JP3223321U - スライダー部と収納部と取付支柱具との組み合せ - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄骨柱を建て込む前に地上において、垂直ネットをクレーン等の重機を使用することなく、安全かつ簡便に、鉄骨梁を取付ける前に設置する、垂直ネット先行設置手段としてのスライダー部とスライダー収納部と取付支柱具との組み合わせを提供する。【解決手段】内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10を収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための取付支柱具30との組み合せにおいて、スライダー収納部20の外管21が取付支柱具30に接合されて構成される。【選択図】図7

Description

本考案は、スライダー部と収納部と取付支柱具との組み合せに関する。
建設現場において、ボルト、工具等の敷地外への落下防止のために建築物の外側構面に垂直ネットが設置されることがある。垂直ネットは鉄骨柱間に張った被覆ワイヤーに取り付けられるが、鉄骨梁が取り付けられていないと隣接する鉄骨柱間に被覆ワイヤーを架け渡すことが困難であり、また、鉄骨梁架設作業の障害になるおそれがあるため、垂直ネットは鉄骨梁を架設した後に設置されることが多い。
鉄骨建方作業において、外周部の鉄骨梁を取り付ける際には垂直ネットが設置されていないため、ボルトや工具等が落下すると、建設敷地内のみならず、外部に落下することがあり、工事関係者だけでなく、歩行者や通行車両等の第三者にとっても危険であった。
特許文献1には、鉄骨梁を取り付ける前に垂直ネットを設置する垂直ネット先行設置工法を提供する発明が記載されており、垂直ネット先行設置工法は、「鉄骨柱の頂部に、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り付ける工程(第1の工程)、図9を参照」と「前記鉄骨柱を、前記固定部が外側となるように建て込む工程(鉄骨柱建込み工程)」とからなる。そして、「垂直ネットが固定された棒部材の両端それぞれを、隣接する前記鉄骨柱の前記固定部に取り付ける工程(第2の工程),図10を参照」とからなる。
第1の工程は、鉄骨柱が地上にある場合に、地上で手作業により行うことができるが、
鉄骨柱建込み工程は、改良を必要としない工程(図11を参照)である。
第2の工程は、鉄骨柱建込み工程の後の工程で鉄骨柱を建て込んだ後であり、建て込んだ鉄骨柱は地上にはないため、地上での手作業により安全かつ簡便に行うことは到底できないという従来技術の欠点を有していた(図10を参照)。
また、垂直ネットが固定された棒部材の両端それぞれを、隣接する前記鉄骨柱の前記固定部に取り付ける工程(第2の工程)は、クレーン等の重機を必要とするので、地上でかつ手作業にて安全かつ簡便に行うことはできないという従来技術の欠点を有していた(図10を参照)。
さらに、「鉄骨柱の頂部に、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り付ける工程(第1の工程)」を採用すると、鉄骨柱の頂部に、垂直ネット設置治具を溶接等で取り付ける必要があり、かつ、鉄骨柱P上に上節柱となる別の鉄骨柱を接合するためには、鉄骨柱の頂部に取付けられた、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り除く工程が必要となるが、当該、鉄骨柱の頂部に取付けられた、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り除く工程は、クレーン等の重機を必要とし、鉄骨柱の頂部に、溶接等で取付けられた垂直ネット設置治具を取り除くことは煩雑であり、地上でかつ手作業にて安全かつ簡便に行うことはできないという従来技術の欠点を有していた(図12を参照)。
上記[背景技術]については、特開2016−211234号公報に記載の[背景技術]を参照した。
考案者は、かかる従来技術の欠点に鑑み鋭意研究した結果、本考案を完成させた。
特開2016−211234号公報 実願2019−1315公報(前回考案が記載されている。未公開文献)
○本考案が解決しようとする第1課題
本考案が解決しようとする第1課題は、
最上節の鉄骨柱を建て込む前であって、かつ、当該鉄骨柱が地上にある場合において、当該鉄骨柱を建て込む前に地上において、垂直ネットをクレーン等の重機を使用することなく、安全かつ簡便に、鉄骨梁を取付ける前に設置する垂直ネット先行設置手段を提供することである。
○本考案が解決しようとする第2課題
本考案が解決しようとする第2課題は、
最上節の鉄骨柱を建て込む前であって、かつ、当該鉄骨柱が地上にある場合において、当該鉄骨柱を建て込む前に地上において、垂直ネットをクレーン等の重機を使用することなく、安全かつ簡便に、鉄骨梁を取付ける前に設置する垂直ネット先行設置手段を提供することである。
○本考案が解決しようとする第3課題
本考案が解決しようとする第3課題は、
さらに、最上節の鉄骨柱の頂部に取付けられた、当該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具(本考案のスライダー部10とスライダー収納部20に相当する。)を取り除く工程の替わりに、垂直ネット設置治具を、クレーン等の重機を使用することなく、鉄骨柱に取付けられた垂直ネット設置治具を取り除く作業を手作業にて安全かつ簡便に行うことができる垂直ネット先行設置手段を提供することである。
課題を解決するための手段は、本願の[実用新案登録請求の範囲]の各請求項に記載の考案である。
実用新案登録請求の範囲、明細書、図面等の用語の解釈上の疑義を解消すべく、以下用語の説明を行うこととする。
<用語の説明>
○xyz座標系とは、本考案において適用される座標系をいい、x、z方向が水平方向で、y方向が垂直(反重力、上)方向である。x方向が右方向(−x方向が左方向)、z方向が手前方向である(鉄骨柱(角柱)が建て込まれた状態における図6、図7でxyz座標系を定義する。)。
ただし、鉄骨柱(角柱)が地上にある場合において、本考案に係る、先行設置手段を鉄骨柱(角柱)に設置する工程の状態図においては、x方向、y方向は、水平方向であり、z方向は垂直(反重力)方向である(図6)。
鉄骨柱(角柱)が地上にある場合において、本考案に係る、先行設置手段を鉄骨柱(角柱)に設置した後に、先行設置手段に垂直ネットを取付ける工程の状態図においても、x方向、y方向は、水平方向であり、z方向は垂直(反重力)方向である(図7)。
図2(A)図、図3上図、図4(A)図、図4(B)図、図5(B)図においては、鉄骨柱(角柱)が建て込まれた状態における図6、図7で定義したxyz座標系に対応させる。
すなわち、図2(A)図、図3上図、図4(A)図、図4(B)図、図5(B)図では、x方向が紙面視左側から右側方で、y方向が紙面視下側から上側方で、z方向が紙面視紙背側から紙面側である。これにより、請求項8に記載の「左側」、「右側」、「両側」の内容は明確になっている。
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○鉄骨構造物とは、中間節(鉄骨柱及び梁接続部の構造体)をクレーンにより次々と積み上げていき、最後に最上節(鉄骨柱と梁接続部、中間節には存在していた角柱が存在しない。)を積み上げて完成する中高層の建物をいう。
前回考案(実願2019−1315)は、中間節を前提とする考案であり、具体的には「内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10とスライダー収納部20を角柱Pに取付けるための取付具30との組み合せにおいて、垂直板22がスライダー収納部20の外管21に接合されてなると共に、垂直板22が収納される垂直板収納凹部31を有することを特徴とするスライダー部10とスライダー収納部20と取付具30との組み合せ100。」であり、取付具30を角柱Pに取付けるものであるが、
最上節の場合には、中間節では存在していた角柱P‘が存在しないため、前回考案はそのままでは適用できない(図17、図18)。
一般的には、中間節では存在していた角柱P‘に相当する部材を、最上節の角柱に継ぎ足し、中間節では存在していた角柱P’に相当する部材に対して、前回考案を適用することも考えられる。
しかしながら、上記の考え方では、中間節では存在していた角柱P‘に相当する部材を継ぎ足すのは煩雑であり、現場では、できるだけ簡便な構成が要望されていた。
そこで、今回考案した本考案は、前回考案の「内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20」の構成はそのまま採用し、スライダー部10とスライダー収納部20を角柱Pに取付けるための取付具30の構造を、取付支柱部30としたことに構成的特徴を有する。
○節とは、鉄骨構造物においてクレーンにより次々と積み上げられる、鉄骨柱及び梁接続部の構造体をいう。
○中間節とは、最上階をN階とすれば、1階から(N−1)階までの鉄骨柱及び梁接続部の構造体をいう。
○最上節とは、最上階(N階)の鉄骨柱及び梁接続部の構造体をいう。
最上節の角柱の長さが、中間節の角柱の長さより短く、中間節には存在していた角柱が存在しないので、前回考案はそのままでは適用できない。
そこで、今回考案した本考案は、前回考案の「内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20」の構成はそのまま採用し、スライダー部10とスライダー収納部20を角柱Pに取付けるための取付具30の構造を、取付支柱部30としたことに構成的特徴を有する。
○内管11とは、スライダー部10の構成要素であって、スライダー収納部20の構成要素である外管21によって、当該内管11の一部が伸縮可能に収納される。
内管11には、内管11が外管21に対して伸縮可能なように、距離ΔL(cm)毎離れたストッパー穴h2が2以上又は3以上貫通されてなる。
○スライダー部10とは、本考案の構成要素であって、本考案であるスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100(以下、単に「本考案」という。)の構成要素であって、スライダー収納部20の構成要素である外管21によって、当該内管11の一部が伸縮可能に収納される。
○外管21とは、スライダー収納部20の構成要素であって、スライダー部10の構成要素である内管11の一部を伸縮可能に収納する。
外管21には、内管11が外管21に対して伸縮可能なように、距離2ΔL(cm)離れた2つのストッパー穴h2が貫通されてなる。
○スライダー収納部20とは、本考案の構成要素であって、外管21からなる。
スライダー収納部20には、スライダー部10の取付け方法によって、左側タイプ、右側タイプ、(左右)両側タイプの3種類のタイプが有る。
スライダー収納部20(左側タイプ)は、スライダー部10を左側に取付けてなり、 スライダー収納部20(右側タイプ)は、スライダー部10を右側に取付けてなり、スライダー収納部20(両側タイプ)は、スライダー部10を左右両側に取付けてなる。
○取付支柱具30とは、本考案の構成要素であって、スライダー部10とスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための手段をいい、支柱H、第1の接続具31、第2の接続具32からなる。
すなわち、取付支柱具30が、支柱H、及び、支柱Hとスライダー収納部20を接続するための第1の接続具31、及び、支柱Hと最上節の角柱取付具F0を接続するための第2の接続具32とから構成されてなる(図5)。
●(最上節の)角柱取付具F0とは、最上節の角柱Q(の上部)に取付けられた取付具をいう。
●支柱Hは、最上節の角柱取付具F0に取付けられた場合、支柱Hの長手方向(中心線C)が垂直方向となり、スライダー部10とスライダー収納部20を最上節の角柱Pに取付けるための強度部材である。
●取付支柱具30の第1の接続具31は、スライダー収納部受け具311とコの字ボルト312と蝶ナット313から構成される。
■スライダー収納部受け具311とは、支柱Hに強固に取付けられるL字形状をした板であって、コの字ボルトと当該スライダー収納部受け具311でスライダー収納部20を蝶ナットで締め付けることにより、支柱Hとスライダー収納部20を接続するためのものである。
■コの字ボルト312とは、コの字形状をしたボルトであって、スライダー収納部受け具311と当該コの字ボルトとでスライダー収納部20を蝶ナットで締め付けることにより、支柱Hとスライダー収納部20を接続するためのものである。
■蝶ナット313とは、コの字ボルトと対をなす蝶の形状をしたナットであって、スライダー収納部受け具311とコの字ボルト312でスライダー収納部20を当該蝶ナットで締め付けることにより、支柱Hとスライダー収納部20を接続するためのナットである。
●取付支柱具30の第2の接続具32は、添え板321、取付アングル322、ボルト323及びナット324とから構成される。
添え板321と取付アングル322を重ねて、これらを最上節の角柱取付具F0にボルト323及びナット324で強固に接続する。支柱Hと添え板321をボルトとナットで強固に接続する。
■添え板321とは、ボルト323及びナット324によって取付アングル322支柱Hとを強固に接続するための板であって、添え板321と取付アングル322を重ねて、これらを最上節の角柱取付具F0にボルトとナットで強固に接続する。支柱Hと添え板321をボルト323及びナット324で強固に接続する。
支柱Hがアングルである場合は、アングル同士(支柱Hと取付アングル322)を二組のボルト323及びナット324で強固に接続するのであるが、強固に接続する程度が不足すると、支柱Hの中心線Cがどちらかに傾き、その傾く方向によっては鉄骨梁の直上まで傾いてしまい、梁上の歩行の妨げにもなってしまうという不都合が生じることになる。
そこで、本考案において、添え板をアングル同士(支柱Hと取付アングル322)に添えることにより、取付支柱具30が最上節の角柱取付具F0に取付けられる。最上節の角柱取付具F0に取付けられた後の取付支柱具30は、支柱Hの傾きを防止した上で、より強固な構造物となる。
■取付アングル322とは、ボルト323及びナット324によって最上節の角柱取付具F0に直接取り付けられるアングル部材である。取り付けられた後の当該取付アングル322に、ボルト323及びナット324によって添え板321が重ね合わせて取付けられる。そして重ね合わせて取付けられた当該添え板321に、ボルト323及びナット324によって、支柱Hが強固に取付けられる。
●ボルト323及びナット324とは、一対の接続具をいう。ボルト323及びナット324は、最上節の角柱取付具F0と取付アングル322との接続、取付アングル322と添え板321との接続、添え板321と支柱Hsの接続のための一対の接続具である。
例えば、ナット324とは、一対の接続具をいう。ボルト323及びナット324は、最上節の角柱取付具F0と取付アングル322との接続、取付アングル322と添え板321との接続、添え板321と支柱Hsの接続のためには、それぞれ2組の、ボルト323及びナット324が使用される。
○スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100(単に、「組合せ100」、あるいは、「組合せ」ともいう。)は、鉄骨梁を取付ける前に設置する垂直ネット先行設置手段であって、スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100であることを明確化した。
○角パイプとは、JIS G 3466 一般構造用角形鋼管(STKR400,STKR490)に適合した角形鋼管(200角未満)である。建築部材はもちろん、建設機械、産業機械のフレーム等、幅広い用途に使用できる。
○伸縮調節穴h1とは、内管11に、距離ΔL(cm)毎に対応して貫通されてなる伸縮調節穴をいい、内管11が外管21に対して、距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように調節される。
伸縮調節穴h1とストッパー穴h2は内径は同じであるが、隣接する前者同士の離隔距離が離ΔL(cm)であるのに対して、隣接する後者同士の離隔距離が離2ΔL(cm)であるので離隔距離は2倍相違する。
この理由は、後述の<内管11が外管21に対して伸び切った状態において、2つのストッパー穴h2の離隔距離が大きくしてある理由>…図14を参照を参照すれば、ストッパー穴h2の離隔距離が大きくすることによって、垂直ネット荷重Q(kg重)に起因してストッパー穴h2に作用する荷重Q1(kg重)、荷重Q2(kg重)を少なくなるからである。
隣接する伸縮調節穴h1同士の離隔距離を小さくするのは、内管11の伸縮量を細かく調節できるようにするためである。
内管11の伸縮調節穴h1は、内管11を伸ばしていけば、外管21から露出するのに対して(伸ばし切った状態では、内管11の伸縮調節穴h1が外管21から露出する。)、内管11のストッパー穴h2は外管21の中に収納されたままであるという相違点がある。
○リベットピンlpとは、内管11の伸縮調節穴h1又はストップ穴h2と外管21のストップ穴h2の位置を合わせ両穴に差し込んで内管11と外管21の位置を固定する部品である。
○スナップピン穴p3とは、スライダー収納部20の垂直板22の下方のx方向に貫通された穴で、スライダー収納部20の垂直板22を取付支柱具30の垂直板収納凹部31に収納させた後、スナップピン穴p3に、スナップピンspを挿入して、取付支柱具30からスライダー収納部20が抜け出るのを防止する。
○スナップピンspとは、取付支柱具30からスライダー収納部20が抜け出るのを防止するために、スナップピン穴p3に挿入する部品である。
○内管11のストッパー穴h2、外管21のストッパー穴h2について
(1)内管11が、外管21に対して伸縮可能な場合
内管11の外管21に対する位置が調節可能になるように、離隔距離ΔL(cm)毎離れた内管11の2つの伸縮調節穴h1(2つの伸縮調節穴h1の離隔距離は、2ΔL(cm)である。)と離隔距離2ΔL(cm)離れた外管21の2つのストッパー穴h2の中心が合わされ、リベットピンlpを挿入して一対の穴の位置が固定される。
(2)内管11が、外管21に対して伸び切った場合
内管11の縮む側の2つのストッパー穴h2と外管21の2つのストッパー穴h2の中心が合わされ、リベットピンlpを挿入して一対の穴の位置が固定される(図14)。
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<記号の説明>
○ΔL(cm)とは、内管11の位置が、外管21に対して、伸縮可能な距離又は長さ(cm)をいい、ΔL(cm)毎に伸縮可能である。
ΔL(cm)とは、内管11の隣接する伸縮調節穴h1同士の離隔距離をいう。また、内管11の隣接する伸縮調節穴h1とストッパー穴h2の離隔距離をいう。
すなわち、内管11に伸縮調節穴h1が、距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21に伸縮調節穴h1が、距離ΔL(cm)毎に対応して貫通されてなる。
さらに、内管11の縮まる側に2つのストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)に貫通されてなり、外管21にストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)に貫通されてなり)、内管11のストッパー穴h2は、外管21にストッパー穴h2に位置対応して収納される。
○2ΔL(cm)とは、内管11のストッパー穴h2の離隔距離をいう。
2ΔL(cm)とは、外管21のストッパー穴h2の離隔距離をいう。
○H(cm)とは、取付支柱具30を構成する、角柱接触板301、角柱接触板301と直交する側板302と角柱接触板301と平行な前面板303の高さが共に、H(cm)である。
上記の場合、取付支柱具30は一辺がH(cm)の板から、角柱接触板301と側板302と前面板303の境界線で山折り又は谷折りされて、製造される。
■中心線Cとは、支柱Hの横断面の中心(重心)を結んだ線である(図5)。
あるいは、
■中心線Cとは、取付支柱具30を、スライダー収納部20に取付けた場合における、取付支柱具30の中心線Cをいう(図3、図4(A)図、図4(C)図、図13)。
あるいは、
■中心線Cとは、取付支柱具30を、最上節の角柱取付具F0に取付けた場合における、取付支柱具30の中心線Cをいう(図5、図6)。
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<内管11が外管21に対して伸び切った状態において、2つのストッパー穴h2の離隔距離が大きくしてある理由>…図14を参照
内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1と2つのストッパー穴h2が貫通されてなり、伸縮調節穴h1は、伸縮調節穴h1同士の離隔距離ΔL(cm)毎に貫通されてなる。
伸縮調節穴h1とストッパー穴h2の離隔距離は、ΔL(cm)であるが、2つのストッパー穴h2の離隔距離は、2ΔL(cm)と、伸縮調節穴h1同士の離隔距離ΔL(cm)よりも、大きくしてある。
一方、外管21には、2つのストッパー穴h2が1対(図4(A)図又は図4(B)図)又は2対(図3)貫通されてなり、2つのストッパー穴h2の離隔距離は、2ΔL(cm)と大きくしてある。
内管11の2つのストッパー穴h2が、外管21の2つのストッパー穴h2の位置が一致するように外管21の中に納まるようにしてある。内管11の2つのストッパー穴h2と外管21の2つのストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなる。
2つのストッパー穴h2の離隔距離が大きくしてある理由は、
内管11のネット取付具12には、垂直ネットの(自重)荷重Q(kg重)が作用し、この荷重をストッパー穴h2に作用する荷重Q1(kg重)と荷重Q2(kg重)で支える。
荷重Q2(kg重)が作用するストッパー穴h2の回りのモーメントの釣合と垂直方向の力の釣合を考えれば、下式が成立する。
Q×ΔL×9=Q1×2ΔL……(A)式
Q+Q1=Q2……(B)式
A)式、(B)式より、Q1=4.5Q、Q2=5.5Qとなる。
ストッパー穴h2に作用する荷重Q1(kg重)と荷重Q2(kg重)はかなり大きな値である。
2つのストッパー穴h2の離隔距離は、2ΔL(cm)をΔL(cm)とすれば、Q1=9Q、Q2=10Qとなる。
すなわち、内管11が外管21に対して伸び切った状態における強度面の安全性を向上させるためには、内管11が外管21に対して伸び切った状態において、2つのストッパー穴h2の離隔距離が大きくする必要がある。
***********************************
<鉄骨構造工程の説明>
S1:鉄骨柱(角柱)が地上にある場合において、先行設置手段を使用して垂直ネットを設置する工程
鉄骨柱(角柱)を建て込む前であって、かつ、鉄骨柱(角柱)が地上にある場合において、鉄骨柱(角柱)を建て込む前に地上において、クレーン等の重機を使用することなく全て手作業で先行設置手段を使用して垂直ネットを設置することによって、安全かつ簡便に、鉄骨柱(角柱)を建て込む前に垂直ネットを鉄骨柱(角柱)に設置する先行設置手段を提供すること(すなわち、本考案の第1〜第3課題)を達成することができた。
S2:鉄骨柱(角柱)建込み工程
先行設置手段を使用して地上において垂直ネットを設置した鉄骨柱(角柱)を、地上において鉄骨柱に取付けた取付部が外側(建物外交側)となるように建て込む。当該工程は、従来と違って、垂直ネットを設置した鉄骨柱をクレーンで吊って建て込む。
鉄骨柱(角柱)建込み工程が完了した場合には、垂直ネットは既に鉄骨柱に設置されている。
S3:前記垂直ネットの内部で、鉄骨梁を架設する工程
鉄骨柱に鉄骨梁を架設する前に、S2:鉄骨柱(角柱)建込み工程において、垂直ネットを地上で設置することができる。垂直ネットを設置した後に鉄骨梁を架設するため、鉄骨梁架設時にボルトや工具等が落下しても、建設敷地外の歩行者や通行車両の上に落下することはない。
S4:前記鉄骨柱にワイヤーを取り付け、前記垂直ネットを前記棒部材から前記ワイヤーに付け替える工程
鉄骨梁Bを架設した鉄骨柱Pの被覆ワイヤー用フックに被覆ワイヤーを取り付け、垂直ネットをスライダー部10から被覆ワイヤーに付け替える。
S5:スライダー部10とスライダー収納部20とを前記鉄骨柱から取り外す工程
垂直ネット4が取り外されたスライダー部10とスライダー収納部20とを鉄骨柱2から手作業で取り外し、クレーンで吊り下ろす。従来用いられている被覆ワイヤーに垂直ネットを付け替え、スライダー部10を取り除くこと、及び、鉄骨柱Pからスライダー収納部20を取り外すことで、次の鉄骨柱(角柱)建込み工程において、再使用することができ省資源、省エネルギーに貢献し、コスト低減を図ることができる。
このようにして、鉄骨柱P上に上節柱となる別の鉄骨柱を接合することができる。この別の鉄骨柱に本考案の垂直ネット先行設置工法を適用しながら、鉄骨柱を積み上げることにより、高層建築物を建設することができる。

課題を解決するための手段は、本願の実用新案登録請求の範囲の各請求項に記載の考案であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
○第1の考案(請求項1に記載の考案)
上記の課題を解決するための第1の考案(請求項1に記載の考案)は、
内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10を収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための取付支柱具30との組み合せにおいて、スライダー収納部20の外管21が取付支柱具30に接合されてなることを特徴とするスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第2の考案(請求項2に記載の考案)
上記の課題を解決するための第2の考案(請求項2に記載の考案)は、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が離隔距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が離隔距離2ΔL(cm)に貫通されてなることを特徴とする請求項1に記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第3の考案(請求項3に記載の考案)
上記の課題を解決するための第3の考案(請求項3に記載の考案)は、
スライダー収納部20が、スライダー部10の一部を伸縮可能に収納する外管21から構成されてなることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第4の考案(請求項4に記載の考案)
上記の課題を解決するための第4の考案(請求項4に記載の考案)は、
取付支柱具30が、支柱H、及び、支柱Hとスライダー収納部20を接続するための第1の接続具31、支柱Hと最上節の角柱取付具F0を接続するための第2の接続具32とからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第5の考案(請求項5に記載の考案)
上記の課題を解決するための第5の考案(請求項5に記載の考案)は、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が伸び切った場合に、内管11に2つのストッパー穴h2、外管21に2つのストッパー穴h2が、貫通されてなると共に、2つのストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第6の考案(請求項6に記載の考案)
上記の課題を解決するための第6の考案(請求項6に記載の考案)は、
伸縮調節穴h1又は/及びストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第7の考案(請求項7に記載の考案)
上記の課題を解決するための第7の考案(請求項7に記載の考案)は、
取付支柱具30の第1の接続具31が、収納部押え板311とコの字ボルト312と蝶ナット313からなり、取付支柱具30の第2の接続具32が、添え板321、取付アングル322、ボルト323及びナット324とからなることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第8の考案(請求項8に記載の考案)
上記の課題を解決するための第8の考案(請求項8に記載の考案)は、
スライダー収納部20が、スライダー部10を左側、又は、右側、又は、左右両側に取付けてなることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
○第9の考案(請求項9に記載の考案)
上記の課題を解決するための第9の考案(請求項9に記載の考案)は、
請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せに、垂直ネットを加えた組合せを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100である。
本考案に係る、スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100は、上記のような特徴的構成要件から構成され、特徴的構成要件に応じた、以下のような本願考案特有の効果を奏する。
また、上記の各考案に応じた、上記のような特徴的構成要件から構成されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100によれば、本願考案の課題を十分解消することができた。
○第1の考案の効果
第1の考案によれば、
内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10を収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための取付支柱具30との組み合せにおいて、スライダー収納部20の外管21が取付支柱具30に接合されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第2の考案の効果
第2の考案によれば、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が離隔距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が離隔距離2ΔL(cm)に貫通されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第3の考案の効果
第3の考案によれば、
スライダー収納部20が、スライダー部10の一部を伸縮可能に収納する外管21から構成されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第4の考案の効果
第4の考案によれば、
取付支柱具30が、支柱H、及び、支柱Hとスライダー収納部20を接続するための第1の接続具31、支柱Hと最上節の角柱取付具F0を接続するための第2の接続具32とからなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第5の考案の効果
第5の考案によれば、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が伸び切った場合に、内管11に2つのストッパー穴h2、外管21に2つのストッパー穴h2が、貫通されてなると共に、2つのストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)であることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第6の考案の効果
第6の考案によれば、
伸縮調節穴h1又は/及びストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第7の考案の効果
第7の考案によれば、
取付支柱具30の第1の接続具31が、収納部押え板311とコの字ボルト312と蝶ナット313からなり、取付支柱具30の第2の接続具32が、添え板321、取付アングル322、ボルト323及びナット324とからなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第8の考案の効果
第8の考案によれば、
スライダー収納部20が、スライダー部10を左側、又は、右側、又は、左右両側に取付けてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
○第9の考案の効果
第9の考案によれば、
請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せに、垂直ネットを加えた組合せという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
以下、本考案に係る、スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100に関する最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[図1] 図1は、本考案に係る、スライダー部10を表す図面である。(A)図は、スライダー部10(右側タイプ)を表す平面図である。(B)図は、スライダー部10(右側タイプ)を表す正面図である。
[図2] 図2は、本考案に係る、スライダー部10を表す図面である。(A)図は、スライダー部10(左側タイプ)を表す正面図である。(B)図は、スライダー部10(左側タイプ)を表す平面図である。
[図3] 図3は、本考案に係る、スライダー収納部20を表す図面である。(A)図は、スライダー収納部20(両側タイプ)を表す平面図である。(B)図は、図3(A)図のA−A線切断部端面図である。
[図4] 図4は、本考案に係る、スライダー収納部20を表す図面である。(A)図は、スライダー収納部20(左側タイプ)を表す正面図である。(B)図は、図4(A)図のA−A線切断部端面図である。(C)図は、スライダー収納部20(右側タイプ)を表す正面図である。(D)図は、図4(C)図のA−A線切断部端面図である。
[図5] 図5は、本考案に係る、取付支柱具30を表す図面である。(A)図は、取付支柱具30を表す平面図である。(B)図は、取付支柱具30を表す正面図である。(C)図は、取付支柱具30を表す右側面図である。
[図6] 図6は、最上節が地上にある場合において、本考案に係る、先行設置手段を最上節に設置する工程の状態図を表している。本考案に係る、先行設置手段を最上節に設置する工程は全て地上においてクレーン等の重機を使うことなく手作業にて簡便になされる。スライダー部10の内管11の一部を、外管21に伸縮可能に収納させる。取付支柱具Hによって、スライダー部10と伸縮可能に収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0とを強固に結合する。なお、図7の中に示されたxyz座標系は、鉄骨柱(角柱)が地上にある場合(横たわった状態である)において、x方向、y方向は、水平方向であり、z方向は垂直(反重力)方向である。鉄骨柱(角柱)が建て込んだ状態では、y方向が垂直方向になり、z方向が水平方向になる(すなわち、紙面視、上方向がy方向になる。)。
[図7] 図7は、最上節が地上にある場合において、本考案に係る、先行設置手段を最上節に設置した後に、先行設置手段に垂直ネットを取付ける工程の状態図を表している。本考案に係る、先行設置手段に垂直ネットを取付ける工程は全て地上においてクレーン等の重機を使うことなく手作業にて簡便になされる。垂直ネットに取付けられた紐をスライダー部のネット取付具12を括り付けることにより、先行設置手段に垂直ネットを取付ける。スライダー部10の内管11の一部を、外管21に伸縮可能に収納させる。取付支柱具Hによって、スライダー部10と伸縮可能に収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0とを強固に結合する。最上節)を建て込む前であって、かつ、最上節が地上にある場合において、最上節を建て込む前に地上において、クレーン等の重機を使用することなく全て手作業で先行設置手段を使用して垂直ネットを設置することによって、安全かつ簡便に、最上節を建て込む前に垂直ネットを最上節に設置する先行設置手段を提供すること(すなわち、本考案の第1課題)を達成することができた。なお、図7の中に示されたxyz座標系は、最上節が地上にある場合(横たわった状態である)において、x方向、y方向は、水平方向であり、z方向は垂直(反重力)方向である。鉄骨柱(角柱)が建て込んだ状態では、y方向が垂直方向になり、z方向が水平方向になる(すなわち、紙面視、上方向がy方向になる。)。
[図8] 図8は、最上節に取付ける垂直ネットの必要な範囲の考え方を示す図である。(A)図は、最上節P’、Pの位置関係、及び、垂直ネットの必要な範囲を表す平面図である。建て込んだ最上節P、P’は、それぞれ、標準タイプ(コーナータイプでない)最上節、コーナータイプの(コーナーの位置にある)最上節である。(B)図は、建て込んだ最上節P’、Pの位置関係、及び、垂直ネットの必要な範囲を表す正面図である。垂直ネットの必要な範囲は、最上節P(標準タイプ)は、幅W(cm)の範囲であり、最上節P’(コーナータイプ)は、幅W’(cm)の範囲であり、隙間ΔW(cm)の範囲は、垂直ネットを必要としない。この理由は、鉄骨建方作業において、外周部の鉄骨梁を取り付ける際には垂直ネットが設置されていないため、ボルトや工具等が落下すると、建設敷地内のみならず、外部に落下することがあり、工事関係者だけでなく、歩行者や通行車両等の第三者にとっても危険であったことから分るように、外周部の鉄骨梁を取り付ける際に、ボルトや工具等が落下するのであり、隙間ΔW(cm)の範囲は、ボルトや工具等が落下するおそれがなく、垂直ネットを必要としない。考案者は、隙間ΔW(cm)の範囲は、ボルトや工具等が落下するおそれがなく、垂直ネットを必要としないことに初めて気が付き、鉄骨柱を建て込む前であって、かつ、最上節が地上にある場合において、最上節を建て込む前に地上において、垂直ネットをクレーン等の重機を使用することなく全て手作業で設置することによって、安全かつ簡便に、鉄骨梁を取付ける前に設置する垂直ネット先行設置手段を提供するという本考案を想到した。
[図9] 図9は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図4)の技術内容を開示している。鉄骨柱の頂部に、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り付ける工程(第1の工程)を開示している。
[図10] 図10は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図5)の技術内容を開示している。垂直ネットが固定された棒部材の両端それぞれを、隣接する前記鉄骨柱の前記固定部に取り付ける工程(第2の工程)を開示している。従来技術では、垂直ネットが鉄骨柱の間は、隙間ΔW(cm)もなく完全に貼られているのに対して、本考案では、垂直ネットが鉄骨柱の間は、隙間ΔW(cm)を許容している。外周部の鉄骨梁を取り付ける作業は鉄骨柱の廻りに限定されるので、隙間ΔW(cm)の範囲ではボルトや工具等が落下するおそれがないからである。
[図11] 図11は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図6)の技術内容を開示している。図11で開示している鉄骨柱建込み工程は、改良を必要としない工程(図11を参照)である。
[図12] 図12は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図7)の技術内容を開示している。「鉄骨柱の頂部に、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り付ける工程(第1の工程)」を採用すると、鉄骨柱の頂部に、垂直ネット設置治具を溶接等で取り付ける必要があり、かつ、鉄骨柱P上に上節柱となる別の鉄骨柱を接合するためには、鉄骨柱の頂部に取付けられた、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り除く工程が必要となるが、当該、鉄骨柱の頂部に取付けられた、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り除く工程は、クレーン等の重機を必要とし、鉄骨柱の頂部に、溶接等で取付けられた垂直ネット設置治具を取り除くことは煩雑であり、地上でかつ手作業にて安全かつ簡便に行うことはできないという従来技術の欠点を有していた。
[図13] 図13は、請求項2に記載された考案を説明する図面である。図13の左図は、図4(C)図の、スライダー収納部20(右側タイプ)を表す正面図である。図13の右図は、図1(A)図の、スライダー部10(右側タイプ)を表す正面図である。 図13は、左側のスライダー収納部20へ右側のスライダー部10を挿入しようとする状態を表している。内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が距離2ΔL(cm)に貫通されてなる。内管11の外管21に対する位置が調節可能になるように、距離ΔL(cm)毎離れた内管11の2つのストッパー穴h2(図13では、イとロ)と距離2ΔL(cm)離れた外管21の2つのストッパー穴h2の中心が合わされ、リベットピンlpを挿入して一対の穴の位置が固定される。すなわち、内管11の管端がストッパー穴h2(ロ)の中心から距離L0(cm)の位置に動かないように固定される。
[図14] 図14は、内管11(左側タイプ)が外管21(左側タイプ)に対して伸び切った状態を表す図である。内管11が外管21に対して伸び切った状態にあっても、ネットの荷重Q(kg重)によるモーメントを支えるために、(1)2つのストッパー穴h2の離隔距離を2ΔL(cm)とし、伸縮調節穴h1の離隔距離ΔL(cm)より大きくしてある。(2)内管11の2つのストッパー穴h2が、外管21の2つのストッパー穴h2の位置が一致するように外管21の中に納まるようにしてある。内管11の2つのストッパー穴h2と外管21の2つのストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなる。
[図15] 図15は、本考案に係る、取付支柱具30のを表す詳細図面である。(A)図は、取付支柱具30を表す正面図である。(B)図は、取付支柱具30を表す右側図である。(C)図は、図15(A)図のA−A線切断部端面図である。(D)図は、図15(B)図のA−A線切断部端面図である。
[図16] 図16は、本考案に係る、取付支柱具30の個々の部品を表す図面である。(A)図は、支柱Hを表す図面である。(B)図は、添え板321を表す図面である。(C)図は、スライダー収納部受け具311を表す図面である。(D)図は、蝶ナット313を表す図面である。(E)図は、コの字ボルト312を表す図面である。
[図17] 図17は、中高層の鉄骨構造物は、現場において、クレーンにより中間節を次々に積み上げて、最後に最上節を積み上げて完成させるものであるが、鉄骨建造物の建設状況、並びに、最上節に本考案に係る、スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100を取付けた状態を表す図面である。
[図18] 図18は、中間節と最上節の相違点と、中間節には存在していた角柱P’が最上節には存在しないため、前回考案はそのままでは最上節には適用できず、疎以上節に適用可能な本発明を考案したことを示す図面である。

以下、本考案に係る、スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100について、図面を参照しながら説明する。
11111**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10を収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための取付支柱具30との組み合せにおいて、スライダー収納部20の外管21が取付支柱具30に接合されてなることを特徴とするスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第1の考案の効果
第1の考案によれば、
内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10を収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための取付支柱具30との組み合せにおいて、スライダー収納部20の外管21が取付支柱具30に接合されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
22222**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が離隔距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が離隔距離2ΔL(cm)に貫通されてなることを特徴とする請求項1に記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第2の考案の効果
第2の考案によれば、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が離隔距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が離隔距離2ΔL(cm)に貫通されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
33333**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
スライダー収納部20が、スライダー部10の一部を伸縮可能に収納する外管21から構成されてなることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第3の考案の効果
第3の考案によれば、
スライダー収納部20が、スライダー部10の一部を伸縮可能に収納する外管21から構成されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
44444**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
取付支柱具30が、支柱H、及び、支柱Hとスライダー収納部20を接続するための第1の接続具31、支柱Hと最上節の角柱取付具F0を接続するための第2の接続具32とからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第4の考案の効果
第4の考案によれば、
取付支柱具30が、支柱H、及び、支柱Hとスライダー収納部20を接続するための第1の接続具31、支柱Hと最上節の角柱取付具F0を接続するための第2の接続具32とからなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
55555**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が伸び切った場合に、内管11に2つのストッパー穴h2、外管21に2つのストッパー穴h2が、貫通されてなると共に、2つのストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第5の考案の効果
第5の考案によれば、
内管11と外管21が角パイプであって、内管11が伸び切った場合に、内管11に2つのストッパー穴h2、外管21に2つのストッパー穴h2が、貫通されてなると共に、2つのストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)であることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
66666**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
伸縮調節穴h1又は/及びストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第6の考案の効果
第6の考案によれば、
伸縮調節穴h1又は/及びストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
77777**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
取付支柱具30の第1の接続具31が、収納部押え板311とコの字ボルト312と蝶ナット313からなり、取付支柱具30の第2の接続具32が、添え板321、取付アングル322、ボルト323及びナット324とからなることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第7の考案の効果
第7の考案によれば、
取付支柱具30の第1の接続具31が、収納部押え板311とコの字ボルト312と蝶ナット313からなり、取付支柱具30の第2の接続具32が、添え板321、取付アングル322、ボルト323及びナット324とからなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
88888**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
スライダー収納部20が、スライダー部10を左側、又は、右側、又は、左右両側に取付けてなることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第8の考案の効果
第8の考案によれば、
スライダー収納部20が、スライダー部10を左側、又は、右側、又は、左右両側に取付けてなることという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
99999**************************************************
上記のスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100において、
請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せに、垂直ネットを加えた組合せを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100が開示されている。
○第9の考案の効果
第9の考案によれば、
請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せに、垂直ネットを加えた組合せという特徴的な構成要件により、本考案が解決しようとする第1課題〜第3課題を達成することができ、当業者予測不可能な顕著な効果を奏することができた。
図1は、本考案に係る、スライダー部10を表す図面である。(A)図は、スライダー部10(右側タイプ)を表す平面図である。(B)図は、スライダー部10(右側タイプ)を表す正面図である。 図2は、本考案に係る、スライダー部10を表す図面である。(A)図は、スライダー部10(左側タイプ)を表す正面図である。(B)図は、スライダー部10(左側タイプ)を表す平面図である。 図3は、本考案に係る、スライダー収納部20を表す図面である。(A)図は、スライダー収納部20(両側タイプ)を表す平面図である。(B)図は、図3(A)図のA−A線切断部端面図である。 図4は、本考案に係る、スライダー収納部20を表す図面である。(A)図は、スライダー収納部20(左側タイプ)を表す正面図である。(B)図は、図4(A)図のA−A線切断部端面図である。(C)図は、スライダー収納部20(右側タイプ)を表す正面図である。(D)図は、図4(C)図のA−A線切断部端面図である。 図5は、本考案に係る、取付支柱具30を表す図面である。(A)図は、取付支柱具30を表す平面図である。(B)図は、取付支柱具30を表す正面図である。(C)図は、取付支柱具30を表す右側面図である。 図6は、最上節が地上にある場合において、本考案に係る、先行設置手段を最上節に設置する工程の状態図を表している。本考案に係る、先行設置手段を最上節に設置する工程は全て地上においてクレーン等の重機を使うことなく手作業にて簡便になされる。スライダー部10の内管11の一部を、外管21に伸縮可能に収納させる。取付支柱具Hによって、スライダー部10と伸縮可能に収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0とを強固に結合する。なお、図7の中に示されたxyz座標系は、鉄骨柱(角柱)が地上にある場合(横たわった状態である)において、x方向、y方向は、水平方向であり、z方向は垂直(反重力)方向である。鉄骨柱(角柱)が建て込んだ状態では、y方向が垂直方向になり、z方向が水平方向になる(すなわち、紙面視、上方向がy方向になる。)。 図7は、最上節が地上にある場合において、本考案に係る、先行設置手段を最上節に設置した後に、先行設置手段に垂直ネットを取付ける工程の状態図を表している。本考案に係る、先行設置手段に垂直ネットを取付ける工程は全て地上においてクレーン等の重機を使うことなく手作業にて簡便になされる。垂直ネットに取付けられた紐をスライダー部のネット取付具12を括り付けることにより、先行設置手段に垂直ネットを取付ける。スライダー部10の内管11の一部を、外管21に伸縮可能に収納させる。取付支柱具Hによって、スライダー部10と伸縮可能に収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0とを強固に結合する。最上節)を建て込む前であって、かつ、最上節が地上にある場合において、最上節を建て込む前に地上において、クレーン等の重機を使用することなく全て手作業で先行設置手段を使用して垂直ネットを設置することによって、安全かつ簡便に、最上節を建て込む前に垂直ネットを最上節に設置する先行設置手段を提供すること(すなわち、本考案の第1課題)を達成することができた。なお、図7の中に示されたxyz座標系は、最上節が地上にある場合(横たわった状態である)において、x方向、y方向は、水平方向であり、z方向は垂直(反重力)方向である。鉄骨柱(角柱)が建て込んだ状態では、y方向が垂直方向になり、z方向が水平方向になる(すなわち、紙面視、上方向がy方向になる。)。 図8は、最上節に取付ける垂直ネットの必要な範囲の考え方を示す図である。(A)図は、最上節P’、Pの位置関係、及び、垂直ネットの必要な範囲を表す平面図である。建て込んだ最上節P、P’は、それぞれ、標準タイプ(コーナータイプでない)最上節、コーナータイプの(コーナーの位置にある)最上節である。(B)図は、建て込んだ最上節P’、Pの位置関係、及び、垂直ネットの必要な範囲を表す正面図である。垂直ネットの必要な範囲は、最上節P(標準タイプ)は、幅W(cm)の範囲であり、最上節P’(コーナータイプ)は、幅W’(cm)の範囲であり、隙間ΔW(cm)の範囲は、垂直ネットを必要としない。この理由は、鉄骨建方作業において、外周部の鉄骨梁を取り付ける際には垂直ネットが設置されていないため、ボルトや工具等が落下すると、建設敷地内のみならず、外部に落下することがあり、工事関係者だけでなく、歩行者や通行車両等の第三者にとっても危険であったことから分るように、外周部の鉄骨梁を取り付ける際に、ボルトや工具等が落下するのであり、隙間ΔW(cm)の範囲は、ボルトや工具等が落下するおそれがなく、垂直ネットを必要としない。考案者は、隙間ΔW(cm)の範囲は、ボルトや工具等が落下するおそれがなく、垂直ネットを必要としないことに初めて気が付き、鉄骨柱を建て込む前であって、かつ、最上節が地上にある場合において、最上節を建て込む前に地上において、垂直ネットをクレーン等の重機を使用することなく全て手作業で設置することによって、安全かつ簡便に、鉄骨梁を取付ける前に設置する垂直ネット先行設置手段を提供するという本考案を想到した。 図9は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図4)の技術内容を開示している。鉄骨柱の頂部に、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り付ける工程(第1の工程)を開示している。 図10は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図5)の技術内容を開示している。垂直ネットが固定された棒部材の両端それぞれを、隣接する前記鉄骨柱の前記固定部に取り付ける工程(第2の工程)を開示している。従来技術では、垂直ネットが鉄骨柱の間は、隙間ΔW(cm)もなく完全に貼られているのに対して、本考案では、垂直ネットが鉄骨柱の間は、隙間ΔW(cm)を許容している。外周部の鉄骨梁を取り付ける作業は鉄骨柱の廻りに限定されるので、隙間ΔW(cm)の範囲ではボルトや工具等が落下するおそれがないからである。 図11は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図6)の技術内容を開示している。図11で開示している鉄骨柱建込み工程は、改良を必要としない工程(図11を参照)である。 図12は、従来技術([特許文献1]特開2016−211234号公報の図7)の技術内容を開示している。「鉄骨柱の頂部に、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り付ける工程(第1の工程)」を採用すると、鉄骨柱の頂部に、垂直ネット設置治具を溶接等で取り付ける必要があり、かつ、鉄骨柱P上に上節柱となる別の鉄骨柱を接合するためには、鉄骨柱の頂部に取付けられた、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り除く工程が必要となるが、当該、鉄骨柱の頂部に取付けられた、該鉄骨柱の外周から突出する固定部を有する垂直ネット設置治具を取り除く工程は、クレーン等の重機を必要とし、鉄骨柱の頂部に、溶接等で取付けられた垂直ネット設置治具を取り除くことは煩雑であり、地上でかつ手作業にて安全かつ簡便に行うことはできないという従来技術の欠点を有していた。 図13は、請求項2に記載された考案を説明する図面である。図13の左図は、図4(C)図の、スライダー収納部20(右側タイプ)を表す正面図である。図13の右図は、図1(A)図の、スライダー部10(右側タイプ)を表す正面図である。 図13は、左側のスライダー収納部20へ右側のスライダー部10を挿入しようとする状態を表している。内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が距離2ΔL(cm)に貫通されてなる。内管11の外管21に対する位置が調節可能になるように、距離ΔL(cm)毎離れた内管11の2つのストッパー穴h2(図13では、イとロ)と距離2ΔL(cm)離れた外管21の2つのストッパー穴h2の中心が合わされ、リベットピンlpを挿入して一対の穴の位置が固定される。すなわち、内管11の管端がストッパー穴h2(ロ)の中心から距離L0(cm)の位置に動かないように固定される。 図14は、内管11(左側タイプ)が外管21(左側タイプ)に対して伸び切った状態を表す図である。内管11が外管21に対して伸び切った状態にあっても、ネットの荷重Q(kg重)によるモーメントを支えるために、(1)2つのストッパー穴h2の離隔距離を2ΔL(cm)とし、伸縮調節穴h1の離隔距離ΔL(cm)より大きくしてある。(2)内管11の2つのストッパー穴h2が、外管21の2つのストッパー穴h2の位置が一致するように外管21の中に納まるようにしてある。内管11の2つのストッパー穴h2と外管21の2つのストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなる。 図15は、本考案に係る、取付支柱具30のを表す詳細図面である。(A)図は、取付支柱具30を表す正面図である。(B)図は、取付支柱具30を表す右側図である。(C)図は、図15(A)図のA−A線切断部端面図である。(D)図は、図15(B)図のA−A線切断部端面図である。 図16は、本考案に係る、取付支柱具30の個々の部品を表す図面である。(A)図は、支柱Hを表す図面である。(B)図は、添え板321を表す図面である。(C)図は、スライダー収納部受け具311を表す図面である。(D)図は、蝶ナット313を表す図面である。(E)図は、コの字ボルト312を表す図面である。 図17は、中高層の鉄骨構造物は、現場において、クレーンにより中間節を次々に積み上げて、最後に最上節を積み上げて完成させるものであるが、鉄骨建造物の建設状況、並びに、最上節に本考案に係る、スライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100を取付けた状態を表す図面である。 図18は、中間節と最上節の相違点と、中間節には存在していた角柱P’が最上節には存在しないため、前回考案はそのままでは最上節には適用できず、疎以上節に適用可能な本発明を考案したことを示す図面である。
10……スライダー部
20……スライダー収納部
30……取付支柱具
P……節(最上節、中間節)、鉄骨柱(角柱)
P’……中間節には存在するが最上節には存在しない鉄骨柱(角柱)
Q……最上節の鉄骨柱(角柱)
Q’……中間節の鉄骨柱(角柱)
11……内管
21……外管
22……垂直板
H……支柱
31……第1の接続具
32……第2の接続具
311……収納部押え板
312……コの字ボルト
313……蝶ナット
321……添え板
322……取付アングル
323……ボルト
324……ナット

h1……伸縮調節穴
lp……リベットピン
h2……ストッパー穴
h3……スナップピン穴
p3……スナップピン
F0……(最上節の)角柱取付具
P……標準タイプの鉄骨柱(角柱)
P’……コーナータイプの鉄骨柱(角柱)

ΔL(cm)……距離ΔL(cm)
H(cm)……角柱接触板301、側板302と前面板303の高さ(cm)
W(cm)……鉄骨柱(角柱)P(標準タイプ)が必要とする垂直ネットの範囲の幅(cm)
W’(cm)……鉄骨柱(角柱)P’(コーナータイプ)が必要とする垂直ネットの範囲の幅(cm)
ΔW(cm)……鉄骨柱(角柱)P、P’(標準タイプ、コーナータイプ)が必要としない垂直ネットの範囲の幅(cm)、すなわち、垂直ネットの隙間(cm)



Claims (9)

  1. 内管11からなるスライダー部10と、スライダー部10の内管11の一部を伸縮可能に収納する外管21からなるスライダー収納部20と、スライダー部10を収納したスライダー収納部20を最上節の角柱取付具F0に取付けるための取付支柱具30との組み合せにおいて、スライダー収納部20の外管21が取付支柱具30に接合されてなることを特徴とするスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  2. 内管11と外管21が角パイプであって、内管11が外管21に対して距離ΔL(cm)毎に伸縮可能なように、内管11には、2又は3以上の伸縮調節穴h1が離隔距離ΔL(cm)毎に貫通されてなり、外管21には、2つのストッパー穴h2が離隔距離2ΔL(cm)に貫通されてなることを特徴とする請求項1に記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  3. スライダー収納部20が、スライダー部10の一部を伸縮可能に収納する外管21から構成されてなることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  4. 取付支柱具30が、支柱H、及び、支柱Hとスライダー収納部20を接続するための第1の接続具31、支柱Hと最上節の角柱取付具F0を接続するための第2の接続具32とからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  5. 内管11と外管21が角パイプであって、内管11が伸び切った場合に、内管11に2つのストッパー穴h2、外管21に2つのストッパー穴h2が、貫通されてなると共に、2つのストッパー穴h2の離隔距離が2ΔL(cm)であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  6. 伸縮調節穴h1又は/及びストッパー穴h2に、リベットピンlpを挿入して内管11と外管21が伸縮制限されてなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  7. 取付支柱具30の第1の接続具31が、収納部押え板311とコの字ボルト312と蝶ナット313からなり、取付支柱具30の第2の接続具32が、添え板321、取付アングル322、ボルト323及びナット324とからなることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  8. スライダー収納部20が、スライダー部10を左側、又は、右側、又は、左右両側に取付けてなることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せに、垂直ネットを加えた組合せを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載されたスライダー部10とスライダー収納部20と取付支柱具30との組み合せ100。

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