JPS5835632B2 - 耐水段ボ−ル接着剤の製造法 - Google Patents

耐水段ボ−ル接着剤の製造法

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JPS5835632B2
JPS5835632B2 JP54115860A JP11586079A JPS5835632B2 JP S5835632 B2 JPS5835632 B2 JP S5835632B2 JP 54115860 A JP54115860 A JP 54115860A JP 11586079 A JP11586079 A JP 11586079A JP S5835632 B2 JPS5835632 B2 JP S5835632B2
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一徳 菊池
英明 宮川
咸一 三宅
克明 田中
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HONEN SEIYU KK
YUTAKA HORUMARIN KOGYO KK
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HONEN SEIYU KK
YUTAKA HORUMARIN KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、でん粉にアルカリ硬化型アセトン変性アミノ
樹脂液を特定量添加して成るでん粉率耐水段ボール接着
剤の製造法に係わり、その目的とするところは、耐水性
能が優れ、かつ高速貼合適性を有する安価な段ボール用
接着剤を提供することにある。
我が国における段ポール用接着剤は、そのほとんどがで
ん粉を主体とするものであり、所謂スティン・ホール方
式によって製造されている。
この方式による糊液は、使用する全でん粉の10〜20
%を苛性ソーダまたは苛性ソーダと加熱蒸気により完全
に糊化させたキャリヤ一部と残りのでん粉を水に分散さ
せたメイン部から成っており、メイン部のでん粉がキャ
リヤ一部の助けをかりて完全糊化されたとき最終的に段
ボールの接着力が作り出される。
しかるに、このでん粉を主体とする段ボール用接着剤は
耐水性能が乏しく、湿ったり漏れたりした時に膨潤軟化
してその接着力を失う。
従来、でん粉主体の段ボール用接着剤を耐水化する方法
として、でん粉に水溶液の尿素・ホルムアルデヒド樹脂
、尿素・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・
ホルムアルデヒド樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂、レゾルシノール・ホルムアルデヒド樹脂、アセト
ン・ホルムアルデヒド樹脂(ケトン樹脂)等を添加する
方法が知られている。
しかしながら、これら水溶性のホルムアルデヒド系樹脂
の添加は、耐水性付与効果が弱い、高価である、作業性
が悪い、キユアリングに高温または長時間を要する、遊
離ホルムアルデヒド量が多い、等の欠点を有し、未だ充
分満足し得るものは得られていない。
すなわち、水溶性の尿素・ホルムアルデヒド樹脂は安価
であり、該樹脂を添加した段ボール用接着剤は、初期接
着性(グリーンボンド)が良(、貼合速度が速(、貼合
して得られた段ボールシートは堅く、積圧強度が高い等
、捨てがたい利点を有するものであるが、公知のごとく
、酸性において縮合反応が進むために、普通のでん粉を
主体とする段ボール用接着剤のごとき苛性ソーダを用い
てアルカリ性にした媒体中で使用する場合には充分に反
応が進行せず、ゆえに段ボールの貼合を行なうような温
和な加熱条件下では耐水性の発現が極めて不完全である
という欠点を有している。
このため、充分な耐水性を発現させるためには、ただ単
に常温で長時間放置するようなキユアリング方式では不
完全であり、高温処理という特別なキユアリング操作を
必要とするが、この特別な操作は現行のコルゲータ−で
は実施できない。
また、水溶性の尿素・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂
やメラミン・ホルムアルデヒド樹脂は中性乃至弱酸性に
おいて反応速度が最大になり、尿素・ホルムアルデヒド
樹脂に比べて段ボール貼合時にキユアリングが起り易い
はずであるが、現実には尿素樹脂と同様、耐水性の発現
は不完全である。
さらに、水溶性のフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、
レゾルシノール・ホルムアルデヒド樹脂およびアセトン
・ホルムアルデヒド樹脂はアルカリ硬化性であるから段
ボール貼合時に充分にキユアリングが起ることが期待さ
れるが、実際にはキユアリングは不完全である。
すなわち、フェノール樹脂はキユアリングに高温または
長時間を要し、レゾルシノール樹脂は作業性が悪くかつ
高価であるという欠点を有するものである。
一方、アセトン・ホルムアルデヒド樹脂は、前述の耐水
化剤の中では耐水性付与効果が最も太きいが、反面、初
期接着性が悪い、貼合速度が遅い価格が高い、等の欠点
を有している。
すなわち、アセトン・ホルムアルデヒド樹脂は、熱硬化
性の部類に属する樹脂である(プラスチックハンドブッ
ク、朝倉書店発行)が、段ボール貼今時に受ける程度の
熱量では硬化せず、反対に冷えると硬化するという熱可
塑性樹脂のような性質を有する。
このような性質を有するために、アセトン・ホルムアル
デヒド樹脂は初期接着性が悪く、段ボール製造時の貼合
速度を上げることができない。
このような耐水段ボール接着剤におけるアセトン・ホル
ムアルデヒド樹脂の欠点を補う方法として、尿素樹脂を
併用する方法が試みられている。
しかしながら、このケトン樹脂と尿素樹脂を併用する方
法は、前記した両者の長所がそのまま生かされず、却っ
て、これらの長所が相殺されてしまうため、それぞれの
樹脂の添加量を多くする必要が生じ、経済的に不利とな
るばかりが、耐水性能ならびに高速貼合適性においても
十分満足し得る段ボール接着剤は得られない。
本発明者らは、これら従来法の欠点を解消し、耐水性能
ならびに高速貼合適性に優れた安価な段ボール用接着剤
を開発すべく鋭意研究した結果、段ボール接着剤の耐水
化剤として、アセトンによる変性度をある範囲内に限定
することにより得られるアルカリ硬化型変性アミン樹脂
液を使用すれば、前記尿素樹脂およびケトン樹脂の長所
を伸ばし、しかも欠点を解消した耐水段ボール接着剤が
得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、でん粉を主体とする段ボール接着
剤の製造方法において、アミノ化合物1モルニ対し、ホ
ルムアルデヒド1.5〜12モル、アセトン0.3〜3
モルを共縮合せしめて成るアルカリ硬化型アセトン変性
アミノ樹脂液を、でん粉に対して0.5〜10重量%重
量用量添加とを特徴とする耐水段ボール接着剤の製造法
である。
本発明方法において使用するアセトン変性アミノ樹脂液
は、尿素、エチレン尿素、メラミン、アセトグアナミン
、ベンゾグアナミン等のごときアミノ化合物の1種もし
くは2種以上1モルに対し、ホルムアルデヒド1.5〜
12モル、アセトン0.3〜3モルを共縮合せしめて成
るアルカリ硬化型変性アミノ樹脂液であり、その製造方
法としては、アミノ化合物1モルに対してホルムアルデ
ヒド1.5〜12モルの割合で混合し、公知の方法によ
り加熱縮合して得たアミン樹脂の初期網金物に、アセト
ンをアミノ化合物1モル当り0.3〜3モルの割合で添
加し、さらに必要に応じて、ホルムアルデヒドを追加し
て温度50〜90℃、pH9〜12のアルカリ性下で共
縮合せしめる方法が好ましい。
最初ノアミノ樹脂初期縮合物において、アミノ化合物と
ホルムアルデヒドのモル比は、アミノ化合物の官能基数
に比例して増す必要があるが、ホルムアルデヒドが過剰
になり過ぎるとアミノ樹脂自身の反応速度が著しく遅く
なるので、これを防止するため、ホルムアルデヒドの一
部をアセトン添加時に分割して添加することが望ましい
このアセトン変性アミノ樹脂液を製造するに際し最も重
要なことは、アミノ化合物とアセトンとのモル比をアミ
ノ化合物1モルに対してアセトン0.3〜3モルと限定
した点である。
アセトンがアミノ化合物1モルに対して0.3モル未満
であると、アミノ化合物の性質が現われ、アルカリ性下
ではケル化しなくなるため、本発明の効果は得られない
また、アセトンが3.0モル以上になると、反応時の発
熱が激しくなるため、十分な注意と沸騰留出の防止設備
が必要となるばかりか、樹脂液の粘度が低くなり過ぎる
ため、段ボール接着剤としての用途には適さなくなって
しまう。
アミノ化合物1モルに対してアセトンが0.3モル以上
になるとアルカリ性下でゲル化するようになり、またア
セトンが0.3〜3.0モルの範囲内であると反応時の
激しい発熱を抑えることができ、かつ、段ボール接着剤
として好適な粘度の樹脂液が得られる。
アルカリ硬化型アセトン変性アミノ樹脂液の添加方式は
段ボール接着剤の製造過程におけるメイン部に添加する
ことが好ましいが、製糊終了後に加えてもよい。
添加量はでん粉に対して0.5〜10重量%の範囲内が
適当であり、これより少ない場合は耐水性付与効果や貼
合速度の向上効果が発揮されず、一方、これより多い場
合は効果の向上が期待できないばかりか段ボール接着剤
の糊液粘度が上昇し、極端な場合はゲル化してしまう等
の欠点を生じてくる。
段ボール接着剤の耐水化剤として、本発明のごとく、ア
ミノ化合物1モルに対し、ホルムアルデヒド1.5〜1
2モル、アセトン0.3〜3モルヲ共縮合せしめて成る
アルカリ硬化型アセトン変性アミノ樹脂液を使用した場
合、尿素樹脂とケトン樹脂を単に併用した場合に比べて
著しく優れた耐水性付与効果ならびに貼合速度向上効果
が得られることは、本発明者らが実験によって現象的に
捕えたものであり、その詳細な理由については未だ明ら
かでないが、これら合成樹脂の硬化時における三次元構
造の形成速度や強弱等に起因するものと思われる。
本発明によれば、段ボール接着剤を製造するに当り、特
別な製糊方式または操作を必要とせず、現行のスティン
・ホール方式に従って製糊することができるのみならず
、段ボール接着剤の耐水化剤として尿素樹脂とケトン樹
脂を単に使用したものに比べて著しく優れた耐水性能と
高速コルゲータ−貼合適性を備えた耐水段ボール接着剤
を簡単にしかも経済的に製造することができる。
また、ホルムアルデヒド系樹脂を耐水化剤として使用し
た耐水段ボール接着剤糊液は保存中に該樹脂がアルカリ
劣化を起すため耐水性能が徐々に低下し、通常の場合、
24時間後には糊液調製後の50%以下、48時間後に
は30%以下の耐水接着力を示すようになるが、本発明
方法により得られる耐水段ボール接着剤糊液は、保存時
のアルカリ劣化による耐水性能低下が従来品と比較して
著しく少ないため可使用時間が長いという特長を有する
さらに、耐水化剤としての樹脂添加量が比較的少なくて
すむため、接着剤コストを下げることができ、また、故
紙の回収も容易となる等の効果をも有する。
次に実施例をあげて本発明の詳細な説明する。
実施例 1 37%濃度のホルマリン20kgと尿素6kgを混合し
、この混合物に第三リン酸ソーダを加えてpH9,6と
し、攪拌しながら90℃まで昇温させた。
90℃で30分間反応させてから20%ギ酸水溶液を加
えて反応液のpH5,0とし、縮合反応を続げた。
反応液を10℃まで冷却して白濁しなくなった時点で第
三リン酸ソーダを加え、反応液のpHを9.0にすると
同時に反応液の温度を50℃まで冷却した。
次いでアセトンを32kg添加して20分間反応させた
後、80℃に昇温させて30分間反応させた。
その後、20%ギ酸水溶液で反応液のpHを7.5にし
て冷却した。
冷却後、減圧脱水して濃度50%のアルカリ硬化型アセ
トン変性尿素樹脂液を得た。
60℃の温水6001に耐水段ボール接着剤用キャリヤ
ーでん粉(豊年製油製、HR−160)90kgを懸濁
させ、これに苛性ソーダ5.25kgを添加して糊化さ
せ、さらにこの温度で15分間攪拌を続けてキャリヤ一
部糊液を得た。
一方、前もって、35℃の水7401に糊砂5kgを溶
解した溶液に普通コーンスターチ410kgおよび前述
のアルカリ硬化型アセトン変性尿素樹脂液15kgを添
加し、よく攪拌混合してメイン部を調製した。
このメイン部に前述のキャリヤ一部糊液を徐々に添加し
、添加後、15分間攪拌を続け、でき上り糊液を得た。
対照例 1 実施例1で使用したアセトン変性尿素樹脂液の代わりに
尿素樹脂液(固形分50%)25kgを用い、そのほか
は実施例1と同様にしてでき上り糊液を得た。
対照例 2 実施例1で使用したアセトン変性尿素樹脂液の代わりに
アセトン・ホルムアルデヒド樹脂液(固形分50%)2
5に9を用い、そのほかは実施例1と同様にしてでき上
り糊液を得た。
対照例 3 実施例1で使用したアセトン変性尿素樹脂液の代わりに
尿素樹脂液(固形分50%)25kgとア**七トン・
ホルムアルデヒド樹脂液(固形分50%)25kgを用
い、そのほかは実施例1と同様にしてでき上り糊液を得
た。
本発明方法における効果を明らかにするために、前記実
施例1および対照例1〜3により調製した耐水段ボール
接着剤糊液を使用して、三菱ラングストン社製コルゲー
タ(貼合速度:200m/分、貼合幅:2200mm)
により、ライナー(本州製紙製、耐水ライナー、5K−
300)と中芯(本州製紙製、耐水中芯、5SCP−1
60)を貼合し、その貼合速度を観察した。
この段ボールシートを8cIrL×5cIrLの大きさ
に切断した後、20℃の水中に24時間浸漬し、その試
験片の湿潤状態における接着力をJIS−20402に
従ってピンテスターで測定した。
また、前記の接着剤糊液を室内に24時間放置した後、
同様に段ボールを貼合し、湿潤状態における接着力を測
定した。
これらの測定結果を次表に示す。
この結果から、本発明方法により製造した耐水段ボール
接着剤は耐水化剤の添加量が少ないにもかかわらず、耐
水性能および高速貼合適性が優れているばかりか、糊液
保存時の耐水性能の低下も極めて少ないことが認められ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 でん粉を主体とする段ボール接着剤の製造法におい
    て、アミノ化合物1モルに対し、ホルムアルデヒド1.
    5〜12モル、アセトン0.3〜3モルを共縮合せしめ
    て成るアルカリ硬化型アセトン変性アミノ樹脂液を、で
    ん粉に対して0.5〜1.0重量%量添加することを特
    徴とする耐水段ボール接着剤の製造法。
JP54115860A 1979-09-10 1979-09-10 耐水段ボ−ル接着剤の製造法 Expired JPS5835632B2 (ja)

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JPS5641278A JPS5641278A (en) 1981-04-17
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