JP2612423B2 - Pcmデータのフレーム生成方式 - Google Patents
Pcmデータのフレーム生成方式Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PCMデータの伝送及
び記録再生時のフレーム生成に係り、特に、量子化ビッ
ト数の異なるPCMデータを同一記録再生回路でエンコ
ード・デコードするのに好適なフレーム生成方式に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】近年、オーディオ信号の記録再生方式
で、アナログ信号を一旦ディジタル信号に変換して行な
うPCM方式が民生用機器にまで採用され始めている。
これは、従来のアナログ信号の記録再生に比べて超忠実
再生が行なえるためであって、今後、さらに広く採用さ
れる方向にある。 【0003】PCMデータを記録再生するには、ディジ
タル信号データをフレーム構成として行なっている。図
2に量子化ビット数16ビットの場合のフレーム構成例
を示し、1はフレーム同期信号パターン、2はPCMデ
ータ、3は誤り検出訂正コードである。 【0004】PCMデータ2は、量子化ビット数16ビ
ットの1サンプルデータを8個集めた128ビットのデ
ータである。また、誤り検出訂正コード3は、PCMデ
ータ2の128ビットを8ビット(1シンボル)を単位
に、例えば、リード・ソロモン符号の演算を行ない、2
シンボル付加したものである。さらに、PCMデータ2
の先頭にフレーム同期信号パターン1が付加される。こ
のようなフレーム構成をエンコーダ回路で生成し、記録
媒体である磁気テープなどに記録する。再生側では、再
生信号からフレーム同期信号パターン1を検出してフレ
ーム単位で誤り検出訂正動作を行ない、PCMデータを
再生する。 【0005】このように量子化ビット数16ビットに対
し、フレーム構成を決定した場合、異なった量子化ビッ
ト数(例えば、12ビット)のPCMデータを記録再生
するには、1サンプル12ビットにPCMデータ以外の
4ビットのデータを付加し、16ビットの形状として記
録再生する必要がある。 【0006】しかし、PCMデータを記録再生するとい
う目的に対し、上記で付加した4ビットは何の働きもせ
ず、冗長度が上がり、非常に効率が悪い。また、この効
率の悪さを改善するために、12ビット量子化のPCM
データに対するフレーム構成を新たに生成する量子化ビ
ット数12ビットの1サンプルデータを8個集めた96
ビットのデータが1フレームのデータビット数となる。
従って、12ビット量子化データを記録、再生するため
のエンコーダ回路とデコーダ回路の構成は、16ビット
量子化に対し、フレームのビット数が128ビットから
96ビットと異なることから、別の構成となる。即ち、
2つの異なった量子化ビット数の記録再生を行なうに
は、2つの回路システムが必要となり、回路規模が増加
するという問題がある。 【0007】本発明の目的は、かかる問題を解消し、量
子化ビット数の異なるPCMデータを記録再生する時に
おいて、回路規模の増加が少なく、冗長度の変わらない
PCMデータのフレーム生成方式を提供することにあ
る。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、1サンプル当り12ビットで構成される
PCMデータを伝送,記録または再生するに際し、各サ
ンプルを上位8ビットデータと下位4ビットデータとに
分割し、隣合う2サンプル毎に、夫々のサンプルから分
割された2つの上位8ビットデータは夫々そのまま1シ
ンボルとし、夫々のサンプルから分割された2つの下位
4ビットデータは組合せて1シンボルとして、3シンボ
ルを得、所定数の該シンボルからなるデジタルデータに
対し誤り検出及び訂正コードを付加して1フレームを構
成する。 【0009】また、本発明は、1サンプル当り12ビッ
トで構成されるPCMデータを伝送,記録または再生す
るに際しては、各サンプルを上位8ビットデータと下位
4ビットデータとに分割し、隣合う2サンプル毎に、夫
々の該サンプルから分割された2つの上位8ビットデー
タは夫々そのまま1シンボルとし、夫々の該サンプルか
ら分割された2つの下位4ビットデータは組合せて1シ
ンボルとして、3シンボルを得、1サンプル当り16ビ
ットで構成されるPCMデータを伝送,記録または再生
するに際しては、各サンプルを2つの8ビットデータに
分割して夫々そのまま1シンボルとし、1サンプルの量
子化ビット数が上記12ビット、16ビットのいずれで
あっても、同一の所定数の該シンボルからなるデジタル
データに対し誤り検出及び訂正コードを付加して1フレ
ームを構成する。 【0010】 【作用】PCMデータが1サンプルあたり12ビット構
成の場合、各サンプルを上位8ビットと下位4ビットと
に分割し、上位8ビットデータはそのまま1シンボルと
し、また、隣あう2つのサンプルの分割された下位4ビ
ットを組み合わせて1シンボルとすることにより、PC
Mデータを1サンプルとは異なるビット数のシンボルを
単位としたフレーム構成とすることができる。 【0011】また、PCMデータが1サンプルあたり1
2ビット構成の場合、各サンプルを上位8ビットと下位
4ビットとに分割し、上位8ビットデータはそのまま1
シンボルとし、また、隣あう2つのサンプルの分割され
た下位4ビットを組み合わせて1シンボルとし、PCM
データが1サンプルあたり16ビット構成の場合、各サ
ンプルを上位8ビットと下位8ビットとに分割し、夫々
をそのまま1シンボルとすることにより、1サンプル当
たりのビット数が異なるPCMデータを、同一フレーム
構成とすることができ、誤り検出訂正コードも一定のビ
ット数からなるシンボルを単位に生成付加することがで
きて、冗長度を変えず回路規模の増加が少ないようにフ
レーム生成を行なうことができる。 【0012】 【実施例】以下、本発明の実施例を、2つの異なる量子
化ビット数の具体的値として16ビット,12ビットの
場合を例にして、図面により説明する。 【0013】図3は本発明によるPCMデータのフレー
ム生成方式の実施例の基本原理を示す図であって、図3
(a)は量子化ビット数16ビットのフレーム構成を示
し、図3(b)は量子化ビット数12ビットのフレーム
構成を示しており、1a,1bはフレーム同期信号パタ
ーン12ビット、2a,2bはPCMデータ、3a,3
bは誤り検出訂正コードである。 【0014】図3(a),(b)において、PCMデー
タ2a,2bのビット数は、量子化ビット数16,12
の公倍数96ビットである。従って、16ビット量子化
のサンプル数は6サンプル、12ビット量子化のサンプ
ル数は8サンプルのデータが1フレームのPCMデータ
となる。誤り検出訂正コード3a,3bは、PCMデー
タ2a,2bのビット数が96ビットであることから、
同一の誤り検出訂正コードの演算処理によって付加する
ことができる。ここでは、誤り検出コードとして、16
ビットのCRC符号を付加した。 【0015】従って、この実施例によれば、量子化ビッ
ト数の異なるPCMデータを、図3に示すように、同一
のフレーム構成とすることができる。これにより、1フ
レームの総ビット数が124ビットと共通であることか
ら、量子化ビット数の異なる場合においても、冗長度が
一定で、誤り検出コードの生成及び復号回路を共通化す
ることができ、回路規模の増加が少ないという効果があ
る。 【0016】誤り検出訂正コードを生成するためには、
PCMデータをあるビット数の区切ったシンボルを単位
に演算して符号を求める方法(例えば、リード・ソロモ
ン符号)がある。 【0017】図4は、異なる量子化ビット数16ビッ
ト、12ビットのとき、1シンボルのビット数を2つの
量子化ビット数の公約数である4ビットとし、誤り検出
訂正コードを2シンボル生成付加する本発明によるPC
Mデータのフレーム生成方式の実施例の他の基本原理を
示す図であって、図4(a)は量子化ビット数16ビッ
トのフレーム構成、図4(b)は量子化ビット数12ビ
ットのフレーム構成であり、w1,w2,……,w12はP
CMデータ2a,2bの各シンボルを示し、P1,P2は
誤り検出訂正コード3a,3bのシンボルを示し、図3
に対応する部分には同一符号をつけている。 【0018】PCMデータ2aは、16ビット量子化の
サンプル3個で1フレームのデータを構成し、PCMデ
ータ2bは、12ビット量子化のサンプル4個で1フレ
ームのデータを構成する。従って、16ビット量子化1
サンプルは4個のシンボルに分割し、12ビット量子化
1サンプルは3個のシンボルに分割することになる。 【0019】誤り検出訂正コードのシンボルP0,P
1は、以下に示す2つの式からなる式(1)によるリー
ド・ソロモン符号である。 【0020】Iw1+Iw2+Iw3+……+Iw12+IP1+IP1=0 T13w1+T12w2+T11w3+…+T2w12+TP1+TP2=0 …(1) なお、ここでは、Iは恒等元であり、T,T2,T3…T
13はガロワ・フィールド(24)の個別的非ゼロ元であ
り、示された乗算,加算は、ガロワ・フィールドで定義
された動作である。 【0021】従って、図4によれば、量子化ビット数が
異なっても、その公約数のビット数でシンボルに分割す
れば、1フレームのシンボル数が同一となり、同一の演
算回路による誤り検出訂正コードの生成及び復号を行な
うことができる。 【0022】図1は、異なる量子化ビット数16ビッ
ト,12ビットのとき、1フレームのPCMデータビッ
ト数を割り切ることのできる8ビットを1シンボルのビ
ット数とし、誤り検出訂正コードを4シンボル生成付加
する本発明によるPCMデータにフレーム生成方式の一
実施例を示したものであって、図1(a)は量子化ビッ
ト数16ビットのフレーム構成、図1(b)は量子化ビ
ット数12ビットのフレーム構成である。 【0023】PCMデータ2aは量子化16ビットのサ
ンプルを6個集めたデータであって、PCMデータ2b
は量子化12ビットのサンプルを8個集めたデータであ
る。これを8ビット1シンボルとして分割すると、PC
Mデータ2aは、1サンプルのデータ16ビットを2シ
ンボルに分割し、シンボルw1,w2,…,w12で構成す
る。一方、PCMデータ2bは1サンプルのデータ12
ビットを8ビット1シンボルと4ビットとに分割し、こ
の4ビットは隣のサンプルから生じた4ビットと合わせ
て1シンボルとし、シンボルw1,w2,…,w12で構成
する。 【0024】誤り検出訂正コードのシンボルP1,P2,
P3,P4は、以下に示す4つの式からなる式(2)によ
るリード・ソロモン符号である。 【0025】 Iw1+Iw2+Iw3+…+Iw12+IP1+IP2+IP3+IP4=0 T15w1+T14w2+T13w3+…+T4w12+T3P1+T2P2+TP3+IP4=0 T30w1+T28w2+T26w3+…+T8w12+T6P1+T4P2+T2P3+IP4=0 T45w1+T42w2+T39w3+…+T12w12+T9P1+T6P2+T3P3+IP4=0 …(2) (ここで、Iは恒等元、T,T2,T3,…,T45はガロ
ワ・フィールド(28)の個別的非ゼロ元であり、示さ
れた乗算,加算はガロワ・フィールドで定義された動作
である。)従って、図1(a),(b)で示すように、
1フレームのPCMデータ2a,2bのシンボル数が同
一であることから、量子化ビット数によらず、同じ演算
回路で誤り検出訂正コードを生成及び復号することがで
きる。 【0026】また、この実施例によれば、1シンボルを
8ビットで構成したことにより、式(2)のT,T2,
T3,…,T45の個別的非ゼロ元が多くあり、図4に比
べて誤り検出訂正コードのシンボル数を増加させること
ができる。 【0027】図5はPCMデータを磁気テープ上に20
本のマルチトラックで記録する本発明の実施例を示した
ものであり、4は磁気テープ、t1〜t20は磁気テープ
4上に記録されたデータのトラック、1a1〜1a
20は、フレーム同期信号パターン、3a1〜3a20は誤
り検出コード、w(i,j)は1シンボルのデータ8ビ
ットであって、iはトラック方向の番号でi=1,2,
…,16、jは走行方向の番号でj=1,2,…,1
2、P1(j),P2(j),P3(j)P4(j)は誤り
訂正コードのシンボルであって、jは送行方向の番号で
j=1,2,…,12である。 【0028】図6に量子化ビット数の異なる16ビッ
ト、12ビットのサンプルデータをシンボルに分割した
状態を示す。図6(a)の1サンプル16ビットは、上
位8ビット、下位8ビットの2シンボルに分割する。ま
た、図6(b)の1サンプル12ビットは、上位8ビッ
ト、下位4ビットに分割し、隣のサンプルの下位4ビッ
トと合わせて1シンボルとしている。 【0029】このように、図6で示すシンボル分割によ
り、図5の各トラックのシンボル数が12であることか
ら、トラック当りのサンプル数は、16ビット量子化で
6サンプル、12ビット量子化で8サンプルのデータと
なる。 【0030】また、図5によれば、1フレーム中のPC
Mデータは、量子化ビット数16及び12ビットにおい
ても、同一ビット数,同一シンボル数である。誤り検出
コード3a1は、同一トラックt1のPCMデータw
(1,j)(j=1〜12)から生成するものであっ
て、CRC符号16ビットを付加する。他のトラックt
2〜t20においても、同様に、誤り検出コードを生成付
加する。従って、量子化ビット数が異なっても、誤り検
出コード生成及び復号方法は変わらず、共通に使用する
ことができる。 【0031】さらに、誤り訂正コードP1(j),P
2(j),P3(j),P4(j)(j=1〜12)は下
記に示す4つの式からなる式(3)のように、トラック
方向の各シンボルにより、リード・ソロモン符号を生成
するものである。 【0032】 Iw(1,j)+Iw(2,j)+… +Iw(16,j)+IP1(j)+IP2(j)+IP3(j)+IP4(j)=0 T19w(1,j)+T18w(1,j)+… +T4w(16,j)+T3P1(j)+T2P2(j)+TP3(j)+IP4=0 T38w(1,j)+T36w(1,j)+… +T8w(16,j)+T6P1(j)+T4P2(j)+T2P3(j)+IP4(j)=0 T57w(1,j)+T54w(1,j)+… +T12w(16,j)+T9P1(j)+T6P2(j)+T3P3(j)+IP4(j)=0 …(3) ここで、j=1,2,…,12、Iは恒等元、T,
T2,T3,…,T57はガロワ・フィールド(28)の個
別的非ゼロ元であり、示された乗算・加算はガロワ・フ
ィールドで定義された動作である。 【0033】従って、量子化ビット数が16ビット、1
2ビットと異なっても、誤り訂正コードの生成復号方法
は変わらず、共通に使用することができる。 【0034】また、1サンプル当り12ビットのPCM
データに対しては、各サンプルを上位8ビットデータと
下位4ビットデータとに分割し、上位8ビットデータそ
れ自体で1シンボルとするが、下位4ビットデータにつ
いては、2つの異なるサンプルからは分割された2つの
下位4ビットデータを組み合わせて1シンボルとしてい
るため、かかるシンボルに訂正不能な誤りが生じたとき
には、この誤りの影響は下位4ビットデータにだけに生
ずる。サンプルの情報内容は主として上位ビットによっ
て支配されるから、2つの下位4ビットからなるシンボ
ルに訂正不能な誤りが生じても、これによってサンプル
の情報内容がほとんど影響されることがない。 【0035】次に、図1及び図3〜図6に示した本発明
によるフレーム生成方式の生成回路の一具体例を、図1
に示したフレーム生成方式の場合を例にして、図7によ
り説明する。 【0036】但し、同図において、5は16ビットAD
変換器であって、上位8ビットを5uに、下位8ビット
は4ビット毎に5l1,5l2に出力する。6u,6l
は8ビットのデータラッチであって、夫々クロック入力
6Cu,6Clによってデータをラッチする。7u,7
l及び12はスリーステート・バッファであって、コン
トロール信号7Cu,7Cl,12Cが“0”のとき、
出力モード、“1”のときハイ・インピーダンスモード
となる。8は8ビット入力2系統を切換え出力するマル
チプレクサであって、コントロール信号8Cが“0”の
とき8A、“1”のとき8Bの信号を出力する。 【0037】9はデータを記憶するRAM(ランダム・
アクセスメモリ)であって、8ビットのデータバス9A
は各回路に接続され、また、マルチプレクサ8の入力8
Bには、データバス9Aの上位4ビットを接続する。1
0はRAM9のアドレス及び書込み制御を行なうRAM
アドレス制御回路であって、10Aにアドレス、10w
に書込み制御パルスを夫々出力する。 【0038】11はリード・ソロモン符号の符号器であ
って、11Aに加わったデータ列を入力し、それに対す
るP1,P2,P3,P4の4シンボルのパリティを11B
から出力する。13は8ビット並列信号をシリアル信号
にするパラレル/シリアル変換器(以下、P/S変換器
という)であって、ラッチ信号13Cによって8ビット
並列データをラッチし、ロード信号13Lでラッチされ
たこの8ビットをロードし、シリアル信号に変換する。
14はフレーム同期信号パターンのパターン発生器、1
6はデータ入力部16Aとフレーム同期信号パターン信
号16Bを切換えるスイッチであって、切換制御信号1
6Cが“0”のとき16Aを選択し、“1”のとき16
Bを選択する。17は端子で、15は上記各回路の制御
クロックを生成するクロック発生器であって、15Aは
AD変換5に加えるサンプリング周波数fsのクロック
パルス、15BはRAMアドレス制御回路10の基準ク
ロック(周波数fslot)、15Cは符号器11の入力デ
ータをラッチ演算するためのクロック、15DはP/S
変換器13,フレーム同期信号パターン発生器14に加
える伝送ビットレートのクロック(周波数ft)であ
る。 【0039】最初に、量子化ビット数16ビットの場合
の第7図の動作を説明する。 【0040】マルチプレクサ8のコントロール信号8C
は“0”レベルに固定し、入力8Aに接続されたAD変
換器5の下位8ビット信号5l1,5l2をラッチ6lに
伝える。また、AD変換器5の上位8ビット信号5uは
ラッチ6uに加わる。従って、量子化ビット16ビット
のデータはクロック6Cu,6Clに従って、ラッチ6
u,6lに格納される。 【0041】このラッチ6u,6lの出力はスリーステ
ート・バッファ7u,7lに加わり、コントロール信号
7Cu,7Clを順次時分割で“0”レベルとし、RA
M9のデータバス9Aに8ビット毎にデータを供給す
る。このデータをRAM9は、RAMアドレス制御回路
10で生成されたアドレス10Aと書込み制御パルス1
0Wに従って、格納する。このような処理をクロック発
生器15で生成したパルス15Aのサンプリング周波数
fs毎に繰り返す。 【0042】次に、RAM9に格納された、AD変換器
5の出力データの処理を、図8のメモリマップを用いて
説明する。 【0043】図8において、RAM9は3つのブロック
A,B,Bに別れ、 AD変換器5のデータ書込み処理 誤り検出訂正用のリード・ソロモン符号P1〜P4の生
成処理 シリアルデータ出力処理 の3つの処理を順次行なう。 【0044】即ち、次のような処理となる。ブロックA
でAD変換器5のデータ書込み処理を行なっていると
き、ブロックBでは、P1〜P4の生成処理を行ない、ブ
ロックCでは、データ出力処理を行なう。次に、上記処
理が完了したら、ブロックAでは、先に取込んだAD変
換器5のデータに対し、P1〜P4の生成処理を行ない、
ブロックBでは、P1〜P4の生成が完了したデータをデ
ータ出力処理する。ブロックCは出力し終えたデータで
あることから、新たなAD変換器5のデータ書込み処理
を行なう。このように、ブロックA,B,Cは順次上記
3つの処理を行ない、シリアル信号となって出力され
る。 【0045】さて、図8に示すように、ブロックAに格
納されたAD変換器5の出力データ6サンプルw1,w2
……,w12は、次に、誤り検出訂正用の符号P1〜P4を
生成するために、図7の符号器11の入力11Aに送り
出される。符号P1〜P4は出力11Bから、スリーステ
ート・バッファ12を介して、RAM9に書き込まれ
る。 【0046】このようにして得されたデータ及び符号P
1〜P4は、8ビット並列信号データであることから、シ
リアルデータ出力を得るために、P/S変換器13にラ
ッチされる。P/S変換器13では、クロック発生器1
5から供給される伝送ビットレームのクロック15Dに
同期して、8ビット単位にシリアルデータに変換し、ス
イッチ16に送り出す。スイッチ16では、P/S変換
器13から送り出されたw1,w2,w3,……,w12,
P1,P2,P3,P4のシリアルデータの先頭にフレーム
同期信号パターンを付加し、最終出力データとして、端
子17に送り出す。 【0047】以上の動作により、16ビット量子化のP
CMデータは、図1(a)で示すフレーム生成を行なう
ことができる。 【0048】次に、量子化ビット数12ビットの場合の
図7の動作を説明する。 【0049】AD変換器5は、12ビット1サンプルを
16ビット出力信号のうちの上位12ビット5u,5l
1として出力する。マルチプレクサ8のコントロール信
号8Cは、AD変換器5の出力がサンプル1のとき
“0”レベル,サンプル2のとき“1”レベル,サンプ
ル3のとき“0”,…のように、サンプル毎に“0”,
“1”を繰り返す信号を加える。従って、マルチプレク
サ8は、サンプル1のとき、AD変換器5の出力5
l1,5l2を選択してラッチ6lに供給し、サンプル2
のときには、RAM9のデータバス9Aの上位4ビット
であるサンプル1のときのAD変換器5の出力5l1と
サンプル2のAD変換器5の出力5l1を選択してラッ
チ6lに供給する。 【0050】このとき、RAM9に書き込まれるデータ
を第9図のメモリマップを用いて説明する。 【0051】サンプル1では、ラッチ6u,6lにAD
変換器5の出力がそのままラッチされる。従って、RA
M9のブロックA/アドレス0には、サンプル1のとき
のAD変換器5の出力の上位8ビット5uが格納され、
アドレス1には、同じく下位8ビット5l1,5l2が格
納される。 【0052】次に、サンプル2をラッチ6u,6lに格
納するとき、RAM9は、RAMアドレス制御回路10
により、前回アドレス1に格納したサンプル1でのAD
変換器5の出力の下位8ビット5l1,5l2をデータバ
ス9Aに出力する。従って、ラッチ6lに格納されるデ
ータは、マルチプレクサ8により、上位4ビットがサン
プル1の下位4ビット(5l1)で、下位4ビットがサ
ンプル2の下位4ビット(5l1)である。このラッチ
6lのデータをRAM9のアドレス1に再度書き込み、
ラッチ6uのサンプル2での上位8ビットデータをアド
レス2に書き込む。 【0053】このように、マルチプレクサ8のコントロ
ール信号8Cが“1”のとき、RAM9が前回格納した
サンプルの下位8ビットを出力し、再度RAM9に書き
込むことによって、図9に示すように、1サンプル12
ビットで8サンプルのデータをブロックAに格納するこ
とができる。このようにして得たデータは、16ビット
量子化の場合と同じデータ数であることから、図8で述
べたと同様に、P1〜P4の符号生成処理、データ出力処
理を行ない、図1(b)で示すフレーム生成を行なうこ
とができる。 【0054】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
量子化ビットの異なるサンプルデータを、同一のフレー
ム構成とし、冗長度を変えることなく記録再生でき、か
つ、誤り検出訂正コードを同一の回路構成で生成・復号
できることから、回路規模の増加が少ないという効果が
ある。
び記録再生時のフレーム生成に係り、特に、量子化ビッ
ト数の異なるPCMデータを同一記録再生回路でエンコ
ード・デコードするのに好適なフレーム生成方式に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】近年、オーディオ信号の記録再生方式
で、アナログ信号を一旦ディジタル信号に変換して行な
うPCM方式が民生用機器にまで採用され始めている。
これは、従来のアナログ信号の記録再生に比べて超忠実
再生が行なえるためであって、今後、さらに広く採用さ
れる方向にある。 【0003】PCMデータを記録再生するには、ディジ
タル信号データをフレーム構成として行なっている。図
2に量子化ビット数16ビットの場合のフレーム構成例
を示し、1はフレーム同期信号パターン、2はPCMデ
ータ、3は誤り検出訂正コードである。 【0004】PCMデータ2は、量子化ビット数16ビ
ットの1サンプルデータを8個集めた128ビットのデ
ータである。また、誤り検出訂正コード3は、PCMデ
ータ2の128ビットを8ビット(1シンボル)を単位
に、例えば、リード・ソロモン符号の演算を行ない、2
シンボル付加したものである。さらに、PCMデータ2
の先頭にフレーム同期信号パターン1が付加される。こ
のようなフレーム構成をエンコーダ回路で生成し、記録
媒体である磁気テープなどに記録する。再生側では、再
生信号からフレーム同期信号パターン1を検出してフレ
ーム単位で誤り検出訂正動作を行ない、PCMデータを
再生する。 【0005】このように量子化ビット数16ビットに対
し、フレーム構成を決定した場合、異なった量子化ビッ
ト数(例えば、12ビット)のPCMデータを記録再生
するには、1サンプル12ビットにPCMデータ以外の
4ビットのデータを付加し、16ビットの形状として記
録再生する必要がある。 【0006】しかし、PCMデータを記録再生するとい
う目的に対し、上記で付加した4ビットは何の働きもせ
ず、冗長度が上がり、非常に効率が悪い。また、この効
率の悪さを改善するために、12ビット量子化のPCM
データに対するフレーム構成を新たに生成する量子化ビ
ット数12ビットの1サンプルデータを8個集めた96
ビットのデータが1フレームのデータビット数となる。
従って、12ビット量子化データを記録、再生するため
のエンコーダ回路とデコーダ回路の構成は、16ビット
量子化に対し、フレームのビット数が128ビットから
96ビットと異なることから、別の構成となる。即ち、
2つの異なった量子化ビット数の記録再生を行なうに
は、2つの回路システムが必要となり、回路規模が増加
するという問題がある。 【0007】本発明の目的は、かかる問題を解消し、量
子化ビット数の異なるPCMデータを記録再生する時に
おいて、回路規模の増加が少なく、冗長度の変わらない
PCMデータのフレーム生成方式を提供することにあ
る。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、1サンプル当り12ビットで構成される
PCMデータを伝送,記録または再生するに際し、各サ
ンプルを上位8ビットデータと下位4ビットデータとに
分割し、隣合う2サンプル毎に、夫々のサンプルから分
割された2つの上位8ビットデータは夫々そのまま1シ
ンボルとし、夫々のサンプルから分割された2つの下位
4ビットデータは組合せて1シンボルとして、3シンボ
ルを得、所定数の該シンボルからなるデジタルデータに
対し誤り検出及び訂正コードを付加して1フレームを構
成する。 【0009】また、本発明は、1サンプル当り12ビッ
トで構成されるPCMデータを伝送,記録または再生す
るに際しては、各サンプルを上位8ビットデータと下位
4ビットデータとに分割し、隣合う2サンプル毎に、夫
々の該サンプルから分割された2つの上位8ビットデー
タは夫々そのまま1シンボルとし、夫々の該サンプルか
ら分割された2つの下位4ビットデータは組合せて1シ
ンボルとして、3シンボルを得、1サンプル当り16ビ
ットで構成されるPCMデータを伝送,記録または再生
するに際しては、各サンプルを2つの8ビットデータに
分割して夫々そのまま1シンボルとし、1サンプルの量
子化ビット数が上記12ビット、16ビットのいずれで
あっても、同一の所定数の該シンボルからなるデジタル
データに対し誤り検出及び訂正コードを付加して1フレ
ームを構成する。 【0010】 【作用】PCMデータが1サンプルあたり12ビット構
成の場合、各サンプルを上位8ビットと下位4ビットと
に分割し、上位8ビットデータはそのまま1シンボルと
し、また、隣あう2つのサンプルの分割された下位4ビ
ットを組み合わせて1シンボルとすることにより、PC
Mデータを1サンプルとは異なるビット数のシンボルを
単位としたフレーム構成とすることができる。 【0011】また、PCMデータが1サンプルあたり1
2ビット構成の場合、各サンプルを上位8ビットと下位
4ビットとに分割し、上位8ビットデータはそのまま1
シンボルとし、また、隣あう2つのサンプルの分割され
た下位4ビットを組み合わせて1シンボルとし、PCM
データが1サンプルあたり16ビット構成の場合、各サ
ンプルを上位8ビットと下位8ビットとに分割し、夫々
をそのまま1シンボルとすることにより、1サンプル当
たりのビット数が異なるPCMデータを、同一フレーム
構成とすることができ、誤り検出訂正コードも一定のビ
ット数からなるシンボルを単位に生成付加することがで
きて、冗長度を変えず回路規模の増加が少ないようにフ
レーム生成を行なうことができる。 【0012】 【実施例】以下、本発明の実施例を、2つの異なる量子
化ビット数の具体的値として16ビット,12ビットの
場合を例にして、図面により説明する。 【0013】図3は本発明によるPCMデータのフレー
ム生成方式の実施例の基本原理を示す図であって、図3
(a)は量子化ビット数16ビットのフレーム構成を示
し、図3(b)は量子化ビット数12ビットのフレーム
構成を示しており、1a,1bはフレーム同期信号パタ
ーン12ビット、2a,2bはPCMデータ、3a,3
bは誤り検出訂正コードである。 【0014】図3(a),(b)において、PCMデー
タ2a,2bのビット数は、量子化ビット数16,12
の公倍数96ビットである。従って、16ビット量子化
のサンプル数は6サンプル、12ビット量子化のサンプ
ル数は8サンプルのデータが1フレームのPCMデータ
となる。誤り検出訂正コード3a,3bは、PCMデー
タ2a,2bのビット数が96ビットであることから、
同一の誤り検出訂正コードの演算処理によって付加する
ことができる。ここでは、誤り検出コードとして、16
ビットのCRC符号を付加した。 【0015】従って、この実施例によれば、量子化ビッ
ト数の異なるPCMデータを、図3に示すように、同一
のフレーム構成とすることができる。これにより、1フ
レームの総ビット数が124ビットと共通であることか
ら、量子化ビット数の異なる場合においても、冗長度が
一定で、誤り検出コードの生成及び復号回路を共通化す
ることができ、回路規模の増加が少ないという効果があ
る。 【0016】誤り検出訂正コードを生成するためには、
PCMデータをあるビット数の区切ったシンボルを単位
に演算して符号を求める方法(例えば、リード・ソロモ
ン符号)がある。 【0017】図4は、異なる量子化ビット数16ビッ
ト、12ビットのとき、1シンボルのビット数を2つの
量子化ビット数の公約数である4ビットとし、誤り検出
訂正コードを2シンボル生成付加する本発明によるPC
Mデータのフレーム生成方式の実施例の他の基本原理を
示す図であって、図4(a)は量子化ビット数16ビッ
トのフレーム構成、図4(b)は量子化ビット数12ビ
ットのフレーム構成であり、w1,w2,……,w12はP
CMデータ2a,2bの各シンボルを示し、P1,P2は
誤り検出訂正コード3a,3bのシンボルを示し、図3
に対応する部分には同一符号をつけている。 【0018】PCMデータ2aは、16ビット量子化の
サンプル3個で1フレームのデータを構成し、PCMデ
ータ2bは、12ビット量子化のサンプル4個で1フレ
ームのデータを構成する。従って、16ビット量子化1
サンプルは4個のシンボルに分割し、12ビット量子化
1サンプルは3個のシンボルに分割することになる。 【0019】誤り検出訂正コードのシンボルP0,P
1は、以下に示す2つの式からなる式(1)によるリー
ド・ソロモン符号である。 【0020】Iw1+Iw2+Iw3+……+Iw12+IP1+IP1=0 T13w1+T12w2+T11w3+…+T2w12+TP1+TP2=0 …(1) なお、ここでは、Iは恒等元であり、T,T2,T3…T
13はガロワ・フィールド(24)の個別的非ゼロ元であ
り、示された乗算,加算は、ガロワ・フィールドで定義
された動作である。 【0021】従って、図4によれば、量子化ビット数が
異なっても、その公約数のビット数でシンボルに分割す
れば、1フレームのシンボル数が同一となり、同一の演
算回路による誤り検出訂正コードの生成及び復号を行な
うことができる。 【0022】図1は、異なる量子化ビット数16ビッ
ト,12ビットのとき、1フレームのPCMデータビッ
ト数を割り切ることのできる8ビットを1シンボルのビ
ット数とし、誤り検出訂正コードを4シンボル生成付加
する本発明によるPCMデータにフレーム生成方式の一
実施例を示したものであって、図1(a)は量子化ビッ
ト数16ビットのフレーム構成、図1(b)は量子化ビ
ット数12ビットのフレーム構成である。 【0023】PCMデータ2aは量子化16ビットのサ
ンプルを6個集めたデータであって、PCMデータ2b
は量子化12ビットのサンプルを8個集めたデータであ
る。これを8ビット1シンボルとして分割すると、PC
Mデータ2aは、1サンプルのデータ16ビットを2シ
ンボルに分割し、シンボルw1,w2,…,w12で構成す
る。一方、PCMデータ2bは1サンプルのデータ12
ビットを8ビット1シンボルと4ビットとに分割し、こ
の4ビットは隣のサンプルから生じた4ビットと合わせ
て1シンボルとし、シンボルw1,w2,…,w12で構成
する。 【0024】誤り検出訂正コードのシンボルP1,P2,
P3,P4は、以下に示す4つの式からなる式(2)によ
るリード・ソロモン符号である。 【0025】 Iw1+Iw2+Iw3+…+Iw12+IP1+IP2+IP3+IP4=0 T15w1+T14w2+T13w3+…+T4w12+T3P1+T2P2+TP3+IP4=0 T30w1+T28w2+T26w3+…+T8w12+T6P1+T4P2+T2P3+IP4=0 T45w1+T42w2+T39w3+…+T12w12+T9P1+T6P2+T3P3+IP4=0 …(2) (ここで、Iは恒等元、T,T2,T3,…,T45はガロ
ワ・フィールド(28)の個別的非ゼロ元であり、示さ
れた乗算,加算はガロワ・フィールドで定義された動作
である。)従って、図1(a),(b)で示すように、
1フレームのPCMデータ2a,2bのシンボル数が同
一であることから、量子化ビット数によらず、同じ演算
回路で誤り検出訂正コードを生成及び復号することがで
きる。 【0026】また、この実施例によれば、1シンボルを
8ビットで構成したことにより、式(2)のT,T2,
T3,…,T45の個別的非ゼロ元が多くあり、図4に比
べて誤り検出訂正コードのシンボル数を増加させること
ができる。 【0027】図5はPCMデータを磁気テープ上に20
本のマルチトラックで記録する本発明の実施例を示した
ものであり、4は磁気テープ、t1〜t20は磁気テープ
4上に記録されたデータのトラック、1a1〜1a
20は、フレーム同期信号パターン、3a1〜3a20は誤
り検出コード、w(i,j)は1シンボルのデータ8ビ
ットであって、iはトラック方向の番号でi=1,2,
…,16、jは走行方向の番号でj=1,2,…,1
2、P1(j),P2(j),P3(j)P4(j)は誤り
訂正コードのシンボルであって、jは送行方向の番号で
j=1,2,…,12である。 【0028】図6に量子化ビット数の異なる16ビッ
ト、12ビットのサンプルデータをシンボルに分割した
状態を示す。図6(a)の1サンプル16ビットは、上
位8ビット、下位8ビットの2シンボルに分割する。ま
た、図6(b)の1サンプル12ビットは、上位8ビッ
ト、下位4ビットに分割し、隣のサンプルの下位4ビッ
トと合わせて1シンボルとしている。 【0029】このように、図6で示すシンボル分割によ
り、図5の各トラックのシンボル数が12であることか
ら、トラック当りのサンプル数は、16ビット量子化で
6サンプル、12ビット量子化で8サンプルのデータと
なる。 【0030】また、図5によれば、1フレーム中のPC
Mデータは、量子化ビット数16及び12ビットにおい
ても、同一ビット数,同一シンボル数である。誤り検出
コード3a1は、同一トラックt1のPCMデータw
(1,j)(j=1〜12)から生成するものであっ
て、CRC符号16ビットを付加する。他のトラックt
2〜t20においても、同様に、誤り検出コードを生成付
加する。従って、量子化ビット数が異なっても、誤り検
出コード生成及び復号方法は変わらず、共通に使用する
ことができる。 【0031】さらに、誤り訂正コードP1(j),P
2(j),P3(j),P4(j)(j=1〜12)は下
記に示す4つの式からなる式(3)のように、トラック
方向の各シンボルにより、リード・ソロモン符号を生成
するものである。 【0032】 Iw(1,j)+Iw(2,j)+… +Iw(16,j)+IP1(j)+IP2(j)+IP3(j)+IP4(j)=0 T19w(1,j)+T18w(1,j)+… +T4w(16,j)+T3P1(j)+T2P2(j)+TP3(j)+IP4=0 T38w(1,j)+T36w(1,j)+… +T8w(16,j)+T6P1(j)+T4P2(j)+T2P3(j)+IP4(j)=0 T57w(1,j)+T54w(1,j)+… +T12w(16,j)+T9P1(j)+T6P2(j)+T3P3(j)+IP4(j)=0 …(3) ここで、j=1,2,…,12、Iは恒等元、T,
T2,T3,…,T57はガロワ・フィールド(28)の個
別的非ゼロ元であり、示された乗算・加算はガロワ・フ
ィールドで定義された動作である。 【0033】従って、量子化ビット数が16ビット、1
2ビットと異なっても、誤り訂正コードの生成復号方法
は変わらず、共通に使用することができる。 【0034】また、1サンプル当り12ビットのPCM
データに対しては、各サンプルを上位8ビットデータと
下位4ビットデータとに分割し、上位8ビットデータそ
れ自体で1シンボルとするが、下位4ビットデータにつ
いては、2つの異なるサンプルからは分割された2つの
下位4ビットデータを組み合わせて1シンボルとしてい
るため、かかるシンボルに訂正不能な誤りが生じたとき
には、この誤りの影響は下位4ビットデータにだけに生
ずる。サンプルの情報内容は主として上位ビットによっ
て支配されるから、2つの下位4ビットからなるシンボ
ルに訂正不能な誤りが生じても、これによってサンプル
の情報内容がほとんど影響されることがない。 【0035】次に、図1及び図3〜図6に示した本発明
によるフレーム生成方式の生成回路の一具体例を、図1
に示したフレーム生成方式の場合を例にして、図7によ
り説明する。 【0036】但し、同図において、5は16ビットAD
変換器であって、上位8ビットを5uに、下位8ビット
は4ビット毎に5l1,5l2に出力する。6u,6l
は8ビットのデータラッチであって、夫々クロック入力
6Cu,6Clによってデータをラッチする。7u,7
l及び12はスリーステート・バッファであって、コン
トロール信号7Cu,7Cl,12Cが“0”のとき、
出力モード、“1”のときハイ・インピーダンスモード
となる。8は8ビット入力2系統を切換え出力するマル
チプレクサであって、コントロール信号8Cが“0”の
とき8A、“1”のとき8Bの信号を出力する。 【0037】9はデータを記憶するRAM(ランダム・
アクセスメモリ)であって、8ビットのデータバス9A
は各回路に接続され、また、マルチプレクサ8の入力8
Bには、データバス9Aの上位4ビットを接続する。1
0はRAM9のアドレス及び書込み制御を行なうRAM
アドレス制御回路であって、10Aにアドレス、10w
に書込み制御パルスを夫々出力する。 【0038】11はリード・ソロモン符号の符号器であ
って、11Aに加わったデータ列を入力し、それに対す
るP1,P2,P3,P4の4シンボルのパリティを11B
から出力する。13は8ビット並列信号をシリアル信号
にするパラレル/シリアル変換器(以下、P/S変換器
という)であって、ラッチ信号13Cによって8ビット
並列データをラッチし、ロード信号13Lでラッチされ
たこの8ビットをロードし、シリアル信号に変換する。
14はフレーム同期信号パターンのパターン発生器、1
6はデータ入力部16Aとフレーム同期信号パターン信
号16Bを切換えるスイッチであって、切換制御信号1
6Cが“0”のとき16Aを選択し、“1”のとき16
Bを選択する。17は端子で、15は上記各回路の制御
クロックを生成するクロック発生器であって、15Aは
AD変換5に加えるサンプリング周波数fsのクロック
パルス、15BはRAMアドレス制御回路10の基準ク
ロック(周波数fslot)、15Cは符号器11の入力デ
ータをラッチ演算するためのクロック、15DはP/S
変換器13,フレーム同期信号パターン発生器14に加
える伝送ビットレートのクロック(周波数ft)であ
る。 【0039】最初に、量子化ビット数16ビットの場合
の第7図の動作を説明する。 【0040】マルチプレクサ8のコントロール信号8C
は“0”レベルに固定し、入力8Aに接続されたAD変
換器5の下位8ビット信号5l1,5l2をラッチ6lに
伝える。また、AD変換器5の上位8ビット信号5uは
ラッチ6uに加わる。従って、量子化ビット16ビット
のデータはクロック6Cu,6Clに従って、ラッチ6
u,6lに格納される。 【0041】このラッチ6u,6lの出力はスリーステ
ート・バッファ7u,7lに加わり、コントロール信号
7Cu,7Clを順次時分割で“0”レベルとし、RA
M9のデータバス9Aに8ビット毎にデータを供給す
る。このデータをRAM9は、RAMアドレス制御回路
10で生成されたアドレス10Aと書込み制御パルス1
0Wに従って、格納する。このような処理をクロック発
生器15で生成したパルス15Aのサンプリング周波数
fs毎に繰り返す。 【0042】次に、RAM9に格納された、AD変換器
5の出力データの処理を、図8のメモリマップを用いて
説明する。 【0043】図8において、RAM9は3つのブロック
A,B,Bに別れ、 AD変換器5のデータ書込み処理 誤り検出訂正用のリード・ソロモン符号P1〜P4の生
成処理 シリアルデータ出力処理 の3つの処理を順次行なう。 【0044】即ち、次のような処理となる。ブロックA
でAD変換器5のデータ書込み処理を行なっていると
き、ブロックBでは、P1〜P4の生成処理を行ない、ブ
ロックCでは、データ出力処理を行なう。次に、上記処
理が完了したら、ブロックAでは、先に取込んだAD変
換器5のデータに対し、P1〜P4の生成処理を行ない、
ブロックBでは、P1〜P4の生成が完了したデータをデ
ータ出力処理する。ブロックCは出力し終えたデータで
あることから、新たなAD変換器5のデータ書込み処理
を行なう。このように、ブロックA,B,Cは順次上記
3つの処理を行ない、シリアル信号となって出力され
る。 【0045】さて、図8に示すように、ブロックAに格
納されたAD変換器5の出力データ6サンプルw1,w2
……,w12は、次に、誤り検出訂正用の符号P1〜P4を
生成するために、図7の符号器11の入力11Aに送り
出される。符号P1〜P4は出力11Bから、スリーステ
ート・バッファ12を介して、RAM9に書き込まれ
る。 【0046】このようにして得されたデータ及び符号P
1〜P4は、8ビット並列信号データであることから、シ
リアルデータ出力を得るために、P/S変換器13にラ
ッチされる。P/S変換器13では、クロック発生器1
5から供給される伝送ビットレームのクロック15Dに
同期して、8ビット単位にシリアルデータに変換し、ス
イッチ16に送り出す。スイッチ16では、P/S変換
器13から送り出されたw1,w2,w3,……,w12,
P1,P2,P3,P4のシリアルデータの先頭にフレーム
同期信号パターンを付加し、最終出力データとして、端
子17に送り出す。 【0047】以上の動作により、16ビット量子化のP
CMデータは、図1(a)で示すフレーム生成を行なう
ことができる。 【0048】次に、量子化ビット数12ビットの場合の
図7の動作を説明する。 【0049】AD変換器5は、12ビット1サンプルを
16ビット出力信号のうちの上位12ビット5u,5l
1として出力する。マルチプレクサ8のコントロール信
号8Cは、AD変換器5の出力がサンプル1のとき
“0”レベル,サンプル2のとき“1”レベル,サンプ
ル3のとき“0”,…のように、サンプル毎に“0”,
“1”を繰り返す信号を加える。従って、マルチプレク
サ8は、サンプル1のとき、AD変換器5の出力5
l1,5l2を選択してラッチ6lに供給し、サンプル2
のときには、RAM9のデータバス9Aの上位4ビット
であるサンプル1のときのAD変換器5の出力5l1と
サンプル2のAD変換器5の出力5l1を選択してラッ
チ6lに供給する。 【0050】このとき、RAM9に書き込まれるデータ
を第9図のメモリマップを用いて説明する。 【0051】サンプル1では、ラッチ6u,6lにAD
変換器5の出力がそのままラッチされる。従って、RA
M9のブロックA/アドレス0には、サンプル1のとき
のAD変換器5の出力の上位8ビット5uが格納され、
アドレス1には、同じく下位8ビット5l1,5l2が格
納される。 【0052】次に、サンプル2をラッチ6u,6lに格
納するとき、RAM9は、RAMアドレス制御回路10
により、前回アドレス1に格納したサンプル1でのAD
変換器5の出力の下位8ビット5l1,5l2をデータバ
ス9Aに出力する。従って、ラッチ6lに格納されるデ
ータは、マルチプレクサ8により、上位4ビットがサン
プル1の下位4ビット(5l1)で、下位4ビットがサ
ンプル2の下位4ビット(5l1)である。このラッチ
6lのデータをRAM9のアドレス1に再度書き込み、
ラッチ6uのサンプル2での上位8ビットデータをアド
レス2に書き込む。 【0053】このように、マルチプレクサ8のコントロ
ール信号8Cが“1”のとき、RAM9が前回格納した
サンプルの下位8ビットを出力し、再度RAM9に書き
込むことによって、図9に示すように、1サンプル12
ビットで8サンプルのデータをブロックAに格納するこ
とができる。このようにして得たデータは、16ビット
量子化の場合と同じデータ数であることから、図8で述
べたと同様に、P1〜P4の符号生成処理、データ出力処
理を行ない、図1(b)で示すフレーム生成を行なうこ
とができる。 【0054】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
量子化ビットの異なるサンプルデータを、同一のフレー
ム構成とし、冗長度を変えることなく記録再生でき、か
つ、誤り検出訂正コードを同一の回路構成で生成・復号
できることから、回路規模の増加が少ないという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPCMデータのフレーム方式の一
実施例を示す図である。 【図2】従来のPCMデータのフレーム方式の一例を示
す図である。 【図3】本発明によるPCMデータのフレーム方式の実
施例の一基本原理を示す図である。 【図4】本発明によるPCMデータのフレーム方式の実
施例の他の基本原理を示す図である。 【図5】本発明によるPCMデータのフレーム方式に基
づいてPCMデータを磁気テープのマルチトラックに記
録する場合のフレーム構成を示す図である。 【図6】量子化ビット数が異なるサンプルデータを本発
明に従ってシンボルを分割した状態を示す図である。 【図7】本発明のPCMデータのフレーム生成方式を適
用したフレーム生成回路の一具体例を示すブロック図で
ある。 【図8】図7におけるRAMメモリマップの一具体例を
示す図である。 【図9】図7に示した具体例の動作を説明するための図
である。 【符号の説明】 1,1a,1b フレーム同期信号パターン 2,2a,2b PCMデータ 3,3a,3b 誤り検出・訂正コード
実施例を示す図である。 【図2】従来のPCMデータのフレーム方式の一例を示
す図である。 【図3】本発明によるPCMデータのフレーム方式の実
施例の一基本原理を示す図である。 【図4】本発明によるPCMデータのフレーム方式の実
施例の他の基本原理を示す図である。 【図5】本発明によるPCMデータのフレーム方式に基
づいてPCMデータを磁気テープのマルチトラックに記
録する場合のフレーム構成を示す図である。 【図6】量子化ビット数が異なるサンプルデータを本発
明に従ってシンボルを分割した状態を示す図である。 【図7】本発明のPCMデータのフレーム生成方式を適
用したフレーム生成回路の一具体例を示すブロック図で
ある。 【図8】図7におけるRAMメモリマップの一具体例を
示す図である。 【図9】図7に示した具体例の動作を説明するための図
である。 【符号の説明】 1,1a,1b フレーム同期信号パターン 2,2a,2b PCMデータ 3,3a,3b 誤り検出・訂正コード
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 荒井 孝雄
神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地
株式会社 日立製作所 家電研究所内
(56)参考文献 特開 昭54−21210(JP,A)
特開 昭54−117604(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.1サンプル当り12ビットで構成されるPCMデー
タを伝送,記録または再生するに際し、 各サンプルを上位8ビットデータと下位4ビットデータ
とに分割し、 隣合う2サンプル毎に、夫々のサンプルから分割された
2つの上位8ビットデータは夫々そのまま1シンボルと
し、夫々のサンプルから分割された2つの下位4ビット
データは組合せて1シンボルとして、3シンボルを得、 所定数の該シンボルからなるデジタルデータに対し誤り
検出及び訂正コードを付加して1フレームを構成するこ
とを特徴とするPCMデータのフレーム生成方式。 2.1サンプル当り12ビットで構成されるPCMデー
タを伝送,記録または再生するに際しては、 各サンプルを上位8ビットデータと下位4ビットデータ
とに分割し、 隣合う2サンプル毎に、夫々の該サンプルから分割され
た2つの上位8ビットデータは夫々そのまま1シンボル
とし、夫々の該サンプルから分割された2つの下位4ビ
ットデータは組合せて1シンボルとして、3シンボルを
得、 1サンプル当り16ビットで構成されるPCMデータを
伝送,記録または再生するに際しては、 各サンプルを2つの8ビットデータに分割して夫々その
まま1シンボルとし、 1サンプルの量子化ビット数が上記12ビット、16ビ
ットのいずれであっても、同一の所定数の該シンボルか
らなるデジタルデータに対し誤り検出及び訂正コードを
付加して1フレームを構成することを特徴とするPCM
データのフレーム生成方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21472294A JP2612423B2 (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | Pcmデータのフレーム生成方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21472294A JP2612423B2 (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | Pcmデータのフレーム生成方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07240071A JPH07240071A (ja) | 1995-09-12 |
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ID=16660545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21472294A Expired - Lifetime JP2612423B2 (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | Pcmデータのフレーム生成方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3480777B2 (ja) * | 1996-03-15 | 2003-12-22 | パイオニア株式会社 | 情報記録装置及び情報記録方法並びに情報再生装置及び情報再生方法 |
-
1994
- 1994-09-08 JP JP21472294A patent/JP2612423B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07240071A (ja) | 1995-09-12 |
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