JP3231461B2 - Lsi設計データ管理装置 - Google Patents
Lsi設計データ管理装置Info
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Description
装置、特に、ASIC設計を行うために用いられる複数
のLSI設計用コンピュータによって作成される複数の
設計データを管理する装置に関する。
傾向にあり、いわゆるASIC(特定用途向け集積回
路)の需要が年々高まってきている。ASICでは、個
々のユーザの要求に応じた比較的大規模な回路設計を短
時間に行う必要がある。このため、半導体メーカが、各
CADツール用の多数のLSI設計部品データをライブ
ラリとしてユーザに提供し、ユーザがこの提供されたラ
イブラリの中の必要な設計部品データを組み合わせて所
望のLSI設計を行うシステムが利用されている。
常、それぞれ異なるCADツールを搭載した複数のLS
I設計用コンピュータが用いられる。たとえば、論理設
計用CADツールを搭載したコンピュータ、マスクパタ
ーン設計用CADツールを搭載したコンピュータ、シミ
ュレータ用CADツールを搭載したコンピュータ、とい
った複数のコンピュータによって、それぞれ別個の設計
が行われ、それぞれ別個の設計データが構築されてゆ
く。
ステムにおいて、各LSI設計用コンピュータで作成さ
れる設計データは、頻繁に更新されるのが一般的であ
る。たとえば、シミュレータ用CADツールを搭載した
コンピュータによって、シミュレーションを行った結
果、動作速度に問題があるような事実が発見された場
合、動作速度を改善するために、論理設計用CADツー
ルを搭載したコンピュータによる論理設計をやり直した
り、マスクパターン設計用CADツールを搭載したコン
ピュータによるマスクパターン設計をやり直したりする
必要が生じる。実際のLSI設計では、このような更新
が何度となく繰り返されることになる。しかも、更新作
業により設計データがバージョンアップされた場合、旧
バージョンの設計データに、新バージョンの設計データ
を追加するという方法が採られるのが一般的である。別
言すれば、バージョンアップするごとに、次々と設計デ
ータが増えてゆくことになる。その上、各LSI設計用
コンピュータごとに別個の設計データが作成されるの
で、この設計データの管理作業は非常に煩雑なものとな
っている。
おり、ある1つの設計データに対して更新を施すと、そ
の更新が、上位階層の設計データにも影響を及ぼす場合
がある。このような場合、上位階層の設計データについ
ても必要な更新処理を施しておかねばならない。また、
第1のLSI設計用コンピュータによって作成された第
1の設計データに対して更新を施すと、その更新が、第
2のLSI設計用コンピュータによって作成された第2
の設計データにも影響を及ぼす場合がある。たとえば、
論理設計用コンピュータによって作成された設計データ
を更新した場合、マスクパターン設計用コンピュータに
よって作成された関連する設計データに対しても同じ更
新を行わねばならない。このように、1つの設計データ
に対する更新を行うと、その上位階層の設計データまた
はこれに関連した別な設計データに対する更新を行う必
要が生じる。従来は、設計者が、上位階層の設計データ
や関連する別な設計データに対しても、更新処理を行う
ように注意を払って作業を進めているが、更新処理が必
要なのにもかかわらずこれを怠ってしまうようなミスが
発生するおそれがある。特に、何度もバージョンアップ
が繰り返されていると、その更新の変遷を認識すること
も困難になってくる。
な更新管理を容易に行うことのできるLSI設計データ
管理装置を提供することを目的とする。
は、複数のLSI設計用コンピュータによって作成され
る複数の設計データを管理する装置において、種々のデ
ータを保存する記憶部と、LSI設計用コンピュータに
よって作成された設計データを記憶部に保存する機能
と、記憶部に保存されている設計データを更新のために
LSI設計用コンピュータに転送する機能と、を有する
設計データ入出力部と、更新された設計データを記憶部
に保存する際に、更新前の設計データと更新後の設計デ
ータとの繋がりを示すバージョンデータを作成し、この
バージョンデータを記憶部に保存するバージョンデータ
設定部と、 LSI設計用コンピュータから、所定の設計
データについてのバージョンデータの照会を受けたとき
に、記憶部に保存されているバージョンデータを検索し
て、照会対象となる設計データに繋がりをもった別な設
計データが存在するか否かを確認し、存在する場合に
は、この繋がりをもった設計データをLSI設計用コン
ピュータに対して報告するバージョンデータ検索部と、
を設けたものである。
明に係る管理装置において、 記憶部に保存すべき設計デ
ータについての階層構造を認識し、認識した階層構造を
示す階層データを作成し、この階層データを記憶部に保
存する階層データ設定部と、 更新された設計データを記
憶部に保存する際に、記憶部に保存されている階層デー
タを検索して更新前の設計データに上位階層の設計デー
タが存在するか否かを確認し、存在する場合には、この
上位階層の設計データについての更新作業を行うべきか
否かの考慮を促す警告を、LSI設計用コンピュータに
対して行う階層データ検索部と、 を更に設けたものであ
る。
は第2の発明に係る管理装置において、 記憶部に保存す
べき設計データについて、他の設計データとの関連性を
示す関連データをLSI設計用コンピュータから入力
し、この関連データを記憶部に保存する関連データ設定
部と、 更新された設計データを記憶部に保存する際に、
記憶部に保存されている関連データを検索して更新前の
設計データに関連した設計データが存在するか否かを確
認し、存在する場合には、この関連する設計データにつ
いての更新作業を行うべきか否かの考慮を促す警告を、
LSI設計用コンピュータに対して行う関連データ検索
部と、 を更に設けたものである。
タ管理装置では、更新した設計データを保存する際に、
更新前の設計データと更新後の設計データとの繋がりを
示すバージョンデータが保存される。したがって、この
バージョンデータを参照すれば、ある設計データについ
ての更新履歴が確認できる。そこで、特定の設計データ
についての更新履歴の照会に応じることができるように
なる。
ータ管理装置では、設計データを保存する際に、その階
層構造が階層データとして保存される。したがって、こ
の階層データを参照すれば、ある設計データについて上
位階層の設計データの存在の有無が確認できる。そこ
で、ある設計データについて更新処理が行われた場合
に、上位階層の設計データが存在することが確認できた
ら、これを設計者に警告することができる。設計者は、
この警告を見て、上位階層の設計データについても更新
処理が必要か否かを考慮することができる。このような
警告により、更新漏れがなくなり、設計データの確実な
管理が行えるようになる。
ータ管理装置では、設計データを保存する際に、この設
計データと別な設計データとの関連性を示す関連データ
が保存される。したがって、この関連データを参照すれ
ば、ある設計データについて関連をもった別な設計デー
タの存在の有無が確認できる。そこで、ある設計データ
について更新処理が行われた場合に、関連する設計デー
タが存在することが確認できたら、これを設計者に警告
することができる。設計者は、この警告を見て、関連す
る設計データについても更新処理が必要か否かを考慮す
ることができる。このような警告により、更新漏れがな
くなり、設計データの確実な管理が行えるようになる。
明する。はじめに、コンピュータを用いた従来の一般的
なLSI設計作業を簡単に説明する。たとえば、図1に
示すように、2台のLSI設計用コンピュータ10,2
0を用いた例を考える。ここで、LSI設計用コンピュ
ータ10は、たとえば、論理設計用のコンピュータであ
り、論理設計用のCADプログラム11を動作させるこ
とにより、論理設計用の設計データ1が得られる。一
方、LSI設計用コンピュータ20は、たとえば、マス
クパターン設計用のコンピュータであり、マスクパター
ン設計用のCADプログラム21を動作させることによ
り、マスクパターン設計用の設計データ2が得られる。
設計データは、通常、階層構造をもっており、図1の例
では、設計データ1は、上位階層の設計データ1Aの下
に、下位階層の設計データ1B,1Cが配置された構造
をもっており、設計データ2も同様に、上位階層の設計
データ2Aの下に、下位階層の設計データ2B,2Cが
配置された構造をもっている。
ついて修正を加える必要が生じたものとする。設計者
は、LSI設計用コンピュータ10を用いて、設計デー
タ1Bに修正を施し、新たな設計データ1B1を得る。
すなわち、設計データ1Bを1B1に更新する処理を行
うことになる。この場合、更新前の設計データ1Bはそ
のまま残し、更新後の設計データ1B1を新たに付加す
ることになる。ところが、設計データ1Bに対して更新
処理を行った場合、その上位階層の設計データ1Aの内
容についても修正を加えなくてはならない場合がある
(必ずしも修正が必要なわけではないが)。従来、設計
者は、この上位階層の設計データ1Aについても更新す
る必要があるかどうかを検討し、必要がある場合には、
設計データ1Aを1A1に更新する処理を行っていた。
図2は、このような更新を行った状態を示す。ここで
は、階層構造が、更新前の設計データと更新後の設計デ
ータとの両方に存在する取扱いを示してある。
された設計データ1と、コンピュータ20によって作成
された設計データ2とが、同一のLSI回路を対象とし
た設計データである場合には、両データは相互に関連を
もつことになる。すなわち、設計データ1A,1B,1
Cは、それぞれ設計データ2A,2B,2Cに対応した
データとなり、互いに関連関係にある。そこで、設計デ
ータ1Bを1B1に更新した場合には、同時に、設計デ
ータ2Bを2B1(図示されていない)に更新する必要
があり、設計データ1Aを1A1に更新した場合には、
同時に、設計データ2Aを2A1(図示されていない)
に更新する必要がある。そこで、設計者は、コンピュー
タ20を用いて、設計データ2B,2Aに対しての更新
処理を行うことになる。
計データ1Bについての更新処理を行った場合、その上
位階層である設計データ1Aについての更新処理と、こ
れらに関連する設計データ2B,2Aについての更新処
理を行う必要が生じたことになる。実際には、階層構造
はより複雑な形態をとっているため、1つの設計データ
に対する更新処理に基づいて派生的に更新処理が必要に
なった設計データをすべて認識する作業は非常に煩雑で
ある。したがって、更新漏れというミスが発生する可能
性があることは既に述べたとおりである。本発明のLS
I設計データ管理装置は、このようなミスを未然に防止
する上で効果的である。
置を適用したLSI設計システムの基本構成を示すブロ
ック図である。この例では、3台のLSI設計用コンピ
ュータ10,20,30が用いられている。ここで、L
SI設計用コンピュータ10は、たとえば、論理設計用
のコンピュータであり、論理設計用のCADプログラム
11と記憶装置12とを用いて論理設計を行う。また、
LSI設計用コンピュータ20は、たとえば、マスクパ
ターン設計用のコンピュータであり、マスクパターン設
計用のCADプログラム21と記憶装置22とを用いて
マスクパターン設計を行う。更に、LSI設計用コンピ
ュータ30は、たとえば、シミュレーション用のコンピ
ュータであり、シミュレーション用のCADプログラム
31と記憶装置32とを用いて、シミュレーションを行
う。
SI設計データ管理装置であり、管理プログラム41を
動作させる管理用コンピュータ40と記憶装置42によ
って構成されている。後述するように、記憶装置42内
にはデータベース42が構築される。管理用コンピュー
タ40と、各LSI設計用コンピュータ10,20,3
0とは、ネットワーク90によって接続されている。図
4は、管理プログラム41を9つの機能ブロックに分け
て示すとともに、記憶装置42内に構築されるデータベ
ース42の構成をブロックに分けて示した図である。設
計データ入出力部41aは、データベース42内の設計
データ42aを出し入れする機能をもつ。階層データ設
定部41bは、データベース42内の階層データ42b
を設定する機能をもち、階層データ検索部41cは、階
層データ42bを検索する機能をもつ。また、関連デー
タ設定部41dは、データベース42内の関連データ4
2cを設定する機能をもち、関連データ検索部41e
は、関連データ42cを検索する機能をもつ。更に、バ
ージョンデータ設定部41fは、データベース42内の
バージョンデータ42dを設定する機能をもち、バージ
ョンデータ検索部41gは、バージョンデータ42dを
検索する機能をもつ。データベース42内の各データの
意味は以下に詳述する。
しながら、データベース42内の各データの意味を述べ
る。まず、設計者がある1つのLSI回路の設計を、各
LSI設計用コンピュータ10,20,30を用いて行
い、各コンピュータごとに、図5に示すような設計デー
タ1,2,3を作成したものとする。各設計データ1,
2,3は、いずれも三層からなる階層構造を有してい
る。図6は、設計データ1の階層構造を示す概念図であ
る。第1階層の設計データ1Aは、第2階層の設計デー
タ1B,1Cを部品として用いて組み立てられており、
設計データ1B,1Cの内部構造についての情報は、設
計データ1Aには含まれていない。一方、第2階層の設
計データ1Bは、第3階層の設計データ1D,1Eを部
品として用いて組み立てられており、設計データ1D,
1Eの内部構造についての情報は、設計データ1Bには
含まれていない。同様に、第2階層の設計データ1C
は、第3階層の設計データ1Fを部品として用いて組み
立てられており、設計データ1Fの内部構造についての
情報は、設計データ1Cには含まれていない。第3階層
の設計データ1D,1E,1Fは、最下位の階層であ
り、他の設計データを部品として用いることはなく、自
分自身の内部構造についての情報によって構成されてい
る。このような階層構造では、下位階層の設計データに
修正を加えた場合、上位階層の設計データにも修正を行
う必要が生じる。たとえば、第3階層の設計データ1E
について、完全にその内部だけについての修正を行った
場合は、その上位階層にあたる設計データ1Bについて
の修正は不要であるが、入出力端子の位置を修正するな
ど、外部にも影響を与えるような事項の修正を行った場
合は、その上位階層にあたる設計データ1Bについての
修正が必要になる。
2,3が作成されると、これらのデータは、ネットワー
ク90を通じて管理用コンピュータ40へと転送され
る。そして、図4に示すように、管理プログラム41内
の設計データ入出力部41aによって、これら設計デー
タ1,2,3は、データベース42内に設計データ42
aとして保存される。ただし、この保存作業に先立っ
て、階層データ設定部41bにおいて階層データが作成
される。すなわち、階層データ設定部41bでは、保存
すべき設計データ1,2,3についての階層構造を認識
し、認識した階層構造を示す階層データを作成し、この
階層データをデータベース42内に階層データ42bと
して保存する処理が行われる。図7は、図5に示す設計
データ1,2,3に基づいて作成された具体的な階層デ
ータの一例を示す図である。この階層データは、設計デ
ータ1,2,3ごとに作成されており、設計データ内の
上下の関係がすべて抽出され左右に並べて示されてい
る。なお、「NULL」なる表示は、対応する上位階層
の設計データあるいは下位階層の設計データが存在しな
いことを示す。具体的な設計データから、図7に示すよ
うな階層データを作成する具体的な処理は、種々の方法
が公知であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
タベース42内に保存されると、関連データ設定部41
dによって、関連データの設定が行われる。まず、関連
データ設定部41dから、設計者が使用しているLSI
設計用コンピュータ10,20または30に対して、関
連データの入力を促す指示が送られる。設計者は、この
指示がディスプレイに表示されたら、必要と思われる関
連データの入力を、各階層ごとの設計データについて行
う。たとえば、図5に示す例において、設計データ1
A,2A,3Aが、いずれも同じ回路を対象とした設計
データである場合には、これらが互いに関連することを
示す入力を行うことになる。ここでは、同様に、設計デ
ータ1B,2B,3Bが互いに関連し、設計データ1
C,2C,3Cが互いに関連するものとする。この実施
例では、関連データを1次データと2次データとに分け
て入力できるようにしている。ここで、1次データと
は、設計者によって実際に入力された関連データを言
い、2次データとは、1次データから論理的に得られる
関連データを言う。たとえば、上述したような関連デー
タについては、図8の左側に示すような1次データの入
力を行うことにより、図8の右側に示すような2次デー
タが得られることになる。ここで、たとえば「1A:2
A」と記述された1次データは、設計データ1Aと2A
とが互いに関連していることを示している。作業者が、
「1A:2A」なる1次データと、「1A:3A」なる
1次データとを入力すると、関連データ設定部41d
は、この2つの1次データから、論理的に「2A:3
A」なる2次データを作成する。このように、関連デー
タ設定部41dによって自動的に2次データが作成され
るため、設計者が入力漏れした関連データについても、
データベース42内へ漏れなく保存が行われる。
新処理について説明する。たとえば、図5に示す設計デ
ータ1のうちの設計データ1Bに対して何らかの修正処
理を行いたいと考えたとする。設計者は、LSI設計用
コンピュータ10を操作して、設計データ1Bを読み出
す指示を与える。設計データ入出力部41aは、この指
示を受けて、データベース42から設計データ1Bを読
み出し、これをLSI設計用コンピュータ10へ転送す
る。設計者はLSI設計用コンピュータ10を用いて、
この設計データ1Bの一部を修正して、修正後の設計デ
ータを1B1と名付ける。すなわち、設計データ1Bは
1B1に更新されたことになる。図9は、こうして更新
が行われた設計データ1の新たな階層構造を示してい
る。更新前の設計データ1Bと更新後の設計データ1B
1とが並列的に存在することになる。さて、更新後の設
計データ1B1は、管理用コンピュータ40へと送ら
れ、設計データ入出力部41aによって、データベース
42内に保存されることになるが、このとき、階層デー
タ設定部41bによって、新たな階層データの追加が行
われる。すなわち、階層構造が図9に示す状態に変化し
たことによって、図10に示すような新たな階層データ
が生じることになる。そこで、階層データ設定部41b
は、この図10に示す新たな階層データをデータベース
42へ追加保存する作業を行う。
るときには、上述した階層データ設定部41bによる新
たな階層データの追加保存作業とともに、階層データ検
索部41cによる検索処理が実行される。この処理は、
データベース42内の階層データ42bを検索して、更
新前の設計データに上位階層の設計データが存在するか
否かを確認し、存在する場合には、この上位階層の設計
データについての更新作業を行うべきか否かの考慮を促
す警告を、LSI設計用コンピュータに対して行う処理
である。上述した具体例では、設計データ1Bが1B1
に更新されたので、更新前の設計データ1Bに上位階層
の設計データが存在するか否かが検索される。図7に示
す階層データによれば、「上位1A,下位1B」なる階
層関係の存在が記録されているので、設計データ1Bに
は、設計データ1Aという上位階層の設計データが存在
することが確認できる。そこで、階層データ検索部41
cは、LSI設計用コンピュータ10に対して、設計デ
ータ1Aについての更新作業を行うべきか否かの考慮を
促す警告を与える。具体的には、LSI設計用コンピュ
ータ10のディスプレイ上に、たとえば、「上位の設計
データ1Aについて更新?」というようなメッセージを
表示させればよい。設計者は、このメッセージを見て、
設計データ1Aについても更新処理が必要であると判断
した場合には、設計データ1Aを読み出して必要な修正
を加えればよい。
処理が行われたものとして、以下の説明を続ける。すな
わち設計者が、設計データ1Aを1A1に更新したもの
とする。図11は、こうして更新が行われた設計データ
1の新たな階層構造を示している。更新前の設計データ
1Aと更新後の設計データ1A1とが並列的に存在する
ことになる。さて、更新後の設計データ1A1は、管理
用コンピュータ40へと送られ、設計データ入出力部4
1aによって、データベース42内に保存されることに
なるが、このとき、再び階層データ設定部41bによっ
て、新たな階層データの追加が行われる。すなわち、階
層構造が図11に示す状態に変化したことによって、図
12に示すような新たな階層データが生じることにな
る。そこで、階層データ設定部41bは、この図12に
示す新たな階層データをデータベース42へ追加保存す
る作業を行う。
するときにも、やはり階層データ検索部41cによる検
索処理が実行される。すなわち、更新前の設計データ1
Aに上位階層の設計データが存在するか否かが検索され
る。しかし、図11に示すように、設計データ1Aは最
上位の設計データであるので、上位階層の設計データは
存在しない。したがって、階層データ検索部41cは、
LSI設計用コンピュータ10に対して何ら警告を与え
る必要はない。
きに、階層データ設定部41bによる階層データ設定処
理と、階層データ検索部41cによる階層データ検索処
理と、が行われることを説明した。この実施例の装置で
は、更に、関連データ設定部41dによる関連データ設
定処理と、関連データ検索部41eによる関連データ検
索処理と、が行われる。関連データ設定処理については
既に述べたので(図8参照)、ここでは、関連データ検
索処理について説明する。この処理は、データベース4
2内の関連データ42cを検索して、更新前の設計デー
タに関連した設計データが存在するか否かを確認し、存
在する場合には、この関連した設計データについての更
新作業を行うべきか否かの考慮を促す警告を、LSI設
計用コンピュータに対して行う処理である。たとえば、
設計データ1Bを1B1に更新した場合、更新前の設計
データ1Bに関連した設計データが存在するか否かが検
索される。図8に示す関連データによれば、「1B:2
B」,「1B:3B」なる関連データが記録されている
ので、設計データ1Bには、設計データ2B,3Bとい
う2つの関連する設計データが存在することが確認でき
る。そこで、関連データ検索部41eは、LSI設計用
コンピュータ10に対して、設計データ2Bおよび3B
のそれぞれについての更新作業を行うべきか否かの考慮
を促す警告を与える。具体的には、LSI設計用コンピ
ュータ10のディスプレイ上に、たとえば、「関連する
設計データ2B,3Bについて更新?」というようなメ
ッセージを表示させればよい。設計者は、このメッセー
ジを見て、設計データ2Bについても更新処理が必要で
あると判断した場合には、LSI設計用コンピュータ2
0によって設計データ2Bを読み出して必要な修正を加
え、修正後の設計データ2B1をデータベース42に保
存する処理を行うことになる。この更新作業により、設
計データ2の階層構造は、図13に示すような状態にな
る。
データ2B1を保存する際には、階層データ設定部41
bによる新たな階層データの設定処理が行われ、図14
(a)に示すような階層データの追加が行われ、また、関
連データ設定部41dによる新たな関連データの設定処
理が行われ、設計者が、設計データ2B1が設計データ
1B1に関連することを示す入力を行えば、図14(b)
に示すような階層データの追加が行われる。更に、階層
データ検索部41cによる検索処理が行われ、更新前の
設計データ2Bの上位階層である設計データ2Aについ
ての更新作業を行うべきか否かの考慮を促す警告が与え
られ、また、関連データ検索部41eによる検索処理が
行われ、更新前の設計データ2Bに関連した設計データ
3Bについての更新作業を行うべきか否かの考慮を促す
警告が与えられることになる。
る。まず、新たな設計データを作成し、これを保存する
場合には、設計データ入出力部41aによる保存処理が
行われるとともに、階層データ設定部41bによる階層
データの設定処理(図7に示すようなデータを設定する
処理)と、関連データ設定部41dによる関連データの
設定処理(図8に示すようなデータを設定する処理)
と、が行われる。そして、過去に作成された設計データ
(たとえば、設計データ2B)に修正を加えて更新を行
う場合には、設計データ入出力部41aによって更新後
の設計データ(設計データ2B1)の保存処理が行われ
るとともに、階層データ設定部41bによる階層データ
の設定処理(図14(a) に示すようなデータの追加処
理)と、階層データ検索部41cによる階層データの検
索処理(上位階層の設計データ2Aについての更新作業
を行うべきか否かの考慮を促す警告処理)と、関連デー
タ設定部41dによる関連データの設定処理(図14
(b) に示すようなデータの追加処理)と、関連データ検
索部41eによる関連データの検索処理(関連する設計
データ3Bについての更新作業を行うべきか否かの考慮
を促す警告処理)と、が行われることになる。
作成された設計データに修正を加えて更新を行う場合に
は、実は、もう1つ余分な処理が行われる。それは、バ
ージョンデータ設定部41fによるバージョンデータの
設定処理である。この処理は、更新前の設計データと更
新後の設計データとの繋がりを示すバージョンデータを
作成し、このバージョンデータをデータベース42内の
バージョンデータ42dとして保存する処理である。た
とえば、図15に示すように、設計データ1Bを更新し
て設計データ1B1を作成保存し、更に、この設計デー
タ1B1を更新して設計データ1B11を作成保存した
とする。そして、この更新とは別個に、設計データ1B
を更新して設計データ1B2を作成保存したとする。す
なわち、1B→1B1→1B11という第1の更新系統
と、1B→1B2という第2の更新系統とが存在するこ
とになる。この場合、図16に示すようなバージョンデ
ータが作成保存される。このバージョンデータは、上述
した2つの更新系統を示すデータと、(yymmdd)
と記述されているように、更新の年月日を示すデータと
によって構成されている。
して保存しておくことにより、LSI設計用コンピュー
タ10,20,30から、所定の設計データについての
バージョンデータの照会を行うことができる。このよう
な照会を行うと、バージョンデータ検索部41gが、デ
ータベース42内のバージョンデータ42dを検索し
て、照会対象となった設計データに繋がりをもった別な
設計データが存在するか否かを確認し、存在する場合に
は、この繋がりをもった設計データがLSI設計用コン
ピュータに対して報告される。たとえば、図16に示す
ようなバージョンデータが保存されていた場合、設計デ
ータ1B1を照会対象として照会を行えば、1B→1B
1→1B11という系統上の設計データが報告されるこ
とになる。また、設計データ1Bを照会対象として照会
を行えば、1B→1B1→1B11という第1の更新系
統と、1B→1B2という第2の更新系統と、の両方が
報告されることになる。こうして、設計者は、特定の設
計データについての更新履歴を確認することができる。
装置を用いれば、設計データの更新を行った場合、更新
前の設計データの上位階層に所属する別な設計データ、
あるいは、更新前の設計データに関連する別な設計デー
タ、についての更新作業を行うべきか否かの考慮を促す
警告が出されるため、設計者は、必要な更新処理を忘れ
ることなく確実に行うことができるようになる。また、
特定の設計データについて、更新履歴を確認することが
でき、多数の設計データについての系統立った管理を行
うことができるようになる。
説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものでは
なく、この他にも種々の態様で実施可能である。特に、
上述の実施例では、階層データの設定検索機能、関連デ
ータの設定検索機能、バージョンデータの設定検索機
能、という3つの機能のすべてを備えた管理装置を示し
たが、この3つの機能はそれぞれ別個に独立して適用で
きるものである。
によれば、設計データの更新を行った場合に、上位階層
の設計データや関連する設計データという、付随的に更
新が必要になる可能性のある設計データへの注意を設計
者に促し、また、更新履歴を照会できるようにしたた
め、LSI設計データの確実な更新管理を容易に行うこ
とができるようになる。
SI設計システムを説明するブロック図である。
行った状態を示すブロック図である。
ムに、本発明に係るLSI設計データ管理装置を適用し
た例を示すブロック図である。
ログラムおよびデータベースの内部構成を示すブロック
図である。
ピュータで、それぞれ設計データを作成した状態を示す
ブロック図である。
ある。
された階層データを示す図である。
された関連データを示す図である。
新したときの階層構造を示す図である。
データを示す図である。
に更新したときの階層構造を示す図である。
層データを示す図である。
更新したときの階層構造を示す図である。
層データおよび関連データを示す図である。
新処理を行ったときの階層構造を示す図である。
ージョンデータの一例を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数のLSI設計用コンピュータによっ
て作成される複数の設計データを管理する装置であっ
て、 種々のデータを保存する記憶部と、 LSI設計用コンピュータによって作成された設計デー
タを前記記憶部に保存する機能と、前記記憶部に保存さ
れている設計データを更新のためにLSI設計用コンピ
ュータに転送する機能と、を有する設計データ入出力部
と、更新された設計データを前記記憶部に保存する際に、更
新前の設計データと更新後の設計データとの繋がりを示
すバージョンデータを作成し、このバージョンデータを
前記記憶部に保存するバージョンデータ設定部と、 LSI設計用コンピュータから、所定の設計データにつ
いてのバージョンデータの照会を受けたときに、前記記
憶部に保存されているバージョンデータを検索して、照
会対象となる設計データに繋がりをもった別な設計デー
タが存在するか否かを確認し、存在する場合には、この
繋がりをもった設計データをLSI設計用コンピュータ
に対して報告するバージョンデータ検索部と、 を備えることを特徴とするLSI設計データ管理装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の管理装置において、 記憶部に保存すべき設計データについての階層構造を認
識し、認識した階層構造を示す階層データを作成し、こ
の階層データを前記記憶部に保存する階層データ設定部
と、 更新された設計データを前記記憶部に保存する際に、前
記記憶部に保存されている階層データを検索して更新前
の設計データに上位階層の設計データが存在するか否か
を確認し、存在する場合には、この上位階層の設計デー
タについての更新作業を行うべきか否かの考慮を促す警
告を、LSI設計用コンピュータに対して行う階層デー
タ検索部と、 を更に 備えることを特徴とするLSI設計データ管理装
置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の管理装置にお
いて、 記憶部に保存すべき設計データについて、他の設計デー
タとの関連性を示す関連データをLSI設計用コンピュ
ータから入力し、この関連データを前記記憶部 に保存す
る関連データ設定部と、 更新された設計データを前記記憶部に保存する際に、前
記記憶部に保存されている関連データを検索して更新前
の設計データに関連した設計データが存在するか否かを
確認し、存在する場合には、この関連する設計データに
ついての更新作業を行うべきか否かの考慮を促す警告
を、LSI設計用コンピュータに対して行う関連データ
検索部と、 を更に 備えることを特徴とするLSI設計データ管理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08140793A JP3231461B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | Lsi設計データ管理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08140793A JP3231461B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | Lsi設計データ管理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06268066A JPH06268066A (ja) | 1994-09-22 |
JP3231461B2 true JP3231461B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=13745484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08140793A Expired - Fee Related JP3231461B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | Lsi設計データ管理装置 |
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Country | Link |
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---|---|---|---|---|
WO2007057921A2 (en) * | 2005-11-21 | 2007-05-24 | Softjin Technologies Private Limited | A method and system for developing post-layout electronic data automation (eda) applications |
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-
1993
- 1993-03-16 JP JP08140793A patent/JP3231461B2/ja not_active Expired - Fee Related
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