JP3225615B2 - 球体研削装置及び盤体溝加工装置 - Google Patents

球体研削装置及び盤体溝加工装置

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JP3225615B2
JP3225615B2 JP21974992A JP21974992A JP3225615B2 JP 3225615 B2 JP3225615 B2 JP 3225615B2 JP 21974992 A JP21974992 A JP 21974992A JP 21974992 A JP21974992 A JP 21974992A JP 3225615 B2 JP3225615 B2 JP 3225615B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被加工球体の表面を真
球状に研削(研磨)加工する球体研削装置及び盤体の案
内溝を加工する盤体溝加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の球体研削装置としては、例えば特
開平2−279271号が公知である。これは、図12
に示す如く互いに所定間隔を存して対向すると共に研削
工具となる2つの盤体1,2相互間に被加工球体3を挾
持して、両盤体1,2を相対回転させることにより、一
方の盤体1に設けた断面V字状をなす環状の案内溝4内
を被加工球体3が3点接触状態で転動し、その表面が真
球状に研削加工されるようにしたものである。この案内
溝4の断面形状は円周方向に連続して均一となってい
る。
【0003】また、大量生産方式の球体研削装置として
従来、図13に示すものがある。これは、コンベア5に
多量の被加工球体3をストレージし、研削工具となる2
つの盤体1,2相互間に、コンベア5上にある被加工球
体3を整列させながら送り込んで研削加工し、被加工球
体3が盤体1,2相互間を1周した後、この被加工球体
3を再びコンベア5に還流させてストレージする。この
動作を多数回繰り返すことによって、被加工球体3の表
面が真球状に研削加工されるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】斯かる従来のいずれの
装置も、被加工球体3が盤体1,2相互間を1周して元
の位置へ戻ったときに、盤体1,2により付与された被
加工球体3表面の研削加工痕跡を調べた結果、そのほと
んどが図14(イ),(ロ)に示す如く略一方向に沿う
研削加工痕跡のみであり、盤体1,2相互間で被加工球
体3はほとんどスキューが発生していないか、或はほん
のわずかのスキューしか発生しておらず、研削加工にむ
らがあることが判明した。
【0005】従って、被加工球体3の表面全体をむらな
く研削加工して、その真球度を向上させるためには、被
加工球体3が盤体1,2相互間を多数回通過する必要が
あり、研削加工効率が低くなるという問題点があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、真球度及び研削加工効率の向上
を図った球体研削装置を提供することである。また、本
発明の第2の目的は、真球度及び研削加工効率の向上を
図ることが可能な盤体の溝を加工することができる盤体
溝加工装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため請求項1記載の球体研削装置は、互いに所定間隔
を存して対向する2つの盤体相互間に被加工球体を挟持
して、前記2つの盤体の少なくとも一方を回転すること
により前記被加工球体の表面を真球状に研削加工する球
体研削装置において、前記2つの盤体の少なくともいず
れか一方に前記被加工球体を円周方向に転動案内する環
状の案内溝を設け、該案内溝の断面形状を、前記被加工
球体が前記案内溝をその円周上で公転するとき前記案内
溝と前記被加工球体との接触点が周期的に変化する如く
前記盤体の円周方向に連続して変化させたことを特徴と
る。 また、上記第1の目的を達成するため請求項2記
載の球体研削装置は、請求項1記載の球体研削装置にお
いて、前記案内溝は、前記被加工球体と前記盤体との接
触点の周期揺動から見た場合、前記被加工球体の公転P
CD上を公転する前記被加工球体の自転中心を通り、且
つ該自転中心から見て該自転中心と前記案内溝と接触す
る前記被加工球体の2つの接触点を結ぶ線の挟角の1/
2となる揺動軸線が前記被加工球体の公転PCD上で周
期的に連続して変化する案内溝であることを特徴とす
る。また、上記第1の目的を達成するため請求項3記載
の球体研削装置は、請求項1または2記載の球体研削装
置において、前記案内溝は、該案内溝と前記被加工球体
との接触点が正弦曲線を描いて周期的に連続して変化す
る案内溝であることを特徴とする。また、上記第1の目
的を達成するため請求項4記載の球体研削装置は、請求
項1、2または3記載の球体研削装置において、前記案
内溝は、公転PCD上を前記被加工球体が1回公転する
とき整数周期となっている案内溝であることを特徴とす
る。また、上記第1の目的を達成するため請求項5記載
の球体研削装置は、請求項1乃至3または4記載の球体
研削装置において、前記案内溝は、その溝断面が前記被
加工球体の半径に等しい部分円弧と、それに続いて底部
が凹状となっている案内溝であることを特徴とする。
に、上記第2の目的を達成するため請求項6記載の盤体
溝加工装置は、被加工球体を円周方向に転動案内する環
状の案内溝を有する盤体を回転させる回転手段と、前記
盤体の前記案内溝を加工すべき盤体面の垂直方向にし、
前記案内溝を加工する溝加工工具を進退移動させて、前
記盤体の案内溝を加工する盤体溝加工装置において、前
記溝加工工具を前記盤体の案内溝に前記被加工球体を接
触させた状態における前記被加工球体の球心を含む円環
ドーナツ仮想面に垂直な方向で、且つ公転PCDに対し
周期的に揺動させる溝加工工具揺動手段を有することを
特徴とする。
【0008】
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図11に基づ
き説明する。
【0010】[第1実施例]図1は本発明の第1実施例
に係る球体研削装置の被加工球体と2つの盤体との接触
状態の説明図であり、同図において、10,11は互い
に所定間隔を存して対向する盤体で、一方(図において
上方)の盤体(砥石盤体)10は固定で、他方(図にお
いて下方)の盤体(支持盤体)11は中心軸(図示省
略)を中心に回転自在である。
【0011】他方の盤体11の一側面(一方の盤体10
との対向面)には環状の案内溝12が設けられている。
この案内溝12は両盤体10,11相互間に一定の圧力
をかけた状態で挾持された被加工球体13を円周方向に
転動案内するものである。案内溝12の断面形状は、内
角(開き角)θが90°(なお、50°〜120°の範
囲であれば何度でも可)のV字形状で、被加工球体13
の公転PCDは変化させず、被加工球体13の中心から
一方の盤体10迄の距離及び他方の盤体11の回転中心
軸迄の距離は全周に亘って一定となっている。
【0012】案内溝12の断面形状は、図2に示す如く
被加工球体13が両盤体10,11相互間に挾持されて
転動して、正しい円運動(円運動をする時の被加工球体
13の中心の軌跡を図2中、1点鎖線Lで示す。)をし
た時にできる円周方向運動の被加工球体13の包絡線に
より構成される円環ドーナツ仮想体14に対して、案内
溝12の左右の傾斜面12a,12bが接触し、且つ左
右の傾斜面12a,12bの交点Xが円周方向で正しい
円に対して正弦曲線(サインカーブ)L1を描いて連続
して変化する。
【0013】即ち、まず最初に図1の(イ)に示すよう
に、両盤体10,11相互間に挾持されて研削加工され
る被加工球体13は、他方の盤体11との接触点B,C
から、これら各接触点B,Cと他方の盤体11の回転中
心Oとの間の距離RB,RCに比例する周速の回転力を
受け、自転軸心O′− O′を中心に、両盤体10,1
1との接触点A,B,Cに対して、各接触点A,B,C
と自転軸心O′− O′との間の距離ra,rb,rc
に比例する周速で自転する。また、各接触点A,B,C
の摩擦力と周速とによっては、被加工球体13が両盤体
10,11との間で微小な相対的滑りを発生しながら回
転する。
【0014】上述した従来装置にあっては、この状態で
被加工球体13が回転しない一方の盤体に対して1周し
て元の位置に戻ってくるわけで、その時、被加工球体1
3の表面に付加される研削加工痕跡は図14の(イ),
(ロ)に示す如くほとんどスキューのない一方向の研削
加工痕跡となっていたものである。
【0015】これに対して本発明においては、図1の
(イ)に示す如く被加工球体13と他方の盤体11との
接触点B,Cで接触する案内溝12の左右の傾斜面12
a,12bの交点Xが、図2に示す如く他方の盤体11
の円周方向で正しい円に対して正弦曲線L1を描いて盤
体11の円周方向に連続して変化し、その円周上のある
位置では、図1の(ロ)に示す如く案内溝12の左右の
傾斜面12a,12bの交点はX(ロ)となり、被加工
球体13と左右の傾斜面12a,12bとの接触点はB
(ロ),C(ロ)となり、被加工球体13の自転軸心は
O′− O′(ロ)となる。
【0016】従って、被加工球体13は、図1の(イ)
の状態から図1の(ロ)に示す自転軸心O′− O′
(ロ)を中心に転動して、研削工具である一方の盤体1
0とは接触点A(ロ)で、他方の盤体11とは接触点B
(ロ),C(ロ)でそれぞれ接触して、その表面が真球
状に研削加工される。
【0017】また、案内溝12の左右の傾斜面12a,
12bの交点は正しい円に対して正弦曲線を描いて、円
周上のある位置では図1の(ハ)に示すようにX(ハ)
となり、これに伴い被加工球体13の自転軸心はO′−
O′(ハ)となり、両盤体10,11と被加工球体13
との接触点はA(ハ),B(ハ),C(ハ)となって、
この状態で被加工球体13の表面が真球状に研削加工さ
れる。
【0018】従って、図1の(イ),(ロ),(ハ)の
3位置で研削加工されることを想定して、被加工球体1
3の表面の研削加工痕跡を推定すると図3の(イ)のよ
うになることが判明する。
【0019】しかし、実際には、案内溝12の左右の傾
斜面12a,12bの交点Xは、正しい円に対して1円
周内において複数回繰り返して正弦曲線を描いて元の位
置に位相を合わせて戻るようになっているので、被加工
球体13が両盤体10,11相互間を1周する間には、
多数回のスキューを連続して繰り返すために、被加工球
体13の表面全体がむらなく真球状に研削加工される。
【0020】図3の(ロ)は、実際に被加工球体13が
両盤体10,11相互間を1周する間に、その表面に付
加された研削加工痕跡を示す図であり、同図にて明らか
なように両盤体10,11相互間を1周するだけで被加
工球体13の表面全体がむらなく真球状に研削加工され
ていることが判明する。
【0021】図4は、本発明装置による研削加工と、従
来装置による研削加工との被加工球体の表面の真球度と
研削加工時間との関係を示す比較線図であり、同図中
(A)は本発明装置の場合を、(B)は従来装置の場合
をそれぞれ示す。同図にて明確なように、本発明装置の
方が従来装置に比べて、同一の真球度を得るための加工
時間は著しく短縮し、しかも最終到達精度もかなり向上
するものである。
【0022】次に、上述した断面V字形状の案内溝12
を他方の盤体11に付設する方法について、図5〜図7
に基づき説明する。
【0023】図5は、他方の盤体11にV字形断面の案
内溝12を切削加工にて付設するための切削装置(盤体
溝加工装置)の斜視図、図6は、同切削装置のブロック
構成図であり、両図において、15は他方の盤体11が
取り付けられる回転主軸で、駆動モータ16により駆動
される。この駆動モータ16は、制御部23からの回転
制御・位置制御の指令と、ロータリエンコーダ17から
のフィードバック信号とにより制御される。
【0024】一方、他方の盤体11に案内溝12を切削
加工するための切削工具(溝加工工具)18は、揺動軸
19に取り付けられている。この揺動軸19はクランク
機構20を介して切削工具オシレーション駆動モータ2
1に連結され、該駆動モータ21により駆動される。こ
の切削工具オシレーション駆動モータ21は、制御部2
3からの回転数制御・位相制御の指令と、第2のロータ
リエンコーダ22からのフィードバック信号とにより制
御される。
【0025】切削工具18は、他方の盤体11の盤面に
想定される前述の図2に示す予め設定された寸法の被加
工球体13によって作られる円環ドーナツ仮想体14に
接する断面V字形状の案内溝12を切削加工する。その
ために、図7に示す如く切削工具18の揺動角θ1内に
おける揺動により、(1)実線の状態から(2)破線の
状態(3)実線の状態(4)2点鎖線の状態(5)実線
の状態の順序で、円環ドーナツ仮想体14、即ち図
予め設定された寸法の円23に接するように、この円2
3の中心Oを通る軸線が、図5の揺動軸19の軸線L2
と一致するようにしてある。
【0026】従って、切削工具18を揺動させて断面V
字形状の案内溝12を切削加工しても、該案内溝12を
転動する予め設定された寸法の被加工球体13は、他方
の盤体11の円周方向の溝の中心に対して正しい円運動
を行なうことができるものである。
【0027】ところで、断面V字形状の案内溝12の切
削加工は、回転主軸15及び切削工具オシレーション駆
動モータ21の回転を各々一定にすれば、前述した案内
溝12の傾斜面12a,12bの交点X、即ちV字形切
削工具18の先端の軌跡は正弦曲線となるが、該正弦曲
線に限定されるものではない。また、断面V字形状の案
内溝12は、円周上での急激なスキューによるキズを防
止するため、他方の盤体11を一周した時に、元の位相
で一致することが必要である。そのため、他方の盤体1
1の案内溝12の全円周長さと前記正弦曲線の周期との
比が正数倍になるように、両駆動モータ16,21の回
転数と位相とを制御するようにしてある。
【0028】案内溝12の幅の円周方向の周期的変化
と、案内溝12での被加工球体13の接触点B,Cは逆
位相で変化し、被加工球体13の公転PCDは周期的変
化をせず、正円である。
【0029】[第2実施例]次に、本発明の第2実施例
を図8〜図11に基づき説明する。なお、本実施例にお
いて、上述した第1実施例と同一部分については、図面
に同一符号を付して説明する。
【0030】本実施例は、他方の盤体11の一方の盤体
10との対向面に、断面形状が部分円弧形状部12′a
の底部にU字形状部12′bを有する形状の環状の案内
溝12′を設けると共に、一方の盤体10の他方の盤体
11との対向面に、断面形状が部分円弧形状をなす環状
の案内溝24を設けたものである。一方の盤体10の案
内溝24の断面部分の部分円弧形状部の半径と、他方の
盤体11の案内溝12′の断面部分の部分円弧形状部1
2′aの半径は、被加工球体13の直径の略1/2に設
定されている。他方の盤体11の案内溝12′のU字形
状部12′bが、他方の盤体11の円周方向に正しい円
に対して正弦曲線状に左右に連続的に位置変化してい
る。即ち、図8(ロ),(ハ)はU字形状部12′bの
位置変化を示す。
【0031】図8(イ)において被加工球体13が一方
の盤体10と接触する位置の中心はA、他方の盤体11
と接触する位置の中心は各々B,Cとなり、従って、前
述した第1実施例と同様に被加工球体13の自転軸は
O′− O′となる。
【0032】一方、図8(ロ)では、被加工球体13の
自転軸はO′− O′(ロ)となり、図8(ハ)では前記
自転軸はO′− O′(ハ)となり、被加工球体13は両
盤体10,11相互間で連続的にその自転軸を変化させ
てスキューを発生させ、短時間に被加工球体13の表面
全体が真球状に研削加工されるものである。
【0033】従って、図8(イ),(ロ),(ハ)の3
位置で研削加工されることを想定して、被加工球体13
の表面の研削加工痕跡を推定すると図9(イ)のように
なるが、実際に両盤体10,11相互間を1周して研削
加工された被加工球体13の表面の研削加工痕跡は図9
(ロ)のようになる。
【0034】次に他方の盤体11へ案内溝12′を付設
する方法について、図10を基に説明する。まず、切削
工具オシレーション駆動モータ21により直線的に揺動
する揺動軸19′に図11(イ)の切削工具18′aを
取り付けて、この揺動軸19′を揺動させずに案内溝1
2′の部分円弧形状部12′aを切削加工する(他方の
盤体10に対する案内溝24′の付設も同様にして行な
える)。次いで、揺動軸19′に図11(ロ)の切削工
具18′を付け替えて、該揺動軸19′を揺動させるこ
とにより、案内溝12′のU字形状部12′bを切削加
工するものである。
【0035】なお、回転主軸15と揺動軸19′の回転
数・位相制御は、上述した第1実施例と同様である。
【0036】また他方の盤体11に対する案内溝12′
のU字形状部12′bの切削加工は、偏心切削方法によ
っても行なえる。また、他方の盤体11に対する案内溝
12′の部分円弧形状部12′aの付設及び他方の盤体
10に対する案内溝24の付設は、被加工球体13によ
る馴じませ成形加工にて予め行なう方法もある。
【0037】なお、本発明における他方の盤体に付設さ
れる案内溝の断面形状は、上述した各実施例の他にも、
円弧状、コ字状、台形、その他、各種形状を選択し得る
ものである。
【0038】また、両盤体についても、そのいずれか一
方または両方を回転させてもよい。また、案内溝の断面
形状が盤体の周方向に連続的に変化する態様も、正弦曲
線を描いて変化するものに限られることなく、被加工球
体の公転PCD内を周期的に変化して元位置に戻る閉ル
ープを描いて変化するものであればよい。
【0039】更に、本発明の案内溝の要件としては、次
の事項である。
【0040】まず、被加工球体と盤体との接触点の周期
的揺動から見た場合、被加工球体の公転PCD上を公転
する被加工球体の自転中心を通り、且つ該自転中心から
見て該自転中心と案内溝と接触する被加工球体の2つの
接触点を結ぶ線の挾角の1/2となる揺動軸線が被加工
球体の公転PCD上で周期的に連続して変化する案内溝
であること。
【0041】また、一方の盤体10が平面である場合に
は、被加工球体の周期的揺動から見た場合、前記公転P
CD上を公転する被加工球体の自転中心が、該公転PC
D上を中心として周期的に変化する案内溝であってもよ
い。
【0042】更に、変化する周期の連続性から見た場
合、前記公転PCD上を被加工球体が1回公転すると
き、前記周期が整数周期となっている案内溝であるこ
と。
【0043】
【発明の効果】以上の如く本発明の球体研削装置によれ
ば、被加工球体の表面全体が極めて短時間のうちに研削
工具である盤体と接触して、むらなく研削加工されるの
で、真球度が向上する。また、本発明の球体研削装置に
よれば、被加工球体の自転軸が大きく変化することによ
って、被加工球体と盤体との接触点での相対的な滑り量
が増大するので、研削加工効率が向上する。更に、本発
明の盤体溝加工装置によれば、真球度及び研削加工効率
の向上を図ることが可能な盤体の溝を加工することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る球体研削装置の被加
工球体と2つの盤体との接触状態の説明図である。
【図2】同装置における案内溝の断面形状の変化状態を
示す模式図である。
【図3】同装置において研削加工された被加工球体の表
面の研削加工痕跡を示す図である。
【図4】本発明装置と従来装置における加工時間と真球
度との関係を示す比較線図である。
【図5】本発明装置における他方の盤体に案内溝を付設
するための切削装置の斜視図である。
【図6】同切削装置のブロック構成図である。
【図7】同切削装置における切削工具の揺動状態を示す
図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る球体研削装置の被加
工球体と2つの盤体との接触状態の説明図である。
【図9】同装置において研削加工された被加工球体の表
面の研削加工痕跡を示す図である。
【図10】同装置における他方の盤体に案内溝を付設す
るための切削装置の斜視図である。
【図11】同切削装置において用いる切削工具の一部切
欠平面図である。
【図12】従来の球体研削装置の断面図である。
【図13】図12と異なる従来の球体研削装置の斜視図
である。
【図14】従来装置により研削加工された被加工球体の
表面の研削加工痕跡を示す図である。
【符号の説明】
10 一方の盤体 11 他方の盤体 12,12′ 案内溝 13 被加工球体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−162148(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 11/06 B24B 37/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定間隔を存して対向する2つの
    盤体相互間に被加工球体を挟持して、前記2つの盤体の
    少なくとも一方を回転することにより前記被加工球体の
    表面を真球状に研削加工する球体研削装置において、前
    記2つの盤体の少なくともいずれか一方に前記被加工球
    体を円周方向に転動案内する環状の案内溝を設け、該案
    内溝の断面形状を、前記被加工球体が前記案内溝をその
    円周上で公転するとき前記案内溝と前記被加工球体との
    接触点が周期的に変化する如く前記盤体の円周方向に連
    続して変化させたことを特徴とする球体研削装置。
  2. 【請求項2】 前記案内溝は、前記被加工球体と前記盤
    体との接触点の周期揺動から見た場合、前記被加工球体
    の公転PCD上を公転する前記被加工球体の自転中心を
    通り、且つ該自転中心から見て該自転中心と前記案内溝
    と接触する前記被加工球体の2つの接触点を結ぶ線の挟
    角の1/2となる揺動軸線が前記被加工球体の公転PC
    D上で周期的に連続して変化する案内溝であることを特
    徴とする請求項1記載の球体研削装置。
  3. 【請求項3】 前記案内溝は、該案内溝と前記被加工球
    体との接触点が正弦曲線を描いて周期的に連続して変化
    する案内溝であることを特徴とする請求項1または2記
    載の球体研削装置。
  4. 【請求項4】 前記案内溝は、公転PCD上を前記被加
    工球体が1回公転するとき整数周期となっている案内溝
    であることを特徴とする請求項1、2または3記載の球
    体研削装置。
  5. 【請求項5】 前記案内溝は、その溝断面が前記被加工
    球体の半径に等しい部分円弧と、それに続いて底部が凹
    状となっている案内溝であることを特徴とする請求項1
    乃至3または4記載の球体研削装置。
  6. 【請求項6】 被加工球体を円周方向に転動案内する環
    状の案内溝を有する盤体を回転させる回転手段と、前記
    盤体の前記案内溝を加工すべき盤体面の垂直方向にし
    て、前記案内溝を加工する溝加工工具を進退移動させ
    て、前記盤体の案内溝を加工する盤体溝加工装置におい
    て、前記溝加工工具を前記盤体の案内溝に前記被加工球
    体を接触させた状態における前記被加工球体の球心を含
    む円環ドーナツ仮想面に垂直な方向で、且つ公転PCD
    に対し周期的に揺動させる溝加工工 具揺動手段を有する
    ことを特徴とする盤体溝加工装置。
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