JP3223379B2 - 段ボール用耐水性接着剤組成物 - Google Patents

段ボール用耐水性接着剤組成物

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克明 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は澱粉にカチオン系水溶性
アセトン樹脂を特定量添加して成る澱粉系耐水段ボール
用接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国における段ボール用接着剤は、経
済性、作業性の点からそのほとんどが澱粉を主体とする
ものであるが、この澱粉主体の接着剤は耐水性能が乏し
く、湿ったり濡れたりした時に膨潤軟化してその接着力
を失うという問題点を有している。従来、澱粉主体の段
ボール用接着剤を耐水化する方法として、澱粉に水溶性
のユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾル
シノール樹脂、ケトン樹脂の如き非カチオン性のホルマ
リン系熱硬化性樹脂やエポキシ樹脂を添加する方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、1)耐水強度が充分でないとか、2)糊
液の増粘が著しく現場での連続的使用に適さないとか、
また3)前記熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂を併用添加す
る方法では、二液型のために配合が面倒な上、接着強度
の発現が遅く、貼合速度が低下し、生産性が落ちるなど
の欠点があった。
【0004】本発明の目的は、耐水段ボールの貼合に際
しての上記の欠点を改良し、作業性が良く、優れた耐水
性能を示す耐水性接着剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、澱粉にカチオ
ン系水溶性アセトン樹脂を添加することにより、良好な
作業性を維持しつつ段ボールの耐水性を著しく向上させ
得ることを見出した。
【0006】すなわち本発明は、アセトン1モルに対し
てホルムアルデヒド 1.5〜10モル、含窒素カチオン化物
0.01〜0.5 モルを反応せしめて得られるカチオン系水溶
性樹脂を澱粉 100重量部に対して 0.1〜15重量部添加し
て成る段ボール用耐水性接着剤組成物である。
【0007】本発明におけるカチオン系水溶性アセトン
樹脂を製造する方法としては、アセトン1モルに対して
ホルムアルデヒド 1.5〜10モル好ましくは 2.0〜6.0 モ
ル、および含窒素カチオン化物を0.01〜0.5 モル好まし
くは0.05〜0.2 モルを、アルカリ性水溶液中で縮合せし
める方法で良い。ホルムアルデヒドが 1.5モル以下では
発熱が急激に起り反応の抑制が困難となり、10モル以上
では反応速度が著しく遅くなり現実的でない。含窒素カ
チオン化物が0.01モル以下では生成するアセトン樹脂の
耐水性を発現せしめるのに充分でなく、 0.5モル以上に
しても耐水性能はさほど増加せず、コストアップとなり
工業的には使用が困難になる。なお、反応後、該縮合生
成物に尿素、メラミン等を混合しても差し支えない。
【0008】含窒素カチオン化物としては、塩酸グアニ
ジン、硝酸グアニジン、リン酸グアニジン、炭酸グアニ
ジン、スルファミン酸グアニジン、塩酸アミノグアニジ
ン、重炭酸アミノグアニジン、硫酸アミノグアニジン等
のグアニジン塩、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミ
ン等の脂肪族アミン、リン酸グアニル尿素、硫酸グアニ
ル尿素、硝酸グアニル尿素等のグアニル尿素塩等を挙げ
ることができ、これらは一種または二種以上組合わせて
使用できる。
【0009】耐水性向上の機構は定かではないが、本発
明によるカチオン系水溶性アセトン樹脂は、水に無限大
に希釈可能であるため、糊液中の澱粉粒間に満遍なく樹
脂が浸透し、澱粉粒を被覆し、段ボール原紙に吸着さ
せ、その後の熱圧工程で段ボール原紙間に強固な結合を
形成せしむるに効力があるものと推定される。その結
果、製品化された段ボールが、雨、雪などの天候に基づ
く水濡れや、包装内容物由来の水を被ったり、または高
湿度下に晒されたりしても、接着力を保持することがで
き、従って、魚、野菜、果物用の段ボール箱のような高
度な耐水性を必要とする用途に適用可能となる。
【0010】澱粉に対する本発明のカチオン系水溶性ア
セトン樹脂の配合量は、特に限定されることなく接着力
を損なわない範囲内で目的とする耐水性に応じて配合す
ることができるが、配合効果と経済性との兼ね合いによ
り、澱粉 100重量部に対して固形分50%の本発明のカチ
オン系水溶性樹脂を 0.1〜15重量部、好ましくは1〜10
重量部配合することが望ましい。すなわち、 0.1重量部
以下ではその耐水性付与効果が弱く、15重量部以上にし
ても、耐水性に著しい向上は見られず、逆にコストの上
昇、糊液粘度の増大という欠点が現れ、いずれにしても
現実的ではない。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、発明の主旨
はもとよりこれに限定されるものではない。
【0012】実施例. (1)温度計、還流冷却管、攪拌機を備えた 500mL四ツ
口フラスコに40%ホルマリン 225g(3.0 モル)、アセ
トン58g(1.0 モル)、25%苛性ソーダ5mLを投入し、
50℃で3時間反応させた。その後テトラエチレンペンタ
ミン 9.5g(0.05モル)を加えさらに1時間反応を続け
た後、室温に冷却し、20%蟻酸でpHを 7.5に調整して、
カチオン系水溶性アセトン樹脂を得た。該樹脂の固形分
を50%に合せて耐水化剤Aとした。
【0013】(2)本発明による耐水化剤の性能比較に
は市販の耐水化剤を用いた。 カチオン系水溶性ポリアミド樹脂:ディックハーキュレ
ス(株)社製 カイメンS−25(固形分を50%に調
製)を耐水化剤Bとした。 非カチオン系ケトン樹脂:ディックハーキュレス(株)
製 エピノックスP−468L(固形分を50%に調製)
を耐水化剤Cとした。
【0014】(3)60℃の温水 550L(リットル)に耐
水段ボール接着剤用キャリャー澱粉[(株)ホーネンコ
ーポレーション社製、HR−160] 120Kgを懸濁さ
せ、これに苛性ソーダ13.8Kgを添加して糊化させ、さら
にこの温度で15分間攪拌を続けてキャリャー部糊液を得
た。
【0015】一方、前もって35℃の水1080Lに硼砂9Kg
を溶解した溶液に耐水段ボール接着剤メイン澱粉
[(株)ホーネンコーポレーション製、HR−202]
500Kgおよび上述の耐水化剤31Kgを添加し、よく攪拌混
合してメイン部を調製した。このメイン部に前述のキャ
リャー部糊液を徐々に添加し、添加後、15分間攪拌を続
けでき上がり糊液を得た。
【0016】本発明の効果を明らかにするために、前述
の方法で合成したカチオン系水溶性樹脂および比較対照
としての市販の各耐水化用樹脂を配合して調製した耐水
段ボール接着剤糊液を使用して、三菱ラングストン社製
コルゲータ(貼合速度: 200m/min 、貼合幅:2200m
m)により、ライナー(大昭和製紙製、耐水ライナー、
KT−280)と中芯(大昭和製紙製、耐水中芯、SC
PT−180)を貼合し、その貼合速度を観察した。
【0017】得られた段ボールシートを8cm×5cmの大
きさに切断して試験片とし、常態における接着力、並び
に20℃の水中に3分間および60分間浸漬した後、その試
験片の湿潤状態における接着力をJIS−Z−0402
に従ってピンテスターで測定した。また前記の接着剤糊
液の製糊直後と40℃に24時間放置した後の粘度をフォー
ドカップ法で測定した。その結果を下表に示す。
【0018】
【0019】
【発明の効果】以上の結果より明白に認められるよう
に、本発明のカチオン系水溶性アセトン樹脂を耐水化剤
として用いた耐水性接着剤組成物を使用すると、作業性
に問題なく優れた耐水性能を有する段ボール製品を得る
ことができる。
【0020】本発明の接着剤組成物は、段ボールの製造
に使用して最適であることから段ボール用接着剤として
説明したが、本発明で使用するカチオン系水溶性アセト
ン樹脂は接着剤に限ることなく澱粉系組成物の耐水化剤
として使用できる。また、本発明の接着剤組成物は、段
ボール用以外の壁紙、合紙などの澱粉系接着剤としても
使用できる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトン1モルに対してホルムアルデヒ
    ド 1.5〜10モルおよび含窒素カチオン化物0.01〜 0.5モ
    ルを反応せしめて得られるカチオン系アセトン樹脂を、
    澱粉 100重量部に対して 0.1〜15重量部添加して成るこ
    とを特徴とする段ボール用耐水接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 含窒素カチオン化物がグアニジン塩であ
    ることを特徴とする請求項第1項記載の段ボール用耐水
    性接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 含窒素カチオン化物がグアニジン尿素塩
    であることを特徴とする請求項第1項記載の段ボール用
    耐水性接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 含窒素カチオン化物が脂肪族アミンであ
    ることを特徴とする請求項第1項記載の段ボール用耐水
    性接着剤組成物。
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