JP3222115B2 - 藻類除去装置 - Google Patents
藻類除去装置Info
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
Description
し、さらに詳しくは、池、濠、湖沼及び汽水域の水質浄
化に関するものであり、所要動力を小さくして水中の藻
類を凝集除去するものである。藻類を凝集するのに凝集
剤等の薬品は一切添加しないため、生態系の破壊が危惧
される場合に特に有効である。又、小さい所要動力で、
窒素・リンを多量に含む藻類を除去することにより、富
栄養化した水域の窒素・リンの除去にも応用可能な藻類
除去装置である。
主なものは藻類であり、それ以外に、藻類を捕食する動
物プランクトン及びバクテリアが共存している。湖沼等
が富栄養化すると藻類の増殖が激しくなり、水面上にこ
れが凝集し、ついには腐敗するようになる。浄化対策と
しては、水中の窒素及びリンを除去するか、藻類を直接
除去する方法が考えられるが、前者の直接除去は困難な
場合が多く、後者の藻類の除去が課題となっている。従
来の浄化方法は、主に排水処理技術や工場の生産現場技
術の転用によるものが殆どであった。従って何れも所要
動力が大きい。主な方法は紫外線照射法、オゾン処理
法、排水処理の生物ろ床法の応用技術、上水道の緩速ろ
過に類似したろ過法等である。
化されている。基本は藻類を紫外線で殺すことにより効
果を生じるが、原理的に所要動力が大きく、紫外線ラン
プの稼動費も高額である。オゾン処理も紫外線法に類似
したものであるが、建設費及び維持費に難点があり、処
理対象が大容量の水域となるとさらに問題である。
がある。前者は砂等のろ材を密充填し、ろ過速度30〜
200m/d(0.35〜2.3mm/s)というゆっ
くりした速さでろ過するものである。上水道の緩速ろ過
に相当するもので、ろ過と生物膜処理を兼ね備えたもの
であるが、損失水頭が高く、維持管理が容易ではない。
また、浮遊汚濁物質が多く、処理対象が大容量となる場
合には大規模の装置が必要となる。機械的ろ過法には特
殊ろ布を用いてドラム式のろ過機でろ過する方法、急速
砂ろ過類似法等がある。特に急速ろ過には、ろ床にボー
ル状繊維を充填した方法、長繊維を密に並べる方法等が
提案されている。これらの方法は損失水頭が数100m
m〜2,000mmと低く、従来の方法に比べてかなり
所要動力を低減出来るが、除去率、除去量が尚、十分と
は言えない。特に10μm以下の微細な藻類が除去しに
くい。
して浄化する方法がある。この方法の目的は主に生物膜
によるBOD成分の除去であり通常流速100〜100
0mm/sの流れの中に配置される。しかし、藻類は生
きた植物であり、生物膜を使用しても藻類の除去効果は
少ない。最近、生物ろ床法を池水の循環処理に使用する
方法も提案されているが、運転条件、接触材の選択等に
おいて多くの確立すべき課題を有している。
上に除去量を上げなければならない。本願発明者らは水
が常に富栄養である水のモデル計算を行い除去率50%
の装置で循環処理する場合、1日1〜3回処理する必要
があることを実地調査とあわせて確認した。藻類の除去
はこのような循環処理以外にも、浄化して工業用水等に
用いるなどの場合もあるが、いずれにしても処理量が膨
大である。従って、建設費、維持費の安価であること、
維持管理の容易な装置の開発が、要望されている。
等の水を循環浄化するとして1000m3 当たりの所要
動力の少ないものでも5〜15kw必要になり維持管理費が
膨大なものとなる。したがって、実用化するとなると、
この動力を数十分の1にする技術が必要である。しか
し、通常のろ過法等既存の方法及び装置では原理的にも
省エネルギー化には限界があり、維持管理費を低減する
ことも困難である。
ものもあり、このような微粒子を低い圧力水頭でろ過す
るのは原理的にも難しい。凝集剤を用いればろ過は容易
になるが、環境面からの問題点が多い。凝集剤等の試薬
を用いることなく、藻類を集めることが出来る方法及び
装置を発明することが課題である。藻類を集めた後系外
に除く方法もろ過では問題がある。通常ろ過の圧力水頭
がある基準まで上昇した時、曝気により汚泥を分離し、
その後引き抜くのであるが、エネルギーを消費する曝気
以外の方法も課題である。
処理法、生物ろ床法、ろ過法、凝集剤等を用いずに維持
管理の省力化を図りかつ除去効率の高い藻類の除去装置
を提供することにある。
水を小容器に取り、1〜2日放置すると底面に藻類のフ
ィルム状構造物が出来、発生した気泡により薄布を一部
もちあげたようになることを見出した。しかしこの膜状
構造は不安定である。そこで、安定した凝集法として工
学的に利用することを追求した。
れ、非常にゆっくりした流れを与えることにより、繊維
の表面まで運ばれた藻類、動物プランクトン、およびバ
クテリア等をその表面上に安定に凝集させることが出来
ることを見出した。すなわち、繊維状接触材を多数配置
した構造物(モジュール)に水を接触させるならば、水
中に懸濁している藻類等は順次その繊維上に凝集し、結
果として藻類が除去されるのである。本発明では繊維の
密度と除去出来る藻類の大きさとは全く関係がなく、1
0μm以下の藻類であっても処理が可能なのである。繊
維を密に充填したろ材では単にろ過となるが、本発明は
ろ過ではない。繊維形状のものを立体的に、互いに大き
な空隙をもって配置する。それらの配置は平行でもよい
が、ビーカー洗矢等の放射状(ブラシ状)、紐状接触材
等のランダム状、金網等の網状等いろいろなやり方で良
い。また繊維の断面は円形である必要はなく、形状は問
わない。問題は繊維間の相対間隔である。原理的には繊
維間には制限がないが、極端に広げると装置全体が大き
くなり、容積当たりの効率が非常に悪くなる。
に狭くすると、実質上ろ過の機能を有することになり、
目詰まり、高い損失水頭、逆洗回数の増大をもたらす。
そこで、検討を続けた結果、繊維間の間隔を1mm以上
30mm以下とするのが良いことを確認した。この間隔
はあくまでも理想的な場合である。例えば紐状接触材を
考えると、繊維本数で空間を平均化すると1mm以下で
ある場合もある。しかしながら、紐状接触材の繊維は均
一に分布しているのではない。数本づつ集まり、その集
合体間の相互間隔は1〜30mmの距離がある。藻類は
数本の集合体上に凝集する。従ってこの集合体を1本の
繊維と見なし、それらが1〜30mmの間隔で配置され
ていると考えるのである。
する場合がある。例えば、紐状接触材等の繊維状接触材
は、多数組み合わせて一つの構造物(モジュール)とす
る。その繊維状接触材は互いに直接接触させる配置でも
よいし、0.05〜10cm程度の隙間をもたすことも
できる。しかし、これは単に、モジュール化する場合の
繊維状構造物の配置方法の問題であり、水路と処理部と
いうような考え方をしなければならない。金網を用いる
場合の構造に関する検討は比較的簡単である。流れに直
角に、目開き(繊維間の間隔)がいくらのものを、何枚
設置するかと言うことになる。枚数は多いほど藻類の除
去率は高くなる。目開き6mmで100〜200枚程度
で除去率50%以上となる。もちろん目開きが2mmと
いうように小さいものを使用し繊維部分の密度を高め、
目詰まりを避けるために流れに平行にやや隙間をおくと
いうような構造物とすることも出来る。
のような大きさでも付着するわけではなく、0.01〜
2mm、すなわち、2mm以下の線径にすることが肝要
である。固体表面と藻類の関係は、下水処理の生物膜の
場合とは明らかに別のものとして考える必要がある。浸
漬ろ床法に使われる波板状接触材のようなものは上面に
なる部分のみ藻類が不安定に堆積するのである。同様に
外径が大きい棒は上面あるいは上流面に藻類が不安定に
堆積することになり、これらの堆積藻類は常時脱落を起
こし、日光が当たると気泡を生成して浮上し、嫌気状態
では腐敗する。
有する接触材で凝集させた場合、藻類を主成分とする懸
濁質は繊維を厚く取り巻くように凝集する。この凝集構
造物はそれぞれ別れているので気泡を発生して剥離した
り、内部が嫌気状態になることも無い。繊維の細い方
は、例えば、カーボン繊維のように10μm程度であっ
ても、やや能力は低下するが、藻類は凝集するという実
験結果を得ており、実質上制約は無いものとしてよい。
の親水性の天然繊維あるいは繊維状水草が使用できるの
みならず、合成繊維の塩化ビニール、ポリエチレンや、
ビニロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンやポリプ
ロピレンも使用出来ることを実験的に確認した。また、
鉄、ステンレス、アルミニウム等でもよいことを実験的
に確認した。このように材質にはほとんど影響を受けな
い。また形態としては、紐状、網状、ビーカー洗矢等の
ブラシ状等、多様な繊維構造物が適用できる。繊維の表
面の化学的性質には大きな影響を受けない自己凝集が重
要な機構となっているのである。
とがあるが、本発明はむしろその反対である。体積当り
の処理能力は落しても省エネルギーを追求する方法及び
装置である。紐状接触材を河川や滝に設置する浄化法が
既に提案されている。しかし、河川の流れは速く、通常
100〜1000mm/sである。このような流速では
下水処理としてのBOD成分の除去は出来るとしても、
藻類を繊維状に凝集することは不可能である。
は50mm/s以上が要件であり、自然流下式ろ床法に
よる雑排水等の処理の場合は10〜50mm/s程度で
ある。しかし、本発明の場合は、およそ10mm/s以
下の流速でなければならない。生物ろ床法(浸漬ろ床法
及び自然流下式ろ床法等)では、流速が低すぎて能力が
大幅に落ちる条件となる。基本的に通常の生物ろ床とは
異なるのである。
生物膜ろ過と言われている方法とよく類似している。し
かし、生物膜ろ過といえども基本的にはろ過であるので
ろ過の損失水頭は高く、逆洗頻度が高くなる。しかし、
本発明では繊維状接触材が広い間隔で設置されており、
繊維の周囲に厚く藻類が凝集するが、損失水頭は処理を
続けてもほとんど増加せず、絶対値も生物膜ろ過の数十
分の1である。凝集物が互いに接触するまで処理を行な
わせたとしても、僅かの水圧によって凝集物が部分的に
剥離し下部に落下・堆積するので、凝集能力は僅かしか
低下せず、損失水頭はほとんど上昇することがない。本
発明は基本的にろ過とは異なるものである。
ない場合の断面平均流速である。したがって、実際の装
置内では、部分的には平均流速の2倍以上の速度で流れ
るところと、逆に数分の1の流速の所があることにな
る。この平均流速は遅いほどよく、2mm/s以下の場
合が最も除去率が高い。但し、遅くなるほど装置の体積
が大きくなるから、それぞれ用いる場合に合致した値を
選択する。
繊維状構造物を流れる距離、流下距離、あるいは接触距
離がある。接触距離は実施例でみるならば1〜1.5m
以上あれば良いと判断される。しかし、この接触距離は
流速および繊維の密度と関係しているので一定ではな
い。例えば、目開き6mmの金網を使う場合、200枚
を1cm間隔に並べると全長2m、4cm間隔で並べる
と8mとなる。流速2mm/sで接触距離2mの条件
を、流速4mm/sと2倍にする場合は4m程度の接触
距離とする必要がある。
なるのであり、それぞれの状況に合わせて設計すれば良
い。もちろん除去率を高くするには長くする必要があ
る。また、安全対策として接触距離を長くしておくと上
流部分が、飽和状態になった時その上流部分では凝集物
塊を僅かの水圧で脱落させながら一方で凝集させるので
やや能力が落ちるが、下流部分では正常に凝集機構が働
くため未処理水が流出する心配がない。逆に接触距離を
極端に短くする場合もある。例えば、1m3 程度の小型
の水槽で水を繰り返し処理するというような場合は、接
触距離を10cm程度にするのも良い。
の系外への引抜きについて述べる。凝集機構は懸濁物そ
のものが集まる力即ち自己凝集であるから、凝集物を軽
く攪拌あるいは振動させることによって再び元の懸濁状
態に復帰させることが出来る。従って凝集物を剥離させ
るため流速を5〜10倍程度にする方法でも系外に引き
抜くことが出来る。但し、凝集時の流速が2mm/s以
下の場合、剥離させるための流速を10mm/s以上と
する。
に並べ1台のポンプで処理させるのであれば、洗浄時に
原水流入を1列に集中させて流速を高め、汚泥除去を行
なわすことができる。バルブ操作だけ必要であるから、
特別の装置も不要で、自動化も可能である。その他の方
法としては従来の方法の曝気による剥離も利用できる。
さらに、水を抜く、振動を与える、あるいは繊維構造物
を水面上に引き上げることによっても、藻類を剥離させ
ることが出来る。以上のように本発明では多種多様な方
法で剥離させ、系外に汚泥を引き抜くことが出来るの
で、省エネルギー・自動化・簡便さ等、目的に合致した
多様な汚泥処理が可能である。
触材を用いて、接触材の繊維外径(太さ)2mm以下、
繊維相対間隔は1〜30mmで構成する繊維状接触材
に、藻類を含む水を平均流速10mm/s以下で接触さ
せ、繊維状接触材の表面に藻類を凝集させて水中に懸濁
する藻類を除去する方法及び装置を見い出した。
及びブラシ状のものが適用でき、また繊維状接触材の繊
維が複数の素線の集合体になっていることが好ましい。
さらに具体的には、繊維状接触材として多数のループ状
繊維を放射状に有する紐状接触材を用いることがより好
ましく、本接触材を多数配置した藻類除去接触装置を設
計することができる。
間隔で、例えば、長さ1〜10m程度設置し、均一に水
と接触するように配置し、次に、この水路、槽、あるい
は設置部に藻類を含む水を、0.01〜10mm/s程
度のゆっくりした速さで流すと、藻類は繊維状接触材表
面に凝集し、水中の懸濁物は除去される。設置部分の藻
類を主成分とした自己凝集物は自己分解も起こすが、繊
維状接触材の凝集物が飽和状態になった場合は、流速を
上げる、曝気、振動、水抜き等の方法で繊維から剥離さ
せ系外に排出させる。
を例を挙げて説明する。図1に藻類自己凝集法の基本原
理となる、異なる線径の繊維における藻類の生成過程の
相違を示した。
凝集による膜状構造物(藻膜)を作る。線径が小さい場
合、藻類は繊維の全周囲を囲み込み安定化し、肥大し
た。一方、線径が大きい場合(線径が2mmを超える場
合)には、凝集する藻膜は微小で、流れの上流方向の面
にのみ形成されその反対側には形成されなかった。この
ように、線径が大きい場合、繊維の片面にのみ藻類が発
達しようとするため不安定となって常時脱落し発達しな
いものと考えられる。
成する網状接触材をしめす。網状接触材2は、線径0.
01〜2mmの化学繊維を、目開き1〜30mmで網状
に形成したものであり、例えば、図示しない枠体に両端
を固定され緩やかな水流中に保持される。この場合、目
開きが接触材を構成する繊維の相対間隔となる。
を構成する紐状接触材を示す。紐状接触材3は、紐材4
と、紐材4から放射状に配設され線径0.01〜2mm
の繊維5からなる複数のループ状繊維体6とを備えてい
る。ループ状繊維6は、図に示すように紐材4を中心に
螺旋状に形成することもできるし、あるいは、紐材4の
同一の周面から多方向に形成することができる。繊維5
は、線径が概ね0.01〜2mmが好ましい。また、各
ループ状繊維体6の相対間隔Lは約1〜30mmが好ま
しい。
藻類除去装置を構成するブラシ状接触材をしめす。ブラ
シ状接触材7は、棒材8と、棒材8から放射状に配設さ
れ線径0.01〜2mmの繊維9からなる植毛体11と
を備えている。また、各植毛体11の相対間隔Lは約1
〜30mmが好ましい。
を使った処理実験を示す。藻類を主成分とした浮遊物濃
度(SS)が30〜60mg/lの池水をポンプで図8
に示した実験装置の分配槽に導き、5つの水路に整流部
を通して流入させた。水路は幅100mm、水深200
mm、長さ1000mmである。水路には種々な接触材
を設置した。水路の平均流速は0.1mm/sである。
まず、最初の実験結果を図9に示す。縦軸は浮遊物濃度
〔mg/l〕、横軸は経過日数〔d〕である。洗矢(図
7)は直径80mmのものを10本設置した。波板状接
触材(図示せず)は塩ビ製でピッチ22mmで流れに平
行に設置した。紐状接触材は直径45mmであり、流れ
に平行に6本設置した。紐状接触材3は図3および図4
に示したものである。
路で藻類の除去が行なわれているが、図9中の接触材な
しについては実際の池等ではこのような除去は起こらな
いのであり、単に水路が小さいので沈殿効果が見られた
ものである。波板状接触材に比べ、洗矢等のブラシ状繊
維構造の方がよく除去する。除去率としては平均60%
であるが、これらは水路断面に平均して設置しているの
ではなく、むしろ流れに平行に配置しており、偏流が起
き易くなっている。除去率としては低いのであるが、目
詰まりが起きにくいという利点もある。図10は線径
1.1mmの金網50枚を水路に直角に設置した例であ
る。最初は図中の曲線の目開き3.1mmと6.1mm
のものが除去が良い。一方、目開き9.1mmのものは
1週間後には除去が良くなっている。最初は9.1mm
の目開きのため凝集部が少なく凝集能力は小さいが、日
数を経るに従って藻類が凝集して針金の周囲に付き膨れ
てきて凝集部が増加するのである。図中の曲線の目開き
3.1mmのものは1週間後には外観は目詰まりしたか
の如くであるが、水圧により剥離を起こしながら凝集を
続けており能力低下は僅かである。このように余剰汚泥
除去をしないで長期間運転出来るのである。
は内径77mm、全長1770mmの透明塩ビ製であ
る。その中に直径80mmの洗矢を15本直列に設置し
た。下部の流入口から浮遊物濃度(SS)が30〜60
mg/lの池水を流速を変えて流入させ、入口水と出口
水の浮遊物濃度(SS)を測定し、除去率を求めた。最
初の運転は塔内の見掛けの流速即ち空塔速度を次第に高
くしていった。その結果を図12の曲線に示した。縦軸
はSS除去率、横軸は塔内の見掛けの流速である。静置
状態に近い極めてゆっくりした流れの場合、80%のS
S除去率を得た。流速を次第に大きくして、2mm/s
を越えると除去率は低下するようになり、10mm/s
以上では逆に凝集藻類の剥離が起こった。即ち2mm/
s以下の流速で処理した場合は、10mm/s以上の流
速とすることにより剥離できることを示している。流速
を大きくすることで凝集汚泥の剥離が出来るのである。
た後、徐々に流速を弱める実験を行なった。その結果を
図中の別の曲線に示した。30mm/sにおいて既に除
去率30%となった。10mm/sでは除去率40%と
まずまずの結果が得られた。一定流速で処理する場合、
およそ10mm/s以下の流速とすることが最大の効果
を得られる条件である。また、損失水頭は6mm以下と
非常に小さい。すなわち、通常の方法に比べ、超省エネ
ルギー方式であることを示している。
浮遊物濃度(SS)を40mg/l含む池水10リット
ルを入れ、中央に次の各種試料を設置した。それらは、
波板状接触材、および2本直列に接続した直径100m
mの洗矢12(図7)である。その結果を表1に示す。
m値)である。経時的に見ると、4時間後には何も入れ
なくても透視度は2倍になっている。これは容器が小さ
いための効果であって、実際の池等では濁ったままであ
る。この接触材なしのデータに比較し、良くなれば効果
があることを示す。洗矢が優れている。すなわち、繊維
表面に藻類が凝集したため、池水の藻類が減少するので
ある。これに対して、生物ろ床用波板状接触材は全く凝
集効果がなかった。
を行なった。浮遊物濃度(SS)を55mg/l含む池
水を幅245mm、長さ385mm、高さ270mmの
角型水槽に25リットル入れ、その中に直径80mmの
洗矢3本を設置した。水のSS濃度を長時間観察した結
果を図14に示す、水槽と気温の温度差および太陽光線
によって、槽内の温度差が発生し、藻類を含む水はゆっ
くりと洗矢に接触する。藻類は、洗矢の1本1本の繊維
の表面に自己凝集し、ついには直径5mmにも成長し
た。槽内の藻類は、日中増殖しているのであるが、全体
としては125時間後でもなお凝集する傾向にある。こ
のように、繊維状構造物に自己凝集した藻類は長期間安
定にその構造を保っていた。
よび汽水域の水を浄化することが出来る。この藻類の除
去方法は、繊維状接触材の繊維の相対間隔を1〜30m
mでモジュール化するため、損失水頭が5mm以下とい
う非常に小さい値であり、原理的に、超省エネルギー浄
化装置である。また、凝集した藻類は省エネルギーで余
剰汚泥として系外に引抜くことが出来る。したがって本
発明は鑑賞池のような比較的小規模な池に限らず湖沼の
ような大きな水域の浄化にも適用できるものである。さ
らに、藻類を凝集するのに凝集剤等の薬品は添加しない
ため、生態系を破壊することがない。
省エネルギーで藻類を除去することが出来るということ
は、結果として富栄養化した水域の窒素・リンの除去に
も応用できることを示すものである。
なる繊維における藻類の凝集過程の違いによって説明す
る図である。
構造をつくった状態をしめす図である。
の斜視図である。
ある。
果を示すグラフである。
である。
る。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 紐材、この紐材から放射状に配設され線
径0.01〜2mmの繊維からなるループ状繊維体及び
枠体を備え、かつ前記ループ状繊維体を、1〜30mm
の相対間隔で前記紐材の軸方向に連続して配置して繊維
状接触材を構成し、さらに、この繊維状接触材を、互い
に接して、もしくは0.05〜10cmのすきまをもっ
て各繊維状接触材の片端または両端で前記枠体に固定し
て形成した構造体と、 水を平均流速0.01〜10mm/sの緩やかな移動状
態にし、前記構造体を、この水流と接触させることによ
り水流中の藻類を凝集除去すべく、固定保持した水路又
は水槽とからなる藻類除去装置。
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JPH11333211A (ja) | 1999-12-07 |
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