以下、本考案の吸収性物品をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本考案の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、単に「ナプキン1」ともいう。)が示されている。ナプキン1は、体液を吸収保持する吸収体4と、該吸収体4よりも肌対向面側に配され、着用者の肌と接触し得る表面シート2と、該吸収体4よりも非肌対向面側に配された裏面シート3とを備えている。
ナプキン1は、図1に示すように、着用者の前後方向に対応し、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向Xと、これに直交する横方向Yとを有している。ナプキン1は、縦方向Xにおいて、着用時に着用者の外陰部などの排泄部と対向配置される領域を含む排泄部対向領域Bと、該排泄部対向領域Bよりも縦方向X前側(着用者の腹側)に配される前方領域Aと、該排泄部対向領域Bよりも縦方向X後側(着用者の背側)に配される後方領域Cとを有し、その3つに区分される。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面である。つまり、肌対向面は、着用者の肌に相対的に近い側の面であり、非肌対向面は、着用者の肌から相対的に遠い側の面である。「着用時」及び「着用状態」は、通常の適正な着用位置、すなわち吸収性物品の適正な着用位置が維持されて着用された状態を意味する。
ナプキン1は、図1に示すように、縦方向Xに長い形状の吸収性本体5と、吸収性本体5における排泄部対向領域Bの縦方向Xに沿う両側部それぞれから横方向Yの外方に延出する一対のウイング部5W,5Wとを有している。吸収性本体5は、ナプキン1の主体をなす部分であり、前記の表面シート2、裏面シート3及び吸収体4を具備している。
本実施形態のように吸収性物品がウイング部5Wを有する場合、排泄部対向領域Bは、縦方向Xにおいてウイング部5Wを有する領域である。具体的には、一対のウイング部5W,5Wそれぞれにおける縦方向Xの前方側の付け根を通って横方向Yに延びる仮想直線と、一対のウイング部5W,5Wそれぞれの後方側の付け根を通って横方向Yに延びる仮想直線とに挟まれた領域が、排泄部対向領域Bである。
本実施形態のナプキン1において、一対のウイング部5W,5Wは、ナプキン1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる縦中心線CLを基準として左右対称に形成されており、一方のウイング部5Wにおける前記前方側の付け根と他方のウイング部5Wのそれとは、縦方向Xにおいて同位置に存する。
吸収性物品がウイング部を有しない場合(例えば使い捨ておむつ)、排泄部対向領域Bは、排泄部と対向する領域であればよく、典型的には、該吸収性物品を縦方向Xに三等分したときの中央に位置する領域である。
表面シート2は、吸収体4の肌対向面の全域を被覆している。裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面の全域を被覆し、さらに吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、後述するサイドシート6とともにウイング部5Wを形成している。ウイング部5Wを構成するシート部材は、吸収体4の両側縁それぞれから横方向Y外方に延出した延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。本実施形態のウイング部5Wは、吸収体4の両側縁から横方向Yの外方に延出する裏面シート3とサイドシート6とからなる。
本実施形態の排泄部対向領域Bでは、図1に示すように、サイドシート6及び裏面シート3が横方向Yの外方に向かって張り出しており、これにより吸収性本体5の縦方向Xに沿う左右両側に、一対のウイング部5W,5Wが延設されている。ウイング部5Wは、図1に示す如き平面視において、下底(上底よりも長い辺)が吸収性本体5の側部側に位置する略台形形状を有している。ウイング部5Wの非肌対向面には、該ウイング部5Wをショーツ等の着衣に固定するウイング部粘着部(図示せず)が形成されている。ウイング部5Wは、ショーツ等といった着衣のクロッチ部の非肌対向面(外面)側に折り返されて用いられる。なお、ウイング部5Wは、着衣のクロッチ部の非肌対向面(外面)側に折り返されて用いられるため、前記ウイング部粘着部の形成面であるウイング部5Wの非肌対向面は、その使用時に着用者の肌側に向けられ、肌対向面となる。前記ウイング部粘着部は、その使用前においてはフィルム、不織布、紙等からなる剥離シート(図示せず)によって被覆されている。
表面シート2の肌対向面側の縦方向Xに沿う両側部には、サイドシート6,6が配されている。サイドシート6は、平面視において吸収体4の縦方向Xに沿う左右両側部に重なっており、接着剤や熱エンボス等の公知の接合手段によって表面シート2や裏面シート3等の他の部材に接合されている。サイドシート6は、図2に示すように、表面シート2に接合されていない自由端6aと、表面シート2に接合された接合部(図示せず)の内側端部である固定端(図示せず)とを有しており、使用時には、固定端と自由端6aとの間が表面シート2から離間し、側方への横漏れを防止する防漏ポケットを形成する。
本実施形態のナプキン1は、図2に示すように、表面シート2と吸収体4との間に配された中間シート7を備えている。中間シート7は、その幅(横方向Yの長さ)が、吸収体4の幅(横方向Yの長さ)よりも短いことが好ましく、縦方向Xの長さは、吸収体4の縦方向Xの長さよりも長く、ナプキンの縦方向Xの全長に連続して配されていることが好ましい。中間シート7は、表面シート2及び吸収体4とは別体の、当該技術分野においてサブレイヤーシートとも呼ばれるシートである。中間シート7及び表面シート2は、不織布等の繊維シートである。
本実施形態の中間シート7は、表面シート2及び吸収体4の双方と、接着剤、並びに後述する圧着部20及び圧搾溝8によって部分的に接合されている。
本実施形態のナプキン1は、表面シート2と中間シート7とを一体化した複数の圧着部20を有している。表面シート2及び中間シート7は、斯かる圧着部20によって部分的に接合されている。圧着部20は、散点状に配置されており、縦方向X及び横方向Yそれぞれに間隔を空けて配置されている(図1参照)。より具体的には、圧着部20は、縦方向Xに沿って複数個が間隔を置いて直列配置された圧着部列をなしており、該圧着部列は、横方向Yに間隔を置いて複数列配置されている。各圧着部列においては、圧着部20の配置のピッチは一定になっており、隣り合う圧着部20においては、該圧着部20の配置の位相が半ピッチ分ずれている。すなわち、圧着部20は、千鳥状に配置されている。
本実施形態の圧着部20は、円形形状を有しているが、形状は特に制限されず、三角形、四角形、六角形等の多角形状や、楕円形、星形等の任意の形状とすることができる。
本実施形態の圧着部20は、表面シート2及び中間シート7を積層し、これに該表面シート2の肌対向面側からピンエンボス加工を施すことで形成されている。
本実施形態のナプキン1は、表面シート2から吸収体4に至る圧搾溝8が形成されている(図1参照)。圧搾溝8は、表面シート2、中間シート7及び吸収体4が、裏面シート3側に一体的に凹陥してなる溝であり、該溝の底部が吸収体4まで至っている(図2において図示せず)。
本実施形態の圧搾溝8は、前方領域Aから排泄部対向領域Bを介して後方領域Cまで縦方向Xに延在する環状溝8aと、該環状溝8aよりも横方向Y内方に位置する二個のU字状溝8b,8bとを有している。環状溝8aは、縦中心線CLに対して線対称の形状を有している。二個のU字状溝8b,8bは、縦方向Xに離間して形成されており、ナプキン1の縦方向Xの前端又は後端に向かって凸の凸状をなしている。これら圧搾溝8a,8bは、平面視矩形の形状を有する複数の圧搾部からなる。圧搾溝8では、表面シート2、中間シート7及び吸収体4に関して、構成部材である各々の繊維の密度が、該圧搾溝8の周囲部の密度よりも高くなっている。このような圧搾溝8は、吸収体4の平面方向への体液の拡散を抑制して、ナプキン1の周囲から液漏れを効果的に防止することができる。
本実施形態のナプキン1は、表面シート2とサイドシート5とを一体化した、又は裏面シート3とサイドシート6とを一体化した、複数のサイド圧着部21を有している(図1参照)。斯かる構成により、サイドシート6が表面シート2から剥離することを効果的に抑制できるので、着用感をより向上できる。圧着部20は、表面シート2の両側部とその横方向Y外方に配されている。表面シート2とサイドシート6とは、サイド圧着部21によって部分的に接合されている。また、表面シート2よりも横方向Y外方において、サイドシート6と裏面シート3とは、サイド圧着部21によって部分的に接合されている。これにより、サイドシート6と表面シート2又は裏面シート3との剥離をより抑制できる。
サイド圧着部21も、上述した圧着部20と同様のパターンで配置されている(図1参照)。また、本実施形態のサイド圧着部21は、円形形状を有しているが、形状は特に制限されず、三角形、四角形、六角形等の多角形状や、楕円形、星形等の任意の形状とすることができる。
本実施形態の圧着部20は、表面シート2及び中間シート7を積層し、これに該表面シート2の肌対向面側からピンエンボス加工を施すことで形成されている。
本実施形態のサイド圧着部21は、サイドシート6、表面シート2及び裏面シート3を積層し、これに該サイドシート6の肌対向面側からピンエンボス加工を施すことで形成されている。
本実施形態のナプキン1はサイド圧着部21を有するものであるが、本考案の吸収性物品は、サイド圧着部21を有していなくともよい。
吸収体4は、図1に示すように、ナプキン1(吸収性本体5)の縦方向Xに延在している。換言すると、吸収体4は、前方領域Aから排泄部対向領域Bを介して後方領域Cに延在している。
本実施形態の吸収体4は、繊維材料及び吸水性ポリマー41を含む吸収性シート40を構成部材として含んでいる。具体的には、第1吸収性シート40a及び第2吸収性シート40bの2枚の吸収性シート40を含み、これら吸収性シート40a,40bが複数層積層された積層構造を有している(図2参照)。吸収体4は、中央吸収部4aと、該中央吸収部4aの肌対向面を被覆する表面吸収部4bと、該中央吸収部4aの非肌対向面を被覆する裏面吸収部4cとを有し、これら各吸収部4a,4b,4cは、第1吸収性シート40a及び第2吸収性シート40bが折り畳まれることによって形成されている。第1吸収性シート40aは、その縦方向Xに沿う両側部が、非肌対向面側に折り返した状態で折り畳まれることによって、二層構造を有する中央吸収部4aを形成している。また、第2吸収性シート40bは、その縦方向Xに沿う両側部が、非肌対向面側に折り返した状態で且つ中央吸収部4aの外面を被覆するように折り畳まれることによって、表面吸収部4b及び裏面吸収部4cそれぞれを形成している。第2吸収性シート40bにおいて、中央吸収部4aの肌対向面を被覆する部分(層)が表面吸収部4bを構成し、該中央吸収部4aの非肌対向面を被覆する部分(層)が裏面吸収部4cを構成している。
吸収性シート40a,40bとは、シート状に成型されている吸収体のことであり、一般的に吸水性材料を堆積させた構造の吸収体とは区別される。吸収性シートの代表的なものとしては、特許2963647号記載のものや、特許2955223号記載のものなどが挙げられる。吸収性シートとしては、湿潤状態の高吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維どうしの間や高吸水性ポリマーと構成繊維との間を結合させてシート状としたもの等を好ましく用いることができる。また、吸収性シートとしては、特開平8−246395号公報記載の方法にて製造されたパルプを含む吸収性シート、気流に乗せて供給した粉砕パルプ及び高吸水性ポリマーを堆積させた後、接着剤(例えば酢酸ビニル系の接着剤、PVA等)で固めた乾式シート、パルプを含む紙や不織布の間にホットメルト接着剤等を塗布した後に高吸水性ポリマーを散布して得られた吸収性シート、スパンボンド又はメルトブロー不織布製造工程中に高吸水性ポリマーを配合して得られた吸収性シート等を用いることができる。これらの吸収性シートは、一枚を所定形状に裁断してシート状吸収体として用いることができる。
図3及び図4に、本実施形態の表面シート2を示す。説明の便宜上、図3及び図4では、圧着部20の図示を省略している。
表面シート2の肌対向面には、図3に示すように、複数の第1エンボス列11と複数の第2エンボス列12とが形成されている。
第1エンボス列11は、複数の線状エンボス部15a,15bが、各線状エンボス部15a,15bの長手方向が同一方向を向くように間欠的に直列に配置されて構成されている。具体的には、第1エンボス列11は、直線状の第1線状エンボス部15aと、第1線状エンボス部15aよりも短い直線状の第2線状エンボス部15bとが交互に且つ直列に配置されている。第1エンボス列11は、該エンボス列11において隣り合う第1線状エンボス部15aと第2線状エンボス部15bとの間が離間した不連続線となっている。
第1エンボス列11と同様に、第2エンボス列12も、複数の線状エンボス部16a,16bが、各線状エンボス部16a,16bの長手方向が同一方向を向くように間欠的に直列に配置されて構成されている。具体的には、第2エンボス列12は、直線状の第3線状エンボス部16aと、第3線状エンボス部16aよりも短い直線状の第4線状エンボス部16bとが交互に且つ直列に配置されている。第2エンボス列12は、該エンボス列12において隣り合う第3線状エンボス部16aと第4線状エンボス部16bとの間が離間した不連続線となっている。
第1エンボス列11は、互いに平行に多数本形成されている。本実施形態の表面シート2では、平行して隣り合う第1エンボス列11,11間の間隔が狭い箇所と広い箇所が交互に配されている。すなわち、複数本の第1エンボス列11において、平行して隣り合う線状エンボス部15a,15b間の間隔が広い箇所と該間隔が狭い箇所とが存在している。
第2エンボス列12は、互いに平行に多数本形成されている。本実施形態の表面シート2では、平行して隣り合う第2エンボス列12,12間の間隔が狭い箇所と広い箇所が交互に配されている。すなわち、複数本の第2エンボス列12において、平行して隣り合う線状エンボス部16a,16b間の間隔が広い箇所と該間隔が狭い箇所とが存在している。
第1エンボス列11又は第2エンボス列12を構成する各線状エンボス部15a,15b,16a,16bは、表面シート2を構成する繊維が、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工によって圧密化された部位である。すなわち、線状エンボス部15a,15b,16a,16bは、表面シート2におけるエンボス部以外の部位よりも厚みが小さくなっている。
第1エンボス列11及び第2エンボス列12は縦方向Xに対して非平行であり、該縦方向Xと交差する方向に延びている。また、第1エンボス列11と第2エンボス列12とは互いに交差している。換言すると、表面シート2には、縦方向X及び横方向Yに対して交差する第1方向に延びる第1エンボス列11と、第1方向に交差する第2方向に延びる第2エンボス列12とが形成されている。
図3に示す第1エンボス列11は、右上から左下へ向かって直線状に延びており、第2エンボス列12は、左上から右下へ向かって直線状に延びている。すなわち、第1方向は右上から左下へ向かう斜め方向であり、第2方向は左上から右下へ向かう斜め方向である。
本実施形態の表面シート2は、複数の第1エンボス列11及び複数の第2エンボス列12によって画成された複数の画成領域14a,14b,14c,14dが形成されている。前述したように、第1エンボス列11及び第2エンボス列12は互いに交差するように延びているので、表面シート2は、複数の第1エンボス列11及び複数の第2エンボス列が交差して形成された複数の多角形(具体的には四辺形)の画成領域14a,14b,14c,14dを有する。具体的には、表面シート2は、面積が相違する3種類の画成領域14a,14b,14c,14dを有している。これら画成領域のうち、面積が最も大きい画成領域を「大画成領域14a」、次に面積が大きい画成領域を「中画成領域14b,14c」、最も面積が小さい画成領域を「小画成領域14d」ともいう。
本実施形態の表面シート2は、縦方向Xに大画成領域14aと小画成領域14dとが交互に並んだ混合画成領域列R1を、横方向Yに複数列有している。また、表面シート2は、混合画成領域列R1どうし間に、縦方向Xに中画成領域14b,14cが並んだ中画成領域列R2を、横方向Yに複数列有している。中画成領域列R2は、第1線状エンボス部15aと第4線状エンボス部16bとで画成された中画成領域14bと、第3線状エンボス部16aと第2線状エンボス部15bとで画成された中画成領域14cとが、縦方向Xに交互に並んで構成されている。中画成領域列R2において縦方向Xに隣り合う中画成領域14b,14cどうしは、これら領域14b,14c間を通り且つ横方向Yに延びる仮想線に対して線対称の形状を有している。これに起因して、中画成領域列R2は、横方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行している。
第1エンボス列11と第2エンボス列12との交点には、線状エンボス部15a,15b,16a,16bが存在しないエンボス欠落部13が位置している。エンボス欠落部13は、エンボス加工が施されていない非エンボス部である。エンボス欠落部13は、その最大厚みが、各画成領域14a,14b,14c,14dの最大厚みよりも小さく、且つ線状エンボス部15a,15b,16a,16bの最大厚みよりも大きい領域である〔図4(a)参照〕。
図3、及び後述する図6において、符号13で示すエンボス欠落部の部分に円が描かれているところ、この円はエンボス欠落部が存在する領域を視覚化する目的で描いたものであり、実際の表面シート2に円が付されている訳ではない。
表面シート2は、肌対向面に凸部26を有している。より詳細には、各線状エンボス部15a,15b,16a,16bは、表面シート2におけるこれら線状エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部位よりも厚みが小さくなっているので、前記の画成領域14a,14b,14c,14dは、各線状エンボス部15a,15b,16a,16bに対して相対的に凸部26になっている〔図4(b)参照〕。斯かる凸部26は、表面シート2の肌対向面に形成されている。
また、表面シート2の肌対向面において各線状エンボス部15a,15b,16a,16bは、各画成領域14a,14b,14c,14dに対して相対的に凹部27になっている〔図4(b)参照〕。
一方、表面シート2は、図4(b)に示すように非肌対向面が平坦である。説明の便宜上、図4(a)では、表面シート2の非肌対向面において、エンボス欠落部13の位置が凹部をなし、画成領域14a,14dが凸部をなすように図示しているが、表面シート2の非肌対向面は平坦である。
本実施形態のナプキン1では、表面シート2の非肌対向面が平坦であるので、表面シート2と中間シート7との接触面積が大きい上、圧着部20により、表面シート2と中間シート7とが強固に接合されている。また、表面シート2から吸収体4に至る圧搾溝8も形成されているので、表面シート2と中間シート7と吸収体4とが強固に接合されている。このようなナプキン1では、着用者が動いたり、ナプキン1が体液を吸収して濡れた状態になったりしても、表面シート2と中間シート7との間、及び中間シート7と吸収体4との間の剥離が効果的に抑制できる。また、表面シート2の第1エンボス列11及び第2エンボス列12に沿って流れた体液は、圧着部20やエンボス欠落部13から非肌対向面側に引き込まれる。ナプキン1では、圧着部20や圧搾溝8によって、表面シート2と中間シート7との間、及び中間シート7と吸収体4との間が密着しているので、表面シート2から吸収体4に至る体液の伝達性が高い。さらに複数の圧着部20及び圧搾溝8において、表面シート2及び中間シート7それぞれの繊維の密度が、他の部位よりも高まっているので、体液を良好に吸収体4へ引き込むことができる。このように、本実施形態のナプキン1は、吸収体4への体液の引き込み性に優れるので、表面シート2における液残りが少なく、良好な着用感が奏される。
図5に、表面シート2と中間シート7とを接合する圧着部20を示す。図5に示す圧着部20は、画成領域がなす凸部26に形成されており、該凸部26の位置で、表面シート2と中間シート7とを接合している。斯かる圧着部20は、ナプキン1の厚み方向Zにおいて吸収体4まで至っていない。すなわち、圧着部20の凹陥(嵌入)の程度は、表面シート2から吸収体4まで凹陥した圧搾溝8と異なっている。斯かる圧着部20は、体液を吸収体4側に移行させる通路として機能し得る。
本実施形態の表面シート2は、図4及び図5に示すように、肌対向面を形成する上層18と、非肌対向面を形成する下層19とからなる二層構造を有している。
圧着部20による上層18及び下層19の接合性をより向上させる観点から、上層18及び下層19は熱融着性繊維を含むことが好ましい。熱融着性繊維は、熱の作用によって互いに融着する繊維であり、熱可塑性樹脂を原料とする。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられ、これらの一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
表面シート2の肌対向面の液残りをより抑制して、体液の吸収後における肌触りをより向上させる観点から、上層18は、熱伸長性繊維を含み、下層19は、熱伸長性繊維を含まないか、又は上層18よりも熱伸長性繊維の含有割合が低いことが好ましい。
上記の効果をより向上させる観点から、上層18及び下層19それぞれにおける熱伸長性繊維の含有量は以下の範囲内であることが好ましい。
下層19に熱伸長繊維を含む場合は、下層19における熱伸長性繊維の含有量は、上層18における熱伸長性繊維の含有量に対して好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下であり、また下限値としては、好ましくは5%、より好ましくは2%である。
上層18における熱伸長性繊維の含有割合は、上層18の全質量に対して好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上であり、また好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下であり、また好ましくは20%以上80%以下、より好ましくは25%以上75%以下である。
下層19に熱伸長繊維を含む場合は、下層19における熱伸長性繊維の含有割合は、下層19の全質量に対して好ましくは22%以下、より好ましくは18%以下であり、また下限値は、好ましく3%、より好ましくは2%である。
熱伸長性繊維は、加熱によってその長さが伸びる繊維であり、温度が90℃以上、好ましくは、110℃〜130℃で伸長する繊維である。熱伸長性繊維は、熱処理により繊維が伸長する結果、非伸長性の繊維に比べて繊維空間が大きくなる。斯かる繊維としては、例えば加熱により樹脂の結晶状態が変化して伸びる繊維、あるいは捲縮加工が施された繊維であって捲縮が解除されて見かけの長さが伸びる繊維が挙げられる。
一方、非熱伸長性繊維は、加熱によってその長さが実質的に伸びない繊維である。
熱伸長性繊維及び非熱伸長性繊維としては、例えば、特開2005−350836号公報の段落[0013]、[0037]〜[0040]に記載のもの、特開2011−127258号公報の段落[0012]、[0024]〜[0046]に記載のもの等を用いることができる。
エンボス欠落部13を通じての体液の引き込み性をより向上させる観点から、第1エンボス列11を構成する第1線状エンボス部15aと第2線状エンボス部15bとの間隔は、好ましくは1.0mm以上3.0mm以下、より好ましくは1.5mm以上2.5mm以下である。
第2エンボス列12を構成する第3線状エンボス部16aと第4線状エンボス部16bとの間隔も前記と同様である。
線状エンボス部に沿った体液の移行及び引き込み性をより向上させる観点から、エンボス列11,12及び線状エンボス部15a,15b,16a,16bの寸法は以下の範囲内であることが好ましい。
隣り合う第1エンボス列11,11間の間隔は、好ましくは4.5mm以上13.0mm以下、より好ましくは5.0mm以上12.5mm以下である。
隣り合う第2エンボス列12,12間の間隔は、好ましくは4.5mm以上13.0mm以下、より好ましくは5.0mm以上12.5mm以下である。
第1線状エンボス部15aの長さは、好ましくは6.0mm以上10.0mm以下、より好ましくは6.5mm以上9.5mm以下である。
第2線状エンボス部15bの長さは、好ましくは3.5mm以上7.5mm以下、より好ましくは4.0mm以上7.0mm以下である。
第3線状エンボス部16aの長さは、好ましくは6.0mm以上10.0mm以下、より好ましくは6.5mm以上9.5mm以下である。
第4線状エンボス部16bの長さは、好ましくは3.5mm以上7.5mm以下、より好ましくは4.0mm以上7.0mm以下である。
線状エンボス部15a,15b,16a,16bの幅は、好ましくは0.3mm以上0.7mm以下、より好ましくは0.35mm以上0.65mm以下である。
図6に、表面シート2のエンボス列11,12と、圧着部20との配置関係を示す。図6に示す実施形態では、平面視において一部の圧着部20が、第1エンボス列11上に位置している。すなわち一部の圧着部20が、線状エンボス部15a,15bと重なっている。一方、図6に示す実施形態では、平面視において一部の圧着部20が、線状エンボス部15a,15b,16a,16bと重なっていない。このように、平面視において線状エンボス部と重なっている圧着部20と、重なっていない圧着部20とが併存していてもよい。
本実施形態の中間シート7は、融着部70を複数有している。融着部70は、中間シート7の構成繊維が熱融着し、繊維密度が高くなって、フィルム化した部分であり、エンボス加工を施すことによって形成されている。本実施形態の融着部70は、縦方向X及び横方向Yそれぞれに間隔を空けて配置されている(図7参照)。上述した圧着部20と同様に、融着部70も千鳥状に配置されている。
融着部70の形成をより容易にする観点から、中間シート7は、前述した熱融着性繊維を含有することが好ましい。
本実施形態の融着部70の面積は、表面シート2の画成領域14a,14b,14c,14d、及び圧着部20の面積よりも小さい。斯かる構成により、表面シート2から中間シート7への体液の移行及び引き込み性を向上させることができる。この場合、面積の異なる画成領域14a,14b,14c,14dを有する表面シート2については、融着部70の面積は、これら画成領域の中で最も面積が小さい画成領域(小画成領域14d)の面積よりも小さければよい。
前記の体液の移行及び引き込み性をより良好にする観点から、融着部70、画成領域、及び圧着部20の面積は以下の範囲内であることが好ましい。斯かる面積は、1個当たりの融着部70の面積、1個当たりの画成領域(小画成領域14d)の面積、及び1個当たりの圧着部20の面積である。
融着部70の面積は、表面シート2の画成領域(小画成領域14d)の面積に対して好ましくは0.2%以上、より好ましくは0.3%以上であり、また好ましくは2.7%以下、より好ましくは2.6%以下であり、また好ましくは0.2%以上2.7%以下、より好ましくは0.3%以上2.6%以下である。
融着部70の面積は、圧着部20の面積に対して好ましくは2.8%以上、より好ましくは3.0%以上であり、また好ましくは93.0%以下、より好ましくは91.0%以下であり、また好ましくは2.8%以上93.0%以下、より好ましくは3.0%以上91.0%以下である。
融着部70の面積は、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.25mm以上であり、また好ましくは0.42mm以下、より好ましくは0.40mm以下であり、また好ましくは0.20mm以上0.42mm以下、より好ましくは0.25mm以上0.40mm以下である。
画成領域(小画成領域14d)の面積は、好ましくは16.0mm以上、より好ましくは18.0mm以上であり、また好ましくは88.0mm以下、より好ましくは86.0mm以下であり、また好ましくは16.0mm以上88.0mm以下、より好ましくは18.0mm以上86.0mm以下である。
圧着部20の面積は、好ましくは0.45mm以上、より好ましくは0.50mm以上であり、また好ましくは7.0mm以下、より好ましくは6.5mm以下であり、また好ましくは0.45mm以上7.0mm以下、より好ましくは0.50mm以上6.5mm以下である。
表面シート2と中間シート7との剥離をより抑制する観点から、圧着部20どうし間の距離L3(図6参照)は、好ましくは7.0mm以上11.0mm以下、より好ましくは7.5mm以上10.5mm以下である。
上記と同様の観点から、圧着部20の個数は、単位面積(900mm)当たり、好ましくは7個以上18個以下、より好ましくは9個以上16個以下である。
体液の引き込み性をより向上させる観点から、平面視において一部の圧着部20が、線状エンボス部15a,15b,16a,16b及び融着部70と重なっていることが好ましい。この場合、圧着部20、線状エンボス部15a,15b,16a,16b及び融着部70は、少なくとも部分的に重なっていればよい。
上記と同様の観点から、線状エンボス部及び融着部70と重なる圧着部20の個数は、単位面積(900mm)当たり、好ましくは3個以上9個以下、より好ましくは4個以上8個以下である。
圧着部20、線状エンボス部、及び融着部70の重なりの有無は、ナプキン1から表面シート2と中間シート7とをこれらが接合した状態で取り出し、表面シート2の肌対向面及び中間シート7の非肌対向面を観察することで確認できる。
また、平面視において、線状エンボス部15a,15b,16a,16b及び融着部70の一方のみと重なる圧着部20が存在してもよく、線状エンボス部15a,15b,16a,16b及び融着部70の双方と重ならない圧着部20が存在してもよい。
次にナプキン1の各構成部材の形成材料について説明する。
表面シート2、裏面シート3としては、生理用ナプキン等の吸収性物品に従来使用されている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては液透過性シートが好ましく、例えば、公知の各種製法により製造された単層又は多層構造の不織布等が挙げられる。裏面シート3としては液不透過性シートが好ましく、例えば、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等が挙げられ、該樹脂フィルムは透湿性でもよい。なお、裏面シート3に関し、液不透過性とは、液を全く通さない性質と、少量ではあるが液を通す性質(液難透過性)との両方を含む概念である。裏面シート3は撥水性を有していてもよい。
サイドシート6としては液不透過性シートが好ましく、例えば、裏面シート3として使用可能なものを用いることができる。
中間シート7としては液透過性シートが好ましく、表面シート2として使用可能なものを用いることができる。
吸収体4に含まれる吸水性材料としては、この種の吸収性物品の吸収体において使用可能なものを特に制限なく用いることができ、例えば、親水性の繊維材料及び吸水性ポリマーが挙げられる。親水性の繊維材料としては、本来的に親水性の繊維でもよく、あるいは疎水性繊維を親水化処理した繊維でもよいが、前者の繊維が特に好ましい。本来的に親水性の繊維としては、天然系の繊維、セルロース系の再生繊維又は半合成繊維が好ましい例として挙げられ、好ましいものとして、パルプ、レーヨンを例示できる。パルプには、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプなどの木材パルプの他に、木綿パルプ、藁パルプなどの非木材パルプなどがあるが、特に制限されない。また、セルロース繊維の分子内及び/又は分子間を架橋させた架橋セルロース繊維、木材パルプをマーセル化処理して得られるような嵩高性のセルロース繊維を用いてもよい。吸水性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでもよい。粒子状の吸水性ポリマーの形状は特に限定されず、例えば、球状、塊状、俵状、不定形状であり得る。吸水性ポリマーは、典型的には、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を主体とする。
以上、本考案をその好ましい一実施形態に基づき説明したが、本考案は上述した実施形態に限定されず、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で適宜、変更可能である。
例えば、上述した実施形態の表面シート2は上層18と下層19とからなる二層構造を有していたが、表面シート2は単層構造を有していてもよい。
また、表面シート2おける線状エンボス部のパターンは図3に示すものに限られず、例えば三角形や六角形の画成領域が形成されるパターンで線状エンボス部を形成してもよい。
また、上述した実施形態の表面シート2における複数本のエンボス列11,12では、平行して隣り合う線状エンボス間の間隔が広い箇所と該間隔が狭い箇所とが存在していたが、平行して隣り合う線状エンボス間の間隔が一定であってもよい。
また、上述した実施形態における吸収体4は、吸収性シート40a,40bからなるものであったが、これに代えて、繊維材料及び吸水性ポリマーを含む吸収性コアと、該吸収性コアの表面を被覆するコアラップシートとを含んで構成されたものであってもよい。斯かる吸収性コアは、繊維材料及び吸水性ポリマーの積繊体からなる。
1 ナプキン
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
6 サイドシート
7 中間シート
11,12 エンボス列
13 エンボス欠落部
14a,14b,14c,14d 画成領域
15a,15b,16a,16b 線状エンボス部
18 上層
19 下層
20 圧着部
26 凸部
27 凹部
40 吸収性シート
70 融着部
X 縦方向
Y 横方向
Z 厚み方向

Claims (10)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収体と、該吸収体よりも肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体及び該表面シート間に配された中間シートとを備えた吸収性物品であって、
    前記表面シートは、肌対向面に凸部を有し、非肌対向面が平坦であり、
    前記表面シートにおいて、
    複数の線状エンボス部が、各線状エンボス部の長手方向が同一方向を向くように間欠的に直列に配置された複数の第1エンボス列と、複数の線状エンボス部が、各線状エンボス部の長手方向が同一方向を向くように間欠的に直列に配置された複数の第2エンボス列とが形成されており、
    第1エンボス列と第2エンボス列とが互いに交差しており、
    第1エンボス列と第2エンボス列との交点に、前記線状エンボス部が存在しないエンボス欠落部が位置しており、
    前記表面シートから前記吸収体に至る圧搾溝が形成されており、
    前記表面シートと前記中間シートとを一体化した複数の圧着部を有している、吸収性物品。
  2. 前記表面シートは、肌対向面を形成する上層と、非肌対向面を形成する下層とからなる二層構造を有している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記上層は、熱伸長性繊維を含んでおり、
    前記下層は、前記上層よりも熱伸長性繊維の含有割合が低い、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記圧着部が前記吸収体まで至っていない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記表面シートに、第1エンボス列及び第2エンボス列によって画成された画成領域が形成されており、
    前記中間シートは、前記画成領域よりも面積が小さい融着部を複数有し、該融着部の面積は、前記圧着部の面積よりも小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 平面視において一部の前記圧着部が、前記線状エンボス部及び前記融着部と重なっている、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 平面視において一部の前記圧着部が、前記線状エンボス部と重なっていない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 平面視において一部の前記圧着部が、前記線状エンボス部と重なっている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記表面シートの肌対向面側の両側部に配された一対のサイドシートを備えており、
    前記表面シートの両側部において、前記表面シートと前記サイドシートとを一体化した複数のサイド圧着部を有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  10. 第1エンボス列は、互いに平行に多数本形成されており、それぞれ、平行して隣り合う前記線状エンボス部間の間隔が広い箇所と該間隔が狭い箇所とが存在しており、
    第2エンボス列は、互いに平行に多数本形成されており、それぞれ、平行して隣り合う前記線状エンボス部間の間隔が広い箇所と該間隔が狭い箇所とが存在している、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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