JP3228242B2 - 連続鋳造装置 - Google Patents

連続鋳造装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳型に溶融金属
(溶湯)を注入して得られる鋳片を鋳型の下方で支持す
るガイドロールを、鋳型内メニスカスの位置の変動を抑
制するように配置してある連続鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造装置の操業に際し、鋳型内の鋳
型内メニスカスの位置の変動を抑制することは操業の安
定化及び製品品質の向上の両方の意味から非常に重要で
ある。なぜなら、鋳型内メニスカスの位置の変動が大き
くなると、鋳型から溶湯が溢れ出して操業に支障をきた
すことは言うまでもなく、溶湯面を被覆しているパウダ
と呼ばれる合成スラグを鋳片表層部に巻き込んで鋳片表
皮下欠陥になり、圧延後には疵になるため製品品質の悪
化を招いていた。
【0003】図8は、従来における連続鋳造装置を示す
模式図である。図において、1は上下に開口部を有する
鋳型であり水冷されている。鋳型1の上方には、溶湯を
注入する浸漬ノズルが配置してあり、鋳型1の下方には
ピンチロール4が配置している。さらに、その下方には
ガイドロール3を等間隔に鋳片を挟んで対をなすように
配置している。
【0004】鋳型内の鋳型内メニスカスの位置の変動の
原因については、従来より様々な説が唱えられている。
特公平4−65742号公報では、連続鋳造装置におい
て、鋳片の凝固シェル厚及び外側に膨張しようとする力
である溶鋼静圧が一定である場合、隣り合うガイドロー
ルの間に発生するバルジング量は変化しないが、鋳造開
始時及び鋳造終了時の鋳片において、溶湯静圧による膨
張量が時間的に周期変動するために「非定常バルジン
グ」が生じ、これと鋳型の引き抜き量とが同じ周期で変
動することによって鋳型内メニスカスの位置が変動する
としている。また、「非定常バルジング」による鋳型内
メニスカスの位置の変動は、ガイドロールが鋳造方向に
等間隔に配置されている場合に発生しやすいと指摘して
いる。
【0005】図9は、特公平4−65742号公報にお
ける連続鋳造装置を示す模式図である。図に示すよう
に、「非定常バルジング」による鋳型内メニスカスの位
置の変動を防止するために、ガイドロール3は、鋳片に
対して非対称になるようにそれぞれ交互にずらして配置
している。これにより、特定のガイドロールの間を移動
する時間と鋳型内メニスカスの位置の変動周期とが一致
しないようになり「非定常バルジング」の発生を防止
し、鋳型内メニスカスの位置の変動を抑制する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の「非
定常バルジング」以外にも、特定のガイドロールの間を
鋳片が移動する時間と鋳型内メニスカスの位置の変動周
期とを等しくさせる現象が存在する。図10は、鋳片の
表面へこみによって鋳型内メニスカスの位置の変動が発
生するメカニズムの説明図である。図に示すように、最
も初期に凝固が開始する鋳型内メニスカスにおいてま
ず、鋳型内メニスカスの位置が下降したタイミングで凝
固シェルが溶湯側に倒れ込んで鋳型と凝固シェルとの間
に隙間ができる。鋳型内メニスカスの位置が下降すると
鋳型内メニスカスの位置を一定にするために設定してい
る目標レベルにまで溶湯が注入されるので、鋳型内メニ
スカスの位置の上昇に伴って溶湯の上層にあるパウダの
層が上昇する。このとき隙間にパウダが浸入してへこみ
が形成される。
【0007】前述のようにしてできたへこみをガイドロ
ール3が通過する間、ガイドロール3の転がり摩擦が大
きくなり、鋳片の引き抜きに対する抵抗力が増大する。
抵抗力の増大は鋳片の引き抜き速度を低下させるが、ピ
ンチロール4は、鋳片の引き抜き速度を一定に保つよう
制御されているので、抵抗力の増大に釣り合うようにピ
ンチロール4のトルクを増大させる。
【0008】ガイドロール3の直下を鋳片の表面へこみ
が通過した後、ガイドロール3の転がり摩擦は小さくな
り、鋳片の引き抜きに対する抵抗力が急激に減少する。
しかし、ピンチロール4の引き抜きトルクは増大したま
まなので、一時的に引き抜き速度が増大するが、このと
き、鋳型内メニスカスの位置が高い状態から低い状態に
過渡的に変化すると同時に、溶湯側に凝固シェルが倒れ
込んで隙間ができ、そこへパウダ層が流入して新たなへ
こみが形成される。
【0009】本願発明者は、こうした鋳型内メニスカス
の位置の変動を詳細に観察した結果、鋳型内メニスカス
からk番目のガイドロールまでの距離Lk と、鋳型内メ
ニスカスの位置の変動周期T及び鋳込速度Vcを用いて
表わされる鋳型内メニスカスの位置の変動により鋳片表
面にへこみが発生する間隔との関係を下記(1)式で表
わした場合、 Lk /(Vc×T)=n+α 但し、nは整数 ………(1) 0.25<α<0.75であれば、鋳型内メニスカスの
位置が高い状態から低い状態に過渡的に変化するとき
に、ピンチロールの引き抜き速度と鋳片の引き抜き抵抗
とのアンバランスによる鋳片の引き抜き速度の増大が起
きるために、鋳型内メニスカスの位置の変動幅が大きく
なることを見いだした。
【0010】さらに、(1)式でα=0.5であるとき
には、鋳型内メニスカスの位置の下降速度が最も速いタ
イミングで鋳片の引き抜き速度が最も増大するために、
鋳型内メニスカスの位置の変動が最も助長されることを
知見した。
【0011】本願発明者はさらに、例えばk番目のガイ
ドロールと隣り合ったガイドロールとについて、下記
(2)式で表わされるように、へこみが発生する間隔
(Vc×T)の整数m倍と隣り合ったガイドロールの間
隔Dとが一致する場合、 D=m×Vc×T ………(2) 鋳片の引き抜き抵抗が隣り合うガイドロールの間で同時
に増加することから、隣り合ったガイドロールの間隔D
を鋳型の表面に形成されるへこみmの数で割った長さで
あるd=D/mについて、(1)式を下記(3)式のよ
うに表わした場合、 Lk /d=n+α 但し、nは整数 ………(3) 0.25<α<0.75であるときに周期Tの鋳型内メ
ニスカスの位置の変動幅が増大し、新たに間隔dの鋳片
の表面へこみが生成されるため、周期Tのメニスカスの
位置変動の助長が繰り返されることを知見した。
【0012】このように、連続鋳造装置において、どの
ような位置にガイドロールを配置しても鋳片の表面へこ
みが通過する時間と鋳型内メニスカスの位置が変動する
周期とが一致した場合、鋳片の表面により大きなへこみ
が形成されつつ、鋳型内メニスカスの位置、鋳片引き抜
き抵抗及び鋳片引き抜き速度の変動が発散することか
ら、製品品質が悪化するだけでなく、操業停止に至る虞
があって問題となっていた。
【0013】本発明は以上の知見によりなされたもので
あり、その目的とするところは、鋳型内メニスカスから
k番目のガイドロール(但し、kは自然数)までの距離
kと鋳型内メニスカスから(k+1)番目のガイドロ
ールまでの距離Lk+1 とについて、k番目のガイドロー
ルから(k+1)番目のガイドロールまでの距離(L
k+1 −Lk )を、k番目のガイドロールから(k+1)
番目のガイドロールまで存在するへこみの数mで割った
長さdと、距離Lk との比を求めた場合、距離L k+1
びLk の両方において、小数部分αが0.25<α<
0.75にならないような位置にガイドロールを配置す
ることによって、鋳型内メニスカスの位置が目標レベル
よりも低い状態に変化するときにはガイドロールが鋳片
表面のへこみの直下を通過し、鋳型内メニスカスの位置
が低い状態から高い状態に変化するときには引き抜き抵
抗が減少し鋳片の引き抜き速度が増加することを利用で
きるために、鋳型内メニスカスの位置の上昇を打ち消し
て、設備コストを増大させることなく操業停止に至る鋳
型内メニスカスの位置の変動の発散を防止することを可
能にする連続鋳造装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る連続鋳造
装置は、鋳型に溶融金属を注入して得られる鋳片を、該
鋳型の下方から複数のガイドロールにより支持しつつ、
該ガイドロールの下方にあるピンチロールにより引き抜
き連続的に製造する連続鋳造装置において、ガイドロー
ルは、鋳型内の所定の位置からk番目のガイドロールま
での距離Lk、鋳型内の所定の位置から(k+1)番目
のガイドロールまでの距離Lk+1 とし、k番目のガイド
ロールから(k+1)番目のガイドロールまでの距離
(Lk+1−Lk )を整数mで割った長さdと、距離Lk
との比を Lk /d=n+α 但し、nは整数とする場合、0≦α≦0.25または、
0.75≦α<1となる位置に設けてあることを特徴と
する。
【0015】本発明においては、鋳型内の所定の位置を
鋳型内メニスカスの位置を制御するために鋳型内メニス
カスがあるべき目標レベルとしており、鋳型内メニスカ
スの位置が高い状態から低い状態に過渡的に変化すると
きにガイドロールの真下をへこみが通過するようにガイ
ドロールを配置することによって、へこみを通過した
後、引き抜き抵抗が減少するのに伴って一時的に引き抜
き速度が増加するタイミングと鋳型内メニスカスの位置
が上昇するタイミングとが一致させることができ、その
結果、引き抜き速度により鋳型内メニスカスの位置の上
昇を打ち消すことできるので、鋳片の表面に形成される
へこみによる鋳型内メニスカスの位置の変動を抑制する
ことが可能となる。
【0016】具体的には、鋳型内メニスカスからk番目
のガイドロールまでの距離をLk 、鋳型内の所定の位置
から(k+1)番目のガイドロールまでの距離をLk+1
とし、k番目のガイドロールから(k+1)番目のガイ
ドロールまでの距離(Lk+1−Lk )を整数mで割った
長さdと、距離Lk との比を求める。
【0017】この場合、dは鋳片表面のへこみが形成さ
れる間隔であって、鋳型内メニスカスの位置の変動周期
Tと鋳片の引き込み速度Vcとの積であることから、小
数部分αが0≦α≦0.25または、0.75≦α<1
になるようにガイドロールを配置することによって、隣
り合うガイドロール間において、鋳型内メニスカスの位
置が高い状態から低い状態に過渡的に変化するときには
鋳片の表面に形成されるへこみがガイドロール直下を通
過するようになる。
【0018】これより、鋳型内メニスカスの位置が低い
状態から高い状態に変化するときには一時的に引き抜き
速度が増加して鋳型内メニスカスの位置の上昇を打ち消
すために、周期d/Vcで発生していた鋳型内メニスカ
スの位置の変動を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1による
連続鋳造装置を示す模式図である。図において、1は上
下に開口部を有する鋳型である。鋳型1の上方には、浸
漬ノズル2を設けてあり、鋳片内メニスカスが目標レベ
ルに位置するまで溶湯を注入するように制御されてい
る。鋳型1は、溶湯に鋳型1の内壁に接触する部分から
凝固シェルを形成するために冷却装置により水冷されて
いる。鋳型1の下方にはガイドロール3が配置してあ
り、凝固シェルの形成が内部にまで進行してできる鋳片
を挟み込むようにして支持しながら、鋳型1から鋳片を
引き抜いてゆく。ガイドロール3の下方にはピンチロー
ル4が設置してあり、鋳片の引き抜き速度が一定になる
ように制御されている。
【0020】このガイドロール3は、鋳型内メニスカス
からk番目のガイドロール3(k)までの距離をLk
すると、k番目のガイドロール3(k)から(k+1)
番目のガイドロール3(k+1)までの距離(Lk+1
k )を整数mで割った長さdと、距離Lk との比が下
記(4)式を満足するように配置している。 Lk /d=n+α ………(4) 但し、nは整数であり、0≦α≦0.25または、0.
75≦α<1
【0021】図2は、本発明の連続鋳造装置の実施の形
態1の1番目から5番目までのガイドロールの配置を示
した模式図である。図において、ガイドロール3は、鋳
型内メニスカスから1番目のガイドロール301までの
距離を900mmにし、1番目のガイドロール301以
降、鋳片の引き抜き方向に300mmの等間隔になるよ
うに配置してある。これより、例えば鋳型内メニスカス
から5番目のガイドロール305までの距離L5 =21
00mmと4番目のガイドロール304から5番目まで
のガイドロール305までの距離300mmとについ
て、鋳片引き抜き速度Vc=1.0m/min、鋳型内
メニスカスの位置の変動周期T=4.5secとする
と、鋳片の表面に形成されるへこみの間隔dは75mm
となる。
【0022】また、d=300/4=75mmであるこ
とから、L5 とdとの比を求めると2100/75=2
8となるので(4)式におけるα=0を満足させてい
る。またこの他に、10番目のガイドロール及び20番
目のガイドロールについて同様の手順でαを求めると何
れもα=0となるために、0≦α≦0.25または、
0.75≦α<1を満足しているだけでなく、鋳型内メ
ニスカスの位置が最低点に到達したタイミングで鋳片の
表面に形成されたへこみを通過するようにガイドロール
を配置していることから、鋳型内メニスカスの位置の周
期d/Vcで発生していた鋳型内メニスカスの位置の変
動を抑制することができる。
【0023】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2による連続鋳造装置を示す模式図である。図にお
いて、ガイドロールはまた、鋳型内のメニスカスから鋳
造方向に(k+1)番目のガイドロール3(k+1)ま
での距離LK+1 を決定する場合、k番目のガイドロール
3(k)までの距離Lk を用いて下記(5)、(6)及
び(7)式を満足するように配置する。 Lk /(Lk+1 −Lk )=n+α1 ………(5) 但し、nは整数であり、0≦α1 ≦0.25または、
0.75≦α1 <1かつ、 Lk /{(Lk+1 −Lk )/2}=n+α2 ………(6) 但し、nは整数であり、0≦α2 ≦0.25または、
0.75≦α2 <1かつ、 Lk /{(Lk+1 −Lk )/3}=n+α3 ………(7) 但し、nは整数であり、0≦α3 ≦0.25または、
0.75≦α3 <1なお、表1の例では、α1 =0且つ
0<α2 <0.02、または0.98<α 2 ≦1且つ0
<α3 <0.02、または0.98<α3 ≦1を満たす
ように配置している。
【0024】
【表1】
【0025】図4は、本発明の連続鋳造装置の実施の形
態2の10番目から14番目までのガイドロールの配置
を示した模式図である。図において、10番目のガイド
ロール310は、鋳型内メニスカスから3600mm離
れた位置にある。ガイドロールの間隔は10、11番目
のガイドロール310、311の間隔が300mm、1
1、12番目のガイドロール311、312の間隔が2
78.5mm、12、13番目のガイドロール312、
313の間隔が321.5mm及び13、14番目のガ
イドロール313、314の間隔が300mmとそれぞ
れ異なっているが、例えば11番目、12番目のガイド
ロール311、312について、表1よりL12=417
8.5mm、L11=3900mmとすると、(5)式よ
り15.003となってα1 =0となる。
【0026】この他に18番目のガイドロール及び36
番目のガイドロールについて同様の手順でα1 を求める
と、何れも0となる。さらに(6)及び(7)式よりα
2 及びα3 を求めると、何れも0<α2 <0.02、ま
たは、0.98<α2 ≦1且つ0<α3 <0.02、ま
たは、0.98<α3 ≦1を満たしている。こうして、
鋳型内メニスカスの位置が最低点に到達したタイミング
で鋳片の表面へこみを通過するようにガイドロールを配
置しているので、鋳型内メニスカスの位置の変動を抑制
することができる。
【0027】図5は、本発明の実施の形態2による連続
鋳造装置の実験操業の結果を示すグラフである。本発明
の連続鋳造装置により、鋳片の引き抜き速度1.0m/
minにして鋳片を製造した結果、鋳型内メニスカスの
位置は目標レベルより3mmほど上下したが、鋳片引き
抜き抵抗及び鋳型引き抜き速度の変動幅はほとんどなか
ったので、非常に安定した状況で鋳造を完了できたこと
を示している。
【0028】図6は、従来の連続鋳造装置における10
番目から14番目までのガイドロールの配置を示した模
式図である。図において、10番目のガイドロール31
0は、鋳型内メニスカスから3787.5mm離れた位
置にある。11番目のガイドロール311、12番目の
ガイドロール312、13番目のガイドロール313及
び14番目のガイドロール314の間隔はそれぞれ30
0mmにしてあり、ガイドロールの引き抜き速度Vc=
1.0m/min、鋳型内メニスカスの位置の変動周期
T=4.5secの積で表される鋳片の表面に形成され
るへこみの間隔d=75mmに対し、全てのガイドロー
ルについてαが0.5となっている。
【0029】図7は、従来の連続鋳造装置の実験操業の
結果を示すグラフである。従来の連続鋳造装置により鋳
片の引き抜き速度1.0m/minして鋳片を製造した
結果、鋳造開始より20分後、鋳型内メニスカスの位置
は4.5秒周期で目標レベルより10mmほど上下する
ようになった。それ以降、変動幅はさらに増大し、鋳造
開始より30分後には目標レベルより20mm上下する
ようになり、操業不可能な変動幅となったので操業を停
止した。また、鋳片の引き抜き抵抗及び鋳片引き抜き速
度の変動も4.5秒周期で増加したことから、一部のガ
イドロールでも(1)式において0.25<α<0.7
5を満足する場合、ガイドロール3の間隔の整数m分の
1に対応する周期で鋳型内メニスカスの位置の変動が発
生することを示している。
【0030】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明において
は、鋳型内の所定の位置からk番目のガイドロールまで
の距離Lk 、鋳型内の所定の位置から(k+1)番目の
ガイドロールまでの距離Lk+1 とし、k番目のガイドロ
ールから(k+1)番目のガイドロールまでの距離(L
k+1 −Lk )を整数mで割った長さdと、距離Lk との
比を求めた場合、小数部分αが0≦α≦0.25また
は、0.75≦α<1となるようにガイドロールを配置
する。これにより、鋳型内メニスカスの位置が高い状態
から低い状態に過渡的に変化するときに鋳片の表面へこ
みがガイドロールの真下を通過するようになることか
ら、鋳型内メニスカスの位置が低い状態から高い状態に
変化するときに引き抜き抵抗が減少して一時的に引き抜
き速度が増加することを利用することによって、鋳型内
メニスカスの位置の上昇を打ち消し、鋳型内メニスカス
の位置の変動を抑制することができる。また、鋳片の表
面へこみ及び溶湯面で巻き込んだパウダによる製品品質
の悪化を招く欠陥の発生を防止するだけでなく、鋳型か
ら溶湯が溢れ出るなど操業停止に至る鋳型内メニスカス
の位置の変動の発散を防止することができるので安定操
業を可能にする等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による連続鋳造装置を示
す模式図である。
【図2】本発明の連続鋳造装置の実施の形態1における
1番目から5番目までのガイドロールの配置を示した模
式図である。
【図3】本発明の実施の形態2による連続鋳造装置を示
す模式図である。
【図4】本発明の連続鋳造装置の実施の形態2における
10番目から14番目までのガイドロールの配置を示し
た模式図である。
【図5】本発明の連続鋳造装置の実験操業の結果を示す
グラフである。
【図6】従来の連続鋳造装置の10番目から14番目ま
でのガイドロールの配置を示した模式図である。
【図7】従来の連続鋳造装置の実験操業の結果を示すグ
ラフである。
【図8】従来の連続鋳造装置を示す模式図である。
【図9】特公平4−65742号公報の連続鋳造装置を
示す模式図である。
【図10】鋳片の表面へこみによって鋳型内メニスカス
の位置の変動が発生するメカニズムの説明図である。
【符号の説明】
1 鋳型 2 浸漬ノズル 3 ガイドロール 4 ピンチロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−290251(JP,A) 特開 昭61−14057(JP,A) 特開 昭57−56016(JP,A) 特開 昭61−212457(JP,A) 特開 昭51−63319(JP,A) 特開 昭61−150760(JP,A) 特開 昭52−70937(JP,A) 特開 昭57−209759(JP,A) 実開 昭59−68647(JP,U) 実開 昭52−74311(JP,U) 特公 平4−65742(JP,B2) 特公 昭43−9202(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/128

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型に溶融金属を注入して得られる鋳片
    を、該鋳型の下方にて複数のガイドロールにより支持し
    つつ、該ガイドロールの下方にあるピンチロールにより
    引き抜き連続的に製造する連続鋳造装置において、前記
    ガイドロールは、前記鋳型内の所定の位置からk番目の
    ガイドロールまでの距離Lk 、前記鋳型内の所定の位置
    から(k+1)番目のガイドロールまでの距離Lk+1
    し、k番目のガイドロールから(k+1)番目のガイド
    ロールまでの距離(Lk+1 −Lk )を整数mで割った長
    さdと、前記距離Lk との比を、 Lk /d=n+α 但し、nは整数とする場合、0≦α≦0.25または、
    0.75≦α<1となる位置に設けてあることを特徴と
    する連続鋳造装置。
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