JP3222683B2 - エアーフイルター - Google Patents

エアーフイルター

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JP3222683B2
JP3222683B2 JP07530494A JP7530494A JP3222683B2 JP 3222683 B2 JP3222683 B2 JP 3222683B2 JP 07530494 A JP07530494 A JP 07530494A JP 7530494 A JP7530494 A JP 7530494A JP 3222683 B2 JP3222683 B2 JP 3222683B2
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憲司 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】殺菌効果を有するエアーフイルタ
ー、特に空調エアーフイルターに関する。
【0002】
【従来の技術】オフィスビルの空調システムでは、外気
取り入れ口にフイルターが設置され、外気に含まれる汚
染物質の中の粒径の大きいものはフイルターで捕集され
るので、室内に供給される空気中のダストは外気より低
濃度である。一方、室内で再循環される空気はフイルタ
ーで濾過されるので、自然換気より室内の汚染濃度が低
くなるはずであるが、実際にはフイルターが細菌や真菌
によって汚染されるので、大きな風量により細菌真菌を
まき散らしてこれが循環するので、逆に室内の汚染濃度
が高くなるという問題があった。
【0003】空調用のエアーフイルターとしては、ポリ
エステル繊維の不織布又はポリエステル繊維とレーヨン
との混合不織布よりなる粗フイルターやロールフイルタ
ーが一般に用いられているが、織物よりなる袋状フイル
ターを天井裏に設けて空気の出口に取りつける、いわゆ
るバッグフイルターが用いられることがある。従来、一
般に用いられている粗フイルターは、8mm〜18mmの厚さ
で、圧力損失は3〜10mm/H2 O程度、試験粉体 (JIS-Z-
8901) のダスト捕集率は62〜83%程度でありダストの捕
捉を主目的としていた。
【0004】室内の細菌汚染について、細菌濃度が空気
1L当たり 0.1個程度であれば、感染しないが、空気1
L当たり 0.4個であれば感染の危険があると普通いわれ
ている。フイルターに殺菌効果があれば、室内の細菌汚
染の低減が期待できるので、従来から空調フイルターに
殺菌効果を付与する提案もなされてきた。
【0005】例えば銀ゼオライトを担持したエアーフイ
ルター(実開平1-77821号公報、特開平2-21916号公
報)がある。用いられる銀ゼオライトは抗菌ないし殺菌
効果が半永久的であり、他の抗菌・殺菌剤では得られな
いメリットが期待されるが、銀ゼオライトの銀イオンが
細菌に作用するには、先ず細菌が銀ゼオライトの銀イオ
ンと接触できることが必要であり、従来のこれらのフイ
ルターでは銀イオンと細菌の接触は確率的に不良であ
り、細菌を確実に捕捉できなかったので、殺菌効果は十
分とはいえなかった。
【0006】また、銀ゼオライトと細菌の接触密着性を
改良する技術として、銀ゼオライト含有フイルターの面
に静電気帯電フイルター層を設け、電気的に細菌を捕捉
して殺菌する技術(特開平3-186309号公報)も提案され
た。しかし、これでは静電気により細菌の捕捉はできる
が、このような電気的改良によることは従来設備にその
まま採用することができず、これらのフイルターを設け
たのでは設備が高価になる欠点があって、一般に利用す
ることは困難であった。また、銀ゼオライトを使用した
場合、フイルターが時間の経過につれて銀ゼオライトに
より褐色に着色汚染を生ずる問題もあった。
【0007】
【解決しようとする問題点】本発明では殺菌剤に限り無
く近い部分で、細菌を捕捉することのできることを目的
としたもので、銀系殺菌剤とキトサンとの混合系のバイ
ンダーの使用により銀イオンと細菌の接触密着性がよく
なり、細菌の捕択性も高まり、優れた殺菌効果を得られ
るようになった。本発明のエアーフイルターは特別の装
置を必要とせず従来のフイルター規格のまま適応される
ので、殺菌性の優れたものを安価に提供できるようにし
たことである。さらに本発明のもう一つの目的は、銀系
殺菌剤を使用しても着色汚染のしないフイルターを提供
することである。本発明の銀系殺菌剤は従来の銀系の殺
菌ないし抗菌剤を使用する。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、エア
ーフイルターを構成する主体の表面に、多孔質シリカに
よって内包された銀系殺菌剤がキトサンと混合状態でバ
インダーにより担持されることにより前述の目的を達成
する。
【0009】
【作用】本発明は、キトサンを菌の捕捉固定に利用する
ものであって、フイルターの空気と接触する面で、先ず
キトサンが菌を捕捉固定すると、次いで銀の殺菌作用が
効率的に行われる。キトサンをこのような目的に使用さ
れた例はないが、キトサンと銀系殺菌剤をそれぞれ単独
で使用した場合に比べて明らかに優れている。両者の相
互作用効果の優れた捕捉と殺菌効果を組み合わせた技術
である。
【0010】キトサン単独の殺菌効果は、大腸菌、黄色
ブドウ球菌、カンジダ菌、では5×108 個/mlがゼロに
なるのに1週間を必要とし、緑膿菌では3週間程度を要
するように殺菌効果の速度が遅いので、フイルター表面
の菌が活性を保った状態で飛散しやすい。
【0011】一方、銀イオンによる殺菌の早さはキトサ
ンよりはるかに早く2〜4時間で殺菌効果がある。あく
までも菌との接触があってのことであり、キトサンによ
る菌の捕捉が銀の作用に有効に効くことになる。また、
フイルターが着色汚染をしないようにシリカによって内
包された銀系殺菌剤を使用することに本発明の特徴があ
る。
【0012】
【実施例】本発明では、多孔質シリカによって銀系殺菌
剤が内包されたものを使用する。本発明の抗菌剤キトサ
ン混合物を内包するシリカを得るには、酸化銀又は銀錯
塩をスラリーにして、該スラリーを粒子径が5〜20nmの
シリカ超微粒子をコロイド溶液にしたシリカゾルと混合
して噴霧乾燥により約14μm の球径をした粉粒体とす
る。この粉粒体を 200〜500 ℃で1時間程度焼成して用
いるか、又は、界面反応法による方法として、酸化銀又
は銀錯塩を珪酸ソーダに添加し、更に有機溶媒と界面活
性剤を混合してW/O型エマルジョンとし、無水珪酸を
析出させる剤を添加してシリカ成分によるカプセル化を
行ったものも使用できる。
【0013】このようにシリカによって内包された銀系
殺菌剤は、フイルターに長時間使用しても着色汚染をす
ることがなく、殺菌性も低下することがない。キトサン
は、微細なものであれば粉末状のまま混合して使用でき
るが、酢酸、乳酸、アスコルビン酸等の有機酸に溶解し
て使用することができる。キトサンの使用量は前記銀系
殺菌剤に対して5%〜50%、好ましくは20%〜30%混合
してバインダーに添加すればよい。
【0014】樹脂系バンダーとしては、アクリル系、塩
化ビニール系、ポリウレタン系等のバインダーが使用で
きる。フイルターのバインダーの量は、品番によって異
なるが不織布の場合は不織布重量の20%〜100 %程度使
用すればよく、織物では10%〜30%程度でよい。該バイ
ンダーに添加する前記銀系殺菌剤とキトサンの混合物の
使用量は、バインダー量に対して1%〜5%でよい。バ
インダーを付与するには処理するフイルターをバインダ
ー液に浸漬し、マングルで絞液して乾燥すればよい。該
殺菌剤キトサン混合物はフイルター面積1平米当たりに
5g〜10g付与されれば細菌真菌に対して殺菌効果が得
られる。
【0015】
【実施例1】硝酸銀30gを1Lの水に溶解し、スノーテ
ックス20(シリカゾル、日産化学工業株式会社製品)1,
500Lを水で2倍に希釈した溶液に前記硝酸銀溶液を撹拌
添加して30分反応させた。次いで燐酸2水素アンモニウ
ム20gを1Lの水に溶解した溶液を添加して、更に30分
間常温で反応した。該反応液をアンハイドロ社製のスプ
レードライヤーを用いて250cc/min の噴霧量で 200℃の
雰囲気に噴霧乾燥して粉粒体を得た。該粉粒体を 400℃
で1時間焼成してシリカに内包させた白色の粉粒体を作
った。該粉粒体に対してキトサン微粉末を20%混合した
ものを、塩化ビニルを主成分とするバインダーに2%添
加した。
【0016】ポリエステル繊維よりなる目付 490g/
m2 、厚さ12mm、の不織布に上記バインダーを浸漬し、
マングルで絞液して 220g/m2 を付与し、乾燥して殺菌
エアーフイルターを作成した。上記殺菌エアーフイルタ
ーに、Staphylococcus aureus6538-p を 1.2×104 個/
ml接種し、AATCC L14,144-1965T に準じて24時間培養後
の菌数を測定した結果、菌数はゼロで、殺菌効果が確認
された。
【0017】
【実施例2】硝酸銀10gを 200ccの水に溶解し、該硝酸
銀溶液に水酸化ナトリウム5gを100ccの水に溶解した
液を撹拌添加して酸化銀のスラリーを得た。スラリーを
珪酸ソーダ(6.5 モル/L)180cc に撹拌添加して超音
波にて2分間処理して分散性をよくした。この分散液に
ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート15g/L
を含むノルマルヘキサンとシクロヘキサンの1:1の混
合液 600ccを加えて、6000rpm で1分間撹拌してW/O
型エマルジョンを得た。このW/O型のエマルジョン
に、重炭酸ソーダ(1.5 モル/L)1Lを混合して30分
間常温で撹拌してシリカに内包した銀系殺菌剤を得た。
次いで濾過し、水洗、エタノール洗浄を行い、80℃で12
時間乾燥した。
【0018】一方、キトサンを酢酸に溶解してキトサン
成分として前記銀系殺菌剤量の25%を、前記銀系殺菌剤
と混合し、アクリル・塩化ビニール系バインダーに2%
撹拌添加してバインダーとした。ポリエステル繊維より
なる目付 720g/m3 を厚さ18mmの不織布を、バインダー
に浸漬し絞りロールで 320g/m2 を付与し、乾燥して殺
菌エアーフイルターを作成した。該殺菌エアーフイルタ
ーに、Staphylococcus aureus6538-p を 1.5×104 個/
ml接種しAATCC L14,144-1965T に準じて24時間培養後の
菌数を測定した結果、菌数はゼロで、殺菌効果が確認さ
れた。また、該殺菌エアーフイルターに、Klebsiella p
neumoniai AATCC43552を 1.2×104 個/ml接種し、AATC
C L14,144-1965T に準じて24時間培養後の菌数を測定し
た結果、菌数はゼロで、殺菌効果が確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−45814(JP,A) 特開 平3−186309(JP,A) 特公 昭62−41775(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フイルター本体の表面に、銀系殺菌剤
    キトサンと混合状態で内包する多孔質のシリカ適宜
    のバインダーにより担持されてなることを特徴とするエ
    アーフイルター。
  2. 【請求項2】 エアーフイルターが空調エアーフイル
    ターであることを特徴とする請求項1のエアーフイルタ
    ー。
  3. 【請求項3】 エアーフイルター本体が不織布である
    ことを特徴とする請求項1のエアーフイルター。
  4. 【請求項4】 キトサンが微細粉末又は有機酸に溶解
    されたものであることを特徴とする請求項1のエアーフ
    イルター。
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