JP3228451B2 - 光ファイバ増幅器 - Google Patents

光ファイバ増幅器

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JP3228451B2
JP3228451B2 JP00677594A JP677594A JP3228451B2 JP 3228451 B2 JP3228451 B2 JP 3228451B2 JP 00677594 A JP00677594 A JP 00677594A JP 677594 A JP677594 A JP 677594A JP 3228451 B2 JP3228451 B2 JP 3228451B2
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泰丈 大石
誠 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光計測、光通信、光情
報処理、光加工等に使用される光ファイバ増幅器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光ファイバ増幅器の概略構成を図
9に示す。従来の光ファイバ増幅器は、図9に示すよう
に、励起光源12からの励起光はファイバカップラ11
を介して、希土類添加光ファイバ13を励起する。信号
光は光アイソレータ10の入射口10-1より入射し、
光アイソレータ10及びファイバカップラ11を通り、
希土類添加光ファイバ13内で増幅され、光アイソレー
タ10を通り出射口10-2より出射される。この場
合、ファイバカップラ11での合波動作を安定にするた
めには全体を励起波長及び信号波長に対して単一モード
化する必要がある。このことから励起光源に対しては、
単一モードファイバに高効率でかつ安定に結合する必要
があり、発振横モードが単一モードで発振している必要
がある。この様な条件を有する半導体レーザ(以下、L
Dという)は、高々発振出力が200mWであった。一
方、高出力のLDとしてアレイ構造のLD(以下、アレ
イ型LDという)が知られているが、このアレイ型LD
では横モードがマルチモードである。アレイレーザを励
起光源として使用するためには、希土類元素添加光ファ
イバ13の構造を2重コア構造とし、外側コアに励起光
を導波させる手法が知られている。
【0003】この方法の要点を以下に述べる。この方法
では、励起光は外側コアに結合される。外側コアは、そ
の断面寸法が直径50μm程度であり、アレイ型LD等
の横モードがマルチであるレーザでも充分高い効率で結
合できる。この場合、励起光の波長では外側コアの伝搬
モードはマルチモードであり、伝搬する励起光は外側コ
ア断面内で近似的に均一の光パワー密度を有すると考え
られる。中心コアに添加された希土類イオンが受ける励
起光強度は、中心コアと外側コアの面積比と実際に外側
コアを伝搬する励起光強度との積になる。例えば、外側
コア直径50μmで中心コア直径10μm、10Wの励
起光が外側コアに結合している場合、実効的な励起光強
度として、10(W)×(102/502)=400mW
となる。この励起光強度が中心コアに結合したことにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この方法のメリット
は、励起光の結合条件が大幅に緩和されアレイ型LDな
どが使用可能になることである。その反面、増幅用ファ
イバ内をマルチモードで伝搬する励起光と単一モードで
伝搬する信号光とを安定に合分波する素子が必要となっ
てくる。ところが、光ファイバ増幅器で多用されるファ
イバ型カップラでは、マルチモード光と単一モード光で
光とを安定に合分波するファイバカップラは製造不可能
であり、結果として従来アレイ型LDによる高効率光増
幅器の作製は成功していなかった。
【0005】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、本発明の目的は、信号光に対する増
幅用光ファイバと伝送用光ファイバとの低損失接続及び
励起光に対する増幅用光ファイバとの励起光源との低損
失接続が可能な光ファイバ増幅器を提供することにあ
る。
【0006】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0008】即ち、本発明は、信号光の波長にレーザ遷
移を有する希土類イオンが添加される中心コアと、前記
中心コアに添加された希土類イオンの励起波長と一致し
たレーザ遷移を有する別の希土類イオンが添加され、前
記中心コアよりも屈折率が低い外側コアと、前記外側コ
アよりも屈折率が低いクラッドとから構成される2重光
コア光ファイバを備え、前記2重光コア光ファイバの前
記中心コア中に信号光を、また、前記外側コア中に励起
光を伝搬させて、信号光を増幅する光ファイバ増幅器で
あって、前記2重光コア光ファイバの一端が光学的に接
続される第2のポートと、信号光が入射される第1のポ
ートと、増幅された信号光が出射される第3のポートと
を有する4端子光サーキュレータと、前記2重光コア光
ファイバの他端と光学的に結合される励起用光源と、前
記2重光コア光ファイバの他端と前記励起用光源との間
に設けられ、励起光を透過し信号光を反射する第1の光
学フィルタと、前記2重光コア光ファイバの一端と、前
記4端子光サーキュレータの前記第2のポートとの間に
設けられ、信号光を透過し励起光を反射する第2の光フ
ィルタとを備えることを特徴とする。
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】前記手段によれば、横モードがマルチモードで
発振するアレイ型LD等の高出力ではあるが、単一モー
ド光ファイバとの結合が困難である光源を、光ファイバ
増幅器用として使用でき、高効率でかつ安定な光ファイ
バ増幅器が構成できる。
【0012】さらに、横モードがマルチモードではある
が高出力である光源を使用し、第2の希土類イオン(元
素)を励起しレーザ発振状態とすることにより、信号光
の増幅に寄与する希土類元素の反転分布の状態を増幅用
光ファイバ長手方向で一定の値とすることが可能とな
る。この様な均一な反転分布状態は、信号光の増幅に寄
与する希土類元素がアップコンバージョン過程や励起光
ESA(励起準位間吸収)がある場合に、それらの寄与
による増幅特性の劣化を最小限に抑えられる。また、全
体を通じて、信号光が増幅用希土類添加2重コアファイ
バ中を往復する構成のために、増幅効率が2倍になると
いう利点も併せて持っている。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0015】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り
返しの説明は省略する。
【0016】(実施例1)図1は本発明による実施例1
の光増幅用の同心円構造の2重光コア光ファイバの断面
構造を示す図、図2は図1に示す2重コア光ファイバの
構成における各部の屈折率を示す図、図3は本発明によ
る実施例1の光ファイバ増幅器の概略構成を示す図であ
る。図1において、1は2重コア光ファイバの中心コ
ア、2は2重コア光ファイバの外側コア、3はクラッド
である。図2において、ncore1は2重コアの中心コア
1の屈折率、ncore2は2重コアの外側コア2の屈折
率、ncla dはクラッド3の屈折率である。図3におい
て、4は光サーキュレータ、4-1はピグテイルファイ
バ、4-2はピグテイルファイバ、4-3はピグテイルフ
ァイバ、5は接続部材、6は希土類添加2重コア光ファ
イバ、7は光フィルタ、8は励起光結合用レンズ系、9
は発振波長λpの励起光源である。
【0017】本実施例1の光増幅用の同心円構造の2重
光コア光ファイバは、図1に示すように、2重光コア光
ファイバの中心コア1の外周面に外側コア2が設けら
れ、その外側コア2の外周面にクラッド3が設けられて
いる。この2重光コア光ファイバの構成における各部の
屈折率は、図2に示すように、ncore1>ncore2>ncl
adの関係になっている。一方、吸収波長がλaで、波長
λaの波長の励起光により反転分布が形成されることに
より波長λsの誘導放出が生じる希土類元素(イオン)
RE1が、少なくとも2重光コアの中心コア1の部分に
添加されている。この波長λsに対して、中心コア1の
コア径を次のように決める。中心コア1をコアとし、外
側コア2をクラッドに見立てて、波長λsで単一モード
条件が満足されるようなコア径とする。このようなファ
イバを使用し、図3に示すような光ファイバ増幅器を構
成する。
【0018】すなわち、光サーキュレータ4は波長λs
の光に対し、ピグテイルファイバ4-1から入射した光
をピグテイルファイバ4-2に出射し、ピグテイルファ
イバ4-2から入射した光をピグテイルファイバ4-3に
十分低い接続損失で出射する。同時に、ピグテイルファ
イバ4-3からピグテイルファイバ4-2へ、また、ピグ
テイルファイバ4-2からピグテイルファイバ4-1方向
への接続損失は十分高いため、光の逆行は無視できる。
このような光サーキュレータ4のピグテイルファイバ4
-2に希土類添加2重コア光ファイバ6が接続部材5に
より接続され、その他端に、光フィルタ7が装着されて
いる。一方、発振波長λpの励起光源9は、レンズ8を
介して、希土類添加2重コア光ファイバ6の外側コア2
の部分に光学的に結合されている。
【0019】前記励起光源の発振波長λpは希土類元素
RE1の吸収波長λaと等しい。また、光フィルタ7
は、波長λpの光は透過し、波長λsの光は高い反射率
で反射する特性を持たせる。この結果、励起光源からの
励起光は、希土類添加2重コア光ファイバ6の外側コア
部分をコアと見立てた導波モードでファイバ中を伝搬す
る。このような結合形態をとるために、励起光源9から
の励起光のビーム品質はガウシアンである必要がなく、
アレイ型LD等の非ガウシアン形状のビームを発する励
起光源でも低い損失で結合できる。希土類添加2重コア
光ファイバ6内では、少なくとも中心コア部分に添加さ
れた希土類元素RE1を励起し反転分布が形成される。
一方、光サーキュレータ4のピグテイルファイバ4-1
より入射した信号光(波長λs)は、ピグテイルファイ
バ4-2より希土類添加2重コア光ファイバ6に入射す
る。この際、信号光は、希土類添加2重コア光ファイバ
の中心コア1をコアとし外側コア2(クラッドも含め
て)をクラッド3とする導波モードに結合させる。この
導波モードは信号光に対して単一モード条件を満足して
いる。
【0020】信号光は、希土類添加2重コア光ファイバ
6をまず右方向に伝搬し反転分布状態にある希土類元素
RE1により増幅され、光フィルタ7により反射され、
今度は希土類添加2重コア光ファイバ6を左方向に伝搬
し増幅される。この増幅された信号光は、再度ピグテイ
ルファイバ4-2に入射するわけだが、信号光の導波モ
ードは希土類添加2重コア光ファイバ6中で単一モード
で伝搬していることから、低い接続損失で安定にピグテ
イルファイバ4-2に結合できる。増幅された信号光
は、光サーキュレータ4を介してピグテイルファイバ4
-3より出射する。この際、ピグテイルファイバ4-3→
ピグテイルファイバ4-2→ピグテイルファイバ4-1方
向の損失(逆方向阻止比)が十分高いために、信号光の
発振は十分抑制できる。信号光に対する増幅用光ファイ
バと伝送用光ファイバとの低損失接続及び励起光に対す
る増幅用光ファイバと励起光源との低損失接続の2点を
両立した光ファイバ増幅器となる。
【0021】次に、本実施例1の増幅用光ファイバの具
体例を説明する。図1に示すように、前記クラッド3は
F添加SiO2ガラス、外側コア2にはSiO2ガラス、
中心コア1にはAl23-GeO2-SiO2ガラスを使用
した。外側コア2を基準とした中心コア1及びクラッド
3の比屈折率差は、各々−0.7%,+3.0%である。
中心コア1中に含有されるAl23は、その濃度が1mo
l%である。中心コア1の直径は約2μmであり、外側
コア2をクラッドとして見立てた場合でのカットオフ波
長は0.9μmである。一方、外側コア2の直径は60
μmとし、クラッド直径は125μmとした。添加した
希土類元素はErを用い、中心コア1部分のみに均一に
1000ppm添加した。
【0022】使用した光フィルタ7は、波長0.9μm
〜1.1μmでの透過率が99%以上で、波長1.4μm
〜1.6μmでの反射率は99%以上である。この光フ
ィルタ7は石英ガラス板(厚さ300μm)の片面に蒸
着により形成された誘電体多層膜であり、同膜面側をフ
ァイバ端面に直接接着させて使用した(前記反射率等の
特性は、対石英ショートでの値である)。使用した光サ
ーキュレータ4は、偏波無依存型の4端子型光サーキュ
レータであり、順方向過剰損失0.6dB以下、逆方向
阻止比36dB以上の特性を有している。励起光源12
としては、0.98μm発振のアレイ型LDであり、発
振出力1Wでアレイ型LD端面での発光領域のサイズは
1μm×100μmである。励起光結合用のレンズとし
ては、非球面レンズとシリンドリカルレンズの複合レン
ズであり、焦点面(増幅用光ファイバ端面)で、LD発
振光を5μm×60μmの楕円形状に集光した。励起光
は、光フィルタ7を介して2重コア増幅用光ファイバの
外側コア2の部分に結合させたが、その際の結合効率
は、レンズ及びフィルタの損失を含めて60%であっ
た。信号光は、1.55μmで発振している分布帰還型
半導体レーザ(DFB-LD)であり、光サーキュレー
タ4の入射ポートに-30dBmのパワーを結合させ
た。
【0023】図4に励起用LDの発振パワーに対して測
定された信号光の利得を示す。信号光利得が0dBとな
るLD発振光量は約80mWであり、450mW励起に
おいて25dBの小信号利得を実現した。
【0024】(比較例1)実施例1において、増幅用光
ファイバを通常の単一コアのものとした。クラッドガラ
スはSiO2ガラス、コアはAl23-GeO2-SiO2
ガラスである。クラッドを基準としたコアの比屈折率差
は+3.0%である。コア中に含有されるAl23は、
その濃度が1mol%である。コアの直径は約2μmであ
り、カットオフ波長は0.9μmである。一方、クラッ
ド直径は125μmとした。添加した希土類元素はEr
であり、コア部分のみに均一に1000ppm添加し
た。
【0025】増幅特性の評価は、実施例1の場合と同一
の装置構成により行い、単に2重コア光ファイバを単一
コア光ファイバに置き換えた構成とした。
【0026】結果は、励起用半導体レーザ(LD)から
増幅用光ファイバへの励起光の結合率が約10%と低
く、結果として正の信号利得は得られなかった。
【0027】(実施例2)本発明の実施例2の増幅用光
ファイバと前記実施例1の増幅用光ファイバとの異なる
点は、希土類添加2重コア光ファイバ6の少なくとも中
心のコア部分に2種類以上の希土類元素が添加されてい
ることであり、信号波長λsで誘導放出遷移を有する希
土類元素(イオン)RE1と、励起光源からの励起光を
吸収し、エネルギー伝達過程により希土類元素(イオ
ン)RE1を励起するためのセンシタイザーとしての希
土類イオンRE2を含むことである。希土類元素のエネ
ルギー準位の相互関係を図5に示す。図5では、希土類
元素(イオン)RE2の励起過程として、エネルギー伝
達過程に直接関与する準位を励起する場合、より高エネ
ルギー準位を励起し無輻射或いは輻射過程よりエネルギ
ー伝達過程に直接関与する準位に緩和させる方法につい
て示した。どちらの方法においても、励起光源の発振波
長λpは希土類イオンRE1の吸収波長λaと等しい必
要はなく、センシタイザーとして添加した希土類イオン
RE2の吸収波長に一致させればよい。当然のことなが
ら、光フィルタ7は、波長λpの光は透過し、波長λs
の光は高い反射率で反射する特性を持たせてある。
【0028】本発明の実施例2の増幅用光ファイバの構
造は、図1に示したものと同一であり、クラッド3には
F添加SiO2ガラス、外側コア2にはAl23-SiO
2ガラス、中心コア1にはAl23-GeO2-SiO2
ラスを使用した。SiO2ガラスを基準とした中心コ
ア、外側コア及びクラッドの比屈折率差は、各々−0.
8%,+0.1%、+3.0%である。中心コア1及び外
側コア2中に含有されるAl23は、その濃度が約1mo
l%である。中心コア1の直径は約2μmであり、外側
コア2をクラッドとして見立てた場合でのカットオフ波
長は0.9μmである。一方、外側コア2の直径は60
μmとし、クラッド直径は125μmとした。希土類元
素は中心コア1の部分のみに均一に添加し、その種類と
添加濃度はErが1000ppmでYbが10000p
pmである。
【0029】使用した光フィルタ7は、波長0.7μm
〜0.9μmでの透過率が99%以上で、波長1.4μm
〜1.6μmでの反射率は99%以上である。光フィル
タ7は石英ガラス板(厚さ300μm)の片面に蒸着に
より形成された誘電体多層膜であり、同膜面側を光ファ
イバ端面に直接接着させて使用した(前記反射率等の特
性は、対石英ショートでの値である)。使用した光サー
キュレータ4は、偏波無依存型の4端子型光サーキュレ
ータであり、順方向過剰損失0.6dB以下、逆方向阻
止比36dB以上の特性を有している。励起光源9とし
ては、0.85μm発振のアレイ型LDであり、発振出
力3Wでアレイ型LD端面での発光領域のサイズは1μ
m×200μmである。励起光結合用のレンズとして
は、非球面レンズとシリンドリカルレンズの複合レンズ
であり、焦点面(増幅用光ファイバ端面)で、アレイ型
LDの発振光を5μm×80μmの楕円形状に集光し
た。励起光は、光フィルタを介して2重コア増幅用光フ
ァイバの外側コア2の部分に結合させたが、その際の結
合効率は、レンズ及びフィルタの損失を含めて60%で
あった。信号光は、1.55μmで発振している分布帰
還型半導体レーザ(DFB-LD)であり、光サーキュ
レータの入射ポートに−30dBmのパワーを結合させ
た。
【0030】図6に本実施例2の増幅用光ファイバに結
合した発振パワーに対して測定された信号光の利得を示
す。信号光利得が0dBとなる励起光量は約150mW
であり、950mW励起において30dBの小信号利得
を実現した。
【0031】(比較例2)前記実施例2において、増幅
用光ファイバを通常の単一コアのものとした。クラッド
にはSiO2ガラス、コアにはAl23-GeO2-SiO
2ガラスを使用した。クラッドを基準としたコアの比屈
折率差は+3.0%である。コア中に含有されるAl2
3は、その濃度が1mol%である。コアの直径は約2μm
であり、カットオフ波長は0.9μmである。一方、ク
ラッド直径は125μmとした。添加した希土類元素は
ErとYbであり、コア部分のみに均一に各々1000
ppm、10000ppm添加した。
【0032】増幅特性評価の装置構成は、前記実施例2
の場合と同一であり、単に、2重コア光ファイバを単一
コア光ファイバに置き換えた構成とした。
【0033】結果は、励起用LDから増幅用光ファイバ
への励起光の結合率が約10%と低く、励起光量100
0mWまでの範囲内で正の信号利得は得られなかった。
【0034】(比較例3)前記実施例2の増幅用光ファ
イバにおいて、クラッド3にはF添加SiO2ガラス、
外側コア2にはAl23-SiO2ガラス、中心コア1に
はAl23-GeO2-SiO2ガラスを使用した。SiO
2ガラスを基準とした中心コア1、外側コア2及びクラ
ッド3の比屈折率差は各々−0.8%,+0.1%、+
3.0%である。中心コア1及び外側コア2中に含有さ
れるAl23は、その濃度が1mol%である。中心コア
1の直径は約2μmであり、外側コア2をクラッド3と
して見立てた場合でのカットオフ波長は0.9μmであ
る。一方、外側コア2の直径は60μmとし、クラッド
直径は125μmとした。希土類元素は中心コア1の部
分のみに均一に添加し、その種類と添加濃度はErが1
000ppmのみである。
【0035】増幅特性評価の装置構成は、前記実施例2
の場合と同一であり、前記Er単一添加2重光コアファ
イバを、単に、Er及びYbを添加した2重光コアファ
イバに置き換えた構成とした。
【0036】結果は、励起光の外側コア2への結合率
は、前記実施例2と同様に高いものであったが、励起波
長がErの吸収波長から外れているために十分な励起が
できず、励起光量1000mWまでの範囲内で正の信号
利得は得られなかった。
【0037】比較例2及び3より、共添加系でのエネル
ギー伝達を介した励起の有効性と、同励起システムにお
いても2重コア光ファイバを用いる利点が明確となっ
た。
【0038】(実施例3)本発明の実施例3の増幅用光
ファイバは、前記希土類添加2重コア光ファイバ6の少
なくとも中心コア1の部分(図1)に、信号波長λsで
誘導放出が生じる希土類元素RE1が添加されている
(波長λaの波長の励起光により反転分布が形成され
る)ことは、実施例1及び実施例2と同じである。異な
る点は、同時に少なくとも外側コア2の部分に、波長λ
aで誘導放出が生じる希土類元素(イオン)RE3が添
加されている(波長λa2の波長の励起光により反転分
布が形成される)。
【0039】本実施例3の励起及び増幅過程について、
図7(エネルギー準位図)、図8(概略構成を示す模式
図)を用いて説明する。図7に示すように、励起光源9
の発振波長λpは、RE3の吸収波長λa3に一致させ
る。また、光フィルタ7は、波長λa3の光は透過し、
波長λsでは高い反射率で反射し、希土類元素RE1の
吸収波長λaでは有限の反射率を有する。本実施例3に
おいては、接続部5の位置にも光フィルタ7’を挿入す
る。この光フィルタ7’は、波長λsでは高い透過率を
有する共に、希土類元素(イオン)RE1の吸収波長λ
aでは有限の反射率を有し、光フィルタ7と組み合わさ
れて、希土類元素RE1の吸収波長λaにおいて共振器
を構成するようにしてある。励起光は、希土類添加2重
コア光ファイバの外側コア2の部分に結合され、波長λ
p(=λa3)の励起光により希土類元素RE3は反転
分布が形成され、十分励起光が強ければ光フィルタ7と
光フィルタ7’により構成されるレーザ共振器が発振波
長λaで発振を開始する。この状態では、波長λaでの
発振光は希土類添加2重コア光ファイバ6の長手方向で
均一なパワー分布を有する。この結果、希土類添加2重
コア光ファイバ6の少なくとも中心コア部分添加された
RE1は、同光ファイバ内で波長λaでの発振光により
励起され、信号波長λsで誘導放出が生じる。この結
果、信号光が増幅される。
【0040】本実施例3の増幅用光ファイバの構造は、
図1に示したものと同一であり、例えば、クラッド3に
はZHBLYANガラス(ZrF4-HfF4-BaF2-L
iF-YF3-AlF3-NaF)、外側コア2にはZBL
YANガラス(ZrF4-BaF2-LiF-YF3-AlF3
-NaF)、中心コア1にはPbF2添加ZBLYANガ
ラス(ZrF4-BaF2-LiF-YF3-AlF3-NaF-
PbF2)を使用した。クラッド3を基準とした中心コ
ア1、外側コア2の比屈折率差は、各々+4.5%,+
1.0%である。中心コア1の直径は約1.8μmであ
り、外側コア2をクラッドとして見立てた場合でのカッ
トオフ波長は1.0μmである。一方、外側コア2の直
径は60μmとし、クラッド3の直径は125μmとし
た。希土類元素はPrとYbを添加し、Prは中心コア
1の部分にのみ均一に500ppmで、Ybは外側コア
2の部分のみ(中心コア1部分には添加されていない)
均一に1000ppm添加した。
【0041】光フィルタは2種類使用した。励起光源9
側に設置した光フィルタ7は、波長0.7μm〜0.9μ
mでの透過率が99%以上で、波長1.2μm〜1.4μ
mでの反射率は99%以上、波長1.0μm〜1.1μm
での反射率は40%である。光サーキュレータ4側に設
置した光フィルタ7’は、波長1.2μm〜1.4μmで
の透過率は99%以上、波長1.0μm〜1.1μmでの
反射率は40%である。光フィルタ7,7’は石英ガラ
ス板(厚さ100μm)の片面に蒸着により形成された
誘電体多層膜であり、同膜面側を増幅用光ファイバの端
面に直接接着させて使用した(前記反射率等の特性は、
対石英ショートでの値である)。使用した光サーキュレ
ータ4は、偏波無依存型の4端子型光サーキュレータで
あり、順方向過剰損失0.6dB以下、逆方向阻止比3
6dB以上の特性を有している。励起光源9としては、
0.80μm発振のアレイ型LDであり、発振出力10
WでLD端面での発光領域のサイズは1μm×300μ
mである。励起光結合用レンズ系8のレンズとしては、
非球面レンズとシリンドリカルレンズの複合レンズであ
り、焦点面(増幅用光ファイバ端面)で、LDの発振光
を5μm×70μmの楕円形状に集光した。
【0042】励起光は、光フィルタ7,7’を介して希
土類添加2重コア光ファイバ6の外側コア2の部分に結
合させたが、その際の結合効率は、励起光結合用レンズ
系8及び光フィルタ7,7’の損失を含めて60%であ
った。信号光は、1.30μmで発振している分布帰還
型半導体レーザ(DFB−LD)であり、光サーキュレ
ータ4の入射ポートに−30dBmのパワーを結合させ
た。
【0043】次に、2重コア光ファイバに結合した励起
光量が4Wの際の特性について説明する。この励起光量
においては、Ybは十分励起され反転分布が形成されて
おり、Ybのレーザ遷移波長である1μm帯で2枚の光
フィルタ7,7’とPr/Yb共添加2重コア光ファイ
バにより構成された共振器は、レーザ発振状態となって
いた。2枚の光フィルタとPr/Yb共添加2重コア光
ファイバにより構成された共振器から出射された1μm
帯発振光のパワーは、400mWであった。このこと
は、共振器内部での1μm帯発振光のパワーが1.2W
以上であることを意味しており、この発振波長がPrイ
オンの励起波長に一致していることから、以下の順序で
Prイオンの励起が生じていることが予期される。
【0044】アレイ型LDからの発振光→2重コアファ
イバ内でのYbイオンの励起→光フィルタに囲まれた2
重コアファイバ内でのYbイオンによるレーザ発振→レ
ーザ発振光(共振器内)による2重コアファイバ内での
Prイオンの励起→Prイオンの反転分布形成→Prイ
オンにより信号光が増幅される。
【0045】実際に当該光ファイバからはPrイオンが
励起されていることを示す赤色のアップコンバージョン
光が視認された。
【0046】増幅実験の結果を次に示す。信号光利得
は、1.30μmであり、光サーキュレータ4の入射端
への結合光量は−30dBmとした。増幅用光ファイバ
に結合したアレイ型LDからの発振光パワーが4Wの際
に、30dBの小信号利得を実現した。
【0047】(実施例4)本発明の実施例4の増幅用光
ファイバの構造は、図1に示したものと同一であり、例
えば、クラッド3にはF添加SiO2ガラス、外側コア
2にはSiO2ガラス、中心コア1にはAl23-GeO
2-SiO2ガラスを使用した。外側コアを基準とした中
心コア及びクラッドの比屈折率差は各々−0.7%,+
3.0%である。中心コア中に含有されるAl23は、
その濃度が1mol%である。中心コアの直径は約2μm
であり、外側コアをクラッドとして見立てた場合でのカ
ットオフ波長は0.9μmである。一方、外側コアの直
径は60μmとし、クラッド直径は125μmとした。
添加した希土類元素はNdであり、中心コア部分のみに
均一に1000ppm添加した。
【0048】使用した光フィルタ7,7’は、波長0.
7μm〜0.9μmでの透過率が99%以上で、波長1.
0μm〜1.1μmでの反射率は99%以上である。光
フィルタ7,7’は石英ガラス板(厚さ300μm)の
片面に蒸着により形成された誘電体多層膜であり、同膜
面側をファイバ端面に直接接着させて使用した(前記反
射率等の特性は、対石英ショートでの値である)。使用
した光サーキュレータ4は、偏波無依存型の4端子型光
サーキュレータであり、順方向過剰損失2dB以下、逆
方向阻止比30dB以上の特性を有している。励起光源
9としては、0.80μm発振のアレイ型LDであり、
発振出力5Wでアレイ型LDの端面での発光領域のサイ
ズは1μm×100μmである。励起光結合には、コア
直径50μmのマルチモード光ファイバの片端を頂角6
0度に先球加工をしたファイバ(長さ10mm)を使用
し、アレイ型LD側に先球加工面を接近させ、レーザ光
(LD光)を結合させ、他端を光フィルタを介して2重
コア増幅用光ファイバの外側コア2の部分に結合させ
た。その際の結合効率は、短尺マルチモード光ファイバ
及びフィルタの損失を含めて50%であった。信号光
は、1.064μmで発振しているNd:YAGレーザ
であり、光サーキュレータの入射ポートに−30dBm
のパワーを結合させた。
【0049】図7に励起用アレイ型LDの発振パワーに
対して測定された信号光の利得を示す。信号光利得が0
dBとなるLD発振光量は約50mWであり、1000
mW励起において20dBの小信号利得を実現した。
【0050】(実施例5)本発明の実施例5の増幅用光
ファイバの基本的構成は、前記実施例2と同一であり、
励起用光源のみLD励起Nd:YAGレーザ(マルチモ
ード発振で発振波長及び出力は1.064μm、2W)
とした励起光の結合光学系は実施例2と同一としたため
に結合効率は55%と若干低かった。本実施例5の構成
により励起光量(希土類添加2重コア光ファイバ6への
結合光量)500mWで信号光利得25dBを実現し
た。
【0051】(実施例6)本発明の実施例6の増幅用光
ファイバの基本的構成は、前記実施例1と同一である
が、異なる点はErを中心コア1及び外側コア2の部分
に均一に1000ppm添加したことである。
【0052】増幅実験の結果、450mW励起において
27dBの小信号利得を実現した。通常の単一コア光フ
ァイバのコア部分にErを添加した場合、クラッドにも
添加すると増幅効率(単位励起光量あたりの信号光利
得)が低下するが、本実施例6の2重コア光ファイバで
は、外側コア2内での励起光が均一に近いために、外側
コア1にErを添加しても増幅効率の劣化は生じない。
このことは、Erに限ったことではなく、全ての希土類
に当てはまる。
【0053】(比較例4)基本的構成は前記実施例2と
同一である。前記実施例2と異なる点は、希土類イオン
の添加分布が異なっていることのみであり、添加分布は
以下の通りである。Erは中心コア1のみに1000p
pm、Ybは外側コア2のみに1000ppmとした。
この構成では、利得は得られず、励起光量に関わらず、
信号波長ではErの吸収に起因した損失(40dB)が
観測された。
【0054】(実施例7)本発明の実施例7の増幅用光
ファイバの基本的構成は、前記実施例2と同一である
が、異なる点はEr及びYbを外側コア2及び中心コア
1の両方に各々1000ppm及び10000ppm均
一に添加したことである。実験の結果、950mW励起
において32dBの小信号利得を実現した。小信号利得
が、前記実施例2に比べて若干高くなっているのは、前
記実施例6と同様に外側コア2部分に添加したErが増
幅に寄与したためと考えられる。
【0055】(比較例5)前記実施例2と基本的構成は
同一とした。異なる点はEr及びYbを外側コア2のみ
に各々1000ppm及び10000ppm均一に添加
し、中心コア1部分には添加しなかった。実験の結果、
950mW励起において1dBの小信号利得を実現し
た。小信号利得が、前記実施例2に比べて非常に低いの
は、中心コア1部分にErが添加されて無いために、信
号光と励起されたErイオン分布との重ね合わせが悪か
ったためと判断でき、このことから少なくともコア部分
には信号光を増幅するための希土類元素(希土類イオ
ン)が添加されている必要があることが明らかとなっ
た。
【0056】(実施例8)本発明の実施例8の増幅用光
ファイバの基本的構成は、前記実施例1において希土類
添加2重コア光ファイバ6を以下の仕様のものとした。
【0057】中心コア1にはIBSPZガラス(InF
3-BaF2-SrF2-PbF2-ZnF2)、外側コア2に
はPbF2の添加濃度の異なるIBSPZガラス、クラ
ッド3にはPbF2を含まないIBSZガラスを使用し
た。中心コア1のみにTmを1000ppm添加した。
なお、クラッド3を基準とした外側コア2及び中心コア
1の比屈折率差は、各々1%,3%である。励起には、
0.8μm帯アレイ型LDを使用した。出力は3Wであ
る。外側コア2をクラッドに見立てた場合での中心コア
1のカットオフ波長は0.75μmであり、外側コア2
の直径は60μmである。励起光の外側クラッドへの結
合は実施例1と同一とした。使用した光サーキュレータ
4は、動作波長1.47μmであり、挿入損失0.8dB
以下、逆方向阻止比35dBである。
【0058】使用した光フィルタ7は実施例1と同一で
ある。信号光源には発振波長1.47μmの分布帰還型
半導体レーザ(DFB−LD)を使用し、光サーキュレ
ータの入射ポートに−30dBmのパワーを結合させ
た。
【0059】増幅特性の実験の結果、励起光強度(2重
コアファイバへの結合光量)700mWで小信号利得2
0dBの値を実現した。
【0060】(実施例9)本発明の実施例9の増幅用光
ファイバの基本的構成は、前記実施例1において希土類
添加2重コア光ファイバ6を以下の仕様のものとした。
【0061】中心コア1,外側コア2及びクラッド3に
は各々組成の異なるGe-Ga-Sガラスを使用し、中心
コア1のみにErを1000ppm添加した。なお、ク
ラッドを基準とした外側コア2及び中心コア1の比屈折
率差は各々2%,3%である。励起及び信号光等に関し
ては実施例1と同じであった。
【0062】増幅特性の実験の結果、400mW励起に
おいて18dBの利得を実現した。
【0063】(実施例10)本発明の実施例10の増幅
用光ファイバの基本的構成は、前記実施例1において希
土類添加2重コア光ファイバ6を以下の仕様のものとし
た。
【0064】中心コア1,外側コア2及びクラッド3に
は各々組成の異なるGe-Ga-Sガラスを使用し、中心
コア1のみにDyを1000ppm添加した。なお、ク
ラッド3を基準とした外側コア2及び中心コア1の比屈
折率差は、各々2%,3%である。励起には発振波長
0.81μmのアレイ型半導体レーザ(LD:発振出力
3W)を使用し、前記実施例1と同一の方法により2重
コアファイバの外側クラッド部に結合させた。信号光
は、波長1.35μmの分布帰還型半導体レーザ(DF
B−LD)を使用した。光サーキュレータ4は、動作波
長1.31μmのものを使用した。1.35μmでの挿入
損失と逆方向阻止比は各々1dBと30dBであった。
【0065】増幅特性の実験の結果、400mW励起に
おいて10dBの利得を実現した。
【0066】(実施例11)本発明の実施例11の増幅
用光ファイバの基本的構成は、前記実施例1において希
土類添加2重コア光ファイバ6を以下の仕様のものとし
た。
【0067】中心コア1,外側コア2及びクラッド3に
は、各々組成の異なるフツリン酸ガラス(P25-Li
F-MgF2-CaF2-SrF2-BaF2-AlF3)を使用
し、中心コアのみにErを1000ppm添加した。な
お、クラッド3を基準とした外側コア2及び中心コア1
の比屈折率差は、各々2%,3%である。励起及び信号
光等に関しては実施例1と同じであった。
【0068】増幅特性の実験の結果、400mW励起に
おいて15dBの利得を実現した。
【0069】(実施例12)本発明の実施例12の増幅
用光ファイバの基本的構成は、前記実施例1において希
土類添加2重コア光ファイバ6を以下の仕様のものとし
た。
【0070】中心コア1,外側コア2及びクラッド3に
は、各々組成の異なるアルミン酸ガラス(Al23-C
aO-Na2O-SiO2-GeO2)を使用し、中心コア1
のみにErを1000ppm添加した。なお、クラッド
3を基準とした外側コア2及び中心コア1の比屈折率差
は、各々1%,2%である。励起及び信号光等に関して
は実施例1と同じであった。
【0071】増幅特性の実験の結果、800mW励起に
おいて17dBの利得を実現した。
【0072】以上本発明を実施例により具体的に示し
た。本発明の主旨は新規な光ファイバ増幅器の構成につ
いてであり、当然のことながら本発明で示した光ファイ
バ増幅器の構成を逸脱しない範囲で他のファイバガラス
組成や希土類イオンを使用できることは言うまでもな
い。例えば、励起光源としてはマルチモード発振してい
るNd:YLF等の固体レーザ等も使用でき、ファイバ
ガラス組成としては、フツリン酸ガラス、アルミノシリ
ケートガラス、インジウム系フッ化物ガラス、カルコゲ
ナイドガラス等の幅広いガラスが使用できる。また、レ
ーザ遷移を有する全ての希土類イオンが使用できること
は勿論である。
【0073】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、ファイバ増幅器の励起光源として高出力のアレイL
Dやマルチモード発振している固体レーザ等の高出力高
効率な光源が使用でき、かつ、安定な増幅特性が実現で
きる。このことは、コストパーフォーマンスに優れた光
ファイバ増幅器の構成が可能になるという効果が達成さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1の光増幅用の同心円構造
の2重光コアファイバの断面構造を示す図である。
【図2】図1に示す2重光コアファイバの構成における
各部の屈折率を示す図である。
【図3】本発明による実施例1の光ファイバ増幅器の概
略構成を示す図である。
【図4】本実施例1の励起用LDの発振パワーに対して
測定された信号光の利得を示す図である。
【図5】本発明の実施例2の増幅用光ファイバの希土類
元素のエネルギー準位の相互関係を示す図である。
【図6】本実施例2の励起用LDの発振パワーに対して
測定された信号光の利得を示す図である。
【図7】本発明の実施例3の増幅用光ファイバの希土類
元素のエネルギー準位の相互関係を示す図である。
【図8】本発明の実施例3の光ファイバ増幅器の動作を
説明するための図である。
【図9】従来の光ファイバ増幅器の概略構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…中心コア、2…外側コア、3…クラッド、4…光サ
ーキュレータ、5…接続部、6…希土類添加2重コア光
ファイバ、7…光フィルタ、8…励起光結合用レンズ
系、9…励起光源、10…光アイソレータ、11…励起
光/信号光合波用ファイバカップラ、12…励起光源、
13…希土類添加単一コア光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 昭一 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−29686(JP,A) 特開 平4−188777(JP,A) 特開 平3−238883(JP,A) 特開 平3−206426(JP,A) 特開 平4−37728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 - 3/30 G02B 6/00 - 6/02 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/22 G02B 6/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号光の波長にレーザ遷移を有する希土
    類イオンが添加される中心コアと、前記中心コアに添加
    された希土類イオンの励起波長と一致したレーザ遷移を
    有する別の希土類イオンが添加され、前記中心コアより
    も屈折率が低い外側コアと、前記外側コアよりも屈折率
    が低いクラッドとから構成される2重光コア光ファイバ
    を備え、 前記2重光コア光ファイバの前記中心コア中に信号光
    を、また、前記外側コア中に励起光を伝搬させて、信号
    光を増幅する光ファイバ増幅器であって、 前記2重光コア光ファイバの一端が光学的に接続される
    第2のポートと、信号光が入射される第1のポートと、
    増幅された信号光が出射される第3のポートとを有する
    4端子光サーキュレータと、 前記2重光コア光ファイバの他端と光学的に結合される
    励起用光源と、 前記2重光コア光ファイバの他端と前記励起用光源との
    間に設けられ、励起光を透過し信号光を反射する第1の
    光学フィルタと、 前記2重光コア光ファイバの一端と、前記4端子光サー
    キュレータの前記第2のポートとの間に設けられ、信号
    光を透過し励起光を反射する第2の光フィルタとを備え
    ことを特徴とする光ファイバ増幅器。
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