JP3006400B2 - ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物 - Google Patents

ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物

Info

Publication number
JP3006400B2
JP3006400B2 JP6076920A JP7692094A JP3006400B2 JP 3006400 B2 JP3006400 B2 JP 3006400B2 JP 6076920 A JP6076920 A JP 6076920A JP 7692094 A JP7692094 A JP 7692094A JP 3006400 B2 JP3006400 B2 JP 3006400B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
polyester film
amine
dissociation temperature
adjusted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6076920A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07278487A (ja
Inventor
公二郎 高森
昌一 福本
育夫 窪田
芳春 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP6076920A priority Critical patent/JP3006400B2/ja
Publication of JPH07278487A publication Critical patent/JPH07278487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3006400B2 publication Critical patent/JP3006400B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルフィルム
被覆絞り缶用水性塗料組成物に関し、更に詳しくはポリ
エステルフィルムに対する密着性に優れると同時に、耐
レトルト性、耐傷付性、加工性および光沢性に優れるポ
リエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、食品や清涼飲料水等を収容する食
缶および飲料缶の中でも、特に一体成形された缶胴・缶
底部と缶蓋との2つの部分から構成された2ピース缶の
場合、絞り・しごき加工によって製缶されるDI缶に代
表されるように、その素材はアルミまたはスチールが用
いられ、その内面は内容物保持性の点から塗装が、また
外面は外観の装飾商品価値を付与することを目的にベー
スコート(またはサイズコート)、印刷インキおよびト
ップコートが施されている。
【0003】近年、地球環境問題が叫ばれる中、製缶工
程も無公害型生産システムの開発が進み、環境保護、省
資源および省エネルギーを追求した新しい缶容器として
内外面塗装を削減したポリエステルフィルム被覆絞り缶
が考え出されている。従来、DI缶のような2ピース缶
の製缶工程は、金属素材をDI加工およびトリーミング
をして容器の原形を作った後、まず外面側からベ−スコ
ート(またはサイズコート)が塗装され、その上に印刷
インキおよびトップコートが塗装される。次に外面側が
仕上がった後、内面側に塗装がなされネッキング加工お
よびフランジ加工を経て内容物充填工程に提供し得る缶
体となる。
【0004】一方、新しく考え出されているポリエステ
ルフィルム被覆絞り缶は、コイル状の金属素材の両面に
ポリエステルフィルムを貼り合わせ、それを容器状に絞
り加工した後、外面側に印刷インキとトップコートが塗
装され、最後はDI缶と同じようにネッキング加工およ
びフランジ加工がなされる。従って、両者を比較した場
合、ポリエステルフィルム被覆絞り缶において、その内
外面に貼り合わされたポリエステルフィルムは、DI缶
における内面塗装と外面ベースコート塗装に相当するた
め、塗装工程としては外面のトップコートのみとなる。
本発明は、ポリエステルフィルム被覆絞り缶に唯一施さ
れるトップコートにおけるポリエステルフィルム被覆絞
り缶用水性塗料組成物に関する。
【0005】上記の製缶工程の違いからも判るように、
DI缶におけるトップコートとポリエステルフィルム被
覆絞り缶におけるトップコートが施される時の焼付条件
は、当然のことながら異なる。DI缶では、トップコー
ト自身の焼付の後に内面塗装時の焼付が追焼として加わ
る。そのため焼付としてはトータルで十分な熱量が与え
られ、しかも2回に渡って焼付られるので、1回目の焼
付が比較的緩やかになされていても2回目の焼付で塗膜
が強靱化される。これは、効率的な架橋反応を伴う塗膜
が形成されると同時に塗膜の歪みも緩和されるため非常
に有利な焼付条件である。
【0006】一方、ポリエステルフィルム被覆絞り缶に
おいては、DI缶と同じように強靱な塗膜を形成するの
に必要な焼付を1回の熱量で達成させなければならな
い。しかしながら、製缶工程の合理化が進む中、焼付条
件はますます縮小される方向にあり、またポリエステル
フィルムの性能を保持する必要から、その焼付は少なく
ともポリエステルフィルムの融点以下の温度でかつ短時
間で行われなければならない。
【0007】一般にDI缶用水性塗料には、強靱で適度
に柔軟な塗膜を付与する主成分として、ポリエステル/
アミノ系樹脂あるいはアクリル/アミノ系樹脂が使われ
ているが、最近では耐水性が優れる点からアクリル/ア
ミノ系樹脂が主流になってきており、その硬化助剤とし
て通常、酸触媒が混合されている。ここで、2回に渡る
十分な熱量が与えられて初めて強靱な塗膜が得られるよ
うなDI缶用水性塗料をそのままポリエステルフィルム
被覆絞り缶に転用しようとすると、硬化不足となり塗膜
硬度はおろかポリエステルフィルムとの密着性、耐レト
ルト性、耐傷付性、加工性等の緒物性を満足することは
できなかった。
【0008】次にポリエステルフィルム被覆絞り缶仕様
の焼付条件にDI缶用水性塗料を適合させようとして、
硬化剤であるアミノ樹脂の増量およびもしくは酸触媒の
増量等の塗料組成比の変更で樹脂硬化性の向上を図り、
DI缶用水性塗料のポリエステルフィルム被覆絞り缶へ
の転用を試みたが、いずれも硬化歪みが増大してポリエ
ステルフィルムに対する密着性が低下したり、耐レトル
ト性、耐傷付性、加工性および光沢性が低下するなどの
弊害が生じ成功には至らなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記現状
に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、アクリル/アミノ系樹
脂に、所定解離温度に段階的に調整されたブロック型酸
触媒を数種併用することにより、ポリエステルフィルム
に対する密着性に優れると同時に、耐レトルト性、耐傷
付性、加工性および光沢性に優れることを見出し、ポリ
エステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物を発明す
るに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、水
性アクリル樹脂と、該水性アクリル樹脂の硬化剤たる水
性アミノ樹脂との合計の固形分100部に対して、解離
温度45〜65℃に調整されたアミンブロック型酸触媒
(A)を有効成分で0.05〜2部と、解離温度100
〜120℃に調整されたアミンブロック型酸触媒
(B)、解離温度120〜140℃に調整されたアミン
ブロック型酸触媒(C)、及び解離温度150〜170
℃に調整されたアミンブロック型酸触媒(D)から選択
し組み合わせられた単独ないしは2種以上のアミンブロ
ック型酸触媒を有効成分でそれぞれ0.05〜2部使用
することを特徴とするポリエステルフィルム被覆絞り缶
用水性塗料組成物である。
【0011】本発明に用いられる解離温度45〜65℃
に調整されたアミンブロック型酸触媒(A)としては、
スルホン酸、メタンスルホン酸、P−トルエンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレン
スルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸等のスル
ホン酸類、またはリン酸、リン酸メチルエステル、リン
酸エチルエステル等のリン酸類を、所定解離温度付近に
沸点を有する揮発性ブロック剤としてtert−ブチル
アミン、プロピルアミン、アリルアミン、ジエチルアミ
ン、sec−ブチルアミン、イソブチルアミン等の有機
アミンで混合中和して得られる。
【0012】本発明に用いられる解離温度100〜12
0℃に調整されたアミンブロック型酸触媒(B)として
は、スルホン酸、メタンスルホン酸、P−トルエンスル
ホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタ
レンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸等の
スルホン酸類、またはリン酸、リン酸メチルエステル、
リン酸エチルエステル等のリン酸類を、所定解離温度付
近に沸点を有する揮発性ブロック剤としてペンチルアミ
ン、ピペリジン、ジプロピルアミン、ピリジン、N−メ
チルモルホリン、エチレンジアミン等の有機アミンで混
合中和して得られる。
【0013】本発明に用いられる解離温度120〜14
0℃に調整されたアミンブロック型酸触媒(C)として
は、スルホン酸、メタンスルホン酸、P−トルエンスル
ホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタ
レンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸等の
スルホン酸類、またはリン酸、リン酸メチルエステル、
リン酸エチルエステル等のリン酸類を、所定解離温度付
近に沸点を有する揮発性ブロック剤としてモルホリン、
α−ピコリン、ピロール、2−(ジメチルアミノ)エタ
ノール、シクロヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、
N−エチルモルホリン等の有機アミンで混合中和して得
られる。
【0014】本発明に用いられる解離温度150〜17
0℃に調整されたアミンブロック型酸触媒(D)として
は、スルホン酸、メタンスルホン酸、P−トルエンスル
ホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタ
レンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸等の
スルホン酸類、またはリン酸、リン酸メチルエステル、
リン酸エチルエステル等のリン酸類を、所定解離温度付
近に沸点を有する揮発性ブロック剤として2,4−ルチ
ジン、ジブチルアミン、2−(ジエチルアミノ)エタノ
ール、2−エチルヘキシルアミン、2−アミノエタノー
ル等の有機アミンで混合中和して得られる。
【0015】本発明のポリエステルフィルム被覆絞り缶
用水性塗料組成物は、解離温度がそれぞれ100〜12
0℃、120℃〜140℃、及び150〜170℃に調
整されたアミンブロック型酸触媒(B)〜(D)から選
択し組み合わせられた単独ないしは2種以上のアミンブ
ロック型酸触媒と、解離温度45〜65℃に調整された
アミンブロック型酸触媒(A)とを併用して初めて達成
されるものである。その配合量はこれらの組み合わせに
より、適宜調整されるべきことは言うまでもなく、どち
らかが欠落したり上記した適性配合範囲から外れたりし
た場合には要求される性能を満足することはできず、ポ
リエステルフィルムに対する密着性、耐レトルト性、耐
傷付性、加工性および光沢性等の諸物性に弊害が生じ
る。
【0016】例えば、解離温度45〜65℃に調整され
たアミンブロック型酸触媒(A)を含まない場合は、初
期硬化性が低下し満足な耐レトルト性および光沢性が得
られず、また上記した適性配合範囲より少ない場合には
同じことが起こり、逆に多い場合にはポリエステルフィ
ルムに対する密着性、加工性、耐レトルト性および光沢
性が満足されない。解離温度100〜120℃、120
〜140℃及び150〜170℃に調整されたアミンブ
ロック型酸触媒(B)〜(D)をいずれも含まない場合
は、ポリエステルフィルムに対する密着性および耐傷付
性が低下し、また上記した適性配合範囲より少ない場合
には同じことが起こり、逆に多い場合には耐レトルト性
および光沢性が満足されない。
【0017】本発明において用いられる水性アクリル樹
脂としては、α・βモノエチレン性不飽和カルボン酸、
ヒドロキシアルキルアクリレートもしくはメタクリレー
ト、および上記モノマーと共重合可能なビニルモノマー
の共重合物を塩基性物質で水中に可溶ないし分散せしめ
たものである。α・βモノエチレン性不飽和カルボン酸
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等を例として挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。これらのα
・βモノエチレン性不飽和カルボン酸は1種類あるいは
2種類以上の混合物として用いることができる。
【0018】ヒドロキシアルキルアクリレートもしくは
メタクリレートは、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシアミルアクリレート、ヒドロキシ
ヘキシルアクリレートおよび相当するメタクリレート等
を例として挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。これらのヒドロキシアルキルアクリレー
トもしくはメタクリレートは1種類あるいは2種類以上
の混合物として用いることができる。上記モノマーと共
重合可能なビニルモノマーは、アクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸または
メタクリル酸のアルキルエステル、またはスチレン、ビ
ニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化
合物、または酢酸ビニル、ビニルエチルエーテル、また
はアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルア
クリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N
−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメ
チルアクリルアミド等のN−アルコシキアルキル置換ア
ミド、またはN,N−ジメチルエチルアミノメタクリレ
ート、N,N−ジエチルエチルアミノメタクリレート等
のアルキルアミノメタクリレート、またはグリシジルメ
タクリレート等を例として挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。これらのビニルモノマー
は、得られるべき塗膜物性に照らし1種類あるいは2種
類以上の混合物として適宜選択して用いることができ
る。
【0019】上記説明したビニルモノマーは、通常の方
法によりラジカル重合し樹脂化せしめられる。すなわ
ち、過酸化物系ラジカル重合開始剤、アゾ系ラジカル重
合開始剤等の存在下、少量づつ滴下しながら還元剤の添
加、加熱等によりラジカルを生成せしめ、樹脂化反応を
進行させる。重合条件に特に制限はないが、通常、重合
温度は50〜120℃、重合開始剤はビニルモノマー全
体に対して0.1〜10重量%程度添加して行われる。
樹脂化に要する時間は、反応温度にもよるが通常3〜5
時間程度である。また、樹脂化反応において、粘度調
整、反応制御等のために有機溶剤を併用することができ
る。樹脂化反応終了後、必要に応じて有機溶剤の除去を
減圧加熱下で行い、塩基性物質で水中に可溶ないし分散
せしめる。本発明において用いられる塩基性物質として
は、特に制限はないが、塗膜の耐水性に鑑み容易に揮散
させることができるものが好ましく、その例としては、
アンモニア、またはモノエタノールアミン、ジメチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノ
ールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタ
ノールアミン、モルホリン等の有機アミンが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0020】本発明において用いられる水性アミノ樹脂
としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂、メラミンベンゾグアナミン共縮合樹脂、フェニレ
ン核に2個のトリアジン環の結合したジグアナミン樹
脂、グリコールラウリル樹脂およびこれらのメチロール
化、メチルエーテル化およびメチル・ブチル混合エーテ
ル化変性樹脂などがある。配合量としては、全樹脂固形
分のうち20〜60重量%が好ましく、それより少ない
場合は耐傷付性が、多い場合は耐レトルト性と加工性が
満たされない。
【0021】本発明のポリエステルフィルム被覆絞り缶
用水性塗料組成物は、必要に応じて水溶性樹脂あるいは
水分散性樹脂である、ポリエーテルポリオール樹脂、ポ
リエステルポリオール樹脂およびエポキシ樹脂を混合す
ることも可能である。また、同様にレベリング剤、消泡
剤、潤滑剤を添加することもできる。
【0022】
【実施例】以下、実施例を示し本発明を具体的に説明す
るが、これらは本発明に何等制限を与えるものではな
い。なお、以下の製造例、実施例および比較例におい
て、特に断らない限り「部」は重量部を、「%」は重量
%を意味し、アミンブロック型酸触媒については有効成
分量で表した。
【0023】[調整例1] 解離温度45〜65℃のア
ミンブロック型酸触媒(A)の調整 P−トルエンスルホン酸にジエチルアミンを徐々に加え
て行き、PH試験紙でPH=7を終点として混合中和し
アミンブロック型酸触媒(A)を得た。
【0024】[調整例2] 解離温度100〜120℃
のアミンブロック型酸触媒(B)の調整 ドデシルベンゼンスルホン酸にN−メチルモルホリンを
徐々に加えて行き、PH試験紙でPH=7を終点として
混合中和しアミンブロック型酸触媒(B)を得た。
【0025】[調整例3] 解離温度120〜140℃
のアミンブロック型酸触媒(C)の調整 リン酸メチルエステルに2−(ジメチルアミノ)エタノ
ールを徐々に加えて行き、PH試験紙でPH=7を終点
として混合中和しアミンブロック型酸触媒(C)を得
た。
【0026】[調整例4] 解離温度150〜170℃
のアミンブロック型酸触媒(D)の調整 ジノニルナフタレンスルホン酸にジブチルアミンを徐々
に加えて行き、PH試験紙でPH=7を終点として混合
中和しアミンブロック型酸触媒(D)を得た。
【0027】[製造例1] 水性アクリル樹脂Aの製造 温度計、攪拌機、還流冷却器、滴下槽、窒素ガス吹き込
み管を備えた四ツ口フラスコにブチルセロソルブ100
部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ攪拌しながら温度を
105℃に保ち、滴下槽からスチレン20%、アクリル
酸エチル20%、アクリル酸ブチル30%、ヒドロキシ
エチルアクリレート10%、アクリル酸10%、メチル
メタクリレート10%の混合物100部に過酸化ベンゾ
イル5部を溶解させたものを2時間に渡って滴下する。
その後、105℃を保ち1時間反応させた後、減圧下で
ブチルセロソルブを不揮発分83%になるまで留去し、
60℃以下に冷却した後ジエタノールアミン14.6部
と水を入れ、不揮発分50%、残留ブチルセロソルブ1
0%の透明で粘調な水性アクリル樹脂Aを得た。
【0028】実施例1〜7、比較例1〜7 アミンブロック型酸触媒A〜D、水性アクリル樹脂Aお
よびベンゾグアナミン樹脂(三井サイアナミッド株式会
社製 サイメル1123)を表1および表2に示した組
成比で混合し、水およびブチルセロソルブで不揮発分4
0%、溶剤含有量15%となるように調整し塗料を作成
した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】実施例および比較例で作成した塗料の塗膜
物性を表3に示した。表3における各々の試験方法は下
記のとおりである。 ○供試塗装板作成条件 ロールコート塗装により塗料をポリエステルフィルム被
覆絞り缶に乾燥後の塗膜厚が4〜5μmとなるように塗
装し、ガスオーブンにて雰囲気温度220℃において1
分間焼付けた。次にその塗装缶を開缶し平らに延ばした
ものを供試塗装板とした。 ○密着性 130℃×30分の蒸気式レトルト処理を行った後、カ
ッターナイフでクロスカットを入れた箇所にセロテープ
を付着させ、それを剥離した後の塗膜の剥離状態を評価
した。 ○耐レトルト性 130℃×30分の蒸気式レトルト処理を行った後の塗
膜の白化状態を評価した。 ○耐傷付性 130℃×30分の蒸気式レトルト処理を行った後、荷
重1kgがかかった剛球を塗膜に当てがい磨耗摩擦試験
を行った後の塗膜の傷付状態を評価した。 ○加工性 塗装板を直径3cm×高さ3cmのキャップ状に打ち抜
き、130℃×30分の蒸気式レトルト処理を行った後
の塗膜の亀裂状態を評価した。 ○光沢性 130℃×30分の蒸気式レトルト処理を行った後の塗
膜の光沢を評価した。以上の試験方法における評価基準
は、◎非常に優れる、○優れる、△やや劣る、×劣る、
とした。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物、つまりアクリ
ル/アミノ系樹脂に、所定解離温度に段階的に調整され
たブロック型酸触媒を数種併用した水性塗料組成物は、
ポリエステルフィルム被覆絞り缶の外面トップコートと
して使用した場合、ポリエステルフィルムに対する密着
性、耐レトルト性、耐傷付性、加工性および光沢性に優
れた塗装を施すことができ、ポリエステルフィルム被覆
絞り缶用水性塗料組成物として非常に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−229868(JP,A) 特開 昭52−127927(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 133/14 C09D 133/02 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性アクリル樹脂と、該水性アクリル樹
    脂の硬化剤たる水性アミノ樹脂との合計の固形分100
    部に対して、 解離温度45〜65℃に調整されたアミンブロック型酸
    触媒(A)を有効成分で0.05〜2部と、 解離温度100〜120℃に調整されたアミンブロック
    型酸触媒(B)、解離温度120〜140℃に調整され
    たアミンブロック型酸触媒(C)、及び解離温度150
    〜170℃に調整されたアミンブロック型酸触媒(D)
    から選択し組み合わせられた単独ないし2種以上のアミ
    ンブロック型酸触媒を有効成分でそれぞれ0.05〜2
    部使用することを特徴とするポリエステルフィルム被覆
    絞り缶用水性塗料組成物。
JP6076920A 1994-04-15 1994-04-15 ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物 Expired - Fee Related JP3006400B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6076920A JP3006400B2 (ja) 1994-04-15 1994-04-15 ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6076920A JP3006400B2 (ja) 1994-04-15 1994-04-15 ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07278487A JPH07278487A (ja) 1995-10-24
JP3006400B2 true JP3006400B2 (ja) 2000-02-07

Family

ID=13619146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6076920A Expired - Fee Related JP3006400B2 (ja) 1994-04-15 1994-04-15 ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3006400B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101906935B1 (ko) * 2018-03-21 2018-12-05 허재호 만두 성형 기계

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4648000B2 (ja) * 2002-08-01 2011-03-09 バルスパー ソーシング,インコーポレイティド 金属基材用塗料組成物
US7858162B2 (en) 2006-04-06 2010-12-28 Ppg Industries Ohio, Inc. Food cans coated with a composition comprising an acrylic polymer
JP6170433B2 (ja) 2010-10-15 2017-07-26 ヴァルスパー・ソーシング・インコーポレーテッド 金属基材用ポリエルテル系コーティング組成物
TWI601792B (zh) 2013-01-30 2017-10-11 湛新智財有限公司 單份低溫固化塗布組成物、其製備方法及其使用方法
CN115584181B (zh) * 2022-10-09 2023-07-25 擎天材料科技有限公司 一种水性烤漆及其制备方法和应用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101906935B1 (ko) * 2018-03-21 2018-12-05 허재호 만두 성형 기계

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07278487A (ja) 1995-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU715870B2 (en) Water-dispersible polymer and coating composition containing the same
EP1086183B1 (en) Aqueous coating composition
EP2074184B1 (en) Coated article
EP0428316B1 (en) Aqueous epoxy resin-acrylic resin coating compositions
JP7324705B2 (ja) 軽減された風味スカルピング特性を有するラテックスコーティング組成物
JP3215564B2 (ja) 水性塗料組成物
JP2008156416A (ja) 被覆用樹脂組成物
CA2015543A1 (en) Aqueous coating composition
JP3006400B2 (ja) ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物
JPS63111976A (ja) 塗装方法
US6136927A (en) Phosphatized amine chain-extended epoxy polymeric compounds
US6627316B1 (en) Resin composition for water borne coatings and water borne coating composition
JP3931553B2 (ja) 水性塗料組成物
JP3227895B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JPH05503110A (ja) 塗料およびその製造方法
JPH06248161A (ja) 水性樹脂組成物及び塗料
CA1059674A (en) Rheologically modified metal decorating and aqueous coating composition comprising water-soluble copolymer and aminoplast
JP3006408B2 (ja) ポリエステルフィルム被覆絞り缶用水性塗料組成物
JPH0445545B2 (ja)
EP1015506B1 (en) Phosphatized amine chain-extended epoxy polymeric compounds
CA2007841A1 (en) Use of mixed polymeric surfactants forimproved properties
JP2006299140A (ja) 水性塗料組成物用アクリル系共重合体の製造方法
JP2920465B2 (ja) 水性塗料用樹脂およびこれを用いた水性塗料
JPH059431A (ja) 金属被覆用水性樹脂組成物
JPH10287789A (ja) 水性樹脂組成物及び水性塗料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111126

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees