JP3226638B2 - 拘束切断機 - Google Patents

拘束切断機

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JP3226638B2
JP3226638B2 JP33120292A JP33120292A JP3226638B2 JP 3226638 B2 JP3226638 B2 JP 3226638B2 JP 33120292 A JP33120292 A JP 33120292A JP 33120292 A JP33120292 A JP 33120292A JP 3226638 B2 JP3226638 B2 JP 3226638B2
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博康 塩川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長尺棒材、例えば長尺
丸鋼を寸断するための拘束切断機、特に2つの円筒型固
定刃を動かして切断と排出を同時的に行う拘束切断機に
関する。
【0002】
【従来の技術】高速化された最近の拘束剪断機(以下、
拘束切断機という。)は、フレームに固定された1個の
円筒型固定刃と、フレームに摺動自在に装着され往復運
動する摺動ラムと、この摺動ラムと一体に設けられた2
個の円筒型可動刃と、切断された切断ずみの被切断材を
前記両円筒型刃から抜き出して排出するための排出機構
などから構成されている。
【0003】本発明者が提案したこのような高速切断機
を図12〜図14に示してある(特公平3−56848
号公報)。図12(A),(B),(C)は従来技術を
示し、図12(A)は円筒型可動刃の断面図、図12
(B)は切断後の突き棒の動作を示す図、図12(C)
は円筒型固定刃と可動刃の断面図である。図13
(A),(B)は従来技術を示し、図13(A)は図1
2(A)の右側面図、図13(B)は図13(A)の右
側面図である。図14(A),(B),(C)は従来の
回転カムとラムの形状を示し、図14(A)はラムが一
端にある状態を示し、図14(B)はラムが他端にある
状態を示し、図14(C)は図14(B)のC−C線矢
視断面図である。
【0004】フレーム01は、図12(C)に示すよう
に、円筒型固定刃02が嵌めてあり、フレーム02に固
定した案内体03に案内された水平方向(図面に垂直方
向)に摺動するラム04に円筒型可動刃05が固定され
ている。モータ06を駆動すると、フライホイール07
が回転し、フライホイール07の回転軸08[図13
(A)及び図13(B)参照]に取り付けられた回転カ
ム09が回転する。回転カム09(図14参照)の1回
転体で、回転カム09の周面に接触摺動する矩形状の穴
面010を有するラム04が水平方向(図面で左右方
向)に運動し、1往復する。このラム04には、図14
(B)に表れているように、2個の前記円筒型可動刃0
5,05が固定されている。
【0005】図12(C)は、前記円筒型固定刃02と
2個のうち1つの円筒可動刃05とが同一軸線を共有
し、両刃02,05の同一径の中心孔が合致した状態を
示している。この状態では、被切断材011が前記両刃
02,05の中心に挿し込まれており、次に図14
(A)に示す回転カム09が反時計方向に回転し、ラム
04と一体に可動刃05が水平方向に動き、強い軸圧縮
力を図示外の装置により受けている被切断材011の定
寸分が切断される。図14(A)の状態から図14
(B)の状態に移ると、図14(B)の状態で、右側の
円筒型可動刃05が前記円筒型固定刃02と同軸に一致
する位置であり、切断ずみ材は左側位置の円筒型可動刃
内にある。
【0006】他方、フライホイール07と同軸で回転さ
れる輪012には、図13(A),図13(B)に示す
ように、輪012の1周面のカム溝のうち2か所だけ軸
方向にずれる曲り部013を有するカム輪溝014が刻
設されており、このカム輪溝014に嵌合するカム01
5を自由端に持ちレバー016がフライホイール07の
1回転につき2回首振り運動をして、レバー016の回
動支軸017が回転変位する。この回転軸017に一体
に取り付けられた2本のアーム018,018が同時に
同位相で傾動する。
【0007】アーム018,018にはピン019,0
19を介して突き棒020,020が連結され、フライ
ホイール07の1回転につき2回水平方向に往復動す
る。図12(A)は、ラム04が図14(B)に示す左
端位置に達した同じ瞬間状態を示し、このあとの回転カ
ム09の回転によっては、しばらくの間、すなわち回転
カム09の円弧面09aがラム04の穴面010に接し
ている間は、ラム04は静止しており、したがって図1
2(A)の状態の円筒型可動刃05も静止している。こ
の静止期間中に前記突き棒020の往復動が行われてい
る。
【0008】この突き棒020が前進して切断ずみ材0
21[図13(B)参照]が落下している時、もう1本
の突き棒020は、図14(B)に示す2つ逃し穴02
2,022のうちの右側の逃し穴に通っており、その状
態が図12(B)に示されている。
【0009】前記拘束切断機は、切断される棒材がその
直径寸法と同じ大きさの内径を持った円筒型固定刃、円
筒型可動刃の中心孔に拘束されたままで剪断されるの
で、前記特公平3−56848号公報第2欄第3〜4行
目及び同欄第4行〜末行に述べられているように、切断
能力が非常に高く、切断面が非常に美しく、かつ切断精
度が高いという特徴を有し、さらに棒材の送り込みと切
断ずみ材の排出とを同時的に行なうので、工程のサイク
ルタイムを大幅に短縮できる。
【0010】
【発明か解決しようとする課題】拘束切断機は、さらに
高速化することが要求されている。前記従来の複数円筒
型可動刃を往復動させるための機構は、図14(A)、
図14(B)によって説明したように、ラム04の矩形
穴010に接して回転するカム09の扇形状であり、回
転軸08の中心から等距離にあるカム周面09aが矩形
穴010に接している時間帯に、棒材の両刃02,05
への送り込みと排出が行われる。したがって、この時間
帯には、円筒型可動刃05は所定位置に正確に静止して
円筒型固定刃02に対する位置ずれがあってはならな
い。
【0011】そのためには、従来の扇形状の回転カムの
前記円弧形周面09aを正確に円周面に形成することは
困難な仕事である。また、正確に仕上げた円筒面09a
は、始終、矩形穴010に接し摺動しているため、高速
運転時に特に磨耗の程度が大きく、高精度の加工を要す
る回転カム09の取換え回数を多くしなければならな
い。
【0012】また、切断ずみ材を排出するための突き棒
020の往復動を行わせるカム015とカム輪溝014
の磨耗も高速運転時に特にその程度が大きく、回転カム
と同様に、カム輪溝を設けてある輪012、カム015
の取換え回数を多くしなければならない。
【0013】前記従来技術には前記したような問題点が
ある。この発明は、こうした技術背景で発明されたもの
であり、次の目的を達成する。
【0014】この発明の目的は、円筒型可動刃を取り付
けるラムを往復動させるカム等の磨耗を少なくすること
により、より高速な運転を行うことができる拘束切断機
を提供することにある。
【0015】また、この発明の他の目的は、切断ずみ材
を排出するための突き棒を往復動させるカムの磨耗を少
なくするとともにその動作を速くすることにより、より
高速な運転を行うことができる拘束切断機を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、次のような手段を採る。
【0017】この発明の拘束切断機は、フレーム(1)
と、前記フレーム(1)に固定された円筒型固定刃
(3)と、前記フレーム(1)に設けた第1の案内体
(6a,6b)に案内されて往復動する可動体(19)
と、前記可動体(19)に設けられた2つの円筒型可動
刃(7R,7L)と、前記フレーム(1)に設けた第2
の案内体(9,10)により案内されて往復動する摺動
ラム(8)と、前記摺動ラム(8)に一体的に設けら
れ、前記可動体(19)の一端を前記往復動方向に押す
ための第1の駆動棒(18L)と、前記摺動ラム(8)
に一体的に設けられ、前記可動体(19)の他端を前記
往復動方向に押すための第2の駆動棒(18R)と、前
記第1の駆動棒(18L)と前記第2の駆動棒(18
R)との間に前記可動体(19)を余裕をもって位置さ
せるための間隔(S)と、駆動源(17)の駆動力を受
けて回転する回転体(13)と、前記回転体(13)の
回転中心から偏心してピン(15)が設けられ、前記ピ
ン(15)に対して回転自由に取付けられた偏心カム
(14)と、前記摺動ラム(8)に設けられ、前記偏心
カム(14)の摺動面を案内する摺動平面(16a)を
有するカム溝(16)と、前記2つの円筒型可動刃(7
R,7L)のうちのどちらかの中にある切断ずみ材(M
´)を交互に排出するための排出装置とからなることを
特徴としている。
【0018】また、この発明の拘束切断機は、前記拘束
切断機において、排出装置は、前記回転体(13)に同
期する位相を有し特定角度(π)だけ位相がずれて回転
するけりカム(31R,31L)と、前記けりカム(3
1R,31L)に押されて傾動する2体の傾動アーム
(35R,35L)と、前記傾動アーム(35R,35
L)の傾動に連動し、切断ずみ材(M´)を排出するた
めの押し出し棒(33R,33L)と、前記回転体(1
3)の回転位相とは同期せず常時傾動アームを所定位置
へ復帰させるように働く同期系外のスプリングとからな
ることを特徴としている。
【0019】
【作用】前記特徴を具えた本発明の拘束切断機は、回転
体の駆動力を摺動ラムに伝達するための偏心カムが、摺
動カムに対し摺動平面で面接触して摺動するので、高速
運転になっても、摺動面の磨耗が少ない。また、可動体
の休止期間は、摺動ラムに設けた左右両側の駆動棒との
間に前記可動体を余裕をもって位置させているので、前
記駆動棒と前記可動体の間に空間が設けられている。こ
の空間を前記駆動棒が通過する間は、前記可動体と一体
の円筒型可動刃は動かない。
【0020】また、前記特徴を見えた本発明の切断機
は、その排出装置を構成する押し出し棒が、前記可動体
と同期した位相で回転するけりカムにより動かされて切
断ずみ材を排出するが、排出後は、前記可動体の位相の
基準となる回転体の位相とは同期せず常時傾動アームを
所定位置に復帰させるように働く同期系外のスプリング
で元の位置に戻る。
【0021】
【実施例】実施例1 図1は、本発明の実施例1の要部を示す正面断面図であ
る。図1に示すように、地面と接する元底1から立上る
フレーム2に、円筒型固定刃3が固定用座金4を介して
複数個のボルト5により強固に固定されている。この円
筒型固定刃3の前端面(図で左端)に接し、フレーム2
から前方に突出した上下の案内壁6a,6bの下端面側
及び上端面側にそれぞれに設けられた案内溝6a1 ,6
1 に案内され、水平方向(図で紙面に垂直な方向)に
摺動する円筒型可動刃7がフレーム2に摺動自在に設け
られている。
【0022】この円筒型可動刃7は、次に述べる摺動ラ
ム8の往復運動に従動して往復運動をする。摺動ラム8
と円筒型可動刃の運動を行わせる機構が図2に示されて
いる。図2(A)は、図1の左側面図であり、図2
(B)は図2(A)のB−B線矢視断面図である。フレ
ーム2には2対の案内体9,10が取付けられている。
一方の1対の案内体9は、上側案内体9aとした下側案
内体9bとからできている。上下側案内体9a,9bに
はそれぞれ下側面、上側面に、図1及び図2(B)に現
れているように、略V形の溝9a1 ,9b1 が形成され
ている。この溝9a 1 ,9b1 の面に合わせて摺動ラム
8の高さ幅が広い部分の上下面が形成され、前記上下の
溝9a1 ,9b1 に挟まれて摺動ラム8が嵌め込まれて
いる。同様に、他方の一対の上下側案内体10a,10
bに挟まれて、摺動ラム8の高さ幅の狭い部分が嵌み合
込まれている。
【0023】摺動ラム8には、横長の矩形窓11が開け
られている。この矩形窓11に、図1により前述した上
下案内壁6a,6bが侵入している。したがって、この
上下案内壁6a,6bはフレーム2と一体物である。前
記上下案内壁6a,6bのそれぞれの左右端に、上側ス
トッパ12aR,12aL、下側ストッパ12bR,1
2bLが設けられている。左右両ストッパ12aR,1
2aLの間、又は12bR,12bLの間で、円筒型可
動刃7が往復動できる。そのストローク幅をLとする。
【0024】このストローク幅Lは、回転体13の中心
と偏心カム14に対し回転自由なピン15の中心との距
離Rによって定められる。回転体13にはこれと一体に
ピン15が取付けられており、このピン15に対して回
転自由に偏心カム14が取付けられている。この偏心カ
ム14の左右端面は平行で、この左右端面が面接触して
摺動する縦長の摺動面16aを左右端面として持つ窓穴
16が摺動ラム8に開けられている。回転体13は後述
するモータ17により駆動される。
【0025】前記摺動ラム8には、窓穴11の左右端面
から内側に向かって突出する2体の駆動棒18R,18
Lが取付けられている。左側の駆動棒18Lの端面は2
つの円筒型可動刃7R,7Lを一体化した可動体19の
左端面に対向し、右側の駆動棒18Rの左端面は前記可
動体19の右端面に対向している。左右の駆動棒18
R,18Lの右端面と左端面の間の距離から可動体19
の運動方向の長さ幅Lを差し引いた距離を図中にSで示
している。
【0026】図4は、駆動モータ17と前記偏心カム1
4との関係を示している。駆動モータ17の出力軸はV
ベルト20を介してフライホイール21に連結されてい
る。このフライホイール21には同軸に前記回転体13
が属しており、この回転体13にピン15が突きささっ
ている。
【0027】図5は、図1に対して平面図、図6は図1
に対して右側面図である。図5、図6において、モータ
17により駆動されるフライホイール21には同軸に回
転するベベルギア22aが取付けられており、相手側の
ベベルギア22bは、フレーム2に取付けた軸受フレー
ム23に軸受け支持されている。ベベルギア22bの軸
24の一端にはチェーンホイール25が取付けられてい
る。同じ軸受フレーム23の下方側に伝動軸26が設け
られ、この伝動軸26に一端のチェーンホイール27に
取付けられている。上下のチェーンホイール25,27
は、チェーン28で連結されているので、軸24の回転
は伝動軸26に同期して伝達される。
【0028】前記伝動軸26の他端側は、フレーム2に
取付けられた2つの軸受29,30で支持されている
(図7、図8参照、後述するが、図7と図8とでは伝動
軸26の回転位相をずらせて図示してある。)この伝動
軸26には位相がπだけずれた2つのけりカム31L,
31Rが取付けられている。
【0029】図7、図8は切断ずみ材M´を排出するた
めの押し出し棒33L,33Rの往復運動機構を有して
いる。フレーム2に取付けた2体の軸受34L,34R
には、傾動自在に傾動アーム35L,35Rが軸受けさ
れている。両傾動アーム35L,35Rの拘束端は、引
き棒36L,36Rの先端部が傾動自由に結合されてい
る。引き棒36L,36Rの他端のスプリング受37
L,37Rとフレーム2との間には圧縮スプリング38
L,38Rが介設されている。
【0030】前記傾動アーム35L,35Rの自由端に
は、傾動自在に押し出し棒33L,33Rがほぼ水平方
向になるよう取付けられている。傾動アーム33L,3
3Rは、フレーム2に開けた通し穴39L,39Rを貫
通できるように通されており、円筒型可動刃7の中心孔
にも通る太さに作られている。
【0031】図1及び図9に棒材の切断長を調整するた
めのストッパが示されている。基底1から曲りを与えら
れて強固に一体に固定されている脚40の上方部は、2
つ割り構造(図9参照)になっており、一部が割れた穴
41の内周面にはめねじが切られている。穴41のめね
じに螺合してストッパ42のおねじ部42が通ってい
る。また、割れた部分40aには、2本のねじ43,4
3が通されている。44は調整用ハンドルである。
【0032】[実施例1の動作]まず、図1の状態で、
右側からピンチローラ(図示せず)で送られてくる棒材
(円柱)棒が円筒型固定刃3に押し入る。この状態で
は、円筒型可動刃7の中心孔は円筒型固定刃3の中心孔
によい精度で重なり合っているので、前記棒材Mは円筒
型可動刃7Lの中心孔にも押し入って、その先端面がス
トッパ42の端面に突き当たる。
【0033】なお、切断寸法の調整はすでに行われてい
るが、簡単に説明する。ねじ43,43をやや緩める。
棒材の試し切りを行いつつ、ハンドル44をわずかに回
す。ねじ43,43で、ストッパ42のねじ部42aを
締め付けて、再び、試し切りを行う。このようにして、
寸法調整が終了しているものとする。
【0034】ストッパ42に突き当たった棒材Mは、ピ
ンチローラでストッパ42に向かう方向に圧力を受け、
棒材Mに軸方向に圧縮力がかけられる。棒材は、両刃
3,7Lの中心孔から全周的に拘束を受けたままで図2
に示す位置の回転体13が一定方向に回転し、この回転
体13と一体に公転しながら自転するピン15の左右方
向の運動成分を受け、摺動ラム8が左方に始動する。
【0035】ピン15は、π/2回転すると、ピン15
の回転半径Rに等しい距離Rだけ左方へ変位する。した
がって、ピン15と共に偏心カム15も上動しながら左
方へ距離Rだけ変位する。この変位中、偏心カム14と
摺動ラム8の窓穴16とは、広い面積で面接触して摺動
する。前記π/2回転により、摺動ラム8と一体の右側
の駆動棒18Rの左端面が可動体19の右端面にある精
度の範囲内でちょうど突き当たる。この精度の範囲ΔL
1 は、R−Sである。
【0036】図2の状態では、棒材Mは、左側の円筒型
可動刃7Rに入っている。ピン15がπ/2からπまで
回転変位する間に、棒材Mは、両刃3,5の摺動面に一
致する断面が位置ずれを起こして、拘束切断される。図
3は、駆動棒18Rから駆動力を受けて、図2の状態か
らピン15がπだけ回転変位した状態を示している。駆
動棒18Rは、図2の状態から距離2R、すなわち距離
2S左方へ変位している。
【0037】また、可動体19は、距離S、すなわち距
離L左方へ変位し、図2の状態で案内壁6a,6bの右
側のストッパ12aR,12bRに当接していた可動体
19は、図3の状態では、案内壁6a,6bの左側のス
トッパ12aL,12bLに当接している。その精度を
ΔL2 =L−Sで表わす。
【0038】図3の状態に達した瞬間後には、摺動ラム
8は右方向へは始動するが、駆動棒18Lが可動体19
を押し始めるまでには、間がある。図6の状態は、図2
の状態に対応している。前記摺動体8が2Lだけで動く
間には、フライホイール21に同期して、ベベルギア2
2a,22b、軸24、チェーンホイール25、チェー
ン28、チェーンホイール27、伝動軸26を介して図
6に示す右側のけりカム31Lはπ/2回転して、図7
に示すけりカム31Rと同じ位相状態になっており、こ
の状態のすぐ後でわずかに位相が進んで、図8に示すよ
うに、左側のけりカム31Lが傾動レバー35Lの拘束
端をけり、その自由端側を連結されている押し出し棒3
3Lが前進して、可動体19に形成されている左側の円
筒型可動刃7Lの中の切断ずみ材M´を排出する。
【0039】排出後は、けりカム31Lが図8の状態か
らわずかに回転すると、けりカム31Lによる拘束が解
除され、傾動アーム35Lは圧縮スプリング38Lの弾
発力で瞬間的に元の位置に戻る。図8の状態から図7の
状態へ傾動アーム34Lが戻る時間が少なければ、それ
だけ時間的余裕をもって、可動体19は、図3の状態か
らストロークS、右方へ進むことができる。
【0040】前記排出動作と同時的に、図3の状態の可
動体19に形成されている右側の円筒型可動刃7Rは新
しく棒材Mが送り込まれる。図3の状態は、円筒型可動
刃7Lの中に切断ずみ材M´が残っていてまだ排出され
ておらず、右側の円筒型可動刃7Rに新しく棒材Mが送
り込まれていない、短い時間帯の状態を示している。
【0041】新しく棒材Mが円筒型固定刃3に押し込ま
れる。このとき左右の円筒型可動刃7R,7L間の中心
間距離Kは、設計により、可動体19の前記変位幅L,
S又はRに等しいので、右側の円筒型可動刃7Rが円筒
型固定刃3に重なっている。したがって、棒材Mは、右
側の円筒型可動刃7Rにも押し込まれ、ストッパ42に
当接して止まる。
【0042】このような棒材Mの送り込みと前記切断ず
み材M´の排出が完了した頃には、摺動カム8はかなり
右進している。図10は、前記送り込みと前記排出とが
完了し、さらに、左側の押し出し棒33Lが完全に後退
した時点の摺動カム8と可動体19との位置関係を示し
ている。可動体19と左側の駆動棒18Lとの間の接近
距離をL3 で示している。この幅L3 は理論上は零でよ
いが、設計上の余裕持たせて、幅L3 は小さい値にして
いる。
【0043】ピン15が3/2π進と、左側の駆動棒1
8Lは可動体19の左端面に当接し、さらにピン15が
2πまで進む間に、右側の円筒型可動刃7Rに拘束され
ている部分の棒材Mか切断される。ピン15が2π進ん
だ摺動ラム8と駆動棒18L,18Rの位置関係は、図
2に示す元通り位置に復帰する。ただし、切断ずみ棒材
M´は、右側の円筒型可動刃7Rに保持されている。
【0044】摺動ラム8はだだちに左進を始めるが、2
周期目のπ/2進むまでの間に、右側の押し出し棒33
Rが動作して、右側の円筒型可動刃7R内の切断ずみ棒
材M´が排出され、1サイクルの工程が完了する。
【0045】前記実施例1によると、可動体19の長
さ、両側の駆動棒18R,18Lの距離、案内壁6a,
6bの両端のストッパ12aR,12aL又は12b
R,12bLの間の距離は、左右の円筒型可動刃7R,
7Lの中心間距離Kを基準として、極めて良い精度で、
K=S=Lとなるように加工することが容易である。す
なわち、前記ΔL1 及びΔL2 を限りなく零にすること
が容易である。
【0046】[その他の実施例]以上、本発明の実施例
1について詳しく説明したが、本発明は、課題解決手段
として記載した事項の範囲内で、小設計変更が可能であ
る。例えば、ストッパ42の位置調整は、手動式による
ものを示したが、NC制御が可能である。また、摺動カ
ム8の高い幅が広い部分をもっと広げ、窓穴16をもっ
と長いものとし、偏心カム14をもっと長いものとすれ
ば、動力の伝達もよく、寿命もながくなり、精度も向上
する。
【0047】また、窓穴16の両側の摺動面16a、偏
心カム14の両側の摺動面は、平行平面である必要はな
く、例えば、この種の嵌合として周知の図11(A),
図11(B)に示す摺動嵌合にすることができる。この
場合は、摺動ラム8を2つ割りにする必要がある。
【0048】また、排出装置を構成する押し出し棒33
R,33Lは、傾動する必要はなく、フレーム2に取付
けた筒内に案内し、その押し出し棒33R,33Lと傾
動アーム35R,35Lとはばか穴で連結することがで
きる。なお、スプリングとは弾発的に変位して他に力を
及ぼすものを言い、コイルスプリングの他に、ゴム、磁
石、圧縮空気シリンダ等を含む。
【0049】
【発明の効果】本発明の構成は前記の通りであり、また
前記作用があるので、下記効果を奏する。回転運動を直
線往復運動に変換するクランク機構は、均等に面圧を受
ける摺動面積が広い偏心カムを用いたので、強い伝達力
をうける前記摺動面の磨耗が、線接触で摺動していた従
来の偏心カムの磨耗に較べて極端に軽減される。このた
め、1行程のサイクルを短縮できる。
【0050】また、平行な2平面で構成している偏心カ
ムの摺動面の形成は、精度を良くすることが容易であ
る。本発明の偏心カムによって円筒型可動刃の休止期間
を設けることはできないが、駆動棒と可動体との間に間
隔を設けたので、完全な休止状態を作り出すことができ
る。
【0051】また、切断ずみ材を排出する押し出し棒
は、押し出したあと、すくにフライホイール等を基準と
するサイクル系外の手段により自ら元の位置へ復帰する
ので、押し出し棒の復帰時間を任意に短くできる。この
ため、この復帰は時間を短くした分だけ、系のサイクル
を短縮できる。
【0052】また、排出のための従来装置は、カムとカ
ム溝が常に接触していたが、本発明の排出装置は、排出
動作のときだけ、けりカムが傾動レバーに接触している
ので、磨耗が少ない。上記効果のため、本発明の拘束切
断機はより一層の高速化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の拘束切断機の実施例1の要部
の切断を示し、図3のI −I 線矢視断面図である。
【図2】図2は、実施例1を示し、図2(A)は図1を
基準として左側面図であり、図2(B)は図2(A)の
B−B線矢視断面図である。
【図3】図3は、図2(A)においてラムが左端に動い
た状態を示す図である。
【図4】図4は、図3におけるC−C線矢視断面図であ
る。
【図5】図5は、図1の平面図である。
【図6】図6は、図1の右側面図である。
【図7】図7は、左側の排出装置を示すための図6のVI
I −VII 線矢視断面図である。
【図8】図8は、右側の排出装置を示すための図6のVI
II−VIII線矢視断面図である。
【図9】図9は、ストッパを示すための正面断面図であ
る。
【図10】図10は、摺動カムと可動体等との位置関係
を示すための左側面図である。
【図11】図11は、偏心カムのその他の実施例を示
し、図11(A),図11(B)はともに断面図であ
る。
【図12】図12(A),(B),(C)は従来技術を
示し、図12(A)は円筒型可動刃の断面図、図12
(B)は切断後の突き棒の動作を示す図、図12(C)
は円筒型固定刃と可動刃の断面図である。
【図13】図13(A),(B)は従来技術を示し、図
13(A)は図12(A)の右側面図、図13(B)は
図13(A)の右側面図である。
【図14】図14(A),(B),(C)は従来の回転
カムとラムの形状を示し、図14(A)はラムが一端に
ある状態を示し、図14(B)はラムが他端にある状態
を示し、図14(C)は図14(B)のC−C線矢視断
面図である。
【符号の説明】
2…フレーム 3…円筒型固定刃 6a,6b…第2の案内体(案内壁) 7…円筒型可動刃 7L…左側の円筒型可動刃 7R…右側の円筒型可動刃 8…摺動ラム 9,10…第2の案内体 12aR,12aL,12bR,12bL…ストッパ 13…回転体 14…偏心カム 15…ピン 16…カム溝(窓穴) 17…モータ 18R…右側の駆動棒 18L…左側の駆動棒 19…可動体 31R…右側のけりカム 31L…左側のけりカム 33R…右側の押し出し棒 33L…左側の押し出し棒 35R…右側の傾動アーム 35L…右側の傾動アーム 36R…右側の引き棒 36L…左側の引き棒 38R…右側の圧縮スプリング 38L…左側の圧縮スプリング M…棒材 M´…切断ずみ材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーム(1)と、 前記フレーム(1)に固定された円筒型固定刃(3)
    と、 前記フレーム(1)に設けた第1の案内体(6a,6
    b)に案内されて往復動する可動体(19)と、 前記可動体(19)に設けられた2つの円筒型可動刃
    (7R,7L)と、 前記フレーム(1)に設けた第2の案内体(9,10)
    により案内されて往復動する摺動ラム(8)と、 前記摺動ラム(8)に一体的に設けられ、前記可動体
    (19)の一端を前記往復動方向に押すための第1の駆
    動棒(18L)と、 前記摺動ラム(8)に一体的に設けられ、前記可動体
    (19)の他端を前記往復動方向に押すための第2の駆
    動棒(18R)と、 前記第1の駆動棒(18L)と前記第2の駆動棒(18
    R)との間に前記可動体(19)を余裕をもって位置さ
    せるための間隔(S)と、 駆動源(17)の駆動力を受けて回転する回転体(1
    3)と、 前記回転体(13)の回転中心から偏心してピン(1
    5)が設けられ、前記ピン(15)に対して回転自由に
    取付けられた偏心カム(14)と、 前記摺動ラム(8)に設けられ、前記偏心カム(14)
    の摺動面を案内する摺動平面(16a)を有するカム溝
    (16)と、 前記2つの円筒型可動刃(7R,7L)のうちのどちら
    かの中にある切断ずみ材(M´)を交互に排出するため
    の排出装置とからなることを特徴とする拘束切断機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記排出装置は、 前記回転体(13)に同期する位相を有し特定角度
    (π)だけ位相がずれて回転するけりカム(31R,3
    1L)と、 前記けりカム(31R,31L)に押されて傾動する2
    体の傾動アーム(35R,35L)と、 前記傾動アーム(35R,35L)の傾動に連動し、切
    断ずみ材(M´)を排出するための押し出し棒(33
    R,33L)と、 前記回転体(13)の回転位相とは同期せず常時傾動ア
    ームを所定位置へ復帰させるように働く同期系外のスプ
    リングとかならることを特徴とする拘束切断機。
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