JP3221667B2 - 物品の箱詰め作業用のロボットハンド - Google Patents

物品の箱詰め作業用のロボットハンド

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大きな外箱に、複
数の物品を箱詰めするロボットハンドに関する。とく
に、本発明は、主として、内容物で胴膨れする複数の小
箱を外箱内に整列して隙間なく挿入するのに最適な、ロ
ボットハンドに関する。
【0002】
【従来の技術】小箱を挟着して、外箱の定位置に挿入で
きるロボットハンドは開発されている。このロボットハ
ンドは、特開昭61−47305号公報と、実開昭59
−176773号公報に記載される。これ等の公報に記
載されるロボットハンドは、小箱を両側から挟着する挟
着ハンドを有する。挟着ハンドを開閉して、小箱を両側
から挟着する。これ等の公報に記載されるロボットハン
ドは、外箱に、隙間なく整列して、複数の小箱を挿入す
るのが難しい欠点がある。それは、外箱に小箱に入れる
にしたがって、挿入スペースが狭くなるからである。挿
入スペースが次第に狭くなると、最後の小箱を定位置に
挿入するのが最も難しくなる。
【0003】ロボットハンドを使用しないで、小箱を手
に持って、外箱に整列して入れるとき、片手で先に入れ
た小箱を横に押して挿入スペースを広げることができ
る。ただ、このようにして、小箱を外箱に整列して入れ
るためには、ふたつのロボットハンドを使用する必要が
ある。一方のロボットハンドで、小箱を横に押して挿入
スペースを広げ、他方のロボットハンドで小箱を挟着し
て、挿入スペースに入れるからである。ふたつのロボッ
トハンドを備える装置は、設備コストが高くなって、低
コストに使用できない。
【0004】このような欠点は、外箱を大きくして、大
きな外箱に、隙間ができるように小箱を挿入して解消で
きる。しかしながら、外箱を大きくして、外箱の内部に
隙間ができる状態で、小箱を整列して挿入することは、
外箱のコストや輸送コストが高くなるばかりでなく、荷
くずれなどの原因となるので実用的でない。このため、
特別な場合を除いて到底採用できない。
【0005】この欠点を解消するロボットハンドを使用
した箱詰め方法が、特開平3−176312号公報に記
載される。この公報に記載されるロボットハンドは、外
箱に整列して1列に並べて挿入する複数の小箱を、その
両側から挟着して外箱に挿入する。この構造のロボット
ハンドは、1列の小箱の両側を挟着するので、外箱に隙
間なく複数の小箱を挿入できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
小箱を1列に並べて挟着するロボットハンドは、多数の
ネジ等の重い物で胴膨れする小箱を挟着して外箱に挿入
できない。これ等の内容物を入れている小箱は、内容物
の自重で胴膨れするので、複数の小箱を1列に並べて挟
着すると、中間の小箱が落下してしまうからである。ま
た、胴膨れした小箱を複数に並べると、全体の幅が広く
なって変化するのでロボットハンドで確実に挟着するの
が難しい。さらに、重い内容物を入れた小箱を横1列に
並べて両側をロボットハンドで挟着すると、中間の小箱
が重力で落下してします。このため、ネジ等の重い製品
の入った小箱は、ロボットハンドで挟着して外箱に隙間
なく整列して挿入できない。
【0007】本発明者は、このような欠点を解消するた
めに、図1と図2に示すように、先端を先細り状にした
テーパー部を有するロボットハンドを開発した。この図
のロボットハンドは、挟着ハンド1を、開閉できるよう
に上下に2分割している。図の挟着ハンド1は、上面と
左側面を連結して1枚のアームとし、下面に右側面を連
結して1枚のアームとしている。挟着ハンド1は、内部
にプッシャー2を内蔵させて、挟着した小箱3を押し出
すようにしている。2枚の挟着ハンド1は、バネ(図示
せず)で弾性的に閉められ、開閉シリンダー(図示せ
ず)で開かれる。
【0008】この図の挟着ハンド1は、バネの力で内側
に小箱3を挟着して把持している。小箱3を挟着する状
態で、ロボットハンドはロボットアームで外箱の定位置
に移動される。複数の小箱3は、隙間のない密着状態で
外箱に整列して挿入されるので、小箱3を入れる挿入ス
ペース4は、小箱3の外形よりも小さくなっている。挿
入スペース4を拡開するために、ロボットハンドのハン
ドの先端にテーパー部を設けている。
【0009】挟着ハンド1に挟着された小箱3は、テー
パー部で挿入スペース4を拡開した状態で、内部のプッ
シャー2で押し出される。このとき、挟着ハンド1をバ
ネで閉じた状態に保持される。小箱3は、いわゆる、と
ころてん方式でプッシャー2でロボットハンドから押し
出される。小箱3がテーパー部の先端を通過するとき、
挟着ハンド1は、小箱3でもっとも大きく拡開される。
拡開された挟着ハンド1は、外側面で隣接する小箱3の
側面を押して、挿入スペース4を拡開する。このとき、
テーパー部の外側面は、先に入れた小箱3の上端コーナ
ー部を強く押して挿入スペース4を拡開する。テーパー
部に押された小箱3は、コーナーが押し潰されて変形し
てしまう弊害が発生する。この弊害を少なくするため
に、テーパー部の先端開口部を大きくすると、小さくな
った挿入スペース4に、ロボットハンドのテーパー部を
挿入できなくなる。反対に、テーパー部の先端開口部を
小さくすると、小箱3のコーナー部を強く押し潰して変
形させる。
【0010】この弊害は、特に重い製品の入った小箱を
外箱に整列して入れるときに甚だしい。重い製品自重に
より、小箱が胴膨れ状態となり、予想以上に挿入スペー
スが狭くなり、この狭い挿入スペースに胴膨れ状態の小
箱を無理に押し込むからである。種々の用途に便利に使
用できるロボットハンドは、小箱に入れたパーツの種類
を問わず、小箱を外箱に隙間なく整列して挿入できるこ
とが大切である。
【0011】このことを実現するために、図3に示すよ
うに、先端部を、複数に分離したロボットハンドも開発
した。この構造のロボットハンドは、分割したテーパー
部を弾性的に変形できる金属板で製作した。しかしなが
ら、この構造のロボットハンドは、図4に示すように、
広げた挿入スペース4に小箱3をプッシャー2で押し込
むときに、挿入される小箱3に過大なプレス力が作用
し、小箱3がプッシャー2に押し潰されたように変形し
てしまう弊害が発生した。さらに、テーパー部を挿入ス
ペース4に押し込み、さらに、小箱3を挿入スペース4
に押し出すときに、テーパー部で隣接する小箱3のコー
ナー部が押し潰される欠点も解消されなかった。
【0012】本発明はこのような欠点を解決することを
目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、
狭い挿入スペースに整列して隙間なく物品を挿入できる
と共に、内容物で胴膨れする小箱等の物品の変形を最小
限度として能率よく収納できる物品の箱詰め作業用のロ
ボットハンドを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のロボ
ットハンドは、物品を挟着して保持する挟着ハンド1
と、この挟着ハンド1を開閉する開閉シリンダー5と、
挟着ハンド1に保持された物品を押し出すプッシャー2
と、このプッシャー2を物品の押し出し方向に移動させ
る押出シリンダー6とを備える。
【0014】挟着ハンド1は以下の独特の構成を備え
る。 (a) 挟着ハンド1の全体形状は、物品を挟着して保
持できる四角い筒状に形成されて、先端を開口してい
る。 (b) 筒状の挟着ハンド1は、可動しない固定部1A
と、この固定部1Aに対して先端の開口部を開閉できる
ように傾動される可動部1Bとを有する。 (c) 固定部1Aは、横断面形状をL字状として、角
筒状に形成された挟着ハンド1の2面を構成している。 (d) 可動部1Bは、横断面形状をL字状として、角
筒状に形成された挟着ハンド1の2面を構成している。 (e) 角筒状の挟着ハンド1は、隣接する2面を固定
部1Aとし、残りの2面を可動部1Bとしている。 (f) 角筒状の挟着ハンド1は、隣接する2面を突出
させて挿入突出部1Cを設けている。 (g) 挿入突出部1Cは、隣接する2面のコーナー部
に向かって高くなるように突出している。 (h) 可動部1Bは、開閉シリンダー5に連結されて
おり、開閉シリンダー5に開閉されて物品を挟着する。
【0015】本発明のロボットハンドは、先端を開口し
ている四角い筒状に形成されてなる挟着ハンド1で物品
を挟着し、挟着ハンド1の先端から隣接する2面に突出
している挿入突出部1Cで、先に箱詰めした物品を押し
て、挿入スペース4を確保し、拡開された挿入スペース
4に挟着ハンド1を挿入して、挟着ハンド1から挟着し
ている物品を押し出して定位置に挿入する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するためのロボットハンドを例示す
るものであって、本発明はロボットハンドを以下のもの
に特定しない。
【0017】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0018】図5ないし図7は、物品の箱詰め作業用の
ロボットハンドを示す。ロボットハンドで箱詰めされる
物品は、ここでは、ネジやナットなどの粒状製品を多数
に収納している、内容物で胴膨れするボール紙製等の小
箱である。ただし、本発明のロボットハンドは、物品を
小箱に特定しない。物品には、複数の粒状製品を充填し
ている小箱のみでなく、単数の製品も使用できる。複数
の粒状製品を収納している胴膨れする小箱を外箱に箱詰
めできるロボットハンドは、単数の製品を小箱をより簡
単に箱詰めできるからである。
【0019】これ等の図に示すロボットハンドは、物品
を挟着して保持する挟着ハンド1と、この挟着ハンド1
を開閉する開閉シリンダー5と、挟着ハンド1に保持さ
れた物品を挟着ハンド1から押し出すプッシャー2と、
このプッシャー2を物品の押し出し方向に移動させる押
出シリンダー6とを備える。
【0020】挟着ハンド1は、全体の形状を、物品を挟
着して保持できる四角い筒状に形成して、先端を開口し
ている。挟着ハンド1の角筒は、物品の外形にほぼ等し
く設計される。この形状の挟着ハンド1は、角筒である
内側の4面の全ての面で、物品の周囲の4面を挟着し
て、滑らないように確実に保持できる特長がある。た
だ、挟着ハンドは、必ずしも内側の4面で物品を挟着す
る必要はない。軽い物品は、内面の対向する2面で挟着
して保持することもできる。物品の2面を挟着する挟着
ハンドは、内形を物品の外形に等しくする必要がない。
この挟着ハンドは、物品を挟着する対向する挟着面の間
隔を、物品の厚さに等しく設計する。
【0021】筒状の挟着ハンド1は、図5の斜視図と、
図9の分解斜視図に示すように、物品を挟着するときに
可動しない固定部1Aと、この固定部1Aに対して先端
の開口部を開閉できるように固定部1Aに連結されてい
る可動部1Bとを有する。
【0022】固定部1Aの後端は固定プレート7に固定
され、可動部1Bの後端は傾動プレート8に固定され
る。固定プレート7は、押出シリンダー6を内蔵してい
るベースフレーム9の先端に固定される。傾動プレート
8は、回転軸10を介して回動できるように固定プレー
ト7に連結される。
【0023】固定部1Aと可動部1Bは、ステンレス板
やアルミニウム板等の金属板を直角に折曲して、横断面
形状をL字状としたものである。固定部1Aは、直角に
折曲されて、角筒状に形成される挟着ハンド1の2面を
構成する。可動部1Bも、横断面形状をL字状とする直
角に折曲されて、角筒状に形成された挟着ハンド1の残
りの2面を構成する。角筒状の挟着ハンド1は、図5と
図9に示すように、隣接する2面を固定部1Aとし、残
りの2面を可動部1Bとする。
【0024】挟着ハンド1は、先端縁を、角筒の中心軸
に対して直角となる形状にカットされない。挟着ハンド
は、直角の切断面から、隣接する2面の先端をスコッ
プのように突出させて挿入突出部1Cとしている。図に
示す挟着ハンド1は、固定部1Aの先端を、可動部1B
の先端面から突出させて、固定部1Aに挿入突出部1C
を設けている。挿入突出部1Cは、コーナー部1Kに向
かって高くなるように突出している。
【0025】図に示すように、回動しない固定部1Aに
挿入突出部1Cを設ける挟着ハンド1は、強靭な構造に
できる特長がある。ただ、本発明のロボットハンドは、
可動部に挿入突出部を設けることもできる。また、可動
部と固定部との境界に挿入突出部を設けることもでき
る。可動部と固定部との境界に設けられる挿入突出部
は、1面を可動部で、他の1面を固定部で構成する。
【0026】挿入突出部1Cは、物品を外箱に箱詰めす
るとき、先に外箱に入れた物品を押して移動させ、挿入
スペース4を拡開するために設けられる。挿入突出部1
Cが短すぎると、挿入スペース4を拡開するのが難しく
なる。反対に長すぎると拡開した挿入スペース4に、挟
着ハンド1で挟着している物品を押し込むのに不便にな
る。挿入突出部1Cの最高突出量の最適値は、たとえ
ば、挟着ハンド1の長片の長さの1/4〜2倍、好まし
くは1/3〜1.5倍である。
【0027】図6と図8に示すロボットハンドは、挟着
した物品が挟着ハンド1から抜け落ちるのを防止するた
めに、可動部1Bの先端縁を緩く内側に折曲して内側折
曲部11としている。この構造のロボットハンドは、内
側折曲部11は、挟着ハンド1の挿入突出部1Cを設け
ているいない先端縁に設けることができる。たとえば、
挿入突出部を可動部の先端縁に設ける挟着ハンドは、内
側折曲部を固定部の先端縁に設ける。
【0028】さらに、図に示すロボットハンドは、固定
部1Aの中間をコ字状に切断して折曲片12を設けてい
る。折曲片12も緩く内側に折曲されて、挟着する物品
が抜け落ちるのを阻止する。さらに、図示しないが、挟
着ハンドは、内面に難スリップ材を接着して、挟着した
物品が抜け落ちるのを防止することもできる。難スリッ
プ材には、たとえば、軟質の天然または合成ゴムが使用
できる。
【0029】可動部1Bを傾動させる傾動プレート8
は、図6、図7及び図9に示すように、背面に突出して
連結アーム13を固定している。連結アーム13は、先
端に回転軸10を挿通している。回転軸10は、両端を
固定プレート7に設けた軸受アーム14に挿通して連結
して、傾動プレート8を傾動できるように固定プレート
7に連結している。連結アーム13は、図7の背面図に
示すように、固定プレート7に対して傾斜して固定され
る。連結アーム13に挿通される回転軸10の傾斜角α
は、可動部1Bの傾動方向を決定する。傾斜角αは、た
とえば15〜60度、好ましくは20〜45度とする。
図7のロボットハンドは、傾斜角αを約30度としてい
る。回転軸10を傾斜させるロボットハンドは、図5に
示すように、可動部1Bの両面を固定部1Aに対して拡
開できる特長がある。
【0030】傾動プレート8を傾動させて、可動部1B
を開閉させるために、傾動プレート8の隅部に、開閉シ
リンダー5を連結している。開閉シリンダー5は、連結
アーム13の反対側に位置して、傾動プレート8の隅部
に、ロッド5Aの先端をピンを介して傾動できるように
連結している。開閉シリンダー5は、図6に示すよう
に、押出シリンダー6の側面に、押出シリンダー6とほ
ぼ平行に固定されている。開閉シリンダー5の後端は、
ピンを介してベースフレーム9に固定される。開閉シリ
ンダー5は、ロッド5Aを押し出して可動部1Bを開
き、ロッド5Aを引き込んで可動部1Bを閉じる。
【0031】挟着ハンド1は、内部にプッシャー2を配
設している。プッシャー2は、物品を面で押圧して押し
出す板状に形成されて、押出シリンダー6のロッド先端
に、鍔状に固定している。押出シリンダー6は、ベース
フレーム9の内部に収納されて、プッシャー2を挟着ハ
ンド1の先端部分まで押し出すストロークを有する。
【0032】ベースフレーム9は、角筒の先端に固定プ
レート7を固定し、後端にはロボットのアーム19に固
定するための連結プレート15を固定している。ロボッ
トのアーム19は、先端に固定するロボットハンドを回
転させて姿勢を制御する。さらに、ロボットのアーム1
9は、ロボットハンドを、物品の供給位置から、物品の
箱詰め位置まで移動させるようにプログラムされてい
る。
【0033】連結プレート15を介してロボットのアー
ム19に固定されたロボットハンドは、図11に示すよ
うに、以下の工程で物品20を箱詰めする。
【0034】 [ロボットハンドで物品を挟着する供給工程] この図は、ベルトコンベア16から物品20をロボット
ハンドに供給している。ベルトコンベア16の上面に
は、移送される物品20を定位置に停止させるストッパ
17を配設している。ストッパ17で停止された物品2
0は、供給シリンダー18に押されて、ロボットハンド
に挿入される。供給シリンダー18が物品20をロボッ
トハンドに供給するとき、ロボットハンドは、プッシャ
ー2を引き込んで、可動部1Bを開いた状態として、物
品20が押し出される前方に移動される。物品20は、
水平方向に押し出されて、ロボットハンドに供給され
る。したがって、ロボットハンドは水平の姿勢で、物品
20が押し出される前方に待機する。
【0035】ただし、本発明は、ロボットハンドに物品
を供給する状態を図11に示す方法に特定しない。物品
は、たとえば図示しないが、定位置に移送した後、垂直
に押し上げてロボットハンドに供給することもできる。
垂直に押し上げられる物品が供給されるロボットハンド
は、垂直の姿勢で下方を開いた状態で待機する。ロボッ
トハンドは、物品が供給された後、挟着ハンドを閉じて
供給された物品を挟着して保持する。
【0036】[挟着した物品を箱詰め位置に移動させる
移送工程]ロボットのアーム19を移動させて、物品2
0を箱詰めする位置に移動させる。ロボットハンドで物
品20を箱詰め位置に移送するとき、物品20がロボッ
トハンドからずれ落ちないように、挟着ハンド1は閉じ
た状態に保持される。
【0037】 [保持した物品を箱詰めする箱詰め工程] ロボットのアーム19でロボットハンドを箱詰め位置に
移動させる。ロボットハンドは、プッシャー2で供給し
ている物品20を押し出して箱詰めする。プッシャー2
が物品20を押し出すとき、ロボットハンドは垂直の姿
勢で、箱詰めする真上に移動される。プッシャー2が物
品20を押し出すとき、必ずしも、開閉シリンダー5で
挟着ハンド1を強制的に開く必要はない。プッシャー2
から押し出される物品20が、排出される程度に挟着ハ
ンド1を開くからである。ただ、開閉シリンダーで挟着
ハンドを開きながら、プッシャーで物品を押し出すこと
もできる。
【0038】ロボットハンドは、図12に示す順番で、
物品20を整列しながら箱詰めする。ロボットハンド
は、挿入突出部1Cで隣接する物品20を押して、挿入
スペース4を広げた状態で、物品20を箱詰めする。図
12は、挿入突出部1Cの位置を三角マークで示してい
る。この図に示すように、最初の1列に物品20を箱詰
めするとき、先に箱詰めした物品20を挿入突出部1C
で押しながら、次の物品20を箱詰めする。物品20を
挿入するスペースは、すでに詰められた胴膨れした小箱
である物品がせりだしているために、物品の外形よりも
狭くなっている。ロボットハンドは、図13〜図14に
示すように、傾斜する姿勢で隣接する物品20の上部を
挿入突出部1Cで押して挿入スペース4を広げ、物品を
挿入するに十分なスペースを確保する。ロボットハンド
は、この傾斜する姿勢から垂直の姿勢に傾動させなが
ら、物品20をプッシャー2で押し出して定位置に箱詰
めする。
【0039】2列目以降の物品20を箱詰めするとき
は、直前に箱詰めした物品20と、前列の物品20の両
方を挿入突出部1Cで押して挿入スペース4を拡大し
て、物品20をプッシャー2で押し出して定位置に箱詰
めする。挿入スペース4を拡大するとき、ロボットハン
ドは傾斜する姿勢から次第に垂直の姿勢とすることによ
り、挿入スペースを拡大した後、物品20をプッシャー
2で押し出して箱詰めする。ただし、ロボットハンドを
多少傾斜する姿勢のまま、物品をプッシャーで押し出し
て箱詰めし、あるいは、ロボットハンドを垂直の姿勢で
先に箱詰めした物品を押して、挿入スペースを拡大して
箱詰めすることもできる。
【0040】
【発明の効果】本発明の物品の箱詰め作業用のロボット
ハンドとロボットハンドは、箱詰めするために複数の物
品をあらかじめ整列することなく、狭い挿入スペースに
整列して隙間なく物品を挿入できると共に、物品の変形
を最小限度にできる特長がある。それは、本発明のロボ
ットハンドが、物品を挟着して保持する角筒状の挟着ハ
ンドに、隣接する2面を突出させて挿入突出部を設ける
と共に、この挿入突出部で、先に箱詰めした物品を押し
て挿入スペースを確保し、拡開された挿入スペースに挟
着ハンドを挿入して、挟着ハンドから挟着している物品
を押し出して定位置に挿入しているからである。このよ
うにして箱詰めできる本発明のロボットハンドは、先に
入れた物品のコーナー部が強く押されて変形することが
ない。したがって、狭い挿入スペースに隙間なく物品を
挿入できるにもかかわらず、物品の変形を最小限度にし
て箱詰めできる特長がある。
【0041】さらに、本発明のロボットハンドは、単腕
のロボットハンドでもって、物品を1個づつ箱詰めでき
る特長がある。ロボットハンドで物品を入れるスペース
を確保しながら、定位置に挿入できるからである。
【0042】とくに、挟着ハンドの先端から隣接する2
面に突出している挿入突出部を有するロボットハンド
は、図12に示すように、挿入突出部の一方の面で直前
に箱詰めした物品を、もう一方の面で前列の物品の両方
を押して挿入スペースを拡大できる。したがって、一本
のロボットハンドで、確実に、しかも物品を変形させる
ことなく、挿入スペースを確保できる特長がある。この
ように、極めて簡単な構造で、しかも確実に箱詰めでき
る本発明のロボットハンドは、設備コストを安くして、
低コストで使用できる特長が実現される。
【0043】さらに、本発明のロボットハンドは、物品
を挟着して保持する挟着ハンドを四角い筒状とすると共
に、この角筒状の挟着ハンドの隣接する2面を可動しな
い固定部とし、残りの2面を、固定部に対して先端の開
口部を開閉できるように傾動される可動部としている。
さらに、この可動部は、開閉シリンダーに連結されてお
り、開閉シリンダーに開閉されて物品を挟着している。
この構造のロボットハンドは、角筒状の挟着ハンドで物
品を確実に把持できると共に、角筒状の挟着ハンドに沿
って無理なく物品を押し出すことができる。このため、
図4に示すロボットハンドのように、挿入スペースに物
品を押し込むときに、過大なプレス力が作用して、物品
が押し潰されたように変形してしまうことがない。した
がって、本発明のロボットハンドは、先に入れた物品だ
けでなく、新たに挿入する物品の変形も最小限にして箱
詰めできる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明者が先に開発したロボットハンドの斜視
【図2】図1に示すロボットハンドが箱詰めする状態を
示す断面図
【図3】本発明者が先に開発した他のロボットハンドの
斜視図
【図4】図3に示すロボットハンドが箱詰めする状態を
示す断面図
【図5】本発明の実施例のロボットハンドの斜視図
【図6】本発明の実施例のロボットハンドの一部断面側
面図
【図7】図6に示すロボットハンドの背面図
【図8】図6に示すロボットハンドの底面図
【図9】図5に示すロボットハンドの分解斜視図
【図10】本発明の実施例のロボットハンドが物品を挟
着する状態を示す一部断面側面図
【図11】本発明の実施例のロボットハンドを使用して
箱詰めする工程を示す斜視図
【図12】本発明のロボットハンドが物品を整列しなが
ら箱詰めする順番を示す平面図
【図13】本発明の実施例のロボットハンドを使用して
箱詰めする工程を示す断面図
【図14】本発明の実施例のロボットハンドを使用して
箱詰めする工程を示す断面図
【符号の説明】
1…挟着ハンド 1A…固定部 1B…可
動部 1C…挿入突出部 2…プッシャー 3…小箱 4…挿入スペース 5…開閉シリンダー 5A…ロッド 6…押出シリンダー 7…固定プレート 8…傾動プレート 9…ベースフレーム 10…回転軸 11…内側折曲部 12…折曲片 13…連結アーム 14…軸受アーム 15…連結プレート 16…ベルトコンベア 17…ストッパ 18…供給シリンダー 19…アーム 20…物品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−279417(JP,A) 実開 昭60−84501(JP,U) 実開 昭59−176773(JP,U) 特公 平7−23122(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 15/00 - 15/08 B65B 5/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品(20)を挟着して保持する挟着ハンド
    (1)と、この挟着ハンド(1)を開閉する開閉シリンダー
    (5)と、挟着ハンド(1)に保持された物品(20)を押し出す
    プッシャー(2)と、このプッシャー(2)を物品(20)の押し
    出し方向に移動させる押出シリンダー(6)とを備えるロ
    ボットハンドであって、挟着ハンド(1)が以下の全ての
    構成を有することを特徴とする物品の箱詰め作業用のロ
    ボットハンド。 (a) 挟着ハンド(1)の全体形状は、物品(20)を挟着
    して保持できる四角い筒状に形成されて、先端を開口し
    ている。 (b) 筒状の挟着ハンド(1)は、可動しない固定部(1
    A)と、この固定部(1A)に対して先端の開口部を開閉でき
    るように傾動される可動部(1B)とを有する。 (c) 固定部(1A)は、横断面形状をL字状として、角
    筒状に形成された挟着ハンド(1)の2面を構成してい
    る。 (d) 可動部(1B)は、横断面形状をL字状として、角
    筒状に形成された挟着ハンド(1)の2面を構成してい
    る。 (e) 角筒状の挟着ハンド(1)は、隣接する2面を固
    定部(1A)とし、残りの2面を可動部(1B)としている。 (f) 角筒状の挟着ハンド(1)は、先端縁を、角筒の
    中心軸に対して直角となる形状にはカットされず、固定
    部(1A)の隣接する2面の先端をスコップのように突出さ
    せて挿入突出部(1C)を設けている。 (g) 挿入突出部(1C)は、固定部(1A)の隣接する2面
    のコーナー部(1K)に向かって高くなるように突出してい
    る。 (h) 可動部(1B)は、開閉シリンダー(5)に連結され
    ており、開閉シリンダー(5)に開閉されて物品(20)を挟
    着する。 (g) 挟着ハンド(1)の先端からスコップのように突
    出している挿入突出部(1C)で、先に箱詰めした物品を押
    して、挿入スペース(4)を確保し、拡開された挿入スペ
    ース(4)に挟着ハンド(1)を挿入して、挟着ハンド(1)で
    挟着している物品(20 )を押し出して定位置に挿入するよ
    うにしている。
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