JP3229099B2 - 光学活性ホスホネートの製造方法 - Google Patents

光学活性ホスホネートの製造方法

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JP3229099B2 JP34468193A JP34468193A JP3229099B2 JP 3229099 B2 JP3229099 B2 JP 3229099B2 JP 34468193 A JP34468193 A JP 34468193A JP 34468193 A JP34468193 A JP 34468193A JP 3229099 B2 JP3229099 B2 JP 3229099B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学活性2−ヒドロキシ
−2−アルキルエチルホスホネ−ト類およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より2−ヒドロキシ−2−アルキル
エチルホスホネ−ト類(以下、ホスホネ−トと略す)の
製造方法としては、例えば以下のようなものが知られて
いる。ジアルキル 2−オキソアルキルホスホネ−トを
水素化ホウ素ナトリウム等のアルカリ金属ヒドリドで還
元する方法("Methodern der Organischen Chemie,XII/
1,Organisch Phosphoverbindungen" E.Muller 編.Georg
Thieme Verlag.Stuttgart (1963) p.393)、均一、不均
一系触媒を用いたジアルキル 2−オキソアルキルホス
ホネ−トの水添反応、ジアルキル1−リチオメタンホス
ホネ−トとアルデヒドとの反応(Synthesis,(1984),691)
などがある。光学活性なホスホネートの合成法として
は、F.Hammerschmidt らがMonatsheftefur chemie,199
1,122,389に光学活性乳酸誘導体からの合成法を報告し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
ラセミ体のホスホネートを合成しても、医薬、香料、機
能性材料等の有用な原料とはなりにくい。また、F.Hamm
erschmidt らの方法は工程数が長く、原料の光学活性乳
酸が高価である。そこで、簡便な光学活性ホスホネート
の合成法が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記一
般式(2)
【化5】 (式中、R1は炭素数1〜10の直鎖あるいは分枝アル
キル基、あるいは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基およびハロゲン原子から選ばれる
置換基を有してもよいフェニル基またはベンジル基を表
す。R2、R3は同一あるいは異なってもよく、炭素数1
3のアルキル基を表す。)で表される化合物をルテニ
ウム−光学活性ホスフィン錯体を触媒として用い、不斉
水素化反応を行うことによって、高い光学純度を有する
下記一般式(1)
【0005】
【化6】 (式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同様の意味を表
わす。*は不斉炭素原子を表す。)の光学活性ホスホネ
−ト類が得られることを見出し本発明を完成した。
【0006】本発明化合物の原料である一般式(2)の
化合物は例えばPure Appl.Chem.,1964,9,307に記載の様
にα−ハロケトンとトリアルキルホスファイトとのアル
ブゾフ(Arbuzov) 反応により容易に調製できる。またSy
nthesis,1984,691に記載の様にジアルキルメタンホスホ
ネ−トをn-ブチルリチウム等の塩基によりアニオンとし
た後、このものと脂肪族あるいは芳香族カルボン酸エス
テルとの反応、あるいはこのものと脂肪族あるいは芳香
族アルデヒドとを反応させ、続いて酸化反応を行うこと
によっても合成できる。またJ.Org.Chem.,1986,51,4342
に記載の様にジアルキルクロロホスフェイトとジリチオ
化されたブロモケトン誘導体との反応のよっても合成で
きる。
【0007】本発明化合物の製造方法における不斉水素
化反応の触媒として用いられるルテニウム−光学活性ホ
スフィン錯体としては以下の一般式(3)〜(8)で表
される錯体を挙げることができる。まず錯体としては下
記一般式(3) Rux y Clz (CBP)2 (A)w (3) 〔式中、Aは第三級アミンを示し、yが0のとき、xは
2、zは4、wは1を示し、yが1のとき、xは1、z
は1、wは0を示し、CBPは下記一般式(9)
【化7】 (式中、R4 はアリ−ル基または炭素数3〜8のシクロ
アルキル基を示す。)で表されるビスホスフィンを示す
か、または下記一般式(10)
【化8】
【0008】(式中R5 はアリ−ル基またはシクロヘキ
シル基を示し、R6 はメチル基またはメトキシ基を示
し、R7 は水素原子、メチル基、メトキシ基、R8 は水
素原子、メチル基、メトキシ基、ジ低級アルキルアミノ
基を示すか、R6 とR7 が一緒になってテトラメチレン
基を形成してもよい)で表されるビスホスフィンを表
す。〕で表される錯体が挙げられる。
【0009】また、錯体としては下記一般式(4) 〔RuHm (CBP)n 〕Tp (4) (式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、TはCl
4 ,PF6 、またはBF4 を表し、mが0のとき、n
は1、pは2を表し、mが1のとき、nは2、pは1を
表す。)で表される錯体が挙げられる。
【0010】また、錯体としては下記一般式(5) 〔RuXa (Q)b (CBP)〕LC (5) 〔式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、Xはハロ
ゲン原子を表し、Qは置換基を有してもよいベンゼンま
たはアセトニトリルを表し、Lはハロゲン原子、ClO
4 、PF6 、BF4 またはBPh4 (Phはフェニル基
を表す)を表し、Qが置換基を有してもよいベンゼンの
場合、a、bおよびcは、いずれも1を表すか、あるい
はaおよびbが1のときcは3を表し、Qがアセトニト
リルの場合、aが0のとき、bは4、cは2を表し、a
が1の時、bは2、cは1を表す。〕で表される錯体が
挙げられる。
【0011】また、錯体としては下記一般式(6) Ru(CBP)J2 (6) 〔式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、Jは塩素
原子、臭素原子、沃素原子またはOCOR9 (R9 は低
級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基を表す)
を表す。〕で表される錯体が挙げられる。
【0012】また錯体としては下記一般式(7) RuG2 (CBP) (7) (式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、Gはアリ
ル基またはメタリル基を表す。)で表される錯体が挙げ
られる。
【0013】また、錯体としては下記一般式(8) Ru2 Cl4 (CBP)(DMF)n (8) (式中、CBPは前記と同様の意味を表わしDMFは
N、N−ジメチルホルムアミドを表し、nは自然数を表
す。)で表される錯体が挙げられる。
【0014】ここで、CBPで表される一般式(9)の
ビスホスフィンにおいて、R4 で表されるアリ−ル基と
しては、置換されてもよいフェニル基が好ましく、更に
好ましくはp−置換フェニル基、m−置換フェニル基お
よび3、5−置換フェニル基でありフェニル基に置換し
てもよい置換基としては低級アルキル基、メトキシ基等
が挙げられるがメチル基、t−ブチル基、メトキシ基が
好ましい。また、炭素数3〜8のシクロアルキル基とし
てはシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、p−メチルシクロヘキシル、シクロオクチル等が挙
げられるがシクロペンチル、シクロヘキシルが好まし
い。
【0015】一般式(9)のビスホスフィンとしては以
下のようなものを挙げることができる。 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−
ビナフチル(以下BINAPと略す。)、 2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−1、
1’−ビナフチル(以下Tol−BINAPと略
す。)、 2,2’−ビス(ジ−p−タ−シャリ−ブチルフェニル
ホスフィノ)−1、1’−ビナフチル(以下、t−Bu
−BINAP)と略す。)、 2,2’−ビス(ジ−m−トリルホスフィノ)−1、
1’−ビナフチル(以下、m−Tol−BINAPと略
す。) 2,2’−ビス(ジ−3、5−キシリルホスフィノ)−
1、1’−ビナフチル(以下、DM−BINAPと略
す。) 2,2’−ビス(ジ−p−メトキシフェニルホスフィ
ノ)−1、1’−ビナフチル(以下、Mo−BINAP
と略す。) 2、2’−ビス(ジシクロペンチルホスフィノ)−1、
1’−ビナフチル(以下、Cp−BINAPと略す。) 2、2’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−1、
1’−ビナフチル(以下、Cy−BINAPと略す。)
【0016】これらのビスホスフィンは特開昭61−6
3690号公報、特開平3−20290号公報、特開平
3−255090号公報、特開平1−68386号公
報、または特開平4−74192号公報に記載されてい
る方法によって製造することができる。
【0017】また、CBPが一般式(10)で表される
ビスホスフィンにおいて、R5 で表されるアリ−ル基と
しては、置換されてもよいフェニル基が好ましく、更に
好ましくはp−置換フェニル基、m−置換フェニル基お
よび3,5−置換フェニル基であり、フェニル基に置換
してもよい置換基としては低級アルキル基、メトキシ基
等が挙げられるがメチル基、t−ブチル基、メトキシ基
が好ましい。また、R8 がジ低級アルキルアミノ基であ
る場合の低級アルキルとは炭素数1〜4の直鎖または分
枝のアルキル基を意味する。
【0018】一般式(9)のビスホスフィンとしては以
下のようなものが挙げられる。2,2’−ジメチル−
6、6’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−
ビフェニル(以下BIPHEMPと略す。)、2,2’
−ジメチル−6、6’−ビス(ジ−p−トリルホスフィ
ノ)−1、1’−ビフェニル、2,2’−ジメチル−
6、6’−ビス(ジ−p−タ−シャリ−ブチルフェニル
ホスフィノ)−1、1’−ビフェニル、2,2’−ジメ
チル−6、6’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)
−1、1’−ビフェニル(以下、BICHEPと略
す。) 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−5、5’、
6、6’、7、7’、8、8’−オクタヒドロ−1、
1’−ビナフチル(以下、OcH−BINAPと略
す。) 2、2’−ジメチル−4、4’−ビス(ジメチルアミ
ノ)−6、6’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、
1’−ビフェニル、2、2’、4、4’−テトラメチル
−6、6’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1’
−ビフェニル、2、2’−ジメトキシ−6、6’−ビス
(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−ビフェニル、
2、2’、3、3’−テトラメトキシ−6、6’−ビス
(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−ビフェニル、
2、2’、4、4’−テトラメチル−3、3’−ジメト
キシ−6、6’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、
1’−ビフェニル、2、2’、4、4’−テトラメチル
−3、3’−ジメトキシ−6、6’−ビス(ジ−p−メ
トキシフェニルホスフィノ)−1、1’−ビフェニル。
【0019】これらのビスホスフィンは特開昭63−1
35397号公報、特開平3−275691号公報、特
開平4−139140号公報、Helv.Chim.Acta.,74,370
-389(1991),Helv.Chim.Acta.,71,897-929(1988) , Che
m.Pharm.Bull.,39,1085-1087(1981)に記載されている方
法によって得ることができる。
【0020】本発明に用いられるルテニウム−光学活性
ホスフィン錯体のうち、一般式(3)で表される錯体の
うち、CBPが一般式(9)で表されるビスホスフィン
の場合は、例えばJ.Chem.Soc.,Chem.Commun.,922-924(1
985)または特開昭61−63690号公報に記載の方法
により得ることができる。すなわち、塩化ルテニウムと
1、5−シクロオクタジエン(以下、CODと略す。)
とをエタノ−ル溶媒中で反応させて得られる[RuX2
(COD)]q (qは自然数を表す)をAで表される第
三級アミンの存在下、トルエンまたはエタノ−ル等の溶
媒中でビスホスフィンと加熱反応させることにより製造
することができる。Aで表される第三級アミンとして
は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、エチルジイ
ソプロピルアミン、1、8−ビス(ジメチルアミノ)−
ナフタレン、ジメチルアニリン、ピリジン、N−メチル
ピペリジン等が挙げられるが特にトリエチルアミンが好
ましい。
【0021】また、CBPが一般式(10)で表される
ビスホスフィンの場合は上記方法に準ずる方法、例えば
特開昭63−135397号公報に記載の方法によって
得られる。錯体1の例としては以下のようなものを挙げ
ることができる。 Ru2 Cl4 (BINAP)2 NEt3 Ru2 Cl4 (Tol−BINAP)2 NEt3 Ru2 Cl4 (t−Bu−BINAP)2 NEt3 Ru2 Cl4 (m−Tol−BINAP)2 NEt3 Ru2 Cl4 (DM−BINAP)2 NEt 3 Ru2 Cl4 (Mo−BINAP)2 NEt3 Ru2 Cl4 (Cp−BINAP)2 NEt3 Ru2 Cl4 (Cy−BINAP)2 NEt3 RuHCl(BINAP)2 RuHCl(Tol−BINAP)2 RuHCl(DM−BINAP)2 Ru2 Cl4 (BIPHEMP)2 NEt3 RuHCl(BIPHEMP)2 Ru2 Cl4 (BICHEP)2 NEt3 RuHCl(BICHEP)2 Ru2 Cl4 (OcH−BINAP)2 NEt3
【0022】また、本発明に用いられる前記一般式
(4)で表される錯体は例えば、特開昭63−4148
7号公報または特開昭63−145292号公報に記載
の方法により得ることができる。すなわち、一般式
(3)中、mが0、nが1、pが2である化合物は、前
記した錯体1のうちRu2 Cl4 (CBP)2 NEt3
と、下記一般式(11) MT (11) (式中MはNa,K,Li,Ag,Mgの金属を示し、
Tは前記と同様の意味を表わす。)で表される塩とを、
相間移動触媒として第四級アンモニウム塩または第四級
ホスホニウム塩の存在下反応させることによって製造す
ることができる。また、一般式(4)中、mが1、nが
2、pが1である化合物は、前記錯体のRuHCl(C
BP)2 とMTとを相間移動触媒を用いて反応させるこ
とによって製造される。
【0023】一般式4の錯体の例としては次のようなも
のを挙げることができる。 〔Ru(BINAP)〕(C 〔Ru(Tol−BINAP)〕(PF 〔Ru(BINAP)](BF 〔Ru(Mo−BINAP)](BF 〔RuH(BINAP)〕ClO 〔RuH(t−Bu−BINAP)〕PF 〔RuH(Tol−BINAP)〕BF 〔RuH(BIPHEMP)〕ClO
【0024】また、本発明に用いられる前記一般式
(5)で表される錯体は例えば、特開平2−19128
9号公報に記載の方法により得ることができる。すなわ
ち、一般式(5)中、Qが置換基を有してもよいベンゼ
ンで、XおよびLが共にハロゲン原子である化合物は、
[RuX2 (Q’)]2 (Xは前記と同様の意味を表わ
し、Q’は置換基を有してもよいベンゼンを表す。)と
CBPを適当な溶媒中で反応させることによって製造さ
れる。ここで用いられる溶媒としては、メタノ−ル、エ
タノ−ル、ベンゼン、塩化メチレンおよびこれらの混合
溶媒等を挙げることができる。
【0025】なお、Qがp−シメンでXおよびLがヨウ
素原子であり、aが1、bが1、cが3である化合物は
特開平5−111639号公報に記載の方法により得る
ことができる。すなわち、上記の方法で得られる〔Ru
I(p−シメン)(CBP)〕Iで表される化合物に、
メタノ−ル等の適当な溶媒中、15〜30℃で1〜5時
間ヨウ素を反応させることによって得ることができる。
【0026】また、一般式(5)中、Qが置換基を有し
てもよいベンゼンでLがClO4 、PF6 、BF4 また
はBPh4 である化合物は、上記で得られる〔RuX
(Q’)(CBP)〕XにML’(Mは前記と同様の意
味を表わし、L’はClO4 、PF6 、BF4 またはB
Ph4 を示す。)で表される塩を反応させることによっ
て製造される。
【0027】Qで表される置換基を有してもよいベンゼ
ンとは、ベンゼンおよび低級アルキル基、低級アルコキ
シ基、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子等で
置換されたベンゼンであり、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メシチレン、トリメチルベンゼン、ヘキ
サメチルベンゼン、エチルベンゼン、t−ブチルベンゼ
ン、p−シメン、クメン、アニソ−ル、メチルアニソ−
ル、安息香酸メチル、メチル安息香酸メチル、クロロ安
息香酸メチル、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、フル
オロベンゼン等を挙げることができる。
【0028】更に、一般式(5)中Qがアセトニトリル
でaが0、bが4、cが2である化合物は[RuX
(Q’)(CBP)]Xをアセトニトリルと他の適当な
溶媒、例えばメタノ−ル、エタノ−ル、アセトン、塩化
メチレン等との混合溶媒に溶解しておき、これを25−
50℃程度の温度で加熱反応させることにより得ること
ができる。
【0029】錯体3の例としては以下のようなものを挙
げることができる。 〔RuCl(ベンゼン)(BINAP)〕Cl 〔RuCl(ベンゼン)(Tol−BINAP)〕Cl 〔RuBr(ベンゼン)(BINAP)〕Br 〔RuI(p−シメン)(BINAP)〕I 〔RuI(p−シメン)(m−Tol−BINAP)]
I 〔RuI(p−シメン)(BINAP)〕I3 〔RuI(p−シメン)(Tol−BINAP)〕I3 〔RuI(p−シメン)(DM−BINAP)〕I3 〔RuCl(安息香酸メチル)(BINAP)〕Cl 〔RuCl(ベンゼン)(BINAP)〕ClO4 〔RuCl(ベンゼン)(t−Bu−BINAP)〕C
lO4 〔RuCl(ベンゼン)(BINAP)〕PF6 〔RuCl(ベンゼン)(BINAP)〕BF4 〔RuCl(ベンゼン)(BINAP)〕BPh4 〔RuCl(アセトニトリル)4 (BINAP)〕(B
4 2 〔RuCl(アセトニトリル)2 (BINAP)〕Cl 〔RuBr(ベンゼン)(DM−BINAP)〕Br 〔RuCl(ベンゼン)(BIPHEMP)〕Cl 〔RuCl(p−シメン)(BIPHEMP)〕Cl 〔RuI(p−シメン)(BIPHEMP)〕I 〔RuI(p−シメン)(OcH−BINAP)〕I
【0030】前記一般式(6)で表される錯体におい
て、Jが塩素原子または臭素原子である化合物は、例え
ばTetrahedron Asymmetry,Vol.2,No.7,555-567(1991)に
記載の方法により得ることができる。すなわち、適当な
溶媒、例えば塩化メチレン、トルエン、アセトン等に溶
解したCBPにHJ(Jは前記と同様の意味を表わす)
で表されるハロゲン化水素のメタノ−ル溶液を加え反応
させることにより得ることができる。
【0031】また一般式(6)中、JがOCOR9 で表
される化合物は、例えば特開昭62−265293号公
報または特開昭63−145291号公報に記載されて
いるように、前記した錯体1のうちRu2 Cl4 (CB
P)2 NEt3 とOCOR9で表される基を有するカル
ボン酸あるいはカルボン酸塩をアルコ−ル溶媒中で反応
させることによって得ることができる。
【0032】ここでR9 で表される低級アルキル基とし
ては炭素数1〜4の直鎖または分枝のアルキル基を意味
し、またR9 で表されるハロゲン化低級アルキル基と
は、ハロゲン原子が1個ないし複数個置換した炭素数1
〜4の直鎖または分枝のアルキル基を意味し、例として
はモノクロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロ
メチル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。な
お、R9 がトリフルオロメチル基である化合物は、前記
のようにして得られたRu(CBP)(OCOCH3
2 の錯体に、トリフルオロ酢酸を反応させることにより
得ることができる。
【0033】一般式(6)の錯体の例としては以下のよ
うなものを挙げることができる。 Ru(BINAP)Cl2 Ru(BINAP)Br2 Ru(Tol−BINAP)Br2 Ru(t−Bu−BINAP)Br2 Ru(BINAP)(OCOCH3 2 Ru(Tol−BINAP)(OCOCH3 2 Ru(BINAP)(OCOCF3 2 Ru(DM−BINAP)Cl2 Ru(BIPHEMP)Br2 Ru(BICHEP)(OCOCH3 2 Ru(OcH−BINAP)(OCOCH3 2
【0034】前記一般式(7)で表される錯体も上記方
法に準じて得ることができる。すなわち、RuG2 (C
OD)(Gは前記と同様の意味を表わす。)とCBPを
アルゴン雰囲気下ヘキサン等の溶媒中50℃で加熱反応
させることにより得ることができる。
【0035】錯体5の例としては以下のようなものを挙
げることができる。 Ru(C3 5 2 (BINAP) (式中、C3 5 はアリル基を表す。以下同様) Ru(C3 5 2 (t−Bu−BINAP) Ru(C4 7 2 (BINAP) (式中、C4 7 はメタリル基を表す。以下同様) Ru(C4 72 (Tol−BINAP) Ru(C3 5 2 (DM−BINAP) Ru(C4 7 2 (BIPHEMP)
【0036】前記一般式(8)で表される錯体はTetrah
edron Lett.,32(33),4163-4166(1991)に記載の方法によ
り得ることができる。一般式(8)の錯体の例としては
以下のようなものを挙げることができる。 Ru2 Cl4 (BINAP)(DMF)n Ru2 Cl4 (Tol−BINAP)(DMF)n Ru2 Cl4 (t−Bu−BINAP)(DMF)n Ru2 Cl4 (DM−BINAP)(DMF)n Ru2 Cl4 (BIPHEMP)(DMF)n なお、以上、一般式(3)〜(8)の錯体中のビスホス
フィンはいずれも(+)体、(−)体が存在するが、そ
の表示は省略した。
【0037】本発明においては、配位子としての光学活
性ホスフィンの(+) 体または(-) 体のいずれかを選択す
ることで、所望の絶対配置の光学活性ホスホネ−トを製
造することができる。本発明を実施するには、例えば耐
圧容器に窒素雰囲気下、上記のルテニウム−光学活性ホ
スフィン錯体、原料である一般式(2)の化合物および
溶媒を加えて、水素雰囲気下で不斉水素化を行えばよ
い。
【0038】触媒であるルテニウム−光学活性ホスフィ
ン錯体の使用量は、原料化合物である一般式(2)の化
合物1モルに対して1/10000 〜1/100 モルの範囲、特に
好ましくは1/2000〜1/500 モルの範囲とするとよい。触
媒が1/10000 モルより少ない量では触媒としての機能を
十分果たさず、また1/100 モルより多い量では不経済と
なる。
【0039】溶媒としては、通常の不斉水素化に使用さ
れる溶媒であれば何でもよい。具体的にはメタノ−ル、
エタノ−ルなどのアルコ−ル類、メチルエチルケトン、
メチルブチルケトン、等の低級アルキルケトン類、テト
ラヒドロフラン、1、4−ジオキサン等のエ−テル類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、塩化メチレン
等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
【0040】不斉水素化の反応温度、反応時間は触媒の
種類やその他の条件により異なるが、通常、室温〜10
0℃、好ましくは30〜60℃の温度で、約15時間〜
150時間反応させるとよい。また水素圧は、約5〜1
50kg/cm2 、好ましくは50〜100kg/cm
2 とするとよい。
【0041】また、本発明では不斉水素化反応の反応系
内で上記触媒を生成させても実施することができる。す
なわち、上記の不斉水素化反応を行う際に加えるルテニ
ウム−光学活性ホスフィン錯体の代わりに、RuX
2 (COD)やRuG2 (COD)のような錯体前駆体
とCBPで表される光学活性ホスフィンを加えることに
よって反応系内で不斉水素化触媒を生成させ上記の方法
に準じて不斉水素化を行なえばよい。そして、反応終了
後、溶媒を除去して反応生成物を精製することにより、
本発明化合物である光学活性ホスホネ−ト類を得ること
ができる。
【0042】一般式(1)で表される本発明化合物にお
いて、R1 としての炭素数1〜10のアルキル基として
はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル
等が挙げられる。また、置換基を有しても良いフェニル
基、ベンジル基に置換されうる置換基としては、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子等が挙げられ、具体的にはo−トリル、m−
トリル、p−トリル、p−tert−ブチルフェニル
(以下、p−t−BuPhと略す)、p−メトキシフェ
ニル、o−メトキシフェニル、p−ブトキシフェニル、
p−プロポキシフェニル、p−tert−ブトキシフェ
ニル、p−クロロフェニル、o−ブロモフェニル、3,
5−キシリル等が挙げられる。
【0043】本発明化合物である光学活性ホスホネ−ト
としては、例えばジメチル 2−ヒドロキシプロピルホ
スホネ−ト、ジメチル 2−ヒドロキシブチルホスホネ
−ト、ジメチル 2−ヒドロキシペンチルホスホネ−
ト、ジメチル 2−ヒドロキシヘキシルホスホネ−ト、
ジメチル 2−ヒドロキシヘプチルホスホネ−ト、ジメ
チル 2−ヒドロキシオクチルホスホネ−ト、ジメチル
2−ヒドロキシノニルホスホネ−ト、ジメチル 2−
ヒドロキシデシルホスホネ−ト、ジメチル 2−ヒドロ
キシ−3−メチルブチルホスホネ−ト、ジメチル 2−
ヒドロキシ−3−フェニルエチルホスホネ−ト、ジメチ
ル 2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルホスホネ−
ト、ジエチル 2−ヒドロキシプロピルホスホネ−ト、
ジプロピルジメチル 2−ヒドロキシプロピルホスホネ
−ト、ジメチル 2−ヒドロキシ−2−(p−トリル)
エチルホスホネート、ジメチル 2−ヒドロキシ−2−
(p−t−BuPh)エチルホスホネート、ジメチル
2−ヒドロキシ−2−(p−メトキシフェニル)エチル
ホスホネート、ジメチル 2−ヒドロキシ−2−(p−
クロロフェニル)エチルホスホネート、ジメチル 2−
ヒドロキシ−3−(o−メトキシフェニル)プロピルホ
スホネート、ジメチル 2−ヒドロキシ−3−(2,6
−t−BuPh)プロピルホスホネート、2−ヒドロキ
シ−3−(o−クロロフェニル)プロピルホスホネート
等が挙げられる。
【0044】一般式(1)で表される本発明の光学活性
ホスホネートは、医薬、香料、光学活性体分離分割材
料、農薬、液晶、機能性ポリマー等の原料化合物として
有用な化合物である。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例中の分析デ−タは以下の機器により測
定した。 核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR):AM−400(ブル
ッカ−社製) 内部標準物質:テトラメチルシラン マススペクトル(MS):M−80B(日立製作所株製) 旋光度:DIP−360(日本分光工業株製)
【0046】実施例1 (-)-ジメチル 2−ヒドロキシ
プロピルホスホネ−トの製造法 ジメチル 2−オキソプロピルホスホネ−ト10g(60.
2 ミリモル)、Ru2Cl4((R)-Tol-BINAP)2Et3N 190mg(0.1
05ミリモル)を、オ−トクレ−ブ中にはかりとり80mlの
メタノ−ルを加え、続いて水素圧100 kg/cm2で室温下、
4日間反応させた。反応終了後、反応混合物を濃縮し、
残渣を減圧蒸留することによって9.1gの留分が得られ
た。収率90%。
【0047】沸点:95〜98度/4mmHg 旋光度:[α] 25−21.6.1.2、CH
Cl −NMR(CDCl)δ:1,30(dd,J=
6.3Hz,J=2.3Hz,3H),1.902.0
0(m,2H),3.30(d,=3.0Hz,1
H),3.70 3.84(m,6H),4.14
4.26(m,1H)MS:167,153,135,
124,109,94,79,58,45,31,15 光学純度は、このものの一部を、RとSのα−メトキシ
−α−トリフルオロメチルフェニル酢酸エステルに変換
し、H−NMRスペクトルのプロトン比より算出し
た。
【0048】(R)-α−メトキシ−α−トリフルオロメチ
ルフェニル酢酸エステルの製造 20mg(0.119ミリモル)の上記(-)-ジメチル 2−ヒドロ
キシプロピルホスホネ−トを0.5ml の塩化メチレンに溶
解し、(R)-α−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェ
ニルアセチルクロリド(78.0mg,0.308 モル)とピリジン
(50 μl,0.616ミリモル)を加えた。続いて混合物を2
0℃で12時間反応させた後、エ−テル2mlと水1m
lを加え、15分間激しく撹拌した。撹拌後、分液して
得られた水層を2mlのエ−テルで2回抽出し、集めた
有機層を1N−塩酸水3ml、飽和硫酸銅水溶液3m
l、1N−水酸化ナトリウム水溶液3ml、水3mlの
飽和食塩水3mlの順で洗浄し分液した。分液後、有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮することによって
40mgの(R)-α−メトキシ−α−トリフルオロメチル
フェニル酢酸エステルが得られた。収率91%。
【0049】1H-NMR(CDCl3) δ:1.35(d,J=6.2Hz,3H),1.
95 2.10(m,1H),2.18 2.30(m,1H),3.47(s,3H),3.65 3.72
(m,6H),5.28 5.40(m,1H),7.25 7.55(m,5H) 同様にして(S) 体も合成した。収率87%。1 H-NMR(CDCl3) δ:1.42(d,J=6.3Hz,3H),1.90 2.02(m,1
H),2.10 2.23(m,1H),3.48(s,3H),3.55 3.65(m,6H),5.23
5.40(m,1H),7.28 7.50(m,5H) 以上のジアステレオマ−より光学純度を測定した結果、
98%e.e.であった。
【0050】実施例2 ジメチル 2−オキソプロピルホスホネ−ト360mg(2.17
ミリモル)と3ml のメタノ−ルをオ−トクレ−ブにはか
りとり、窒素雰囲気下でRu2Cl4((R)-BINAP)(DMF)n 3.0m
g(3.8 マイクロモル)を加えた。水素100 kg/cm2で室温
下、21時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濃
縮し残渣を減圧蒸留すると345mg の留分を得た。収率9
5%。ジメチル2−ヒドロキシプロピルホスホネート生
成物は旋光度測定により(-) 体であり、実施例1同様に
して光学純度を求めると、95%e.e.であった。
【0051】実施例3 実施例1のRu2Cl4((R)-tol-BINAP)2Et3Nの代わりに、Ru
2Cl4((S)-tol-BINAP)2Et3Nを用いた以外は同様に不斉水
素化を行い、(+)-ジメチル 2−ヒドロキシプロピルホ
スホネ−ト9.3gを得た。収率92%。光学純度98%
e.e.
【0052】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明の製造方
法によれば、触媒としてのルテニウム−光学活性ホスフ
ィン錯体における光学活性ホスフィン配位子として
(+)体又は(−)体のいずれかを選択することによっ
て、所望の絶対配置の光学活性ホスホネートを高収率で
製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 信 愛知県名古屋市千草区池園町2−80 み なづき荘3号 (72)発明者 山口 明夫 神奈川県平塚市西八幡1丁目4番11号 高砂香料工業株式会社 ファインケミカ ル研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−29793(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 9/40 B01J 31/24

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(2) 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜10の直鎖あるいは分枝アル
    キル基、あるいは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
    1〜4のアルコキシ基およびハロゲン原子から選ばれる
    置換基を有してもよいフェニル基またはベンジル基を表
    す。R2、R3は同一あるいは異なってもよく、炭素数1
    3のアルキル基を表す。)で表される化合物をルテニ
    ウム−光学活性ホスフィン錯体を触媒として不斉水素化
    することを特徴とする下記一般式(1) 【化2】 (式中、R1、R2、およびR3は前記と同様の意味を
    。*は不斉炭素原子を表す。) で表される光学活性ホスホネートの製造方法。
  2. 【請求項2】ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体が下
    記一般式(3) RuX y Clz (CBP)2 (A)w (3) 〔式中、Aは第三級アミンを示し、yが0のとき、xは
    2、zは4、wは1を示し、yが1のとき、xは1、z
    は1、wは0を示し、CBPは下記一般式(9) 【化3】 (式中、R4 はアリ−ル基または炭素数3〜8のシクロ
    アルキル基を示す。)で表されるビスホスフィンを示す
    か、または下記一般式(10) 【化4】 (式中R5 はアリ−ル基またはシクロヘキシル基を示
    し、R6 はメチル基またはメトキシ基を示し、R7 は水
    素原子、メチル基、メトキシ基、R8 は水素原子、メチ
    ル基、メトキシ基、ジ低級アルキルアミノ基を示すか、
    6 とR7 が一緒になってテトラメチレン基を形成して
    もよい。)で表されるビスホスフィンを表す。〕である
    ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体が下
    記一般式(4) 〔RuHm (CBP)n 〕Tp (4) (式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、TはCl
    4 ,PF6 、またはBF4 を表し、mが0のとき、n
    は1、pは2を表し、mが1のとき、nは2、pは1を
    表す。)で表される錯体であることを特徴とする請求項
    1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体が下
    記一般式(5) [RuXa (Q)b (CBP)]LC (5) 〔式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、Xはハロ
    ゲン原子を表し、Qは置換基を有してもよいベンゼンま
    たはアセトニトリルを表し、Lはハロゲン原子、ClO
    4 、PF6 、BF4 またはBPh4 (Phはフェニル基
    を表す)を表し、Qが置換基を有してもよいベンゼンの
    場合、a、bおよびcは、いずれも1を表すか、あるい
    はaおよびbが1のときcは3を表し、Qがアセトニト
    リルの場合、aが0のとき、bは4、cは2を表し、a
    が1の時、bは2、cは1を表す〕で表される錯体であ
    ることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体が下
    記一般式(6) Ru(CBP)J2 (6) 〔式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、Jは塩素
    原子、臭素原子、沃素原子またはOCOR6 (R6 は低
    級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基を表す)
    を表す。〕で表される錯体であることを特徴とする請求
    項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体が下
    記一般式(7) RuG2 (CBP) (7) (式中、CBPは前記と同様の意味を表わし、Gはアリ
    ル基またはメタリル基を表す。)で表される錯体である
    ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体が下
    記一般式(8) Ru2 Cl4 (CBP)(DMF)n (8) (式中、CBPは前記と同様の意味を表わしDMFは
    N、N−ジメチルホルムアミドを表し、nは自然数を表
    す。)で表される錯体であることを特徴とする請求項1
    記載の製造方法。
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