JP3227895B2 - 水性塗料用樹脂組成物 - Google Patents

水性塗料用樹脂組成物

Info

Publication number
JP3227895B2
JP3227895B2 JP09635493A JP9635493A JP3227895B2 JP 3227895 B2 JP3227895 B2 JP 3227895B2 JP 09635493 A JP09635493 A JP 09635493A JP 9635493 A JP9635493 A JP 9635493A JP 3227895 B2 JP3227895 B2 JP 3227895B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
water
acrylic
acid
resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09635493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06306325A (ja
Inventor
隆雄 平山
健一 川口
寿夫 押久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Showa Denko Materials Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP09635493A priority Critical patent/JP3227895B2/ja
Publication of JPH06306325A publication Critical patent/JPH06306325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3227895B2 publication Critical patent/JP3227895B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料用樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、産業機械、鋼製家具、家
電製品等に使用される金属用塗料においては、石油資源
の有効利用、環境保全、安全対策等の観点から従来の溶
剤型塗料から水性塗料への移行が進みつつある。このよ
うな水性塗料としては、アクリルエマルジョン樹脂ある
いは水溶性アクリル樹脂とアミノ樹脂との組合せによる
熱硬化性塗料があるが、塗膜の耐水性、耐蝕性、耐薬品
性などが劣る。また、特開平1−132667号公報及
び特開平2−212570号公報には、水性変性エポキ
シ樹脂と有機溶媒中から作られる分子量4,000〜3
0,000の水性アクリル樹脂とアミノ樹脂との組合せ
による熱硬化型水性塗料組成物が開示されており、その
塗膜の耐水性及び耐蝕性が良好であると記載されてい
る。しかしながら、自動車、鋼製家具、家電製品などに
使用するに際してスプレー塗装する際には、ワキ、タレ
を生じ、高度の光沢を有する優れた外観を有する塗膜が
得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解消し、スプレー塗装性に優れると共に、
光沢、耐水性、耐蝕性、耐薬品性などに優れた塗膜を生
じうる水性塗料用樹脂組成物を提供することを目的とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、数平均分子量が30,000以下のアク
リルエマルジョン樹脂を主成分とする水性アクリル樹脂
と、これと相溶性の良い特定の水性アクリル変性エポキ
シ樹脂と、硬化剤としてアミノ樹脂を組み合わせること
によって上記目的を達成しうることを見出し、本発明を
完成した。すなわち、本発明は、(A)数平均分子量が
30,000以下のアクリルエマルジョン樹脂を主成分
とする水性アクリル樹脂、(B)エチレン系不飽和カル
ボン酸及び共重合性モノマーから成る酸価が50〜35
0のカルボキシル基含有共重合体をアミンで部分中和し
た樹脂に芳香族エポキシ樹脂を反応させて得られるアク
リル変性エポキシ樹脂及び(C)アミノ樹脂を、(A)
/(B)/(C)(重量比)が85〜30/5〜30/
10〜40で、総量が100となるように含有してなる
水性塗料用樹脂組成物に関する。
【0005】次に、本発明の水性塗料用樹脂組成物に用
いる各成分について説明する。(A)成分として用いる
水性アクリル樹脂は、乳化重合により得られる数平均分
子量が30,000以下のアクリルエマルジョン樹脂を
主成分とする。このアクリルエマルジョン樹脂は、強靱
な塗膜を与え、スプレー塗装などの際にタレ難い特性を
与えるものである。アクリルエマルジョン樹脂の製造に
使用されるモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルア
クリレート又はメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート又はメタクリレート等のα,β−モノエ
チレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸等のα,β−モノエチレン性
不飽和カルボン酸、メタクリル酸やアクリル酸と炭素数
1〜12のアルカノールとのエステル、アクリロニトロ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、スチレン、ビニルトルエン、ビニルピロリド
ン、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート又はメ
タクリレート、ビニルピリジン、ポリエチレングリコー
ルモノアクリレート又はメタクリレートなどが挙げられ
る。
【0006】上記のようなモノマーのうち1種又は2種
以上を使用することができるが、上記のα,β−モノエ
チレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステ
ルを5〜20重量%使用することが好ましく、5重量%
未満では架橋が不充分で強靱な塗膜が得にくくなる傾向
があり、20重量%を超えると塗膜の加工性が劣る傾向
がある。また、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン
酸は1〜10重量%使用することが好ましく、2〜8重
量%使用することがより好ましい。このα,β−モノエ
チレン性不飽和カルボン酸が1重量%未満では架橋が不
充分で強靱な塗膜が得にくくなる傾向があり、10重量
%を超えると塗膜の加工性及び耐水性が劣る傾向があ
る。アクリルエマルジョン樹脂は、乳化重合により公知
の方法で製造することができ、ラジカル重合触媒の存在
下に30〜100℃の温度で製造することが好ましい。
乳化剤としては、アニオン及び/又はノニオン界面活性
剤、あるいは(メタ)アクリルモノマーと反応しうる反
応性界面活性剤を使用することができる。また、分子量
を制御するために四塩化炭素、メルカプタン類等の連鎖
移動剤を使用することもできる。
【0007】乳化重合後のエマルジョンは、トリエチル
アミン、ジメチルアミノエタノール等の第三級アミンを
用いて中和され(pH7〜9に調整)、水性化されたアク
リルエマルジョン樹脂とされる。第三級アミンの使用量
は、中和前のエマルジョンが有するカルボキシル基の量
1モルに対して、0.5〜1モルとすることが好まし
い。こうして製造されるアクリルエマルジョン樹脂の数
平均分子量は30,000以下とされる。数平均分子量
が30,000を超えると光沢が低下する。数平均分子
量の下限は3,000であることが好ましい。数平均分
子量が3,000未満であると、耐水性、耐蝕性、相ハ
ギ性、耐薬品性等が劣る傾向がある。
【0008】本発明において(A)成分の水性アクリル
樹脂は、上記のようなアクリルエマルジョン樹脂と共
に、他の水性アクリル樹脂を含有していてもよい。他の
水性アクリル樹脂としては、溶液重合型水性アクリル樹
脂が挙げられる。溶液重合型水性アクリル樹脂の製造用
モノマーとしては、上記のアクリルエマルジョン樹脂用
のモノマーとして挙げたものと同じものを使用すること
ができるが、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸
のヒドロキシアルキルエステルを5〜20重量%使用す
ることが好ましく、5重量%未満では架橋が不充分で強
靱な塗膜が得にくくなる傾向があり、20重量%を超え
ると塗膜の加工性が劣る傾向がある。また、α,β−モ
ノエチレン性不飽和カルボン酸は5〜20重量%使用す
ることが好ましく、7〜15重量%使用することがより
好ましい。このα,β−モノエチレン性不飽和カルボン
酸が5重量%未満では水性樹脂の安定性が低下する傾向
があり、20重量%を超えると塗膜の耐水性及び耐蝕性
が劣る傾向がある。
【0009】溶液重合型水性アクリル樹脂は、ラジカル
重合触媒の存在下に有機溶剤中で公知の方法により合成
される。有機溶剤としては、ブチルセロソルブ、イソプ
ロパノール、3−メチル3−メトキシブタノール等の親
水性有機溶剤が好ましい。溶液重合後の重合体は、トリ
エチルアミン、ジメチルアミノエタノール等の第三級ア
ミンを用いて中和され(pH7〜9に調整)、水性化され
た溶液重合型水性アクリル樹脂とされる。第三級アミン
の使用量は、中和前のエマルジョンが有するカルボキシ
ル基の量1モルに対して、0.5〜1モルとすることが
好ましい。溶液重合型水性アクリル樹脂の数平均分子量
は、3,000〜30,000であることが好ましい。
数平均分子量が3,000未満であると、耐水性、耐汚
染性、耐薬品性などが劣る傾向があり、30,000を
超えると水溶性や水分散性が劣る傾向がある。溶液重合
型水性アクリル樹脂は、顔料の分散性、スプレー塗装等
の際のワキ(塗膜層に泡が発生し、泡が破裂した後、ク
レーターが残ること)にくい特性、塗膜の平滑性を向上
させる作用を有する。溶液重合型水性アクリル樹脂の使
用量は、アクリルエマルジョン樹脂/溶液重合型水性ア
クリル樹脂の重量比が100〜40/0〜60であるこ
とが好ましく、95〜50/5〜50であることがより
好ましい。溶液重合型水性アクリル樹脂が多すぎるとタ
レが発生しやすくなり、少なすぎるとワキを抑制する効
果が小さくなりやすい。
【0010】次に、本発明において(B)成分として
は、エチレン系不飽和カルボン酸及び共重合性モノマー
から成る酸価が50〜350のカルボキシル基含有共重
合体をアミンで部分中和した樹脂に芳香族エポキシ樹脂
を反応させて得られるアクリル変性エポキシ樹脂を使用
する。ここで用いるカルボキシル基含有共重合体は、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル
酸等のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と、こ
れと共重合しうるモノマーとの共重合によって得られ
る。α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と共重合
しうるモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン
酸のヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸
と炭素数1〜12のアルカノールとのエステル、(メ
タ)アクリロニトロル、(メタ)アクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン、ビニルピロリドン、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリ
ジン、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トなどが挙げられる。
【0011】α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸
の量は、得られる共重合体の酸価が50〜350になる
ように調整される。酸価が50未満ではエポキシ樹脂と
のグラフト化後のアクリル変性エポキシ樹脂の安定性が
劣り、また、酸価が350を超えると塗膜の耐水性が低
下し、また、エポキシ樹脂との反応時にゲル化しやす
い。このようなカルボキシル基含有共重合体の数平均分
子量は、3,000〜20,000が好ましい。この数
平均分子量が3,000未満では耐水性が低下する傾向
があり、20,000を超えると最終製品の粘度が高く
なりすぎる傾向がある。このようなカルボキシル基含有
共重合体は、トリエチルアミン、ジメチルアミノエタノ
ール等の第三級アミンで部分中和した後、芳香族エポキ
シ樹脂と反応させる。
【0012】使用しうる芳香族エポキシ樹脂としては、
市販のエポキシ樹脂、例えば、シェル化学(株)製の商
品名エピコート1001、1004、1007、100
9等が挙げられる。また、ビスフェノールAとビスフェ
ノールAのジグリシジルエーテルを用いて、目的に適合
した分子量に調整したものを合成し、使用することもで
きる。カルボキシル基含有共重合体/芳香族エポキシ樹
脂の使用割合は、重量比で5/95〜40/60の範囲
が好ましい。5/95未満では、安定性が低下する傾向
があり、40/60を超えると塗膜の耐蝕性及び耐薬品
性が低下する傾向がある。
【0013】本発明の樹脂組成物は、(C)成分として
アミノ樹脂を含有する。使用しうるアミノ樹脂として
は、例えば、ホルムアルデヒドを尿素、メラミン、ベン
ゾグアナミン、アセトグアナミン、スピログアナミン等
に付加反応させ、さらに炭素数4以下のアルコールでア
ルキルエーテル化されたものが挙げられる。光沢の良い
塗膜を得るには、炭素数2以下のアルコールでアルキル
エーテル化されたアルキルエーテル化アミノ樹脂を用い
るのが好ましい。
【0014】本発明の樹脂組成物は、(A)/(B)/
(C)成分の重量比で85〜30/5〜30/10〜4
0の割合で(A)〜(C)成分を含有する(但し、
(A)+(B)+(C)成分=100)。この使用割合
は、85〜50/5〜20/10〜30であることが好
ましい。(B)成分が少ないと耐蝕性及び耐薬品性が低
下し、多すぎると、塗膜の相ハギ性(重ね塗りをした
時、後から塗った塗膜が先に塗った塗膜と良好に密着す
る性質)及び耐候性が低下する。また、(C)成分が少
なすぎると架橋密度が小さく、硬度、耐水性、耐汚染性
及び耐薬品性が低下し、多すぎると塗膜の加工性が低下
する。
【0015】さらに、本発明の水性塗料用樹脂組成物に
は、塩酸、リン酸等の無機酸、パラトルエンスルホン酸
等の有機酸などの酸触媒を添加してもよい。また、親水
性の有機溶剤として、ブチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、3−メチル3−メトキシブタノール、イソプロパ
ノール、ブタノール等が使用でき、これらはスプレー塗
装性、塗膜の平滑性、光沢等の観点から適宜選択使用す
ることが好ましい。本発明の水性塗料用樹脂組成物に、
必要に応じてさらに、顔料、その他の添加剤を添加する
ことができる。また、本発明の水性塗料用樹脂組成物
は、各種の塗装方法に適用することができ、塗装方法と
しては、例えば、スプレー塗装、ロールコータ塗装、デ
ィッピング塗装等が採用できる。
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。なお、以下において、「%」は特に断らない限
り、「重量%」を意味する。
【0017】製造例1(アクリルエマルジョン樹脂の製
造) 攪拌機、還流冷却器、不活性ガス導入口及び温度計を備
えたフラスコにイオン交換水592g及びモノゲンY1
00(第一工業製薬社製)4gを仕込み、60℃に加熱
後、過硫酸アンモニウム1.5gを添加し、これにスチ
レン200g、β−ヒドロキシエチルアクリレート60
g、メタクリル酸10g、ブチルアクリレート130g
及びドデシルメルカプタン0.5gから成る混合液を2
時間かけて滴下し、滴下終了後に過硫酸アンモニウム
0.5g及び水5gの混合液を添加した。2時間保温
後、トリエチルアミン8gを添加し、数平均分子量が1
0,000、加熱残分40.1%の乳白色のアクリルエ
マルジョン樹脂を得た。
【0018】製造例2(溶液重合型水性アクリル樹脂の
製造) 製造例1と同様のフラスコに、3−メチル3−メトキシ
ブタノール300gを仕込み、110℃に加熱後、スチ
レン200g、β−ヒドロキシエチルメタクリレート7
5g、メタクリル酸50g、ブチルアクリレート175
g及びアゾビスイソブチロニトリル10gから成る混合
液を2時間かけて滴下した後、2時間保温し、冷却し、
トリエチルアミン50g及び水160gを加え、数平均
分子量7,000、加熱残分50%の水性アクリル樹脂
を得た。
【0019】製造例3(アクリル変性エポキシ樹脂の製
造) (a)カルボキシル基含有共重合体の溶液の製造 製造例1と同様のフラスコにブチルセロソルブ175g
及びブタノール100gを仕込み、130℃まで加熱
し、これにスチレン140g、エチルアクリレート13
0g、メタクリル酸230g及びp−ブチルパーベンゾ
エイト3gから成る混合液を3時間かけて滴下し、その
後ブチルセロソルブ25g及びブタノール115gを2
0分かけて滴下し、2時間保温した。100℃に冷却
後、ジメチルアミノエタノール155g及び水235g
を添加し、さらに水を添加して加熱残分が37%になる
ように調整した。このようにして得られたカルボキシル
基含有共重合体の酸価は300(固形分換算)、数平均
分子量は8,000であった。
【0020】(b)芳香族エポキシ樹脂の製造 エポキシ樹脂DER343(ダウケミカル社製)405
g及びビスフェノールA220gを仕込み、190℃で
2時間反応させた。数平均分子量6,500、重量平均
分子量19,000のエポキシ樹脂を得た。
【0021】(c)アクリル変性エポキシ樹脂の製造 上記(b)で製造した芳香族エポキシ樹脂625gを1
00℃に加温し、ブタノール50gと上記(a)で製造
したカルボキシル基含有共重合体の溶液435gを添加
した。その後、80℃で30分攪拌し、酸価34、数平
均分子量8,000のアクリル変性エポキシ樹脂を得
た。さらに水1100gを1時間かけて滴下し、加熱残
分が30%となるように水で調整し、乳白色の水分散樹
脂を得た。
【0022】製造例4(変性エポキシ樹脂の製造、特開
平2−212570号公報の実施例に準拠) 製造例1と同様のフラスコにエチルセロソルブ145g
及びプロピルメルカプタン5gを仕込み、115℃に加
熱した後、α−メチルスチレン20g、アクリル酸5
g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート40g、エチ
ルアクリレート35g及び過酸化ベンゾイル0.1gの
混合物を3時間かけて滴下し、1時間保温後、さらに過
酸化ベンゾイル0.8gを添加し、さらに1時間反応さ
せ、冷却し、80℃で減圧下にエチルセロソルブを留去
し、数平均分子量2,100、固形分85%のアクリル
樹脂溶液を得た。次に、エピコート1001を97.4
g仕込み、90℃に加熱後、オルトリン酸10gを添加
し、130℃に加熱し、エポキシ当量が12,000以
上になるまで反応させた後、冷却し、エチルセロソルブ
121g、ブチルセロソルブ18.2g、ジメチルアミ
ノエタノール18.2g及び水100gを添加し、加熱
残分50%の変性エポキシ樹脂を得た。
【0023】実施例1 製造例2で製造した溶液重合型水性アクリル樹脂を10
g(固形分)、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル30g及びチタン白100gをサンドミルでミリング
した後、製造例1で製造したアクリルエマルジョン樹脂
60g(固形分)、製造例3で製造したアクリル変性エ
ポキシ樹脂10g(固形分)及びヘキサメトキシメチル
化メラミン(三井東圧製サイメル303)10g(固形
分)を混合し、水を加え、フォードカップ#4で40秒
に調整した。
【0024】実施例2〜4及び比較例1〜5 表1に示すように配合を変えて実施例1と同様の方法で
樹脂組成物を作成した。実施例1〜4及び比較例1〜5
で作成した樹脂組成物を塗料化し、岩田ワイダー61を
用いて厚さ0.6mmのボンデライト#144処理鋼板上
に、22℃、相対湿度50%の条件で乾燥膜厚28μm
になるようにスプレー塗装し、160℃で20分焼付け
を行い、その塗装性及び塗膜性能を下記の方法で試験
し、結果を表1及び表2に示した。
【0025】塗装性試験 スプレー塗装において塗布量を変えて塗装し、板を立て
て80℃で10分乾燥した後、160℃で20分焼付け
し、目視によりワキ、タレ限界膜厚を測定し、平滑性を
下記の基準で評価した。 ◎・・・極めて良好 ○・・・良好
【0026】塗膜性能 (a)光沢:60°グロスの反射率で表した。 (b)硬さ:鉛筆引掻試験(JIS K5400)に準
拠した。 (c)ゴバン目試験 カッターで1mm(沸騰水試験時2mm)各のゴバン目を1
00個切り、セロテープで剥離し、残存する塗膜のゴバ
ン目の数を測定した。 (d)マジック汚染性 赤マジックで汚染させ、24時間後エタノールで拭き取
り、汚染跡を目視で判定した。 (e)塩水噴霧性 塗膜にカッターで傷をつけた後、塩水噴霧試験器に入
れ、100時間後取り出し、セロテープで剥離したとき
の片側剥離巾をmm単位で測定した。 (f)耐候性 サンシャインウェザオメータ試験500時間後の塗膜の
光沢保持率を示す。 (g)相ハギ性 塗膜を170℃で30分焼付けた後、再度、同様に塗装
し、160℃で焼付け、塗膜をゴバン目試験した。後か
ら塗装した塗膜について残存する塗膜のゴバン目の数を
測定した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表1及び表2に示した結果から明らかなと
おり、実施例1、2及び3で製造した本発明の樹脂組成
物は、塗装性及び塗膜性能において満足な結果を示す。
実施例4は溶液重合型水性アクリル樹脂成分を含まない
場合であるが、塗面の平滑性が若干劣る。比較例1及び
2は、アクリルエマルジョン樹脂成分が少ないか、全く
含まない場合で、タレやすく、耐沸水性、耐薬品性、相
ハギ性が劣り、耐汚染性も充分ではない。また、比較例
3は、特開平2−212570号公報の実施例に記載さ
れている樹脂組成物であり、比較例2よりさらに光沢、
耐沸水性及び耐汚染性が低下している。さらに、比較例
4は、アクリルエマルジョン樹脂成分が少なく、変性エ
ポキシ樹脂成分が多い場合であるが、光沢、耐沸水性、
耐汚染性、耐候性及び相ハギ性が低下している。比較例
5は、変性エポキシ樹脂を含まない場合であるが、耐蝕
性が劣り、また、耐沸水性も若干低下している。
【0030】
【発明の効果】本発明の水性塗料用樹脂組成物は、保存
安定性、速硬化性、スプレー塗装性などに優れ、これを
用いて密着性が良く、光沢、耐水性、耐蝕性、耐候性、
耐薬品性、相ハギ性等に優れた塗膜を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−286736(JP,A) 特開 昭51−131538(JP,A) 特開 平6−179851(JP,A) 特開 平5−222336(JP,A) 特開 平2−212570(JP,A) 特開 平4−342717(JP,A) 特公 昭46−3866(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10 C08L 63/00 - 63/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)数平均分子量が30,000以下
    のアクリルエマルジョン樹脂を主成分とする水性アクリ
    ル樹脂、(B)エチレン系不飽和カルボン酸及び共重合
    性モノマーから成る酸価が50〜350のカルボキシル
    基含有共重合体をアミンで部分中和した樹脂に芳香族エ
    ポキシ樹脂を反応させて得られるアクリル変性エポキシ
    樹脂及び(C)アミノ樹脂を、(A)/(B)/(C)
    (重量比)が85〜30/5〜30/10〜40で、総
    量が100となるように含有してなる水性塗料用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分の水性アクリル樹脂が、アク
    リルエマルジョン樹脂と共に溶液重合型水性アクリル樹
    脂を含有する請求項1記載の水性塗料用樹脂組成物。
JP09635493A 1993-04-23 1993-04-23 水性塗料用樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3227895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09635493A JP3227895B2 (ja) 1993-04-23 1993-04-23 水性塗料用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09635493A JP3227895B2 (ja) 1993-04-23 1993-04-23 水性塗料用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06306325A JPH06306325A (ja) 1994-11-01
JP3227895B2 true JP3227895B2 (ja) 2001-11-12

Family

ID=14162665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09635493A Expired - Fee Related JP3227895B2 (ja) 1993-04-23 1993-04-23 水性塗料用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3227895B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY156575A (en) * 2009-11-06 2016-03-15 Kansai Paint Co Ltd Epoxy resin coating compositions
JP5554544B2 (ja) * 2009-11-10 2014-07-23 関西ペイント株式会社 熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物
JP5600081B2 (ja) * 2011-05-10 2014-10-01 日本軽金属株式会社 熱交換器用プレコートフィン材及び熱交換器
JP5712777B2 (ja) * 2011-05-10 2015-05-07 日本軽金属株式会社 アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱交換器
JP5739265B2 (ja) 2011-08-01 2015-06-24 桜宮化学株式会社 金属製缶被覆用塗料およびその塗料を塗布した金属製缶
CN104341962A (zh) * 2014-10-14 2015-02-11 凤阳徽亨商贸有限公司 一种防uv辐射的玻璃移门水性涂料及其制备方法
CN106009990A (zh) * 2016-06-12 2016-10-12 深圳市莱莉雅环保科技有限公司 微分子负离子水性釉及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06306325A (ja) 1994-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1116773A (en) Surfactant-free polymer emulsion coating composition and two-stage method for preparing same
CA1223395A (en) Water-swellable crosslinked polymeric microgel particles and aqueous dispersions of organic film- forming resins containing the same
US4170582A (en) Process for preparing a polymer resin aqueous dispersion
US4329266A (en) Water-dispersed coating composition comprising an acrylic graft polymer containing carboxyl groups, hydroxyl and/or amide groups
US4062823A (en) Hybrid water-based enamels with partially crosslinked latexes
JP2001526716A (ja) 金属製容器用水系コーティング組成物
JPH072929B2 (ja) 水性被覆組成物
US4525499A (en) Non-aqueous dispersion type resin composition
EP0395439B1 (en) Aqueous coating composition
JP3215564B2 (ja) 水性塗料組成物
EP0526991B1 (en) Aqueous coating composition
JP3227895B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物
US5275847A (en) Process for producing a multi-layer coating using aqueous coating compound aqueous coating compounds
JPH026511A (ja) 二段階乳化重合による水性ポリアルキルメタクリレート分散液の製造及びその木材ワニスへの用途
US5514746A (en) Process for the production of a multicoat coating, aqueous coating compositions, water-thinnable poly-acrylate resins and process for the preparation of water-thinnable polyacrylate resins
US5393570A (en) Process for the production of a multicoat coating, aqueous coating compositions, water-thinnable polyacrylate resins and process for the production of water-thinnable polyacrylate resins
JP3817761B2 (ja) 水性被覆組成物
US4106421A (en) Method of coating utilizing rheologically modified metal decorating and aqueous coating composition comprising latex and aminoplast
US4287113A (en) Coating composition
JPH06248161A (ja) 水性樹脂組成物及び塗料
JP3006400B2 (ja) ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物
US20060128887A1 (en) Phosphonic acid-modified microgel dispersion
JP2884974B2 (ja) 水性塗料組成物
JPH06248235A (ja) 水性樹脂組成物及び塗料
JPH11319707A (ja) 高い耐水二次密着性を有する水性塗料組成物を用いた塗装方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees