JP3228824B2 - 発音システム、発音システムのデータ記録方法及び発音システムの音再生方法 - Google Patents

発音システム、発音システムのデータ記録方法及び発音システムの音再生方法

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JP3228824B2
JP3228824B2 JP17180393A JP17180393A JP3228824B2 JP 3228824 B2 JP3228824 B2 JP 3228824B2 JP 17180393 A JP17180393 A JP 17180393A JP 17180393 A JP17180393 A JP 17180393A JP 3228824 B2 JP3228824 B2 JP 3228824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、差分情報を圧縮し転送
したときのデータ伸張再生装置に関わり、データ読み込
みエラーが発生した場合に自己復帰可能な発音装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】音声信号のデジタル化には、アナログ信
号一般のA/D変換方法であるパルス符号変調方式(P
CM)が利用されている。PCMはアナログ信号を一定
の時間間隔で標本化し、それを量子化して得られた数値
を2進に変換することによりデジタルデータを得る方法
である。
【0003】PCMを改良した差分PCM(DPCM)
方式は、隣接するサンプルの値の差をとって量子化し、
データ量を減少させた方法である。
【0004】適応差分PCM(ADPCM)方式は、サ
ンプル値間に相関が強い場合に有効な符号化である。A
DPCM方式はN時刻目とN−1時刻目の差分データを
量子化するときの量子化幅(スケール値)を適応的に変
化させる。N−1時刻目とN時刻目のPCM値の変化量
が大きいときはスケール値も大きく、変化量が小さいと
きはスケール値も小さくなるようにスケール値を適応変
化さて圧縮する。他のDPCM方式よりさらにデータを
圧縮し、音質の損傷を最小限に、より少ないデータ量で
音を再現するものである。自在な音を得るための音源と
しては、高音質の音声が得られるADPCM方式が採用
されている。
【0005】図8に基づいてADPCM圧縮データを伸
張する流れを説明する。図6は符号なしADPCM圧縮
データに対する変化量とレベル増減値を表す。図7はス
ケールレベル(スケール値を指し示すポインタ)に対す
るスケール値を表す。
【0006】記憶装置より読み込まれたADPCM圧縮
データをA(N)とする。ADPCM圧縮データA(N)より
符号ビットを除いた符号なしデータをA’(N)とし絶対
値と符号をそれぞれ別処理をする。次にA’(N)+1を
変化量としN−1時刻目で設定されたスケール値S(N-
1)を用いて符号なし差分dt’を求める。この符号なし
差分dt’にN時刻のADPCM圧縮データの符号を付
け差分dtとする。N−1時刻目で得られたPCM値P
(N-1)に差分dtを加えることでN時刻目のPCM値P
(N)を得ることができる。N+1時刻目で用いるスケー
ル値S(N)の演算も同時に行われる。N−1時刻のスケ
ールレベルS’(N-1)に図6の表により変換されるN時
刻のレベル増減値H(N)を加算することでN時刻のスケ
ールレベルS’(N)を設定し図7に示す表によりスケー
ル値S(N)を得ることができる。
【0007】従来の発音装置を図4に示す。401はA
DPCM圧縮データのみ記録されている記憶装置、40
2は読み取り装置、403は一時記憶装置、406はA
DPCM伸張再生装置、414は記憶装置401より読
み取り装置402へのデータ転送経路、415は読み取
り装置402より一時記憶装置403へのデータ転送経
路、416は一時記憶装置403よりADPCM伸張再
生装置406へのデータ転送経路である。
【0008】まずデータ読み取り装置記憶装置402に
よって記憶装置401からのデータを電気的な0、1デ
ータに変換する。次にデータ読み取り装置で読み込まれ
たADPCM圧縮データは一時記憶装置403に一旦記
録された後、データの読み込みエラーの有無に関わらず
ADPCM伸張再生装置406に転送され、伸張再生が
行われる。
【0009】別の例として、図5に示す従来例が用いら
れている。501はADPCM圧縮データにチェックb
itを含んだデータが記録されている記憶装置、502
は読み込みエラーを認識する機能を持った読み取り装
置、503は一時記憶装置、506はADPCM伸張再
生装置、514は記憶装置501より読み取り装置50
2へのデータ転送経路、515は読み取り装置502よ
り一時記憶装置503へのデータ転送経路、516は一
時記憶装置503よりADPCM伸張再生装置506へ
のデータ転送経路、517は読み込みエラーが発生した
場合、読み取り装置502より記憶装置501に転送さ
れるリトライ信号である。
【0010】読み込みエラーが起こった場合、ADPC
M圧縮データにチェックbitを持たせたことで読み取
り装置がエラーを認識する機能を持ち、正しく読み込ま
れるまで繰り返してデータの読み込みを行うリトライ機
能により正しく読み込まれたADPCM圧縮データのみ
を一時記憶装置に記録し、伸張再生装置に転送し伸張再
生を行っていた。
【0011】記憶方式においては、ADPCM圧縮デー
タのみのデータ列、もしくは、ADPCM圧縮データと
チェックbitを持ったデータ列の記憶方式となってい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術である差分情報を圧縮し伝送し再生するシステムにお
いて、記憶装置(CDROM等)から読み出され連続再
生される一連のADPCMデータが読み込みエラーや伝
送系におけるデータ転送エラーがあった場合、伸張後の
データは情報が差分しか含まれないため圧縮前のデータ
と異なってしまう。特にADPCM方式においては再生
装置内に設定されるスケールレベルあるいはスケール値
の時刻毎の相関性がくずれる場合は原音とは全く異なっ
た音となってしまう。
【0013】従って、読み込みエラーが起こった場合、
発音装置をリセットし初期設定した後、最初からADP
CM圧縮データの読み込みを行わなければ途中からの再
生では正常な音声を得ることができない。従来、このよ
うな事故に備えて、ADPCM圧縮データが正常に読み
込まれたかどうかを認識して、正常に読み込まれるまで
繰り返してデータの読み込みを行うリトライ機能で対処
しているが、リトライ機能で正常に読み込ませる方法で
は、正常状態への復帰に時間がかかる。
【0014】残っているデータをリセットで消去し、再
び音声データと初期値を与える方法にせよ、正常に読み
込まれるまで繰り返してデータの読み込みを行うリトラ
イ機能で対処するにせよ、ADPCM圧縮データの読み
込みエラーに迅速に対処する手段が望まれている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、音信号をADPCM方式によって符号化し
たADPCM圧縮データを伝送し、前記伝送されたデー
タに基づいてデータ伸長し音再生をする発音システムの
データ記録方法であって、第n(nは自然数)の期間の
音再生に供する前記ADPCM圧縮データと、所定の復
帰データ数によって目標とするPCM値に設定せしめる
差分の和と、スケールレベルと、スケール値を作成する
データとを含む復帰再生データであって、第(n−1)
の期間にADPCM圧縮データの伝送エラーが発生した
場合において第n期間における復帰再生に供する前記復
帰データと、を対として第1の記憶装置に記録すること
を特徴とする発音システムのデータ記録方法を提案す
る。
【0016】更に、前記復帰データは、初期設定された
伸張再生装置に対し任意のADPCM圧縮データを転送
することにより任意のPCM値及び量子化幅に設定でき
るデータであることを特徴とする。
【0017】また、本発明の発音システムの音再生方法
は、前記データ記録方法によって記録された、前記AD
PCM圧縮データと前記復帰データとの対を、一次記憶
装置に読み込み、第(n−1)の期間の音再生に供する
前記ADPCM圧縮データの伝送エラーが発生した場合
においては、前記復帰データに基づき第(n−1)期間
に音再生されたデータから引き続き再生することを特徴
とする。
【0018】また、本発明の発音システムは、前記記載
の記録方法により記録された第1の記憶装置と、前記第
1の記憶装置より前記対のデータを読み込み、読み込み
エラーチェックを行うデータ読み取り装置と、前記デー
タ読み取り装置において読み込んだデータを一時的に記
録する前記一時記憶装置と、前記データ読み取り装置か
らのデータ読み込みエラー信号を受けた場合、転送デー
タのアドレス指定信号とデータ転送制御信号とをデータ
転送制御装置に転送し、前記伸張再生装置にリセット信
号を転送する制御装置と、前記一時記憶装置より前記デ
ータ転送制御装置に転送される前記ADPCM圧縮デー
タと前記復帰データとを記録する第2の記憶装置と、前
記制御装置より出力される前記データ転送制御信号に基
づき前記第2の記憶装置に時系列的にデータを記録し、
前記伸張再生装置に前記第2の記憶装置に記録された前
記ADPCM圧縮データ又は前記復帰データを転送する
前記データ転送制御装置と、前記データ転送制御装置か
らの前記ADPCM圧縮データ又は前記復帰データを受
けてデータを伸張し音再生する前記伸張再生装置と、を
有することを特徴とする。加えて、前記制御装置は、前
記読み込みエラー信号を受けた場合には前記データ転送
制御装置に対し転送データアドレス指定信号を出力し、
前記データ転送制御装置は、転送データアドレス指定信
号を入力した場合には、前記伸張再生装置に対し、AD
PCM圧縮データから復帰データに切り換えてデータ転
送することを特徴とする。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0020】図1は本発明の実施例を示す図面である。
図1のシステムにおいて101はADPCM圧縮データ
を記録してある第1の記憶装置、102は第1の記憶装
置よりADPCM圧縮データを読み込む読み取り装置、
103は第1の記憶装置より読み込まれたデータを一時
的に記録する一時記憶装置、104はデータ転送制御装
置である。113はデータ転送制御装置に接続された第
2の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)、1
06は前記データ転送制御装置104より転送されるA
DPCM圧縮データを受け伸張再生を行なうADPCM
伸張再生装置、105は全体のシステムを管理する制御
装置である。
【0021】114はADPCM圧縮データを第1の記
憶装置101よりデータ読み取り装置102へ送出する
伝送経路、115はデータ読み取り装置102から一時
記憶装置103へADPCM圧縮データを転送する転送
経路、116は一時記憶装置103からデータ転送制御
装置104へADPCM圧縮データを転送する転送経
路、117はデータ転送制御装置104と第2の記憶装
置113間の転送経路、118はデータ転送制御装置1
04よりADPCM伸張再生装置106にADPCM圧
縮データを転送する転送経路、107は読み取り装置1
02より制御装置105に転送される読み込みエラー信
号、108は一時記憶装置101よりデータ転送制御装
置104に接続された第2の記憶装置113にデータを
書き込む時に制御装置105より出力されるwrite
信号、109は第2の記憶装置113よりデータを読み
出す時に制御装置105より出力されるread信号、
110は第2の記憶装置にデータを書き込むアドレスと
読み出すアドレスを指定するアドレス指定信号、111
はデータ制御装置から伸張再生装置にデータ転送を中止
させるinterrupt信号、112は伸張再生装置
106を初期設定するソフトリセット信号、以上から構
成されている。
【0022】図2はデータ読み込みエラーがなく正常伸
張再生が行われた出力波形と、期間2の部分でデータ読
み込みエラーが発生した場合の出力波形を示す。図2に
基づいて制御装置からのinterrupt信号の期間
とソフトリセット信号、データ転送制御装置からの復帰
データの転送のタイミングについて説明する。
【0023】図2(a)は正常再生が行われた出力波形
を示す。
【0024】図2(b)は期間2のデータ転送時にエラ
ーが発生したため、O点においてinterrupt信
号によりホールド状態となりデータ転送が中断しレベル
ホールドとなった後、P点においてソフトリセット信号
により伸張再生装置を初期設定し復帰データを転送した
際の出力波形を示す。この時復帰用データは期間3のP
CM値とスケール値が図2(a)と同じになるようなデ
ータを転送する。これによって期間3の音声波形は図2
(a)と全く同一の波形となり、音質は損なわれること
なく再生される。期間2の間は音声出力するボリューム
は絞っておき異音が漏れないようにしておく。
【0025】また図2(c)のようにQ点においてソフ
トリセット信号を最初に受け初期設定し復帰データを転
送した後、R点においてinterrupt信号により
ホールド状態にすることで、期間3以降正常な音声波形
を再生させることができる。ファームウェアにより図2
(b),図2(c)のどちらの設定にすることも可能で
ある。
【0026】図3は第1の記憶装置に記憶されているA
DPCM圧縮データと復帰データの記録状態を示す図で
ある。ADPCM圧縮データブロックと復帰データブロ
ックが交互に記録されている様子を示す。315は図2
(a)の波形の期間1のADPCM圧縮データブロッ
ク、317は期間2のADPCM圧縮データブロック、
319は期間3のADPCM圧縮データブロックであ
る。316は315の一つ前のADPCM圧縮データブ
ロックにおいて読み込みエラーが発生した場合に315
から正常再生させるために転送される復帰データブロッ
ク、318は315のADPCM圧縮データブロックに
おいて読み込みエラーが発生した場合に317から正常
再生させるために転送される復帰データブロック、32
0は317のADPCM圧縮データブロックにおいて読
み込みエラーが発生した場合に319から正常再生させ
るために転送される復帰データブロックである。
【0027】復帰データブロックとは、エラーが発生し
た時初期設定した状態のADPCM伸張再生装置に任意
のADPCMデータを必要個数転送することにより、読
み込みエラーが存在するADPCM圧縮データブロック
を送る代わりに転送するデータブロックのことである。
この復帰データブロックはエラーなしに転送して得られ
るPCM値とスケールレベルをダイレクトに設定するこ
とができるデータを記録してある。
【0028】図3を用いて復帰データについて説明す
る。ADPCM圧縮データであるブロック317のアド
レスm+2aからm+3a−1の間においてデータ転送
エラーが発生した場合、ADPCM圧縮データブロック
319より正常再生させるため、初期設定された伸張再
生装置に復帰データブロック320のアドレスm+5a
からm+6a−1を転送する。伸張されたPCM値、ス
ケール値、スケールレベルは、ADPCM圧縮データブ
ロック315であるアドレスmからm+a−1に続いて
ADPCM圧縮データブロック317のm+2aからm
+3a−1を転送し伸張したPCM値、スケール値、ス
ケールレベルと等しくなる。
【0029】以下図1、図3に基づいてシステム動作に
ついて説明する。
【0030】正常再生の場合は、第1の記憶装置101
から読み取り装置102により読み出されたアドレスm
からm+a−1までのADPCM圧縮データブロック3
15とアドレスm+aからm+2a−1までの復帰デー
タブロック316を一時記憶装置103に記録しこのブ
ロックの間に読み込みエラーがないことを確認する。そ
して一時記憶装置103に記録されたADPCM圧縮デ
ータとADPCM圧縮データを途中再生することを可能
にする復帰データを対とした形式で、制御装置105か
らデータ転送制御装置104に出力されるアドレス指定
信号110とwrite信号108によりRAM113
に記録される。続いて、アドレスm+a−1の次のAD
PCM圧縮データブロック317であるアドレスm+2
aからm+3a−1とアドレスm+3aからm+4a−
1の復帰データブロック318を上述同様にデータ転送
制御装置104に接続されたRAM113に記録する。
格納されたデータは順次制御装置105よりデータ転送
制御装置104に出力される転送アドレス指定信号とr
ead信号に従いADPCM圧縮データブロックのみを
伸張再生装置106に転送し、復帰データブロックはア
ドレス指定されず、伸張再生装置106にデータは転送
されない。
【0031】ADPCM圧縮データブロック317のア
ドレスm+2aからm+3a−1の間で読み込みエラー
が発生した場合を考える。
【0032】まずデータ読み取り装置102より制御装
置105にデータ読み込みエラー信号が出力される。そ
の結果、一時記憶装置103に記録された読み取りを失
敗したアドレスm+2aからm+3a−1のADPCM
圧縮データブロック317とアドレスm+3aからm+
4a−1の復帰データブロック318は、データ転送制
御装置104に転送されない。
【0033】続いて一時記憶装置103に読み込まれた
アドレスm+4aからm+5a−1のADPCM圧縮デ
ータブロック319と復帰データブロック320に読み
込みエラーがないとすると、ADPCM圧縮データと復
帰データを対とした形式で制御装置105からデータ転
送制御装置104に出力されるアドレス指定信号110
とwrite信号108によりRAM113にデータが
記録される。正常再生に復帰するために、まずアドレス
m+4aからm+5a−1のADPCM圧縮データブロ
ック319を途中再生するためにアドレスm+5aから
m+6a−1の復帰データブロック320を指定するア
ドレス指定信号110と、read信号109が、制御
装置105からデータ転送制御装置に出力されRAM1
13より伸張再生装置106にデータが転送される。
【0034】続いてADPCM圧縮データを指定するア
ドレス指定信号110とread信号109が出力され
データが転送される。RAM113に格納されたADP
CM圧縮データを順次伸張再生装置106に転送するこ
とで伸張再生が行われる。復帰データが格納されている
RAM113のアドレスを制御装置105は記憶してあ
る。制御装置105はRAM113から転送されるAD
PCM圧縮データを認識しているため、復帰データの先
頭アドレスが転送される前に制御装置105よりint
errupt信号がデータ転送制御装置104に転送さ
れ、データ転送制御装置104からのデータ転送が中断
される。データの転送が中断されることで伸張再生装置
106は最後に転送されたADPCM圧縮データによっ
て伸張されたPCM値、スケールレベル、スケール値を
持続するホールドモードとなる。ホールドモードとなっ
ている状態で制御装置105からソフトリセット信号を
伸張再生装置106に転送する。
【0035】ソフトリセットにより伸張再生装置106
は次のように初期設定される。12bitの場合、PC
M値は振幅の中心であるアナロググランドに相当する2
048、スケールレベル、スケール値は最小の値である
0と16に設定される。正常再生復帰データのデータ量
は一定であるためホールドモード期間は常に一定であ
る。データ転送制御装置104からの正常再生復帰デー
タは制御装置105でホールドモード期間をカウントす
ることで一定のタイミングで転送される。
【0036】記憶装置に記録されている復帰データの求
め方をADPCM方式を例に上げ、ADPCMデータと
変化量、レベル増減値を対応させた図6、スケールレベ
ルとスケール値を対応させた図7を用いて以下に説明す
る。
【0037】(1)目標とするスケールレベルに最短で
設定する正常再生復帰データの組合せにおける伸張値
(差分)の和を求めこの値をTとする。目標とするPC
M値Pがアナロググランドを示すPCM値S(最大振幅
の半分の値)より小さい値をとるとき、Tはマイナスと
する。このときのデータの数をxとする。復帰データ数
はy個一定なので残りのデータの数はz=y−xであ
る。
【0038】(2)次にPCM値を合わせる。復帰デー
タ数は固定なのでy個のデータで目標とするPCM値P
にしなければならない。そのためz個のデータで設定し
なければならない伸張値(差分)の和をT’とする。
T’=P−S−Tである。ADPCMの伸張演算におい
て符号無し差分は次式で求められる。
【0039】 dt’(N)=(A’(N)+1)×S’(N-1)/8 dt’(N):N時刻目の符号無し差分 A’(N):N時刻目の符号無しADPCMデータ S’(N-1):N−1時刻目のスケール値 図6の表によりスケールレベルを最小値である0とした
ときのスケール値は16となり、圧縮データの0を転送
すると上式より差分dt’(N)は2となる。符号を考え
るとPCM値は2増減する。同様に1を転送するとPC
M値は4増減する。2を転送するとPCM値は6増減
し、3を転送するとPCM値は8増減する。圧縮データ
が0、1、2、3、の場合はレベル増減値は−1である
ことが図5よりわかる。またスケールレベルは0以下、
スケール値は16以下にはならない。従って初期値のス
ケールレベルを0、スケール値を16とすると0、1、
2、3、の場合はスケール値、スケールレベルは変わら
ない。ADPCM圧縮データの組合せによりz個のデー
タで差分の和T’のPCM値となるデータ系列にする。
復帰データのデータ系列は最初に(2)で作成した差分
の和T’のPCM値を作るデータ、次に(1)で作成し
たスケールレベル、スケール値を作るデータの順序に並
べられる。
【0040】PCM値が0から4095.875、AD
PCMデータは符号付きで4ビット、ADPCMデータ
に対する変化量、レベル増減値が図5に示す通り、スケ
ールレベルとスケール値が図6に示す通りとするとアナ
ロググランドを示すPCM値は 4095.875/2≒2048 となる。ソフトリセットすることでアナロググランドを
示すPCM値2048、スケールレベル0に設定され
る。最小のスケールレベル0のままで1回のデータ転送
で得られる最大差分dt’は dt’=4×16/8=8 となる。従って 2048/8=256 となり256回復帰データを転送しなければ設定できな
い。そのため最大復帰データ転送回数yは256に設定
される。
【0041】例えば、ダイレクトに設定する値をPCM
値1000、スケールレベルを12としたいとき上述の
通りデータを作成すると下記の通りになる。
【0042】(1)まずスケールレベルを12にするに
はADPCMデータ7を1回転送するとスケールレベル
は+8、次に5を1回転送するとスケールレベルは+4
となりトータルでスケールレベル+12とすることがで
きる。ADPCM圧縮データ7、5を転送することで得
られる差分Tを求める。
【0043】 T=8×16/8+6×34/8=41.5 設定したいPCM値はアナロググランドの値より小さい
ためT=−41.5となる。スケールレベルを設定する
のに必要となった転送データ数xは=2、従ってPCM
値を設定するのに必要なデータ数zをもとめる。
【0044】Z=256−x=254 (2)次にPCM値を合わせる。z個で設定しなければ
ならない差分T’は T’=1000−2048−(−41.5) =−1006.5 差分T’=1006.5を得るために以下のADPCM
データが必要となる。
【0045】ADPCM値0を転送すると伸張値は2、
1を転送すると4、2を転送すると6、3を転送すると
8増減する。復帰データ数Yは256に決まっているの
でT’=1006.5に254回ADPCMデータを転
送することで設定しなければならない。
【0046】まずADPCM値−3を転送する回数aを
求める。
【0047】a=INT(T’/8)=125 ここでINTはINTEGERのことで小数点以下を切
り捨てる意味を持つ。
【0048】ADPCM値−2を転送する回数bを求め
る。
【0049】 b=INT((T’−8×125)/6)=1 ADPCM値−1を転送する回数cを求める。
【0050】 c=INT((T’−8×125−6×1)/4) =0 ADPCM値0を転送する回数dを求める。PCM値は 8×125+6×1=1006 T’−1006=0.5 となる。0.5は設定できないため誤差0.5となる。
PCM値1006、スケールレベル12に設定するため
に必要となったデータの転送回数は 125+1=126回 残りの転送回数は 254−126=128 復帰データ数Yは決まっているため128回何らかのデ
ータを転送しなければならないそのため+0と−0のA
DPCMデータを転送する。そのためADPCM値+0
を64回、−0を64回転送することでPCM値100
6のままで254回ADPCMデータを転送したことに
なる。
【0051】以上(1)、(2)を総合するとデータの
転送手順として以下の通りとなる。
【0052】 このようにスケールレベルを0にしたままでPCM値1
042に設定した後スケールレベルを12に設定し、か
つPCM値を1000.5に設定できる。この場合PC
M値の誤差は0.5であり、実用上全く問題ない。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、第1
の記憶装置に任意の間隔毎、ADPCM圧縮データブロ
ックと復帰用データブロックを記録することによりデー
タ読み込みエラーが発生した場合において、制御装置が
データ転送制御装置に転送データアドレス指定信号を出
力し、第2の記憶装置に記録されているADPCM圧縮
データから復帰用データに切り換えられデータ転送され
る。伸張再生装置を初期設定し、初期設定された伸張再
生装置にデータ転送制御装置より復帰データを転送する
ことで、データ読み込みエラーしたADPCM圧縮デー
タが正常に読み込まれたときに得られるスケールレベル
とPCM値に設定することができる。
【0054】以上のことによりシステムをリセットする
事なく正常再生への自己復帰が可能となり、長時間のA
DPCM伸張再生が可能となった。これに必要なメモリ
は比較的小量であり、重要な音節単位で記憶装置(CD
ROM等)に復帰用データをいれておくことにより、簡
単な構成で長時間再生が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図。
【図2】本発明の出力を示す図。
【図3】本発明の転送データの構成を示す図。
【図4】従来例の図。
【図5】従来例の図。
【図6】ADPCMデータに対する変化量、スケールレ
ベル増減値を示した図。
【図7】スケールレベルテーブルを示す図。
【図8】ADPCM伸張フローを示す図。
【符号の説明】
101、401、501 第1の記憶装置 102、402、502 データ読み取り装置 103、403、503 一時記憶装置 104、 データ転送制御装置 105 制御装置 106、406、506 伸張再生装置 107 データ読み込みエラー
信号 108 データ読み込みwri
te信号 109 データ読み込みrea
d信号 110 転送データアドレス指
定信号 111 interrapt信
号 112 ソフトリセット 113、313 第2の記憶装置RAM 114、414、514 第1の記憶装置からデ
ータ読み取り装置への転送経路 115、415、515 データ読み取り装置か
ら一時記憶装置への転送経路 116 一時記憶装置からデー
タ転送制御装置への転送経路 117 データ転送制御装置と
第2の記憶装置間の転送経路 118 データ転送制御装置か
らADPCM伸張再生装置への転送経路 315、317、319 正常再生データ 316、318、320 正常再生復帰データ 416、516 一時記憶装置からAD
PCM伸張再生装置への転送経路 517 リトライ信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−158217(JP,A) 特開 平2−16816(JP,A) 特開 平3−265309(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音信号をADPCM方式によって符号化
    したADPCM圧縮データを伝送し、前記伝送されたデ
    ータに基づいてデータ伸長し音再生をする発音システム
    のデータ記録方法であって、第n(nは自然数)の期間の音再生に供する前記ADP
    CM圧縮データと、 所定の復帰データ数によって復帰目標とするPCM値に
    設定せしめる差分の和と、スケールレベルと、スケール
    値を作成するデータとを含む復帰再生データであって、
    第(n−1)の期間にADPCM圧縮データの伝送エラ
    ーが発生した場合において第n期間における復帰再生に
    供する前記復帰データと、 を対として第1の記憶装置に記録することを特徴とする
    発音システムのデータ記録方法。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の発音システムのデータ
    記録方法において、 前記復帰データは、初期設定された伸張再生装置に対し
    任意のADPCM圧縮データを転送することにより任意
    のPCM値及び量子化幅に設定できるデータであること
    を特徴とする発音システムのデータ記録方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のデータ記録方法
    によって記録された前記ADPCM圧縮データと前記復
    帰データとの対を、一次記憶装置に読み込み、 第(n−1)の期間の音再生に供する前記ADPCM圧
    縮データの伝送エラーが発生した場合においては、前記
    復帰データに基づき第(n−1)期間に音再生されたデ
    ータから引き続き再生することを特徴とする発音システ
    ムの音再生方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の記録方法により
    記録された第1の記憶装置と、 前記第1の記憶装置より前記対のデータを読み込み、読
    み込みエラーチェックを行うデータ読み取り装置と、 前記データ読み取り装置において読み込んだデータを一
    時的に記録する前記一時記憶装置と、 前記データ読み取り装置からのデータ読み込みエラー信
    号を受けた場合、転送データのアドレス指定信号とデー
    タ転送制御信号とをデータ転送制御装置に転送し、前記
    伸張再生装置にリセット信号を転送する制御装置と、 前記一時記憶装置より前記データ転送制御装置に転送さ
    れる前記ADPCM圧縮データと前記復帰データとを記
    録する第2の記憶装置と、 前記制御装置より出力される前記データ転送制御信号に
    基づき前記第2の記憶装置に時系列的にデータを記録
    し、前記伸張再生装置に前記第2の記憶装置に記録され
    た前記ADPCM圧縮データ又は前記復帰データを転送
    する前記データ転送制御装置と、 前記データ転送制御装置からの前記ADPCM圧縮デー
    タ又は前記復帰データを受けてデータを伸張し音再生す
    る前記伸張再生装置と、 を有することを特徴とする発音システム。
  5. 【請求項5】 請求項記載の発音システムにおいて、 前記制御装置は、前記読み込みエラー信号を受けた場合
    には前記データ転送制御装置に対し転送データアドレス
    指定信号を出力し、 前記データ転送制御装置は、転送データアドレス指定信
    号を入力した場合には、前記伸張再生装置に対し、AD
    PCM圧縮データから復帰データに切り換えてデータ転
    送することを特徴とする発音システム。
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