JP3229985B2 - Cmp用研磨パッド及びそれを用いた研磨装置 - Google Patents

Cmp用研磨パッド及びそれを用いた研磨装置

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JP3229985B2 JP30588497A JP30588497A JP3229985B2 JP 3229985 B2 JP3229985 B2 JP 3229985B2 JP 30588497 A JP30588497 A JP 30588497A JP 30588497 A JP30588497 A JP 30588497A JP 3229985 B2 JP3229985 B2 JP 3229985B2
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨パッド及び研
磨装置に関し、例えば高密度半導体集積回路素子(UL
SI)等を製造するプロセスにおける、半導体ウエハ上
に堆積した絶縁膜又は金属膜表面の平坦化加工(凹凸の
研磨)に用いて好適なCMP用研磨パッド及びそれを用
いた研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化、微細化に伴
って半導体製造プロセスの工程が複雑となってきてい
る。これに伴い、半導体デバイスの表面状態が必ずしも
平坦ではなくなってきている。表面における段差の存在
は配線の段切れ、局所的な抵抗値の増大などを招き、断
線や電流容量の低下等をもたらす。また、絶縁膜では耐
圧劣化やリークの発生にもつながる。
【0003】一方、半導体集積回路の高集積化、微細化
に伴って、光リソグラフィの光源波長は短くなり、開口
数いわゆるNAも大きくなってきていることに伴い、半
導体露光装置の焦点深度が実質的に浅くなってきてい
る。焦点深度が浅くなることに対応するためには、今ま
で以上にデバイス表面の平坦化が要求される。具体的に
は、半導体プロセスに於いては、図5に示すような平坦
化技術が必須になってきたと考えられてきている。図5
において、41はシリコンウエハ、42はSiO2から
なる層間絶縁膜、43はAlからなる金属膜である。
【0004】図5(a)は表面に凹凸を有する層間絶縁
膜42の凸部分を研磨して、層間絶縁膜42を平坦化す
るプロセスの例であり、図5(b)は全面に積層された
金属43を研磨し、金属層のある部分とない部分を出現
させることにより、電極層の埋め込み(象嵌)パターン
が形成するプロセスの例である。このような半導体表面
を平坦化する方法としては、化学的機械的研磨(Chemic
al Mechanical Polishing 又はChemical Mechanical Pl
anarization)(以下、CMPという)技術が有望な方
法と考えられている。
【0005】CMPはシリコンウェハの鏡面研磨法を基
に発展しており、図4に示す装置を用いて行われてい
る。従来の研磨装置37は、回転駆動する定盤31上に
研磨パッド32が設けられる(以下、全体を研磨体とい
う)一方、研磨ヘッド33にウエハ34が保持され、こ
のウエハ34が研磨パッド32上に接触している。この
状態で定盤31を回転駆動し、研磨ヘッド33に上方か
ら荷重をかけ、回転させながら定盤31の半径方向に揺
動運動させる。
【0006】かかる動作とともに、研磨剤供給ノズル3
5から研磨剤36を研磨パッド32上に吐出させて、こ
の研磨剤36をウエハ34の研磨面に供給して、ウエハ
34の最表面を平坦に研磨している。即ち、研磨剤36
は、研磨パッド32上で拡散し、研磨パッドとウエハ3
4の相対運動に伴って、両者の間に入り込み、ウエハ3
4の表面を研磨する。このとき、研磨パッド32とウエ
ハ34の相対運動による機械的研磨と研磨剤36の化学
的作用が相乗的に作用して良好な研磨が行われる。
【0007】研磨パッド(ポリッシャ)32としては、
発泡ポリウレタンからなるシート状のものが多く用いら
れてきた。しかしながら、発泡ポリウレタンからなるシ
ート状の研磨パッドを用いて、ウエハを研磨した場合、
ウエハの縁だれが大きい、という問題点があり、またこ
の研磨パッドは、一般に、(1)荷重がかかると圧縮変
形を起こしやすい(3)研磨定盤に貼り付けたとき、研
磨パッド(シート)に設けられた接着層のムラにより所
望の平面度が得られない、具体的には、λ以下の面精度
を得るのは困難である(4)目づまりを起こし易いの
で、ドレッシング(目立て)が必要である等の問題点が
ある。
【0008】このような問題を解決するために、近年、
エポキシ樹脂を主成分とする研磨パッドが提案されてい
る(特願平8−115794号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、CM
Pの対象となるものとして、SiO2などの層間絶縁膜
や、Al、Wなどの配線膜の2種類が挙げられ、それぞ
れに用いる研磨剤のpHが大きく異なる。即ち、前者は
pH11前後のアルカリ性の研磨剤を用いて研磨し、後
者は、pH3前後の酸性の研磨剤を用いて研磨する。従
って、研磨パッドは、耐アルカリ性、耐酸性の両方を備
えていることが必要となる。
【0010】しかしながら、エポキシ樹脂を主成分とす
る研磨パッドの硬化剤として、脂肪族アミン類を用いた
場合は、耐酸性がなく、脂肪酸無水物を用いた場合は、
耐アルカリ性がなく、このような研磨パッドは、研磨剤
により溶解、腐食されるという問題点がある。そこで、
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであ
り、研磨剤による溶解、腐食が生じないCMP用研磨パ
ッドを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者は鋭意研究の結
果、本発明をするに至った。本発明は第一に「下記A成
分及びB成分を主成分として含み、表面硬度がビッカー
ス硬度で2.5〜40であることを特徴とするCMP用
研磨パッド。 A.ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、または
これらの重合体、これらを変成させたエポキシ樹脂 B.芳香族アミン類、芳香族酸無水物類、イミダゾール
類、またはこれらの重合体、これらを変成した硬化剤
(請求項1)」を提供する。
【0012】請求項1記載の研磨パットは、エポキシ樹
脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
またはこれらの重合体、これらを変成させたエポキシ樹
脂を用い、硬化剤として、芳香族アミン、芳香族酸無水
物、イミダゾール類、またはこれらの重合体、これらを
変成した硬化剤を用いたので、耐アルカリ性、耐酸性の
両方を有し、CMPに特に有効である。
【0013】また、本発明は第二に「前記主成分中に粒
径が0.01〜300μmの無機微粒子を1種類以上分
散させてなり、その分散量が前記主成分と前記無機微粒
子との全重量の0.1〜80%の間であることを特徴と
する請求項1記載のCMP用研磨パッド(請求項2)」
を提供する。請求項2記載の研磨パッドは、主成分中
に、少なくとも1種類以上の無機微粒子を分散させるこ
とにより、さらに耐アルカリ性、耐酸性を向上し、か
つ、表面硬度の調整が可能となる。また、微粒子の粒径
は0.01〜300μmであるので、研磨をおこなって
も、ウエハの傷の原因になることがない。
【0014】また、本発明は第三に「前記主成分中に粒
径が0.01〜300μmの高分子微粒子を1種類以上
分散させてなり、その分散量が前記主成分と前記高分子
微粒子との全重量の0.1〜80%の間であることを特
徴とする請求項1記載のCMP用研磨パッド(請求項
3)」を提供する。請求項3記載の研磨パッドは、主成
分中に、少なくとも1種類以上の高分子微粒子を分散さ
せることにより、さらに耐アルカリ性、耐酸性を向上
し、かつ、表面硬度の調整が可能となる。また、微粒子
の粒径は0.01〜300μmであるので、研磨をおこ
なっても、ウエハの傷の原因になることがない。
【0015】また、本発明は第四に「研磨体と研磨対象
物との間に研磨剤を介在させた状態で、この研磨体と研
磨対象物とを相対移動させることにより、この研磨対象
物を研磨する研磨装置において、前記研磨体が定盤と研
磨パッドからなり、該研磨パッドに請求項1から3のい
ずれかに記載の研磨パッドを用いたことを特徴とする研
磨装置(請求項4)」を提供する。
【0016】請求項4記載の研磨装置は請求項1から3
のいずれかに記載の研磨パッドを用いたので、荷重をか
けても圧縮変形することがなく、ウエハの縁だれはほと
んど生じることなく面内を均一に研磨することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる実施形態
の研磨パッドを定盤上に形成した研磨体の概略断面図で
ある。研磨パッドの主成分はエポキシ樹脂であり、エポ
キシ樹脂の特徴である接着性を利用して定盤上に直接形
成されている。
【0018】従って、従来の研磨パッドのように研磨パ
ッドを定盤に貼り付けたときに所望の平面度を得ること
ができないという問題が生じない。エポキシ樹脂として
は、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、または
これらの重合体、これらを変成させたエポキシ樹脂が用
いられる。
【0019】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂は、化1
で表され、ノボラック型エポキシ樹脂は、化2で表さ
れ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、化3で表され
る。
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】硬化剤として、芳香族アミン類、芳香族酸
無水物類、イミダゾール類、またはこれらの重合体、こ
れらを変成したものが用いられる。硬化剤は、化学量論
的添加量の0.7〜1.2となるように混合されてい
る。これらのエポキシ樹脂、硬化剤は、ずべてベンゼン
環を有し、このベンゼン環により、耐アルカリ性、耐酸
性を向上させることができる。
【0024】芳香族アミン類としては、m−フェニレン
ジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジ
アミン、2,4−ジアミノアニゾール、2,4−トルエ
ンジアミン、2,4−ジアミノジフェニルアミン、4,
4’−メチレンジアニリン、4,4−ジアミノジフェニ
ルスルフォン、ジアミノジキシリルスルフォン、m−キ
シレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサンが挙
げられる。
【0025】芳香族酸無水物類としては、無水フタル
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水
物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテー
ト、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテートが挙
げられる。イミダゾール類としては、2−メチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウ
ンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−メチル
イミダゾール、1−シアノエチル−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム
・トリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイ
ミダゾリウム・トリメリテート、2−メチルイミダゾリ
ウム・イソシアヌレート、2−フェニルイミダゾリウム
・イソシアヌレート、2,4−ジアミノ−6−[2−メ
チルイミダゾリル−(1)]−エチルS−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−[2−エチル−4−メチルイミ
ダゾリル−(1)]−エチルS−トリアジン、2,4−
ジアミノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−
(1)]−エチルS−トリアジン、2−フェニル−4,
5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−
4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(シアノエト
キシメチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−
3−ベンジルイミダゾリウム・クロライド、1,3−ジ
ベンジル−2−メチルイミダゾリウム・クロライドが挙
げられる。
【0026】エポキシ樹脂及び硬化剤中に無機微粒子、
高分子微粒子等を混入させてもよい。これによってさら
に、耐アルカリ性、耐酸性を向上させることができる。
エポキシ樹脂及び硬化剤中に分散させる無機微粒子とし
ては、粒径が0.01〜300μmのアスベスト、炭
素、酸化珪素、酸化セリウム、酸化アルミ、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭化珪素、
窒化ボロンが挙げられる。
【0027】また、エポキシ樹脂及び硬化剤中に分散さ
せる高分子微粒子としては、粒径が0.01〜300μ
mのアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、
フッ素樹脂、珪素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリイソプロピレン樹脂のビーズ、粉末が挙げら
れる。その他炭素繊維、ガラス繊維を分散させてもよ
い。
【0028】エポキシ樹脂及び硬化剤中への上記微粒子
の分散量は、前記主成分と前記微粒子との全重量の0.
1〜80%の間で、硬度がビッカース硬度で2.5〜4
0となるように調製することが好ましい。また、微粒子
を混入させることにより、研磨パッドの機械的強度が増
大する、熱変形温度が高温側にシフトする、研磨加工時
に発生する摩擦熱が低減する等の効果がある。
【0029】以下、本発明にかかる研磨パッドの製造方
法を以下に示す。図2、3は本発明にかかる研磨パッド
の製造工程である。まず、前述したエポキシ樹脂及び硬
化剤(以下、エポキシ樹脂等22という)を所定の重量
比で容器21に取り、十分に攪袢棒23で撹拌を行う
(図2(a))。
【0030】次に、これを研磨パッド製作工具24に配
置した、直径φ300mm〜1000の平板の定盤11
(鋳鉄、又は溶融石英製等)上に、エポキシ樹脂等22
が2mm〜10mm厚になるよう滴下する(図2
(b))。さらに、その状態で恒温槽25に入れ、12
0℃〜200℃で5〜12時間加熱し、樹脂等を十分に
硬化させる(図2(c))。
【0031】最後に、十分に温度が下がってから取り出
し、機械加工で研磨剤が通る溝を切削および研磨パッド
の粗い面出しを行い、研磨体26を製作する(図2
(d))。研磨体26の研磨パッドの平面度出しは、オ
スカー型の研磨機29を使用し、直径φ300mm〜1
200mmの平板の合わせ皿27と5%(重量%)の酸
化セリウム研磨剤28により行い、研磨パッド面の平面
度を、1μm以下にした研磨体30を製作した(図3
(a)、(b))。
【0032】
【実施例】[実施例1]ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェル製 商品名:エピコート828)とジア
ミノジフェニルメタン(芳香族アミン類)を重量比で1
00:26になるように容器に取り、十分に攪袢棒で撹
拌を行った。
【0033】これをφ36×30tのポリエチレン製の
容器に滴下した。次いで恒温槽に入れ、120℃で5時
間加熱して、樹脂を十分硬化させた。次に、十分に温度
が下がってから取り出し、機械加工によりφ30×2t
のディスク形状に加工し、耐薬品性評価用サンプル1〜
3を製作した。実施例1で製作したサンプル1〜3の耐
薬品性を以下に示す方法を用いて評価した。
【0034】サンプル1〜3をそれぞれ純水、pH12
のKOH水溶液、pH2のHCl/H22混合水溶液に
60℃で5時間浸漬した。この時の各サンプルの浸浸前
後の重量変化を評価した。評価結果は表1に示す。これ
からサンプル1〜3は、耐アルカリ性、耐酸性の両方を
有することがわかる。また、サンプル1〜3のビッカー
ス硬度は、約18であった。 [実施例2]ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェル製 商品名:エピコート828)と無水トリメリッ
ト酸(芳香族酸無水物類)を重量比100:33で混合
し、実施例1と同様な工程で、200℃で5時間加熱し
て樹脂を硬化して、サンプル4〜6を製作した。
【0035】実施例2で製作したサンプル4〜6の耐薬
品性の評価を、実施例1と同様の方法を用いて行った。
評価結果は表1に示す。これより、サンプル4〜6は耐
アルカリ性、耐酸性の両方を有することがわかる。ま
た、サンプル4〜6のビッカース硬度は、約25であっ
た。 [実施例3]ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェル製 商品名:エピコート828)とジアミノジフェ
ニルメタン(芳香族アミン類)と粒径1μmのSiO2
を重量比100:26:6.6で混合し、実施例1と同
様な工程で、120℃で5時間加熱して樹脂を硬化して
サンプル7〜9を製作した。
【0036】実施例3で製作したサンプル7〜9の耐薬
品性の評価を、実施例1と同様の方法を用いて行った。
評価結果は表1に示す。これより、微粒子を混入させる
ことにより、実施例1にくらべ耐アルカリ性、耐酸性が
向上した。また、サンプル7〜9のビッカース硬度は、
約22であった。 [実施例4]ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェル製 商品名:エピコート828)とジアミノジフェ
ニルメタン(芳香族アミン類)と粒径1μmのポリスチ
レン微粒子を重量比100:26:6.6で混合し、実
施例1と同様な工程で、120℃で5時間加熱して樹脂
を硬化してサンプル11〜13を製作した。
【0037】実施例4で製作したサンプル11〜13の
耐薬品性の評価を実施例1と同様の方法を用いて行っ
た。評価結果は表1に示す。これより、微粒子を混入さ
せることにより、実施例1にくらべ耐アルカリ性、耐酸
性が向上した。また、サンプル11〜13のビッカース
硬度は、約16であった。 [比較例1]ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェル製 商品名:エピコート828)とテトラエチレン
ペンタミン(脂肪族アミン類)を重量比10:7で混合
し、実施例1と同様な工程で、80℃で8時間加熱して
樹脂を硬化して、サンプル14〜16を製作した。
【0038】比較例1で製作したサンプル14〜16の
耐薬品性の評価を実施例1と同様の方法を用いて行っ
た。評価結果は表1に示す。これより、耐アルカリ性が
悪く、pH2のHCl/H22混合水溶液への浸漬にお
いて、腐食が生じた。
【0039】
【表1】
【0040】[実施例5]本発明にかかる研磨パッドを
図2、3の製造工程に従って製作した。まず、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製 商品名:エピ
コート828)と、ジアミノジフェニルメタンと、粒径
1μmの黒鉛末を重量比100:26:6.6になるよ
うに、容器21に取り(以下、これらの混合物をエポキ
シ樹脂等22という)、十分に攪袢棒23で撹拌を行っ
た(図2(a))。
【0041】次に、これを研磨パッド製作工具24に配
置した、直径φ300mmの平板の定盤11(鋳鉄、又
は溶融石英製等)上に、エポキシ樹脂等が5mm厚にな
るよう滴下した(図2(b))。さらに、その状態で恒
温槽25に入れ、120℃で5時間加熱し、エポキシ樹
脂等を十分に硬化させた(図2(c))。
【0042】最後に、エポキシ樹脂等が十分に温度が下
がってから、研磨パッド製作工具24から取り出し、機
械加工で研磨剤が通る溝を切削および研磨パッドの粗い
面出しを行い、研磨体26を製作した。また、この研磨
パッドの硬度は、ビッカース硬度で約20であった(図
2(d))。研磨体26の研磨パッドの平面度出しは、
オスカー型の研磨機29を使用し、直径φ300mmの
平板の合わせ皿27と5%(重量%)の酸化セリウム研
磨剤28により行い、研磨パッド面の平面度を、1μm
以下にした研磨体30を製作した(図3(a)、
(b))。
【0043】従来の研磨装置の研磨パッドと定盤の替わ
りに実施例5で製作した研磨体30を用いて、半導体平
坦化の研磨加工について説明する。平坦化研磨加工に使
用したウェハは3インチのSiウェハで表面に1μm厚
のアルミ層が適当なパターンで形成されている。その上
にプラズマCVDによる酸化珪素膜(SiO2)が形成
され、図5(a)で示す様な凹凸を有する試料を作成し
た。このパターンが形成されたウェハの最表面を次の条
件により平坦化研磨加工した。
【0044】加工条件 ・ウエハ回転数:20〜100rpm ・研磨ヘッド回転数:20〜100rpm ・揺動距離:35mm ・揺動回数:5往復/分 ・荷重:50〜400g/cm2 ・研磨剤:SiO2アルカリ水溶液 ・研磨時間:2分 この研磨条件により、同一ウェハを200枚連続で研磨
加工したところいずれもニュートン縞2〜4本の平面が
得られた。パターンの密度による平面度、縁だれへの影
響は見られなかった。研磨後の研磨パッド表面を検査し
たところ初期状態と変わってはいなかった。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる研
磨パッドは、耐アルカリ性、耐酸性の両方を有するの
で、CMPに特に有効である。また、微粒子を混入させ
ることにより、さらに耐アルカリ性、耐酸性を向上させ
ることができ、表面硬度の調整が可能となる。
【0046】また、本発明にかかる研磨パッドは、主成
分がエポキシ樹脂であるので、エポキシ樹脂の接着性に
より、定盤に直接形成することができ、機械加工により
簡単に精度よく所望の平面度を得ることができるため、
従来の研磨パッドのように、研磨定盤に貼り付けたと
き、研磨パッド(シート)に設けられた接着層のムラに
より所望の平面度が得られない、という問題が生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施形態の研磨パッドを定盤上
に形成した研磨体の概略断面図である。
【図2】本発明にかかる研磨パッドの製造工程を示す工
程図である。
【図3】本発明にかかる研磨パッドの平面度を出す工程
を示す工程図である。
【図4】従来のCMP装置の概略斜視図である。
【図5】半導体平坦化プロセスを示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】 10・・・研磨体 11、31・・・定盤 12・・・エポキシ樹脂及び硬化剤を主成分とする研磨
パッド 13・・・微粒子 21・・・混合容器 22・・・エポキシ樹脂、硬化剤、(微粒子) 23・・・攪拌棒 24・・・研磨パッド作製工具 25・・・硬化用恒温槽 26・・・溝入れ、粗面出し後の研磨パッド 27・・・合わせ皿 28・・・酸化セリウム研磨剤 29・・・オスカー型研磨機 30・・・面出し後の研磨体 32・・・発泡ポリウレタンからなる研磨パッド 33・・・研磨ヘッド 34・・・ウエハ 35・・・研磨剤供給ノズル 36・・・研磨剤 37・・・研磨装置 41・・・シリコンウェハ 42・・・層間絶縁膜(SiO2) 43・・・金属膜(Al)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記A成分及びB成分を主成分として含
    み、表面硬度がビッカース硬度で2.5〜40であるこ
    とを特徴とするCMP用研磨パッド。 A.ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
    ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、または
    これらの重合体、これらを変成させたエポキシ樹脂 B.芳香族アミン類、芳香族酸無水物類、イミダゾール
    類、またはこれらの重合体、これらを変成した硬化剤
  2. 【請求項2】前記主成分中に粒径が0.01〜300μ
    mの無機微粒子を1種類以上分散させてなり、その分散
    量が前記主成分と前記無機微粒子との全重量の0.1〜
    80%の間であることを特徴とする請求項1記載のCM
    P用研磨パッド。
  3. 【請求項3】前記主成分中に粒径が0.01〜300μ
    mの高分子微粒子を1種類以上分散させてなり、その分
    散量が前記主成分と前記高分子微粒子との全重量の0.
    1〜80%の間であることを特徴とする請求項1記載の
    CMP用研磨パッド。
  4. 【請求項4】研磨体と研磨対象物との間に研磨剤を介在
    させた状態で、この研磨体と研磨対象物とを相対移動さ
    せることにより、この研磨対象物を研磨する研磨装置に
    おいて、 前記研磨体が定盤と研磨パッドからなり、 該研磨パッドに請求項1から3のいずれかに記載の研磨
    パッドを用いたことを特徴とする研磨装置。
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